まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
本来ならば、この回までで元々が13話…1話をも~少し長くするかな?編集……
そんなことを思いながらの編集です……
何話になるんだろ…場合によっては他のはそのままの長さでいきます…ハイ(汗
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コズミック・サブリナル ~第29話~
「……はぁ。しかし、まさか、守護聖になって、三度も女王試験に立ち会うとは………
それにまさか、宇宙創造。つまり初期の女王試験に…これは、研究のしがいがありますねぇ。」
そんなことをいっているのは、地の守護聖であるルヴァ。
「まあねぇ。でも、新宇宙かぁ。楽しみだね。
でも、陛下もロザリアも一言も新しい宇宙誕生のための試験。
なんて教えてくれないんだから、もう水くさいったら☆」
いいつつ、ひらひらと手を振っているのは、夢の守護聖たるオリヴィエ。
「新たな宇宙誕生…それは、喜ばしいことなのですが……
私としては、まだ若い、女王候補二人が争うのを見たくはないのですが…」
そういいつつ、憂鬱そうな表情を浮かべているのは、水の守護聖であるリュミエール。
「あら、相変わらずの心配症だねぇ。リュミちゃんは。大丈夫だって。あの二人なら…ね。」
「ならいいのですが…あの二人。何もかもが、新しいことで、不安でしょうから。
その不安をぬぐうお手伝いを少しでも私たちでできればよいのですが…」
憂いをこめた表情でつぶやくそんなリュミエールの言葉に。
「あ~。大丈夫ですよ。リュミエール。
あの子たち二人は。新たな誕生した、あの宇宙の意思が選んだ女王候補なんですから。」
そんなリュミエールに対してにっこりと微笑むルヴァ。
そんな彼らの会話にまざり。
「そうそう。いつも心配しすぎよ?リュミエールは?」
……うん?
聞こえるはずのない声に思わず全員が顔を見渡し。
そして。
ぎぎぃ。
ゆっくりと。
声のしたほうを三人同時に振り向いてゆく。
と。
ちょこん。
そこには。
空いていた席に座っている、五歳か、四歳程度の……少女が一人。
そして。
その手には、なぜかビンクのコップが握られ。
ちゃっかりと、そこにあったポットから、自分のそれに紅茶を注ぎ。
こくこくと手にして飲み干していたりする。
ぱくぱくぱく。
おもわず全員が口をばくぱくさせていると。
「ふぅ。ごちそうさま。それより、心配は無用よ。
あの子たち、二人は、あの宇宙の意思である聖獣が選んだ存在なんだもん。
自らをゆだね、そして互いに発展し互いに高めあってゆくために。さってと。」
ぴょん。
その身長よりも高い椅子から、はずみをつけて飛び降り。
「ご馳走さま。リュミエール。ルヴァ。オリヴィエ。さって、私は聖地の見回りぃ♡」
いいつつ、椅子から飛び降りているそんな少女に向かい。
『陛下ぁぁぁぁぁ!?何をなさっておられるんですかぁぁぁぁぁぁぁ!?』
三人同時に思わず叫ぶ。
しかも、まったく異口同音に。
「あら♡実態調査♡女王試験も正式に始まったことだし♡
人々の意見とか取り入れるのも私の役目だし♡」
まったく悪びれることもなく、言い放っているのは。
年格好は違えども。
金色の髪に緑の瞳…ほんわりとした雰囲気に、人懐っこい笑顔…
いうまでもなく、現女王、アンジェリーク=リモージュ。
その当人。
「へ、陛下……、そのようなことは、ほかのものに任せては…」
何といっていいものか、どもりつつも言いかけるそんなリュミエールの言葉に。
「陛下、お供もつけずに、それはちょっと、考え物だとおもうよ?」
ため息まじりにそんなことをいっているオリヴィエ。
「あ~、えっとぉ~そのぉ~。」
いまだに口をぱくぱくさせているルヴァ。
「大丈夫!この子供の姿なら、だぁぁれも私が女王なんてわかんないから!
あ、そろそろロザリアがきても何だし、それじゃあね!」
「「あ、まっ!」」
シュ…ン。
思わず、とめようとして、立ち上がりかけた、彼らの目の前で。
目の前にいた、少女の姿は、言葉とともに、瞬時にと掻き消えてゆく。
後には、幻、ともいえる、残像の、白い羽が辺りに待ち散るのみ。
「ちっ!」
ガタン!
