まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
薫:はい。こんにちわ。どうにかとある御方の慈悲で復活した薫ですv
というか…姫様、ありがとうございますv
姫:今回…というか、エル…あれってわざと一緒にいってるわよね…
薫:・・あ、やっぱりそう思います?
姫:エルだもん。
薫:・・・・・・・・・・ま、まあ確かに…
姫:何はともあれ、それではいってみましょうv
薫:ああ!私の台詞がっ!
姫:文句あるの?
薫:・・・ないです・・・・(涙・・・
2005年11月19日某日
#####################################○パラレル・トラベラーズ○ ~捕獲?人質?~
「あんまりよろしくされたくないんだけど?」
そんなそれをみて動じることなく話しかけているリナに多少驚きつつも。
「……ちっ。レゾのやつ…本気ってことか……」
いって舌打ちしているゼルガディス。
そしてまた。
「おっと。ゼルのだんな。この俺を忘れてもらってはこまるな。」
いって、目の前に出てくる獣人をみて。
「…ディルギアか」
…やっかいだな。
ディルギアはともかく、この魔族まで……
しかも、トロルやオーガ。
そういったものまでざっと見渡したところ十数匹以上は引き連れてやってきている。
それほどまでに、レゾが本気なのであろうが…
そんなことをゼルガディスは思うが。
「ゼル!あんたはディルギアを!マナはトロルたちを!ガウリイ!」
「おうっ!」
「スポット?」
きょん。
とそんな何やら殺気を振りまいてこちらをみてくる獣人ディルギアをみて、首をかしげるマナに。
「マナ。とりあえず。そう。これはあそびなのよ。そう。あそび。
きょうのおあそびはスポットがこうげきしゃというせっていで」
「なんだ。そっか~」
…違うけど…マナに説明してたら、それこそぐずりかねないし…
マナ…スポット…お馬さんしてくれるからって…お気に入りだしねぇ。
またここで竜破斬とか唱えられても……
そんなことを思いつつも、ナイスともいえるフォーローをいれているエル。
「エルっ!ナイスっ!」
さすがあたしの娘!
などとリナは思いつつエルに対して声をかけてるが。
「おか~さん?あたしたち、あれあいてにしててもい~い?」
「いいけど…だけど!危なくなったらすぐに安全な場所に避難するのよ!?」
「は~い!」
子供たちの実力は一応理解はしている。
しているが…そうはいっても、やはりまだ子供。
しかも、まだ二歳と三歳。
心配でないわけがない。
そんなことを思いつつ、リナが子供たちに話しかけると同時。
「…それでは。はじめましょうか?そもそも。あなたたちが素直に。
あれをわたしてくれれば問題はないのですが…ね」
最も、目撃者は消せ…という命令もあるので実行はしますけど。
そんなことを思いつつも目の前のヴィゼアという魔族は淡々といってくる。
そんな魔族にと向かい。
「…素直にわたしても。あたしたちを無事に逃がしてくれる。とは思えないわね。
で?あんたは、いったい、『どこ』に所属してるやつなのかしら?」
以前のときは、そんなことは気にならなかったが。
だが、今ならば。
それが重要な意味をもっている。
そうわかる。
このヴィゼアは赤法師レゾに仕えていた…はずだ。
そして、そのままコピーレゾにと。
その力に従うように。
だが、元々の所属がどこにあるのか。
それでリナは何となく、あのときの仕組みが理解できるようなきがしている。
すなわち…どうして自分が『あの力』を使って魔王を倒した。
ことがわかったのか…ということ。
北の魔王は氷付けになっていて、滅びたことはわかりはすれども。
詳しくは判らない…と自分では踏んでいる。
そんなリナの問いかけに。
「これは意なこと。私が仕えているのはレゾ様。さきほどもいったでしょう?」
「そうでなくて。元々あんたが所属してるのはどこかっていってるのよ?
