まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
何だかなぁ?
何だか打ち込みする気力がわかない。
というのはこういうことをいうのかもしれない。
そりゃ、右目、でてますよ(こらこら)
ついでにうさぎさんお目目になってますよ。
ついでに右手があまりにこりすぎてるのか動きにくいですよ。
でもなぁ・・・・・くすん。
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エル様漫遊記 ~スレイヤーズ~
「でも体を引き裂かれたんだろ?」
質問してくるガウリイの言葉に。
「それくらいで死ぬようじゃ、魔王とはいえないわよ。
というか、魔王というのも馬鹿らしいし。
あんなのでも一応あれでもあれは魔王としてここにいるんだし。」
「…あんなのって…」
なんかガウリイがそんなことをいってくるけど。
とりあえず、その言葉は受け流し。
「ま、とにかく。ここの世界の伝説では。
一応魔王を封じ込めはしたものの、竜神も力尽き、眠りについてしまった。
なんていわれてたりするんだけどね。
ま、姿を表世界から消したのはまあ事実なんだけど。」
あたしの言葉に。
「…無責任な。」
でも、ここの世界とか、何かこのリナ。
いいまわしが何というか、人でないような言い回しするよなぁ?
などと思いつつ。
あたしの説明を聞き入っているガウリイ。
「ま、消えた。といっても表向きだけだから。ちなみに、伝説では。こうなってるけどね。
さしもの竜神も力尽き、混沌の海にとしずみゆき、
万が一の魔王の復活を恐れた竜神は姿を消す前に地、天、火、水。
それぞれの四つの属性をもつ、竜王、つまりは竜神の分身。
いわゆる部下を創り上げ、それぞれにこの世界の東西南北を任せ、
自らは混沌の海にと沈んでいった。」
というか、そもそも。
あいつらを部下Rが作り出したのは、それより前なんだけどねぇ。
こういった伝説、とか言い伝えって面白いことに湾曲が入ったりするのよねv
「ま、とにかく、そして、今から約五千年ほど前。正確には千十一年前なんだけど。
竜神が恐れていた、と信じられている出来事が現実のものとなってね。
七つに分かたれた魔王シャブラニグドゥのひとつが復活したのよ。
当時、といっても今でも大賢者扱いになってるけど、
レイ=マグナス、という一人の人間の肉体と精神をのっとってね。
彼の中にいるあいつに気づいたS、もとい、魔王の腹心のうちの一人、
で、封印開放を促した結果、ようやくそれであいつはよみがえったわけ。
で、そんなこんなでようやく具現化して復活した魔王なんだけど。
北の地を当時納めていた
戦いを仕掛けて。…ガウリイ、カタート山脈は知っているわよね?」
問いかけるあたしの言葉に。
「あ、ああ。何でも魔族とかの住処とか。」
などといってくるガウリイ。
そ~いや、よく昔、婆ちゃんから、そんな話を聞かされてたなぁ。
などとふとそんなことを思い出していたりするガウリイだけども。
「ま、それがわかってたらいいわ。
そのカタート山脈は当時。水竜王が収めていた霊山だったのよ。
で、そのカタートを囲むように、中心をとり、東の砂漠地帯に冥王。
今ではここは『滅びの砂漠』とか呼ばれてるけどね。
で、西の海の一角に海王。
今はここは『魔海』、と呼ばれて人が近づけなくなってるけどね。
で、南のとある島に獣王。ここは今では『郡狼の島』って呼ばれてるけどね。
そして、北の氷の地に覇王。ここは『北の拠点』。ね。
ともかく、それぞれシャブラニグドゥにとっての腹心たちを配置して結界を張ったわけ。
ま、ほかの竜王たちの力を防ぎ、そしてラグラディアの力を弱めるための結界なんだけど。
しかもかなりちゃちな。
ともかく、これはいわゆる『神封じの結界』と世間一般では言われているわ。
水竜王の力を弱め、ほかの竜王三人の力の介入を防ぐ。そんな手段をとったわけ。
まあここまではSにしてはそこそこ上出来ともいえるんだけど。」
いや、『Sにしては』…って。
などとあたしの説明にそんなことを心で思っているガウリイはひとまずおいておき。
とりあえず、質問はそれではなく。
「?腹心って?」
無難な質問を投げかけることにしているガウリイ。
「シャブラニグドゥことSのやつが自分で創り出した五人の腹心、つまりは部下のことよ。
…ま、とにかく、いろいろと対策とか作戦とか、といっても。
