まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

何だか、寄贈でいただいている、史織さんに。おいつかれそうな今日この頃・・・・
というか、私の打ち込みスピードが遅い。という証拠ですな・・・
ただいまもらってるのがすでに六巻分まで・・・
まだ、私、二部にすらはいってないのにねぇ・・・(あはははは・・・・汗
何はともあれ、がんばります・・・・はい・・・・・(滝汗・・
2004年5月1日某日。世間様ではゴールデンウィークですねぇ。
ま、私は関係ないけどさvv

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   エル様漫遊記


あたしたちがテーブルにつくのとほぼ同時。
先ほど一瞬静まり返っていたこの酒場が元通りにざわめきを取り戻し。
あたしたちの周りでは、どこかの人間などがお酒を飲んで騒いでいる声などが聞こえていたり。
まあ、この結界。
出入り自由の簡単なやつだし。
ただ、気配とかを隠す程度のものだしね。
「…な、なぁ?今の…さっきの冗談…だよな?」
なぜか声を震わせて、ゼロスにと問いかけているグレイス。
「本当ですよ?というか僕たち魔族は精神生命体であるがゆえに。嘘とかつけませんし♡」
そんなグレイスに対してにっこりと微笑みつつもいっているゼロス。
「まあ、こいつは嘘はいわないけど、真実すべてもいわない、けどね。特にゼロスは。
  ま、とりあえず、こいつが魔族なのは、間違いないわよ♡見ててね♡」
いいつつも。
そのまま。
ぐさっ!
「って!?リナさぁぁぁん!いきなり、ナイフを頭に突き立てないでくださぃぃぃ!!!」
証明するために、とりあえず、ゼロスのこめかみに。
テーブルの上にある、小ぶりの果物ナイフを軽く突き刺してみるあたし。
そんなあたしになぜか涙ながらに抗議の声を上げてきているゼロスだけど。
「ね♡血とかまったくでてないでしょ♡」
あたしのしごく簡単な説明に。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
なぜか無言となっているエレナとグレイス。
そして。
「リナぁ、いきなりゼロスにナイフを突き立てるのはどうかとおもうぞ~?
  いつもの何か木の棒とか、槍で貫いたり、というのは外ではともかく。
  今はここ、一応店の中だし。」
のほほんといつものことなのであまり動じずにそんなことを言ってきているガウリイ。
「あら、大丈夫よ。それに、別に汚れる、とかいうのないし。
  物質的攻撃がこいつにきくはずないじゃない♡」
にっこりと微笑むあたしの言葉に。
「つうか、リナ。今、ゼロスの本体にまで攻撃してなかったか?」
「あら♡気のせいよ♡」
「しくしく……リナさぁぁぁぁん……」
ガウリイがその勘で、ちょっと精神世界にも干渉したのに気づいていたりするし♡
だいぶこのガウリイもそのあたりの感性、磨かれてきたわね♡
そうでなくちゃ、面白くないけどね♡
「……ま、まあ、確かに血はでてないが……
  もしかして、あんた…毎回こんな目にあってるのか?」
あ、何かゼロスに同情しつつもそんなことを聞いているグレイスだし。
「あはは。それは、秘密です♡」
あら、それでかわしたわね。
そんな彼の言葉にいつもの動作で、額にささっているナイフを取り除きつつも。
そんなことをいっているゼロス。
「…あ、あのぉ?魔族さんって…高位魔族さんって…この人、どのくらい強いんですか?」
「そういやそうだな。ひとつきいてもいいか?高位魔族って…どれくらい強いんだ?こいつ?」
面白いことに、同じ質問をしてきているこの二人。
エレナとグレイス。
くすっ。
「ああ、このゼロスのこと?これでもこいつは、この世界ではSの腹心の次に強いわよ♡」
実際は、本当はあたしが力を上げているから、Sよりも力が増えてたりするんだけどね。
今の状態では♡
ま、そこまで詳しく説明する必要ないし♡
そんなあたしの説明に。
「ま…まあ、事実ですけど…でも、いいんですか?
