まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

さてさて。時代は一気にとびますv
というわけで(何が!?)ギアスアニメというか原作がアニメになるので、そちらにはいりますv
そういえばドラマもいろいろでてますよねぇ。
でもまだこれ、DVDかおうかな?という気にまではなりません。
そもそも、幾度も見直そう、という気にもあんまりなんないし。
それでも、この二次さんを思いついたのは、こういう妹がいたら。
というか、菫ちゃんならこういうちょっかいかけるかも…という思いから(こらこらこら!
何はともあれ、ゆくのですv

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……ロリコン?
一瞬、相手の心のうちを『視た』ときには唖然とした。
だけども、そんな魔の手に大切な妹を渡すわけにはいかない。
今度こそは間違えない。
しかし…スザク、あんなのが父親で、彼も私たちと同じようにあるいみ気の毒……
だって…だって私たち、まだ子供だよ!?
リナリーがそう思ったのは、当時のスザクは知る由もない。

 ~~

「ん~。しかし、C・Cも強情、というか何というか……」
自力で逃げようと思えば逃げられるでしょうに。
そもそも、V・Vにしろ。
「Aから全てのナンバーの力を保持している異なる存在がいる、というのも問題とおもうけど。
  ま、私には関係ないし」
彼女なりに考えての行動なのはわかる。
判るけど、やっぱりあの現状はいらいらする。
「しかし…だからって。あの情報を嘘を交えて流したの、まずかったかなぁ?…ま、いっか」
そもそも、あのままでは彼女の精神上、よろしくない。
彼女の母親でもあるマリアンヌとのつながりをもっていたC・C。
そのことは兄や妹にはいっていない。
リナリーだけが知っている秘密。
とにかく、監視の目から逃れられればそれにこしたことはない。
少なくとも、今の状況が彼女にとってよいことだ、とは到底思えない。
意識のみを飛ばしている状態でも、唯一、会話することができるのは、王たる力を与える力をもつ存在。
それでも、自分から意識しないと相手にはやはり視えることはないが。
唯一、全ての力を受け止めて話を聞いてくれたのが彼女だったのだから。
そうつぶやくリナリーの周囲にころがっているのは武装している兵士たちのような人々。
そもそも、理不尽に人々を虐げようとするからこうなるわけで。
といっても、顔を見られるわけにはいかないので、サングラスに茶色いウィッグ。
それがもっぱらリナリーが外において行動するときの格好。
その手には、実は中身が何もはいっていない改造されている銃。
しかし、銃って便利。
力の弾丸を、普通の弾丸のように見せかけて使うことができるし。
そもそも、力を叩き込んでいるので痕跡が残らない。
いくら庇護を受けている、といっても全て甘えるわけにはいかない。
かといって下手にアルバイトでもしようものならば、万が一身元をさぐられたら困る。
ゆえに、一番てっとり早い方法は、物資が豊かな、しかも奪っても文句をいわれそうにない場所から貰う。
いくら何でも相手がたったひとりの女の子、しかもあっさりと負けた。
というのは軍人にとってはプライドからして回りに吹聴できるものではない。
物資を強奪されたとしても、それはブライドが邪魔をして回りにはそのことは伝わらない。
それが判っているからこその行動。
「さってと。今日の戦利品をもって、今日は新宿にでもいってみよっと」
必要とおもわれる品物意外は、全て保護を受けられていない人々にと無料でくばる。
それがリナリーの日常のヒトコマ。
もっとも、この行動はナナリーにはいってはいない。
ルルーシュは気づいてはいるが、いっても無駄、というのがわかっているので気をつけるように。
と釘をさされているに他ならない。
「そういや。今日はルルーシュお兄様、チェスのお仕事はいってる。とかいってたっけ?」
しかも相手は何でもブリタニアの貴族らしい。
貴族とは名ばかりの、何もしない腐りきった大人。
ときどきはちょっとしたお茶目心でルルーシュと共にとあるウィルスを作り上げ、
それを電脳上にリナリー自身が運んでいき、本国のコンビューターを混乱させたり。
ということもやっている今現在。
どこからも足がつくはずのないあるいみかわいらしい抵抗。
リナリーの能力は、電脳世界上にも及び、そこに意識のみを入り込ませ、またそこから様々な情報を引き出すことも可能。
当然、痕跡などは何ものこらない。
そしてまた、特定の場所に別の何かをいきなり組み入れることすらも。
今はまだそれくらいのことしかできない。
もっとも、それくらい。
というその事実がかなりの混乱を本国に生んでいるのもまた事実なのだが。
茶色い髪のおかっぱ頭のサングラスをかけている女の子。
そのイレブンには厳重に注意せよ!
という勧告が軍の中にはまことしやかに伝わっているが、イレブン、という事態が間違い。
そもそも、イレブンでなくて日本人、でしょうがっ!
つくづく内心そうおもうリナリー。
父は、ブリタニアは生まれ育った愛着あるそれぞれの国から名前、というものすら奪い去ってゆく。
そこまでして、どうして自分ひとりが絶対者でありたいのか私には理解できないし。
神話を再現して、数多の血を流し、神々の世界、そして地上。
全ての頂点に立つこと。
それが今のブリタニア皇帝…リナリー達の実の父親の願い。
さくっと死んでくれれば面倒ごとに普通ならならないんだけどねぇ。
その能力の結末を知っているがゆえに、それをすることもママならない。
そうでなければ、いとも簡単にあっさりと寝込みでもおそっている。
兄と妹を守るために。
あの男さえいなければ、いとも簡単に王位をめぐって継承権をもつもの、そして貴族。
様々なものたちが争い、自滅してゆくのは明らか。
「ま、とにかくいこっと」
すでに監視カメラなど、といったものは壊してある。
そしてまた、目撃者、といったものも存在していない。
すくなくとも、全員が全員気絶しており、また通信手段も壊されている。
そのまま、持ち運ぶものを物色し、目安をつける。
シュ。
それと同時に瞬く間にその場から掻き消える。
先ほど目をつけた品物と同じく。
これが、彼女が今まで捕まらない理由。
増援が駆けつけたときにはすでに当人も、そしてまた品物すらも持ち去られている。
しかも、闘争経路は不明。
ゆえに、軍の内部で産まれている疑心暗鬼。
狂言、または協力者、その噂は様々。
疑心暗鬼はほうっておけば、どんどんひろまり、やがては組織の壊滅につながる。
それがわかっているからこそリナリーはほうっておく。
というか、とっとと崩壊してくれ。
というのがリナリーの本音。
今の世界では、人々が安心して暮らせる世界になりえないから――


