まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

こんにちわ。さってととうとう魔王との決着?近しです。
というかほとんど決着?
ちなみに。レゾというか魔王が攻撃うけて。
周囲に巻き起こっている状況は…ある意味、巨大な力と力のぶつかり合い。
において生じるち力のようなものですので。
ゲーム風にいったらアル○マとか、マダ○テとか(まて
何はともあれ、いくのですv

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○パラレル・トラベラーズ○ ~願い?~

いったい何が起こったのか一瞬理解不能。
だがしかし、相手が隙を見せている。
というのは明白。
ふと視線を後ろに向ければ、何やら爆風などが吹き荒れているそんな中で、
こちらに向けて…というか『レゾ』に向けて金色の髪の幼女が手を突き出している。
…エル?
エルが何かしたのかしら?
とリナは一瞬思うが、だがしかし。
今ここで別な言葉を出せばせっかく終わっている呪文の詠唱がふいになる。
それはどうやら、逆方向から同じく同じ術を唱えて向かってきているレナも同じらしく。
エルのほうを向きつつも一瞬首をかしげてはいるが。
だが…今、やるべきことは…ただ、一つ。
「「神滅斬ラグナブレード!!!」」
相手の攻撃の手が一瞬止んでいる隙をつきその術を発動させる。
そして。
「ガウリイっ!ラウリィ!」
「ガウリイさんっ!ラウリィさんっ!」
リナとレナの声が同時に発せられると同時。
ばっ!!!!
レゾと剣を交えていたガウリイがそのまま後ろに飛び退き。
そしてまた。
ラウリィもレゾの懐に突き刺していた剣をそのままに。
その場から飛びのいてゆく。
相手はまがりなりにも魔王。
それゆえに、一撃を浴びせたものの、引き抜くこともどうにもできずに。
ならば、隙をみて発動を押さえて逃れる。
という方法を瞬時に編み出し、その旨を意思のみで伝えて行動に移っているのであるのだが。
それは回りの存在には知る由もないこと。
ガウリイとラウリィが『レゾ』から離れると同時。
『……なっ!!??』
レゾであり、そしてまた魔王となりかけているその口から驚愕の声が漏れ出してゆく。
それは、自分に向かって走ってきている二人の人間の女性の手にしているそれをみて。
それが『何』を意味するのかが…理解できたがゆえに。
だが…しかし、それよりも尚、『魔王』を驚愕させたのは……
視界の先にいる小さな…小さな三歳児程度の…金色の髪の女の子。
今…あの少女が放った力は……
思考が混乱する。
人間にどうしてあの御方の力が……
だが…このままでは。
『くっ!!』
今自らの器となっているこの体は腕が二本ともない状態。
これでは攻撃をうけても防御することすらもがママならない。
瞬時に腕を自らの力で具現化させ…その攻撃を防ごうとするものの。
だが…それよりも早く。
「「でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」
左右から走りこんできた人間の女性の手にした二つの黒い刃が自らに振り下ろされてくる。
…闇の刃。
虚無の…金色の王の力を借りた…その刃が。
どうにかその力を防ごうとするものの。
だがしかし。
「レゾ!選びなさい!このままあなたの手で大切なものを本当に滅ぼしてもいいのっ!
  あなたは何のためにそこまで目を開くのにこだわったのっ!
  世界よりも大切なもの。それがあったからじゃないのっ!」
「赤法師レゾ!このまま魔王に魂を食い尽くされるか。それとも人として死ぬかっ!選びなさいっ!」
リナと、レナが同時に刃を振り下ろしつつも『レゾ』に向かって叫び語りかける。
――自らにとって世界よりも大切…と思う存在の為にこそ目を見開きたかった。
――それがレゾ=グレイワーズの真実の…願い。
目が見えていれば…防げた事故などもあったがゆえに……
目的と手段。
それらが時間とともに摩り替わり…それらが内部に封印されていた魔王に利用された。
というその事実…
『な゛っ…馬鹿なっ!』
「…私は……」
二人の声に反応して、完全に闇の中に沈んでいたはずのレゾの意識が再び表に表れ。
魔王とレゾ、二つの声が同時にその口から発せられてゆく。
…先ほどの振り下ろそうとする手を止めるといい……
そんなことを思いつつも。
『邪魔をするなぁ!レゾっ!』
「……私は……私は……一緒にゆきましょう…魔王……」
――願いは、何よりも大切な家族を救うこと。
世界とかは関係ない。
ただ……そう。
レゾの願いは…ただ一つ。
唯一残されていた自分の肉親ともいえる『家族』を…自らの目で見て。
そして今度こそ悲しいことが起こらないように…見守ること……
かつて、世界を自らの目でみたいがゆえに、いろいろと研究などをした。
そんな自分を支えてくれた女性との間に子供ができ…喜んだのはつかの間。
自分が目を開く研究をある研究施設でしていたときに……
家族は夜盗に襲われ……唯一。
当時一歳にも満たなかった娘だけが生き残った。
他の家族…すなわち、レゾの妻や残りの三人の子供は…手にかかり死亡し……
狂いそうになる精神状況の中で…それでも、どうにか意識を保ったのは…
その娘もやがて結婚し子供ができ……
だがしかし…その家族すらも…レゾが旅に出ている間に…この世を去り…
残ったのは…当時一緒に旅にでていた孫…一人のみ…
その孫が結婚し生まれたのが…ゼルガディスや、そしてまた他の子供たち。
今度こそは守りたかった。
だからこそ…今まで以上にこの十数年、目を開くことに躍起になったのだから……
その想いは…魔王に利用され…やがては目を見開くことを重要視するようになり…
手段を選ばなくなっていった……
それがレゾにおける真実。
―――何よりも大切な…家族を助けたいがゆえに目を開きたい……
目が開かなくとも助けることは可能ではあるが。
万全を期したかったレゾ。
――彼の家族が次々と死亡したのは他ならない、干渉があったから。
――だが…それはレゾは知る由もないこと……

