まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

こんにちわv今回からサイラーグ編v
ちなみに、こちらの世界のレナ(リナ)とラウリイ合流は当分先(笑
まずは初めにシルフィールと、そしてゼルとの合流(?)ですv
さて…サイラーグは助かるのか!?それとも……?(まて
何はともあれ、いっきますv

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○パラレル・トラベラーズ○ ~死霊都市サイラーグ

「どうやら、まだ大丈夫みたいね」
町の門をくぐり思わずほっとつぶやくように言っているリナ。
今までの時間率からしても次に何かあるのはおそらくサイラーグ。
自分達の時はあの一件から二、三ヶ月くらいしてあの手配のことを知った。
アトラス・シティの魔道士協会評議長選びの一件ではまだ何も起こってはいなかった。
だからこそ……ここでの悲劇を防ぐためにとアトラスからそのまま、
サイラーグへと目的地を決めていたリナ。
まあ、あの一件は別にリナには何の落ち度もないんだけど……
そんなリナのつぶやきをリナの足元でききつつも、そんなことを思っているエイル。
いうならば、聞き分けのない駄々をこねた子供がしでかしたこと。
どんな存在においても、力の使い方やコントロール。
果てはセーブ状況。というのは必要な事柄。
ま、このあたしでさえ力のセーブを人の器で見誤ったんだからねぇ。
あのときは、絶対にあいつを許す気がなかったのでそのまま力を使った。
というのはあるにしろ……
リナとエルがそんなことを思っているそんな視線の先にくっきりと見えるのは、
遠めからもはっきりと確認できていた神聖樹フラグーンの存在。
その木々の生い茂りと町の賑わいをみて、
滅んでしまった自分達の世界のサイラーグと重ね合わせ、どこか遠くをみているリナ。
そんなリナの思いがわかるがゆえに、リナの肩をそっと抱き寄せて胸を貸しているガウリイ。
「ね~ね~。エルね~さま?あれ、おっきなき~!!」
一人、それを始めて目にするマイナがフラグーンをみてきゃっきゃとはしゃいでいたりする。
「あれは、しんせいじゅ、フラグーンっていうんだよ?マナ。」
そんな妹にと丁寧に説明しているエル。
おそらくリナ達はあのときのことを思いだしてきちんと説明できないであろう。
というのが判っているがゆえに、エルが変わりに妹に教えているのであるが。
「ふぐ~ん?」
「ふらぐ~ん」
「ふらぐら~♪」
「……なんでとおのくわけ?」
そんな会話をしているエルとマナの後ろでは、
「……で、どうすんだ?リナ?」
未だに町並みを無言で見渡しているリナにと問いかけているガウリイの姿。
「とりあえず。ここにもいるであろうシルフィールの家。……つまりここの神官長の家にいきましょ」
旅をしてきたコピーレゾをあっさりと受け入れ、そして手配をかける許可を出したのも又、
自分達の所では……ここサイラーグのエルクであった。
それが判っているからこそ、逆に自分達が『レゾの偽者』の情報を先に耳に入れることで、
何としてでもあの悲劇は防ぎたい。
理不尽に一瞬のうちに跡形もなく吹き飛ばされ殺され、更には冥王ヘルマスターの手により仮によみがえり、
そして冥王ヘルマスターフィブリゾの手足にさせられていたサイラーグの人々。
あまりに一瞬のことで自らの死がわからずに、理解することが出来ずとどまっていたところ、
冥王ヘルマスターフィブリゾに利用された。
というのが事実なのであるが。
それはリナは知らない事柄。
この場でそれを理解しているのは……
「判った」
それ以上深く聞くこともなく、あっさりとうなづくガウリイ。
そんなガウリイの同意の声をうけ、
「エル。マナ。これからここのシルフィールの家にいくわよ。」
二人の子供たちをみて言っているリナ。
「わ~い。しふぃ~おね~ちゃんのとこ~♪」
「マナ~。だから。シルフィールおね~さんだってば」
前、おばさん、呼んだときあからさまにシルフィールが動揺したことからも、
一応『お姉さん』と呼んでいるエルとマナ。
もっとも、マナについては意味がまったくわかってない。
というのもあるのであるが……
ただ、姉がそうよんでいるからまねをしている。
というのに他ならない。
未だに、マナはきちんと人の名前を少しでも長かったりするといえたことがない。
……未だに、マナ、きちんと『シルフィール』って名前、いえないのよね~
そんな二女であるマナをみつつも内心思っているリナ。
そこがまたかわいいんだけど。
そう思うのは親の欲目なのか何なのか。
まあ小さいこの名前の間違いなどは確かに見ていてもほほえましい。
というのも一般的な事実であるが。
ゼルガディスなどは幾度も間違われるので訂正するのをあきらめて、
『ゼルでいい。』とマナにいっている現状があったりするのもまた事実。
「まあ。マナはまだ小さいからね~」
そんなマナをみて苦笑しつついっているリナ。
そしてまた、
「それより、リナか~さん?しるふぃーるおね~ちゃんのところってどこ?」
走り回ろうとしているマナの手をつかんでリナにと問いかけているエル。
知ってはいるけども、『エイル』としてはそのあたりのことは誰にも聞いたことがないがゆえに、
リナに確認を込めて問いかけているエル。
「あたしたちの世界と同じだとすると。この町の神官長のところよ。
  ……とりあえず町の人に確認してみましょ?」
「「ぐ~」」
『・・・・・・・・・・・・・・・』
リナの言葉と同時、マナとエルのおなかが同時になる。
そういえば、そろそろお昼だっけ。
それに、ここに来るまでに盗賊団を三つばかりリナたちと一緒に壊滅もしてるし。
そんなことをふとエルは思ったりするが。
小さい子供は少し動いたりしただけで体力的にもすぐにお腹がすいてしまう。
それゆえに仕方ない反応といえばそれまでなのだが。
そんな子供たち二人を一瞬無言になりつつ眺め、
「……その前にご飯にしましょ。ガウリイ」
「だな。しかし、ものの見事に重なったな~。やっぱり姉妹だからかな?」
「あんたの子供だからだとおもうけど?」
「リナ~。でもエルもマナもリナの子供でもあるんだぜ♪
  何にオレたちの愛の結晶♪オレとリナが愛し合って……」
「道のどまん中でんな恥ずかしい台詞をさらっというなっ!!」
先をいおうとしたガウリイの台詞を真っ赤になって止めているリナ。
この二人は…相変わらずなんだから。
などとエルが思っているとは露にも思わず、
未だに真っ赤になってリナはガウリイに何やらいっているのだが。
そんな両親の対応はなれているというのか何というのか。
「それより、ごはん~。マナ、おなかすいた~」
あむっ。
「ああ!マナ!それはマント!ばっちいからかんじゃだめぇぇ!」
お腹がすきすぎて身に羽織っているマントの裾を手にもち口に運ぼうとしているマナに対し、
あわててとめているリナの姿。
「ほらほら。マナ。そぐそこにごはんやさんあるから。おと~さんもおか~さんも、あそこでい~い?」
町の南の入り口付近にとある大通りに面している食堂。
そこを指し示しつつ言うエルの言葉に、
「そね。ほら、ガウリイ。エルだっこして。マナも…ほら」
ひょい。
リナの言葉と同時、エルはガウリイに、そしてマナはリナにと抱きかかえられる。
そしてそのままそれぞれ夫婦して子供を抱っこしてそのまま食堂に向かって歩いてゆく。
何ともそんなほほえましい光景が大通りの中で見受けられていたりする。
ぱっと見ただけで子供の容姿などからして夫婦であり親子ずれであることは明白。
まあ、ずいぶんと若いお母さんね~。
などといった声もそんな二人をみて聞こえていたりするのだが。
それはそれ。
たしか、ここの世界のここの町の人々って『ラウリィ=ガブリエフ』を知ってるから、
ガウリイのことはたぶん、兄か親戚か何かだとおもうでしょうね。
年齢からしても……
ガウリイに抱きかかえられてエルがそんなことを思っているとは当然リナは知る由もない。