基本的には混乱と戦争を地上にとはびこらせただけなんだけど。
ともかく、ようやく、戦いを仕掛け、そして水竜王を滅ぼすのに魔王は成功した。
と伝説ではそうなってるけどね。
とりあえず情けないことに、そのレイ=マグナス=シャブラニグドゥ自身もまた。
ラグラディアの張った氷の封印結界によりその体を大地につなぎとめられ。
身動きができなくなってしまった。」
とりあえず。
この世界で定説となっているかなり間違ってはいるけど、嘘ではない。
という伝承定義をガウリイにと親切にと説明してゆくあたし。
くすっ。
「もっとも、レイ=マグナスとしての人間の姿のまま氷づけになってるんだけど。」
まったく、あんな氷くらい自力で溶かせないなんて……
やっぱりもう少し根性の入れ替えが必要なのよねぇ。Sのやつは。
「それって、かなり不毛な戦いじゃないのか?」
首を傾げつつ質問してくるそんなガウリイの言葉に。
「ま、情けないけど、ラグラディアとシャブラニグドゥの力が肉薄してたってところよ。
とりあえず、まあ、かなり間違ってたりするけど。
こんなところが、この世界に伝わっている定説よ。
ともかく、それで世界の平和のバランスが崩れ、
世の中に俗にいうところの、『闇の獣たち』という存在が姿を現した。
…と人の中ではそういった定説になってるのよ。わかった?」
「ふ~ん…」
何か言い方の含みとして、何かその裏に何かあるような気もするけど。
まあ別にそこまで詳しくきかなくてもいっか。
などと思いつつ。
感心した声をあげながら。
「あ、でもお前さん。
さっきレゾとかいってたあの旦那のこと、その魔王の名前で呼んでなかったか?」
ふと思い出したようにそう聞いてくるガウリイ。
「いや、まてよ?復活させるのだのうんぬんとかいってたんだっけ?」
などと首をかしげるガウリイに。
「う~ん。ま、近いようなものだけど、覚えてないの?」
くすりと笑いつつ問いかけるそんなあたしの言葉に。
「いや、忘れた。」
即答してくるこのガウリイ。
ま、面白いから別にいいけど。
「それはそうと、どこに向かってるんだ?オレたち、こっちはアトラスじゃないぞ?」
いまさらながらに話題を変えて、
そしてまた、どんどんと森の中にとはいってゆく道を歩みつつ、そんなことをいってくる。
「あら、今度はこっちから出向いていっているだけよ。彼らのアジトというか。
今のこの時点で拠点としている場所に向かっているのにきまってるじゃないv」
にっこりと歩きつつ、獣道をかきわけつつも、問いかけてるガウリイにと返事を返す。
「?いつ知ったんだ?んな場所?」
というか、そんなこと、あいつら教えてくれたっけな?
などと首をかしげているガウリイだけど。
「あら、調べれば、というか見れば普通わかるわよ。
それか、まあ見ただけでわからなかった場合は魔力の残痕をたどれば簡単よ。」
「…いや、それって何か難しいんじゃ…」
などとぽそりとそんなことをつぶやいていたりするガウリイだけど。
「あらvこんなの簡単よvとりあえず、進みましょv」
「あ…ああ。」
ほのぼのとそんな会話をしつつ。
あたしとガウリイは目的の場所にと向かって足を進めてゆく。
歩くことしばし。
やがて使われていない古いとある協会の前にとたどりつく。
この場所はかつて村があり、そして今あたしたちがいる場所は。
教会、兼、魔道士教会でもあった場所。
今では廃墟と化していたりするのだが。
「ここよ。」
そういいつつも、そんなたかが数百年程度ほうっておかれた程度で廃墟になっている、
そんな建物の中にと足を踏み入れてゆくあたしたち。
「さ。入りましょ。」
「おい。何もそんなに急がなくても…」
建物に足を踏み入れるあたしをあわてて追いかけるようにして同じく、
建物の中にと足を踏み入れているガウリイの姿。
つくりとしては、さほど今とは変わらずに。
少し進んだ場所にとあるちょっとした空間。
以前は広間であったその場所に、二十歳前後の一人の男性が立っていたりする。
実際にはまだ二十歳にいってなかったりするんだけど、こいつは。
天井のすでに窓枠やガラスすらない窓から差し込む太陽の光が。
たたずむ男性の顔を薄明るく照らし出し。
肌には蒼黒い岩が少々まじり、頭に生えている、というかいただいている髪は銀色。
そんな銀色の髪は金属の糸にと変化し、そして手にしているのはブロードソード。
ちなみに、もう少しくらい考えて合成してもよかったんじゃない?
