まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

まえがきもどき:
こんにちわ。薫(かお)です。
今回は、とりあえず。であったメンバーの話し合いですv
んではでは、そのまま一気に(?)いくのですっ!
2005年11月12日某日

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○パラレル・トラベラーズ○ ~話し合い?~

ぐ~……
心と体がついていかない。
というのは小さい子供にはよくあること。
よっぽど自分たちは気づかないまでも、疲れていたらしく、そのまま宿に入り部屋にはいると。
そのまま爆睡している子供たち二人の姿。
そんな二人の子供を部屋にのこし。
とりあえず、全員がひとまずもはや誰もいない宿屋の一階にある食堂にて。
ひとまず状況説明をかねて集まる子供たち以外の全員。

「…というわけで……」
「……な、何か突拍子もない話だが……」
だが、ありえないことではない。
そう…自分の家に伝わっているこれがあるのが何よりの証拠。
まあ同じような世界があるうんぬんはともかくとして……
だが、目の前にいる彼らは紛れもない事実。
「あたしだって信じたくはないけど…。でもどうやらそれが事実よ?」
「ま。オレはリナがいればそれでいいけど」
「…あのねぇ……」
「…あ゛~……。何かあてられるんだけど……」
「まったくだ。」
何やら目の前でどうみてもいちゃいちゃしている二人の姿に、思わず同時に声をだしてしまう。
「…で?あんたは?何で一つの体に二つも気配があるんだ?」
さらり。
そういわれたその言葉に。
「うそ!?あんたまでもがわかるの!?…あんたたちって…似てるだけじゃないのね…」
思わず驚きの言葉を発してしまう。
そんなラウリィ、と名乗った見た目は立ちそこそこか、もしくは十代後半。
そんな彼の言葉に。
「…そういや。ガウリイもそんなことをいってたけど?」
問いかけるリナの言葉に。
「…ふぅ。どうやら隠し切れないみたいだし。たしかに。あたしもリナではあるけど。
  この体の本来の持ち主はレナっていうのよ。…レナ。表にでてきて?」
いって、すっと目をつむる。
しばしふらっと彼女がしたかとおもうと。
ふっと再び目を見開き。
「…あれ?…えっと…あれ?リナお姉ちゃん?」
・・・?
何やら先ほどとはかなり口調が違っていたりするのは気のせいか。
しばらくとまどいつ。
ふと、目の前の三人に目をあわせ。
「あ。…ええと…。あ、そっか。今日はリナお姉ちゃんが表にでてたんだっけ?
  えっと…。始めまして。あたしはレナ。レナ=インバースっていいます。
  さっきまで貴方たちが話してたのは。あたしのお姉ちゃん。リナ=インバースっていうんだけど…」
丁寧語は疲れるが、とりあえず、ここはいい子のフリをしておいたほうがいいような気がする。
そんなことをおもいつつ。
ぺこり、と頭を下げるレナ。
「?」
「・・・もしかして、一つの体に二つの精神体があったり…とか?」
そういう特殊な事例がある、というのは姉の教育で知っている。
そんなリナの言葉に。
「知ってるんですか?」
「まあ…郷里の姉ちゃんから……」
「……郷里の姉ちゃんって……」
ぶるっ。
思わす自分の姉のことを思い出して身震いしてしまう。
「と。ともかく。あたしとリナお姉ちゃんは本来、双子で産まれるはずだったらしいんだけど。
  理由があってお姉ちゃんは産まれることができずに、ずっとあたしの中にいるの…
  …いや、いるんです。それで満月の夜にだけ表にでて、あたしの体を自由に使ってもらってて……」
そんなレナ、と名乗った見た目は十代そこそこだろうが、だがしかし、リナはわかる。
彼女は自分の昔に瓜二つだからして。
「…あのさ。ぶりっこしなくてもいいけど?」
「うぐっ!?な…何のこと?」
しらじらしく目をそらすレナに対し。
「ざっくばらんにいきましょうよ。あたしだって話しにくいし」
「…いやでも……」
「リナのいうことはきいたほうがいいぞー?いきなり呪文がお見舞いされないうちに」
「どういう意味よっ!ガウリイっ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
な・・・何かこの人って…やっぱりあたしによく似てる?
そんなガウリイとリナの会話に思わず内心そんなことを思ってしまうが。
「…ま。世の中にはいろいろある…のはわかるけど」
それですましているラウリィ。
いいつつも、ちらり、と視線を剣にとむけてゆく。
兄も生きていれば…いや、存在していれば、こんなふうに会話をしていたんだろうか?
そんなことが頭をよぎる。
「…呪文って…あたしみたいな……」
ふといいかけて思わず口をふさぐ。
世の中理屈ではわからないことがある。
それはレナにはよぉくわかっている。
「と。とりあえず。まあ、あたしの事情はそんなところなんだけど……」
「俺のほうは、近辺の村人が盗賊に困ってる…ということでな」
「あ、あたしも似たようなものよ」
嘘も方便。
真実は違っていても。
「…まあ、盗賊をいじめてお宝を没収するのはリナの趣味だしなぁ」
「…あのね」
「ええ!?あなたも!?・・・っと!!」
『…いや、『あなたも』って……』
思わず叫ぶレナの言葉に。
同時に突っ込んでしまうレナ以外の全員。
「あんたも!?いやぁ。いいわよね。盗賊イジメ。何かあのときから気があうような気がしたのよね」
「リナお姉ちゃんの中でそんな気はしてたけど……」
「いやぁ。そうとわかれば。どう?あたしもしばらく資金集めしないと戻るにしても資金いるしさ」
「何か気があいそうだし。いいよ」
『…ちょっとまていっ!!』
そんな二人の言葉に思わずつっこむ男たち。
・・・だがしかし。
結託したリナとレナには…かなうわけもない……

