まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

番外編の12話。あちらと照らし合わせたら。
どのような経緯で彼らがいたのか、というのがわかる、とおもわれます。
一応、あちらの番外は、あくまでも番外ですし。
こっちでは、あまり詳しくはしなくて、俗にいう、裏話?という感じですしね・・・

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     エル様漫遊記


「おじ様……」
「うむ……」
あたしのことを調べているそんな中。
といっても、あたしのことを調べても何もわからない、というのが事実だけど。
そんな会話をしつつ、道を歩いている金色の髪の男性に金色の髪の女性。
女性の方はかなり変わったよろいを身につけているけども。
まあ、彼女の耳がそれなりに、彼女が何の種族なのかを物語っているがゆえに。
それをどうこういう存在は、あまりいない。
【触らぬ神にたたりなし】
ということわざが人間の中にあるけども。
別に好き好んで、声をかけよう、という人間はあまりいない。
「調べれば調べるほど、……しかし、誰も不思議とは思わないのであろうか?」
何やらそんなことをいいつつ、腕を組んでいるのは。
「思っても、大抵は、『リナ=インバースだから』ですまされてるようですわね。
  何しろ、リナさんの噂はかなりありますし……」
中には、リナ=インバースが実は魔王だ、という説まで飛び交っている今現在。
まあ、確かに。
あたしは魔王といえるかもしれない、といえばそれまでだけど。
「しかし……いくら何でも、あのクリスタルの土地に関しては…
  …それでどうして普通納得していられるのだ?」
何やらうなってるけど。
ミルガズィアが今、何やらつぶやいているのは。
先日立ち寄ったとある町の様子をみてのこと。
そこはかつて、あたしとナーガ。
そしてユニットがちょぴっと遊んで町の半分が吹き飛んだ場所。
だけども、広い湖を活用しなければもったいない、という理由から。
吹き飛んだ町並みはその湖の上に土壌クリスタルを利用して、再生させているとある町。
そこを見て、何やらいまだにつぶやいているようだけど。
「人間で普通、あそこまでできませんわよね…おじ様……」
「われら竜族でも無理だぞ……あれは……」
何やら情けないことをいってるし。
あの程度、誰でもできるってば。
コツさえつかめば。
ただ、そこに残ってる記憶を読み取ってそのまま再生させるか。
または、時間をちょこっと戻した状態にすれば、誰でもできるのにね。
再生云々はともかくとして。
「とりあえず、いろいろと情報はまだまだ必要のようだな。いくぞ。メフィ。」
「はい。おじ様。」
何やらそんな会話をしつつも。
彼らが向かっている先は。
ちょうどあたしたちが向かっている方向とまったく同じだったりするんだけど♪

「……何?」
「そんな!許せませんわ!おじ様!」
エルフの隠れ里。
ディルス王国のとある森の中。
そこに、人里離れ、隠れすんでいるエルフの里。
そこに情報を集めに来た彼らにと。
伝わったのは、あたしのうわさではなく。別なこと。
「何でも私たちだけでなく、人間の中でも最近は多いようでねぇ……
  まったく……どうなってるのでしょうか?
  せっかく空気に竜王様方のお力が感じられるようになったその矢先に……」
いいつつも、いまだに家に閉じこもったきりとなったままという家の方向をみつつ、
つぶやくようにして情報提供をしているエルフの村人。
その視線の先には、数日前に行方不明になったエルフの子供がいる家があり。
そこでは、誘拐された子供を思い、ないているエルフの母親がいたりする。
誘拐された子供は見た目の年齢は一歳より少しした程度か、九、十ヶ月程度。
実際的な年齢は、ようやく五歳になったばかり。
エルフの成長速度は人間のそれとは異なるがために。
見た目の年齢と実際年齢は、人の尺度でみれば、かなり異なる。
それゆえに。
まだ七歳程度にしか見えない子供でも、実際は二十六年、生きていたり。
五歳程度にしかみえなくても、十九歳であったり。
などと、エルフの年齢は、人の尺度で見るなどとはまず無駄、といえるもの。
その寿命の長さより、人とは異なる成長速度をもつエルフ。
ゆえに、その長寿は、彼らの肝や生き血にある、などと、
かつて、そんなまがい物のうわさがたち。
一時エルフ大量虐殺がこの地にて起こったのもまた事実。
人間って、どうしてこう無駄なことをするのやら。
しかも、同じような理由でほかにも様々な種族を絶滅寸前にまで追い込んでたりするのよね…
まあ、人の中では絶滅したと思われていても、命ある生命体は。
自らの身を守るために、人の目から隠れて生きながらえている種族もまたあるにはあるけども。
「失礼。詳しく話してくださるか?」
しばし。
村人より、ミルガズィアとメンフィスは、彼らの口より詳しい内容を聞き出してゆく。

