まえがき:
何を考えてるのか・・・・。
第、一陣!!クライマツクスを先に打ち込み!!(だからまて!)
ふふふふ(汗))
・・・・とゆーわけでv
ようやくたどり着きましたのさvふふふふふふふvv


#####################################


  闇の行方  第27話



「リナ!」
ガウリイがあたしの手をつかむ。
あたしは・・・。
ガウリイの顔を見れない・・。
目をみたら・・どうにもなくなるから・・・。
逃げるように、あたしは、ガウリイから離れようとする。
「どうして!俺を見ない!!リナ!」
なつかしい声。 
でも・・・。
甘えられない。
こいつを見てしまったら・・。
あたしは・・・・。
にどと、離れられなくなってしまうから・・・。
それでなくても・・声を聞いただけで・・・。
あなたの胸にとびこみたくなってしまう、こんなあたしだから・・・。
だから・・・・。
「・・・・好きな人が・・できたの・・・。」
自分でもわかる。 
声が震えているのが。
・・気づかないで。
あなた以外にそんな人、できるわけがないってことを。
あたしの声が震えている本当の意味に。
「・・子供も・・いるわ・・・。」
嘘。 
あの子達は、あなたの子供。
あの二十年まえの・・・。
人と違う、あたしの時間率。
だから・・あの子達も、あたしと同じく・・成長が著しく・・違うから・・。
「・・・子供?」
ガウリイの手が、一瞬ゆるむ。
「母様?」
たたっ。
浜辺であそんでいた、エリーとカウ。
先に、エリーがあたしの方に駆け寄ってくる。
かけよってくる、あたしそっくりの女の子。
六歳程度の。
「・・・・・そっか・・。」
ガウリイの声がかすむ。
「・・ごめん。」
ガウリイの手がゆるんだ瞬間、あたしは、彼を見ないようにして、逃げるように、その手を振り解く。
この子は、あなたの子供。 
あたしと・・ガウリイとの間にできた・・。
あのときの・・・子供。
でも・・それは、いえない。
ううん。
いってはいけない。
あたしは・・・・普通ではないんだから・・。
いつ、あたしの中の魔王が目覚めるとも限らない。
彼方とも・・生きる時間自体が違うから・・・。
「いくよ・・。エリー。」
あたしは、エリーの手を引いて、その場から急いで立ち去ろうとする。
もし・・・今、カウが・・カウリイが来たら・・・・。
完全にガウリイに、彼方の子供だって・・わかってしまうから・・・。
「母様?もしかして、あの人って・・私達の??」
エリーが後ろを振り返りながらいう。
―だめ!それいじょういっちゃあ!!エリー!!
あたしは、エリーの手を引き、きびすを返す。
―忘れて。お願い。ガウリイ・・。
あたしは・・・あなたとの愛の結晶でもある・・この子達が・・いるから・・。
・・・だから・・・・。
とめどもなくあふれる涙。



「リナ!!」
ようやく、見つけた!
ゼロスから、ここに、リナがいるらしい。
という情報を聞いたときには、半身半疑だったが・・。
オレをみて、なぜか、逃げようとするリナ。
「リナ!」
オレはそんなリナの手をつかむ。
「は・・放して!!」
リナが別の場所をみながら俺にいう。
「いやだ!!どうして、俺をみない!リナ!!」
リナの手が・・震えている。
あのときと、まったく変わらない姿のままのリナ。
オレもそうだが。
絶対に、俺の顔を見ようとしないリナ。
「・・・好きな人が・・できたの・・。」
リナが震える声でいう。
―え?
一瞬、リナが何を言っているのかが分からなかった。
「・・子供も・・いるわ・・・。」
子供?
リナの言葉と、同時に。
「母様?」  
リナそっくりの女の子が、リナに駆け寄ってくる。
六歳前後の・・・。
オレ・・以外の・・こ・・子供?
・・・・リナの?
「・・・・ごめん。」  
リナが震える声でいう。
「・・・そっか。」
オレは・・リナが、俺を必要としているとばかり思っていたけど・・。
お前は・・・・。
もう・・オレを必要とはしてなかったんだな・・・。
子供までいるとなると・・・。
今・・・幸せなのか?
・・・・リナ・・・・。
でも・・・・。
オレは・・別のやつと、幸せのお前をみる自身はないから・・。
リナに必要とされない・・オレは・・生きている意味がないから・・・・。
「いくよ・・エリー・・。」
リナが、オレの手をふりほどき、視界の先に去ってゆく。
「・・リナ・・・今・・幸せ・・なんだな・・。」
遠ざかるリナの姿をみて。
「・・オレの存在は・・もう・・必要・・ないな・・・。」
オレがいたら、逆に、リナを苦しめる結果になるかもしれない。
それに。
リナのいない、人生なんて・・・考えられないから・・。
オレは・・リナに拒絶されたら・・。
生きては・・いけないから・・・。
だから・・・・。
・・・さよなら・・・リナ・・・。
・・・幸せに・・・・。

