まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

今回は、ちと表現をぼかしいるものの…ある意味、対魔王戦い。
になる…というのである意味シリアス?みたいな感じです…
ま…魔王ですからねぇ…相手…
どうやらエル様…リナ達に正体…教える気…さらさらないよ~ですし…(汗
しかし…打ち込みしてて気づいたけど…何かだんだんと1話の長さが…長くなってないか?
自分…(汗
2005年11月24日某日

#####################################

○パラレル・トラベラーズ○ ~変化?~

「わ~!!」
「きゃ~~!!」
外にでると、すでに日はくれている…というのに外が異様に明るい。
黙々と立ち上る煙も目にはいり、そしてまた。
着の身着のままといった状態で、何やら道を走っている人々。
森の木々がざわめき、そして、そこから聞こえる異形の声。
「何があったんだ!?」
逃げている人々を捕まえて、問いかけるゼルガディスの言葉に。
「魔物が…魔物が…うわぁぁ!」
などといって、そのまま恐怖を色濃く表情に表してそのまま駆け出してゆく男性。
どうやらこの先にあるはずの、村のほうから逃げてきてるらしいが。
そんなことをゼルガディスは思いつつ。
「…ちっ。…とにかく、いってみるしか……」
「気配からして…どうやら…しかし…これは……」
ゼルガディスと同時に外にでていたラウリィが、気配に気づき顔をしかめる。
何ともいえない気配が…人々が逃げてくる方向からしてくるのは。
何も気のせい…ではないはずだ。
「…どうやら、あいつが動き出したみたいね」
彼らがそんな会話をしている最中。
レナもまた、建物から外にとでて、逃げてゆく人々をみてそんなことを言っていたりするが。
「みたいね。」
そんなレナの言葉に答えるかのようにリナもまた外にと出てくる。
「どうでもいいけど。やっぱリナ?シャブ何とかってやつの気配するぞ?」
「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」
そして、すこし遅れて出てきたガウリイが、人々が逃げてくる方向をみつつそんなことを言っているが。
そんなガウリイの言葉に、思わず無言になっているレナ・ラウリィ・ゼルガディスの三人。
彼らが無言に一瞬なってしまったのは…ガウリイの言葉と…そして…
「…あんたら…もしかして『それ』で戦うのか?」
「……な、何か緊張感が……」
おもわず、リナの姿をみて脱力してしまうラウリィとゼルガディス。
そしてまた。
「って!今なんていったの!?」
一人、ガウリイの言葉を正確にとらえ、聞き返しているレナ。
リナの格好は確かに、胸にマナを紐でくくりつけているような格好で抱いている。
というような格好になっているのではあるが。
…たしかに、今から戦いにいく。
というものの格好…とは言いがたい。
「ちょっと…ガウリイ…それって……」
そんなガウリイの言葉に、思わずリナの表情が曇る。
彼のいうことは、まず…間違っていたことは…ない。
「いくら何でもオレでも。二度も戦えばわかるぞ?気配は?」
「………そうね……」
その二度目の戦いは…後味が悪いものであったが……
「「…いや、ちょっとまて…二度って……」」
思わずゼルガディスとラウリィが聞き返すのとほぼ同時。
「がっ…ぐ…がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
目の前に逃げてきていた男性の一人が、目の前でいきなりもがきだし。
そして…見る間にその体が裂けていき…異形のものにと成り果ててゆく。
『――…ようやくみつけましたよ?あなたたち?
  しかし、子供だからといって油断しましたよ…まさかあんな真似ができるとは…
  まあ、いいでしょう。ともあれ、あなた方にはあれを渡してもらいます。
  でないと…村人どころかこの辺り一帯の人々がこのもののような姿になりますよ?』
異形の姿にと変わりゆく男の口から、レゾの言葉がつむがれる。
――…人の精神を崩壊させ、その上に下級魔族を憑依させる。
いとも簡単で、しかも手っ取り早い方法…といえばそれまでなんだけど…
だけども…こう、ムカムカするのは、気のせいではない。
そんなことをエルは思いつつ。
じっとそんなかわりゆく男性を見つめていたりする。
「…どうやら……時間はあまり残されていない…みたいね……」
こんな真似があっさりとできるとなると…おそらく…もう、レゾは……
ほとんど魔王に意識と体を乗っ取られかけているのだろう。
彼のときとは勝手が違うはずだ。
彼のときは…自らも彼女のところにいきたくて…そして自分を…世界をうらんで…
魔王と同化した…彼のときとは…
かつての仲間であった魔王になってしまい自らの手で滅ぼした者のことを思いつつ、
リナがぽつりとつぶやく。
「レゾっ!!貴様!何をしたっ!!!」
おそらくは…目の前の男性を使って何かレゾが仕掛けている。
それは判る、判るが…だが、聞かずにはおられない。
そんなゼルガディスの叫びに答えるかのように。
『…わかっているでしょう?ゼルガディス?私の望みは…石を手にいれること。
  あなたたち、まってますよ?早くこないとこのあたりいったいの人々が、全員。
  レッサーデーモンと成り果てる…というのをお忘れなく……』
掻き消えるように声が聞こえたかとおもうと。
後には。
「るぐぁぁぁ~~~!!!」
先ほどまで確かに、人であったはずの『存在』が、威嚇の声をあげ。
そして辺りに炎を撒き散らす。
「………」
「…人の気配…完全になくなった…どうする?リナ?」
ガウリイのその言葉に。
もはや救いがない…というのがわかるリナ。
「……俺がやろう。」
せめてもの…苦しませずに……
――永久と無限をたゆたいし すべての心の源よ……
かつては人であった目の前の異形の存在。
自分と似てはいるが…違うのは…もう、こちらは人の意思が残っておらず。
魔と化してしまった…ということ。
ゆっくりと、ゼルガディスが一歩前に出つつ混沌の言語カオスワーズをつむぎだす。
言葉により、精神世界とつながりを得て、そして人の『術』は発動する。
そして。
崩霊裂ラ・ティルト!!」
ゼルガディスの言葉と同時に。
元男性の体が青白い光に包まれ…やがて、それは人の体と変化した後に塵と化してゆく。
さらっ……
風にと溶け消えるそれをみつつ。
「…いきましょう」
「だな。ほっとくわけにはいかないな。」
静かに、レナがいい、それに同意を示しているラウリィ。
「そうね……」
まだ自我がある人間を魔に変えるほどの力…一体、ここの『レゾ』はどこまで力をつけているのか。
いや、正確にいうならば、『魔王』はどこまで封印を破り表に出てきているのか……
それが判らない。
判らないが…だけども、念のための作戦は一応全員で話し合った。
それなりの対策も施してある。
問題は……あのようにして、どこまで威力があるか…ということ。
だが…ラウリィもまた軽い呪文ならば扱える…というのであれば。
あの方法が一番ベストだ…とリナはそう確信している。
ゼルガディスには…渡すことができない。
なぜならば、彼はレゾに合成された身。
彼を操ることもレゾには可能。
それがリナには経験上わかっているからこそ……
逃げ惑う人々とは逆に。
人々が逃げてくる方向にむけて走り出すリナとエルを抱きかかえているガウリイ。
そして、それに続いてレナ、ゼルガディス、ラウリィもまた。
同じ方向にむかって走り出して行く。

