まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら

今回。基本は、はっきりいって、愚かさ、を私はいいたかったりします。
という今もただ言葉を変えただけで、しかも何か都合のいい言葉にと塗り固め、
似たようなことが行われている、この地上…というか地球上…どこまで人類は愚かなんですかねぇ?
私の意見からすれば、本気でそのうちに、人類、地上だけの戦争ではなく、
このままだったら、まじで侵略戦争を宇宙にまでもっていきかねないな・・・
と思いつつ、未来に多少危惧を抱いていたりする私です…
ま、それほど人類は愚かではない、と祈りましょう・・・切実に・・・・

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遥かなる邂逅 〜動乱

ドォォォォン!!!!

鈍い音が響き渡る。
「スミレちゃん!こっちに!」
「でもまだ!」
そう。
まだ、あそこに、彼女がいるはず。
そういいつつ、そちらに駆け出そうとするが。
「もうあそこはだめよ!今はともかく逃げるの!」
「でも!!!」
そういわれ、手を引っ張られ、そのまま少しでもその場から離れるべく、ローズに引っ張られ、ユリとスミレはそこから走り出す。
といっても、ローズに引っ張られる形でスミレもまた、走っているのだが。
― 自分の無力さがこれほどまでにつらいとは。
今まで、こんな思いなんてしたことがなかったような気がする。
そう、スミレは思うが。
何か自分はできるはずなのにその手段がわからない。
そんな自分自身が無償に今はうらめしい。
ローズにその手を引っ張られ、そして、スミレとユリが走りながら目にしたものは。
視線の先で、巨大な火の玉のようなものが炸裂する音。
― それはまるで悪夢のように……
― 結局、スミレの記憶は戻ることはなく。
ローズとユリ、二人の母娘の元で過ごし始めてからもはや数年が経過している。
はじめのうちは、とても平和に時間は過ぎていた。
そう、あのときまでは…


宇宙に意思をもった生命体が誕生し、時は流れ。
そして、それらはそれぞれに独自の進化を遂げ。
そして、それぞれに『考える力』をそれぞれ独自にともち。
そしてまた。
はじめは、好奇心と向上心から。
それはほんの小さなきっかけ。
偶然と呼ぶべきなのか必然、というべきなのか。
とにかく、人類は、飛躍的に知識と技術を進化させ、様々な『物質』を作り上げた。
それは、生命に恵みをもたらすものから、挙句は滅ぼす、つまりは消滅させるまで。
はじめのころの『武器』と呼ばれていたものは、もっともかわいらしいものであった。
それは、すべての生物にいえること。
それぞれがその命をつなぐために、必要なモノを自分たちの手で作り上げていったのがそもそもの始まり。
だが、それはやがて、権力や力の誇示、といったものにとかわってゆき。
さらには見栄や欲望、といったものにとすりかわってゆき…
そして、そんな『命ある者』たちの欲望が、それぞれの惑星の内部だけでとどまることを知らず。
さらにより大きな利益とそして豊かさ。
それらを求めるために、他の惑星、または太陽系やそして銀河。
さらには銀河すらも超え、そこにある銀河集団以外の場所たる空間、ともいえる銀河に手を伸ばしたのは。
そう、宇宙的な時間からするとそれほど長くはかからなかった。
何しろ考えなどは、『物資や必要なモノ』がなくなれば、無限にある別の星などに出向けば。
そこには手付かずの新たな資源やそして豊かさがまっている。
それに気づいた生命体たちが…『使えばなくなる』という基本的なことをさしおいて。
― 宇宙は広く、無限大であるから関係ない。
そんな思いから始まった、宇宙開拓。
それは、別に人類、と呼べる生命体だけでなく、それに行き着いた生命体は他にも多数。
そして…
広い宇宙の中には、平和を愛する自然と共に生きる、という生命体も存在していた。
だがしかし、そんな彼らは、
そんな『目先の欲』に目がくらんでいるほかの生命体たちからすれば邪魔以外の何ものでもなく。
結果。
まったく彼らにとっては身に覚えのないようなことをでっちあげ。
そんな彼らを『危険生命体』として排除してゆき。
あるときは、そんな彼らそのものを『動力』として動因し。
― 結果。
それぞれがそれぞれに、欲とそしてさらなる豊かさ。
それらを求めるがゆえに…やがて、宇宙規模、というよりも、
銀河すべてを巻き込んだ争いに発展していったのは、それは当然の流れ。

