まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

みゅう。熱とあと咳き込みの影響で体の節々がまあ、いたい、いたい(汗)
とりあえず、甲状腺の数値は通常値になってるらしいから。
今度は数ヶ月薬なしで影響を見る予定です・・・・。みゅぅ・・・・・。さて、仕事いくまで残り三十分。
どこまでうちこみでっきるかな?(まて)
しかし、アンジェの初期のがおわったのが去年なのだが(滝汗・・・
・・・・・・・・・・が・・・・がんばらねば(汗・・

#####################################

コズミック・サブリナル   ~第34話~

「う~ん、聖地はさすがにすばらしいよね。」
もともと、ごまごまとした人ごみは好きではない。
この地の空気はかなり澄み切っている。
それも、人里はなれた、そう、深い森の中のように澄み切っている。
整えられている空間。
そして、さらには。
何しろ目にするものすべてが新鮮で。
「本当、ここにきてから、感性が刺激されてばかりだね。」
そんなことをいいつつも、目の前のキャンバスにむかって何やら描いていっているセイラン。
思うがままにとかき、伸びやかに表現する。
それは絵に限らず、詩に限らず。
彼が宇宙に名高い芸術家、といわれているゆえんがそこにあったりするのだが。
「おや、セイランさん。今日は絵でっしゃろか?」
そんなセイランをみて、話しかけているその男性の言葉に。
「見てわからないかい?」
「あ、もしいるような絵の具とかあればいってくださいな。すぐにご用意いたしまっせぇ!
  お客様の要望にすぐさまこたえる、これぞ商人の醍醐味ですかんな。」
そんなことをいってくるそんな男性の言葉に。
「君も変わってるよねぇ。大財閥の総帥、というわりに…」
「だぁぁあ!?セイランさん、それはここでは極秘事項でんがなぁぁあ!?」
そんな会話をしている二人の姿が、森の片隅の湖の近くにて見受けられていたりする。

「興味深いですね。」
守護聖様の力が、どのようにして、宇宙創造にとかかわってくるのか。
それは、研究やデータの上では、絶対に机の上の理論ではわからないこと。
それゆえに、今回の試験は。
自分の研究者としての感性もまた刺激されている。
サクリアが宇宙にもたらす影響と。
そして、その結果。
それがリアルタイムで自分が目にすることができる機会など。
まずはっきりいってあるものではない。
何しろ、ここ聖地ですら、彼らのような研究者は滅多と足を踏み入れられる場所ではないのだからして。
主星の王立研究院の研究主任となってからのちも。
まさか、聖地に招かれる、などとは、それまでの研究主任にはあるまじきこと。
ゆえに、彼にむけても嫉妬や羨望、といったまなざしが向けられていたりするのではあるが。
「レイチェルはまあ、大丈夫というか、彼女はどちらかといえば。私より能力は上ですからねぇ…」
などとそんなことをいいつつも、新宇宙の状況をモニターにと映し出し眺めているエルンスト。

それぞれの思いを胸に。
ここに、正式に、女王試験の幕は、きって下ろされてゆく…

新たな宇宙の新たな女王。
何もない虚無の空間より誕生した、新たな宇宙。
文字通り、女王候補たちの手により、誕生し。
そして、今また、その宇宙に命をはぐくむための惑星を誕生させる。
主星系が確立し、そこに主星雲ができたとき、新宇宙の女王は決定する。


