まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

なぜか出会いたくないのに獣神官ゼロスに出会ってしまい。
しかも、説明がわるかったのか一緒に行動することになってしまった主人公。
いったい原作ストーリーはどこまで異なってくるのか!?
そんなつっこみをしつつも、12話、いくのですっ♪
今回は、視点さん側とは別に会話は反転したら出てきますv

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  幻の宴ドリーム・リーマー~第12話~

はっきりいって冗談じゃないんですけど……
好き好んで、しかもかなりの高位魔族とわかっている相手と一緒に行動したい。
とは思わない。
だけど、こちらがそれを知っている、というのを知られたらそれこそいろんな意味で危険すぎる。
「え。えっと。で、でも。私一人じゃないですし。連れがいますし……」
どうにか断ろうと言葉を選んで戸惑いながらも話しかける。
「そういえば、一緒にいらしたあの人はどちらに?お連れさん。ってあの女の人のことですよね?」
って、こいつリナさんにあってるんだ……
そこまで本編設定がかわってるわけ?
…何かかなり嫌な予感がするなぁ~……
「え。えっと。『あの』、というのが誰のことかわかりませんけど。栗色の髪の小柄な女性ですけど。
  格好的にはいかにもといった魔道士風の……」
とりあえずデスマス口調で答えておく。
「ああ。たぶんその人ですよ。やっぱりあの人がおつれさんなんですか?
  あ、ならその人に許可をとりますから、どちらにいます?」
って、だからどうしてそうなるのっ!?
いくら何でも、私だって獣神官にセイグラムにギオにさらには不死の契約結んでいるハルシフォム。
それでもって魔王が心の中にまだいるままのレゾとは関わりたくはない。
「あ。それより、えっとゼロスさんでしたっけ?お仕事はいいんですか?
  ほら、私なんかにかまってるよりお仕事が大変でしょうし……」
いいつつも、じりじりと後ずさる。
そして。
「お手数をおかけしてもいけませんので。ソレでは!失礼しますっ!」
そのまま。
だっ!
背後を振り向き勢いよく駆け出す。
こいつ相手に逃げられる、なんて到底おもえないけど。
だけども何も行動しないよりはましである。
いくら何でもいきなり攻撃は仕掛けてこない…と思いたい。
とにかく、少しでも離れなければっ!
あまり足は速くない、と自覚しているけど、とにかく必死に走る。
と。
ドッン!
「…うきゃっ!?」
出会いがしらに誰かにぶつかってしまう。
ちょうど路地裏からでてきたダレかにどうやらぶつかってしまったらしい。
「あ、す、すいませ……」
ぶつかった相手にペコリとお辞儀をして謝ろうとして、おもわず固まる。
……え…えっとぉ…
その真っ白いロープの下から見えている顔って…やっぱり…岩肌?
全身白尽くめの服装に、しかも岩肌…いやあのこれって…これって……
って、何でこんなところに、どうみてもゼルガディスとおぼしき人物がっ!?
「・・・・・?」「?何をいっているのか聞き取れないが……」
何やらそんな私の様子にはお構いなしに、何やら首をかしげていっているゼルやんことゼルさん。
自分が彼のこと、ゼルやんって愛称で呼んでたからな~。
何となく。
「って、何でどうして!?何でこんなところにゼルガディスさんがっ!?」
思わず頭を抱えながらも叫んでしまうのは仕方ない。
絶対に。
だってここにはゼルガディスの登場予定は原作ではまったくもってなかったはず。
というか、そもそもかれって人が多いところとかって極力避けたいから、
とかいって二巻のアトラスについてこなかったんじゃなかったっけ?
