まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
なぜか、ワンダホー偏同様に。
この前のつなぎ。
ようは、二度目のセイルーン王位騒動とプラスアニメ版のパロ。ほっといて。
次なる打ち込みをしている愚かな私です(笑)
んではではvv
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エル様漫遊記 ~やっぱりきました、この神官?~
……つけられてるわね。
まあ、始めからそれには気付いているけど、とりあえずは無視。
あたしは一人、そのまま、夜の道をあるいてゆく。
結構夜中だというのにもかかわらず。
今だ営業熱心な酒場が開いていたりするので。
静まり返った町並みや夜の静けさの中に、
その酒場のざわめきが、静かに響いていたりもする今現在。
そんなざわめきを後にして、町を出ているあたしだったり。
町をでてもまだ後ろからついてきているし。
そのまま、歩いて森を抜けると、街道にと突き当たる。
雲が空にとかかる満月を覆い隠してゆく。
辺りを一瞬、暗闇が支配してゆく。
それでも、ついてくる気配は戻る気配すらもない。
ま、いっか。
とりあえず、立ち止まり。
やがて、満月が再び雲から顔を覗かせ、
その月明かりで、後ろからついてきている人物の顔を照らし出しつつ。
「何よ?アメリア?」
後ろからついてきている女性―アメリアに向かってあたしはいう。
「リナさんが、宿を抜け出すのが見えたから。
どうせ盗賊退治にいくつもりだったんでしょぅ!?」
にこにことしつつ。
あたしに近づいてくるのは、アメリア。
その黒い艶やかな髪が、月明かりにと取らされて、より一層に輝いている。
「まね。ガウリイやゼルに見つかったら五月蝿いし。
で?まさか、このあたしを止めにきた…っていうんじゃないわよね?」
にっこりというあたしの言葉に。
「当然です!リナさん!いつも言っているじゃないですか!
悪人退治をするのは私も参加させてくださいって!」
きっぱりと言い切るアメリア。
「ああ、何てすばらしいのでしょう。人知れず悪を懲らしめるさながら正義のヒーロー♡
私利と私欲を満たさんがために、他人のものを盗み取り。
徒党を組んで悪行を重ねる悪逆非道の盗賊団!
それがいかなる理由があろうとも、この私の正義の心がゆるしません!
というわけで、私もやります!」
きっぱり!
ぴしぃ!
と、月にポーズをつけて、片手を腰に当て、
もう片方の手の指を、月にと指差しポーズを付けているアメリア。
形から入るのよねぇ。
アメリアって♡
「ま、いいけど。あ、でも♡」
あたしが言いかけると。
「何ですか?リナさん?まさか駄目だとはいいませんよね♡」
そんなあたしに首をかしげて聞いてくるアメリア。
「まっさかぁ♡お宝の分け前は半分づつね♡」
「そんなものはいりません!私は悪が懲らしめられればいいんです!」
「じゃ、決まりね♡」
チュドドドドゴゴォォォン!!!!!
静かな夜の山間に。
その山間の森の一角で、攻撃呪文の花が咲く。
「う~ん……やっぱり少ないわね……」
まあ、わかってはいるけど。
やっぱりこんな辺境じゃ、あまりいいのももってないし……
「ふふふ!これでまた悪が一つ滅びました!」
廃墟となった、元盗賊団のアジトの中で喜んでいるアメリア。
あたしはここの盗賊がもっていた品物を只今物色中♡
結構この無駄のような作業が楽しいのよね♡
「…リナさん?今回はそれだけなんですか?盗賊もこんな場所じゃ不景気なんですかね?」
いつも、大きな町の近くなどで盗賊を壊滅しているときは、こんなものではないので。
ただ、ちょっとした小袋程度に入りきるくらいの品物をみて、アメリアが的をついた発言をしてくるし。
「みたいねぇ。」
あたしがいうと。
「まあ、何はともあれ!これでまた、悪が一つ滅びました!
明るい未来に向けてまた一歩、輝かしい道を進んだんです!