魔竜王…って線はあまりないでしょうしね。
ならば、…一番可能性が高いのは…冥王……」
それならば。
自らが召喚され仕えていた主が、滅んだ理由などを上に報告してもおかしくはない。
それで目をつけられた…という理由も納得がいく。
まあ、彼だけでなく確かもう一人…いや、一匹いたような気もするが。
ともあれ。
まずは目の前の魔族を倒すことが何よりも優先。
そんなリナの言葉に。
すっと目を細め……
「…どうやらあなた…生かしておくには危険なようですね……」
この人間…どこまで知っている?
我が冥王の命により、あの人間の中におられるかたを。
目覚めさせる手助けをする。
そこまで見抜いている…とは思えないが。
だが、計画の邪魔になるものは…排除あるのみ。
そうおもいつつも、リナを見据えるヴィゼア。
そして、次の瞬間。
何もない顔の部分を延ばし、何やら無数の錐のようにと伸ばして攻撃してくるが。
だが…ヴィゼアは気づいていない。
リナがそういっている最中…常にリナの横にいたガウリイの姿がない。
ということを。
ザッン!
「なにっ!?」
彼が攻撃を繰り出すほんの一瞬。
その隙をとらえて真横から攻撃を仕掛けているガウリイ。
すでに真横に回りこんで、リナが時間稼ぎもかねて質問をしていたに他ならない。
「きさまっ!」
切り付けられ…片腕を失い、憎悪の色を濃く表し。
ガウリイをにらみつけ、そのままその攻撃の対象をガウリイにと向けてゆく。
その間にもリナは呪文を唱えている。
――本日二度目の完全版、神滅斬。
不完全版のものだと、ショート・ソード程度の長さなので、一撃必殺。
というわけにはなかなかいかないが、だがしかし。
完全版ならば話は別。
何よりも早く決着がつく。
その分、魔力の消費も激しいが……
それはリナのもっているタリスマンでどうにかその消費具合も少しは緩和されている。
自らが放った攻撃をことごとくかわされ、さらにはその錐を切り落とされ。
驚愕をせざるをえないこのヴィゼア。
…相手はたかが人間。
そう…たかが人間なのに。
しかも…どうみても相手のもっている剣は……普通の剣なのでは?
などと初めは思っていたが…その身で実際にうけてみて、ようやくそれの正体にと気づく。
「…なるほど。斬妖剣…ですか。
甘くみていました…ね。」
これは甘くみられない。
そう彼が判断するのとほぼ同時。
「…っ!打ち砕きっ!神滅斬っ!!ガウリイっ!」
にっ!
ふと背後で女性の声がし、ヴィゼアが振り向くと同時。
ガウリイがにっと笑ってその場をとびのく。
それと同時。
「でや~!!!」
ざっん!!!!!
「ふっ。そんな攻撃って…何ぃぃ!?こ…この力は!?…こ…!?」
たかが、人間が扱う魔力の剣。
その力の属性もわからずに片手で受け止めようとしているヴィゼアであるが。
そんなことは可能であるはずもなく…そのまま、その体を真っ二つにと裂かれてゆく。
リナの放った黒い刃はやすやすとヴィゼアの体を切り裂いてゆく。
――絶対に逃れられない…虚無の刃をうけ。
「リナっ!」
「っ!!」
ぐらっ。
ヴィゼアを滅ぼすと同時に、ぐらり、と体を傾けるリナをすぐさまに支えているガウリイ。
「さ…さすがに…神滅斬の二度連続は…きついわ……」
いくら、郷里の姉ちゃんの特訓や、魔血玉の欠片。
それらの影響で魔力がアップしていたりすれども。
体にかかる負担は…並大抵ではない。
こればかりは脆弱な人の体であるかぎり、避けられない難点。
そんなリナ達の戦いがあっさりと決着をうけたのをみつつ。
「・・・・・・・・」
本気で魔族相手に……あいつら本当に人か?
などと一瞬思っていたりするゼルガディスに。
「…なっ!?ヴィゼアの野郎まで!?」
驚愕を隠し切れないディルギア。
一方では、トロルやオーガたち相手に、何やら子供たち二人が。
かなり無茶…というか、好き勝手に呪文を使いまくっていたりするのが気にはなるが…
…というか…一人などは…あの伝説ともいえる暴爆呪を唱えてなかったか?
