まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
今回から、形式が変わります。というか、第二部。のさわり。
といってもいいかとおもわれます・・・・。
でも、このまま、二部、とかせずに、続けざまにいくのですv
#####################################遥かなる邂逅 〜始まりの序曲?〜
数多に見えるは、星の輝き。
とはいえ、いまだに、この場所には。
きちんとした星星が存在している、というわけでもなく。
爆発により、生じた、それらの力は。
新たな宇宙を創造させる。
一度、無と化した空間に広がる、新たな『創造』という名前の種が蒔かれる。
命あるものたちよ。
次なる運命は、自らの手で。
これで、すべてが決まる。
この空間をそのまま完全に消滅させるか否か…が。
ザァァン…
ザザァァァン…
耳に聞こえてくるは、何かが打ち寄せては、引いてゆく音。
そう、まるで、海の波打ち際のような音。
「…うっ…」
青い空、白い砂浜、青い海。
そして、白い砂浜に、点々と倒れているらしき影。
体に感じる、ありえるはずのない、風の匂い。
「…う…う…ん…」
五感に感じる、自然の匂い。
しかも、空気が今まで感じたこともないほどに澄み切っているのが感じ取れる。
ゆっくり、ゆっくりと、まどろみつつも目をあける。
まず、目を開きその視界にと入ったのは。
地平線のかなたまで続く、青い、青い海―――
「…え?」
思わず、目を見開き。
私…夢を見ているのかしら?
などと思いつつ、思わず自らの頬をつねる。
鈍い痛みを確かに感じる。
私は…私たちは確か、宇宙船に乗っていたはずじゃぁ…
そんなことを心で思う、一人の女性…―ユリ。
彼女たちの記憶は。
惑星が消滅し、そして、攻撃を受けた。
そのところで完全にととまっている。
「…いったい…ここは?」
一瞬、ユリの脳裏に。
爆発のショックで、別次元か、もしくは、どこか別の世界に飛ばされたのでは?
という考えも一瞬浮かぶが。
古の人々が、たまに遭遇していた事実。
何らかの強いショックというか衝撃をうけ。
あるときは、時代をさかのぼったり、あるときは、一瞬では移動不可能な場所にと移動していたり。
そういった、事例は、これまでの歴史上、それは、小さな子供ですら基本知識として学ぶこと。
だが、それにしては。
いったい全体どういうことなのか。
どうして自分がここにいるのか。
ここはいったいどこのなか、理解不能。
だが、そんなことを思うよりも、ふと。
「はっ!!!みんなは!?」
自分の周りというかそばに一緒に乗っていたはずの仲間たちの姿が見えない。
そのことに気づき。
思わず叫ぶ。
見上げる空からは、暖かな、太陽の光…みれば、そこには。
赤、青、黄色。
という三つの太陽が浮かんでいるが。
その日差しはとても柔らかで、自分たちに危害を加えるような太陽光ではない。
一体全体、あの宇宙のどこに、こんな世界が残っていたのか。
それもまた、疑問には思うが。
そして、また。
どうして、宇宙船ではなく、どこかの地上、しかも、海岸沿いの砂浜に倒れているのかも気にはなる。
だがしかし、今はともかく。
友人たちを探すのがとにかく先決。
そんなことを思いつつ。
いまだに頭が朦朧としつつも。
砂浜にと手をついて、どうにか起き上がり。
そして、ゆっくり、自分自身を落ち着かせるためにと深呼吸をし。
そして、あたりを見渡す。
彼女には、どうして自分がそこにいるのか、そのあたりの記憶はない。
それも当然。
私はそのまま。
彼女たちをその固体のまま。
この地に送り出したのだからして。
あたりを見渡すユリの視界に入ったものは。
まず、地平線のかなたまで広がる、青い海。
そしてまた。
同じく、どこまでも続いているような白い砂浜。
特質的に、強いていうならば、何かどこか違和感を感じ。
ふと。
「…人工的なのが、一切みられない?」
思わずそんなことを口にと出しつぶやく。
そう。
彼女が知っている世界のどこでも。
まず、海には、船かそれに準する【何か】が絶対に視界に入り込むのが常識。
だが、見えるのは。
どこまでも続く青い、青い海と。
水面を走る、白い波。
まず、見た限り、人工的なもの、と感じ取られるものはまったくもって視界には移りこまない。
「…?と、とにかく、みんなを探さないと!」
それに多少疑問を覚えつつも。
今はともかく、みんなを探さないと!
