まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

こんにちわ。ようやくアトラスの元。
ともいえる核たる部分がでてきますv
というか、姿かわった二人をみつけないことには話しになんないし…
…次回でセイグラムたち…だせるかな?
何はともあれ、いくのですv
2005年12月3&4日某日

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○パラレル・トラベラーズ○ ~実状?~

数日前。
何やら空気が変化したような感覚。
それは気のせいなのか、はたまた何かがあったのか。
それは誰にもわからないが。
だが、その直後。
長いこと行方不明になっていた魔道士協会評議長。
その彼が見つかった…それはいいものの。
その直後…いや前後から町や町の外などに大量に発生しはじめた野良デーモン達。
それゆえに、どこにいっていたとか追求などは二の次で。
そんなデーモン達の処理にと追われていたこの町の人々。
それに伴い町の人々が大量に行方不明になり始め。
それだけならまだしも…町の中にどうみても人あらざる何かが闊歩し始め…
さらには……


「…ふぅ……」
どうやらまた厄介なことになってそうね……
思わず湯船の中でため息が出てしまう。
とりあえず、宿にと部屋をとり。
宿にとある総合浴場にと入っているリナ。
ちなみに男湯と女湯は当然別れているのでガウリイは一人で入っているのだが。
リナはリナで子供たちをひとまず風呂にと入れている真っ只中。
何しろここ数日、こちらの世界に来てから…というのも。
というか、正確にいうならばあの戦い以後、まともに風呂にも入れない。
という状況が続いていたのだ。
ようやく一息つける…といっても過言ではないが。
「以前のときは……」
いいつつも、かつてガウリイと共にかかわった出来事を思い出しているリナ。
あのときは、この町の評議長であったハルシフォムという人物が。
魔族セイグラムと契約し、あまつさえ不死の契約を結んでおり…
といった内容であったが…
どうやら今のこの状況も似たりよったり…といえるのであろう。
いや、どうも話を聞く限り。
どうやらおそらくは封印されていたはずのハルシフォムはすでに解き放たれており。
そのハルシフォムが何かを騒ぎにまぎれてやっている…と考えるのが正統であろう。
それが判るからこそ。
リナとしてはあまり係わり合いになりたくはない。
というか、むしろ万が一…
あのときのディミアのような姿にここのディミアまでもがさせられているとするならば…
それを子供に見せるのは教育上、はっきりいってよろしくない。
今この町がどのような現状になっているのかは…判らないが。
いえることは…ただ一つ。
はっきりいってまたまた魔族がらみ…ということと。
そしてまた…今ここで、あのセイグラムとは決着をつけておかねば。
後々…そう、後々レナたちに厄介ごとが降りかかってくる…ということ。
自分達に降りかかってくる可能性もなくはないにしろ。
だがしかし、本来自分達はこの『世界』の存在ではない。
ゼフィーリアにと戻り…いや、出向いていき元の世界に戻る方法がないか調べてみる。
おそらくはそれで自分達は元の世界に戻れるであろう…というのは漠然とであるが。
何となく勘ではあるが確信をもっている。
もっているからこそ…どうにかしたい。
というのもまた事実。
事実、後から合流して今後のことを話し合う…というその場で。
リナはあのコピーの一件をも話すつもりではある。
…サイラーグ・シティの破滅がこちらの世界でも現実とならないように……
ゼルガディスの口から神官長にと話がいけば、おそらくは間違いはないであろう。
そもそも、あれは神官長が…シルフィールの父親が。
あっさりとコピーを信じてしまい町にと招きいれたがゆえに起こってしまった出来事。
最後のレゾの言葉から、この世界にもあの『コピーレゾ』がいるのは明らか。
わしゃわしゃわしゃ。
ざばっ!
「おか~さぁん。からだとかみ、あらいおわったよ~。」
自分でやる、といってきかなかったエルはとりあえず当人に任し。
リナはリナで半分まだ眠りかけているマナを風呂に入れているこの現状。
支えていないとそのまま風呂の中で眠ってしまいそうなマナがいたりするのだが。
それゆえにリナとしては気が気でないが。
幼い子供…というのは、場所などを問わずにすぐに爆睡してしまうがゆえに。
それが風呂に入っているときであろうが遊んでいるときであろうが…
食事をしているときであろうが…
とにかく時間を選ばない。
子育てとは戦争である。
とよく人から聞いてはいたが…自分が経験してみてよく理解できる。
確かに戦争ではあるものの、だけども日々の子供の成長も楽しみ。
というのもまた親の特権。
「よくできたわねぇ。エル。えらいえらい。それじゃ、ゆっくりと体を温めてからでましょうね?
  湯冷めとかしないようにね」
「は~い」
リナにといわれ、綺麗に髪などをすすぎ。
そのまま湯船にと肩までつかり、ひとまず体を休める。
人の器…というのもは、結構面白いようでいて結構不便。
そんなことを思いつつも、ひとまずは湯船の中でゆっくりと浸かるエルの姿。