「いつもすいません。Lさん」
L。
それが外でのリナリーの呼び名。
もっとも、リナリー、なので頭文字をとってのLなのだが。
わっ。
いつものように品物をもって廃工場にと出現する。
ガラガラガラ。
いつもは閉ざしてあるシャッターをあける、それが合図。
新たな品物が手にはいったので配布する、という暗黙の。
ここ、ゲットー、とも呼ばれている保護を受けられない人々が暮らす地区。
仕事をするにしても、何をするにしてもブリタニア軍の目がありいい職場などにはありつけない。
「今日はどこぞの腹黒貴族から、いいものももってきてるから。みんなでわけてね」
税金などはしぼりとるだけしぼりとる。
それでも、上に位置するものは自分たちの贅沢のためだけにお金や品物を溜め込む。
絶対に使わない、としかおもえない、見栄えだけのためにそろえている品々。
来客用、といって来客すらも見込めないのに数だけそろえている寝具の数々。
そういったものも奪ってきては無料で配っているリナリー。
「しかし。いつもこんなに……ほんとうに、すいません」
お礼をいってくる大人の女性。
お礼をいうしかできないのがもどかしい。
「いや、それはこっちの台詞ですって、あまり深く追求されるのもこまりますし。
  それに!いろんな品物とかでも、必要性がある人が遣うほうが物もよろこぶとおもいません?」
いって、にっと笑みを浮かべる。
それは、暗に宝の持ち腐れをしている必要性を理解しない人間よりも、必要性がある人がつかったほうがよい。
と言外にいっているのと同じ。
ここまでどうやって運んできているのかは、彼らは知らない。
ただ、この地下にはかつての地下鉄などといった地下道が残っており、また下水道の道にしても然り。
それゆえに地下を通れば体外の場所には移動は可能。
そんなまだ若い少女の言葉に苦笑するしかない。
見た目は、まだおそらく十五前後にしかみえないこの少女。
名前をきちんと名乗らない、というのは気にはなるがこういう場所だからこそ、というのもわかる。
いつどこに公安の目が、軍の目が光っているかわからないのだから。
いったい、どこに区別する必要がある。
というのだろう。
人は誰もが生まれも何も関係なく平等でなければならない。
かつての自分はそのような教育をうけていた。
なのに、いきなりの戦乱、そして…理不尽な死。
新たに産まれたこの地においては、それがかなりひどい。
まだましなのが、化学兵器、と呼ばれる品物がかわいらしい、ということくらいよね。
核を使用した兵器や、あげくは中性子を利用した兵器。
水素に、酸素にEtc。
兵器となりえる要素は自然界に充満している。
「それじゃ。いつものようにおねがいしますね」
彼女自身が人々に配って歩くわけではない。
いつも、その場所に住んでいる自分に協力的な数名にお願いし、配布してもらっている。
万が一、ということもある。
彼女が配っていれば強奪された品、といって軍が目を光らす可能性もある。
が。
まったく別の人が、しかも軍の目を盗んで配布するとなれば話は別。
人間、状況に応じてそれなりの対応を身に着ける。
それは、生きてゆくための知恵と経験。