そんなことを思いつつ。
必死になって、自分以外の人影を探し始めるユリの姿。
ふと、その視界の端に。
何かの影をその目に捉え。
あわてて、そちらにむかって駆け出してゆくユリ。
そこに倒れている一人の男の子。
あの船に乗せられていたものたちは、すべて子供たち。
全員が全員、10歳前後の。
ただいま、ユリの年齢は、十四歳。
あの中では、二番目に年長者ではあったユリ。
とにかく、何が何だかわからないけれど。
とにかく、全員無事なのか確認しないと!
そんなことを思いつつ。
そのまま、駆け出してゆくユリの姿が。
白い、白い砂浜の一角でしばし見受けられてゆく。
「…う…」
感じるはずのない風を感じ、思わず目をあける。
まずその目にうつったのは。
あるはずのない、白い砂。
一瞬、自分が死んで、夢をみているのか?
などとも連想するが。
だがしかし、足にと触れる水の感触がそうでないことをいやでも思い知らしめる。
「…な゛!?水!?」
普通ならば不時着か!?
とは思うのが通常なれど。
だがしかし、そこに倒れている少年とて、自分たちがいた惑星が、消滅してしまったことは承知している。
なら、これは!?
がばっ!
思わず飛び起きると。
その目に飛び込んできたのは。
暖かな、太陽の日差し。
そして、ありえるはずもない、白い砂浜と…青い海。
「…いったい?」
いったい、何がどうなっているのか。
たしか、自分たちの乗った宇宙船が攻撃され。
自分たちが住んでいた惑星が、家族もろとも、そこに住むものたちごと目の前で破壊、消滅させられてしまったことは覚えている。
その消滅の際に生じるエネルギーを、どこかの戦艦らしきものたちが、吸い取っていた光景もまた。
「はっ!みんなは!?」
思わず、がばっと起き上がり。
あたりをみわたせど、あるのは、かなたまで続いているかのような、白い、白い砂浜のみ…
「と、とにかく、探さないと!」
そんなことをいいつつ、少年…ミールもまた。
ざくっ。
その足で白い砂浜を踏みしめつつ、一歩、前にと進んでゆく。
チチチチ。
ピピピピ。
「…きて、…おきて…きて…おき…」
「…う…うぅん、もう少し…」
耳に聞こえる小鳥の声が、多分自分が愛用していた、目覚ましの音。
そんなことを思いつつ。
どこか聞き覚えのある声に対してそんなことをいっている一人の少女。
「おきて!!!ベラ!!」
「…うーん…ニア、もう少し…」
その声が、自分の双子の姉である、ベラの声だと理解するのは、すぐのこと。
「おきてぇぇぇぇ!」
体に感じる、強い衝撃に。
ピシャ…ン。
思わずゆすられたその体というか顔にとかかる、冷たい何か。
「ひやっ!」
思わず飛び起きる一人の少女。
双子の姉妹である、ベラとニア。
その薄みがかったピンク色の髪と、緑の瞳が印象的。
「…え?」
あまりの冷たさに飛び起き。
そして、その視界にはいったものは。
ありえるはずのない、太陽の木漏れ日と。
そして、自分たちの周りにと群生している木々の姿。
そして、しかも、それらは。
よく、昔から絵本などでみていたような、それはまるで…そう、『森』と呼んでふさわしい姿。
見上げれば、木々の隙間から、太陽の明かりらしき光が、地上を照らし。
風とともに、その光は様々な文様を大地にと描き出している。
「…ここ…どこ?」
思わず呆然とつぶやくニアの声に。
「よかった。やっとおきた。それは私も聞きたいのよ。気づいたら、ニアと私、とりなあって倒れて…しかも…みて?」
いいつつ、空を指し示す、そんなベラの指の先に見えたものは。
「・・・・・・・・・・・鳥?」
あんなもの、はっきりいって。