この調子で盗賊なんて悪は、全て壊滅させていきましょう!」
一人盛り上がっているアメリア。
「そうはいうけどねぇ?アメリア?あたし達の旅費、何処から出てるかわかってる?」
にっこりと微笑みつつ、
とりあえず少ししかないけど、次元式の袋の中にとその品物を入れてゆくあたし。
そんなあたしの問いかけに、しばらく黙り込むアメリア。
「…え……と?ひょっとして?」
ようやくふと思いあたり何なら戸惑っているアメリアだけど。
半分天然ぼけがはいっているガウリイ。
正義が通ればそれでいいというアメリア。
今だにあまり人前には顔を出したがらないゼルガディス。
一応、全員がまた合流したので、
ゼルガディスが【捜している】という『異世界黙示録(クレアバイブル)』の写本、もしくは原本。
まあ、あれは『本』といえるような代物ではないけど。
それか、それに関するような魔道書。
それを求めての旅の最中。
まあ、あたしが原本のあるところを知っている。
とゼルには話してあるので、一応、今のところの最終目的地はカタート山脈なんだけど。
まあ、何はともあれ。
別にアメリアの印籠を使って、飲み食いしたり買い物したりもできるけど。
まあ、それは、臨機応変に♡
その他では、はっきりいって、収入がなかなかない。
まあ、たまに、依頼なんかもうけつつ移動しているけど。
自分でオリハルコンとかも簡単に創れるけど♡
そうほいほいと作り出して『どこからそんなものが?』と突っ込まれても面倒だし。
まあ、誰でも原子配列変換とかしたら、できるのにねぇ。
しみじみ……
なぜか、なかなかその粋に達しないのよね……なかなか……生きてる存在達って……
結構簡単に生成できる『オリハルコン』なのに、面白いことに貴重品として扱われているからねぇ。
まあ、あまり、流通させて、物価が下がっても、面白くないし。
それに、一番手っ取り早くて、面白くて楽しいのが、やっぱりこの方法♡
盗賊いじめ♡
部下達をお仕置…もとい教育するのとは違った楽しみ方ができるのよね♡
うふふふ♡
「ま、それはそうとして。そろそろ戻りますか♡」
とりあえず、この辺りにいた盗賊達を数件を壊滅させて。
ガウリイとゼルがいる、あたし達が止まっている宿屋にと向かって歩き出すあたしとアメリア。
ちなみに。
いつもはガウリイが来るのが当たり前だけど。
イメージトレーディング用の剣の稽古ができるとある道具を渡したところ。
それに夢中になって遊んでいるという現実があったりする。
どうでもいいことだけど。
「待ってください!リナさん!」
夜道をあるきつつ、アメリアが足を止めかけてあたしに話しかけてくる。
「……何かがいます!」
そういう声が多少震えているけど。
「それがどうかしたの?そんなの分かってるわよ?」
あっさりと、あたしが同意したその刹那。
ピタリ。
今まで静かに泣いていた虫の声が掻き消える。
そして、辺りを沈黙が支配してゆく。
そして、それと同時に、あたし達にと向けられる殺気。
その風と空気があたし達にと吹き付けてくる。
「来ます!」
アメリアが短く声を上げて、その場から飛びのく。
闇を駆け抜ける黒い影一つ。
あら♡
あれは♡
「何ものですか!?」
アメリアが、その影に向かって問いただすけど、答えるわけないじゃない♡
「ああ、あたしの知っている奴よ♡暗殺者ズーマと同化しているセイグラム♡」
にっこりといって、闇にと溶け込んで隠れているつもりの、それの方に視線を向けるあたし。
そのあたしの視線でその闇にと同化するようにと佇む人影に気付き。
「?コイツが!?…で?その同化してるっていうのは何なんですかぁ!?」
そこにいる、闇の衣を纏っているズーマから目を放さずに、あたしになぜか聞いてくるアメリア。
「言葉の通りよ♡」
そういって。
「それで?何しに出てきたのかしらね♡依頼人のカンヅェルなら滅びていないわよ♡ラドッグ♡
それに、セイグラム!、あんたもあんたよねぇ。何そんな人間なんかと同化してんのよっ!!
魔族本来の姿を失ってまで…プライドというものはないの!?魔族でしょうがっ!一応っ!
プライドというものは!?まったく…情けない……」
「リナさん……そのプライドというのは……」
あたしの言葉になぜか突っ込みを入れてくるアメリア。
「しっかし、まさか♡そんなのでこのあたしに勝てるとでも♡思ったのかしらね。二人とも♡」
くすっ。
浅知恵もいいところよね♡
「……礼金は貰っている。仕事はまだだ……」
いって。
じりじりと後ろにと退いているズーマことラドック。
あたしがまたまた本名を言っているので、面白いほどに動揺しているのが分かるし。
本当に楽しいわ♡
「何をいうんですか!人に雇われ、他人の命を奪い取る!闇をさまよい歩くもの!
自らのその手が血で穢れたことすらも気付かずならば。救いの道はもはやないわ!