なのに何でこんなところに?!
…同じような格好をしている別人…ということは…ないんだろうなぁ~……たぶん……
「……?……?」「…何をいっているかはわからないが…なぜ俺の名前を……?」
そんな私に対して何か警戒したような戸惑ったような視線をむけてくる彼だけど。
って、ああ!?
そういや、名前とかのみは第三者にも通用するんだったっけ!?
…まったくもって言葉そのものが通じないから綺麗さっぱりと忘れてたけど。
私がしばし絶叫しているそんな中。
「ああ。やっと追いつきましたよ。ルナさ~ん」
って…かなりまって……
何でこう、次から次へと……
「いきなり逃げ出さないでくださいよ。話しはまだおわってませんし。
  …って、あの?どちらさまですか?あ、もしかしてこのルナさんのお知り合いですか?始めまして♡」
そんな私の思いは何のその。
目の前の全身白尽くめの人物…いうまでもなく、絶対多分まちがいなく、
『ゼルガディス=グレイワーズ』に向かってにこやかに挨拶しているゼロスの姿……
ど…どこまで原作が狂えばいいんだろう……
たしか、ゼルがゼロスと知り合うのって、プラムが関わる一件の写本時のはずなのに……
「・・・?……?」「誰だ?おまえは?」
何やらいいつつ、私のほうにちらりと視線をむけそしてゼロスに視線をむけなおし、
「……??」「それにこの言葉がわからないヤツはルナというのか?」
何かゼロスにむかって言ってるし。
……何いってるかまったくもって…やっぱりわからないんですけど………
「ええ。この人はルナさんっていうそうですよ?ちなみに僕は謎の神官です♡」
……初対面の人にまでそうきますか?
ねえ?
さすがゼロスというか、何というか……
これで高位魔族なんだからなぁ~……
ゼルガディスが何をいっているかは判らないけど、ゼロスの言葉ならば理解できる。
やっぱり、人間と精神生命体の差なのかな?
言葉が通じる、通じない…というのって?
「・・・・?・・・・・・・」「ちょっとまて。その謎の神官というのは何だ……」
あ。
何かゼロスの台詞にゼルが疲れたような反応みせてる。
ま、普通はこういう反応するんだろうなぁ。
それでもってして、相手からでる負の感情とかがゼロスの糧にもなるんだろうな…多分……
確か、魔族の糧となるのって一番好まれるのが喜びや悲しみ、といった負の感情だし。
どこぞのアニメに出てきたゾ○ダーを連想させる設定だとおもうけど。
「いやぁ。褒められましても♡」
そんなゼルに対してにこやかに答えているゼロス。
いや、多分それは絶対に相手は褒めてないとおもう。
思わず内心、突っ込みをいれてしまう。
「まあ、それはそうとして、あなたは?」
「……ゼルガディス……」「…ゼルガディスだ……」
にこやかに話しかけるゼロスの台詞にかなり疲れたような口調で答えているゼル。
たぶん、名前をいっているのは理解できたので、一応自己紹介か何かしてるんだろうな。
きっと。
ゼロスのこういうやり取りって、たしかに実状を知らないと絶対に疲れるだけだとおもうし。
「………?」「ところで、このルナとかいう人の言葉が不明なのはなぜだ?」
「さあ?僕はわかりますけどねぇ。ルナさん曰く。僕が特異体質だから。ですませてましたし。
  そもそも、本当に他の人にはこの人が何をいっているのかつうじないんですねぇ~♡」
えっとぉ。
ゼロスの返事からすれば、何で私の言葉が理解できないか、みたいなことをきいたのかな?
「……。……リナ……ガウリイ…?」「まあいい。ところでリナとガウリイというやつを知らないか?」
い、今、リナさんとガウリイさんの名前をゼルやんいわなかった?
ってことは……リナさんがここに来る、というのを知っていた。
ということ!?
……何で?
はっ!?
