まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

今回は、アニメの6話の仮面の回v
まあ、かぁぁなり割愛してますけどね(自覚ありv
次回から、ようやくまともになるかなぁ?
そろそろメンバー終結、だしねv
何はともあれ、ゆくのですv

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ルルーシュに宿りし力。
それは絶対厳守の力。
今はまだ、その力は弱いが、その力が成長してゆく過程で避けられないのが暴走。
だけども、大丈夫。
ねえ、お兄様?
私はその暴走を事前に察知する『力』をももっているのだから。

 ~~

「う~ん。平和」
「でも、リナリーお姉様……」
からからと、車椅子を押しながらそんなことをいうリナリーに戸惑い気味にいっているナナリー。
何でもカレン・シュタットフェルトという人物が生徒会に入るのでその歓迎会、とのこと。
リナリーからすれば、あまりおおっぴらに会いたくないような気がする。
もっとも、まさか自分がL、だとはまず気づかれないだろうが。
しかも、視た限りではあのスザクまでもが転入してきたらしい。
そもそも、彼に口利きをした彼女は相変わらず…といったところなのだろうが。
それでも、見つかってしまう確率は高くなる。
まあ、彼女ならば黙っていてほしい、といえば素直に従ってくれるのは見えているが。
「大丈夫だってば。…まあ、今度ここにきたのはコーネリアお姉様みたいだけどねぇ」
次にこのエリアの総督に任命されたのは、彼女たち兄妹にとってはよく見知った相手。
そもそも、多大にいる異母兄弟姉妹の仲で、一番よく親しくしていた人物だ。
そういっても過言ではない。
ある意味、昔のゲームの続きみたいなものよね。
七歳から先、コーネリアとの戦術ゲームにおいては兄のルルーシュは負けなし。
それにコーネリアが年甲斐もなく多少すねていたりもしたのが先日のような気がする。
「たしか。ユフィお姉様もこられているんですよね」
できれば会いたい。
だけども、それはかなわない。
もしそんなことになれば、自分たちが生きていることがわかり、いつ何時狙われるとも限らない。
そんなことはナナリーとて判っている。
判っているが、それとこれとは話が別。
「だけど。ナナリー。それ、人前でいっちゃ、だめよ?」
それでなくても、この学園の中で身分がばれでもしたら、兄も自分も、そして妹も、ただではすまないだろう。
皇女、皇子がここにいる…というのは、アシュフォード家の一部のものしか知らない事実なのだから。
たしかにリナリーが言ったとおりではある。
念には念を。
いつどこで誰が聞いているか判らない。
……と。
「……あ」
思わず間のぬけたような声をだすリナリー。
「お姉様?」
そんな姉の声にきょとん、とした声をだしているナナリー。
「ああ。なんでもないわよ。さ、いこ」
向かっているのはクラブハウスにとあるキッチン。
というか……ルルーシュお兄様…何やってるんだろう?
それがまず本音。
ふとした瞬間に視えた、のは、猫が黒い仮面をかぶって学園内をかけまわっている様子。
そしてそんな猫をあわてておいかけている兄の姿。
猫ごと、こっちに移動しようか、どうしようか……
そんなことを思うのとほぼ同時。
『みなさ~ん。生徒会長のミレイ・アシュフォードです。今回の課題は猫だ!』
・・・・・・・・・・・・・・・・・
『校内を逃走中の猫を捕まえなさい!部活は一時中断!協力したクラブは予算を優遇します。
  そして、猫をつかまえた人にはす~ぱ~なラッキーチャンス!』
『生徒会メンバーからキッスのプレゼントが!お~ほほっほっ!お~ほっほっほっ!!』
って、まってよっ!
「な、ナナリー!一度、高等部の放送室にいくわよっ!」
「え?お姉様?」
「下手したら、私たち中等部もキスしなきゃいけないかもしれないのよっ!?」
冗談じゃない。
こんなところでファーストキッスを使いたくない。
というか、お兄様!!何かすごいことになってるしっ!
人目がある中、いきなり猫を瞬間移動させることなどできるはずもない。
それこそどこからどんな噂がおこるとも。
目的地を変更し、あわててナナリーの車椅子を押しながら、
今放送しているであろうミレイたちの元にと向かってゆくリナリー達の姿。