― そんな状況が続いた、宇宙の中で。
この惑星がそんな『被害』に会わなかったのは、それは、この場所が特殊であったがゆえに。

…だが、しかし。
その『安全神話』は、あるとき、技術と科学力の発展にともない。
あっさりと打ち砕かれたのである。


すでに、もう、人工的な光しかみえない深遠なる暗闇。
そう呼んでも過言でないそんな空間。
まだ少しばかり見える光は、それはすでにもう存在しない星の光。
光の速度はどこかの惑星で設定された数値からすれば、およそ、秒速、20万KM/秒。
それは、その光の属性というか強さによって変化するのだが。
それが重力、という制限のない真空空間である宇宙においては、また然り。
はじめは誰もが気づかなかったのだ。
いや、気づいていたものもいたが、それらの危惧を叫んだが。
そんな存在たちはあっさりとそれぞれの権力をもっているものたちにと握りつぶされた。
そして。
ようやくそのことを現実として、危険視し始めたときには、すでに遅し。
― すでに、生き物が存在できるような惑星。
というよりは、惑星などを誕生させるに必要な力をもっている星などは。
すべて消滅、というより、そんな馬鹿な存在たちにいいようにただ単に力を吸い取るべく破壊され。
気づいたときには、すでにもう、ちょっとした星系を維持できるような星はどこにも存在しておらず。
次に目をつけたのは、まだ生まれたばかりの新星。
そして…
何度も、何度も同じ過ちを繰り返し。
― 結果。
今、この宇宙というか、いまだにそれぞれの力を誇示するために、というよりは。
その縄張りともいうべき、どちらが優勢な立場か。
などといった馬鹿らしい戦いの中、新たなるエネルギー源として使われているのは…
…生体エネルギー。
肉体がもつエネルギーはさることながら、精神がもつ、つまりは魂ともいえるそれがもつ力そのもの。
― ある機関などは、そんな『生体エネルギー』だけを吸い取るべく、人工的に子供を作り出している場所もあり。
または。
生殖機能をもっている生物がもっている『性のエネルギー』それに目をつけたとある機関などは。
エネルギーを吸収するためだけにそれようの場所を設け。
すでにもう、彼らは『命ある存在(もの)』としての本質的に授かっている使命からかけ離れた行動に出ていたりする。
そして、そんな彼らが目指しているのは。
こんなすでにもはや生命が住める惑星などははっきりいってゼロと思われる、
そんな広大なる宇宙空間で、そんな惑星をみつけ…そして手にいれること。

そして…
今まさに。
この惑星はまさにその文字通り、そんな『彼ら』の欲望渦巻く対象に選ばれたのは。
それは当然の成り行きで…


…ピッ。
ドォォォォン!!!
「何だ!?」
こんなあたりに破壊するようなものが存在しえるのか。
まさか、反勢力のスパイモニターか?
などと思いつつ、かたかたと機体の中にあるモニターを触る。
すでにもう、自分たちが足を休めれるような惑星などは存在しなくなっていくら時間がたったのか。
今の彼らの生活の場は、ここ、宇宙船の中。
移動要塞宇宙ステーション。とかつては呼ばれていたらしいが。
今は惑星などがない代わりに、こういった手がくわわった無機質的な空間が彼らのような命あるものたちの住みか。
そして、宇宙に数多とはじめは存在していたそれらの場所もまた。
宇宙にはびこる、戦乱、という名前の中にと無残にと掻き消えていったのもまた事実。
ゆえに。
生き残った、命あるものたちが住まう、俗にいう『コロニー』そこに住まうものたちは。
自分たちの生活の場であるその『船』が見つからないように。
常に監視の目を光らせ、そしてまた、移動しつつ攻撃をしのいでいる。
一般的な人々が住むそんな『住居施設(コロニー)』であるがゆえに。
そして、当然ながら、戦闘部隊、というものも存在し。
怪しいものを見つけたら即破壊。
それが彼らにとっての真実というか理。
こんな状況の中にあって生き延びるための知恵。
モニターに映し出される何かの機械を破壊した内容の文字と、宇宙空間にと広がる火花。
常識的には宇宙空間には空気がない、つまりは『燃える』という現象が起こりえるのは、
酸素を介入してその現象が起こりえる、そう常識的には捕らえられているが。
だがしかし。
実際のところは、こうして宇宙空間でも爆発は起こる。
違うのは、その爆発によって生じた炎などが継続的に続かない、ということ。
すべては一瞬でカタがつく。
まあ、その破壊された対象物の中に空気そのものが含まれている場合。
周りの真空状態に圧縮されるような形で、そこに空気の塊が生成され。
その中で激しく燃える、という現象もまた起こりえるのだが。
簡単に説明すれば、水の中に油などを入れた場合、水と油が分かれる。
あのような現象、そうその現象的には違えども、にたようなものだと理解すれば漠然と何となく意味は理解できるであろう。