というところも多少あったりするけども。
一応、元の雰囲気や面影を残したままでと合成獣化されているこの人物。
そんな彼の姿をみとめ。
「…ほう。」
小さく感心した声をあげ。
「ゼガルディス自らのお出迎えか?」
お約束にも名前を間違えていっていたりするガウリイだし。
「あら、ガウリイ、それをいうならばゼルガディスよ♡」
とりあえず訂正するあたしの言葉に。
「…そうだ。」
そういいつつ、ため息ひとつ。
そして、気を取り直しつつも。
「よくここがわかったな。…かなりあんたらを侮っていたようだな。」
そういいつつ、思いっきりこちらに対して警戒しているのは、昨日のゼルガディス。
そんな彼にむかって。
「あら、それはどうも♡ところで、レゾ、どうしてる?」
にっこりと微笑みかけつつ問いかけるあたしの言葉に。
「な゛!?」
面白いほどに動揺しているけど。
う~ん、面白いv
くすくすくす。
「くす。昨夜、ちょっとからかったからどうしてるかと思ってね♪」
楽しみつついうあたしの言葉に。
「……ほう、ではレゾ様を不機嫌にさせた原因はお前か…」
その言葉と同時に。
声は、あたしとガウリイからでもなく。
ましてやゼルガディスからでもなく。
別の広間の出入り口にと当たる穴の暗闇から、あたしたちにとむかって放たれる。
かつては扉があったその出入り口から姿を現したものは。
見た目、完全に獣人。
ちなみに、こいつはトロルと狼の混血だったり。
その声をききつつも、視線を向けることなく。
いまだに警戒を解かないままに
「…ディルギアか…」
声のしたほうをちらりとみただけで淡々と言い放つゼルガディス。
「オレもいるぜ。」
などといいつつ、いまだに包帯だらけのゾルフも出てきたりしてたりするけど。
「うん?昨日のもう一人のおっさんは?」
ふと、その彼がいないことに気づいて漏らすガウリイの言葉に。
「…あんたら、度胸が据わっているというか、何というか。
こんなにいてぜんぜんびびらないんだな?」
苦笑まじりにそんなことをつぶやくゼルガディス。
「あら、何で驚く必要があるのよ?」
あたしの言葉にうんうんとうなづいているガウリイ。
ま、確かに。
ガウリイが本気になったら、
この場にいるあたし以外の誰もこいつにはかなわないだろうからねぇ。
そんなことはどうでもいいけど。
ずかずかとこちらに歩み寄りつつ。
「よくも散々こけにしてくれたな!」
などといいつつ、あたしにむかっていってきている今だに包帯だらけのミイラゾルフ。
そんな彼の言葉に。
「…本当に三流以下よね。」
くすりと笑みを浮かべてつぶやくあたしのその言葉に。
「「ぷっ…ぶわっははははははははは!!」」
あ、うけてる。
面白いまでに一同大爆笑の渦にと巻き込まれていっていたりするけども。
「というか、あんた、いくら真実でもまともにいったらかわいそうだろうが…」
ぷくくっ。
などと含み笑いをしつつも、さらに駄目押ししているディルギアと呼ばれた獣人の言葉に。
さらに一同大爆笑。
ゼルガディスなども肩をふるわせ笑いをこらえていたりするし。
「な゛!?三流!?ならお前は!?」
あら、こいつ、誰のことをそんなお前呼ばわりしてるのかしらねぇ?