せ…生徒会って私も!?
…え!?
わ…あわわ!?
ばっしゃぁぁっん!
飛び込みの練習をしている最中のいきなりの放送。
それゆえに足場を崩し、そのまま下のプールにと落ちてゆく。
寝耳に水、とはまさにこのことをいうのかもしれない。
「や…やめてよ。もしかして、私のはじめての!?」
ルルーシュに対する疑念。
それは晴れたわけではない。
ないが、聞きそびれているのもまた事実。
だが、それすら思考からぶっとんでしまいそうなほどのいきなりの放送。
何やらいつのまにやら生徒会メンバーにいきなり入れられていた。
それゆえに、話す機会があまりなかった。
とにかく、また後からそれとなく聞いてみよう。
そうおもっていた矢先のこの放送。
がさっ。
彼女…カレンがそう思うと同時、横の茂みががさりとゆれ、
『おおおっ!』
…え?え…え!?
どうやら自分をつけてきていたらしい男子生徒達が感涙にむせている。
「カレンさんのカレンな唇は俺たちもののだぁぁ!」
って、かなりまてぃっ!
カレンがそんな彼らの盛り上がりように内心突っ込みをいれたのは…いうまでもない。

「生徒会メンバーって、ルルーシュでもいいの!?」
「私、ミレイさんがいいなぁ」
「…こんなところでカミングアウトしないでよ」
『猫ぉ!猫をつかまえたら、その所有物は私にぃ!私にわたしなさいっ!』
放送をきき、逆の意味であるいみ盛り上がっている女子生徒達。
まあ、女性にまったく目がなく妹思い。
ルルーシュは周囲に対し馴れ合いを好まないがゆえにあまり知らないが、
女性とたちの中ではかなり人気がある。
ゆえに…女性とたちのやる気が起こるのは…いうまでもないこと。
約一名、何か違うことをいっている女性とがいるのはおいておく。

「か…彼女、余計なことをっ!」
走りながらもその放送をきき歯軋りするしかないルルーシュ。
そもそも、どうしてミレイたちが猫のことを知っているのか。
それはルルーシュが猫を必死に追いかけている様子を見かけたからに他ならない。
ひたすらに、とにかく猫を見失わないようにとかけてゆくルルーシュ。
一方。
「人を勝手に商品にしてぇ!これだからブリタニアはっ!」
走りながらも、人がくればおしとやかに歩き出す。
病弱なんて設定にしなきゃよかった!
と今さら悔やむものの、どうにもなるものではない。
と。
「きゃぁっ!?」
「きゃっ!?」
校内をとにかくひたすらに走っていると誰かとぶつかり、そのまま廊下にへたり込む。
「…ご、ごめんなさい。って何て格好をしているの!?シャーリー!?」
みれば、水着姿のまま校内を走っていたらしいシャーリーの姿。
「だ…だって、私たちのキスがかかってるのよ!?」
「…たしかに。同感」
かくして、カレンとシャーリー、という二人のコンビが今ここに誕生してゆく。

「な…何やってるんだか…お兄様は……」
がくっ。
先ほど、猫を追い詰めた、と報告がはいった。
みれば、塔の上の鐘つき堂の中にとはいりこんでいる猫の姿。
あそこなら……
仮面のみに指定して移動させることは可能かな?
猫ごとのほうがはるかに楽なのに。
というか、猫がいる、とわかってるのに何やってたんだろ?
そんな疑問がリナリーの脳裏を掠めるのもうなづける。
視界に入るのは、鐘つき堂に足場もないのによじのぼってゆくスザクと、それをおいかける兄、ルルーシュの姿。