「ただいま~。ナナリー!!咲世子お姉様!!」
「おかえりなさいませ。リナリー様」
「あ、リナリーお姉様!」
かばんの中にいつもの茶色いウィッグとサングラスは隠している。
このかばんもリナリーが手作りしている特製品。
底が三十になっており、ちょっとした検査では中身はバレない品。
服はすでに着替えてはいるが、なぜかいまだにそれを考え付かないのが不思議でたまらない、
真空パックなるものに先ほどまで着ていた服は隠している。
さすがにこの真空パックも手作りなのでそう大量に作れないのが難点だが。
アシュフォード学園の中に位置しているクラブハウス。
それが今、彼女達、兄妹が住んでいる場所。
ここ、アシュフォード学園の理事長はいうまでもなくアシュフォード家の当主。
名前も、そして戸籍も偽りここで生活しているリナリー、ナナリー、ルルーシュの三人。
彼らの素性を知るものは、ここにいる咲世子と、そしてアシュフォード家の一部のもののみ。
以前は一時、アシュフォードの屋敷の一つにすんでいたのだが、いかんせん。
アシュフォード家の他の存在。
つまりは彼らのことを知らされていないものたちの風当たりがとくに強く、
それゆえに兄妹たちのみでここに住むことになっている彼ら。
彼らが生きていることがもし『皇帝』に知られれば、また利用されるのは必死。
というか、あの男は生きてること、気づいてるというか見てわかってるけど何もしてこないのよね。
何かコマが必要なときに手をうってきそうで嫌なんだけど。
リナリーは常にそう思っているが、心配をかけたくないがゆえに、そのことは兄にも妹にもいっていない。
少なくとも、今現在では――

「お兄様。今日は遅くなるんでしょうか?」
「?何で?」
今日は中等部はお昼まで。
だからこそちょっとばかり『仕事』をしてきていたリナリー。
不安そうにいってくるナナリーの言葉に思わず首をかしげる。
「まだ戻られていませんし……」
不安そうな表情を隠しきれないナナリー。
ちらり、と背後にいる咲世子のほうをみれば、こくり、とうなづいているのが見て取れる。
…何かあったな。
それだけで瞬時に悟り。
「とりあえず。今日はナナリーの好きなプリンの材料、かってきたから。作って来るわね。
  あ、咲世子お姉様、お手伝いお願いできますか?」
「ええ。よろこんで」
心配しないで。
そう言い聞かせ、二人して台所へとむかってゆくリナリーと咲世子。
これからする話は、ナナリーに聞かれてはいけない。
また、聞かせて心配させてもいけない。
だからこそ。
「ルルーシュお兄様に何かあったの?」
「いえ。それが。事故にあった人々を助けようとして、それに巻き込まれたらしい。
  そうリヴァルさんからは電話があったのですが……」
果てしなく嫌な予感がするのは気のせいではないようなきがひしひしとする。
「・・・・・・・・・・・・えっと。ルルーシュお兄様のところにいってくるわ。咲世子お姉様はナナリーをごまかしておいてね」
リナリーの自室。
とりあえず服を着替え、そして小さなかばんを手にとる。
必要不可欠なものだけあればいい。
「わかりました。…でもお嬢様。おきをつけて」
彼女もまたリナリーの力を知っている。
そしてまた、ナナリーに心配をかけたくない、というその気持ちも。
兄妹以外において、唯一信頼できる相手、といっても過言ではない。
「それじゃ、いってくるね」
意識を集中させ、イメージを膨らます。
移動するは、兄であるルルーシュの元。
シュッ。
刹那、その場よりリナリーの姿は掻き消える。
瞬間移動。
それがリナリーの持っている力の一つ。
外が騒がしいのも気にかかる。
「ルルーシュ様、リナリー様……」
窓から外を見上げて、ただただ咲世子にできることは、祈るのみ。


