まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

今回のオマケは、リナサイドのほうは原作二巻のままつっぱしり~
なので、ちょこっとかなり場違いともいえる、え?何でこいつが!?
という人物?のオマケになっておりますv
それでは、のんびりまったりと11話、ゆくのですv

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  幻の宴ドリーム・リーマー~第11話~

う~ん。
やっぱりお風呂はおちつく。
とりあえず、一人で宿にもどってリナさんとガウリイさんとは別れて別行動。
何があるかわかってるのにかかわるなんてことはしたくないし……
今のリナさんの状態じゃ、賢者の石をつかっても私を含んで空中にいっきに浮ばす。
なんてことはちょこっときついとおもうしね。
あの日のピークはどうやら過ぎたみたいだけど油断は禁物。
パシャ……
さすがにまだ時間が早い。
というのもあり、お風呂にはいっているのは私一人。
宿に備え付けの風呂とはいえ、やはり一つしかないわけで。
一部屋に一個は必ずついている。
そんな都合のいいわけもなく。
水がはってあるヒノキらしき浴槽の中に小さな石のようなものを放り込み、それでお風呂が完成する。
という仕組みになっているこの宿の風呂。
たぶん、あの石の中には炎系統の魔法が入っていて、水に触れたら発動する。
みたいな道具なのであろう。
私にはまったくわからないけど。
「とりあえず…簡単な会話用のメモ帳みたいなのつくっといたほうがいいかな~?」
通用するかどうかは別として。
幸い、買ってきている本の中に、この世界の文字の一覧が一応確か乗っていたはず。
それをみつつ、メモ帳のようにして束にしておけば、何かと便利かもしれない。
「そうときめたら、やってみるか」
レポート用紙を一応一緒にいれてある。
といっても、やはり枚数には限りがあるわけで。
あまり今後何があるかわからないので使いたくはない。
かといって…都合よく、この世界に裏面が真っ白のチラシとかはないだろうし。
そもそも、新聞自体も確かあまり普及というか発行されてなかったはず…。
何巻かのSPの会に、魔道士教会が発行する新聞うんぬんの話しはあったにはあったが。
まあ、あれはあれである意味ヤラセ新聞だし。
とりあえず、ゆっくりと湯船につかり、体を洗う。
ヘチマの体洗いがかなりほしいところである。
石鹸も…何か使い慣れているものでないから違和感が……
髪もがしがし洗いたいけど、シャンプー…ないし……
石鹸で洗う…しかないんだろうけど、髪…傷まないかなぁ?
というか、絶対に傷むよなぁ……
…オイルとか卵とかがあれば借りればよかったかも。
オリープオイルと卵で簡単なパック形式のシャンプーもどきは作れるし。
まあ、今さらいっても始まらない。
髪を洗わないと気持ちわるいし。
デパートでもらってた試供品のシャンプーリンスはすでにもうつかっちゃったしなぁ。
…昨日の夜に……
あと、たしか五個ほどはあったはずだけどあまり乱用したくはない。
ほんっとうに洗いたいときに困るのは自分だし……
様々な思いをめぐらせながらものんびりと体を休め、そのまま部屋にともどってゆく。
さてさて。
のんびり、まったりと簡単用語のメモ帳でも作るとしますかv