「あ。かりがとう。ルルーシュお兄様とアーサーを助けてくれて」
アーサーとは猫の名前。
先日よりクラブハウスにて飼いはじめているのだが。
一番の理由は、猫がいることでナナリーに笑顔が増えるから、という事情。
もし、スザクが躊躇なく助けにいかなければ人前で力をみせることになっていた。
だけども、助けられる力をもっているのに何もしない、というのは耐えられない。
リナリーが行動を起こそうとするとほぼ同時、躊躇なくルルーシュを助けにいったスザク。
だから心からお礼をいう。
「ありがとう。ルルを助けてくれて」
「やるじゃん!転校生!」
リナリーに続いて、シャーリーとリヴァルもスザクにかけよりお礼をいっていたりする。
他の生徒達はいまだに、彼が日本人だから、という理由で怖がり声すらもかけていない。
「ねえ。この猫、何かもってなかった!?」
先ほど、屋根から落ちかけたルルーシュを戸惑いなく助けたスザク。
そのことにより、他の生徒達の彼に対する印象も多少代わりをみせている。
それを表にだす生徒はほとんどいないが。
そんなスザクにと何やら異なることを問いかけているミレイ。
「え?何かかぶってたみたいだけど、よくみえませんでしたし…」
その台詞に心底ほっとする。
もし、アレをスザクがみていたら。
まあ、説明のしようはいくらでもあるが。
そもそも、あれは母親の形見なのだから。
「あ。忘れ物があるから先にいけって」
あんなところに、何が?
とはおもうが、だがしかし、切羽つまったような様子からよほど大事なものなのだ、そう判断したスザク。
「それだぁ!あいつのはずかしい秘密!」
びしっ!
スザクの言葉に、さらに問い詰めようとするミレイだが、
「そういうことですか。会長」
ゆっくりと、どうやら仮面を隠したらしく降りてくるルルーシュの姿。
今なら大丈夫かな?
少しばかり目を閉じて、周囲を『視る』。
人目につかない場所に隠されている仮面の姿を見つけると同時に、それを指定の場所に移動させておく。
リナリーが目を閉じたことを疑問に思うものはこの場にはいない。
そもそも、目を閉じた、というだけでは誰でも行う行動なのだから。
「あ~あ。せっかくルルーシュの弱みをつかめるとおもったのに」
「ルルってかっこつけだから」
心底残念そうにつぶやくミレイに、それに同意するかのようにいっているシャーリー。
「ねえ。二人って知り合いなの?」
どうみても初対面ではなさそうな気がする。
そもそも、このスザクという人物はいつ何どき自分のことに気づくとも限らない。
その危険性を踏まえているがゆえにといかけているカレン。
あのとき、スザクを救出したときに、その一員にカレンはいたのだから。
「…だって、イレブンと……」
カレンの言葉に同意するかのように、おびえつつもつぶやいているお下げ頭の女の子、ニーナ。
「い、いや。僕は」
ルルーシュたちの正体が知られないとも限らない、だから否定しようとするスザクだが。
「日本人とか人種は関係ないとおもうけど」
「リナリー。リナリーの言うとおり。友達だよ。俺たちは」
そんなスザクの言葉をさえぎり、さらっといっているリナリーに、それに続くようにいっているルルーシュ。
「ルルーシュ、だけど……」
友達、といえば、いつどこで知り合ったのか。
そのあたりを聞かれれば、彼らの素性がばれかねない。
それだれは避けなければいけない。
――命の危険性が伴わない限りは。
「なあ。会長。こいつを生徒会にいれてやってくれないか?」
『え??』
突発的なルルーシュの提案に、その場にいる全員が思わず唖然。
「うちの学校は必ずどこかのクラブにはいらなければならない。でも……」
だがしかし、ルルーシュのいいたいことはもっとも。
日本人であり、なおかつ前総督を殺したかもしれない、と捕らえられた人物。
そんな人物を好き好んで入れようとする部活があるはずもない。
「副会長の頼みならしょうがないわね」