「って、これって本当のテロリストじゃないかっ!」
まさかナイトメアまで出てくるとは。
いったい、これって何なんだ?
何かのカプセルのようなもの。
軍がここまで執拗に追いかけてきて、しかもナイトメアまで出してきている。
ということは、かなり危険な品か、はては知られてはまずい品かのどちらか。
このトレーラーの中からでる方法が見つからない。
そもそも、動いている状態で、しかも外ではドンパチと戦いが繰り広げられている。
こんな中、でていって巻き込まれでもしたら、それこそ妹たちを守るものが誰もいなくなる。
さて…どうするか……
まずは状況を把握して分析し、それにともなった作戦を練り上げる。
そうはいえども情報が少なすぎる。
と。
「ルルーシュお兄様っ!」
どさっ。
「…って、うわっ!?リナリー!?」
いきなり、声とともに、文字通り『降って』きた。
慣れているとはいえ、やはりいきなりだと驚くのは仕方がない。
いきなり何もなかったはずの空間より降ってきた妹の姿を認め思わず叫ぶ。
「もう。お兄様ったら。こんなところで……」
いいつつ、すくっと立ち上がり、そこにあるカプセルに目をむけて思わず絶句。
「…ええと。お兄様?何でこれがここにあるの?」
そういや、何かニュースでテロリストが何かを奪ったとか何とかいってたけど……
まさか、あの情報を本気で信じて行動した人がいたわけ!?
いや、ダメもとでやってみたんだけど……
目の前にある巨大なカプセルらしきものをみて戸惑いの声をあげるリナリーに対し、
「リナリー?これが何かしってるのか?」
どうやらしっていそうな口ぶりに思わず問い返す。
「う~ん。関係ない、とおもってたけど、助けてくれたみたいだし。…協力するかなぁ……」
ともあれ、今は。
「うん。まあ。……『我は命ず。全ての枷を開放せよ』」
声にのみ力をこめて、カプセルにと手を伸ばす。
と。
プシュゥゥ……
カプセルから立ち上る紫色の煙。
それは見えない壁のようなものにつきあたり、そしてそのまま掻き消える。
「…な?・・・こ…これは?」
思わずカプセルの中身をみて絶句するしかないルルーシュ。
カプセルの中に、ゆらゆらとゆらめく光り輝く一つの球体。
その球体はやがて、ゆっくりととある形を伴ってゆく。
やがて、そこにいるのは拘束具をつけられ、さるぐつわまでかまされている緑の髪の少女が一人。
驚愕しているルルーシュとは対照的に、
C・Cシー・ツー!!」
シー・ツー?
聞いたことがないほどの喜んだ声をはずませるリナリーの姿。
いったい…何がどうなってるんだ?
ルルーシュは、いまだこの事態についていけていない。


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あとがきもどき:
薫:さてさて、しょっぱなから1話と違いまくってます(笑
  基本、主人公視点を中心にしていってるので多少不可解とおもわしき場所あり。
  まあ、基本となる軸はアニメなんですけどねぇ。
  アニメがルルーシュサイドで語られてますし(それは仕方がないこと
  さてさて、次回から話が展開してゆくのですv
  ではまた次回にて~♪

2008年4月16日(水)某日

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