まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

こんにちわ。とりあえず今回は。
リナ(結婚しているほう)の説明が終わったのちの、それぞれの思いというか決意みたいなものです。
…一部、平行しているとあるおひとのこともでてますが…
彼が出てくるのはもう少し後になりますのでv
うまくすれば次回かその次になりますのですv
何はともあれ、いっきますv
2005年11月18日某日

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○パラレル・トラベラーズ○ ~それぞれの・・・~

……ふぅ。
寝付けない。
それはおそらく…全員にいえること…なのかもしれないが。
何やらとなりの部屋からは、あの二人の声が聞こえなくもないが。
しばらくしてから声が…その変わったのは…ま、夫婦らしいし…
あのガウリイという人も、きっと、気分を変えようと思ってのことなのかも。
見ていればわかる。
どれほど、相手を大切にしているのか…というのは。
自分にもいつか、そういう相手ができるのかどうか…というか出来たらいいな。
とは思うけど…どうしても…負い目はある。
――何いってんのよ。レナ。…それより……
そんなことを思っていると、頭の中に声が響く。
「…そだね。リナお姉ちゃん……」
先ほど、年上のリナから聞いたその内容は。
あまりにもショッキングなことで。
しかも…彼女たちが魔王を倒したのは…
光の剣に不完全版の金色の王ロードオブナイトメアの不完全呪文を上乗せした。
というのも。
自分もあの呪文は扱える。
だが…その真実は…改めて、詳しく聞いたわけではないが。
あの説明で…理解した。
すなわち…混沌の海そのものこそが……
ラウリィは知っていたのか顔色が悪い状態で、よく世界が滅びなかったな…
とかいっていたが。
何も知らずに腹いせまぎれにあれをぶっ放したのが…今ではとても怖い。
真実を知ったからこそ…だが。
力あるもの…特に魔族と戦う…ということになれば、あの力は最後の切り札…ともいえる。
完全版…も彼女は唱えたことがあるらしいが…
その辺りは詳しくは教えてはくれなかったが…
ともかく、今は…彼女たちがいた世界と同じく。
本当に赤法師レゾの中に『魔王』が封じられていたら…どうするか。
が何よりも問題。
横ですぴすぴと眠っている二人の子供たち。
何でも、子供たちと一緒だと万が一襲撃者がいても、絶対に力になるし。
一人よりは安全だろうから…という理由で。
本来ならば、彼女がここで寝る予定だったらしいのだが…
まあ、一人増えた…というのもあり。
シングルの部屋にリナとガウリイが入り。
そして、自分はマイナとエイルと同じ部屋。
そして…ゼルガディスという人物とラウリィが同じ部屋。
といった割合で、とりあえず夜も遅いから…というので各自休むことにとなったのだが。
あんな話をきいてゆっくりと寝られるものではない。
そして…何よりも気になるのは…その力を使ったために…不完全版の力をつかったがために。
冥王ヘルマスターフィブリゾに目をつけられた…という彼女の言葉。
嘘をいっているようにはみえなかった。
どうやって助かったのかは…それは詳しくはきかなかったが。
ともあれ…彼女たちはとんでもない死闘を繰り広げて、そして…家庭を築いている。
それは…彼女たちを見ていれば何となくだがわかる。
あの力というか呪文は……つまりは……
「…なら…あれしかない…けど……」
漠然と理解してない状態では、ほんの一瞬しか発動しなかった。
…ならば、理解ができたであろう…今では?
眠れないままで、横になっている…というのも余計に目がさえる。
そのまま、そっと部屋を出て、外にとでる。
外は先日の満月を過ぎて少しばかり月が欠けている。
…試してみる価値は…あるかもしれない。
もし、万が一…そんなものと戦うハメになったとしたときの対策に…
そう自分自身にいいきかせ…彼女―レナはしずかに、そっと。
一人、宿の裏庭にて精神を集中させてゆく……

