まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

んふふふふvようやくあたしが活躍よっ!
というかあんまり活躍…といっても活躍してないけど…
まったく……
とりあえず、薫の代理のLよv
さって、今回はほとんど『あたし』を中心として話が進むみたいねv
ふふふふふv
2005年12月5&6日某日

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○パラレル・トラベラーズ○ ~探索?~

「……眠りスリーピング
ぱたり。
ぽてっ。
ぐ~……
よっぽど疲れていたらしく、小さくつぶやくその言葉に。
そのままベットに入るなり寝ている三人の姿をみて、念のためにと寝ているかどうか確認する。
お風呂に入り、そして簡単な軽食を済ませて部屋にともどり。
とりあえず疲れているだろうから…というのでひとまず仮眠をとる。
ということでそれぞれ、リナとガウリイ。
そしてエイルとマイナ。
二人づつ二つのベットにそれぞれ入り、体を休めようとしたその矢先。
リナはいろいろと考えることがあったらしいが、だがそれでも。
ここしばらくずっとデーモン駆除などによる魔力の駆使が続いており、
体力的にも、また魔力的にも疲労が激しく、よほど疲れていたらしく。
小さくつぶやいた呪文で簡単にと眠りにと落ちてゆく。
「…エルゥ…遠くにいくな…よ…」
ぐ~……
ガウリイもやはり連日のレッサーデーモン駆除、約一時間に数十ダース単位。
それらを相手にしていたからか疲れがたまっていたらしく。
珍しくそのまま術にとかかり、リナともども眠りにと落ちてゆく。
だが、寝る直前に自分に釘をさしてくる…というのはさすがというか、何というか。
――行動は読まれてる…というわけか。
くすっ。
思わず苦笑してしまう。
伊達に父親…というか、勘が鋭い…というわけではない。
というのはこの三年でよく理解しているが。
しばらく、鼻をつまんだり、ホッペをつねったり、いろいろしてみて。
きちんとリナとガウリイ、そして妹のマナが寝ているのを確認しつつ。
「よしっ!」
いって、そのまま窓から外にと出てゆくエル。
窓から飛び降りると同時に、金色の髪がふわり、となびき。
傍目からみれば、まるで天使が舞い降りているような錯覚にも捕らわれる。
そんな光景。
軽く風を纏って飛び降りているのでふわり、と金色の髪が風にとなびき、
ゆっくりと、そのまま無事にと地面にと着地する。
そしてふと上を見上げつつ。
すっ。
と手を小さく横に振る。
それと同時に、先ほど自分が飛び降りた窓が静かに閉まるのを確認しつつ。
「…とりあえず……っと」
マナには見せられない。
というか見せたくない。
それに、何よりも家族を【アレ】の実験の材料にはさせたくない。
そもそも、自分達家族はこの世界に存在している存在ではないのだからして。
まあ、この【世界】をランダムで選んだのは『自分』だとしても……
そんなことを思いつつも。
なぜかその小さな手に小さなスコップを手にし。
もう片方の手には自らの金色の髪の毛を数本手にし。
そのまますたすたと宿の周りを歩き始め、何やら土いじりを始めているエルの姿。
念のために、この前立ち寄った無人と成り果てた村からとって…もとい。
もらってきていた小さなスコップ。
腰にとつけている小さな布製の鞄が重宝している。
これも母であるリナの手作りなのであるが。
その中にリナ達に気づかれないようにとしまっていたもの。
――力を使えばかなり簡単であろうが、だがしかし……
以前のときには思っただけで何でも出来たが、今は制限というか、器が器ゆえに。
あまり無理強いは出来ない。
というか、あまり力を使えば体力が持たないらしく眠くなってしまうのもまた事実。
肉体的…というか、細胞レベルから自らの力が取り込まれている状態であるにしろ。
それを制御できるからこそこうして普通に生活している。
もし、あのままリナの体をほうっておけば…自分の力はリナの体を蝕み…
やがてリナは体も魂も…すべてが自らの力のうちにと取り込まれ。
やがては無と還ってゆくはずであったであろう。
それがエルにはよくわかっている。
それでは面白くない…というか、はたまた気まぐれなのか。
それは本人にしかわからないであろうが。
そんなリナの体の中に残っていた自らの痕跡をすべて引き受け…こうして今。
彼女――エイルはここにいる。
ほりほりほり。
ペシペシ。
小さなスコップで簡単にと穴を掘ってゆき、その穴の中に手にしている自らの髪の毛を埋めてゆく。
そんな動作を宿を取り囲むようにして六ヶ所で行い。
そして、最後の一箇所に髪の毛を埋めると同時に。
小さくある言葉をつむぎだす。
それは人の言葉とは言いがたい、不思議な言葉。
言葉の意味を理解できるものはまずいないであろう。
――この言葉は失われかけて等しい…
それが判っているからこそ。
まあ、この場に魔王や竜神、といった世界を任されている存在がいれば。
その言葉の意味も理解可能ではあろうが。
それほどまでに…そういった特殊ともいえる存在にしか今では知られていない言葉……
「…よっし…っと」
見た目には何も変わらない。
そう、何も…
だがしかし。
物質世界面から見れば、何も変わったようにみえなくとも。
精神世界面から見れば、話は別。
自分達が泊まっている宿全体が、精神世界面アストラル・サイドから隔離され。
いわば保護されている状態となっている。
この状態になっていれば、人間などは別に出入りしても問題はないが。
だがしかし。
そうでないもの…特にたとえば魔族にかかわりがあるもの…などが入ろうとしたならば。
それはその今簡易的に自らの髪の毛を媒介として作り出した【六紡星】にとはじかれる。
最も…この六紡星は自分の力を指し示すものを応用して創り出したがゆえに。
弱い存在などは立ち入ることすらもままならないであろうが……
万が一、この陣よりも家族の誰かが出ればすぐに自分にとわかるようにとし。
そのまま、一人、宿を後にしてゆくエルの姿が見受けられてゆく。
だが…それは、完全に深い眠りの中にと入っているリナは知る由もないこと……