内容はいたって簡単。
今回の一件が起こっているのは。
あたしたちがちょうどこの土地とは違う土地にと出かけていた時間帯。
すなわち、ミルガズィアたちにおいては、火竜王の神殿にと向かっていた時間帯。
あたしたちからすれば、部下Dこと、デュグラディグドゥの一件にとかかわっていた時間帯。
その時間帯より、今回の一件は発生してきている。
もっとも、Dの一件のことなどは、この村人が知るはずもないけども。
まだ歳はもいかない子供や、そして年頃の女性などが、立て続けにと行方不明になっている。
というもの。
ま、カドヴェルとかいう人間は。
以前ヴァルガーヴより、記憶を消す薬、というのを習ってるからね。
ちなみに、年頃の女性などにはその薬をもってして。
過去の記憶を消して、売り払ったりしている、というのがこの現状。
つまりは、脳を一時、生まれたてのまっさらの状態にする、という代物で。
それを口にすれば、一時期、脳が生まれた状態にと一時還りゆく。
そのために。
様々な俗にいう【スリコミ】なども楽になり。
どんな目的の売買においても、問題なくことが運んでいる、という実情がそこにある。
まあ、はじめたのは、あくまでも人間なんだから、それは。
人の手にて解決するのが筋なので、あたしはあまり口出しはしないけど。
だけど、このちょっとした期間の間に、記憶取り戻した彼女たちが。
まあ、多々とあたしの元に戻ってきている……という現状もまたあるんだけど。
この一件が終わったら、ちょこっとカドヴェルに対してもお仕置きするのは確定なんだけど。
まあ、それはそれとして。
簡単な説明をうけた後。
「とりあえず、メフィ。あのリナ殿のことは後回しだ。
  われらが種族、果てはエルフ族などにまで被害がでているとなっては放ってはおけん。  とりあえず、行方不明となっている、
  誘拐されたであろうモノたちだけでも見つけ出して助け出すのが無難であろう。」
一人の話からだけでは、全容が見えないから、といい。
数名以上のエルフやほかの竜などから話をきき。
これは、ほうってはおけない、と判断しているミルガズィア。
そんなミルガズィアの言葉に。
「ええ。おじ様。とりあえず、こちらの一件を解決いたしましょう。
  最新の情報においては……
  この村において、エルフそして竜族の子供が数日前に姿をかき消したようですわ。」
いいつつも。
地図を開き、とある一点を指差すメフィ。
メフィが指し示したその場所は。
あたしたちが向かっているその村と目と鼻の位置にとあるとある場所。
ちょうど時間的には、あたしたちとメフィたちが同じ日にちあたりにつくように。
少しばかり足を遅らせ、あたしは村にと足を進めているのだけど。
だって、そのほうが楽しいしね♪

「何ですのぉぉぉお!?これはぁぁぁぁぁ!?」
あ、面白い。
何やら絶叫を上げてるし。
「メフィ。見ればわかるであろう。レッサーデーモンの大群だ。」
いつものように、まったく表情を崩すこともなく、そこにいるそれをみつめて。
さらっと言い切っているミルガズィア。