さすがに、裁縫セットのハサミで少し厚い紙を切るのは面倒極まりない。
とはいえ、これしか方法ないし。
風呂から出て、部屋にもどり、ひとまず戸締りを確認し。
服を着替えてから作業に取り掛かっている自分。
レボート用紙にかくよりは、まだかなり残っているスケッチプックのほうを使うことに決定。
ついつい衝動買いした簡単文具セットについていた物差しがかなり重宝している今現在。
鞄の中に入れてもっていっていたシャープペンで簡単な線をひき、同じ大きさに小さく紙を寸断してゆく。
小さく手のひらサイズに長方形に切った紙にと前後に文字を書き込んでゆく。
穴あけ器…は当然ないので針で穴をあけて、そこに安全ピンを突き刺して。
簡単な小さな帳簿もどきを作成する。
名前専用マジックペンを入れていたのがこんなところで役にたつとはっ!
って、何をいろいろとリュック型のほうの鞄の中にいれてるのか。
というのはおいといて。
何しろ始めて、あっちのほうのナツコミにいくので舞い上がって、
必要ないものまでけっこうもっていってたからなぁ。
それが今こうして役にたっているのだから、あるいみ万事OK?
この世界の文字は、どちらかといえば記号のようなものに近いのかもしれない。
最も、古代文字のような絵文字とかではないけども。
とりあえず、
本に書かれているアイウエオ一覧の説明から文字を抜粋して、同じような形のものをかいてゆく。
まず基本となるのは。
【はい。いいえ。こんにちわ。おはようございます。いやです。】
これくらいかな?
この数個は必ず必要になるはずであるっ!
自信を持って断言できる。
しかし、こういうのって何だかなつかしいなぁ。
よく、昔学生時代に単語とか覚えるのにやった記憶があるけど。
まさか、この歳というか社会人になってまで同じようなことをするハメになろうとは。
もくもくもく……
俗にいう単語帳。
とにかく、ただひたすらに必要であろう単語を書き込んでゆく。
文字がちょっぴし特殊なのできちんとかけているかどうかは疑問だけど。
それとなくでも通じたらいいなぁ…という期待を多少こめて。
もくもくと作業を行うことしばらく。
ぐ~……
うん?
ふと自分のお腹がなったのに気付いて顔をあげる。
ふと窓の外をみてみればいつのまにか夕方になっていたりする。
い…いつの間に……
作業って没頭してたら時間たつのはやいなぁ~……
しかし…さて、どうしよう?
私、この世界のお金…もってないし。
どこぞに試食コーナーとかあれば便利なのに。
何かそのあたりで食べられそうな果物というか木の実か何かを探してくるしかない…かな?
絶対にカロリーメイトだけじゃ、お腹すく……
そうと決まれば早速行動。
いや、そのまま寝てしまえば問題ない。
とはおもうけど、やっぱりお腹がすいたままではなかなか寝付けない。
それか、嫌だけど…タリムの屋敷にいくかなぁ~……
「よっし…と」
リュックサックをそのまま背負う。
下手に部屋においたままで、万が一火事にでもなったらそれこそ泣きをみるどころではない。
リュックサック式の鞄をそのまま背負い、そして普通の財布とか入っている鞄を手にする。
部屋の鍵は…下手に預けたりでもしたら、チェックアウトとか勘違いされそうなのでもって出ることにする。
確か、ワンダホーのゲームの中の間取りはそんなに迷うことはなかった…とおもう。
あれがすべてだ、とは到底おもえないけど。
とりあえず大きな道などの目安にはなるはずである。
確か、魔道士教会のほうにいくには、レストランの前の道を横切っていくはずだったよな?
ありえないとはおもうけど、リナさんが何か魔道士協会の人に言伝とか頼んでくれてるかもしれない。
そんな淡い期待が多少ない…とは言い切れない。
絶対にない。
と確信もっていえるけど……
カラッン。
別に呼び止められることもなく、宿屋の外にとでる。
みれば、すでに外は夕闇が迫っており、ものすごく真っ赤に夕日が燃え上がっている。
さすがに夕刻ともなれば人の行き来が激しくなってきており、
さらにいえば、昼間よりもかなりいかにも、というような格好をしている男達が増えてきている。
