まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

さてさて。永遠打ち込みしてたのに。
なぜか気分がのらなくて、こっちに浮気(笑)をしている薫です。
んでもって、おそらくは、仕事から戻ったら。
頭の中がアンジェモードになってるので、アンジェリークにいくんだろうな(だからまて)

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          エル様漫遊記


「天知る、地知る、悪ぞ知る!正義が私を呼んでいる!」
とうっ!
どでっ!
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
いつものこと、とはいうものの。
カドヴェル領主の城のある町にむけて進んでいるそんな中。
お約束にもちょうどいいカモとばかりに人気のない森の中の街道にて出てきている盗賊たち。
正確には山賊なんだけど、それはそれ。
べきっ。
「……なあ、そいつ今何か変な音しなかったか?」
面白いことに、目を点にして、
地面に首をつっこんでいるアメリアを指差して、そんなことをいってきている盗賊その一。
「したわよ。」
そんな彼らの言葉をあっさりと肯定しているあたしに対し。
「…というか、アメリアさん。相変わらずなんですね…」
などと、ぽつりとつぶやいているメフィ。
「人間よ。悪いことはいわない。このまま帰ったほうがいいぞ?我はあまり戦いを好まない。」
そんなことをいいつつ、ため息を吐いてつぶやいているミルガズィア。
そしてまた。
「ああああ、あなたたち、だだだれに対して襲撃かけてるのかわかってるのですの!?」
何か面白いことにちょぴっとバニックになっているルナ。
そして。
「…ゼロス、いつもこれなの?」
横にいるゼロスにと問いかけていたりするし。
「ええ。いつもですよ?」
そんなルナの言葉にあっさりと肯定しているゼロス。
そんなゼロスの言葉をうけ。
「……なるほど。エルさ……とと。リナさんが楽しむわけよぉくわかったわ…」
何やらそんなことを頭をかかえてつぶやいているルナだし……
あら、どういう意味かしら?
んっ?
ずぼっ。
そんな会話をしている中。
何事もなかったかのように、のめりこんでいる頭を自力でひっこぬき。
そして。
すちゃっ!
体制を整え、そして。
ぴしっ!
指をつきつけて。
「さあ!観念なさい!悪党ども!今ここに、正義の鉄槌を下してあげます!」
ちょっぴり頭が面白い方向に向いているのは、お約束。
そんなアメリアをしばし見つめ。
「…おかしらぁ。何か変なやつ、捕まえたんじゃぁ…」
何やら情けないことをいっている別の盗賊その二。
名前はわかるけど、別に名前なんて必要ないし。
その一、その二で十分だしね。
「いや。変わり者だから、それなりに持っているはずだ!
  何しろこんなこのご時世に、こんな大所帯で旅してるんだからな!」
などといいつつ、あたしたちをみてそんな会話をしていたりするし。
あら。
そんな大所帯でもないと思うけど。
まずあたしにユニット。
それにガウリイ・ゼルガディス・アメリア達。
といった、この五人に。
ミルガズィアにメンフィス。
そして、おまけにゼロスにルナにSことレイスがいるだけだし。
たったの十人足らずでねぇ。
ふふ。
「ねえねえ。リナ、遊んでもいい?いい?」
きらきら。
なぜか、嬉々として、瞳を輝かせているユニットがあたしにと聞いてくる。
『え゛!?』
それを聞き、なぜか固まっているルナたち三人。
『?』
ユニットのことをはっきりいって知らないミルガズィアとメフィは首を傾げてるけど。
