まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
ようやくデイミア登場です。
ちなみにこの回。ほとんど小説と同じです。
さあ、どこが違っているのかな?(笑←こらこらこら!
何はともあれ、いっきます!

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      エル様漫遊記  ~スレイヤーズ~


ざっと町を見回りつつ。
そして。
ぴたり。
あたしたちが足をとめたのは、とある屋敷の前。
「さあ、ついたぜ。兄貴、それと、リナ=インバースさん。」
なぜかガウリイをいまだに兄貴呼ばわりし、
あたしを『さん』づけで呼んでいるランツがいってくる。
通りを隔てた向こう側。
そこにあるとあるのはとある建物ひとつ。
周りにある建物よりも格段に無意味に大きく作ってはいるものの。
だけどあたしからすれば、まだまだ、といった程度の大きさ。
建物の高さ的には、俗にいう三階建て。
それほどの高さを保ち、かといって、実際に三階建てにしているわけではなく。
ただただ、無意味なほどに天井が高く設定してあるだけ、というこの屋敷。
しかも、その敷地いっぱいにデン、と構えているそのたた住まい。
少しくらい庭くらい作ればいいものを。
とある世界の一坪建て、とかいう建物みたいな建てかたしなくても……
本当、人間の考えていることって、理不尽というか、変わったことをするのよねぇ。
「あら、ここが。」
わかっているけど、とりあえずつぶやくあたしの言葉に。
「は、はい…。デイミアの家です。」
なぜかハンカチで汗をぬぐいつつ説明してくるこのランツ。
あたしの言葉にすぐさまに返事を返してきているし、こいつは。
あらあら。
そんなにこのあたしに恐れを抱かなくてもいいでしょうにねぇ♡
ふふ♪
「それじゃ、いってみましょ♡」
なぜかその場にて突っ立ったままとなっている二人に向かい。
にっこり微笑み、歩き始めつつ二人に言い放つあたしの言葉に。
なぜか同時にガウリイとランツは眉をひそめているけれど。
な、何か、いやな予感がするのは気のせいだろうか?(汗)
などとそんなことを思いつつ、先ほどよりも多めの汗を流し始めているランツに。
…やっぱりいくのか。はぁぁぁぁ~…
などとそんなことをおもいつつ、なぜかため息まじりの息をついているガウリイ。
「いくっ……て……?」
なぜかランツがあたしに聞いてくる声はかすれているけど。
「あら♡デイミアの家にかまってるじゃないのよ♡もちろん♡」
にっこりとそんな二人に対して微笑みかける。
「デッ!?」
あ、面白い。
何か言葉を詰まらせて、目を大きく見開き、何やら叫んでいるし、このランツは。
目を見開きつつ、そしてまた。
「ほ…本気って…正気ですかぁあ!?真昼間から殴りこみなんて!?」
なにやら叫んでるし。
しかも、それもデスマス口調で。
「あら。誰も殴りこむなんていってないわよ?
  正面から堂々といって、玄関先でちょっと話をしてみるだけよ♡
  向こうも無茶なことはできないでしょ?」
にっこり微笑みかけつつ二人に話しかけるあたしの言葉に。
「…いや、やっぱやめといたほうがいいんじゃ…」
何かイヤな予感するし…
などと思いつつそんなことをつぶやきつつ腕を組んでいっているガウリイ。
そして、少しばかり首を傾げつつ。
「タリムの話じゃ、あまりまっとうな相手じゃあないみたいだし…
  間違って騒ぎににでもなったら、相手は一応この町では地位も名誉もある。
  下手すればこっちが悪者にされかねないしなぁ。」
などとつぶやいているガウリイだし。
「あら♡ガウリイでもたまにはまともなことをいうのね♡
  最近、ゴルがあまり食事してないからかしら♡」
くすりと微笑むあたしの言葉に。
なぜか。
ピクッ!
と、震えているガウリイが腰にとさしている剣。
-…下手にこの人間から食事したら、それこそ後々どうなることか…(汗)
ほぉぉぉぅ?
何かそんなことを思ってるし。
こいつは。
とりあえずっと。
― …ぎゃっ!?
さってと。
とりあえず、なぜか精神世界面にて、つぶれたゴルンノヴァはおいといて。
何か悲鳴らしきものが聞こえたような気もするけど、とりあえず関係ないし♡
「ま、とにかく、いくわよ♡」
『-おい!!!!』
すたすたと歩き始めるあたしの後ろから。
面白いまでに声を重複させて叫んでいるガウリイとランツ。
そんな二人の声はとりあえずおいとくとして。
そのまま、タリムの家にと進み始めてゆくあたし。
さって。
これからが面白いんじゃないのよ♡
ふふふふふ♡