あまり近寄れば間違いなく面倒ごとに巻き込まれそうなので、なるべく彼らとは逆の方を歩くことにする。
一度リナさんと一緒に魔道士協会には出向いているがゆえにどうにかかろうじて道がわかる程度。
そうでなければ絶対に迷う。
こんなんではクリムゾンの街は私には絶対に無理だなぁ~……
そんなことを思いながらも道を歩いてゆくことしばし。
やがて、見覚えのある建物たちが見えてくる。
タリムの屋敷って…もしかして、アレなのかなぁ?
斜め前にちょっとした大き目の屋敷が目に見えてるけど。
だけど下手に出向いてセイグラムと鉢合わせ…というのも…
しばらく図書館らしき建物を見た後で、タリムの屋敷とおもえし屋敷をしばし離れた場所から眺めてみる。
何やらかなり警戒が厳しいのをみればやはり、おそらくここがタリムの屋敷なのであろう。
……多分。
見張りらしき人物が周囲をかなり警戒してきょろきょろしているのも印象深い。
とりあえず…まずは魔道士協会にいってみますか。
足の向きをかえて魔道士協会のほうにと移動する。
と。
「……おや?…あなたは……」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
な、何でこいつがこんなところに?
思わず目の前から歩いてきた人物?に声をかけられ立ち止まってしまう。
始終にこやかに笑みを浮かべている神官服らしき真っ黒い服を着込んでいる男性…とおぼしき人影。
ついでにいえばとりとめもない特徴のおかっぱ頭に……
あ、会いたくないのに何でこんなに早くにこんなメインともいえるキャラ?に出会うわけ!?
しかも、二度目だし……
「あの~?少しお伺いしますけど。先日聞きそびれたことなんですけど……」
にこやかな笑みを浮かべながらもそんなことをいってくる。
「わ、私は何も知りませんからねっ!
  というか別に私でなくてもあの御方のことしってたら、きっと誰でもかけますしっ!」
そもそも、たしか今このゼロスは写本の処分をしているはず…だし。
万が一、私がもっている本がそれに近い危険性を魔族側からすればもっている。
とでも判断されて焼失させられでもしたらたまったものじゃない。
いや、こいつのことだから私ごと消滅させかねないし……
君子、危うきに近寄らず。
うん。
「…って、やっぱり知ってるんですね!?…というか、言葉つうじるじゃないですか?あなた?
  確か、もうひとりの方は通じない、とかおっしゃってましたけど?」
そんな私の台詞にくいついてくるゼロスの姿。
し、しまった!?
下手に何もいわないほうがよかったか!?
だが、いってしまったものは仕方がない。
いくら何でもこんな街中でいきなり攻撃をしかけてくる…ようなことはしない…と思いたい。
万が一、してきそうになったら奥の手をいうしかないけど……
何しろ、いくつもエル様の魔法陣とか、あげくは神坂先生のエル様イラストも複写のだけどもってるし。
つまりっ!
攻撃を仕掛ける、ということはエル様の象徴ともいえるモノに攻撃をしかける。
ということに他ならないしっ!
「さ。さあ?あ。わかった!きっと、あなたが特異体質なんですよっ!きっと。
  今まで話が通じた人一人もいませんし。…ところで、あなた誰ですか?」
名前を相手が名乗ってもいないのにいきなり名前を呼べば確実にさらに詳しく突っ込まれることは請け合い。
ゆえに、この目の前の『この物体』が何なのか判っていてもひとまず問いかける。
「え?僕ですか?僕はみたとおり。謎の神官ですv」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それ、説明になってないです」
わかってはいたけど、あまりの相手の返事に思わず無言になりながら溜息まじりに答えてしまう。
誰にでもやっぱりこいつってこうなんだ……
一見したところ、高位魔族ってわかんないというのと、人畜無害そうな姿をしている。
というのでかなりの存在が今までだまされて被害にあってきたんだろうなぁ~……
しかし、ゼロスの登場ってたしか、マゼンダのときじゃなかった?
