エル様漫遊記  ~サイラーグの妖魔編~


「けど、いったい全体どういうことなんだ?」
村を出て、一夜あけた、翌日の昼近く。
そんな質問をあたしにしてきているガウリイ。
まあ、野宿、というのも何なので。
とりあえず、仮に休息をとるために、ちょっとした家を出現させたら。
なぜかガウリイが驚いていたりしたのは、それはそれ。
朝食をすませ、クリムゾン・タウンにと向かう道すがら。
あたしに聞いてきているこのガウリイ。
「あら?だから、いったでしょう?コビーレゾがあたしたちに賞金をかけたのよ♪」
にっこりと微笑みつつ説明するあたしの言葉に。
「…だから、その楽しそうにいってるのは、いったい…」
何かまぁぁぁぁたやっかいなことに巻き込まれてるような気がするのはオレの気のせいか?
なんか、そんなこと思っていたりするし。
こいつは。
「あらあら。どこが厄介なことなのよ♡
  ま、確実にいえるのは、あたしたちに手配かけたヤツは本人じゃないのは確実ね♡
  ま、もしそうでも、違ってても、全員お仕置きなのは決定だけど♡」
くすり。
そんなあたしの言葉に。
「…何なんだ?その『お仕置き』…というのは…」
「あら。ひ・み・つ♡乙女には秘密がつきものなのよ♡ガウリイ♡」
「・・・・・・・・」
なぜかあたしの言葉に、しばし無言。
「ま…まあ、その『全員お仕置き』はきにはなるが、聞かないことにして…
  オレがいいたいのは、本当にあのシャブ何とかっていう魔王を倒したのか?
  ということなんだが…」
何やらそんなことをいってきて。
そして。
「もし、倒されてないのなら、何か今回の件も納得いくんだが…」
腕をくみつつ、しみじみいっているガウリイだし。
あらあら♡
「あら。倒したわよ♡」
嘘じゃないし。
倒した、というか、お仕置きした、というほうが正確なんだけどね♡
「ま、もし、そうじゃなかったとしても。そんな根性、Sのやつなんかになはないわよ。
  このあたしに対して、そんなことをしてくるなんて。
  あいつ、無能中間管理職だからねぇ…お仕事もぱっぱとしないし…」
そうなのよねぇ。
まったく。
ここに創りだしてあるあいつの同期の存在の中では。
なんでか、お仕事遅いのよねぇ…
【ディスフォッグ】とか、【カオテックブルー】とかは、ぼちぼちお仕事してるのに。
まあ、【ダークスター】のヤツは、ただいま、ちょっぴり暴走中だったりするけども。
それはそれ。
そんなあたしの言葉に。
「…お、おま、魔王に対して…それに、何なんだ?その仕事、というのは?」
何かいってきていたりするガウリイ。
「あら、何が?」
「……何でもない。」
何か聞いたら、とんでもないようなことになりそうだし。
そんなことを思いつつ、今のあたしの言葉は聞かなかったことと、自分にと言い聞かせ。
「…ま、まあ、何だな。賞金が渡される町に行けば、何かわかるか…」
などと、なんか、独り言を言っていたりするガウリイだけど。
何はともあれ。
そんな、ほのぼのと会話をしつつも。
あたしたちは、とりあえずそのまま、クリムゾンの町を目指して、歩いてゆくことに。