今まで闇の中をさまよっていたかのような感覚。
それが何やらぱっと光がさしこんだかのように…はっと目が覚めた。
…直接声が聞こえた…否、思い出されたのは…偶然なのかはたまた必然なのか。
それはレゾには判らない。
だが、判っているのは…ただ一つ。
このままでは……大切な『家族』すべてを、自らのせいで再び失ってしまう…ということ…
なら自分にできることは…残った力で『魔王』の力を封じること……

『邪魔をするなぁ!レゾぉぉお!』
ざっん!!!!!
どぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!

『レゾ』が魔王の声で叫ぶと同時…リナとレナ。
二人の闇の刃が左右交互から『レゾ』の体に振り下ろされる。
完全版の神滅斬ラグナブレードが。
二人が放った闇の刃はちょうどレゾの体を中心にしクロスして。
そのままレゾの体を交差するように切り裂き。
それと同時に…周囲にすざましいまでの爆音と…そして。
衝撃波が吹き荒れてゆく。


立っていられるのもやっと。
というほどのすざましい衝撃波。
「リナっ!」
「きゃっ!」
レゾの体をそのまま切り裂くと同時にその衝撃波にその場から吹き飛ばされ。
思わず吹き飛びかけているリナをあわてて抱きとめているガウリイに。
「んきゃっ!」
「うわっ!!」
飛んできたレナをあわてて抱きかかえて保護しているラウリィ。
すでに二人の手の中からは闇の刃は掻き消えている。
相手は魔王。
ゆえに、中途半端では通用しない。
それが判っているからこそ…全力で攻撃を叩き込んだ。
レゾがいた場所を中心として…ものすごいまでの衝撃波が周囲に吹き荒れ。
周囲の木々…という木々すべてをなぎ倒し……まるで死の大地。
とでもいうかのように…辺りを覆ってゆく……
レゾを中心としてちょっとした巨大な円を描くように…その衝撃は広がってゆき。
そんな中。
かろうじてどうにか持ちこたえているリナ達の姿が見受けられてゆく……