「それもそうね。久しぶりの盗賊だしね。ちょっぴり遊びますかv」
「ちょっとまて!リナ!」
何やらとめてくるゼルに。
「ゼルぅ。いっても絶対に無駄だぞぉ。」
そんなことをのんびりといっているガウリイ。
そして。
「リナさん!ユニットさん!悪を滅するために、いきましょう!」
何か面白いことに自分の世界に浸りきっているアメリア。
ちなみに、アメリアは、ユニットのことを『さん』づけでよんだり、または。
気分によって『ちゃん』づけしてたりするけども。
ユニットとしては、どちらかというと『ちゃん』づけで呼んでほしいらしいけど。
そのほうが慣れてるからしっくりくるらしいのよね。
まあ、どうでもいいことだけど。
「だぁぁぁぁぁあ!アメリア!一緒になってそんなことをいわずにとめろぉぉぉぉ!」
なぜか叫んでいるゼルガディスに対し。
「ふぅ……こうなっては無駄ね。レイス、結界張るわよ。」
「……だな。」
なぜか、神魔融合術の結界をあたりにと張り巡らせているルナとレイス。
なぜどこか遠い目をしつつ、そんなことを言ってるのかしらねぇ。
あとでちょこっと話し合いが必要ねv
「何をごちゃごちゃと!とにかく!金目のものをおいて、いくんだな。
  それとも、何か?女性陣でオレらの相手をしてくれてもいいんだぜ?」
へへへへへっ。
わかっていないし。
にたりとした笑みを浮かべて、さらに一歩。
あたしたちにむかってと歩みだしている盗賊たち、たったの約二十名足らず。
「スピリッツ・レイン♪」
「ギャラシック・ウィン♪」
そんな男たちが一歩前にと足を進めるのと同時。
にっこりと微笑んだあたしとユニットの声が同時に発せられる。
ユニットはこの辺り一帯の、
ちょっとした大気中にとある水蒸気などをちょこっと収縮し、男たちにむかって解き放ち。
あたしはあたしで。
この惑星の外を取り巻いている宇宙空間の風をそのまま彼らにむかって解き放つ。
ちょっぴり人体になぜか悪影響がでる紫外線なども含んだままだけど。
ザシュシュシュ!
ごうっ!
『うどわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!?』
なぜかしばし。
あたりに男たちの悲鳴が響き渡ってゆく。
鋭い雨が触れるたび、なぜかそのまま体を貫通し、のた打ち回る男たち。
そしてまた。
なぜかあたしの放った風にと触れたとたんに。
ちょっぴり体を溶かしていたりする男たちも数名。
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
なぜかその光景をみて。
無言になっているミルガズィアたち。
「やはり、このユニットちゃんとかいう子もリナと同じく普通じゃないな…」
何やらぼつり、とつぶやいているゼルガディスに。
「この程度でよかったわね。レイス。」
「だな。この御方たちの力でも使われたら我らの力ではどうにもならないぞ…」
「……まあ、確かに。いつもよりは規模は小さいですねぇ。はっはっはっ。
  いやぁ、彼らからいい負の感情がでてますねぇ。」
そんな会話をしみじみしているルナ、レイス、ゼロスの三人。
「……ちと聞くが、本当にリナ殿は何ものなのだ?」
横にいるゼルになぜか声をからからにと乾かせて、聞いているミルガズィアに。
「…それは俺らも知りたい……
  ……だが。知らないほうがいいことも世の中にはあるような気がする……」
なぜかあさっての方をみつつそんな返事をしているゼルガディス。
そんな彼らがほのぼのとした会話をしている中。
しばし。
あたりに男たちの悲鳴のみが響き渡ってゆく。


