まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
編集してたらなぜか自分で書いたにもかかわらず、セリナに感情移入をば……
ちなみに。リナの一人称だからガウリイの気持ちとかわかるかな?
まず間違いなく判るでしょう(まて
何はともあれ、いっきますv
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白銀の瞳 ~第4話~
とりあえず。
金貨一万枚のため!
……もとい、人道的な立場からして。
とりあえずは、その一番近くで発見されたという遺跡から調査を開始しようと。
朝早く宿を出発して、山にと踏み入っているあたしとガウリイ、そしてセリナ。
もしかしたら、今回の事件。
それでセリナの両親というか母親のことが分かるかもしれないし。
何でも、シルヴィ評議長の調べでは。
人間だけでなく、エルフの子供なども行方不明が勃発しているとかいないとか。
まあ、その真意のほどは定かではないが。
何はともあれ。
やはり、ここはその遺跡とやらを調べてみるのにこしたことはない。
カルマート公国の北側のかなりすれすれの位置。
この辺りは、ディルス王国なのかカルマート公国なのか。
今だに国境が定かではないが。
というのも。
この辺り、その北にあるカタート山脈の一部がはみ出している場所だからして。
よく、この辺りには、野良デーモンが時期を問わずに大量発生しているのである。
どうやら、その山のとある一角にその遺跡はあるらしい。
この辺り。
昔はやはりエルフの集落があり、オリハルコンなども採掘されていた。
という噂が残っている場所ではあるが。
こんな物騒なところ。
まあ、あたしにとっては、レッサーデーモンやブラスデーモンごとき。
雑魚以外の何者でもないのだが。
普通の剣士や魔道士では太刀打ちできないためか。
この辺りに住んでいるような物好きは今やいないらしい。
まあ、噂では、
この辺りにあったオリハルコンもかつての降魔戦争によって彫りつくされた。
というのを聞いているから。
今さら捜してみようなどとそういう度胸のある人間もいないのもまた事実。
実際はどうだかわからないが。
かつて、あたしがここに来たとき。
まあ、この場所ではないにしろ。
軽く麻袋五袋ブンのオリハルコンが手に入ったし。
このオリハルコンという物質。
魔力の干渉を受けにくいので。
その地に関する術。
つまりは、土をのける術であるのだが。
地精道
面白いまでに勝手に精製されて、オリハルコンが手に入るのである。
まあ、あまり乱用は出来ないが。
以前面白くてこれをやってたところ。
山をそのまま、崩してしまった。
という経験をあたしは、ちょっと昔にお茶目にも経験したことがある。
まあ、そんなお茶目な出来事はよしとして。
とりあえず。
あたし達はその遺跡があるという場所を目指して。
朝も早くから山にと入り込んでいるのだが。
「・・・・・・・。」
何かあたし達の足を進めているその先で。
目的地に近い辺りから、何か人の声がしていたりする。
耳を澄ますと……
「ミリィィィィナぁぁぁぁあ!!どうして、そんなやつと一緒にぃぃぃぃい!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
「……なあ、リナ。……・今の声……聞いたことがないか?」
思わず黙り込むあたしに追い討ちをかけてくるガウリイ。
「ルーク!今はそんなことをいっている場合じゃないでしょ!」
そう飛び交う女性の声……
「……世間って…狭い……」
思わずあたしはつぶやいていた。
バシュウ!!
そんなあたし達の視線の先で。
光の柱というか攻撃呪文の音が絶えずに聞こえてゆく。
……ちっ!
「ガウリイ!いくわよ!」
「おう!」
だだだだ!
とりあえず、セリナを背にと背負って。
まあ術など繰り出すのに、子供を抱いていては少し不都合なので。
後ろにと結びつける紐というか、それ用の子供専用の物を買って身に着けているあたし。
ちなみに、これはガウリイと交代制。
がさり。
あたし達がその音の場所にとたどり着くと。
そこには。
見覚えのある銀色の髪をポニーテールにしている女性に。
そして。
わめきつつも、剣を繰り出している目つきのわるい黒い髪の男性。
どちらも二十代前半。
いや…まあ……この二人は分かるのだが……
「……おや?リナさんとガウリイさんじゃありませんか♡
お久しぶりです♡偶然ですねぇ♡
しかも、いつのまに。ナさんとガウリイさん。お子さん作られたんですか?♡」
にこにこにこ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そこに黒い神官服をきて、にこにこと笑っている黒い物体がいるのは……ど~いうわけか。
「……なあ?リナ?こいつ……誰だっけ?」
その黒い物体を指してあたしに言ってくるガウリイ。
ずべっ!