どうやら話を統合してみると。
このレナ、という少女は一つの体に二つの魂を宿しているらしい。
それで二つ気配がしているのか。
と納得するものの。
それですんなりと納得してしまう自分がどうか…ともおもうが。
何しろ自分の事情も普通から考えれば通常は納得いくものでもないはず。
それは十分に理解しているがゆえに、すんなりと納得してしまう。
そしてまた……
別の世界からきたという、この二人。
正確には家族四人。
自分とまったく同じ容姿だけども、かなり年上だし。
かなり…といってもそれほど離れていないとはおもうが。
彼と一緒にいると、ついつい兄の『ガウリィ』が本当はまだ肉体をもって存在している。
そう思えてしまう。
それは願望であり、切実なる願い。
家の…いや、自分のために犠牲になった…といっても過言でない。
十のときにその身を……
そんなことをおもいつつ、ぎゅっと腰に挿している剣をにぎりしめる。
これがあるかぎり、ずっとこの悪夢のような展開は続くのかもしれない。
人の精神力でその魔の力を制して、人がその力を使えるようにする。
それは、かつて、赤の竜神が人の心の中に魔を封じた…その応用。
とは聞いている。
聞いてはいるが…その精神力が魔の力に飲み込まれ、そしてまた。
その力が弱まったときに…一族の中でももっとも精神力が強いものが選ばれ…
そして、その刃の中に封じられてしまう……
この悪夢のようなことは出来れば、自分とそして兄で終わらせたい。
それが本心であるがゆえに、刀と一心同体となった兄と相談し。
剣をもって家を飛び出したのは…他ならない自分自身。
本当は、自分が封じられるはずだった。
なのに。
兄は自分から…自分を守るために……
それがずっと心にひっかかっている。
一番の願いは…封じられた兄の魂を『剣』より開放すること。
このままでは、兄もまた、剣の形をしているこの『魔』にいずれは消化吸収されてしまう。
そう、今までの歴代のガブリエフ一族の人々のように……
だからこそ、そう願っている自分だからこそ。
彼女の…レナ。
と名乗った少女の気持ちが痛いほど…わかる。
ああ、彼女もまた…自分の中にいる姉をどうにかして救いたい。
そう思っている…ということが。
本来ならば一緒に産まれるはずだった、という双子の姉。
だが、産まれることなく一つの体に二つの魂が宿った状態で生まれでいでた。
…誕生したときから二人ずっと一緒で物心ついてしばらくして、いきなり別れさせられるのと…
その違いはあれども…立場は…似たような…もの。
いくらどうあがいても…『生きているもの』には、器を持たぬものは弱い。
それは何となくわかるから……


   ――続く・・・

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あとがきもどき:
L:今回は、レナの事情とラウリィの事情ね。
  というか…これってまったく説明になってないじゃないっ!
  レナが本来双子で産まれるはずだったのに。
  その成長過程でレナの体にリナの体もとりこまれ。
  一つの体に二つの魂をもっている…とかっ!
  ラウリィの実家のガブリエフ家では、ゴルンノヴァのやつを制御するために。
  あえて精神力がつよいものを生きたまま剣の中に封じ込めるとかっ!!
薫:あ゛あ゛あ゛!いつのまにっ!てゆうか、それっておもいっきりネタバっ!!

どぼっん・・・

L:ふっ。足元が深海一万メートルとは気づかなかったようね。
  普通の地面にみせてかけておいたのよねv
  次回で朝からの出来事になるけど…ようやくあたしの通り名だけでてくるのよね・・・
  あたしのファン!と公言してるわりに、こいつってあたしの活躍・・少ないわよねぇ・・
  ま、いいわ。とりあえず水圧でどうにかなってるあいつはおいといて。
  では、まったねvv


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