何でこいつが今、このセイグラム、そしてレゾと関わっているときにでてくるんだろ?
私が入り込んでるこの世界の夢って…原作と大分違うのかな?
「それはそうと、あなたは?」
「え?えっと…ルナ。といいます。
  あ、ちなみにゼフィーリア赤の竜神騎士スィーフィードナイトのルナ=インバースと同じ名前のルナですから。
  神官さんとかなら赤の竜神騎士スィーフィードナイトって有名だからしってますよね?」
まずは先制攻撃をしておくっ!
びくっ。
あ、反応した。
そんな私の説明にびくり、と表情を一瞬ひきつらせつつも、すぐに元通りの、
何を考えているのかわからないにこやかな笑みにともどし、
……どうでもいいけど、このゼロスってそういう細かい具現化よくするよなぁ。
「そ…そうなんですか……あ、あの人と同じ名前なんですか。それはそれはv
  そういえば、名前が僕のほうはまだでしたね。僕はゼロスといいます。
  謎の神官ゼロスと覚えておいてくださいv」
いや、謎って…たしかに謎だけど。
そもそも、そういやこのゼロスっていくつ?
誕生したのは降魔戦争のときなのか、はたまた神魔戦争のときなのか。
獣王グレータービーストゼラス=メタリオムっていつゼロス創造ったんだろう?
そのあたり、詳しく原作では触れてなかったしなぁ。
たしか作者の対談でも詳しくはのってなかったとおもうし……
「は。はぁ。ゼロスさん。ですか……」
『さん』づけをするのはかなり違和感あるけど、いきなり呼び捨ては絶対にまずいとおもうし。
とりあえず、さんをつけてあいまいな返事を返しておくのが無難であろう。
「さて。自己紹介もすんだことですし。やっぱりあなたがアレをかいたんですよね?
  …先ほどの台詞から、何やら知っているような感じがしますが?」
うわ~。
下手に答えたら後が怖いかな?
これは。
とりあえず無難な返事をしておくとしよう。
「だって、あの魔法陣だと、完全な魔よけになるんじゃないんですか?
  あの御方って、あるいみ他の存在からすれば畏怖すべき存在なんでしょう?
  って私も詳しくはしりませんけど。きいただけですし。ゼフィーリアの関係者の方から」
というか、読んだだけだけど。
とりあえず嘘も方便。
「…関係者?」
「えっと。遠い知り合いがゼフィーリア王宮の関係者に知り合いをもっていまして。そこから」
いくら何でも、水竜王が国王やっている国をあげればゼロスでも手出しはできないだろうし。
しかも、腹心ですら笑ってどつけるルナ姉ちゃんもいるし……
「…それ、誰かに話しました?」
「いや。話すも何も。ですから。他の人とは話しというか言葉がつうじないんですよ。
  そもそも、何でゼロスさんとは会話が通じているか?という点も謎ですし。
  まあ、たぶんゼロスさんが特異体質か何かだからだとはおもいますけど。
  今一緒に言葉が通じないことで哀れんで行動してくれているお二人とも言葉はまったく通じませんし。
  意思疎通は主に相手が思念波テレパシーを使ってきた台詞だけ。しかないですし。
  こ…文字も私は上手じゃないですし。なので意思疎通がまったくもってできないんですよ。
  って、ほんっとよく言葉つうじますね~。ゼロスさん。何かいいアイテムでももってるんですか?」
実際は謎でも何でもない。
ただ、このゼロスの本質が精神生命体であって、
人のような有機生命体のようなものとは異なる構造をしている。
その力をつかって彼らは人の姿を一部のみ形作っているわけで……
基本的には精神体なんだから、言葉はあってなきがごとし。
精神世界面から声を発しているような形になり、三次元的なものでは計り知れないのだとおもうし。
そんな私の台詞に、しばしゼロスは考え込むような動作をし、
「…なるほど。それはたしかに興味深いですね。
  あ、今後の参考にしたいのでご一緒させてもらってもよろしいですか?」
って、まてまて。
かなりまていっ!!
何でそうなるわけぇぇ!?
にこやかに、ゼロスがそんな提案をしてくるし。
って、そんなの予想外だし!
というか、こんな展開原作にないよっ!?