「ふっ。私と比べたら、あんた死ぬ目を見るわよ?間違いなくね。
まあルナ。もとい故郷にいる一応姉のルナに勝てたら少しは認めて上げてもいいわよv」
にっこりと微笑むそんなあたしの言葉に。
「故郷ってどこだ!?」
などといまだに顔を真っ赤にしつつ怒鳴ってきているこのゾルフ。
「あら、ゼフィーリアよ。」
「ぜ!?」
そのまましばし固まっていたりするこのゾルフ。
「ゼフィーリア…か、確かうわさに聞く『
ふむ。
そんなつぶやきをもらしつつもあごに手をおきそんなことをいっているゼルガディス。
まあ、一応、そんな呼び方をされているルナが今のおもて向きのあたしの姉であり、
そしてまた、スィーフィード、そのもの、というか当人なんだけど。
今人間やってるけど。彼女も。
この事実、なぜかルナはあまり公表してなかったり。
何でも自分自身をあたしの存在がここにあるという目くらましにするとか何とかで。
まったく、度胸がないというか、肝が小さいというか。
そんな顔を真っ赤にしつつ、ちなみに包帯の上からも顔を赤くしているのが見えていたり。
そんなゾルフの言葉をさえぎり。
「まあまて、ゾルフ。」
そういいつつ、左手でそんなゾルフを制し。
「時にお前、前にいっていたこと、本当にできるのか?」
どうやらこの前の夜、言っていたことを聞いてきているこのゼルガディス。
「あら?あの例の件のこと?あんなの簡単よ?ちなみにいろいろと選べるわよ?たとえばv」
もっともポビュラーな選択肢をとりあえず説明するとして。
「合成獣になる前の完全な人間の姿にもどる、この場合、魔力とかも全部元のまま。
あと、当時の時間帯にまでさかのぼって年齢ごと元に戻ったりとかいうのもあるけど。
あと、完全な人間の姿に見た目だけはなるけど、中身は合成獣のまま。
この場合は外見はまったく元の姿と変わりないけど、そのほかは今と一緒。
で、完全な人間の姿にもどり、なおかつ今のままの力が使える。
この場合は耐久力を肉体的にアップする方法と、
何かの媒体を使って、維持する方法とかあるけど。ほかには…」
にこやかに説明してゆくあたしの言葉に。
「馬鹿な!そんなことができるものか!?」
などと自嘲気味な笑いとともに高らかにいっていたりするゾルフがそこにいたりするけど。
とりあえず。
ざくっ。
「…なあ、リナ、いきなりはないとおもうぞ…」
突如として彼の頭上から湧き出した、とある物質に貫かれ、
なぜか倒れ付しているゾルフをみつつ。
そんなことをいってくるガウリイに。
「…なぜ、虚空からスコップが?」
などと呆然としつついっているディルギア。
なぜかあたしの目の前には、スコップの先で背中を貫かれ、
そこにぴくぴくと転がっているゾルフの姿が目に映っていたりするけど。
まあそんな物体とかはおいといて。
「ま、こんなところかしらね♡」
そう説明しつつ軽くウィンクひとつ。
あたしの言葉にしばし考え込みつつ。
こちらもこちらで転がっているゾルフはとりあえず今は考えないことにしつつも。
「…よし、決めた、あんたにつこう。」
しばし考えたのちにそんなことをいってくるゼルガディス。
そんなゼルガディスの言葉に目を丸くしつつ。
「…ゼルの旦那、本気ですかい?」
いいつつ、その声に含まれているのは明らかなる殺気。
「レゾ様を裏切るっていうのなら、あんた…いや貴様は敵以外の何ものでもないのですがね!」
いいつつも、おもいっきり殺気を振りまいているこのディルギア。
そんな二人の会話をさえぎり。
「なあ?リナ?それはそうと。さっきから何かがこっちを見ている、というかいるんだが?」