街道を歩きつつ、といっても、面白いので裏街道を通っているあたしたち。
その街道のさなか、宿をとり休んでいるあたしたち。
まあ、ガウリイはともかくとして。
あたしの方は、あの手配書とは、はっきりいって似ても似てつかないし。
それに、出すものを出せば、たいていは、宿なんか、というものは。
どんなわけありの存在ものでも泊まらしたりするし。
まあ、そんな関係ないことは、とりあえずおいといて。
とりあえず、普通に取れた宿にと部屋をとり。
ゆっくりと体を休めることにして、各自部屋にと入っているあたしたち。
さってと。
とりあえず。
面白くなることでもあるし。
この近くにある、あれを壊滅させとくとしますかね♡
そのまま、とりあえず、荷物を整理し。
といっても、もともと手元にはそれらは持ってないけど。
別次元に収集してるし、手荷物なんかは。
「さって、いきますか♪」
くすっ。
そのまま、窓を開け放ち。
そして、目標を定め。
別にそんなことはしなくてもいいんだけど。
何事も気分というものが大切だし。
「さってと、いきますかv」
シュッ!
そのまま、窓から身を乗り出すような格好になりつつ。
それと同時にあたしの体は瞬時に目的地にとたどり着いていたりするけど。
ちなみに、今のは、別に瞬間移動とかしたわけでもなく。
力を使った、というわけでもなく。
ただ、ちょっと。
目標の場所に向かって、足を向けただけのこと。
なぜか、たかが、移動している姿をみただけで。
瞬間的にあたしの姿が掻き消えた。
とかいう存在も今まで多少いたりしたけど。
別にあたしは、姿を消してるわけでも、なぁぁぁんにもしてないのにね♪
ただ、この程度の速度にそんな存在たちの視力が追いついてない、というだけのことで。
まったく。
どうしてこの程度のスビードすら捉えられないのかしらねぇ?
まったく♡

チュドゴォン!
なぜか、上空より降り注ぐ、ちょっとした火の雨などおよそ、数十分。
ちなみに、これ。
人体にのみ有効な炎形態となってたり♪
あたしの周りでは、なぜか、そんな炎に包まれて、叫んでいる、
盗賊たちの姿が、多少見受けられたりしていたりするけども。
ま、気のせいよね♪
「あら、思ってたよりもあるわね♡」
といっても、わかってたんだけど。
やっぱり、こうして、地道に資金を稼ぐ、というのも悪くないわよねぇ。
楽しいし♪
さってと。
とりあえず。
パチン♪
そのまま、軽く指を鳴らすと同時に。
そこにある品物すべてがあたしのマントの手にした袋の中にと瞬時のうちにと吸い込まれてゆく。
これって、かなり便利なのよねぇ。
そのまま、何もしないでも、勝手に分別するように、設定してあるし♡
「さってと♪」
とりあえず、ここの用事、
というか、暇つぶしと楽しみと、資金集めをかねたお遊びも終わったことだし。
帰るとしますかね。
ちょうど、あいつもやってきてるし。
くすっ。
あたしがそんなことを思いつつ、思わず小さく笑みを浮かべたその直後。
「…おい。こんなところで何をしている?」
あたしの今いる、宝物蔵の入り口の戸口から。
怒気を多少含んで、ちなみに、戸惑いもかねている声があたしにと向けられていたりするし。
「あら♡ガウリイ、こんなところで何をしているの?」
ふふっ。
わかっているけど、とりあえず、こういうときは、その場ののり、というのが大切。
「…何をしてるの?…じゃないだろうが…リナ。…とりあえず、ここから出るぞ…」
というか、外のあれって…やっぱ、リナがやってるんだろうなぁ…
人体のみが発火する、あの炎…しかも。
どうやら、オレが触っても何もならなかったし…あれは…
物質的な炎でなかったような気がするのもかなり気になるし…
何かそんなことを心の中で思いつつも何やら言ってきているのは。
あたしが宿の部屋を出たのを感じ取り。
あたしが飛んでいった方向、すなわち。
あたしが今いる、ここの盗賊たちのアジトに向かい。
あたしを追いかけてきていたりするこのガウリイ。
ちなみに、気配を追ったというのもあるけど、勘、というのも働いてたり♡
まあ、あたしはとりあえず。
普通の人間程度の気配は多少は不自然、と思われても、
それはそれであたしが普通でない、と思われる要素になるのも、それはまた楽しめなくなる。
ということもあるので、とりあえずは。
普通のそこらの人間の女性がまとっている気配と同じ程度には、
わかるようにはしていたりするけども。
「あら、よくわかったわねぇ。ここが。まあいいわ。ちょうどここの品物も没収終わったし。
  そろそろ戻ろうと思ってたから、それじゃ、いきますか♡」
「…『いきますか♡』…じゃないだろうが…リナ…」
はぁぁぁぁぁ~~~。
何やらため息をついていたりするガウリイだし。
「あら、気にしない、気にしない、さっ、いきましょv」
何やらぶつぶついっているガウリイをそのままに。
すたすたと、ここでの用事も終わったことなので。
なぜか、
あたりに、いまだに炎に包まれて叫んでいる男たちの姿が多少みられたりしてたりするけども。
とりあえずは、別に何事もない、ということもあり。
今いる、元盗賊アジトを出てゆくあたしと。
そして、そんなあたしの後ろから、ついてきていたりするガウリイ。