すら。
剣を引き抜く。
そして、砂浜につきたてる。 
「・・・・リナ・・さよなら・・。」
リナに拒絶されたら、俺は存在する意味もないから・・・。
そのまま・・オレは、剣の上に身を投じる。

・・さよなら。リナ・・。
幸せに・・・・。

どしゅ・・・・・・・・・。

あふれ出る血。
白い砂浜を瞬く間に、真っ赤にそめていく血・・・・。

にぶい・・音がした・・・・・。



・・・・・・え?
何かが、におってくる・・・。
鉄さびにもにた・・生暖かい臭いが・・。
そして・・後ろの方からかすかに・・聞こえた・・何かを貫く音・・。
ふりかえっちゃ、いけない。
・・・だけど。
・・・・・・いやな予感がした・・・・。
後ろを振り返ると・・。
あたしの視界に入ってきたのは・・・。
真っ赤に染まる砂。
・・・・そして・・・・・。

い・・・・・いやァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!!!!!!」

紅く染まる真っ赤な海と砂浜。
「ガウリイ・・ガウリイ・・いや・・いやぁぁ!!!」
違う!あたしは・・あたしは・・こんなのを望んでたんじゃない!!
生きてほしいから!!!
彼方には、幸せになってほしいから!!!
だから・・・・。
だから!!!!
あたしは、真っ赤にそまるガウリイに駆け寄る。
真っ青となり、すでに息もしていない・・何よりも・・・・。
いや・・いやいやいやいやぁぁぁぁぁ〜〜!!!!!!!
〃・・・いいご馳走だ・・。〃
あたしの中で何かがささやく。
いや・・いやいや!
どうして!どうして!
あたしは・・あたしは・・何のために・・いやぁぁぁぁ〜〜!!