三歳くらいの金色の髪に青い瞳、しかも顔立ちの整ったかわいい女の子が一人歩き。
普通ならば目立たないはずがなく、また誰もがほうっておくはずもない。
だが…今、この町の人々は、そういうことにまで気を回している余裕はない。
明日はわが身…ともいえるこの状況で……
疑心暗鬼に捕らわれている。
といっても過言ではない。
駆除してもしても出てくるデーモン達。
しかも街中にまで。
それと同時に家の中にいたにもかかわらずに…連続して多発する、行方不明事件。
特に力ある存在ばかりが狙われている…というこの現状。
いやでもいくら考えが劣るものですらもがわかる。
これは人あらざる存在の仕業で何かが起こっている…と。
行方不明者が出た家などの屋根などで白い仮面をかぶった、人型の何か。
が幾度も目撃されていることからしても…それは明らか。
だがしかし、魔道士協会に俗する人々や、またこの町にと滞在していた、数多の傭兵。
そしてまた、剣士など、といった者たちですら…事件の解決の糸口すらつかめていない。
判ることは…邪魔をすれば…この町の二人の福評議長のようになる…
というのがまことしやかに噂として流れているこの状況。
口止めしていても、人の噂、というのもは止められるはずもなく。
二人の魔道士協会福評議長に何があった…というのは。
今では町のほとんどの存在が知っている。
それが何なのか確かめにいこうとして…気が狂った人間も少なくない。
誰にも呼び止められることもなく。
とてとてとエルが一人歩いてきた場所は。
そこの一角だけ何やらどんよりと空気がよどんでいるような状態となっている場所。
「…あれ?エルちゃん?」
「あれ?両親や妹は?」
そんな屋敷の前でたたずむエルにと気づき、ふと話しかけてきているのは。
「あ。レナおね~ちゃん。それにラウリィおに~ちゃん」
先ほど魔道士協会から出てきて、ひとまずこちらの状況をも見てもらえばよくわかる。
とそうあの『タリム』にといわれやってきている二人の姿。
そんな二人の声に振り向きながらにこやかに微笑むエルに対し。
「というか。あれ?リナお姉さんたちは?」
「ねてる。なんかへんなかんじうけたから、あたしちょっときになってみにきたの。」
嘘ではない。
完全に事実すべてではないが。
レナに問いかけにとすこし首をかしげて答えるエル。
「…寝てるって……」
というか…だからって…一人でこんなときに歩いてたら……
エルの言葉にレナの脳裏にそんな考えがふとよぎるが。
「…まあ。気持ちはわかるけど…な。確かにこの雰囲気は……」
先刻、あの異形と化した『タリム』から聞いた言葉…
それは、もう一人。
同じく術をかけられた人間がいる…というもの。
依頼内容としてはいたって簡単。
いや、確かに簡単…とはいうものの、だがしかし。
その中身といえばかなり奥が深い内容のもの。
何しろこの一件には……
異臭とも、血臭とも、何ともいえない臭いすらもが漂ってきそうなそんな雰囲気。
一番確実な方法は、術の特性を踏まえて、その術の魔力波動から。
術をかけたものを探り出す。
というバターンが何よりも好ましいが……
「なんかきになって」
そういうエルの言葉に。
「エルちゃんは宿に戻ってたほうがいいわよ?」
子供にあんなものを見せるものでは……