「やはり、正義を愛する心は伝わるんですね!」
などと、にこやかに、道を歩きつつそんなことをいっているアメリア。
なぜか。
十数分たらずほど、男たちと遊んだその結果。
情けない、というか根性のないことに、なぜかことごとく放心状態にとなり、
または幼児衰退していたりする男たち。
中には気がちょっぴり狂ったものもいたりするけど、まあそれはそれ。
素直にあたしたちに金品を差し出してきて。
二度と悪さはしない、となぜか涙ながらに訴えたのをうけ。
そこから離れ、さらにと道を進んでいるあたしたち一行。
「…アメリア、そういう問題ではないだろうが…」
そんなアメリアの言葉に頭を抱えているゼルガディス。
「まあいいじゃないか。今回はいきなり地面とかが消失とかにはならなかったんだし。」
のんびりとそんなことをいっているガウリイ。
『……いや、地面が消失…って…』
なぜかそんな些細な言葉に反応し、
互いの顔をみつめつつ冷や汗を流しているミルガズィアとメフィの二人たけど。
「さあ!この調子でどんどんと正義を広めつつ、
  悪に取り付かれた領主を懲らしめにいきましょう!」
ひとり、元気にすたすたと、先を歩いているアメリア。
そして。
「……本当にあのリナ殿は何者なのだ?獣神官プリーストよ?」
なぜか多少冷や汗というか脂汗を流しつつもゼロスにと問いかけているミルガズィア。
「それは秘密です♡」
にこやかにそんなミルガズィアの追求を交わしているゼロスに対し。
「…お願い。ミルガズィア…聞かないで…」
何やら疲れたような声をだして懇願しているルナの姿。
「うむ。世の中、知らないことがいいほうもある。我らとて……」
そんなことをつぶやいているS…
ほぉぉぉう。
どすっ!
「……おじ様?いったい、これは?」
「……なぜにスコップが?」
きゅぅぅ……
なぜか突然虚空から出現したスコップに頭から貫かれ。
その場にと倒れ付すSをみて何やら冷や汗を流している二人だし。
「・・・・・・レイス、あなた相変わらず墓穴ほるわね…」
そんなSをみて、ぽつりとつぶやいているルナ。
「ほら何してるの?何Sはスコップと一緒に地面にのめりこんでるのよ。とっとといくわよ?」
「……はい・・・・」
あたしの言葉に。
なぜか頭にスコップを突き刺したまま、だくだくと涙を流してそんなことをいっているSに対し。
「…おじ様。何か私、魔王のイメージが変わりましたわ。」
「いうな。メフィ…」
そんなSをみて、何やらそんな面白い会話をしているこの二人。
ま、別に恐れる必要もないんだけどね。
たかが部下S程度なんだし。
ふふ♡
リナ殿の前では、何か魔王というのが信じられないのだが…
なぜかそんなことを思っているミルガズィアに。
この人…本当に北の魔王なんでしょうか?
そんなことを思っていたりするメフィ。
「ま、確かに、魔王の威厳も何もないわよね。S!少しはしゃきっとしなさい!
  まったく、どうしてこう、きちんとみんなお仕事しないのかしら…」
そんなあたしの言葉に。
「いいじゃないですか。リナさん。このままレイさんがまっとうな道に進んでくれれば!
  魔族の、そして世界の未来は明るいです!」
そんなあたしのつぶやきに答えてきているアメリアのその言葉に。
「…いや、アメリア。
  そのつっこみより、今のリナの発言のほうが俺的にはきになるんだが…」
”みんな?”
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その言葉になぜか内心冷や汗を流しているゼル。
何か果てしなく怖い予感がするのは…俺の気のせいか?
いや、きっと気のせいだ。うん。
などと、自分自身に言い聞かせてるし…
う~ん、楽しい♡
「そういえば、リナさん。カドヴェルさんがいるという町まではどれくらいなんですか?」
なぜかわざとらしく、あたしにと聞いてきているゼロス。
このまま、詳しく突っ込まれたら大変です!?
何かそんなことを思いつつ、さりげに話題を変えるべく。
あたしにそんなことを聞いてきてるし。
「そうね。普通に歩いていって、五日、というところかしら?休まずに歩いて。」
そんなあたしの言葉に。
「そんなの困ります!リナさん!そんなに離れてるんでしたら。
  いつものように瞬間的に移動しましょう!悪は早くに滅するに限るのです!」
そんなアメリアの言葉に。
『いつものように…って…』
なぜか互いの顔を見合わせてつぶやいているミルガズィアとメフィ。
「アメリアさんもこういってることだし。
  それじゃ、リナ、一気に跳びましょ♡あ、今回私がやるわ♡」
なぜか嬉々としてにっこりと微笑み。
そのまま。
かるく。
クルン♪
少し顔をかしげて、右手をその顔の横で軽く円を画くようにとまわし。
その指の先から、淡い銀色のような光の輪が、空中にと出現する。
そして。
パチン♪
さらに続けて軽く指を鳴らすユニットの行動に伴い、
あたしたちの頭上にと広がる淡く銀色にと光る光の輪。
「って!?これは何だ!?」
何かそれをみて叫んでいるゼルガディスに。
「?何ですか?これ?」
首をかしげているアメリア。
「…おじ様…何かあれから空間のゆがみが感じられるのですが…」
「…奇遇だな。メフィ……私もそれは感じている……」
なぜか空を仰ぎつつ、その光の輪をみつめ。
何やらつぶやいているメフィとミルガズィア。
「それじゃ。一気にご案内♡」
バチン♪
さらに続けざまにもう一度、軽く顔の横にて指を鳴らすユニット。
それと同時に。
あたしたちの頭上にと出現していた光の輪が、ゆっくりとあたしたちの頭上より舞い降りてくる。
あたしたちをすっぽりと包み込むがごとくに。
やがて。
光の輪が降りてくるのと同時に。
あたしたちの体もまた。