ガウリイは・・自らの剣で・・その喉を完全に貫いていた・・。
大量に喉元から流れ出でている血・・・。


「いや・・いやいやいやぁぁ〜!あたし・・あたし・・こんなの・・。・・・こんなの・・望んでない!!」
生きてほしいから!
あたしと一緒だと、それは、難しかったから!
無理に近かったから!
だから・・だから・・だから離れた!!
嘘を今、ついてまで!!
―なのに!!
〃・・・満ちてくる・・力が・・。〃
魔王が、あたしの中で、嘲笑する声が遠くに聞こえる・・。
あたしの意識をおおう、赤い影。
あたしなんか・・あたしなんか!!
紅き声が笑う。
『母様!?』
エリーとカウリイが何かいっている・・・・。
・・けど!
・・・ガウリイぃぃ!!いやぁぁぁぁぁぁ〜!!!!
「ちっ!!エリー姉様!!カウリイ兄様!!リナ母様をお願い!!私は・・ガウリイ父様を!!」
おぼろげに聞こえてくる声。
何か、つぶやくながら、ガウリイに手をかざしているリナスの姿が・・ぼんやりと視界に入る・。
「ガウリイ・・ガウリイ!!いやぁぁ〜!!死なないでぇ〜!!
  何のために・・あたしが・・あたしが離れたのか・・いやぁぁぁぁあ〜!!!」
あたしを取り巻く瘴気がだんだんと濃くなってゆく。
目の前で、動かなくなっていき、冷たくなってゆく、誰よりも・・世界よりも、何よりも・・一番大切な人・・・。
あたしが・・・・ガウリイを・・追い詰めたの?
あたしなんか・・・。
ふら。
ふと、目の前に、剣が目にはいる。
ガウリイが・・自害した・・剣が・・・。
リナスが、抜いたらしいけど・・。
ふら。
剣に手が伸びる。
―ガウリイがいない・・世界なんて・・・・。
無意識に、あたしは、剣を手にとっていた。
――前にもあったような気がする。
――こんなこと。
――でも・・・。
『母様!?』
あたしの手に、二人の子供達の手が触れているのがわかる。
止めようとしているのか。
・・・でも・・あたしは・・・。
――彼のいない世界になんて・・生きていたくない・・・。
ガウリイを追い詰めたあたしなんか・・・
・・・いくなくってしまいたい・・・・・・
・・・・すべてが・・・・・。
このまま・・何も考えずに・・・。
すべて忘れてしまいたい・・・・。
・・・・ガウリイの所に・・いきたい・・・・。
あたしは、剣をたかく、胸の前に掲げる。
このまま・・・一気に・・・。
「ちっ!!!ガウリイ父様!!!いいかげんにもどってこぉぉぉぉぃぃぃ!!!
   このままじゃ・・リナ母様・・完全に・・・精神が壊滅して、消滅しちゃうんだからね!!!!」
遠くで、リナスらしき声がするような気がする・・・。 
・・・・ごめんね・・・。
・・・ガウリイ・・・・・。
あたしが・・・・彼方を・・・追い詰めた・・・・。
よかれ、と思ったのに・・・。
彼方を・・守りたかったらからなのに・・・・。
でも・・ガウリイは・・・・。
・・・・ごめん・・・こんなあたし・・・ゆるされるはずも・・ないよね・・・。
・・・あたしは、自分が嫌い。
彼方を追い詰めてしまった・・自分は・・いらない・・・。
あたしは・・剣を・・一気に、胸にと押し当てる。




ここは・・・・。
あたりは、闇よりも暗い、深遠の闇の世界。
リナ・・幸せに・・。
リナが幸せなら・・俺は・・このまま消滅しても・・。
「何馬鹿いってるのよ・・。」
聞き覚えのある声。
「・・・・ルナ義姉さん・・。」
目の前に、ルナ義姉さんの姿。
「何やってるのよ・・・ガウリイ!!あんたは!!」
怒に満ちたその声。
「でも・・オレは・・もう・・リナに必要とは・・。」
オレ以外の相手との間に、子供まで・・。
リナに必要されないのなら、存在する意味がないから・・。
だから・・
オレは、このまま、消滅を・・。
「・・・・よく見なさい。ガウリイ。」
ルナ義姉さんが、手をかざす。 
ふっ。
深遠の空間に、俺の死体と、それにすがり、泣き叫んでいるリナの姿・・。
そして・・・。
リナの子供らしい・・六歳前後の女の子・・。
「もう一人の子供をよくみなさい!!」
・もう一人?
子供は、全部で三人いるが。
一人は、リナと同じ栗色の髪の女の子。十歳前後くらいか。
そして、リナにそっくりの女の子に・・。
金色の髪の・・男の子・・・おとこの・・こ!?
「・・・・お・・・オレ?!」
その六歳前後のもう一人の子供の姿は・・。
・・・・オレに生き写し・・・・・。
「・・・・ま・・・・まさか!?」
まさか・・そんな!?
あれから・・二十年は・・・。
「いったでしょ。リナの肉体の時間率は、普通でないって。
  ・・あんたの今の肉体と、変わらないって・・。つまり・・・子供も・・・。」
あきれたように、いうルナ義姉さん。
「・・まさか・・あのとき・・の!?」
リナと分かれる前。
・・・オレは、初めて・・リナを抱いた・・。
あのときの・・・子供だと・・いうのか?
「リナが、あんた以外に心許すと、本気で思ったの?あんたは・・・。」
オレは・・オレは・・。
「リナ様!!!!!」
いきなり、ルナ義姉さんが悲鳴を上げる。
「駄目!!その状態で自害したら!!」
・・・自害?
ふと、映像のほうを見れば、リナが・・・。
オレがつきたてていた剣をもち。
真っ赤に泣きはらした瞳で・・胸に押し当てようとしていた。
『リナ!!!』
闇の空間に、金色の王の痛いほどの叫びが響き渡る。
――!?
リナの思いが・・ここに伝わってくる・・・・。