ほうっておけば、まずは灰と化す…まではいかなくとも、火傷くらいは負う熱気。
まあ、あの両親と、そしてレナ、と呼ばれし人間は無事。
というのは明らか。
これは抑えられていた『赤眼の魔王ルビーアイ』の力の余波。
とでも言うべきものに近いもの。
ガウリイはその手にしている剣で衝撃を吸収しその力を分散している。
というのは目で見えなくても…おのずから自然と判る。
「…ね~さま?おか~さまたちは?ねえ?なにがどうなったの?」
ぎゅっ。
と自らの服をつかんで不安そうに問いかけてくる栗色の髪をなでつつも。
「だいじょうぶっ!リナか~さんとガウリイと~さんだし」
安心させるようにと話しかける。
自分達の周囲には…衝撃波は襲ってきていない。
というよりはよけていっている…というのが正解ともいえるかもしれないが。
何やら先ほどの男性二人。
ロディマスとゾルフとかいう男性たちはそのまま吹き飛ばされていっていたりはするが。
そんなことは関係ない。
今は…それよりも……
―――汝の願いは?……レゾ=グレイワーズ……
その身を挺して大切な存在を守ろうとするその心。
強い想いはそのまま力となり…不可能、と思われていることですらも可能にする。
だからこそ……
闇に沈もうとしている『レゾ』の精神にと直接話しかける。

まだ…『彼』はするべきことがある。
それゆえに…
自分はただきっかけを与えるだけであり、力を貸す…ということはしない。
あくまでも…それは、『人の心』が決めること……

もくもくと立ち上る煙の中…
やがて……
周囲の空気が明らかにかわってゆくのを感じ取り…
「やった…のか?」
どうにか膝をつきつつも吹き飛ばされることなく体勢を整えていたゼルガディスのつぶやきが。
吹いてきた風にと流され…そして掻き消えてゆく。
そして…

レナやリナ。
そしてラウリィやガウリイが体勢を整えて再び立ち上がりかけたその刹那。

ゆらっ……

彼らの視界にうごめく一つの影が捕らえられてゆく……


                ――続く……

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あとがきもどき:
薫:…そういえば、レゾの家族がどうのって…あれって干渉されてる…って。
  ダレにですか?エル様?
L:え?ああ。フィブリゾのやつによ。
  レゾの中にSがいるのがわかって。なら北のSのときと同じく。
  大切な人を殺して覚醒させよう。という何とも単純な考えで。
薫:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
L:まあねちねち…もとい、ゆっくりと追い詰めてゆく。というのがあいつらしいけどね。
  でもねぇ。やってもいいけどあたしというか今の家族に手出ししてほしくはないわね。
薫:・・・・(いや、やってもいいって……汗)
L:しっかし…Sのやつ…あたしの微々たる力とはいえ…力うけても気づかないとは…
  やっぱりこれは呼び出しのうえじっくりとお仕置きは必要よねぇ。
薫:……(気づいてても認めたくない…というのが心情だったりして…汗)
L:んっ?何かいったかしらv
薫:い…いえっ!何でもっ!
L:どうして認めたくないのかしらねぇ。ならとりあえず。
  今回はじっくりとあんたにも教えてあげることにするわねv
  肉体はとりあえず器の制限あるから、意思を肉体から抜け出して・・・っとv
薫:それっ!!!!!!!!
L:それでは、制限なしの『勉強会』いってみましょうv
薫:それって勉強じゃなくっ!!!
(何やら悲鳴ともいえない声とともに…薫の姿はやがて消えてゆく・・・・)
L:さってと。なぜかブラックホールもどきの重力ごときでつぶれてしまった人間はおいといて。
  それでは、まったねv
  あたしの活躍っ!もう少し増やすようにもう少し根性いれときますかv
  それじゃあねvv


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