それにあわせて、光の輪が降りてきている場所に関しては、その場から体そのものが掻き消えてゆく。
ちなみに、何かこの光景みているちょっとした旅の人間がいて、
目を見開いて、何やら腰を抜かしているようだけど、ま、関係ないし。
そのまま光の輪に飲み込まれるように、あたしたちの体はその場から完全にと掻き消えてゆく。
そしてまた。
とある別の場所において。
あちらで、掻き消えてゆく体とともに、こちらはまた、同じく出現してゆく体。
「うどわ!?体の下がない!?」
ふと気づけば、自分の下半身、というか、肩より下がそこにないのに気づき。
何やら叫んでいるガウリイに。
「…何なんだ!?これは!?・・・・って、光の輪?」
よくよく見れば、体が完全にときえている、というか存在していないそこにあるのは。
さきほど、頭上より降りてきた光の輪。
それが、ゆっくりと足元にと下りるに従い。
それまで消えていた体全体がゆっくりと。
まるで、カーテンを開くがごとくにゆっくりと出現してゆく。
その光の輪が完全にと地面にとたどり着いたときには。
すでに、あたりの景色はいっぺんしていたり。
「…ちと聞くが…今のは何なんだ?」
珍しく少しばかり声を振るわせつつ、何やらユニットに聞いているミルガズィア。
そして。
「…やはり、この子も只者じゃないな……」
そんなことをつぶやいているゼル。
周りの景色からして、一目瞭然。
先ほどまで自分たちがいた場所とは。
まったく異なる場所にと移動している、というのは、見ただけでも判断できる。
まあ、先ほどまでは森の中を歩いていたのに、今あたしたちがいるのは。
とある町並が見下ろせるちょっとした小高い丘の上の街道のど真ん中。
「あら。簡単ですよ。輪を利用した物質転送ですけど?
  つまり、あの光の輪に入り込んだら、指定したとある場所に瞬間的に。
   空間がつながり、瞬時に移動できる、という代物です。
   二次元的な面ではなく、多次元的に捕らえた移動方法なんですけど。つまりは…」
延々と、彼らにはわからない用語で説明を開始しはじめているユニット。
「いや、私が聞きたいのはそうではなくて……」
何やら頭を多少抱えてそんなことをつぶやいてるけど。
「まあまあ、そんな細かいどうでもいいことはいいじゃない。
  それより見えたわよ。あれがカドヴェル領主の館よ。」
丘の上より見えるのは。
その背に太陽を掲げ、ちょっとした丘を切り開き建設されている、青白いとある城。
このあたりの特産品なのよねv
あの城が作られている石は。
紫外線を浴びたら、青白く光るあの石は。
「さすが!リナさんの友達、というか親友というだけありますね!
  さあ!皆さん!ついに悪の巣窟にたどり着きました!
  今こそ正義の仲良し組みと、正義を愛するメンバーの手にて!
  この世から悪を完全にと滅しましょう!」
それであっさりとすまし。
一人、自分の世界に浸りこんでいるアメリア。
「ま、リナの知り合いだしなぁ。」
それであっさりと済ませているガウリイに。
「というか、何なの!?いったい!?このリナさんといい!?このミリーさんといい!?」
何かちょっとしたバニックに陥りかけているメフィ。
「メフィさん。気にしてたら、今後リナさんとはご一緒できませんよ?はっはっはっ♡」
そんなメフィににこやかに話しかけているゼロスに。
「……まあ、あの程度の移動方法でよかったわ…」
「だな。宇宙空間利用された移動方法もよくされるからな…」
「あら、亜空間というか多次元利用した移動方法もよ。
  あとは時空間を利用した移動とか…」
何やらしみじみとそんなことを話し込んでいるレイスとルナ。
あらあら。
何誰でもできるような至極当然の移動方法の会話をしてるのかしら。
この二人は♡
「ま、とにかく、いきましょ。今からいけば、ちょうど夕刻までにはたどり着くわよ。」
にっこりと。
なぜかいまだに頭を抱えているゼルガディスと。
首をひねりつつ、うなっているミルガズィア。
そして、なぜか一人、バニックになりかけているメフィ。
悪を懲らしめることに頭がいっぱいのアメリア。
おなかを押さえ、そろそろ腹へったなぁ。
そんなことを思っているガウリイ。
それぞれ、そんな様々なことを思い巡らしている彼らをざっと見渡し、にっこりと微笑みかけるあたしのそんな言葉に。
「そうですね。とりあえず皆さん。エ…とと。リナさんのおっしゃるとおり。いきませんか?」
なぜか話をまとめているSことレイス。
そんなSの言葉に。
しぶしぶながら、納得しがたいものを感じつつも。
とりあえずは。
町にいく、というのは別に否定するところでもない、というので。
しぶしぶ納得しているミルガズィアとメフィ。
そして。
「ま、確かに、こんなところで立ち話も何だしな。」
とりあえず、今のは深く考えないことにしよう。
それで済ませているゼル。
「さあ!正義の星が私たちを呼んでます!」
自分の世界に浸りつつ、元気よく先を進んでゆくアメリア。
そんなこんなで。
とりあえずあたしたちは、眼下にと見えるその町にと向かって進んでゆく。
さって、少し遊ぶとしますかね♡


                                -続くー


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あとがきもどき:
薫:さてさて。次回。
  気の毒……というか自業自得のカドヴェル公
  一番気の毒なのは、慣れていないミルガズィアたちかも(かなりまて!
  このイベント終わったら・・・とりあえず一気に話、進めるかなぁ……みゅう……
  ま、何はともあれ、また次回にてv
  2004年6月28日某日


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