             ――Go To Next


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おまけ♪~リナゼロスサイド~

「とりあえず調べておけ…といわれましても……」
まあ、たしかに僕が一番近い位置にいるとはおもいますけど……
そんな考えがふとよぎる。
所詮は自分はお役所仕事。
上の命令に逆らえるはずもない。
そもそも、逆らうこと事態が自身の存在すらをも危うくする生命体なのだから。
「たしか、セイグラムさんのいるところにいく。とかアノ人たちいってましたっけ?」
近づきたくない、おもいっきり逃げ出したくなる特殊な気配。
それが幾つも発生すれば、たしかに上から命令がくるのも納得できる。
たしかに調べてみれば、ものすっごく畏怖すべき力を感じる魔法陣がいくつも……
下手にさわることも、またどうにかすることもできない。
そもそも、近づくことすら畏れ多い。
出会ったことは皆無だが、だけども判る。
それの魔法陣が『あの御方』の力を指し示している。
ということは。
「とにかく、手がかりは先日のあの人間の女の方があれをかいていた…というのだけですしね」
もし、あの御方の知識を知っていて広めるつもりならば削除も考えなければいけないだろう。
最も、それを判断するのは上であって自分はそんな自分から危険かもしれないことをしよう。
とは絶対におもわないが。
ふいっ。
空間を渡り、アトラス・シティの門の少し先にとでる。
中に直接入ってもいいのだけど、とりあえず今アトラスには配下のセイグラムが何かやっていたはずである。
あまり目立ちたくもないですしね……
そうおもいながらも、門をくぐる。
「とりあえず、無難なのは魔道士協会…ですかね?」
何か手がかり的なものがつかめるかもしれない。
そんな淡い期待も多少ありながらも、とりあえず足をそちらにむける。
魔道士協会に向かってゆくことしばらく。
と。
「……おや?…あなたは……」
僕って運がいいのか悪いのか……
思わず内心そんな思いが湧き出てしまうのは仕方ないのかもしれない。
捜し求めていた人間がすぐさまに見つかったのだから。
とりあえず……
「あの~?少しお伺いしますけど。先日聞きそびれたことなんですけど……」
いつものように笑みを崩さずに目の前の人物にと話しかける。
確か、言葉が通じないとかいってましたっけ?
話しかけてからふと気付くが、だがしかし。
「わ、私は何も知りませんからねっ!
  というか別に私でなくてもあの御方のことしってたら、きっと誰でもかけますしっ!」
即答に近く何やらいってくる。
「…って、やっぱり知ってるんですね!?…というか、言葉つうじるじゃないですか?あなた?
  確か、もうひとりの方は通じない、とかおっしゃってましたけど?」
言葉が通じない、とか一緒にいたもうひとりの女性の方は先日いってましたけど。
どうやら言葉は通じるみたいですね。
言葉が通じたことに多少安堵しながらもねばりづよく問いかける。
「さ。さあ?あ。わかった!きっと、あなたが特異体質なんですよっ!きっと。
  今まで話が通じた人一人もいませんし。…ところで、あなた誰ですか?」
いやあの。
特異体質。
そう一言で済まされましても……
何といっていいものか。
「え?僕ですか?僕はみたとおり。謎の神官ですv」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それ、説明になってないです」
とりあえず、にこやかにいつもいっている台詞をいうと、
なぜかあいては溜息まじりにそうこたえてくる。
しかし、この人から負の感情があまり出ていない。
というのは多少解せませんね。
普通なら、自分がこう名乗ったときには少なからず相手から負の感情が溢れるのが定番。
だが、目の前の人間からはそれがない。
「それはそうと、あなたは?」
「え?えっと…ルナ。といいます。
  あ、ちなみにゼフィーリア赤の竜神騎士スィーフィードナイトのルナ=インバースと同じ名前のルナですから。
  神官さんとかなら赤の竜神騎士スィーフィードナイトって有名だからしってますよね?」
びくっ。