先ほどから感じている気配をそのままに。
そんなことを言ってきているこのガウリイ。
「ああ、いるわよ。一応、かなりの下っ端とはいえ、一応あれでも魔族だったりするやつが。」
「「な゛!?」」
なぜかそんな当たり前の台詞にて。
その場にいるあたし以外の全員の声が重なっていたりする。
そんなあたしの声と、全員の声と同時に。
ゆらり。
同時に現れる一つの影。
その全身を緑のローブにて身をつつみ、そして白いひげを蓄えている老人の姿。
ちなみに、特徴ともいえるのか、その顔には瞳に眼がなく、鼻も口もなかったりする。
「あらv一応、まがりなりにも純魔族ぎいたのねぇ。」
わざとらしくいうそんなあたしの声に。
「…リナ、お前、絶対に知ってただろう?」
などといいつつじと目であたしをみてくるガウリイ。
「あら?ガウリイだって気配でわかってたんでしょ?」
にっこりと微笑むあたしの言葉に。
「…まあ・・・な。」
そういいつつも、その手を腰にある剣にと手をかけていたりする。
「……ほう。」
そして、それは出現するなり小馬鹿にした口調で。
というか実際に馬鹿にしてるんだけど、こいつは。
「このゾロムの気配を感じ、気づくとはなかなかやるな。」
などといいつつ、その長すぎる手をにょろりと突き出してそんなことをいってくるそれ。
どうでもいいけど、わざわざどうして、
こういった下級の存在って自分の名前を自己ピーアールしたがるのかしら。
面白いからそれはそれで別にいいけど。
「あら?下級魔族風情がなにいってるの?そんなの誰でもわかるの当たり前でしょうが。」
いとも当然のことをいうあたしのその言葉に。
「いやはや、元気のいいお嬢ちゃんじゃな。」
こちらはこちらで面白いことに、どうやら少しばかり腕に覚えのある小娘がいきがっている。
としか思ってないし、このゾロムは。
「…どうしてこんな場所に…」
レゾのやつが魔を使っているのは知ってはいたが…
などとおもいつつ、あさっての方をみつつも絶句しているゼルガディス。
「あら、誰が小娘なのかしらねぇ?」
くすり。
くすりと笑いつつ問いかけるあたしの言葉に。
なぜか目を見開きつつこちらを見てきていたりするけども。
「―…で?本当にあたしの相手をする気?」
くすくすと笑いつつ、問いかけるあたしの言葉に。
「むろん、そのとおりだ。」
小娘が、少しばかり実力があると思って…
われら魔族との力のさ、思い知らせてくれようぞ。
などと思っていたりするこのゾロム。
はぁ。
まったく。
「あのねぇ。あんたとあたしとじゃ、実力、かなりの隔たりがあるわよ?」
あきれつつそういうあたしの言葉に。
「ほざけっ!人間風情が!ならばその身にわが力を思い知らせてくれようぞ!」
いるのよねぇ。
どこの世界にもこういうやつは。
自分の力量すら見えなくて、無謀な戦いを仕掛けてくる輩。
そんなゾロムの声をさえぎりつつ。
「ちょいまち。貴様の相手はこのオレだ。」
そういいつつ、一歩前にと足を踏み出しているガウリイの姿。
そして。
「―ほぉぅ。」
面白いまでに完全にと馬鹿にした態度をとっているゾロム。
「お若いの。それでこの星を切ることなどできぬぞ?」
ガウリイが抜き放った剣をみてそんなことをいうゾロムの台詞に。
「斬れるさ。」
あっさりと返事を返しているガウリイ。
「ならばきってみてくれるか?その剣で?できるものならの?」
手に剣を掲げているガウリイをみて心底馬鹿にした声をだしてるゾロムだし。
「な゛!?相手は魔族だぞ!?そんな!!」
そんな普通の剣でどうにかなる相手じゃないぞ!?