思わずこけそうになるあたし。
……あ。
あっちの方はまともにひっくり返っているし。
「あら?リナさん?奇遇ですわね?」
どうやら、片付いたのであろう。
呪文を繰り出していたその攻撃を止めて。
茂みを掻き分けて出てきたあたし達にと視線を向けて。
言っているのは。
長い銀髪をポニーテールにしている女性。
……少し前にディルス王国で別れたばかりなのであるが……
「ひ・・・ひどいです!ガウリイさん!」
こけている黒い塊が何か抗議しているけど。
とりあえず無視。
はっきりいって、こいつに関るとロクなことはない。
「お!チビ。いつの間にその旦那との間に子供を?」
……ぷちり。
「こらまてぃ!ルーク!チビっていうのはやめてよね!」
「……あら、本当。リナさん……子供がいたんですか?」
抗議の声を上げるあたしに。
あたしの背中にいるセリナをみて言ってくるミリーナ。
「ちっがぁぁぁぁぅ!この子はちょっと訳ありで!今親を捜しているの!
って…何であんた達がここにいるのよ!?ミリーナ!?ルーク!?」
「なんか、この前ディルスで別れたばっかなのになぁ。」
のほほ~んと言っているガウリイ。
……さすがに覚えてたか。
「な……何ぃ!?その旦那が俺達のことを覚えてる!?」
「……雨…降らないかしら……」
驚愕の声を上げているルークに、さらりと最もな意見を言っているミリーナ。
この二人。
先日、彼等の協力もあって、とある大物魔族を撃退したばかり…であるのだが……
「ひ…ひどいですぅ!皆さん!僕を無視してぇぇ!」
いまだにわめいている黒い塊。
「……で?何でこの黒い塊がここにいるのよ?」
あまりにうっとうしいので、とりあえず睨みつける。
「それは……秘密です♡」
にっこりと。
人差し指をたてて言い切るのは……
………パシリ神官のお役所仕事のゼロスだし……
にこにこと笑顔を絶やさずに。
そして。
「こらまて!くそちび!
この俺とミリーナのラブラブ二人旅♡を邪魔してくるこいつ!貴様達の知り合いか!?」
ゼロスを指差して、あたしに言ってくるルーク。
「誰がラブラブ二人旅なんですか。」
そんなルークの台詞に突っ込んでいるミリーナ。
……あいかわらずのやつ……
「……ま…まあ、知り合いといえば…知り合いだけど……
……知り合いたくないけどね……」
ため息とともにつぶやき、そしてぎろりとゼロスを睨み。
「……で?あんた、以前あたし達と分かれたとき。
次にであったときは敵同士みたいなことをいってたけど?」
こいつが本気になったら……かなうかどうか……
少し警戒しつつ、ゼロスにと話しを振るあたし。
「ああ、そのことですか♡いやぁ、このたびは偶然ですから♡
しかし、縁がありますねぇ。僕とリナさんとガウリイさんは♡あっはっはっ♡
それで、本当にその子はリナさんとガウリイさんのお子さんではないんですか?」
にこにこにこ。
「そうだよなぁ。そこまでお前らに似てるぞ?特にその髪の色と瞳!」
にやり。
意味深な笑みを浮かべているルークだし。
・・・・・・・・・・。
「あ…あのねぇ!違うっていってるでしょうがぁ!
ゼロス!ルーク!何だってあんた達こそこんな所にいるのよぉぉぉ!」
ぜいぜいぜい……
叫ぶあたしに。
「……リナママ?この黒い物体……なぁに?」
……まてっ!
ひくっ。
その言葉に顔を引きつらせているゼロス。
いや……まあ、確かに黒い物体であるには違いないけど……
あたしの背中ですやすやと眠っていたセリナが起きて、眠い目をこすりつつ。
ゼロスをみて開口一番。
「お、やっばりお前の子供なんじゃないか♡ひゅう♡やるねぇ♡お二人さん♡」
にやにやにや。
笑っているルーク。
……ぶっ殺す!
「ルークぅぅぅぅ!ど~いう意味よぉぉぉ!ぶっ飛ばす!
ドッガァァァァァン!!!
あたしの攻撃一番。
辺りに爆発音が鳴り響く。
……ふう。
「ふう。すっきり♡」
すっきりとしたあたしの横で。
「ひ…ひどいですよぉ!?リナさん!いきなり
抗議の声を上げているゼロスに。
「……ルーク。成仏しなさいね……」
危険を感じて避難していたミリーナ。
吹き飛ばされてびくびくとしているルークをみて、薄情にもそう言っているけど。
まあ、ルークには同情の余地はない!
手加減して呪文を放っただけありがいと思って欲しいものである!
さすがに、セリナの手前。
人殺しはヤバイと思って、手加減したのであるが。
今だにミリーナに回復呪文をかけてもらい。
「やっぱり愛の力だな!ミリーナ!」
「そんなものはありません。戦力にならないと使い物になりませんから。」
「ミリィィイナァァァァ……」
あっさりと言い放たれて、いじいじしているルークの姿をみつつ。
「……で?何でここにいるんだ?ゼロスが?」
ガウリイがゼロスにと向かって問いかける。
「はあ…まあ…それは……」
「秘密ですっていうのはなしよ?そだ♡確か…ゼロスにいいものがあるのよね♡」
いらないっていったのに。
無理やりにと手渡された一つの記憶球。
……中に何が入っているのかは……想像に難くない……
何しろ、これを手渡されたのは。
彼がとある食堂でおそろしいまでのその言葉を発したその夜だったからして。
「……いいもの?」
「……なあ、リナ?それって…ひょっとして……
あのでっかいトカゲのミルなんとかって人からもらったやつか?