ゼルガディスの脳裏にそんな素朴なというか、かなり重要な疑問が頭を掠めていたりもするが。
しばし、ヴィゼアが滅んだのをうけて、呆然とするそんな彼らの耳にと。
「…ほぉぅ。まさか、ゼルガディス…やはりあなたは敵に回る…というのですね?
しかし…まさか、ゾロムとヴィゼアまで倒されてしまうとは……」
何やら聞き覚えのある、だがしかし。
警戒せざるを得ない声が、何やら聞こえてきていたりする。
「…赤法師…レゾ……」
そんな姿をみて、リナがつぶやくが。
忘れようにも忘れられないその姿。
リナにとっては、彼こそがすべての始まりであった…といっても過言ではない。
「…あれが……」
リナの言葉をうけ、マナとエルたちとともに、トロルやオーガをあいてにしていたレナも。
そちらを振り向き、つぶやいていたりするものの。
そんなレゾをみて、すっとエルが目を細めているのは…誰も気づいてはいないのだが。
「こまりましたねぇ。とりあえず。
どうやら、あなたがたは、素直に賢者の石をわたしてくれそうにはないですしねぇ。
わたしは争いは好みません。ですから……」
レゾのいいたいことの意味がその場の誰にも…いや、一人を除いてわからない。
「…きゃっ!?」
「マナっ!!!」
ふわっ。
レゾの言葉と同時に、
レナの後ろで戦っていた…もとい彼女にとっては遊んでいたマナの小さな叫びが響く。
あわてて、レナが…そして、リナたちがそちらを振り向いたときには。
何やら淡い光の球体に閉じ込められているマナの姿が。
そして。
「っ!マナッ!!」
そんなマナを追いかけて…そのまま、同じ球体の中にと入り込んでいるエルの姿が映りこみ。
「素直になってくれるように。この子たちはあずかっておきますよ。
素直にわたしてくれればかえしてさしあげましょう……」
そういうなり…
その球体とともに、レゾの姿はその場から掻き消えてゆく。
「っ!!!!マナぁぁぁぁあ!エルぅぅぅぅぅぅぅ!」
「なっ!!!!!!!!!!??」
「何てっ!」
「なっ!?まさか…子供をっ!」
それをみて、リナの悲鳴に近い叫びとガウリイの声が重なり。
驚愕の声をもらすレナとゼルガディス。
「させるかっ!!!!!」
一番近くにいたラウリィが光の刃でレゾに斬りかかるものの…その刃は残像を捕らえるのみ。
――いい返事を期待していますよ?みなさん?ディルギア…ひきなさい……
静かに…レゾの声のみが…上空より辺りにと降り注がれ。
「へっ。命拾いしたな。ゼルガディス。」
そういうなり…ディルギアもまた、その命令をうけて後退してゆく。
後には…
追いかけようにも神滅斬を二度連続して使ったがために。
魔力の消費が激しく、思うように体が動かないリナと。
そんなリナを支えるガウリイ。
そして…呆然と空を見上げるしかないレナ・ラウリィ・ゼルガディスの姿が残されてゆく……
――続く……
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あとがきもどき:
?:何と連れ去られてしまった、二人の子供たち!リナは一体どう動く!?
そしてまた。残されたレナたちの決意は!?
薫:・・・あ、あのぉ?菫ちゃん?何をして……
姫:エルがいないからvかわりに代理v
薫:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・このシリーズには出てきませんが?菫ちゃんは?
姫:知ってるから。だからこうしてちょっと出てきたのよv
薫:・・・・宇宙の姫自らが?
姫:いいじゃないv私のこと知ってるひとなんていないんだからv
薫:・・・・・・・一部の人たちは知ってるかと・・・
姫:いないってばv何はともあれv囚われの二人の子供たち!
さて、いったい二人の運命は!?
薫:・・楽しんでますね…
姫:だって、エルだもんv人の体でどこまで力が使えるのか。私も興味あるしねv
薫:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
姫:何か無言になった薫さんはおいといて。それでは。次回の展開をお楽しみにv
それではねvv
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