まさかレゾまできてるとか!?
もしくは、追っ手にゾロム、下手をすればヴィゼア…とか?
いやでも、それだとここにこれでも一応高位魔族であるゼロスがいるわけだし…
いやでも、彼らに命令だしてるのが覚醒してないまでも赤眼の魔王ルビーアイだし……
「?そのガウリイさん。という人は存じ上げませんけど。リナさんなら、このルナさんの連れですよ?」
「・・・!?……!?」「…何!?それで、二人はどこに!?」
がしっ。
ゼロスがゼルやんの何らかの質問に答えたとおもうと、いきなり私の肩を掴んでくる。
あ、手のひらは人間のソレとあまりかわってないんだ。
石人形ロックゴーレムの痕跡はあまり手の平のほうには表立ってはでていないようである。
いきなり肩をつかまれても、何をいっているのかわかんないんですけど……
「あ、あのぉ?…何をいっているのか理解できないんですけど……」
うわ~。
マジかでみたら、たしかに岩の肌がよく目立つな~。
だからといって何?というわけではないけど。
…そもそも、アニメで散々見慣れてるし。
しかし、アニメ顔と現実の顔とでのギャップはたしかにあるわけで……
とゆ~か、ゼルやん、色白すぎ……何か無償に別の意味で腹がたつんですけど……
「どうやらそのルナさん。あなたが何をいっているのか理解できてないみたいですよ?
  あ、もしあの二人を探されているのならどうですか?
  僕も今、このルナさんにいって二人に会いにいくところだったんですけど。
  ご一緒しませんか?
袖刷りあうのも多少の縁、といいますし♡」
魔族がいうな。
魔族が。
というか、そんなとんでもない提案をさらっとしないでっ!!
そんなゼロスの提案に、しばし、私と、そしてゼロスを眺めつつ、しばし考えこんだ後。
「・・・・。・・・・・」「他に手がかりはないしな……。わかった。一緒にいこう」
「それはよかったです♡ということで、ルナさん♡僕達をリナさん達のところに案内してくださいね♡」
「って、ちょっとまってよっ…もとい、まってくださいっ!何がどうなって、そうなったんですかっ?!
  僕達、ってまさかゼルガディスさんも一緒に、ということですかっ!?」
あまりといえば、あまり。
そしていきなりといえばいきなりのゼロスの発言に思わず素が出て叫びそうになるものの、
どうにかあわてて言い直す。
「?他に何があります?」
「おおありですっ!というか私はタリムとかいう人の屋敷すらもしりませんしっ!
  リナさん達は今そこに今いってますしっ!」
きょとん、とするゼロスの声に即座に間髪いれずに突っ込みをいれる。
というか、実際に知らないし。
検討はつくけど、それが確実に正しい…とは言いがたいし。
「タリム?ああ、紫のタリム、とか呼ばれている人間さんのことですか。
  それなら大丈夫です♡僕が屋敷を知ってますから♡」
いや、おもいっきり大丈夫じゃないってば……
ゼルやんに助けを求めようにも、今の彼は味方なのか、はたまた敵なのかもわからない。
もしここに、レゾの命令でやってきたのならばまだ確実に反旗を翻してはないわけで。
逆に自分の意思でリナさんを追いかけてきたならば確実に離反している。
つまりは、追っ手の下っ端魔族が差し向けられているという事実があるはずで……
最も、助けを求めても相手に言葉が通じない以上。
すべてはムダな努力…にしかならないんだろうけど……
「というわけで。さ、いきましょうか♡早くしないと日がどんどんと暮れてしまいますしね♡」
「って、だから!私の意見も聞いてくださいぃ~~!!!」
そんな私の意見は何のその。
…あまり深く逆らうことも怖くてできず、結局のところ、ゼロスさんとゼルやん。
そして私の三人でタリムの屋敷にむかってゆくことに。
な…何でこうなるわけっ?!