  そんなことを関係のない人間なんかに話しても?」
なぜか少しばかり色の薄くなったゼロスがあたしにと問いかけてきてたりするし。
「あら♡いいのよ。偶然にも、このエレナ。
  このあたし、すなわち、この『リナ=インバース』と同じ容姿なんだし。
  同じ姿、というよしみでね♡」
そんなゼロスにとにっこりと微笑み返す。
「…ま、まあ、リナさんがいい、とおっしゃるのでしたら、かまいませんけど…」
何やらこまったようにぶつぶつとつぶやいているゼロスはひとまず無視。
くすっ。
そんなあたしたちの会話に。
「……あ、あの?もうひとついいですか?」
何か嘘をいっている雰囲気ではないような…
などとなぜか思いつつも声を震わせ、ゼロスに問いかけているこのエレナ。
そして。
なぜかびくびくしつつも。
「何でそんな人が…リナ=インバースさんと一緒にいるんですか?」
などと質問していたりするし、このエレナは。
あらあら♡
「ああ、そんなことは気にしなくてもいいのよ。
  ただ、こいつ、Sやゼラスたちに、あたしにくっついてるように。って命令うけてるだけだから」
とりあえず、さらりとそんなエレナの疑問に答えるあたしの言葉に。
「……ゼラス?S?」
何やら顔を見合わせ、首をかしげてる、このエレナとグレイス。
くすっ。
「あ、あの?恐れいりますが、それ以上は…エル様…」
何やら掻き消えるような声でそんなことをいってくるゼロス。
「あら♡何いってるのよ。
  このエレナはあたしと同じ姿なんだし♡知っておいたほうがいいわよ♡」
にっこりと微笑むあたしの言葉に。
「え?ですが、グレイシアさん…というか……
  ナーガさんや、ガウリイさんにまで教えられることになりますよ?」
どうにかとめようとしているゼロスの感情が何とも面白かったりするけども。
「う~ん、それもそうね。まあ、今ばれても面白くないし♡
  とりあえず、今はそれじゃあやめときますか♡」
あたしの言葉に。
「助かります…」
なぜか本気で安堵しているゼロスだし。
「え?あの?」
「??」
そんなあたしたちの会話をききつつも。
ただひたすらに首をかしげているこの二人、エレナとグレイス。
くすっ。
「ま、いいわ。
  とりあえず、アミュッレットも手にいれたことだし。一度ドルトハウトに戻りましょ♡」
そういえば、ミレーヌに手紙預かってるけど、またあれは後でいいわよね♡
「あ、あと、エレナ、グレイス、ここの勘定はあんたたちもちねvそれじゃあね♡」
簡単にと食事をすませ。
軽い話を交わしたのちに。
カタン、と席を立ち上がり。
そして。
そのまま。
パチン♪
軽く指を鳴らす。
それと同時に。
シュッ。
あたしたちの姿が瞬時にその場から掻き消え、作っていた結界が同時に解ける。
『うどわ!?消えた!!!?』
何やらあたしたちが掻き消えた後に。
それをみた酒場の客たちや、エレナとグレイスが叫んでいたりするけど。
まったく、何をあの程度で、ねぇ?
たかだか、人間が掻き消えただけ、というだけのことなのに♡
そして、なぜか、呆然とあたしたちがいなくなった、その場をみつつ。
「……ね、ねぇ?グレイス?
  やっぱり、リナさんの名前……かたるのって。やめたほうが無難なような気がしない?」
「でも、俺はガウリイと勝負がしたいんだ!それに、エレナは別に語り、とかでないとおもうぞ?