そう思いつつ、エルの肩にと手をおき話しかけるレナ。
と。
『ひゃははははははっ……』
ギィ……
それと同時に、彼らが見ている屋敷の入り口…つまりは玄関口が開け放たれ。
そこから地の底から漏れ出し響いてくるような笑い声が風に乗って響き渡り。
それと同時に。
顔色もわるく出てくる人影が三人。
「…あれ?なんだ。ゼルガディスたちじゃないか。」
その姿を捉えて、思わず目を丸くしているラウリィに。
「あ。ほんとだ。」
ふとそちらから出てきた三人にと気づき、声を出しているレナ。
そして。
「ゼルっ!」
どうもリナが彼のことをゼル、と呼んでいるので、
自分もそのような呼び方で定着してしまっているこのレナ。
まあ、あとは呼びにくい名前なので間違えないように短く…というのも頭にはあるのだが。
みれば、後ろの二人。
たしかロディマスとゾルフとかいったけど…あの二人…どうしたんだろ?
そんなことをふとレナは思ってしまう。
二人とも、何やら口元を押さえて真っ青に成り果てていたりする。
心なしか…というか、はっきりと判るほどにゼルガディスの顔色もかなり悪い。
「…あんたらもきたのか……はいらないほうがいいぞ…あれは……」
屋敷から出てきて、そしてそこにレナとラウリィ。
そしてなぜかエイル一人だけの姿を認め、顔色もわるくそんなことを言っているゼルガディス。
彼らはこの屋敷の奥で異形と完全に化した屋敷の主の姿を見たがゆえに。
それゆえに顔色もわるいのであるが。
そんなゼルガディスのつぶやきをうけ、互いに顔を見合わせ。
そして。
「……もしかして…やっぱりここのディミアって人も…?呪法をかけられてる?」
顔色もわるくゼルガディスにと問いかけているレナ。
屍肉呪法ラウグヌトルシャヴナ
それは口に出さずとも、彼らの表情から想像は難くない。
しかも、レナとラウリィは魔道士協会の地下室で、同じくその術をかけられていた人物から、
そのことを聞いているがゆえにここにやってきているのだから。
「…やっぱり…とは…もしかして…協会のほうでも何かあったのか?」
気分が悪いのは山々なれど、だがしかし。
正確な情報をつかむこともまた大事。
しかも…あんなことができるもの…となれば。
おのずから道は限られてくる。
しかも、先日、『魔王』と戦ったばかり、という条件も整っている。
ならば…いえることは唯一つ。
今回のこの町のこの状況…というか一件には…魔族がかかわっている…
ということ。
それは言葉にしなくても暗黙の了解としてレナにも、そしてゼルガディスにも理解はできる。
そんなゼルガディスの問いかけに。
「まあね。…あっちでもね…呪法をかけられてた人が……」
頭のみを切り取られ、それでも死ぬことなく、さらには、その上に術をかけられていた、
魔道士協会福評議長・タリム。
体はどうなったのか…それは本人はわからないらしいが…
もしかしたら、あれが頭だけなのではなく体全体…なのかもしれないが。
それにしては肉の塊の大きさが頭の大きさ程度しかなかった。
というのも気にはかかる。
「…そうか……。とにかく、ここには入らないほうがいい……」
「……うげっ!」
そうつぶやくゼルガディスの横では、
何やら屋敷の横にとある茂みにと吐いているゾルフの姿が。