人里より少し離れた場所にとあるとある森。
その森の中にと、面白いまでにと発生しているデーモンたち。
というか、ここにSがいるから、本能的に集まってきてるのよね……
あと、【彼ら】が【商品】を品定めするのと、あと逃げられないようにするので。
仲間の魔道士が召還してるデーモンなども多少いたりするし。
メフィとミルガズィアがいるのは、
今あたしたちがいる、とある村から少しはなれた位置にとある、とある森。
といっても、そんなに離れている、というわけでもなく。
村からは一キロも離れていない距離にと位置していたりする。
それゆえに。
今、彼女たちの方に、アメリアとゼルが【おとり作戦】にて向かっていたりするんだけど。
それはそれ。
気づいてないし、ミルガズィアもメンフィスも。
そんな彼らを視つつ、話しているあたしたち。
やっぱり、というか、来ると思ってたけど。
やっぱりといっていいほどにやってきていたユニットと、
湖のほとりにて彼らを視つつ会話しているあたしたち。
ガウリイは先ほど先に宿にと戻ったし。
それゆえに、和やかに会話を交わしているあたしとそしてもう一人。
ユニット。ユニット=ユニバース。
あたしが金色の王、などと呼ばれているのに対してユニットの呼び名は。
宇宙の姫ユニバース・オプ・ザ・プリンセスと呼ばれていたりする。
あたしとまったく同じ存在であり、まったく別空間の存在。
あたしたちはよくこうして、
自分が『絶対主』でなくなる場所を好み、空間を行き来いていたりするのだけど。
ユニットにおいてもまた然り。
外見は、黒い少しばかりウェーブが入っている漆黒の長い、その身長よりも長い髪を。
頭上近くで、ひとつにまとめ、ポニーテールとし、
蝶々型にと結んだ、赤いレース状のリボンにて、その髪をまとめている。
見た目は、赤いリボンをしたポニーテールのとっともかわいらしい女の子。
見た目の年齢もまた、十歳そこそこだし。
あたしがよく普段では、二十歳前後、もしくは十八前後の姿を『具現化する』のとは別に。
ユニットが『具現化する』のは、大抵は子供の姿。
それゆえに、姫なんて呼び名がついてるようなんだけど……
あたしなんか、何でか『魔王』なんてまで呼ばれていたりするのにね……
まあ、どうでもいいけど。
ちょうどガウリイと共に、村はずれの湖にとやってきたあたしが見たのは、
そこで水浴びをしているユニットの姿。
ゆえに先にガウリイを宿にと戻し、二人っきりになったところで話をしている真っ最中。
そんな中で、湖を利用して水鏡と成し、ミルガズィアたちの様子をみているあたしたち。
水面の向こうにおいては。
デーモンの群れ…たかだか、百二十三匹程度をみて。
何やら叫んでいるメフィに。
冷静にそんなメフィに説明しているミルカズィアの姿が映し出されていたりする。
「でも、いつまたこっちにきたの?ユニット?」
「ついこの前ね。とりあえず、しばらくエルと行動一緒にしようかと思って。
  結構面白そうだし、エルのリナとしての人間ライフv」
にっこりと。
水鏡をみつつも、あたしに話しかけてくるユニット。
ま、確かに面白いけど。
「それに。あのガウリイさん。エルのことだから。
  あっちのガウリイさんがいない世界にそのうちに飛ばす気でいない?」
くすっ。
にこやかにそんなさらり、とあたしにいってきているこのユニット。
……読まれてるし。
まあ、その方が面白そう、といえばそれだしね。
「まね。あ、だけど。まだしばらくはこの世界にいるわよ。
  とりあえず、今は、まだ、覇王が面白い作戦立て始めてるから。
  それが形になるまで、少し時間をつぶしつつ。
  それでもって、時が満ちたら今度はグラウシェラーで遊ぼうと思ってね。」
何か今、覇王将軍などを使って面白いことを覇王のやつがしてるのよねぇ。
誰にも聞かれないから教えてないけど。
アメリアたちにもv
「だからよ。それに、ガウリイさん、二人で特訓したらどこまで強くなるのか興味あるし。」
う~ん。
確かにそれはいえてるかも。
人間の限界力を調べて遊ぶ、というのもまた面白そうよね。
純粋な人ではないけど。
入り混じった力と血がどこまで力を引き出せるのか、興味あるし。
こういった実験したりしたら、対外の存在は根性なくもあっさりと消滅するのよね……
情けないことに。
ま、ガウリイなら大丈夫でしょ。
「それも面白そうね。それじゃ、決まりね。
  あ、でも、いきなりユニットと一緒に行動……というのも……」
まず、あたしのことを疑っているゼルガディスや、挙句はミルガズィア。
ユニットのこともまずは疑うのは必死。
「あ♪なら、こうしましょ♪」
にっこりと微笑み。
ユニットの口からとある作戦が発せられる。
あら♪面白そう♪
「それじゃ、それでいきますか♪」
これだと、すんなりと問題なさそうだしね。
それに、部下たちもちょぴっと根性たたきなおせそうだし。
とりあえず、そんなほのぼのとした会話をしつつも。
差しさわりのない会話をしばらく楽しんでゆくあたしたち。
と。
近くに人の気配を感じ取り。
顔をかるく見合わせて、わざと、その目にと触れるようにして。
あたしたちは行動を開始する。
「ねえねえ♪エル♪このボタン、押してみましょ~よ♪」
「あら♪い~わねぇ♪
じゃあ、どれだけで、あたし達を見つけられるか、遊びましょ♪」
ぷちっ♪
ユニットがとあるボタンを押すと、
刹那。
足元の土が消え去りぽっかりと穴があく。
「さってと♪いきますか♪」
「そ~ね♪楽しみぃ♪」
あたしたちは、そのまま。
ユニットが提案した作戦のまま、ことを進めてゆく。
さって、少しは根性みせなさいよね。部下たちvvv


                                -続くー

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あとがきもどき:
薫:さてさて、スミレちゃん、この回において登場です。
  でも、あまり詳しくエルさまがかたっていないのは・・・・
  それは・・・・・秘密ですv(まて!
  詳しくは、番外編12話とダブルからです。あしからず(あははははv
  次回で・・・・・・話がまたまた飛ぶ・・・かな?(まて
  転章編は番外とかなりダブルところもあるからなぁ・・・
  とりあえずは。領主のところは、こちらにもってくるとしますかね。
  番外でオリジふやしたら、どこまで増えることやら(自覚はある・・・
  何はともあれ、次回。
  エル様&スミレちゃんのたくらみが終わった後・・・に行くかとおもわれます。
  それでは、また次回にてv
  (さって、本気でしばし、アンジェを充実させるかなぁ・・・あとオリジ・・・
    最近夢の中にスミレちゃんとかがでてくる・・・・・汗
    あとはお約束にもエル様とかね(滝汗・・・・))
  いつものこと、といえばそれまでかもしんないけど。
  頻度が高いなぁ・・・・やっぱ、早く続きをかかなきゃな。
  と真相意識では理解してるんでしょうね・・・・私は(あはははは・・・
  まあ、関係ないことをいいましたが。
  んではでは。

2004年6月17日某日


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