―・・・・ごめんね・・・。・・・ガウリイ・・・・・。
  あたしが・・・・彼方を・・・追い詰めた・・・・。
  よかれ、と思ったのに・・・。
  彼方を・・守りたかったらからなのに・・・・。
  でも・・ガウリイは・・・・。
  ・・・・ごめん・・・こんなあたし・・・ゆるされるはずも・・ないよね・・・。
  ・・あたしは、自分が嫌い。
  彼方を追い詰めてしまった・・自分は・・いらない・・・。―

「っ!?リナ!?」
「ちっ!!!ガウリイ父様!!!いいかげんにもどってこぉぉぉぉぃぃぃ!!!
  このままじゃ・・リナ母様・・完全に・・・精神が壊滅して、消滅しちゃうんだからね!!!!」
オレの死体に、手をかざしている栗色の髪の少女が、何かいっている。
・・・父様?
『だめぇぇ!!!リナ(様)・・リロードナファレス(様ぁぁぁ)!!!!』
ルナ義姉さんと、金色の王の悲鳴が・・同時に重なる。
リロードナファレスって・・・。
ぱし。
俺の中で、何かがはじける。
―リナの本名?
―ええ、ガウリイ=ガブリエル。あなたには、知っておいてほしいんです。
   リナ様が、唯一、心を許している・・存在たるあなただから・・。
   ・・・・くやしいですけどね・・・。
オレに言っている、ルナ義姉さん。
―リナ様の・・本名。
   この世界、深淵なる真の王、朱金の王ギャラクシー・オブ・ナイトメア様の・・。
   真実の名前・・。
それは・・・。
「リロード・・ナファレス・・ドナ・・ナイトメア・・・リナ!!!!」
オレは・・オレは・・!!
がばっ!!
跳ね起きると、目の前に、どこか、俺にも似ている少女の姿。
―リナ!?
ふとみれば、リナは、今にも・・剣を胸につきたてようと・・・・。
―駄目だ!!!!


『だめえええええええええ〜〜!!!!!』


間一髪・・。
ぽたり。
リナが、その胸に、剣をつきたてる直後。 
オレは・・その剣の前に、手を突き出した・・・。
・・・すまん・・リナ・・。
オレは・・・・。
お前を・・守ると・・誓ったのに・・。
馬鹿だな・・オレは。
リナを疑うなんて・・・・