何でもあのエルフのね~ちゃんが最高傑作とかいってたけど?」
……やっぱひ……
あたしがそのガウリイの言葉にふと顔色を悪くして。
「そよ。ゼロスにはいろいろとお世話になったから♡
これ、あげるわ♡ミルガズィアさんのお話し♡」
ひくくくくぅぅぅ!!
ずざぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
あ、面白い。
ゼロスがまともに動揺してるし。
「……えええ遠慮します!そんなの聞いたら…僕本気で滅びますぅぅっ!!!!」
本気で怯えているんですけど……
……魔族の中でも有名なのか……ミルガズィアさんのあのギャグは……
「まあまあ、遠慮せずに♡
ほぉぉぉぉんと、あんたにはいろいろとお世話になったものねぇ♡」
こーなったら、このまま押し付けてやる!
「い…いりません!言います!言いますから!それだけは簡便してください!
僕は仕事です!し・ご・と!この辺りの写本があるらしくて。それの処分です!
し・ご・と!です!ですからリナさん達に出会ったのは偶然ですぅぅぅ!」
本気でだくだくと涙を流して。
しかも、手を顔の前で合わせていっているゼロス。
……そんなに怖いのか……
ミルガズィアさんからもらった…あの精神破壊兵器のギャグは……
しかし、器用なやつ。
わざわざ涙まで具現化するなんて。
「……ちょっとまて!?写本って…まさか、あの写本か!?何でそんなものを処分!?」
そんなゼロスの説明に、声を荒げているルーク。
あ、こっちは復活したか……ちっ……
「……あんた、まだそんなことをしてたの?」
おもわずあきれて言うあたしに。
「いやぁ、一応これが僕の今のところの本来のお仕事ですから♡結構面倒なんですよ♡」
ひきつりつつ、笑顔でいっているゼロス。
「ふぅん……」
ま、これ以上、こいつに聞き出すのは不可能であろう。
とりあえず。
嫌がるゼロスの腰にかけた袋に、その記憶球を無理やりにと入れておく。
なぜか硬直するゼロスをそのままに。
「それで?何でミリーナたちはこのゼロスと一緒に?」
あたしの問いかけに。
「こらまて!俺のミリーナに勝手に話しかけるな!」
「私はあなたのものじゃありません。ルーク。」
びしゃり。
「ミリィィイナァァァ……」
ビシャリと言い放たれて、いじけた声を出しているルーク。
あいもかわらずにむくわれてないわね……ルークは……
「とある遺跡で一緒になったんです。それで、なぜか私達についてきまして……
で、この街の依頼をこの人も受けたらしくて。
ここを知っているというこの人に案内を頼んで調べていたところです。
そういうリナさん達は?」
いじけるルークをそのままに。
硬直しているゼロスを視線でさして。
あたしに言ってくるミリーナ。
「……ということは、あんたたちも…あの依頼…受けたんだ……」
あたしの素朴な疑問に。
「……時期が時期ですからね……」
どうやらあたし達と同じ思いを抱いたらしい。
なるほど。
「まあ、とりあえず、こいつと一緒にいてもろくなことないから。
とりあえず硬直してるようだし。このままほっぽって街にもどりましょ?」
あたしの意見に。
「いや…あの?リナさん?それは、いくらなんでもあんまりのような気が……
いいんですか?お知り合いなんでしょ?」
「いやっていうほどねぇ……
別に知り合いになりたいわけでも、友達でもなんでもないから。こいつは。
ミリーナもあまり深く関らないほうがいいわよ。
こいつ……何を考えているのかまったく表にみせないから。」
ミリーナの言葉にとりあえず説明するあたし。
「とりあえず、こいつに関るとろくなことないし。ほら、いきましょ。」
首をかしげるミリーナを促して。
その場を後にする。
「ああ!待ってくれよ!愛しの俺のミリィィイナァァァ!」
ダダッ!
そんなあたし達を追いかけてくるルーク。
視界の先では。
今だに腰の鞄に手をかけようとした体勢のまま。
硬直しているゼロスの姿がそこにはあるが……
とりあえず。
ルーク達が何か知っているようであるからして。
あたし達はミリーナとルークを伴って街にと戻ることにした。
-続くー
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あとがきもどき:
薫:・・・・・例の食堂でのミルガズィアさんのギャグ・・・。
その夜に・・・リナ、これを手渡されました・・・。
いらなぁぁぁぁぃぃぃぃ!(絶叫!)
さあ。ミリーナとルークが出てきましたv
うふふふふふふふふ♡
次回は。オリキャラ登場v・・までいけるかな?それでは・・・・。
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