コンコンコン。
扉をノックすること数回。
軽くドアを三度ほどたたく。
「誰だ?」
その音を聞きつけ、一応この家にと雇われている人物が一人。
扉の向こうから顔を出してくる。
「すいません。あたしたち、デイミアに聞きたいことがあるんですけど。」
あたしの言葉に。
なぜかあたしの後ろで固まっているガウリイとランツ。
「…本気でリナさん…大丈夫なのでしょうか?(汗)」
「…つーか、リナのやつ…呼び捨てしてるし…」
何やら後ろでそんな些細なことをぽそぼそとつぶやきあっていたりするこの二人。
カン!
コン!
『ってぇぇぇぇぇぇ!?』
その直後。
どこからともなく二人の頭上に出現したちょっとした大きさの握りこぶし程度の大きさの石が。
二人の頭を直撃し、なぜか頭を抱えている二人がそこにいたりするけど。
あらあら、どうしたのかしらねぇ。
ふふ♡
・・・・(汗)
今の後ろの男たちの頭上の石…いったいどこから?
なぜかあたしの後ろのガウリイとランツをちらりとみて、そんなことを思いつつ。
「…何をだ?」
とりあえず、我は命じられた命令をこなすのみ、これも仕事だしな。
自分自身にそう言い聞かせ。
とりあえずなぜか見なかったことにして。
あたしにと聞いてきている扉から出てきているこの男性。
「ハルシフォム評議長のことで。ちょっと耳に入れたいことがありまして。」
そういいつつにっこりと男性にと微笑みかける。
まあ、嘘ではないし♡
そして、続きざまに。
「何ならここでいいましょうか?外に聞こえてかまわなければv
  実は前、魔道士協会評議長ハルシフォムは失踪なんかではなく…」
にこやかなまでに言いかけるあたしの言葉に。
ずざっ。
面白いまでに顔色を変えてるし、この男は。
一気に血の気が引く音が、明らかにわかるほどのこの狼狽ぶり。
もう少し、表情というか感情を隠せるやつを雇いなさいよね……
そして、思いっきり誰もがわかるほどに動揺しつつ。
「ちょ!ちょっとまて!すぐ戻る!」
などといいつつ、あわてて屋敷の奥にと引っ込んでゆく。

そして、待つことしばし。
何やらあたしに文句を言ってきているガウリイの言葉をさらりと交わしつつ。
やがてあたしたちはそのまま、
「入れ。」
その言葉とともに家の中にと招きいれられてゆく。
何か案内している男の顔色がわるいのは、ま、気のせい、気のせい♡
別にあたしが、とある光景を脳裏に視せた、
という理由で顔色が悪いわけではないでしょう♡
まっさかあんな些細な光景で♪
ちなみに、あたしが見せたのは。
この後、デイミアがたどる運命だったり♡
ま、それはそれとして…っと。


扉をくぐり、なぜか足を止めているガウリイとランツ。
そこにあるのは、この家全体ほど、といっても過言でないちょっとした空間。
ガウリイ達の視界からすれば、
なぜか広い空間が広がっているように見えていたりするんだけど。
そこは、正円形状のとある部屋。
この部屋だけで、この建物の三分の二のスペースを占めていたりする。
詳しくわからないガウリイ達ですら。
この部屋がどうやら、この建物の半分以上を占めている、
というのは気づいているようだけど。
その部屋全体に床に描かれているとある魔法陣。
破邪をいるする北を頂点とした五紡星。

ちなみに、一般ではこれを【破法封呪ルーンブレイカー】とこの世界の人間たちは呼び称していたりするけども。
五芒星を使った結界を作り、その中での魔力干渉を弱める…とされている術ではあるけど。
この術の特徴はその結界の力が陣を作った術者の力量ではなく、
ただ単に、結界の総面積にと比例する。
という、いとも簡単な代物。
つまり、世間一般からすれば、多少のある程度の大きささえあれば、
そこらの人間の魔道士の一人や二人。
それらの術を軽く封じ込めることすらもできる…とされている術。
とはいえ、その当人の魔力容量キャパシティによるけど。
これって、ちょっとした子供だましのようなものだし。
当然、このあたしにはまったくもってこんなモノは関係ないし♡