  相手がかってにリナ=インバース、と信じた、というのもあるし」
何かそんな会話をしているこの二人。
まだまだもう少し、この二人には楽しませてもらわないとね♡


「……もう!リナ、いきなりはやめてよね!」
なぜかナーガが抗議の声をあげてくるけど。
「それより、ナーガ、アミュレットをロベルトのところにもっていって。礼金もらうわよ。」
あたしの言葉に。
「はっ!そうだったわ!お~ほっほっほっ!」
などといいつつ、高笑い。
ちなみに、あたしに文句をいうことは、きれいさっぱり忘れてたりするし。
う~ん、楽しい♡
あたしたちが移動したのは、教会の目の前。
そのまま、とりあえずアミュレットを取り戻したことを報告するために、
あたしたちはそのまま、教会の中にとはいってゆく。

「おや?リナさん、無事にアミュレットを取り戻していただいたようですね。」
にこにこと、いつもと変わらぬ笑みを浮かべたまま。
差し出したアミュレットをみて、そんなことをいっているこのロベルト。
「で?いったいなんなの?そのアミュレットは?」
そんなロベルトに問いかけしているナーガ。
「どうやら、封印の鍵もどきみたいですけどねぇ♡」
にこやかに、さらりといっているゼロス。
そして、そんなあたしたちの会話をききつつも。
にこにこと笑みを浮かべたま。
「まあまあ、それをお話する前に、もうひとつ、頼まれてくれませんかねぇ。」
その笑みを崩さないままにとあたしたちにと話しかけてきているこのロベルト。
くすっ。
「内容によるわね。」
あたしのその言葉に。
「いやぁ、あ、当然アミュッレトに関することですよ」
にこにこといってくるそんなロベルトだし。
「とりあえず、聞くだけきくわ」
というか、あたしは全部わかってるんだけど。
あたしの言葉に。
カタンと、さきほど、ゼロスが手渡したアミュレットを机の上におき。
「時に、リナさんたちは、あのレイ=マグナスのことをしっていますか?」
にこにこしつつもあたしたちにと聞いてくるこのロベルト。
「そりゃあね。」
というか、あのせっかく実体をもった、北のSのやつ、かぁぁぁぁなり無能なのよねぇ。
精神が分かれてから、余計に無能になってるような気がするわ。
まったく。
お母さん、そんな弱い子に創った覚えも、育てた覚えもないというのに。
「あそこまで、無能極まりない、というか、極致よねぇ。あれは、ある意味♡」
あたしの至極当然なそんな言葉に、
「?と、ともかく。この国には、
  そのレイ=マグナスが作った。といわれている六つの塔がありまして。
  それに関してろいいろな伝説が生まれているんですよ。で、今から250年前。
  ある魔道士がその六つの塔を突き止めて、すべて封印したらしいんですよ。
  私は、その塔がどうして封印されたか、それを調べてほしいのです。」
にこやかにそんなことをいっているこのロベルト。
「ふっ。そういえば、あなたは道楽でレイナードの伝説を調べていたんだったわね」
このあたり、一応、王女、ということもあり、情報網は確かなナーガ。
まあ、あたしはそんな情報などもらわなくても、当時からしってるし。
このことは。
「レイ=マグナス……ですか?」
やっぱし…
などとそんなことをおもいつつも、それを表情にはださずに。
というか、ゼロスの場合は、もともとが精神生命体だから、
今のこの姿は自力で具現化させてるだけのものだし。
表情、という、物質的な面からみたそれらは。
彼がそのように、見えるようにしている、というだけのことなんだけど。
精神世界面では、なぜか思いっきりその表情を曇らせていたりするし。
まあ、そんなどうでもいいことはおいとくとして。
「レイ=マグナス、といえば、千年前に実在した、と言われている、伝説の大賢者ね。
  それはきょうび、子供でもしってることね。お~ほっほっほっ!」
などと笑っているナーガ。
「あら♡六つの塔ねぇ。そういえば、以前Sのやつから、報告は一応はうけてるけど♡
  ゼロス、たしかSのやつは、レグニア湖を中心にしてあれを設置したのよね♪」
あたしのその言葉に。
「え…ええ、まあ、そうなんですけど…」
なぜか言葉を濁しているゼロスだし。
「?あれ?あれって、何よ?リナ?」
そんなあたしの言葉に首をかしげて問いかけてきているナーガ。
くすっ。
「あら、簡単なことよ。この国、レイナード王国の中心にある、あのレグニア湖ね。
  あれを中心にして、あいつは、六紡星ヘキサグラムを作り出したのよ。
  ちなみに、規模は、この国が丸ごと入るくらいという程度に小さいんだけど。
  つまり、湖を中心に、六ヶ所にきれいに塔を作り出したのよ。まったく同時に」
ちなみに、瞬時にね。
まあ、それはいいとして。
「――最も、これ、というかあれは、後々の準備のために作ったらしいんだけど……
  ……当の復活した当人があれじゃあねぇ…」
まったくもって、何のための復活なんだか。
そんなあたしの至極簡単な説明に。
「ちょっと!?リナ!?それって大事じゃないのよ!