ルルーシュの言いたいことを即座に悟り、枢木、という名前にてあることを思い出す。
だからこそ、かるく笑みを浮かべて即座に了解するミレイ。
枢木スザク。
最後の日本国の首相の一人息子。
そしてまた、ルルーシュたち兄妹がブリタニアから人身御供としてあずけられていたその家名。
「これで一件落着ですね。二人も、お耳を」
「?ナナリー?」
ちゅ。
「って、ナナリー!?何やってるの!?」
いきなりといえばいきなりの行動に思わず声をあげるリナリー。
ナナリーがいきなりルルーシュとスザクの耳にかるくキスをおくったのだから驚くのも無理はない。
「え?でもお姉様。ミレイお姉様が公約したご褒美です。お二人ですから、半人前の私で我慢してくださいね」
「だからって!こういう場合はいいだしっぺのミレイお姉様がするべきだしっ!」
ぐっと力をこめていいきるリナリー。
「って、リナリーちゃん、それはかなりまってっ!」
「そもそも、勝手に会長、私たちをカケの道具として使わないでください」
リヴァルとシャーリーの突っ込みはほぼ同時。
「え~。でも、ルルーシュの弱み、つかみたかったしぃ」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
にこやかに、悪びれもなくいわれればもはやだまりこむしかない。
「と、とにかく!よぉし。猫がつかまったお祝いだ!もちろんあらたな新人のおごりな」
その場の雰囲気を和ませるために、あえて別のことをいいだすリヴァル。
「たかるなっ!私、ミレイ・アシュフォード。生徒会長よ」
「あ。私シャーリー。よろしくね」
「おれ、リヴァル」
「よ、よろしくおねがいします」
日本人である自分に怖がることもなく挨拶してくる彼らに一瞬戸惑うものの、そのまま深くお辞儀を返す。
そんな中。
「そういえば、結局、ルルは何を猫にとられたの?」
ふと疑問に思い、といかけているシャーリー。
「そ、それは…っ!」
というか、猫にアレを取られるなんてお兄様のどじ。
そんなことを心の中で思いつつも、
「どうせ。お兄様のことだから。私たちに隠れて作ってた細工物、猫にとられた、とかそのオチでしょ?」
嘘ではないが完全なる真実でもない助け舟をだすリナリー。
「え?リナリーちゃん?それって?」
「お兄様ったらね。ナナリーと私を驚かそうとして、プレゼントを作られてたから」
「って、おまえっ!何でそれしってる!?」
いいかけて、ばっと口をふさいでいるルルーシュ。
知られていない、とどうやら思っていたらしいけど。
リナリーが視ればそんなことは問題にならない。
というのをどうやら失念していたらしい。
「あ~。シスコンのルルらしいわね」
「会長!どういう意味ですかっ!」
『うんうん』
その言葉にその場にいた全員が同時にうなづき納得する。
つまり、この騒動は、その隠れてルルーシュが作っていたその品物。
それを猫がとっていってしまい、おいかけていたルルーシュをみてミレイが勝手に騒ぎにした。
というのも誰ともなく理解する。
「…そんなことで、人のファーストキスが賞品にされたわけ?」
おもわず脱力してしまうカレン。
というか、こんなあほな理由など考えられない、というか考えたくない。
ぶ…ブリタニア人って……
カレンが心の中でそう思ったのは…いうまでもない――


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あとがきもどき:
薫:今回は第6話の仮面の回でした。
  ちなみに、まだ3話の偽りのクラスメート、の回はおわっていない。という設定。
  スザク救出後にカレンは学園に出向いている、そんな設定にしております。あしからずv
  さてさて、そろそろようやく本題にはいれそう~(そうか?
  それでは、また次回にて♪

2008年4月18日(金)某日

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