彼らが見たもの…それは……何とも言い表しようがないもの。
といっても過言ではない。
しいていうならば、人の体の皮と内臓をひっくり返したような肉の塊…とでもいうべきか。
そこから無数の蛇が生み出されては肉を食いちぎり…さらには蛇同士が共食いをし…
そして再び肉の中にと吸い込まれ…食いちぎられた肉はそのまま再び盛り上がり再生する…
という、はっきりいってみていて絶対に気持ちよくなる…というものではない。
レナたちがみた『タリム』の状態よりも…こちらの『ディミア』のほうが。
状態的には酷い…といえるのかもしれないが。
どっちもどっち…という表現が一番ぴったりであろう。

「……とりあえず。どうやら…話をまとめる必要がありそうね……」
レナがつぶやくと同時。
『きゃ~~~!!!!!』
別の方向のほうから…つまりは、裏通りのある方向から聞こえてくる甲高い悲鳴。
その悲鳴に思わず顔を見合わせ。
そのまま。
「ロディマスさんとかいったわよねっ!その子、宿屋につれて戻ってて!」
言い捨てて、そのまま悲鳴のした方向にと駆け出して行くレナと。
「ロディマス!ゾルフ!おまえたちはその子をつれて先に宿にいっておけっ!」
ゼルガディスもまた、二人に言い放ち、そのまま駆け出してゆく。
「あっ!おいっ!レナ!ゼルっ!」
そんな二人をあわてて追いかけてゆくラウリィに。
後には…ぽつり、と残されたロディマスとゾルフ、と呼ばれる男性二人と。
そして、ちょこん…と立ち尽くしているエルの姿が見受けられ。
そんな彼らを見送りつつも。
「……とりあえず……セイグラムにはここでほろんでもらっといたほうがのちのちよさそうよね……」
ぽつり。
とつぶやくエルの言葉をふと捕らえ、首をかしげるロディマスと。
そして。
「と。ともかく。宿にと戻ろう……」
「だな。ゼルガディス殿の言われたとおり。こんな幼い子供を一人で宿に戻すわけにも…な」
自分達の力のなさが恨めしい。
そう、先日の魔王との戦いのときでも…自分達は足手まといでしかなかった…
というその事実が。
そんな二人の会話に、くるり、と向きをかえてにっこりと。
「あたしもいってみよっ!」
そのまま、いって
翔封界レイウィング!」
すばやく言葉を唱え、ふわり、と浮き上がり、そのまま悲鳴のしたほうにと飛んでゆくエルの姿。
「って!エイル殿!?」
「って!!!!」
そんなエルをあわてて追いかけてゆく二人の男性の姿が。
アトラス・シティの一角においてしばし見受けられてゆくのであった……


                ――続く……

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あとがきもどき:
L:ちょっと!あたしが活躍してないじゃないっ!
薫:……あまり活躍はされませんよぉ(汗
  というかっ!無茶したらリナたちにバレますよ?(滝汗…
L:今、リナ達は寝てるからいいのよっ!
薫:・・・そ~いう問題ではないよ~なきが……
L:とりあえず。いろいろバージョンある中で。あたしが!一番活躍するやつになさいっ!
  この後の展開。あんたこの話。実は数バターン考えてるでしょうが!
薫:……あ…あははは…
  いろいろとパターンはありますどねぇ。確かに……
  やっぱりある意味シリアス(?)方面パターンでいこっかと…
L:そのバターンは確かあたしがそこそこ…ってやつよねぇ?
薫:あはは。あとはマナちゃんと一緒になって。町中で。
  ミルガズィアさんの記憶球を音声最大限にして流す…
  というののもギャグとして考えてたりもしましたけどね(笑
  ま、とりあえず。シリアス方面でせめてみますのですv
L:どうでもいいけど…あたしが活躍しないんだったら!あたしの一人称にもどしなさいっ!
薫:エル様の一人称に戻したら完全にネタバレオンリーじゃないですかぁぁ!
L:別にいいじゃないvあんたの話そのものがわかりやすいんだし。
薫:しくしくしく……
L:とにかく!あたしを活躍させることっ!いいわね!
薫:ど…努力します…(多分…←ぽつりと…
L:ほぉぉぅ。その多分っていうのは何かしら?多分ってv
薫:え!?あのそのっ…って!その生物はっ!って!!うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
L:さってと。何かヒルに体を溶かされて吸われている薫はおいといて。
  それでは、また、次回でねvvまったね~~vv


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