がし。
・・・何かが、あたしの手をつかむ。
ぽたり。
胸と剣の前に・・・手が・・。
―う・・嘘?・・・夢?現実?
「間に合った・・・馬鹿父様・・。」
リナスがほっと息をつく。
「・・・・すまん・・リナ。・・オレ・・分かってなかった・・お前の気持ち・・。」
あたしをやさしく抱擁してくる暖かい胸。
「・・う・・そ・・。」
あたしの剣を止めたのは、・・・ガウリイの姿。
忘れたいのに、忘れられない優しい声と、この温もり・・・。
優しい声。やさしい瞳・・。
あのとき、分かれたときと、ほとんど変わらない・・何よりも大切な人の姿・・。
がばっ!
無意識のうちに、あたしは、ガウリイにだきつき、泣きわめいていた。
ぽかぽかぽか!
あたしは、ガウリイの胸をぽかぽかと殴る。
「馬鹿!!馬鹿!馬鹿!馬鹿!馬鹿!馬鹿!馬鹿ぁぁぁ!!!!
  ガウリイが・・死んだら・・死んだら意味がいなじゃない!!!
  死んでほしくないから・・だから!!だから離れた!!なのに!!!!ば!・・・・・」
ぐいっ。
ん・・・・。
あたしの手をつかみ、あたしの口をその唇でふさいでくるガウリイ。 
暖かい唇・・・。
・・・ガウ・・・。
「・・・ん・・・・。」
ガウリイがあたしを離すと、
「オレは・・お前がいなくなるほうがいやだ。
 ――何回もいったろう?・・俺は・・お前がいないと、生きていきれないって・・。」
やさしく、あたしを抱きしめてくるガウリイのひろい胸。
つよく、あたしを抱きしめる、優しい手。
―あたしだって・・・・。
ガウリイがいないと・・生きていかれない・・・。
〃無駄だ・・すでに力は・・満ちた・・〃
・・・・・っ!!
沸き起こる、魔王の意識。
―いや!!!

―――――どかっ!!!!

何が起ったのか・・わからなかった・・・。



「ほっ・・・。」
どうにか、間に合った・・・。
ほっと、深淵の空間で、息をついている紫がかった、蒼い髪の女性。
『・・そうね・・。一時は・・どうなるかと・・思ったわ・・。』 
姿はないが、響いてくる声。
もし、あのまま、リナが自害してたら・・・。
確実に。
最悪のピジョンに・・・。
この世界は・・瞬くまに消滅していた・・・。
『あとは、リナとガウリイしだいよ。』
「・・とりあえず、第一の関門は・・突破ですね・・。」
よかった。
一番、心配なのが、このときだった。
ガウリイがリナ様の子供をみたとき。
自分の子供と、気づかずに・・。
自分は・・必要とされていない。
と、勘違いしてしまうことが。
彼の性格からすると、そのまま、消滅を選んでしまう、
そして・・リナ様は・・それに・・自分がゆるせなく・・・耐えられない・・。
『そうね。・・・・後は、まあ、数年後のことだけどね・・。』
「・・・・アザチェス・・ですか・・・。」
『そう。確実に、今のリナの波動で・・目覚めたわよ・・・。』
「・・・・リナ様・・・・。」
まだ、リナは意識を閉ざしたままである。
ガウリイの方は、さきほどの、リナ様の本名で、
すべてを・・思い出しているようだけど。
仮の存在となっている彼で・・リナ様を本気のアザチェスから、守りきれるかどうか・・。
ルナは不安になる。
『まあ・・・そのときにならないと・・・。・・こればっかりは・・・ね。』
まあ、あっちのピジョンは、そう悪いのが起らないから・・。
さして、大丈夫だとは・・思うけど・・ね。
それでも、リナが心配なエル。
「とりあえずは・・・。」
『・・そーね・・・・。部下S・・どつきにいくわよ・・。』
「・・・当然です!!」
ゆらり。
そのまま、ルナの姿は、かき消えた。