  仮に本当に国ひとつはいるほどのヘキサグラムだとすれば!
  逆に闇の空間が出来上がるじゃないのよ!」
何か叫んでいるナーガ。
あら、正解♡
「そうよ、だけど、一応、時期がくるまではって。
  ほかのやつらに気づかれないようにあいつ、簡単に封印してたからね。
  で、降魔戦争でああなった…っと♪」
あたしのその説明に。
ただ、なぜかいつも細くしているにこやかな笑みを浮かべたその表情を、
一瞬崩しているロベルトの姿があったりするけど。
「しかも、あいつは簡単に封印してたから。
  三百年前の地震で、その封印はあっさりと壊れてヘキサグラムが起動しはじめたし。
  いくら簡単に封印した、といっても、たかが地震程度で起動する?普通?
  いくら復活して間がない、というか、人の身で表面上は作った。
  ということになってる、としてもよ!?」
しごく当然なあたしの意見に。
「…あ、あのぉ?一応、あの当時は、ほかのかたがたの目もありましたことですし…」
なぜかSなんかの肩を持つ言い方をしているゼロス。
そんなあたしたちの会話をききつつ。
「そ…そこまで知ってるんですか?…さすがは名高い【リナ=インバース】さん。
  最高の魔道士、と呼ばれるだけのことはありますね」
本気で驚いているこのロベルト。
あらあら。
「そういや、この一件。後の報告書、あたしまだ提出うけてないけど?Sのやつ何してるのかしら?」
あたしのそんな素朴な疑問に。
まあ、理由はあいつがさぼってるから、なんだけど。
まったく……封印中でも、お仕事はしなさいよね!
「そ、それは!というか!今はそれより!?」
なぜかあたしの言葉にあわてて声を高らかに、そんなことをいっているゼロス。
「いいのよ。というか、ゼロス、あんたから説明なさい。」
あたしの言葉に。
「…あ、あのぉ?いいんですか?いっちゃっても?」
あたしに再度確認してきているこのゼロス。
「あら、いいのよ。別に。それにこのロベルトもどうせそれを知りたがってるんだし。」
そんなあたしの言葉に。
「は、はぁ…まあ、リナさんがそうおっしゃるのでしたら…
  ……とりあえずご説明させていただきますね」
なぜか器用にも、麻袋から、ハンカチを取り出して、汗をぬぐうふりをして。
「簡単に説明いたしますと。
  今から250年ほど前、この地のヘキサグラムを冥王様が思い出されまして。
  で、一人の配下の人にこの国…当時の国王さんを操らせましてねぇ。
  そして、そのまま利用なさろう、となさったんですけど。
  まあ、抵抗なされたようなので、それは、あっさりと死んでいただきまして。
  その人が国王さんにと成り代わったんですけど♡
  ですけど、それを当時、一人の魔道士と、その娘さんに見破られちゃいましてねぇ。
  いやぁ、あっはっはっ。だから下っ端さんは、困ったものですよ。
  しかも、それでいて、そのまま、こともあろうか、
  人間なんかに封印なんかされちゃいましたからねぇ。その人は。あっはっはっ♡
  いやぁ、まったくもって困ったことです♡」
にこやかに笑みを浮かべつつ簡単にロベルトたちにと説明しているこのゼロス。
「あのねぇ。もっととりあえず詳しくしなさいよね」
あたしのその言葉に。
「いやぁ、そういわれましても……僕、あの一件にはかかわってませんでしたし…
  何しろ獣王様からお聞きしただけですし。
  といっても、面白そうなことをしてるので様子は見に来ましたけどね♡
  ずいぶんと面白かったですよぉ♡」
にこやかにそんな説明をしているゼロス。
まったく…もう少し詳しく説明しても、あたしはお仕置きはしないのにねぇ。
ふふ♡
そんなゼロスの説明に。
なぜか、表情を硬くして。
「……そこまで……何者です?あなたたち?