って、何でそこであの人の名前がでてくるんですかっ!?
あの人の!?
僕達にとってはおもいっきりその名前は鬼門ですよっ!
…まさか、この人…わかってていってません…よね?
自分でもおもわず本体ごと具現化しているこの体もひくついたのが理解できるほど、
その名前は衝撃的すぎ。
最後のほうの台詞で、僕が旅の神官か何かだとおもって、そういってきたんでしょうけど……
しかし…あの人の名前ってそうあまり知られていないはず…なんですけどねぇ?
「そ…そうなんですか……あ、あの人と同じ名前なんですか。それはそれはv
  そういえば、名前が僕のほうはまだでしたね。僕はゼロスといいます。
  謎の神官ゼロスと覚えておいてくださいv」
「は。はぁ。ゼロスさん。ですか……」
やっぱり負の反応がない?
それがかなり気にかかる。
「さて。自己紹介もすんだことですし。やっぱりあなたがアレをかいたんですよね?
  …先ほどの台詞から、何やら知っているような感じがしますが?」
アレとはあの魔法陣のこと。
どうしてこんな人間があの魔法陣を知っているのか。
…その情報元がわかればそれは確実に写本同様の脅威になるので上に報告した後、
まちがいなく消去の命令が下ることは必死。
「だって、あの魔法陣だと、完全な魔よけになるんじゃないんですか?
  あの御方って、あるいみ他の存在からすれば畏怖すべき存在なんでしょう?
  って私も詳しくはしりませんけど。きいただけですし。ゼフィーリアの関係者の方から」
「…関係者?」
「えっと。遠い知り合いがゼフィーリア王宮の関係者に知り合いをもっていまして。そこから」
……ええっと……
王宮の関係者…って……
あの国の王宮……というか、女王は…水竜王さんですよね…確か……
……あそこが情報源なら僕達には何もできないじゃないですかっ!
何もできないのならば、この目の前の人間がまず先決…なのかもしれない。
「…それ、誰かに話しました?」
「いや。話すも何も。ですから。他の人とは話しというか言葉がつうじないんですよ。
  そもそも、何でゼロスさんとは会話が通じているか?という点も謎ですし。
  まあ、たぶんゼロスさんが特異体質か何かだからだとはおもいますけど。
  今一緒に言葉が通じないことで哀れんで行動してくれているお二人とも言葉はまったく通じませんし。
  意思疎通は主に相手が思念波テレパシーを使ってきた台詞だけ。しかないですし。
  こ…文字も私は上手じゃないですし。なので意思疎通がまったくもってできないんですよ。
  って、ほんっとよく言葉つうじますね~。ゼロスさん。何かいいアイテムでももってるんですか?」
どうやら言葉に嘘はないらしい。
しかも、会話をしている間。
通行人たちが不思議な表情で僕と彼女のほうをちらり、とみては首をかしげている。
しかも、かなり不思議そうな表情をしながら、戸惑いの負の感情をまきちらして。
つまりは、僕の会話はわかるけど、彼女が何をいっているかはわからない。
僕が独り言をいっているように通行人さんたちの目からは映っている…らしい。
「…なるほど。それはたしかに興味深いですね。
  あ、今後の参考にしたいのでご一緒させてもらってもよろしいですか?」
まずは、この目の前の人物がいったい何者なのか見極めるのが大切。
…どうか、水竜王さん、もしくはスィーフィードナイトさんの関係者でありませんよ~に……
もしそうだったら僕、獣王グレータービーストゼラス=メタリオム様に何と報告していいのかこまりますっ!!


   ――つづく?

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あとがきもどき:
薫:うおっ!?20K前後で区切ってたのに…気付いたら30K超えてました…
   あはははは……
   どうでもいい表現がありすぎたかな?
   でもいれときたいしな~……
   まあ、支離滅裂ながらも、なぜかゼロスが合流です(笑
   次回でゼルがようやく登場かな?
   ではでは、また次回にて~♪

2007年11月5日(月)某日

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