「リナ姉様!?」
私が、気づいたときには、リナ母様が、ガウリイ父様から、逃げるように、離れているところだった。
私は、エリー姉様と、カウリイ兄様と、砂遊びなどをしていたのだ。
そして、エリー姉様が、先にリナ母様のところにもどっていって・・。
「・・・駄目ぇぇぇ〜!!」
どしゅ・・・。
あ・・・ああぁぁぁぁ〜!!
・・・ガウリイ・・父様が・・その剣で・・。
自らの喉を貫いていた・・・・。
「い・・・・・いやァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!!!!!!」
リナ母様の、悲鳴が世界中に響きわたるほど、大きく発せられる。
紅く染まる真っ赤な海と砂浜。
「ガウリイ・・ガウリイ・・いや・・いやぁぁ!!!」
半狂乱になっているリナ母様。
『母様!?』
遊んでいた、カウリイ兄様も、母様の方に走ってゆく。
「いや・・いやいやいや!あたし・・あたし・・こんなの・・。・・・こんなの・・望んでない!!」
ちっ!!
父様の・・馬鹿!!
「ちっ!!エリー姉様!!カウリイ兄様!!リナ母様をお願い!!私は・・ガウリイ父様を!!」
頭をふりがふり、完全に、半狂乱と化しているリナ母様・・。
私は、エリー姉様と、カウリイ兄様に、ついつい、いつも、私の時代でいっている呼び方で、呼んでしまう。
けど・・今は、そんなことを訂正してる場合じゃないし!
私は、意識を集中して、ガウリイ父様の傷をふさぎ始める。
かなり・・深い。
この私の力でも、すんなりとは、回復しないほどに。
・・・・さすが、存在が、輪廻から切り離されているだけあって・・。
傷そのものが・・すでに、世界の理からは・・かけ離れているし。
何しろ、仮とはいえ、ガウリイ父様は、今は、リナ母様と同じ。
そのリナ母様の核を仮に抱擁してる存在と変貌している。
だから、
私は、自分の・・リナスレイヤー=トゥエル=ラナ=ナイトメアとして、
すべての力を・・父様に注ぎ込んで、治してみせる!!
父様と、母様が、いつも、笑っていられるように!!
「ガウリイ・・ガウリイ!!いやぁぁ〜!!死なないでぇ〜!!
 何のために・・あたしが・・あたしが離れたのか・・いやぁぁぁぁあ〜!!!」
ふら。
リナ母様の手が、私が抜いた、父様が自害した、剣に伸びている。
・・・・!!!!!?
だ・・だめぇぇぃぃ!!

「ちっ!!!ガウリイ父様!!!いいかげんにもどってこぉぉぉぉぃぃぃ!!!
  このままじゃ・・リナ母様・・完全に・・・精神が壊滅して、消滅しちゃうんだからね!!!!」
傷は、どうにか、ふさがった・・。
けど・・・。
肝心な父様の精神が戻ってこないしぃぃい!!!
このままじゃあ!!
リナ母様までもが消滅しちゃうよ!!!
ガウリイ父様ぁぁ!!!!

―がばっ!

私の前で、ガウリイ父様が、跳ね起きる・・。
「・・間に・・あった・・・馬鹿・・父様・・・。」  
あたしは、ほっと、息をついた・・。
まったく・・・。
本当に、不器用よね。
リナ母様も。
ガウリイ父様も・・・・。

―――――どかっ!!!!
まったく・・・・。
いいかげんにしろぉぉぉぉ!!!!
部下Sの分際で!!
私は、過去だというのに、無償に、腹がたって、
思わず、母様の中にいる部下Sに攻撃をぶちかましていた。
だって・・・。
許せないのよぉぉぉぉぉ!!!!
ぜいぜい・・・。
ま、この程度の干渉なら、大丈夫でしょ。
きっと♪


何が起ったのか・・わからなかった・・・。 
あたしに、向けられた、何かの力。
「このくそSぅぅぅぅ!!!!!いいかげんに、リナ母様の中からでなさいぃぃ!!!
  今のあんたには、分離できるだけの力があるでしょうが!」
いつのまにか、あたしの隣に来ているリナス。
何か手を突き出して・・・。 
ふと、見ると・・。
黒い髪の六歳程度の、男の子を・・足蹴りしていた。
「この馬鹿が!!あんたのせいで!!」
どがばぎゃ!!
「な゛な゛な゛な゛なぜ、人間が封印といて、我を解放できる!?」
何か、わめいているその少年。
ゆらり。
なぜか、目を据わらせまくって、エリーとカウがリナスの方によってくる。
「・・・・リナス姉様・・あたしも協力するわ・・・。」
「・・・僕も・・・。元はといえば、こいつのせいだ!!!」
どがばぎちぎゃばごっ!!
・・・・三対一。