「捜査陣、今のは…」
メインルームから響く、確認のための声。
爆発と同時にそれがいったい何であったのか。
すでにコロニーから調査隊がそこに調査にと赴いている。
周りに広がる、何かしらの機械の残骸。
普通なら、その衝撃で宇宙の彼方に飛んでゆくところではあるが。
そう、普通なら。
だがしかし、破壊したレーザー光線にとある特徴を備えていればそれはまた話は違ってくる。
つまりは。
その一角のみを隔離した形にして、その対象物を破壊する。
という方法をとれば、いくら強くその対象物を破壊しようとも。
破壊された物質はその隔離していた空間から外にこぼれることもなく。
― 結果。
破壊された物質などの残骸から、様々な情報を読み取ることも可能。
それは、『科学』が発展しているがゆえにできる技術。

「これは…人口的なものですね…送信先は…」
残骸から、それが信号を送っていた位置まで特定できる。
その位置の起動から、相手の位置を探り出すこともまた可能。
その送信パルス情報から、大体の軌道軌跡をたどることはできる。
まあ、大体はこういった情報収集のための装置が破壊されれば、それなりの信号がそれを操っていた物にと送られ。
まずはめったとどうにかなる、ということはないのだが。
「…え゛!?」
その送信履歴をみて思わず目を丸くする。
今までに見たこともないその履歴。
一瞬、目の錯覚ではないか、とも思えるほどに。
「どうした?」
通信機から響いてくるコックピットの声。
「…送信先は…常に一定です…」

一定の場所にと送信されている。
それが意味することは、つまりは。
固定性のコロニーか、もしくは。
ありえるはずもないであろうが、まだ残っている惑星。
そのどちらか。
普通は大体移動している軌跡情報が残っているはずなのに。

破壊された、その装置から読み取った情報は。

そこには、星などが存在するはずもない。
とずっと思われていた…かなり重力も高く、それでいて、近くには巨大なブラックホールなどもあり、そして。
その重力場から、そこには命が誕生するような惑星どころか。
定住性のコロニーですら建造はできない。
そう、常識的には思われていた、その『場所』のとある一点を指し示しているのであった…


情報を常に把握するための、流星群、そんな中に忍ばせていた、ある装置。
それが、とある移動要塞施設に発見されたのは数ヶ月前のこと。
装置が破壊された、ということは、それすなわち。
この場所も相手に伝わった、とみてまず間違いはない。
ゆえに、この星にと住まう人々は、それぞれに対応策を講じた。
― 結果。
前々から計画していた、といっても、いまだにまだ完成のほどはかりの先ではあるが。
とにかく、宇宙船、それらの開発。
少しでも、技術や、そして能力などあるモノたちは、こぞってその開発にと協力し、完成まであと少し。
とはいえ、さすがに、この惑星全員分の生命体を積み込めるまでの宇宙船を作るには、はっきりいって時間が足りない。
ゆえに…
代表者たちのみで、内密に行われた会議。
それによって、それに乗り込ませ、この星を脱出させるメンバーは少しづつではあるが、すでにきまりかけていた。
そんな矢先…
『彼ら』はやってきたのである。

まず、それをみたときに目を疑った。
確かに、空気が存在する。
多少、人体に影響を及ぼす紫外線などが多々とあるにしろ。
それは、彼らのもっている空気浄化装置や紫外線除去装置を使えばどうとにでもなる。
つまりは。
もはや、彼らのような人類が住める惑星などは存在しないであろう。
そういわれていたはずのこの宇宙の中に、まだ残っていたのだ。
彼ら、つまりは、人類がその足を大地につけて、生きていけるそんな惑星が。
人口的に張り巡らされていたはずの、惑星を覆っていたバリアはすでにもう老朽化し。
今、この星の内部にいる者たちの技術と、そして材料では新たなバリアを作り出せる余裕もなく。
そんな理由は、ここを見つけた彼らにはわからない。
とにかく、彼らからすれば。
― いい、『惑星』がみつかった。
ということのみ。
惑星を特殊な機械で視通してみたところ、あまりこれといって特別な資源などはこの惑星には存在しない。
だがしかし。
どうやら、地下、というか地表深くにある、空間にどうやら文明を築いている。
ということまでが理解できる。
そして、惑星の隅々まで調べた結果。
地上にも町や村らしきものが見て取れる。
それは、『滅んだ』死んだモノではなく。
まぎれもなく、今も活動している、そんな場所−…

世の中、そうはうまくはことは運ばない。
すでに唯一かもしれない、といった生命がその命を大地に根付かせ、生活できる、惑星の存在。
命ある者、というか、知的生命体、というものは、そういった場所はとにかく手に入れたがる。
ましてや。
その場所がすばらしいものであるならなおさらに。

