まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
あああ!魔族に威厳ってものがないわっ!
これもすべては無能な部下Sのせいよねっ!
というわけで、前書きをのっと…もとい、誠意ある説得でかわった代行のLですv
今回も短いけど…それにしたって!!
ああ!やっぱり全体責任で部下全員お仕置きよっ!!!!
2005年11月18日某日
#####################################○パラレル・トラベラーズ○ ~襲撃開始?~
てくてくと。
何気ない会話をしつつも道を歩いてゆく。
ひとまずは。
レゾが何を考えているのか。
それを知るのがまずは先決…という全員の意見が一致し。
ゼルガディスの案内で、この近くにある、というレゾの隠れ家にと向かっているのだが。
――ぞくりっ。
慣れたくないが慣れてしまった独特の感覚がリナの感覚をつきつける。
そのまま、ガウリイにと視線をむけて、無言で二人してうなづく。
?
そんな二人をみて、首をかしげるレナに。
「…これは……」
姿はない。
だけども…判る。
この独特の感じは…紛れもない…瘴気。
たわいのない会話をしているふりをしつつ、小さく口の中で呪文をつぶやき。
そして。
くるりっ。
そのまま、向きを唐突に変えたかとおもうと。
いきなり。
「烈閃槍っ!!」
虚空に向けて、リナがいきなり呪文をぶっ放つ。
それをうけ。
ゆらり…
何もなかったはずの虚空の空がゆらめき…そこに出現する一つの影。
「…ほぉう。人間風情が…よく我の気配に気づいたな。我が名はゾルフ。
レゾ様の命によりおまえたちを始末する……」
「油断大敵ってなっ!!」
ゆらゆらと、それがこちらにいいつつも近づいてこようとする刹那。
すでに剣を抜き放っていたガウリイがそのままそれに向かって駆け出してゆく。
――おろかな。我らには普通の剣は通用しない…というのに。
そうおもい、にやり、と『それ』はするものの。
だがしかし。
「させるかっ!!」
ざっんっ!!
『……なっ!?』
普通、剣でそれが切れるはずもない。
そう、どうみてもそれは…ぼろきれのような体ではあるが。
どうみても人間ではない『それ』。
緑のローブにその体をつつみ、白いひげを蓄えた老人…にみえなくもない。
が、瞳には眼球もなく、鼻も口もない。
それが何なのかレナもそしてラウリィも心当たりがあり。
そして、同じくゼルガディスも同じく。
だがしかし。
ガウリイの一撃はものの見事に『それ』の体を真っ二つに断ち切っていたりする。
「…っ!神滅斬っ!!!!」
ざっんっ!!!!!!!
それがその事実に驚愕するのと同時。
ガウリイがさっとその場を退き、その直後。
その背後からリナが唱えていた呪文を解き放ち、それにむかって切りつける。
「…なっ!馬鹿なっ…っ!!!!」
何が起こったのかそれにとっても理解不能。
たかが人間。
そう、相手はたかが人間のはず。
なのにどうして…この我が…滅ぼされる?
人間の女が放った術は…あきらかに自らの本体そのものを滅ぼし…滅している。
さぁぁ……
そのまま、出てきたと同時に、ものの数分もたたないうちに掻き消える『それ』。
それをみて、しばし。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
思わず、目を点とし呆然とするレナ・ラウリィ・ゼルガディスの三人。
相手は…どうみても…今のは『魔族』ではなかったか?
しかも、俗にいうレッサー・デーモンとかいう亜魔族でなくて、俗にいう純魔族。
というもの。
ゼルガディスはレゾのそばで見ていることがあるので理解し。
そしてまた、レナはレナで以前、ちょっとしたことで純魔族とかかわりあっている。
ラウリィは…レナと出会うまえにも純魔族とかかわりをもっているのだが…
「ふっ。相手をなめて長々と何かいってるからよ」
「…おか~さんたち…しょっちゅうしかけられてるから…なれてるよね……」
「わ~い。か~さま。と~さま。すご~い。すご~い」
そんなリナとガウリイをみて、ぽそり、とつぶやいてるエルに。
そしてまた、きゃっきゃとはしゃぎつつも手を叩いているマナ。
――魔族に対抗する手段。
それすなわち。
一撃必殺不意をつく。
「…いや…あの…今の…純魔族じゃぁ……」
思わずつぶやくゼルガディスの言葉に。
「みたいね。でも先手必勝よ。相手はこっちを舐めてかかってるからね」
「…それより?リナお姉さん?今…何かかわった言葉…唱えてませんでした?