レゾが招待をかけてきた…この先にある小さな村にと……

「…ずいぶんと、悪趣味なご招待ね」
思わずいやみが口から出てしまうのは仕方がないであろう。
村につくなり受けた歓迎は…数十匹のレッサーデーモンによる歓迎。
しかも、それら全てが…かつて人だったことを指し示すかのように。
どこかその体の一部に人であったという痕跡が残っていたりするのであれば…
村の中央の広場にて待ち構えていた赤い闇に向かって言い放つリナ。
すでにラウリィも光の刃を構えていつでも戦える準備は整えている。
ガウリイはリナと、そしてエルを守るようにして隙なく構えている。
「…レゾ。あんたは何をしたんだ?」
目の前にいる赤い闇…レゾにむかって問いかけるゼルガディス。
周囲の家々は砕け、砕けた場所から炎があがり、周囲を赤く染め上げている。
回りからは異形のものの声と、人々の悲鳴が絶え間なく聞こえてきている。
「別に何も。ただ。気づいたのですよ。周囲が恐怖におののけばおののくほど。
  なぜか光がこの見えない瞳に差し込む…ということに。
  だから、ただ、人の精神に干渉し壊し、そこに魔族を精神世界面アストラル・サイドから憑依させた。
  ただそれだけのことですよ。ゼルガディス」
普通の人間にはそんなこと簡単にできるはずがない。
そう…普通ならば……
「…あんた。どっちがほんとうのあんたなんだ?」
そんなレゾにむかって警戒を崩さずに話しかけているガウリイ。
「これは異なことを。どっち…とは。」
「今のあんたは人としての気配がかなり弱くなってる。」
「…これはどちらかというと…魔の気配…が強いな。」
ガウリイとラウリィの声が同時に重なり。
おもわず、口元に笑みがこぼれる。
「これは意外な」
『人の身でそれに気づくとはな』
レゾの口から二つの声が同時に発せられ、思わず身構える。
そう、あきらかにレゾの声とは違う…だけども。
リナもガウリイも…聞き覚えのあるその声は……
「…やはり、レゾの中に封印されていた…のね。
  魔王…赤眼の魔王ルビーアイシャブラニグドゥ……」
リナがもらしたその声に。
『ほぉぅ。そのことに気づいていたか。』
「ただ、取引をした…それだけのこと…ですよ……」
そう。
周囲が恐怖におののけばおののくほど、なぜか瞳に光が差し込むのを感じた。
そして、そんなとき、自分に語りかけてくる声がした。
それは…協力すれば目を開いてやろう…というもの。
石を手に入れれば完全に視力をよみがえらせてやろう…と。
相手が何であろうが、かまわなかった。
目的が遂行できるのならば…そう、目を開く。
その目的さえ……
「…赤法師レゾ……あなたは本当に…それでいいの?」
先刻、同じような質問を小さな子供からも浴びせられた。
それをよもや母親とおもわしき女性からも問いかけられるとは。
そんなリナの問いかけに口元に笑みを浮かべ。
「いいも何も……さぁ。もうすぐ私の目は完全に開きます。」
『その前にその石を…それは本来は…我が物……』
――賢者の石。
それは、魔血玉デモンブラッドの欠片であり、
そしてまた、あるいみ、魔王の一部…ともいえるべきもの。
それゆえに、あのとき、異界の呪が発動したのだから。
光と闇の属性をもつ『賢者の石』がある。
というのは、郷里の姉から、そして女王からリナは聞いて今は知っている。
かつては知りえなかったその知識……
魔族に、そして神族に狙われるであろう…ということから教え込まれたその知識…
完全に復活するのには、かつて赤の竜神フレアドラゴンがかけたという。
その封印を解くことが何よりも必要。
それにはきっかけとなる媒介を通すのが何よりも手っ取り早い。
「さあ。お渡しなさい…。渡さないのであれば…こちらからいきますよ?」
シャラン…
言葉と同時にレゾが持っている杖の上部分にある金属の輪が静かになり。
