まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

さてさて、今回アメリア登場です。
ちなみに、あの兵士たち・・・・・気の毒ですよね。
というか、アメリアにつきあって、リナに喧嘩をふっかけて。
あれですんだのが奇跡、ともいえるのでしょうがね(まてこら!←笑
何はともあれいくのです。

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    エル様漫遊記


「うう。」
なぜか瞳に涙をためている、栗色の髪に紅い瞳の少女が一人。
「お~ほっほっほっ。細かいことは気にしたらだめよ。エレナ。」
などといいつつ高笑い。
「というか、ナーガさん……少しは遠慮、ということば…ないんですか?」
すでにナーガはただいま軽くジョッキを二十杯目にと突入し。
それプラス。食事とかも追加オーダーなどをしていたりする。
「もうあまりお金、ありませんけど…」
麻袋の中をみつつ、つぶやくそんな栗色の髪のあたしそっくりの少女、エレナの言葉に。
「あら、何をいっているのよ。エレナ。
  お金なんかは使うためにあるのよ!お~ほっほっほっほっ!」
などと高笑い。
そんなナーガに対し。
「また盗賊でも退治するしかねぇな…」
しっかし、かるく金貨十枚以上は毎日このナーガさん…使うなぁ。
そんなことを思いつつもなにやらいっているグレイス。
あたしたちが塔を探索しているそんな中。
そのような光景がこちら側では見受けられていたりして♡

ドルトハウトにと戻る街道筋。
といっても、一応きちんとした街道である、というのに崖の道を歩かないと道がない。
という何とも面白いこの国の道路事情。
ま、もっとも。そこに費やすお金がないのと、
どこでも出で来る野良デーモンなどの影響で、道が完成できなかった。
というのもあるんだけど。
まったくもって、根性がないったら♡
「なあ?リナ、お前ゼルに言わなくてもいいのか?」
崖沿いの道をあるきつつ、何やらいってきているガウリイ。
「あら♡何のこと♡」
あたしの言葉に。
「いやぁ、この前、アメリアの姉ちゃんにヘキ何とかって話してたじゃないか。あのこと。」
「ヘキサグラムよ。ガリウイ。いいのよ♡どうせすぐにわかるんだし♡そ・れ・よ・り♡」
くすっ。
「ん?」
あたしの言葉のその直後。
ガウリイもその気配に気づき、思わず空を見上げていたりするけども。
そして。

「お待ちなさい!!!!!!」
崖の上、つまりは、この人がどうにかすれ違える、といった道幅に。
その崖沿いにとそびえているちょっとした岩山。
そこにたたずむ人物の影ひとつ。
そして。
「とう!!!!」
そのまま、呪文もなく、着地し。
……ずべしゃ。
いつものように頭から落っこちているのは。
簡単な巫女装束もどきを身にまとった、黒い髪の少女。
「…おや、何やってるんですか?アメリアさん?」
それをみて、にこやかに話しかけているゼロスに。
「お~、何だぁ。アメリアじゃないか。久しぶりだなぁ。」
にこやかに、落ちてきた少女、いうまでもなくアメリアに対して。
にこやかに挨拶をしているガウリイ。
そして。
ぴょこっ。
ぱぱぱぱぱ。
何事もなかったかのように服を調え。
そして、あたしたちの行く手の真ん中にと立ちふさがり。
そして。
ぴっ。
軽く指を立てているアメリア。
と。
ザッ!
アメリアの合図に伴い兵士姿の男性が四人。
アメリアの背後にと立ち並び、行く手をさえぎっていたりするけども。
「リナさん、ガウリイさん。どうして、どうしていってくれなかったんですか!?
  路銀に困っているのなら、ある程度は工面しましたのに。」
いいつつ、腕をくみ、うるうると瞳を潤ませ。
「二日前、旅の商人の一行が、盗賊に襲われていたところ。
  何でも旅の魔道士が商人ごと盗賊を吹き飛ばし。
  こともあろうに。商人たちから、路銀を盗んだ、というじゃないですか!
  話をきけば、その特徴はリナさんたち。ああ、何ということでしょう。
  昔正義の仲良し四人組として組んでいた私とあなたたち。
  そんな昔の仲間同士が正義とあくに分かれて戦うなんて…
  …何という不幸、何という運命でしょう!!」
などといいつつ自分の世界に浸っているこのアメリア。
「お~い?リナ?アメリアのやつ、何をいってるんだ?」
きょとんとしてそんなアメリアの台詞を聞いているガウリイに。
「あら♡勘違いしてるのよ♡」
「……あ、あいかわらずですねぇ。このアメリアさんは…」
そんなアメリアをみつつも声をだしているゼロス。
そして。
「悪の道に染まってしまったあなたたちを正義の道にと連れ戻すもの私の役目!
   このアメリア=ウィル=テスラ=セイルーン!
  正義の名前の元にあなたたちに成敗を下します!」
一人、勝手に自分の世界に浸ってるアメリアに対し。
「とりあえず♡」
くすっ。
まあ、説明するより手っ取り早いし♡
パチン♪
軽く指を鳴らすと同時に。
なぜか。
『うきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!?』
あたりに火の雨が降り注ぎ、なぜか悲鳴を上げているアメリアたち。
「雨で少しは頭を冷やしなさいね♡アメリアちゃん♡」
なぜかわたわたとしているアメリアや兵士たちをみつつも。
くすくす笑うあたしに対し。
「なあ?リナ?火で頭は冷えないとおもうぞぉ?」
などと突っ込みをしてきているガウリイ。
しばし、あたりに火の雨が降り注いでゆく。