何か言葉からして増幅呪文…みたいでしたけど?」
突如として出てきた魔族を葬ったのも驚くが。
……ま、まあうちの郷里の姉ちゃんもそれくらいしそ~だし…
それで自分の中で納得させて、リナにと聞いているレナ。
そんなレナの言葉に。
「え?…あ、まあね。これ、『結婚祝いと出産祝いに』って。
『永遠の女王』がくれたんだけど」
以前持っていた魔血玉のタリスマンは、ちょっとした事情で失った。
まあ体の中に欠片は入ってしまったらしいが。
それはそれ。
何でも『宝物庫で眠っているよりは役だててv』といって、あっさりととある品をくれたのは。
リナにとっても記憶に新しい。
まあ、そのために、気にしていた魔力増幅うんぬん…という問題がなくなった。
というのは事実だが。
…まあリナにとっては。
それ以上に…実は自国の女王が水竜王の記憶と力を受け継いでいる存在だった…
というほうがよっぽど驚愕したのだが……
……どうりで、女王様…うちの姉ちゃんと互角といわずともやりあえるわけよね…
などと思ってしまったのは…リナが郷里に帰ってすぐのこと。
だが、そんなことは別に説明する理由はない。
というか説明したらそれこそまたまた面倒なことにもなりかねない。
何しろ、『ここ』でも『そうだ。』とは限らないのだから。
「極血玉っていうらしいけど」
いいつつも、首から下げた首飾りを取り出して掲げるリナ。
それこそが、リナの新しい魔力増幅アイテム。
代々のゼフィーリア女王に伝わっていたらしいが。
別に必要がないから。
というので、ずっと宝物庫にあったものを今の女王がリナにあげたもの。
以前のものは、四界の魔王の能力であったが。
今回のこれは、それよりも規模的には上かもしれない…
何しろ。
四界の世界を治めているという、魔王と竜神…その二つの力が含まれている。
その宝玉。
んなもん…簡単に自分にくれてもいいものか…
などと思ったりもしたものの、だが、リナには必要。
というので押し切った女王。
というか……確かに。
それでかなり助かった…というのは事実にしろ。
そんなリナ達の会話をさえぎるかのように。
「…ほぉう。こりゃなめてはかかれないな……まさか。あの魔族を一撃…か」
がさり。
と前方の茂みが揺れて出てくる数名の人影が。
みれば……
『あっ!スポット!!』
「ちっ!ディルギアかっ!!」
「あ。昨日の獣人!」
リナたち家族の声と…そして、ゼルガディスとレナの声が重なる。
そして。
「…もう一人…いや、一匹…いるようだぜ?」
すっと、その腰にさしている剣を抜きつつも、刃と柄をわけて構えつついっているラウリィの姿。
その言葉をうけ…
「…ほぉう。よくわかりましたね……」
いって…前方の茂みの中にある木の陰からでてくる一つの影。
…それは、外見上は結構ハンサムな男性。
…だがしかし。
その顔の半分が…どうみてものっぺらな……目も鼻も口も何もない。
ともあれ、こんな人間がいるはずもない。
「……二体目の魔族…か。」
ゼルガディスの吐き捨てるような台詞と。
「まさか。ゾロムをあっさりと撃退するとは。ま、彼は所詮その程度のものでしたのでしょう。
あ。申し送れました。わたくし、レゾ様の配下のヴィゼア。と申します」
…いわれなくてもあたし…知ってるんだけど…
そうリナは心の中で突っ込みをいれるが。
そう、この魔族とはあったことがある。
……サイラーグの一件で……
「…で?何のよう?」
動揺しつつも、とりあえず冷静さを保ちつつ、問いかけるレナの言葉に。
「いえね。とりあえず…そちらのゼルガディス殿に戻っていただく。
というのと。あなた方にはとある品物を譲っていただきたく。
あ、いっておきますけど、断ったりしたらそれなりの対応をしますので」
にっこりと。
顔半分しかないそれ…魔族ヴィゼアは、くっきりとボディーラインがわかるかのような。
その黒い体をくねらし、うやうやしくお辞儀をし…そして、リナ達にむかって言い放つ。
……あいつ…何考えてるんだろ?
思わず…エルがそんなことを心で思ったのは…当然、誰も知るはずもない……
――続く・・・
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あとがきもどき:
薫:ちなみに。極血玉の設定は。
オリジナルですのでvあしからずv公式裏設定ではありませんよv念のためv
L:というか、誰でもわかるってば。女王の一件はともかくとして。
薫:……そうひとことであっさりといわれても……
何はともあれ!でてきました!ゾロム!とヴィゼア!
L:ヴィゼアって確かサイラーグの一件でランツに倒されたあのヴィゼアよねぇ。
ランツごとき普通の人間に倒されるなんてっ!
ほんっとうに魔族が弱すぎるわよっ!!
薫:・・・ま、まあ祝福の剣を使ってのことでしたから……あれは……
L:ゾロムもあっさりと倒されるといい…くううっ!情けないわっ!
薫:…そうはいいますけど。エル様?…お二人…いや、三人が危険になったら・・・
何かするでしょう?(汗
L:当然っ!弱い幼女が生きていくには保護者が必要だしv
それにvマナってかわいいのよねぇ。あたしのこと慕ってるしv
薫:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ま、まあ深くは突っ込まないとして…
何はともあれっ!
L:そういえば!あんた!この次の展開は何なわけっ!?
薫:あ゛あ゛!ネタバレはご勘弁っ!!!!
ま…まあ、マナちゃん…スポットになつきまくってますから…
まだ二歳の子供には別人(?)ってわかりませんって・・・(ガウの勘もってればともかく・・
何はともあれ!これ以上ネタバレされないうちに、それでは、またなのです!
L:ほぉおう。このあたしを無視する・・と?
薫:・・いやあの?エル様?その手にもたれている、何かしっくりきている大鎌は?
L:部下にお仕置きにいくまえに、ひとまずあんたで実験v
薫:ひぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
(言葉にならないような悲鳴がこだまする・・・)
L:さってと。それでは完全にきえたこいつはほっといて。それじゃ、また次回でねvv
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