ざわざわざわ……
「よいしょ…っと。エルはどうする?」
食堂の中にとはいり、あいている四人がけのテーブルにとつき腰を下ろすリナ。
一人で座らすのがあまりに危なっかしいので大衆の食堂などでは大概、
リナかガウリイがマナをその膝に乗せて席にと座っているのが現状。
「ひとり~♪」
膝の上だと何かくすぐったいし。
そんなことを思いつつ、とてとてとリナの横の開いている席にと近づいてゆくエル。
その自分の背と余り変わらない、もしくはそれよりもちょっと大きめの椅子を後ろに下げて、
その上にぴょこんと飛び乗る。
深く腰をかけたらテーブルに手が届かないので、とりあえず軽く腰かけテーブルの上に両手をおく。
こういう場所の机などは大人向けにつくられているので小さな子供にとっては大きい意外の何物でもない。
「ならオレはこっちだな」
いってリナに向かい合うようにして座っているガウリイ。
リナ達が席についてほぼ少しして、
「いらっしゃいませ。……あら?もしかしてラウリィ様?」
店の従業員らしき男性が、ガウリイをみて首をかしげて問いかけてくる。
しかも、どうみても子供連れ。
もしマナだけであれば、リナの子供であろう。
というのでガウリイとは結び付けないであろうが、エルもいることから。
二人の子供であろう。
というのは明白。
もっとも、エルも二人からいい場所をもらっているのでかなりの美少女であるのだが。
まだ少女、といっても三歳なのでものすごくかわいい子供。
に他ならないのだが……
「?ラ…誰だ?それ?」
そんな人物にきょとんとした声をあげるガウリイに対し、
「こ…このぼけっ!この前まで一緒にいたでしょうが!
  この人がいってるのはラウリィよ!ラウリィ=ガブリエフ!ほら、こっちの光の剣をもってたあの!」
そんなガウリイの言葉に思わずマナをしっかりと片手で抱きかかえつつも、
もう片方の手で額に手をあてて思わず叫んでいるリナ。
「お~。あいつか~。…そんな名前だったっけ?」
「……も、いい。…え。えっと。すいません。こいつクラゲで……」
「……は…はぁ……」
そんな二人の何ともほほえましいというか何というかやり取りをみつつ、
思わず目を点にしていた男性が間の抜けたような声をだす。
…確かに。
ラウリィ様はこんなにのほほんとはしてなかったよな?
などとは思うがそれを口にすることはなく、
「あ。もしかしてラウリィ様のお兄様、もしくはご親戚のかたですか?
  それにしてはよく似ていらっしゃいますね。見たところ、ご夫婦とお子さんですか?」
とりあえず気をとりなおして、どうも話が通じそうなリナにと問いかける。
「…ふ…!?///……え、ええ…まあ」
夫婦。
という言葉で真っ赤になりながらこくりとうなづくリナをみて。
ずいぶんと恥ずかしがりやな女性だな。
などと思っていたりするのだが、ふと何やら視線を感じ見てみれば、
ガウリイがそんな男性のみにわかるように殺気を飛ばしていたりする。
思わずひやっと冷や汗をかきつつも、
「かわいいお子さんたちですね。何歳ですか?」
どうにか話題をかえようと、エルとマナをみて問いかける。
内心冷や汗ものであるのだが。
未だにガウリイは男性に向かって殺気を飛ばしているがゆえに。
だがしかし、そんな男性の言葉をうけ、
「だろ?二人ともオレのリナに似てとてもかわいくてな~v」
「あ…あのねっ!…え、えっと…こっちがエイルで今三歳。
  でもって、こっちがマイナで今二歳です。あ…あの?それより?
  今、ラウリィのことを呼びましたよね?彼知ってるんですか?
  私達、この前まで彼らと一緒にいたんですけど。
  あと、それとここの神官長さんの家ってどこかおしえてもらえます?」
真っ赤になりつつも、ガウリイを制し、問いかけるリナの言葉に、
「ああ。やっぱり知り合いなんですか。なるほど。神官長様の家ですか?それでしたら……」
やっぱり親戚か、もしくは兄弟なんだろうな。
それですまし、リナ達にと神官長の家の道どりを教え始めるその男性。
そして、一通り説明しおわり、
「……ゆきかたとしてはこうですけど。あ、長話してしまいましたね。
  えっと…ご注文は?お子様にはお子様ランチもありますが?」
にっこりいって仕事にもどってゆく。
「だって。どうする?」
「あたしそれにする~」
「マナも、エルね~さまとおなじ~」
「はいはい。…なら、あたしたちは…っと、これからここまでを五人前づつで」
「……は!?」
さらっといったリナの言葉に思わず目を点にしてしまう。
「…え?えっと…五人前…ですか?」
「でなくて。ガウリイとあたしで十人前ね。…すくなかったかしら?」
「リナ。それだけで足りるのか?」
「そうね~。なら十人前でv」
「……はぃ!?」
そんな二人の会話と注文をうけ、目を丸くするしかない男性従業員。
……その反応が当然なのであろうが。
当のリナとガウリイはそれにすら気づいていない……