ひとまず、ゆっくりとお風呂にと入り体を休め。
それから簡単にと食事を済まし、部屋にともどってゆくリナ達の姿が。
よっぽど疲れていたのかあまり食事をすることもなくそのまま仮眠をとっていたりする。
という事実もあるのだが…それは他の者には判らないこと。


いったい……
地下に降りてゆくにしても、あまりにおかしい。
地下から感じるのは…あきらかな異なる気配。
「……おい…レナ?」
「…わかってる……」
協会にいた人々の反応もまた異様、といえば異様で……
何があるのかはわからない。
だが…判るのは異質な気配。
「……ここで見たことは誰にも口外しないようにお願いします……町を守るためにも……」
案内している魔道士の声が震えているのも気のせいではない。
「…はい。わかってます」
「…いったい何があるんだ?」
硬い声で答えるレナに、横で首をかしげつつも警戒を解いていないラウリィの姿。
魔道士協会によったところ。
ある依頼をうけてほしい…そういわれ、魔道士協会の地下室にと案内されているレナとラウリィ。
階段を降りるごとに湿った空気とまとわり付く…何ともいえない雰囲気。
「…ここです……」
ぎぃい……
扉の前にも数名の…なぜか武装した魔道士らしき人が二名。
扉を守るかのように立っていたりするのもかなり異様な雰囲気。
そんな二人に声をかけ、ゆっくりと重たい金属の扉をひらいてゆく。
むっとした匂いと…何ともいえない空気。
コボッ……
それと共に聞こえてくる…似つかわしくない水の音。
何かの容器に入っているかのような……
そしてまた……
『……誰じゃの?』
くぐもったような声が扉の向こうのほうから聞こえてくる。
「…タリム殿。この状況をどうにかできるかもしれない魔道士をお連れいたしました……」
そういう案内してきた魔道士の声も心なしか気のせいではなく震えている。
『……どうにかできるものとは……』
「あの。レナ=インバース殿です」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
魔道士の声にしばらくの沈黙が部屋にと満ち…そして、やがて。
『あいわかった…そのほうはさがってよいぞ。彼女を部屋に……』
「はい。…さ、レナ殿」
扉の先にあるのは薄暗い部屋。
促され、レナとガウリイのみが部屋の中にと入ってゆく…
やがて。
ガチャッ…
後ろの扉が閉められる音がし、思わずレナが振り向くと同時に。
『…こんなときにあのレナ=インバース殿が見えられるとは…じゃが…
  ……ああ、儂の姿は探さないでくだされ…人様に見せられる姿ではないのでな……』
暗闇の中から部屋の中にと声がする。
「そうはいいますけど。声だけで話しをしろ…というんですか?」
気になるのはそれだけではない。
…この部屋には…人の気配が感じられない。
それなのにはっきりと声はしている。
違和感をかなり強く感じてしまう。
そんなレナの言葉に。
「…レナ。あの奥に……」
奥のほうに何やら暗闇の中カプセルのようなものが垣間見えている。
それにめざとく気づき視線で示すラウリィの言葉に。
レナもまたそちらにと視線をむける。
そして。
明かりライティング!!」
呪文を唱え、部屋の中に明かりを灯すべく術を解き放つ。
光量を加減しているがゆえに、持続が可能な光の球を。
レナの放った術により部屋の中が明るく照らされ…
そして……
「「……なっ!!??」」
二人同時に思わず小さな叫びとも悲鳴ともいえない声をあげてゆく。
彼らがみたもの…それは…
先ほどラウリィが視線で示した先にあるカプセルらしきものの中にと入っている……
……人の顔が真ん中にとある…どうみても…肉の塊らしきものの姿……
『…見てしまったのぉ……こんな姿で申し訳ない……気をぬくと儂の気まで狂いそうになるので…な……』
大人の人の頭ほどはあるであろう、どうみてもグロテスク…としかいいようのない。
肉の塊らしき中心にとある人の顔にある口からその問題の主の声は漏れている。
しかも、その肉の塊らしきもの…とみえたのは、まるで腐った肉のように絶えず崩れ落ちており。
さらには、その崩れた肉を肉の中から発生したヒルのような細長い生き物がすすり、
それに伴いそれについている顔の主が苦痛の表情をゆがませる。
「……いったい……」
思わずラウリィが戸惑いの声を発すると同時。
「……まさか……屍肉呪法ラウグヌトルシャヴナ……」
一つの可能性に思い当たり、思わずレナが脂汗を流しながらぽつり、とつぶやく。