それを合図とし…
ぼごっ!!
ぼごごごごっ!!!!!!!
リナたちの回りの土が盛り上がり…そして、出現するレッサーデーモンや、
そしてブラスデーモン…といったものたちの姿が。
「ああ。とうぜんながら。そのひとたちは、もと村人たちですよ。」
にこやかにいうレゾの言葉に。
「レゾっ!!!!!」
思わず叫ぶゼルガディス。
そして…それと同時に。
「…やっとみつけましたぞ。ゼルガディス殿。」
「……何だ?これは??」
がさり。
と彼らの後ろにとある森の中の茂みがゆれ…そこから出てくる二人の人影。
「なっ!?ロディマス!?ゾルフ!?」
ゼルガディスが思わず驚き声のしたほうを振り向けば。
そこには、何やらパトルアックスをもった初老の男性と、そしてまた。
三十か、もしくは前後…といった黒髪の男性が。
「…どうやら…あなたがたは…私の加勢…というわけでは…なさそうですね?
  ロディマス。ゾルフ?…あなたたちもこの私を裏切る…というのですか?」
そんな声のしたほうにとむかい、静かに語りかけるレゾ。
「ほざけ。儂はおまえに忠誠を誓ったわけではない。そこのゼルガディス殿にだ」
「おなじく。あんたに仕えてた…というつもりはないんでね」
「…邪魔ですね……私の目的を邪魔するやからは……」
『我が目的を邪魔する愚か者よ……』
すっと、レゾの声が低くなると同時に、別の声が発せられ。
はっとし。
「よけてっ!!!!」
リナが声をかけると同時…

どぐわぁぁぁぁん!!!!

辺りにものすごい爆音と…熱気が立ち込めてゆく……


             ――続く…

HOME    TOP    BACK    NEXT

###################################

あとがきもどき:
L:やっとロディマスとゾルフが出てきたわねぇ。
  でもこいつら出てきても意味ないんじゃない?ゾルフはここでも三流なんだし?
薫:…ま、まあそうみもふたもない……
L:まあ、リナは気にしてたようだけどねぇ。何しろ以前は二人とも助けられなかった。
  とかいって気にはかけてたからねぇ。
  どうでもいいでしょうに。別に。ってそれが割り切れないのがリナなんだけどねぇ。
薫:…ま、まあリナさんですから…
  それはそうと?あの?エル様?いったい何を……
L:とりあえず、今晩にでも精神体抜け出して、Sのお仕置き考えてるのよねぇ~……
  あんなのマナにあたったらどうするのよっ!
薫:って、二人の心配よりマナちゃんの心配ですかっ!?
L:あたりまえじゃないっ!ふたりはどうでもいいのよ。
  リナはルナから神聖魔法も習ってるし、防壁くらいははれるし。
  ガウリイは自力であの程度の爆発くらいなら斬り裂けるし。
薫:………こちらの世界の人たちの心配は?あの??
L:大丈夫よ。レナには…というか、正確には、レナの中に一緒にいるリナには。
  Sの攻撃なんか通じない。から。
薫:……いやあの…?
L:ま、それよりも。あんた…あたしの活躍は?!
薫:ああ!次ですこしは活躍があるかとっ!
L:はやく、Sを懲らしめるとこまでいきなさいっ!
薫:…でも表面上はエル様…リナ達の目からは何もしてないようにしか…
L:それをうまく表現するのがあんたの役目v
  さ~て。ここにある一つのルビーがありますvこれをあんたに貼り付けて…っと。
薫:って!それってコントロール・ルッ!!?
L:えいv
薫:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
L:さ~。灰になるまで打ち込みなさいねv
  それでは、何か従順になって打ち込みを始めたこいつはほっといて。
  それじゃ、まったねv


HOME    TOP    BACK    NEXT