とりあえず、目を丸くしつつも、注文をうけたのは事実であるがゆえに。
そのままその注文をもって厨房にと引っ込んでゆくその男性従業員。
そして注文し終わり、
「…どうやら。家とかも一緒みたいね。……間に合っていますように……」
もし、すでにあのコピーレゾがこの町に入り込み、
初めの偽装工作のための慈善活動をしていたりすれば、
まず自分達の話は聞いてもらえない確立が高くなる。
それが判っているからこそ多少不安になるリナ。
まあ、あの魔王との一件からそれほど時間は経過していないので、
まだあのエリシエルがレゾの噂を耳にする。
といったことはないので、その心配は皆無なのであるが。
そんな不安に狩られつつも、とりあえず腹ごしらえをするために、
運ばれてきた食事に手をつけてゆくリナ達の姿が、食堂の一角において見受けられてゆく……


                    ――続く……――

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あとがきもどき:
  薫:なぜか、ルビア達のシーンを打ち込みする気力がわかず(まて
    こちらを先に打ち込みしていたりする薫です。
    一応、あれ死にものだからな~。みゅぅ……
    ちなみに。次回でこちらの世界のシルフィール登場です。
    乙女の(?)勘違いモード炸裂させる予定v(まて
    まあ、ぱっと見た目、ラウリィが子供つれて戻ってきた。
    というように見えなくもないからね~(笑
    ちなみに、こちらの世界のシルフィールは。まだリナとの面識はありません。
    あしからず……
    何はともあれ、ではまた次回にてv

  2006年9月15日某日(前回打ち込みから半年以上・・・汗)

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