森の中を歩くことしばし。
「…まったく。真夜中にこっそり、一人で宿を抜け出したりするから…
  いったい何事だと思ったら…何考えてるんだ?まったく!?
  普段のお前なら、盗賊達も、そっち方面にはあまり目もくれないかもしれないが。
  今のお前は…っと。」
何やらいいつつ、顔を赤らめてるし。
「あら、外見で判断する、というのは人間の悪いくせよv
  それに、あんな輩は、相手が子供であれ、まったくもって関係ないわよ♡
  ま、あたしには、当然、そんな方程式なんて当てはまらないけどね♡」
にっこり。
ちなみに、ガウリイがいいたいことはかなり簡単。
今のあたしのスタイルは、別にコルセットなどで抑えているわけでもなく。
はっきりいって、スタイルバツグンのかわいい女の子♡
近寄りがたい雰囲気やそして、もともとある、雰囲気なども、完全に遮断しているがゆえに。
ものすごくかわいい女の子、としか存在たちの視界にははいらなかったりしてたりするし♡
面白いことに、ガウリイもまた、
あたしのこのスタイルまともに直視、今だにあまりできてなかったりするのよねv
そんなガウリイをからかうのも、また楽しいんだけど♡
「くすっ。一応心配はしてくれてたみたいねぇ。でも、寝てたんじゃないの?」
わかってたけどね。
部屋にいないのは。
「トイレに行って帰ってくれば、どうもリナの部屋の中で物音がするし・・・
  それで、自分の部屋に戻ってみてみれば、お前さんが窓からどこかに飛んでくところだった…」
というか、あんな速さ。
捉えるのがやっと、というほどのスビードだったが…(汗)
あ、何やらガウリイ、多少冷や汗流してるし。
少しばかり冷や汗を流しつつもそんなことをいってきてるし、このガウリイは。
「あらあら、ま、それはそうとして。」
「…はぁ。そのようだな。」
そんなのんびりとした会話をしていたあたしたちであるけども。
二人同時に、びたりと足をとめる。
ま、あたしもわかっててわざと部屋を出たんだしね。
このことは♪
くすっ。
「-出てきたら、どう?」
くすくすと笑いつつも、まったくもって隠しきれていないその殺気と気配。
それを振りまいている持ち主にと話しかける。
ちなみに、当人はあれで隠しているつもりなのよね…
まったくもって、情けないったら…
忍び笑いをしつつ、問いかけるあたしの言葉に。
やがて、夜の闇の中から、静かな声があたしたちにと発せられる。
「お久しぶりです。お二人ともお元気そうで…?でも何で姿が違っているのですか?」
ふと、その目にした、あたしの姿を捉え。
少しばかり顔をひそめ。
「…リナ=インバース。ご当人ですよね?」
何かしごく当たり前のことを聞いてきてるし、こいつは。
まったく、いくら映像だとはいえ…
声は、あたしたちの後ろから。
振り向かなくてもわかるけど、とりあえず、形だけ振り向いたその先にたたずむのは。
少しほのかに全身を光らせていたりする、赤いローブを着ている一人の男性。
まあ、映像だからねぇ…この姿…でも、まだまだね。
思いっきり闇夜で、姿がくっきり見えている、というのは映像に何らかの光が加わっている。
というのをばらしているようなものだし。
ちなみに、容姿と格好だけでいうならば、以前あたしにちょっかいかけてこようとしていた。
赤法師レゾ、その当人そのもの。
で・も♡
こいつは、レゾ当人ではないのよねぇ。
ふふ♡
「あら、久しぶりって…アナタには実際に物質世界ではあったことはないわよ♡
  レゾのコピーであるあんたにはね♡レゾ当人ならあるけどね。」
まあ、面白いからよく視ていたこともあり、
初対面、というかまったく視た事がない、というわけではないけども。
ぴくっ。
あ、反応してる♡
あたしの言葉に多少眉を動かしているこのコビー。
「で?何だって、コピーであるあんたが、あんな立派というか面白い手配書を、