「……で?」
なぜか髪を少し焦がした程度で無傷のアメリア。
アメリアと共に行動していた兵士たちは、なぜか黒こげになってたりするけど。
ま、関係ないし♡
その場にうずくまっているアメリアににっこりと微笑みかけつつ話しかける。
「アメリアさん、いきなりリナさんに向かいかかってくるとは。無謀もいいところですねぇ。
  …それで?何があったんですか?」
「ううっ。正義が悪に敗れるなんてぇ…」
いまだになぜかなきながら一人自分の世界に浸っているアメリアに対し。
くすくすくす。
「いっとくけど♡旅の商人を襲った、とかいってたけど♡
  二日前なら、あたしたち、ゼルと一緒に塔の探索にあたってたから♡人違いよ♡
  栗色の髪の魔道士、というだけで、どうしてこのあたし。
  と決め付けるのかしらねぇ?アメリアちゃんは?ん♡」
にこやかに笑みを浮かべつつ、左手にちょっとした光の球を出現させ、
そんなアメリアにと問いかけるあたしの言葉に。
「…え?違うんですか?ですけど…商人がいってた特徴が…」
いまだに納得しきれないアメリアに対し。
「なあ?アメリア?旅の商人の被害は、路銀だけだったんだろう?
  リナがそれだけですむとおもうか?」
そんなアメリアに対していっているガウリイ。
「はっ!?それもそうですね。」
ガウリイの言葉にあっさりと納得しているアメリアもアメリアだけど。
「あぁぁぁら。ガウリイちゃん♡アメリアちゃん♡どういう意味かしら♡」
にこやかに。
手にしている光を少しばかり大きくし。
そのまま、軽く手から放す。
「ま、まて!リナ!他意はない!」
「リナさん、ちょっとまっ!」