「…さっきの話…冗談…だと思うか?」
リナという女性がいった、『海=金。というか海を創造りし金。』という意味はわからなかったが…
何かかなり重要な意味をきっともっているのだろう。
それを示すかのように、レナという少女と、そして目の前にいるこの少年は理解したようであった。
結局のところ。
元の体に戻れる方法を知っている。
という『リナ』という女性の言葉と、そしてまた…レゾについて昔から思っていた自身の疑問。
それらをはっきりとさせるためにも…ひとまず彼らと行動を共にしてみて。
そして相手の出方を見てみるのも悪くない。
そう判断した。
話の内容が内容だったがために、まだ元の体に戻す方法は聞き出せてはいないが……
だが…もしも…もしも、あのレゾを媒介として…魔王が復活…ということになれば?
そんな馬鹿なことがあるものか。
と普通なら一笑に伏せるかもしれない。
だが、自分は産まれたときから、彼のものすごさはよく知っている。
…目が何をやっても開かないのは…その身に封じられている魔王のせいだとすれば?
……ときたま、夜中にレゾでない声を聞いたことがある自分としては…
気のせいだ、冗談だろう。
とでは済ませられないものがある…
そう。
自分は確かに…聞いているのだ。
レゾが夜、一人夜散歩に出ていたときに…レゾとは異なる声をその口から…
当人に問いただしても当人はそのときの記憶はなかったし……
それが気にかかっていた。
ずっと……
たぶん、ねぼけていたんでしょう。ゼルガディス。
そういわれ…そうかもしれない。
とおもった昔の自分。
だが…もし、あれが夢でなかったら?
…不安は…捨て切れない。
特にレゾによってこんな合成獣キメラにされてしまってからはなおさらに。
「…作り話ならもう少し上手に作るとおもうよ。普通魔王とか何とかいっても。
  たかが伝説の中にでてくる話の中の存在。そういって笑われるのがおちだもん」
そんな彼…ゼルガディスの言葉に答えるのは。
同じ部屋に泊まることになった、ラウリィ、という少年。
「…あんたは信じる…のか?」
「…レゾの中に魔王…ありえるかも…とはおもってるよ」
百年前。
あの魔獣を倒したのは…先祖と…そして、ほかならないあのレゾだ。
そう聞いている。
剣自体がそう伝えているのだから、まず間違いはないであろう。
だが…あの戦いが終わり、そして。
苗をかの地に届けたのち…当時の継承者とそして封じられていたものは…
…そのまま、剣の瘴気に飲み込まれ…そして消滅した。
その理由が、もし。
レゾの中の魔王の影響をうけたものならば?
そう考えれば納得がいく。
……そう。
自分が持っているこれもまた、異世界の魔族…しかも、魔王の腹心なのだから……
「…もし…復活したとして…勝てる見込みは……」
「さあね……。でも、人間。生きているかぎり、いきようとあがかないと」
それがたとえどんなに無茶なことだとしても。
「…確かに。おそらくあの二人は。その結果、強い絆で結ばれたんだろうが…な」
傍目からみていても、お互いに信頼しあい大切にしあっているあの二人。
うらやましくなるほどに。
守り、守られ…お互いがお互いを支えあっている。
というのが雰囲気でわかる。
「……ま。彼らがいた『歴史』とここが同じ…とは限らないしね。…結果がわからないと」
「…だな。考えてもしかたがない…ということか」
もしも、同じだとすれば。
きっと…どこかに解決策はあるはずだ。
そう…あの二人がその過去を乗り切ったように……
この世界は…自分達が住んでいる世界なのだから……

「……これは一体?」
いつもは、すぐに手に取るようにと視ることが出来ていた。
彼がどこにいるか…ということなどは。
それすらが出来ない…ということは、魔力の干渉力が及ばない場所にいるのか。
はたまた……
「まあ。いいでしょう。……何かあれば……」
そう、何かあれば、操ることも可能。
そのための手駒なのだから……
そう…目さえ開けば、もう……
何か大切なことを忘れだしているような気もするが。
…自分は…何よりも世界をこの目で実際に見てみたい。
そして……
人、というものは、人にたよるときにはちやほやするものの。
だが、用がなくなれば迫害する。
それは今も昔も変わらない。
無償で人々の目を治す…という実験を試みている今ですら……
目が見えないがゆえに、人の心の負の感情には敏感になっている。
最近では、それすらが当たり前で逆にここちよくなっているような気がするのは…
気のせいなのか、そうでないのか…
自分で自分がわからなくなるときがある……
だけど…いえることは…ただ一つ…
目さえ開けば…すべては…終わる……
「ディルギア。いますね?それとゾロム。彼らのお相手をしてさしあげなさい。
  …どうやらゼルガディスだけには任せてはおけないようです」
カツン。
いつもなら視えるはずの姿が見えないことにはこだわらず。
そのまま、赤いマントを翻し…その場を立ち去る男性が一人。
――御衣。

「へっ。やっぱりな。」
闇からする声と…そして。
にっと暗闇の中月明かりを浴びてにやりとする獣人の姿が。
ある廃墟にて見受けられてゆく……


              ――続く・・・・

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あとがきもどき:
L:あ・た・し!がまったく活躍してないじゃないっ!
薫:・・ねてますもん。
L:まったく…ほんと。人間の体って不便よねぇ。
  幼児の体がここまで貧弱だとは……すぐに眠くなるし…体がついてこないのよねぇ~…
薫:……でも、だからって。体を抜け出て精神体になって視ているのは…
L:そのままでも視れるけど、やっぱり直接みたいじゃないv
  何事も経験よv経験v
薫:・・・問題が違うような気が……
L:問題。といえば。そういえば。この前面白い問題みつけたのよv
薫:?
L:なんと。その問題をきこうとした人には。なぜか。
  ちょっとした畳三畳分ほどの大きさで重さが千トンというものがプレゼントされるというv
薫:って!その背中に隠しているどうみても丸見えのものはっ!!

べしゃ……

L:さってと。何か本の下敷きになって形がなくなったこいつはおいといて。
  次こそはっ!あたしが活躍するわよっ!って活躍しないとお仕置きねv
  それじゃ、まったねvv


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