法があなたを裁けないというならば、この私が天にかわって、成敗します!」
そんなラドックの言葉に反応しているアメリア。
まあ、ラドックにもセイグラムにも、アメリアもあの攻撃は多少は効果はあるわよね♪
ダメージを与えるという意味ではなく精神的に♡
ラドックに、びしぃ!とポーズをつけて、言い放っているアメリアの横から。
「あ~。はいはい。」
ぽんぽん。
軽く手を叩き、一歩前に出る。
「まったく、折角のいい材料にいらない気を混ぜてくれちゃって。
それじゃ、人間の純な感情取れないじゃないのよ。
セイグラム!あんたを同化させたやつのところに案内してもらうわよ?」
にぃぃこり。
――びくぅっ!
あ、なぜか本能的に恐怖を感じて萎縮してるし……セイグラムのやつは……
「……くっ!」
あたし達の台詞の合間にも、間合いをとりつつ、どんどん後ろにと退いていっているズーマの姿。
な…なぜ、この人間は!?
この、私(我)が人間(魔族)と同化しているのをあっさりと見破ったのだ!?
面白いことに二人のラドックとセイグラムの思考が、完全に一致してるし♡
楽しい♡
じりじりと、それでもなぜか額に油汗をながしつつ、どんどんとあたし達から放れてゆくズーマ。
……と。
ザン!
そのまま、小さく音を立てて、草が揺れる。
ズーマが大きく跳び退ったので草がかすれて音がでたのであるが。
そして。
「……ヴェゼンディにこい……」
低い声で唸るように。
「……こなければ…誰かが…死ぬ……」
そういい捨てて、いきなり、身をくるりと翻して、闇の中にと解け消えてゆく。
「・・・あ!待ちなさい!逃げるとは卑怯です!でも、何でいきなり?!」
逃げるズーマに言っているアメリア。
なぜいきなりズーマが逃げたのか首をかしげてるけど。
「援軍が着たからじゃあないですかぁ?♡」
のほほ~んと、聞こえる声はアメリアの真後ろから。
「きゃぁぁ!?」
あわてて、少し悲鳴を上げつつ、後ろを振り向くアメリア。
そこには、黒い神官服に身をつつみ、黒いローブを着込んでいる人影一つ。
「…はぁ。やっぱりきたわね。ゼロス。
ま、お~かた、『上』から、この『あたしについていけっ!』っ言われた口みたいね♡
どうでもいいけど、何で他のやつらでなくて、あんたなのかしらねぇ?」
くすくすくす。
笑いながらそういうあたしの言葉に。
なぜか、恐縮しまくっている見慣れた顔立ちが一つ。
そこに佇んでいたのは。
言うまでもなく、獣神官ゼロス。
一応、この世界の中では、高位魔族の一人にあたる。
はっきりいって、どこぞで氷のオブジェとなっているSより便利な所があったりするけど。
まあ、このゼロスの正体、アメリア達は知らないけどね。
「え…ええと……『やっぱりっ』って……
と…ともかく。お久しぶりです。リナさん、アメリアさん……」
にこにことしているけど、その額に汗が一筋流れているのをあたしは見逃してはいない。
だから、どうしてそんなにこのあたしを恐れる必要があるのよ!
あたしはこぉんなに優しいのに♡
そんなゼロスに。
「『お久しぶりです』じゃないですよ!ゼロスさん!
さっさと、帰っちゃって!そしてまた出てきて!今度は何の目的ですか!?
今の登場からして。「たまたま通りかかった」って様子でもないですしっ!!」
そんなゼロスに向かって言い募っているアメリア。
まあ、あの騒動のあと。
ゼロスのやつは、後始末をそのままに、とりあえずは一度、戻っていったからねぇ。
ゼラスのところに♡
ちなみに。
あのときは、セイルーンの二度目の騒動をつぶすのが、ゼロスの役目でもあったんだけど。
そんなアメリアに。
「それは。もちろん秘密です♡」
にっこりと笑みを浮かべて、右手の人差し指を立てていいきるゼロス。
「じゃあ、質問を変えます。ゼロスさん。とりあえず、これから何をしたいんですか?」
質問を変えて、ゼロスを見つめているアメリア。
「ああ、それでしたら。リナさんと一緒に旅をすることです♡」
あらあら。
やっぱりねぇ。
「えええええええええええええええ!!!?正気ですか!?」
そのゼロスの言葉に、思いっきり叫んでいるアメリア。
…あのね……
「ゼロスさん!?リナさんと一緒に旅をするなんて!?正気ですか!?人生投げてませんか!?
そりゃあ、私やゼルガディスさんは、目的がはっきりしていて。ある程度覚悟もしていますし!