記録されている資料でしかみたことがない。
そこにあるのは、自分たちの髪の色より、少しばかり赤みのはいった、
色鮮やかなまでの鳥たちの姿。
それだけではない。
よくよくみれば。
木々の合間には、鳥だけではなく、小動物らしき姿も具間みえる。
「…ねぇ?ベラ?…私たち…死んだの?」
「…それは、私も聞きたい…」
しばし呆然と。
小鳥や小動物が、飛び交う森の中。
つぶやく二人の少女の姿が具間みえられてゆく。
人それぞれ。
だけども、送り出している場所は。
すべてがそれぞれにとって近くであり。
この惑星の状況を簡単に把握できる、位置関係。
仲間を求めて、探し回る彼らの姿が。
この星の中、見受けられてゆくけども。
ゆっくり、ゆっくりと、視点をうつせば。
彼らが、とある一箇所付近に倒れているのが、上空からは確認できる。
だが、彼らは、空を飛ぶ手段は…その彼らの力のみで移動する方法など彼らは知らない。
自然の力を借りたり、自らの力を解放すれば、そんなことはいともたやすいのだが。
豊かさになれた生命体は、そういったことすらも、その記憶から削除していたりする、その典型。
ひとつの海岸線で、仲間を求めて、さまよう、いくつかの影。
ゆっくり、ゆっくりと。
視点を移す。
やがて、上空には薄い雲がながれゆき。
さらに、視点をかえれば。
彼らが今いる場所は、ひとつにつながっている大陸の中の一角。
というのが見えてくる。
さらに、さらに、ゆっくりと上昇してゆけば。
やがて、大地が円形状にとなっているのが具間みえ。
さらに上昇してゆけば。
大陸がひとつ、ぽっかりと、青い、青い星の中にと存在しているのが見えてくる。
そう、この惑星に存在する大陸は…たったのひとつ。
そのひとつが、この惑星での唯一の大陸。
そのほかはすべては海で形成されているこの惑星。
やがて。
すべてを見渡す場所から、彼らがいる場所をみつめれば。
彼らがいるのは、何もない、深遠の空間に浮かぶ、ひとつの青い星。
その中にある、大陸の一箇所。
そこに彼らが息づいているのが、見て取れる。
だがしかし。
今の彼らの能力や技術、そして、与えられている知識では。
今の段階で、自分たちのおかれている立場を把握するのは。
まだまだ、当分先のこと。
純粋たる、魂であるがゆえに生き延びさせた生命たち。
あなた方に、これより後。
この世界の未来をかけての、『運命』をたくしましょう…
本来ならば、私は何もせずに。
すぐさまに消滅する、それが今までの日常。
だけども。
私は…信じてみたい。
あの子たちを…
運命は、自らの手で切り開く。
それは、私が命あるものたちを創り出したときに、それぞれに与えた…使命…
−第10話へー
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あとがきもどき:
薫:今回は、ちょっと短め。
そろそろ、スミレちゃんの、初期の想いがちらほらとはいってきます。
まだ、スミレちゃんが世界を作り始めて、まもないころですからねぇ(まてまて!
次回からは、ユリたちの冒険・・・・かな?
はっきりいって、無人島・・・・(?)にたどり着いた(というか送り込まれた)
彼女たちの運命やいかに!?
って・・・・・別に何でもないんですけどね。あはははは(こらこらこら!
何はともあれ、形式、というか舞台が変わりますが。
まだまだ、この邂逅、続きますので、ご容赦願いますのです・・・
んではではvv
2004年3月15日某日
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