  そのことは、この国の最高機密文書扱いになってて、知っている人などは…」
なぜかすっとその瞳を見開いて、ゼロスを見つめているこのロベルト。
「それは秘密です♡」
にこやかに、そんなロベルトの質問をさらりとかわしているゼロス。
「それで?あたしたちは、その六つの塔を調べたらいいわけ?」
さりげにさらっと話題を変えるそんなあたしの言葉に。
「…ま、まあ、いいでしょう。そのとおりです。とにかく塔を調べてほしいんですよ。
  あ、このアミュレットはお渡ししておきます。
  そのアミュレットが、塔の封印をとく鍵となっているものなんです。
  そうですねぇ。全部の塔を調べていただきましたら…
  御礼は、金貨一万枚、というのでどうでしょうか?」
とりあえず、このゼロス、という男性の正体は気にはなるが。
今は、とりあえず…
そんなことを思いつつも、提示してきているこのロベルト。
「「いちまんまいぃぃぃぃい!?」」
あ、なぜかナーガとゼロスが驚きの声を上げてるし。
「ふっ。お~ほっほっほっほっ!まかせておいて!金貨一万枚のため!
  この白蛇のナーガ様とそのおまけたちが。塔を全部調べてあげようじゃないのよ!
  お~ほっほっほっほっ!」
などといいつつ、一人高笑いをあげているナーガ。
そんなナーガをみて。
「…あの?もしかして、このグレイシアさん…
  ……あの塔の封印を完全にといたら、何が起こるのか…
  ……理解しててこういってらっしゃるんですか?」
あたしに視線をむけつつ、何やら聞いてきているゼロスだけど。
「あら♡わかってるわけないじゃない♡
  ナーガは目的のためなら、その方法はいとわないのよ♡
  逆に手段のためなら、目的は問わない、という場合もあるけどね♡」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
沈黙してるし。
「ま、それはそうとして。それじゃ、その塔を調べる。依頼はこれでいいのよね?」
くすっ。
面白くなりそうよね。
そんなことを思いつつ、思わず微笑むあたしの言葉に。
「……え、ええ、お願いいたします。あ、これ前金です」
いいつつ、そのまま。
奥から金貨の入った袋を手渡し。
各自にと前金を支払っているこのロベルト。
さって、楽しくなってきたわよね♡

そんな些細な会話を一通りすませ。
とりあえず、依頼を開始するために、そのまま教会を出るあたしたち。
なぜか教会を出た直後にゼロスを呼び止めていたりするロベルトの姿が。

「あのですね?先ほどから気になっていたんですけど…
  リナさん、それにゼロスさん…でしたっけ?
  あなたたち、レイ=マグナスをしってるんじゃぁ…」
あらあら、何を当たり前のことをいっているのやら。
「あら、それは誰でも知ってるとおもうわよ♡」
あたしの即答に。
「い、いえ、そうではなくて…あったことがあるのではないか…と…」
リナ=インバースの噂の中には、千年以上いきている魔女、というのもありますしね…
まあ信じてはいませんけど……でも、あそこまで、この国の伝説などに詳しい、となると…
何かそんなことをこいつは思ってたりするけど。
くすっ。
「ああ、そんなこと。まあ、あるにはあるけど。
  でも、あいつは今は、物質世界では、氷に閉ざされて、自由に動けないからねぇ、
  根性だせば、ちょっとした魔道士くらいの力で抜け出ることは可能だけど。
  まったくもって、あの程度の氷付けでふがいないったら…」
あたしのそんな至極もっともな意見に。
「そ、そういわれましても…さすがは水竜王さんの封印でして…
  僕らたちもどうにかしようとはしましたけど、びくともしないんですよ…」
そんなことをいってきているゼロス。
「……こ、氷付け……水竜王?