屍肉呪法ラウグヌトルシャヴナ
それは魔族にしかかけられない…といわれている呪法で。
その術をかけた当人…すなわち魔族が滅びない限りは溶けることなく。
永遠の苦しみを味わう…という、その呪法。
有名なのはかつての【カタート山脈侵攻】により、時のディルス国王が、
その呪いをうけて送り返された…というのは知っているものは知っている事実…
かくゆうレナも一度…かつて、姉と…正確にいうならば長女でもある彼女と共に、
かの国にと赴いたときに…
…姉と一緒にその【変わり果てた国王】の姿を目にしたことはあるのだが……

『……そう。レナ殿…であらせられるのか。そなたの言うとおり…呪法らしい……
  儂はここ、魔道士協会福評議長であったタリム…
  じゃが…今はこのざまだ…この事態をどうにか防げなかったことは…口惜しいが…な…』
苦痛に耐えながらも、それでも自我を保っている…というのは、ある意味すごい。
というか、そのほうがむしろ苦痛はかなり激しく伴うであろう。
というのは想像に難くない。
「…いったい…何があったんですか?」
「……俺たちで何か…力になれることは……」
ごくり。
と思わず唾を飲み込みつつも…硬い声と表情で…そんな彼にと問いかけてゆくレナとラウリィ。
こんなことができる…ということは…間違いなく。
この町には今、魔族にからむ何かが…起こっている…というのを指し示しているがゆえに……


「…ここか……」
あからさまに空気…というか雰囲気が違う。
立ち入り禁止。
の立て札がなされ、警備らしき人の姿も見えてはいるが。
だが…それでも、その【屋敷】からは離れた場所で待機している。
酒場のランツ…とかいう男性から聞き出した情報によると。
【ここ】にくればおのずから理由はわかる。
というそんな内容。
この町、アトラスの魔道士協会福評議長の家である、という。
…デイミアの屋敷。
この町には確か福評議長が二人おり、そして先の評議長が失踪したことをうけ。
近々その二人のうちのどちらかが新しい評議長にえらばれる選考会がある。
ということだったらしいのだが。
ふと、先日その行方不明であった評議長が戻ってきて、
…それから町の異変は活性化しているらしい。
あきらかに、その評議長が何かしている…とも思えなくもないが。
だがしかし…何よりも気になるのが…
評議長が戻ってきた…というのが…レゾが魔王として目覚めたあの日。
だということ。
それが一番ゼルガディスの心にと引っかかっている。
「…これは……」
あからさまな異臭…ともいえない何ともいえない雰囲気。
屋敷全体を取り巻く血臭はさることながらも…この気配は…間違いなく…瘴気。
自分の後ろでつぶやくロディマスとゾルフをみつつ。
「…とにかく。いくぞ。二人とも」
とにかく。
状況を知ることが…何よりも先決。
その判断の元…彼ら三人。
ゼルガディス・ロディマス・ゾルフの三人はデイミアの屋敷の中にと入ってゆく…


              ―――続く……

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あとがきもどき:
L:ま、とりあえず。リナが協会や屋敷にいかなかった。
  というのはある意味よかったとは思うけどねぇ。
  何しろマナにあんなの見せたくないからねぇ。あたしはともかくとして。
薫:……そ~いう問題ですか?
L:そういう問題よっ!
  あたしはよくああいうのを視たことあるけど、マナはまったくないもの。
薫:・・・というか、普通みたことないのが当たり前なのでは(汗
L:そう?よく部下たちにお仕置きがてらにいろいろとやってたけど?
  でもいまいち効果がなかったのよねぇ~…あれって…
薫:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・き、聞かなかったことにします・・・
L:何はともあれ。あたしがまったくまだ活躍してないのはどういうこと?
薫:・・うぐっ!とりあえずレナ達サイドをいれたら…長くなったので…
  じ…次回から…ですね・・はい(汗
L:さくさくっと打ち込みなさいっ!
薫:・・・って、だからってエル様っ!漫遊も早くしろっ!と言われてるじゃないですかぁ!
L:それはそれvこれはこれv
薫:・・・しくしくしく・・・
L:あ。そうそう。せっかくだし。あんたも部下たちと同じものうけてみる♪
薫:何ですかぁ!?その語尾の音符マークはぁぁ!?
L:遠慮しないで♪
薫:遠慮したいですぅぅ!!・・んぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
(表現するにもおぞましいので表現カット…)
L:さってと。なぜかどろどろの液体になった人はおいといて。
  それでは、まったねvv

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