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おまけ♪~リナサイド~


お願いだから、いい加減に葉巻をくわえながらの食事はやめてほしいなぁ~……
まあ、その煙りと、それと相手の容姿を気にせずにご馳走だけに目を向けてればいい。
といえばそれまでだけど。
なぜかルナさんは一人で先に宿に戻っているみたいなジェスチャーをしていたので、
そういえばお腹すかせてるだろうなぁ。
彼女って、言葉通じないばかりかどうも無一文のような気がするし。
…もしかしたらあんな状態の人なのでどこぞの野盗、もしくはオイハギに財布ごと差し出したのかもしれない。
それにしてはよく貴金属類が無事だったものよね。
たぶん、あの変な変わった乗り物で逃げたから命だけは助かっているんだとは思うけど……
未だに延々と、紫のタリムの自慢話しというか自分の研究に対するウンチクは披露されている。
ものすっごくつっこみたいことを多々といっているけどいちいち反応していてこれ以上、
無意味な話しを長々とされてもたまったものじゃない。
しかし……行方不明になっている白のハルシフォム評議長……
彼が行っていた、という研究が異様に引っかかるのはあたしの気のせいだろうか?
まあゴハンさんには罪はないから食べるけど。
と。
「あの、タリム様……」

何やら警備の人の一人らしき人物が彼にと耳打ちしてるけど。
はて?
何かあったのかな?
「…うん?…まあ、一応確認してみるが……」
何を確認?
ふと食事をしていた手をとめる。
「あ~。つかぬことをきくが、あんたたちに他につれっているのかの?
  何か言葉が通じない人をつれてきたとかうんぬんいってる人が表にきてるらしいんじゃが……」
「?まあ、いますけど…って何であたしたちの連れだ、ってわかるんですか?
  彼女ってほんっとうに言葉まったくわかりませんけど?」
手を止めたそんなあたしにと、そんなことをきいてくるタリムだし。
というか、彼女ってこの場所もしらなければ言葉もつうじないんだからあたし達の連れ。
って絶対にわかるはずないんですけど?
「いや。何か旅の神官殿がつれてこられてるらしいんじゃが……
  どうやら、間違いはなさそうじゃの。とりあえずここによぶとしよう」
旅の神官…?
先日のかなり怪しい神官の姿がふと脳裏をよぎる。
はは…ま、まさかね……

しばらくすると、雇われ衛兵らしき人物に連れてこられる人影三つ。
・・・・・って・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
な、何であのゼル何とかかいるわけっ!?
ルナさんはわかるにしても。
というか、やっぱり旅の神官とかなのった人物って…先日の怪しすぎる神官だし……
なんでまたここにいるのかわかんないけど。
「あれ?お~。ゼルなんとかじゃないか。おまえもきたのか?」
ガウリイがそちらをみて何やらいってるし。
「…いやあの。ガウリイ。ちょっとごめん。おまえもきたのか?って……」
何かか~なり嫌な予感がするんですけど?
あたしの気のせい?
「ん?いや、この前、リナ達と離れ離れになったときな。こいつとばったりであったんだけど。
  リナに用事があるとかいうから、ここアトラス・シティにくればたぶん会えるっていったんだが……」
すばこぉぉぉぉっん!!!!!
思わずコメカミがひきつりつつも、無言で懐からスリッパを取り出し横にいるガウリイをおもいっきりたたく。
って、こいつは何あからさまに敵対している人物にそうあっさりと情報もらしてるのよぉぉ~~!!!


   ――つづく?

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あとがきもどき:
薫:こんにちわvさてさて、ようやく登場、ゼルガディスvとお約束のゼロスですv
  ちなみに、ゼルがこの街に来た理由は、上記のガウリイの台詞のと~り。
  あっさりと敵(?)に教えたガウリイの意見をきいてやってきてますv
  敵意がみられなかったからあっさり教えるガウリイもガウリイだとおもう(笑
  でも、彼なら聞かれたら絶対に敵意とかなかったら絶対に答える!
  …覚えていれば(確信
  何はともあれ、次回でリナ&ガウリイ。
  そしてなぜか、ゼロス&ゼルガディス。
  そんな彼らとの面談?主人公ですv
  ではでは、また次回にて~♪

2007年11月6日(火)某日

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