ガウリイさんは、ああですから、現状に気づいてないですし!
ゼロスさんにどういう理由があるのかは知りませんけど!
人生を投げるのはまだ早いですよ!?」
「ほぉぉぉぉぅ♡アメリアはこのあたしをそ~いう目で見てたわけ?」
にぃぃこり♡
あたしが微笑みつつ、アメリアをみると。
「だって、リナさんってねときどき人間じゃないんじゃないか?と思えることが度々ですから!」
「・・・・・まあ、確かに・・・・エル様は人じゃないですけど・・」
きっぱりはっきり言い切るアメリアの台詞に、かなり小さくつぶやいているゼロス。
まあ、そりゃ、あたしは人じゃないけどね。
でも今は人の振りをしているわけだし♡
「まあ、誰でもできることだって♡」
「無理です!リナさんとルナさんくらいなものです!」
きっぱりと言い切るアメリア。
「んっふふ。アメリア。今晩よぉく話し合う?」
「え…遠慮します……」
あたしの視線が怖いのか、なぜか、恐怖で引きつっているアメリア。
ま、とりあえず。
ぼがっ!
かるく、アメリアを殴っておく。
ああ、この程度で許すあたしって、何て寛大♡
「うう……痛いですぅ……」
頭にタンコブをつくり、涙を目にと浮かべるアメリア。
「その程度で済んでいるんだから感謝しなさいよね?♡」
「リナさぁぁぁん……」
あたしの言葉に、抗議の声を上げてくるけど。
とりあえず無視。
「リナさんと関って・・平凡な人生でなくなっているのは事実ですぅ・・・」
小声でつぶやくアメリア。
でしょうねぇ……
などと思いつつ、そんなアメリアの言葉に、しみじみとうなづいているゼロス。
どういう意味かしらねぇ。
二人とも♡
「……ま…まあ。僕は気を変えるつもりはありませんから……」
というより。
エル様にあんな口調を聞いて……アレですんでいるアメリアさん……うらやましいです……
そんなことを心で思っているゼロスだし。
こら!そこ!何そんなことを心で思っているのよ!
アメリアの言葉にもあっさりと否定の言葉を発するゼロス。
くすくす。
「それで?どっちの命令?」
分かっているけどねぇ♡
くすくすくす♡
あたしの目が何を物語っているのか、気付いたらしく。
「そ……それは……」
おもいっきり口ごもっているゼロス。
なぜかその視線でしばし硬直模しているけど。
まあ、しばらく一緒に行動してただけあって、他のやつらよりは耐性が出来てるようねぇ。
なぜか、あたしに見つめられただけで、よく滅んじゃうのよね……魔族とか神族とかって……
たまぁに、神魔の王として部下として創っているそれらでも、あたしの視線だけで滅びちゃうし。
くうう!
あたし、そんなに弱く存在を創ってないのに!
お母さん、かなし~わ♡
そんな会話をあたしとゼロスがしていると。
「……分かりました。ここで話しこんでもどうにもならないということですね。」
アメリアが始めに折れる。
「ま、ゼロスはこれでもお役所仕事だしね♡いくら駄目っていっても、上からの命令ならば。
どんな手段を用いても、無しどける根性はあるからv」
くすくすと笑いながらいうあたし。
そして。
「ま、とりあえず♡とっとと宿に戻りましょ♡ゼロス♡あとできちんと説明してもらうからね?」
「賛成です!」
「う……わ……わかりました……」
あたしの言葉に、アメリアが首を縦にふり、ゼロスもまたうなづいてゆく。
「じゃ♡そ~いうことで♡」
パチン!
シュン。
あたしが指を鳴らしたその刹那。
次にとあたし達が出現したのは、すぐ目の前が宿屋という位置。
「…リリリリリナさん!だから、いきなりの瞬間移動はやめてください!驚くじゃないですか!」
毎回のことながらわめいているアメリア。
「まあまあ。さ、とりあえず、部屋にもどりましょぅ♡」
抗議するアメリアをそのままに。
そのまま、あたし達は宿の部屋にと戻ってゆく。
たかが、瞬間移動くらい、いい加減になれましょぅね♡
アメリア♡
-続くー
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あとがきもどき:
薫:・・・・次回呼び出しゼロス(まて!)
これは、ほとんど小説のままです(多分)
ちなみに。ゼル。
ゼロスに写本・・・燃やされてます(まだ打ち込んでないアニメの話)
それと、ゼナファの時に・・・。クロツ達登場のときの。
それでは。また次回でお会いしましょう♡
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