―・・・・あれ?
あたしの中の・・・気配が・・ない?
ふと、あたしが気がつくと、
あたしの中にあったはずの、『赤瞳の魔王)』
の気配が・・なくなっていた・・・。
変わりに・・感じる別の力。
なつかしく・・そして、暖かく、そして、当たり前のような・・その力・・・。
「・・・リナ・・・お前・・。」
ガウリイが、あたしをしっかりと、抱きしめたまま、いう。
「・・・・魔王が・・いなく・・なっ・・た?」
目を丸くするあたし。
・・・一体、何が?
空気が振動している。
先ほどの、あたしがガウリイを失ったその負の力で。
―〃北の魔王〃が、復活した証に・・・。

「・・・リナ・・・あいつ・・・。」
「・・・みたいね・・・。」
どがばぎゃ!
リナスと、子供達に、足蹴りにされている少年。
それからは・・・・。
魔王の気配。
そのものが、発せられていた。
んっふふふふ・・・・。
そういうこと・・・・。
「いい根性してるじゃないのよ!!よりによって、母様と、父様利用して、復活しようとするなんて!!」
リナスが何やらいいながら、それに、向かって、何か攻撃しているが。
・・・ん?
「お前のせいで、僕らは、父様と、今まで、一緒にいられなかったんだぞ!」
カウリイが、ラティルトなんかをかましていたりするけども。
「母様を苦しめた罰!!」
エリアンヌは、いつ、覚えたのか、ラグナブレードで切り刻んでいる。

どがばぎゃ!!
どすざすぐしゃ!
ざすずしゃ!!

んっふふふ・・なるほど・・そういうことね・・・。
「んっふふふふふ・・・。あたしも参加するわ・・よっくも、今まで、あたしを振り回してくれたわねぇ〜・・。」
「オレも・・よくも、今まで、リナを苦しめてくれたな・・。」
あたしとガウリイの瞳に殺気が宿る。
「ぼ・・暴力反対!!」
『五月蝿い!!!!魔王(のくせに)何をいう!!!』
あたし達家族と、リナスの声が、きっちしと重なる。

そう。
こいつは、どうやったのかは、知らないが。
どうやら、今まで、あたしの中にいて、
さんざん、あたしをくるしめていた、その現況たる魔王らしい。
多分、リナスが何かやって、分離に成功したのだろう。

これは・・。
しっかりと、お礼をしておかないとねぇ・・

どがぎぴぱぎごけめぎゃ!!


かくして、あたしと、ガウリイ。
エリー(エリアンヌ)とカウ(カウリイ)、そして、リナス。
この五人による、赤瞳の魔王(ルビーアイ)シャブラニグドゥの、7/1の、
蛸殴り&呪文攻撃&精神攻撃が開始された。


ぜいぜい・・・。
元はと、いえば、すべてこいつのせいだ!!!!!
あたしがあんなに苦しんだのも!!!!!!!!


                   ー続くー

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あとがき:
薫:何を一番目のクライマックスから打ち込んでるのでしょうか・・(汗)
姫:ちなみに、二番目は、アザチェス来襲♪
薫:あ゛あ゛!!ばらさないでぇぇ!!!そのまえに・・過去話の方を・・アザチェス誕生まで・・・。
  もってっておかないとなぁ・・・(汗)
   ちなみに、今回の、一人称。それぞれ、かなり視点が変わってます(汗) 
   心情・・いきたかったのよぉぉぉぉ(かなりまて!)
姫:まあねぇ。本当は、これ、リナ偏、ガウリイ偏、リナス偏。
  とかに、分けようとしてたの・・どこの誰?
薫:はははは(汗)
  面倒なので、やめました!(かなりまて!)
  ではでは・・・・。
姫:じゃ、またね♪
薫:・・さて、本当の意味の続き・・打ち込まないと・・(爆!)
姫&薫:ではでは♪また♪




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