「……で、これがこうなるの。わかる?」
「う~ん……」
レイチェルにと説明され、ただうなるしかないコレット。
そんな二人をみつつ。
「まあまあ、のんびりとがんばればいいさ。あまりあせっても精神は向上しないぞ?」
そんな二人の女王候補たちをみて、すこしばかり笑いながら、そんなことをいっているのは。
顔に少しばかり傷のある、軍人風情の男性。
「まあ、がんばっていこうよ。アンジェリーク。
  とりあえずは、この私とあなたがある程度の同じレベルまでいかないと。
  よりよい宇宙の育成は難しいんだから。」
いいつつも、何やら本を片手に横にいる茶色い髪の少女にと話しかけている金色の髪の少女。
一方だけの力だと、それこそ、アンバランスなものとなる。
そしてまた。
そのためには、二つの力がよりよく均等して存在することも必要。
宇宙の安定を保つためには、二つの力がよりよくバランスをとりながら。
ゆっくりと、それでも確実に星系を形成し、それらを広げ、星雲系にと発展させてゆく。
宇宙の中心となる、その主星雲系を誕生させる。
これが、この試験の本質。
主星系さえできれば、そこから【女王】となった存在が自らの世界に力を注ぎ。
あまたの銀河やそれらを抱擁する星雲を誕生させ、さらには発展、進化させてゆく。
それこそが宇宙の理。
「うん。がんばる。レイチェル。」
学習をしつつ、宇宙を育成する。
それは、かなり難しくはあるものの。
だけども、自分を磨かねば力もついていかない。
ましてや、宇宙に惑星を誕生させることなどはもってのほか。
初日から、守護聖にと聖獣の望みをきき、それらの力を注いだはいいものの。
だが、それをさすがに連続して三日も続けると。
せっかく誕生したという、というかできかけていた惑星は、ものの見事に壊れていった。
それは、まだ、彼女自身の力が安定してないがゆえ。
宇宙の育成は、自分を磨く場でもある。
そして、そのことは。
二人の女王候補たちが互いに互いを支えあい、そしてまた互いによりよく向上させてゆくことこそが。
主星雲系を誕生させ、安定させるのに必須条件。
ゆえに。
一人で学習するよりは、二人でのほうが能率がいいだろう。
という、たまたま一緒となった、コレットとレイチェルに二人で学習するようにといっている、
ここ、学芸館の中の精神の教官たるヴィクトール。
王立派遣軍の元将軍。
またを【悲劇の将軍】、という呼び方をするものもいたりするのだが。
それは確かに、彼の過去を考えれば、納得できるもの。
また、彼女たち女王候補たちにとっては。
自分たちが守護聖の力をかりて、新宇宙にとサクリアを注ぐことによって。
できてゆく惑星、すなわち、星系は。
目に見える育成結果として、やる気を促されるものに他ならない。
だがしかし、生まれたばかりの新宇宙は。
すべてが何もかもが不安定。
その場所の意思、ともいえる聖獣がまだ幼生体であることもさることながらに。
「いくら私が天才で女王になるのは私ってきまってる。とはいえ、アンジェリークもがんばってよね。
  私たちしかアルフォンシアやルーティスの姿はみれないし、望みも聞けないんだから。」
コレットに学習を教えつつも、一緒になって習っているこのレイチェル。
彼女は女王候補に選ばれた、といえ、そしてまた、女王試験中だといえども。
今まで自分が研究していた課題をあきらめることもなく。
研究員として、研究&課題をこなしつつも、この女王試験にといそしんでいる。
そんなレイチェルを本気ですごい、ともおもいつつ、尊敬もしながらも。
宇宙を育成できるのは自分たちのみ。
という、その連携感もあいまって。
ゆっくりとではあるが、確実に友情を深めているこの二人の女王候補たち。
最近では、二人してそれぞれ学習館の部屋にて学習する姿が見られるようになって、すでに久しい。