  あちこちにばら撒いてくれたわけ?ん?」
そんなあたしの問いかけに。
「?何のことでしょう?私がレゾ本人ですよ。
  あ、それに、あの手配書は、まあ、あれは、私からの招待状ですよ。
  実は私、今、サイラーグの神官長のもとでやっかいになっておりまして…」
何やらそんなことをいってるし。
あらあら、やっかいになってる。
というか、コントロールして、操っている、というのが正確でしょうに♡
そんなコピーレゾの言葉に。
「…つまり、サイラーグまで、こい、ということか?」
何かこいつ、生きている気配、ここからは感じ取れないんだが…
映像、もしくは幻の類か?なら、剣を構えても無駄だな。
などと、頭の中で、とりあえずは計算をしつつも、
そんなコピーレゾの言葉にと質問を投げかけていたりするガウリイ。
そんなガウリイの言葉に、笑みを小さく浮かべ。
「おや、別にこなくてもかまいませんよ?
  ただし、そうなれば、あなた方は一生、お尋ねもののまま生きる、ということですよ。」
にこにこと笑みを浮かべてそんなことをいってきてるし、こいつは。
あらあら♪
「あら♡そんなことにはならないわよ♡それに、当人とルナにあの手配は解かすしね♡」
「-?」
ルナ?誰のことでしょうか?
あたしの言葉に、多少首を傾げつつも。
そして。
「― ともあれ、お待ちしておりますよ。月並みですが、本当の決着をつけたいので…ね…」
いいたいことだけ言い放ち。
そして。
ゆらり。
そのまま、コビーレゾの姿は、闇にと掻き消えるかのごとくにと、あたしたちの前から掻き消える。
ちなみに、ただ、相手が通信をきっただけなのは、一目瞭然。
「なあ?今の…」
ガウリイが何やら言いかけてくるけど。
幻影ヴィジョンよ。」
とりあえず、軽くガウリイがいいたいことよりも早くに返事を返しておく。
「そ・れ・よ・り♡暇つぶし材料…もとい、お遊び材料がやってきたわよ♡」
「…いや、『暇つぶし』とか『お遊び材料』…って…」
なぜかしごく当然のあたしの言葉に。
突っ込みを入れてきているガウリイ。
コビーレゾの映像、というか幻影ヴィジョンが途絶えたその直後。
ガサリ。
あたりにと響く、茂みを踏み分ける音。
そして…
「確かに伝えた…」
静かに言い放ち。
木の影より、ひとつの人影が、あたしたちの行く手にと立ちふさがり。
ま、こいつもまた、コピーなんだけどねv
容姿をいなれば、中肉中背。黒のマントにフード。
どこにでるある、ありきたりな服装ち。
そして、遠隔操作用にと貼り付けられている、額の赤いルビーv
ちなみに、その大きさは、人間の手の親指のつめの先ほどの大きさだったり♡
今まで、あたしたちとコピーレゾとの会話を中継していたのは、
このコピーだったりするのよね♡
さって、楽しくなってきたわよね♡
ふふふふふ♪


              -続くー


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あとがき:
薫:なぜか、最近、ほかのを打ち込みする気力がわかないんですよね・・・・
  リングとかにいっても、数K打ち込みしたら、何か気力がそがれるし・・・
  なので、気力回復までは、しばらく、元のある、これ。
  漫遊記をいかせていただきます(だめじゃん・・・・汗
  ・・・・・で、何でか、
  スレイヤーズスペシャル(アニメの方)が見たくなって、見てたりする私だったり・・・・
  やっぱ、映像でみると迫力ですよねぇ。十人ナーガ(笑!
  まあ、そんなどうでもいいことはおいとくとして・・・
  この調子だと、何話になるのかなぁ?
  ただいま、これ、ノート1ページ半分です・・・・
  ま、のんびりといくのですvんではではv

2004年4月15日某日


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