きゅどど゛とごぉぉん・・・・・・・・・・・

あらあら♡
なぜかあたりに爆発音が鳴り響いていたりするけど。
気のせいよね♡

「うっうっうっ。ひどいですよぉ。リナさん。いきなりなんて…」
などと一緒に街道を進みつつも何やらいっているアメリア。
「それはそうと、アメリアさん?どうしてここに?グレイシアさんもいらっしゃったようですけど?」
そんなアメリアにと質問しているゼロス。
そんなゼロスの言葉に。
「え?ゼロスさん、姉さんをみたんですか?
  いえ、実はここ、レイナード王国で白魔法の会議がある、というので。
  姉さんと私とで、ここにきたまではいいんですけど。姉さん、城の中で迷ってて。
  で気がついたらいつものごとくに城下町に下りたらしく。
  で、そのまままた行方不明になってるんですよ。
  姉さんにあったんですか?ゼロスさんは?」
そんなアメリアに対し。
「あら♡ナーガは今、エレナたちと一緒にいるわよ♡
  ちなみに、エレナ、というのはこのあたしと同じ容姿をしている子なんだけどね♡
  いつものコルセットでスタイル抑えているバージョンより、
  少しばかり、胸が大きいくらいだからその子。
  多分、その商人そのエレナと勘違いしたんじゃないかしら♡」
くすくすくす。
あたしの言葉に。
「そういえば…旅の商人たちの証言では、
  金髪の戦士らしい男性と、髪の長い女魔道士がいた、とはいっててましたけど…
  はっ。まさか姉さん、商人たちまで盗賊と勘違いして呪文を放ったとか!?
  姉さんならやりかねませんし!」
そんなことをいっているこのアメリア。
「まあ、ナーガだしねぇ♡」
「ま、まあ、あのグレイシアさんですしねぇ…」
あたしのことばに なぜかゼロスも同じくつぶやいていたりするけど。
「ところで?アメリアさん?
  僕たちについてきているのはいいんですけど…兵士さんたちはどうするんですか?」
すでにあたしたちはそんなほのぼのとした会話をやりとりしつつ。
山間にある崖からは、すでにその道を行きすぎ普通の街道にと指ししかかっていたりする。
「え?あはは。いいんですよ。多分気がついたらお城に戻るでしょう!
  それより、リナさんたち、また何か巨大な悪に立ち向かっているんでしょう?
  いえ、きっとそうです!そして、この出会いは、この私に天がその悪を見逃すな!
  といってるんです!
それで済ませているアメリアだし。
「でもアメリア?あたし許したわけじゃないんだけど♡
  よりによって、このあたしを犯罪者呼ばわりしたというの。わかってるわよねぇ♡」
びくくっ!
あたしのにこやかな笑みを浮かべた言葉になぜかびくっとなっているアメリア。
そして。
「はっ!そ、それはそうと!?リナさんのそっくりさんがいるんですか!?
  さっきの話では何かそのようなことを!?」
面白いことに話題を変えているこのアメリア。
「まあ、世の中には似た人間は三人はいる、というからねぇ♡」
ちなみにあたしのこの『リナ』としての姿については。
三人なんてものじゃないんだけど♡
それはそれ♡
そんなあたしの言葉に。
「まさか性格までリナさんにそっくり!?そんなの世界の終わりじゃないですか!?」
何やら叫んでいるアメリアに対して。
「ア、アメリアさん!滅多なことをいわないでください!
  この世界がどうなってもいいんですか!?
  その気になれば、こんな世界なんてこの御方は!」
ぐしゃ!
きゅぅ…
「あら♡ゼロス、何つぶれてるのかしら♡それはそうと、アメリアちゃぁん?
  今の言葉の意味、じっくりと聞かせてもらいましょうか♡」
なぜかつぶれたゼロスをそのままに。
にこやかにとアメリアにと語りかける。
そんなあたしの言葉に。
「え?いやあの…た、他意はないです!本当に!」
何かそんなことを叫んでいるアメリアだけど。
「じっくりとそのあたりは聞かないとねぇ♡」
「ああああ!ごめんなさい、ごめんなさい!リナさん!」
う~ん、アメリア、からかうと面白いわ♡
「お~い、リナ。アメリアをからかうのはほどほどにしておけよ~?
  それはそうと、そろそろドルトハウトにつくぞ?」
あたしがアメリアをからかっているのに気づき。
まあ、ゼロスがつぶれてたりするのはいつものことなので、気にもとめずに。
そんなことをいってくるガウリイ。
ほのぼのとした会話をしているそんな中。
あたしたちは再び、とりあえず、ドルトハウトの町の近くにと移動してきていたりする。
「ま、それもそうね。とりあえず、アメリア。
  あたしたち、このレイナードにある、六つの塔を調べる依頼をうけてるのよ。
  で、とりあえず報告がてらに教会のロベルトのところにいくんだけど。あんたはどうする?」
そんなあたしの言葉に。
「確かゼルガディスさんもいるんですよね?ご一緒します!
  それに、もしかしたら、リナさんたちにくっついてたら。
  今この国が抱えている問題がわかるかもしれませんし!」
などといいつつ、即答してきているこのアメリア。
ま、確かに。
今、ここレイナードで問題になってるのは。
死の空間が増えてきている、というのが今ごろになって表面化し、
ちょこっと問題になってたりするのよね♡
まったく…かつてベルナレスの意見を無視しておいて、何をいまさら♡
という感じよね♡
ふふふふふ♡

とりあえず、あたしたちはそのまま、再びドルトハウトの町にと入ってゆく。
そういえば。
今、教会、燃えちゃったりしてるのよね♡
からかいがてらに見物にでもいきますか♡


                           -続くー

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あとがきもどき:
薫:さてさて。次回で教会が燃えてるシーンと。
  で、覆面姿の魔道士登場。ちらりと出てくるグレックと。
  まあ、アメリアの独断と偏見シーン。
  あれは面白いから私は好きです♡
  何はともあれ、それではまた、次回にて・・・・
2004年5月6日某日


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