部屋の反対側にあるのはとある祭壇。
その前にたたずんでいる一人の男性。
その顔に浮かぶは狂喜の笑み。
ほとんどはげかけている頭。
漆黒の髪とひげ。
ぎろりと大きなその目は始終落ち着きもなくきょろきょろと動かし、
無意味にあたりを見回している。
といっても、気にとめて、視線を動かしているのではなく、
無意識でそれを行っているのだが、こいつは。
そして、こちらもまた、まったく似合っていない、その身にまとっているのは…青いマント。
「…ミ…ミスター…デイミア?」
ランツが思わず声をその男性に向かってかけているが。
そんなランツの声をかわきりに。
ずざっとそのまま、後ろにと退く、
部屋の反対側にいる男性-青のデイミアこと、この家の主人、デイミア。
そして、面白いまでに。
「タリムの刺客か!?」
などと一人騒ぎつつ、甲高い声を上げてるし。
そんなデイミアの言葉に思わず顔を見合しているガウリイとランツ。
そんなあたしたちの様子にはまったく気にもとめず、一人ヒステリックになりつつも。
「やはりそうか!!!!はは。やはりそうだったのか!あのひき蛙め!
  私にあんなことをやらせて、最後は殺すつもりだったんだ!
  そうとも、そうとも!ひはは!私にははじめからわかっていたんだ!そんなことは!
  知らない、とでもおもったのか!?このわたしが!」
いいつつ、一人、面白いまでにと笑いまくっているこのデイミア。
そんなデイミアの様子をみつつ。
―…おいおい。
などとそんなことを思い、思わず顔を見合わせているランツとガウリイ。
「…ヤダヨ…兄貴、このおっさん、完全にキレテマッセ…」
などとつぶやくランツに。
「なくな。ないてもどうにもらなん…」
そんな言葉をランツに投げかけつつも何やらぼやいているガウリイ。
まったく、この二人は何をこんな些細なことでぼやいているのかしら…ねぇ?
いまだに一人、部屋の反対側で意味不明なまでの笑いを交えながら、
わめいているデイミアが、いまだにわめき続けていたりするけど。
「あら、あたしたちはあんたに危害を加えるつもりなんてさらさらないわよ?」
あたしの言葉に。
「…よくまあ、口からでまかせを…」
うんうん。
あたしの言葉にそんなことをじと目であたしをみつつ言ってくるガウリイに。
そんなガウリイの言葉にうなづいているランツ。
「あんたたち…後で覚えておきなさいね♡」
そんな二人に向かって笑っていない笑みを向けておくあたし。
なぜかその笑みをみて、二人して固まってたりするけど。
ま、関係ないし。
とりあえず、後でしっかりとお仕置きというか、説得は必要だしねぇ。
んっふっふっ。
あたしの言葉に。
「…刺客…じゃ、ない?」
きょとんとその視線をようやくあたしたちに向けてくるこのデイミア。
「当然でしょ?刺客なんかじゃないわ。」
事実だし。
あたしの言葉にしばし沈黙するデイミア。
だが、次の瞬間には、再び侠気の笑みを浮かべつつ。
「ふひははははは!そうか!!はひひひ!わかったぞ!そうともわかっているんだ!
  タリムの刺客なんかじゃない、ということは!
  お前たち、私のかわいい合成獣キメラたちを盗みにきたな!はひひひひ!」
などと再び自分の世界に浸りこみ、笑い始めているし、このデイミアは。
「うわっ。」
「…まじでいってるな。こりゃ。」
そんなタリムの言葉に面白いまでにいまだに少しばかり硬直しつつも、
頭を抱えて言っているランツとガウリイ。
「わかっているとも!しかし、渡さん!
  あれは私のかわいい子供たち!渡してなるものか!はひひひひ!」
完全にあたしたちの言葉なんかはじめから聞く耳もたず、このデイミアは。
「だぁぁぁ!ちがぁぁっう!合成獣キメラを盗みにきたんじゃないぃぃ!」
思わずなぜかデイミアの笑い声で耳がおかしくなり始めているがゆえに。
耳をふさぎつつも叫んでいるランツだし。
そんなランツの言葉に。
「…強盗じゃ…ない?」
再びあたしたちをじっと見つめるデイミア。
そして、再び笑みを浮かべ。
「そうか!!!!ひははは!わかったぞ!
  強盗じゃない、ということは!お前たち、タリムの刺客だろうが!」
ドテッ!
あ、こけたv
再びエンドレスにも同じことを言い始めたデイミアの言葉に。
その場にとこけているガウリイとランツ。
あ~…まあ、わかっていたけど…いたけど。
やっぱり、こうして目の当たりにすれば、ちょっとばかり…ねぇ…
思わずこめかみを押さえる。
傍観するのと、自分自身がかかわるのと、
ここまで受ける感情、というものが違う、という典型ではあるけど。
まったく…
「そ…そもそも、まともな会話を期待したほうが間違っていた…というわけだな。」
起き上がりつつもぽつりとつぶやいているガウリイ。
「…そうですね。まさかここまでいっちゃってるとは…」
うわさではここまで、とはわかりませんでしたけど…などと思いつつ、
こちらもまた起き上がりつつもいっているランツ。
とりあえず。
このまま、デイミアに甲高い耳に触るような高笑いをされ続けるのも何か気分的によくないし。
ナーガの高笑いのほうがよっぽど面白いからましなのよね。
これよりは…
そのまま、すっと、デイミアの方にと足を一歩踏み出してゆく。
そんなあたしの行動に目を見張りつつ。
あたしが歩き始めたのをみてとり、
顔を見合わせうなづき合わせ、あたしの後ろからついてきているランツとガウリイ。
「く…くるなぁぁぁ!こっちへくるんじゃない!ふははは!
  貴様ら下賎の身でこの青のデイミアを傷つけるつもりか!
  できはせん!できはせんぞ!そんなまねは!!!!」
まったく、この人間。
誰にむかって、そんな口の聞き方をしていると思っているのかしら?
このまま消滅させてもいいけど、
それはまあ、この後にあるイベントが結構面白いからとりあえずとどめることにして…っと。
「それ以上近づくと!近づくと!」
いいつつ、わめきちらしているデイミア。
「近づくとどうなるって?」
あきれたように言い放つランツの言葉に。
「こ、…こうなる!」
そのまま、手近にあったヒモ、というか、
とあるそれをそのままぐいっと力まかせに引っ張るデイミア。
と。
カッパァァァン!
『な゛!?』
「あら♡」
デイミアがヒモを引っ張ると同時に、あたしたちの足元が、かぱっと割れる。
あたしたちの足下の魔法陣は即座に落とし穴にとはや代わりv
「うどわぁぁ!?」
「って!?リナ、魔法で何とかしろって…うわぁぁあ!?」
「あらあらあら♡」
そのまま、あたしたちが穴の中に落ちると同時。
パカン。
再び閉じられる落とし穴。
そして。
「ふははははは!やったぞ、やったぞ!ふはははははは!タリムめ!盗賊め!
  おもいしったか!ふはははは!」
そのまま、あたしたちが地下にと落ちて餓死することを確信し。
そんな無意味な高笑いをし続けるデイミアの姿が部屋にしばし取り残されていたりする。
後にはデイミアの無意味な高笑いが響くのみ。