などといいかけているゼルガディスの言葉をさえぎり。
「あ~。はいはい。ま、のんびりと見てましょうよv」
あわてるゼルガディスをなだめ、いたって傍観する立場をとるあたしの態度に。
魔道士と剣士が力をあわせてもこのわれに傷ひとつつけられないであろうに。
馬鹿なやつらだ。
などと思っているのにはかなりあきれる以外の何者でもないけども。
そんなゾロムの言葉に。
「ではお言葉に甘えて。」
いいつつ、ガウリイは懐から一本の針を取り出し。
「まさか、その針でわしを倒す、などと言い出すのではないかろうな?」
「まさか。」
そんなゾロムの台詞に笑いながらも。
その取り出した針を件の柄にともっていき左手をかける。
「針で斬る、なんてことできるわけないでしょう?」
などといってるけど。
こいつはやろうと思ったらそれくらいできるのよね。本当のところは。
まあそんなどうでもいいことはとりあえずおいとくとして。
「なるほど。理屈じゃのう。…ではそれでどうするつもりじゃ?」
「こうするんですよ。」
つんと右手にもっ針で左手で支えた剣の柄をつつくガウリイ。
ちなみにそこは刀身と柄を固定する留め金がある場所。
そのまま針にて留め金をはずし、柄と刀身を分解し、そしてその針を懐にとしまいつつ。
「…こうするんですよ?わかっていただけましたか?」
などとにこやかにいってるガウリイだけど。
「…お若いの、おぬしのいうことはどうも今ひとつ、わしにはわからんのだがな…」
本気でわかってないし。
「なら、これで!」
そういいつつ、柄だけになったその剣の切っ先を突き出すガウリイ。
「な゛!?何を考えているんだ!あのアホは!?」
「あ~、いいのいいの。」
あせっているゼルガディスをそのまま制し。
そのまま高みの見物を決め込んでいるあたし。
「よくわかったよ。お前がどんなにおろかな男か!」
そういいつつも、完全に馬鹿にしまくり、ほえているゾロム。
まったく…愚かなのはどっちだか。
今だに気づかないとは…
ゾロムが叫ぶと同時に、
現れたたったの十数本の炎の矢が、そのままガウリイめがけて突き進む。
「なんの!」
そんな飛んでくる矢をことごとくに交わしているガウリイがそこにいたりしてるし。
「…ほう。あの旦那、結構やるな。」
そんなガウリイの動作をみてそんなことをつぶやいているゼルガディス。
ちなみに、ディルギアたちはゾロムが出てきたことにより。
完全に忘れられた存在と成り果てていたりするんだけど。
まあそれはそれでよし。
そのまま、間合いをつめつつ、炎の矢をすべてかわし。
一気にゾロムとの間合いをつめ。
そして。
「…っ光よ!」
ガウリイがただ一言吠える。
その言葉に。
先ほどやってきた、先日の老戦士、つまりはロディマス、
そして、なぜか背中を押さえているゾルフ。
そしてまた、成り行きをみていたディルギア。
彼らが面白いことにそれをみて同時に目を見開いていたりする。
ここにいたりようやくそれに気づき、硬直しているゾロム。
まったく、気づくの遅すぎ!
そのまま硬直した格好のまま、ものの見事にガウリイに真正面から両断されてゆく。
面白いことに、互いになぜか各自の名前を呆然と呼びつつ。
ガウリイが手にしているそれを眺めているゼルガディスたち。
ガウリイが右手にもっていた剣。
刀身を失い、というか抜き、剣の柄だけになったはずのそこには。
青白い光の刃が生まれ出ていたりする。
「…光の…剣…」
誰ともなくそんなことをあたしとガウリイ以外の全員がつぶやいていたりするけど。
「まったく。あのゾロムとかいうやつ。本当に気づいてなかったわねぇ。」
あきれつつ思わずつぶやいているあたし。
本気で気づいてなかったし……
ガウリイが持っているあれが何なのか。
いくら世界が違う、といっても、ゴルンノヴァも一応あれでも魔族の一員なのに…
やっぱりSの教育がなってないせいかしらねぇ。
ここの魔族たちは。
しばし、ガウリイが持っているそれを目にして絶句しているゼルガディスたち。
そして。
しばらくそんな状態が続き。
「…まさか、光の剣をお持ちだったとはね…」
声はまた建物の奥から聞こえてくる。
-続くー
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あとがき:
薫:ふふふvクロスカディアゲットv
・・・・・・しかし、まさかメイがあれと、それとディーヴァの混血だったとは・・。
つーか、何かシンの正体もまだ何かありそうで、
かなり予測がつかなくなってきたなぁ。
それはそーと、もうレゼルドはでてこないのだろうか?
・・・・・結構、彼面白かったんだけどなぁ・・・・。
しっかし・・・・・ねむひ・・・・。どうしてうちのこ(猫)たち・・・・。
人が休みのときに早くに起こすのかなぁ?
しくしくしく・・・・一度おきたらなかなか寝付かれないのに・・・・。
それはそうと、おとといはスレの夢、で昨日はクロスカディアの夢。
で、今日はなぜかシェリフスター&コナンの夢。
さあ、今晩はいったいどんな夢をみるのでしょぅか!?(笑
何はともあれ、この無修正も残すところをあとノート5ページ分v
さあ、ファイトでがんばるぞv(こらまてや
ではでは。またいつかv
2003年11月27日某日
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