  ははは。まるで伝説にあるカタートの北の魔王のような言い方ですね」
そんなことをいってきてるし、こいつは。
「あら、何いってるのよ?その魔王よ?あれでも、あいつは。
  北で情けなくも氷付けになってるのは、レイ=マグナスよ。
  あいつ、その人間の体を器として、一応復活してるからねぇ。
  まあ、しいていうなら、レイ=マグナス=シャブラニグドゥ、かしらね♡」
「…………え゛?」
何かしばしの無言ののちに固まってるし、このロベルトは。
くすくすくす。
「そういえばあんな当たり前のことなのに、
  いまだに人間とかってその事実、知らないものが多いのよねぇ♡ねぇ?ゼロス?」
くすくす笑いつつもゼロスに話をふるあたし。
「とりあえず、あのときは、僕が関係者であった、黄金竜さんたちをほとんど壊滅させて。
  それでもって、冥王様の直接の部下である、神官や将軍さんたちが。
  その身を挺して、力を当時もってた人間さんたちなどは殺してくださいましたからねぇ。
  まぁ…それにあのとき、その場に居合わせた人たちは全員死んじゃってますし♡」
にこやかに笑みを浮かべたままにさらりとあたしの言葉に答えているゼロス。
「でも、だからって。あたしの命令を辞退したり、
  代理をよこしてきたりする理由にはならないのよねぇ♡あ・い・つ・は♡」
びくぅぅぅ!
あ、面白い。
あたしの言葉になぜか石化してるゼロスだし。
「…も、申し訳ありません…」
「あら、ゼロスに謝られても。とりあえずSのやつからは、
  幾度かきちんとそのあたりの挨拶はしてきてはいるけど、やっぱりねぇ♪」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ほのぼのとしたあたしとゼロスの会話になぜか無言となっているこのロベルト。
しばし、なぜか固まりつつも。
いや、【代理】とか【命令】とか…あげくは、【情けない】って・・・・・・・(汗)
なぜか心で冷や汗ながしていたりするし、こいつは。
しばし固まりつつも。
やがて、気を取り直し。
「……と、ところで?そちらのゼロスさん…でしたか?
  どうして、そんな魔族のことなんかにくわしいんですか?」
なぜか恐る恐る聞いてきてるし。
「それは、秘密です♡ロベルトさん♡
  世の中、知らないほうがいいこともあるんですよ♡秘密でいいじゃないですか♡」
にっこりと微笑み、そんなロベルトの質問をさらりとかわしているゼロスだし。
そんなゼロスの言葉に、なぜかあたしとゼロスを交互にみつめ。
「…確かに、今はそのほうがいいかもしれませんね…」
なぜか声かすれさせつつも、そんなことをつぶやいていたりするし、こいつは。
くすっ。
「とりあえず、先にガウリイやナーガはもう少し先にいってるんだし。
  あたしたちもいきましょ♡それじゃ、塔を調べる、それでいいんですよね♡」
あたしの言葉に。
なぜか無言でうなづいているロベルトだけど。
あたしに対して、何か多少、おびえているようだけど、ま、気のせいよね♡
「それじゃ、ゼロス、いくわよ♡」
「は…はぃ…それでは、失礼しますね。」
とりあえずにこやかに、ロベルトに別れの挨拶をしているこのゼロス。
まあ、こいつ、礼儀だけはいいからねぇ。
さって、楽しくなってきたわよね♡


                           -続くー

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あとがきもどき:
薫:さすがにレベル65まで上げてたら。ゼロスとかゼラスは楽勝でしたね(笑)
  ただいま、スーパーファミコン、スレイヤーズをやりこみ中v
  ・・・・は、いいんだけど。ゼラスを倒してもまだ次があるとは(笑
  まあ、どうも、ゼラスもゼロスも死んだだけのようだし。
  すぐさまに復活するんでしょうけどね。滅んだわけではないしね(爆!
  でも、やっぱはじめのリナちゃんは、リナちゃんではなかったのかぁ。
  ガウリイが、ああまで強引だったから、てっきり・・・・(ちっ・・・・
  ということは、ガウさん。
  リナがいなくなって、バニックになってて。思考力低下してたか?(ありえるかも・・・・
  あ、ちなみに、コピーリナちゃん(笑)名前をレナちゃんにしてみたりv
  何か、そーしたら、瞳の色は違えども、うちのキャラと同じような感覚で。
  親子そろっての旅路。とか遊んでいる気分にひたったりv(まてまて!
  問題は・・・・さぁ、がんばって、かぎをさがすぞ!おー!(だからまて!
  で、半日やりこみして、どうにか鍵発見!
  で、ただいまカタート山脈の入り口で道に迷ってます(笑
  まあ、何はともあれ、近況報告はおいといて。
  次回、またまたアリシア登場v
  で、ゼルガディス登場、となるのかな?
   何はともあれ、ではまた次回にてv
2004年5月2日某日

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