そのまま、薄暗い穴の中に落ちてゆくあたしたち。
といっても、あたしは落ちているんではなく浮いているんだけど。
「リナ!魔法で何とかしろってできるんだろ!?」
何やら落下しつつ言ってくるガウリイに。
「あら。わざわざ上に戻らなくても。とりあえず、このまま、ただ落下するだけ。
  というのはとりあえずやめておいてあげるから。このまま下に降りるわよ♡」
しごく当然なまでのあたしの言葉に。
『・・・・・・・は?』
今のあたしの言葉の意味を捉えそこね。
間の抜けた声をだしてるし、ガウリイとランツのこの二人は。
「だ・か・らぁ♡わざわざ地上に戻らないで、このまま地下にいくっていってるの♡」
にっこりと微笑みつつ、二人の落下速度を気持ち的に緩めておくあたしに。
「な、何で降りるんだよぉぉぉ!?あがるんじゃないのかぁぁあ!?」
うどわぁぁ!?
何か悲鳴をあげつつも、そのまま落下していっているランツに。
「…やっぱりか…」
こりゃ、絶対に、この先に何かがある…んだよな。
気配…してるし。
などとため息まじりにそんなことをいっているガウリイ。
あら、ガウリイ、正解v

あたしの目的。
それは、地下にといる、とある人間。
さって、少しは楽しめそうよね♡


                                   -続くー


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あとがき:
薫:げふふふ!うぎゃぁぁ!これ打ち込みつつ、オムスビ食べてたのですが・・・・
  気管にはいりましたぁぁ!(うぎゃぁぁぁぁ!汗
  き・・・・きつい・・・・・あうあうあう・・・・
  まだのどにつまってるよー・・・・。違和感が・・・(汗
  ふぅ。とりあえず、数時間後にひと段落(まて
  ようやく出てきました、デイミアさん。
  もう少しでハルシフォム登場ですv
  でも、次のページ・・・・説明ばかりのような気がするのは…あ・・・・あははは(汗
  まあ、とりあえず。がんばっていくのです!
  んでは!

2004年3月13日某日

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