ゆっくりとではあるが、だけども確実に宇宙は成長してゆく。
いまだに不安定な面も多々とあるものの。
二人が本来の場所に戻ることは、まずはない。
それがわかってはいるものの。
だけども、万が一、を考え。
いつもならば、ここ聖地と外界の時の流れは、こちらがゆっくりで外が速い。
という流れなのであるが、同じ時間率を保っている。
まあ、同じ時間、といっても守護聖たちの時間の流れは、一般の人々のそれとは違う。
時間の進み方が異なるのである。
ハタからみれば、年をとらないようにも見えるのであるが。
だがしかし、年は確かにとるものの、その成長速度が大きく異なる。
それはサクリアをつかさどり、女王の補佐をする存在、という特殊な存在であるからこそ。
「だいぶ世界が安定してきたわね。」
すでに、一ヶ月が過ぎている。
新たな宇宙が誕生し、二人の女王候補たちがそれぞれに、
宇宙の意思であるあちらの【アルフォーティス】の望みをきき。
育成をはじめ、宇宙を進化、発展させていってから。
輝き始めた惑星と。
だからといって、まだ形ある命は誕生してないのではあるが。
だけども、命が誕生すべき器は。
確実に、ゆっくりとはぐくまれ、太陽系などもいくつかすでに形成されている。
そこに、形ある命を誕生させるのは、自分の力ではなく。
新たな女王となる創生の女王の力によるもの。
「ですが、陛下、あまりご無理をなさっているのでは?」
それでなくても、宇宙の安定と平穏をつかさどる女王の力は並大抵ではない。
それなのに…である。
新たな新宇宙、その時間すらも、女王候補の代わりにとつかさどっているリモージュ。
こちらの、神鳥の宇宙とて、いまだに発展途上、といって過言でない。
先の女王試験のときに、あちらの…今では新宇宙として生まれ変わったあの空間より。
宇宙の星星がこちらの宇宙にと移動し、安定した今の状況を保っているのは。
ほかならぬ新世界の第一女王であり、そしてまた、第256代女王でもある、アンジェリーク=リモージュ。
その力があってこそ。
新宇宙の様子をみつつ、つぶやくリモージュに横から心配そうにと声をかけているのは、
彼女、リモージュの親友であり、そしてまた、その補佐をする立場でもある、女王補佐官ロザリア。
くすっ。
そんなロザリアの台詞にかるく微笑み。
「大丈夫よ。私よりもあの子たちの方が大変だしね。それより、ロザリア。私お願いがあるんだけど…」
にっこりと、横にいるロザリアにむかって微笑みかけるそんなリモージュの言葉に。
「だめですわ。」
きっぱりと、何も聞かずに却下しているロザリア。
「ひどい、ロザリア…私まだ何にもいってないのに…」
瞳をうるうるさせつつ、そういうリモージュの言葉に。
「聞かなくてもわかりますわ。大方どうせまたこの聖殿から出たい、とかいうのでしょう?
  あまり出歩かれてはこまりますわ。
  それでなくても。外では、陛下の子供姿が有名になりかけておりますし。
  万が一、陛下が子供の姿となって出歩かれている、とばれてもこまりますから。」
きっぱりとそんなことをいいきっているロザリア。
「う~ん、ばれないとおもうけどなぁ。まさか、こんな子供が女王だなんて誰もおもわないって。」
にっこりと、そんなロザリアに大して微笑みかけているリモージュ。
「あ……あのねぇ?そんな問題ではないでしょぅ!?」
「まあ、そんなことよりも。それより、さっきの件よ。」
新宇宙の状態をみつつ。
にっこりと微笑んでいるリモージュ。
星星が誕生し、またせっかく誕生した星星が壊れていき。
試行錯誤しつつも、それでも、ゆっくりと、成長していっている新宇宙。
それらは、二人の女王候補の心と力の不安定さも物語っているる
そんな二人に対して、提案したリモージュの意見は。
確かに、二人の心に小さいながらもほのかに灯りをともすであろう。
それは明白。
「ええ、わかっておりますわ。至急王立研究院に連絡いたしましょう。」
そんなリモージュの声に、こちらもまた、微笑みかけて、返事を返しているロザリア。
「お願いね。それと、彼には私から……」
「だめですわ。陛下!毎回いいますけど、陛下はいつも軽がるしく外にですぎですわ!」
そんなリモージュとロザリアの姿が聖殿の一角にてしばし見受けられてゆくそんな中。

「やっぱり二人だと勉強ははかどるわね。レイチェル、教え方上手なんだもん。」
にこにこと、寮にと戻ってゆく道すがら、横にいるレイチェルにとお礼の言葉をいっているコレット。
そんなコレットの言葉に。
「あったりまえでしょ!?それより、アンジェ。あなたはこれからどうするの?
  私は寮に一度戻ったら王立研究院から、ルーティスの様子をみにいくつもりよ。」
道をあるきつつ、隣にいるコレットにと説明しているレイチェルに。
「あ、それ私も。私もアルフォンシアの様子をみにいくつもりよ。」
そんなレイチェルの言葉も思わず驚いたように目を見開きつつ、答えるコレット。
そして。
そんな互いに互いのこの後の予定をきき、思わず顔を見合わせ。
『……ぷっ!』
思わず二人同時に噴出してしまう。
まさか、二人して、同じことを考えていたなどとは。
「それじゃ、いっしょにいかない?レイチェル?」
にっこりと微笑みかけ、問いかけるコレットの言葉に。
「しょぅがないわねぇ。あなたトロイから一緒にいってあげるわよ!」
などと会話をしつつも、二人して寮にと戻ってゆく二人の姿が見受けられているのであった。


                                -第35話へー

Home   Top   Back    Next

#####################################

    あとがきもどき:
       薫:ふふふ。
         次回でCDドラマ。「君がそこにいる幸福」のエビソードです。
         あのジュリアスのリモージュちゃんが脱走した、と聞いたときのあのせりふ。
         「ついにやったか。」あれがすきです(笑)
         リュミエールのため息もまた好きです。
         何かリモージュの性格、あらわしてますよねぇ。あれ(笑)
         何はともあれ、それではまた次回に続くのですv

        2004年6月2日某日

Home   Top   Back    Next