惑星が発見されて、惑星時間上で一ヶ月もしないうちに…
惑星の存在は、数多の組織に知られることとなり。

― 結果…

ドォォォン!!!!
また、あらたに火柱が上がってゆく。
「何で!!?」
思わず悲鳴に近い声があがり。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
あるものは泣き叫び。
「おかーさん、おかーさぁぁぁぁぁん!!!」
泣き叫ぶ子供らしき声。
爆風と、熱風と、炎が吹き荒れる、町の中。
大人たちはまず、子供たちを逃がすべく地下の町にと移動させた。
そして。
自らがおとりになり、どうにか地上で、『侵略者』たちをどうにかしようと。
各自、大切なものを守るためにと立ち上がる。
だが、いかんせん。
素人と、訓練された兵士。
当然、結果は明らか。
「隊長!この町はそろそろ陥落です!」
あたりに満ちるは、何かが焼け焦げてゆくにおいと、そして。
風にのって辺りにと充満しているのは、鉄さびにもにた濃縮した血のにおい。
「死体はそのまま回収。まだ息があるものは、生体エネルギーをすべて吸い尽くすために、エネルギー施設に搬送のこと!」
隊長。と呼ばれた男性らしき人物が、そこに転がっている、すでに息をしていない彼らにとっては人形を、
かるく蹴り飛ばしつつそんなことを彼が指揮する隊の部下たちにと伝達を行う。
― それは、あきらかに、『侵略』以外の何ものでもなかった。
彼らの頭というか、概念には話し合い、というようなものは存在しない。
やらなければやられる。
そんな状況であるがゆえに。
ほそぼそと自力で文明をどうにか築き上げ、そして科学力を向上させていたこの惑星に住まうものたち。
だが、基本的に、彼らはこの惑星を再び地上でも平和に生活できるため。そのことにのみ力を注いでいた。
対して、侵略してきた、彼らはといえば。
とにかく、殺傷能力をさらに追求、そしてよりよいエネルギー補給。
それを軸にした科学力を向上させている。
勝敗は…火を見るよりも明らか。

惑星が発見され、数ヶ月。
すでに、地上にあった、ちょっとした大きさの町や村。
そして、独自の進化を遂げていた、木々。
それらはものの見事に、『侵略』してきた人類によって…メ・・すでにその姿をもう…とどめては…いない。
力のないものたちができるのは。
ただ、戦火から、逃れること−のみ…


                        −第7話へー

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あとがきもどき:
薫:簡単な説明。ちなみに、今この上記の小説の中で起こっていること。
  ?何?意味がわかんないよ?
   という人のために(というか、私の文章力ではわかんないだろうなぁ・・・・)説明です。
   この舞台となっている宇宙ではすでに生物がすめるような惑星は、はっきりいってもう存在してません。
   ユリたちがいる惑星が唯一、といっても過言でないのです。
   で、そんな唯一の惑星であるがゆえに。
   戦争をいまだに無意味に(彼らにとっては無意味ではないが)繰り広げている、
   そんな彼らのいい争奪戦の争いの場となっていたりするのです…
   有害な紫外線などは、発達した科学力をもってして。
   招かざるものたちであるそんな『彼ら』が削除したがゆえに。
   星そのものの生態系どころか、状態もまた変わってきていたりするのですが。
   そんなことはおかまいなしに。とにかく、自分たのいいように住める惑星をもつこと。
   それがひとつの『自分たちが一番実力がある。』という目安になる。という上層部の決定のもと。
   元からいる惑星の住民の意見などを聞く間もなく、というかまったく聞かずに。
   いきなり戦火とかしているこの惑星です。
   ちなみに、スミレちゃん、記憶を封じているために力なんてものは当然しらず。
  (このときの本人自覚無いけど)
   力のないただの子供となってたりするのです…フェアリーも常にそばにはいますが。
   基本的には彼女はスミレちゃんが行動しない限り、もしくは、彼女の命が危険、
   (つーか、スミレちゃんは死ぬ、ということがないのだが・・・・)
   にならないかぎりは独断では行動せず常にいつもスミレちゃんのペンダントの石としてそばにいる状況です。
   ま、平和な世界も無慈悲な侵略をうけたらあっという間に地獄と化すという典型的な例でしょう。
   戦争で一番被害をこうむるのは、力のない一般市民や小動物ですからねぇ・・・
   何で戦争なんてものがあるんでしょうか・・・・
   まあ、とりあえず。
   ちょこっとぼやきつつも。何はともあれ、こんな感じの状況です。
   今現在のこの小説の舞台となっている惑星の状況は。
   まあ、意味のない説明をしましたが。
   それでは、また、次回にてv

2004年2月10&11日某日

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