そのまま、席を立ち上がり。
「と、とにかく!陛下をおうよ!陛下の身に何かあったら!」
「…あ~。陛下は即位してもまったく変わられませんねぇ…」
「聖地の外に行かれたのでなければよいのですが………」
「だぁぁ!もう、あんたたち!のんきなことをいってないで!とにかく!いくよ!」
瞬時に消えた、女王…リモージュを追うために。
彼ら守護聖三人は、お茶会をしていたその場をそのままに。
リモージュを連れ戻すためにと、席を立ち上がっていく。
ここ、聖地は。
外界とは、本来、時間率がかけ離れている。
まあ、その外界、という、目安となっているのが、
『外』と信じられている、主星の時間率を軸としているのだが。
だがしかし、ここ聖地そのものが。
ある意味、一応表向きには、主星に属している、と言われているが。
実際は、どこの星にも属していない、そのことを知っているのは…ごく一部。
無限…といっても、この世界すべてができてから。
まだ、世代的には、たったの、256代目。
「こうして、ここにいるなんて…懐かしいわね…」
道をあるきつつ、ぽつりとつぶやくリモージュ。
そう。
はじめは何もなかった。
すべてにおいて。
そう。
あのとき、すべてが無にと還ったのだから。
この地は、あの時に、無事に助かったものたちの、願望の現われ。
そういっても過言ではない。
それぞれの願いが具現化し…そして、この地…聖地は出来上がった。
それは、はるかな過去のことのような気もするし。
かといって、少し前の数日前のことにも感じられる。
あれから…いったい、どれくらいの時間が経過したのであろうか。
それすら、考えるのも、何やら考えさせられる。
誰が覚えているであろう。
かつて、この地が。
すべて、虚無…というか、何もない状態に。
そう、宇宙といわず、すべてにおいて、すべての物質、または目にみえないものにおいて。
すべてが、【かの姫】の元に一度は還りゆいた。
ということを。
願ったのは自分。
そして、自分を助け、志を友にした、大切な友人たち。
彼らは…今。
それぞれの役割を、輪廻転生を果たしながらも。
こうして、この【場】が、命あふれる空間に再び活気を戻すまで。
彼らは尽力してくれた。
そして…すべてを見届ける終わりのない役目は…自分ひとりでそれは十分…
願いは…いつも。
あのとき…いや、誕生するにいたったあの時より……ずっとそれは…変わりはない。
「終わりは始まりの兆し……とは、よくいったものよね……
さって、とりあえず、人々の話をききに、聖地を探索しますかね!」
そんなことを思いつつも、気合をいれ、独り言をつぶやき。
てくてくと歩く一人の少女の姿が、聖地の一角にて見受けられてゆく。
「陛下ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!あれほどいったのに!!!
まぁぁぁぁった、どこかにいかれてますしぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!
何か胸騒ぎを感じ。
女王の私室にと出向いたロザリアが見たものは…
― ちょっと出かけてくるわね♡ロザリア♡あ、聖地の中にはいるから♡安心してね♡ -
という…机に薔薇をモチーフにした重りをのせている、手紙を発見し、叫んだのは…
……いうまでもない…
新宇宙暦元年、そしてまた、初代女王でありながら、256代女王、アンジェリーク=リモージュ。
彼女は…即位しても、以前と変わらない…
それは、即位、うんぬん、というよりも。
はじめから、このような性格であった…ということを。
今現在、覚えているのは…それぞれの宇宙空間に宿る意思のみ…
-第30話へー
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あとがきもどき:
薫:さって、リモージュの性格、表現できてるかな?
次回から、本格的に試験が始まりますけど。
遊園地とかもでてくるしなぁ。
そーいや、私邸イベント・・・・というものがあるんだよな・・・・
私はいまだにあれ・・・・・・・・ないんですよね(汗
あはははは・・・・
でも、告白シーンは、大体されてるんですけどねぇ・・・
何で私邸がないんだろ(涙
攻略本なしで、のんびりとやってるからかなぁ?
ま、そんなことをぽやきつつも。何はともあれ、それでは、また次回にてvv
2004年4月23日某日
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