まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
うにぃ。
なかなか、アンジェの中巻。発売日が決まらないねぇ・・・
でも、あの姿がある、ということは。即位するときの映像が楽しみなのですv
もう、やっぱり、あの姿、長髪アンジェ、いいですよねぇ。
んふふふふ♪
まあ、何はともあれ、いくのですv
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コズミック・サブリナル ~第28話~
虚無にと誕生した、不思議な球体。
そこに、守護聖から、サクリアをうけ。
その球体にサクリア、つまりは、宇宙に必要な力が満ちたとき。
虚無は、それは、有となり、新たな宇宙にと発展する。
滅びは、誕生の始まりであり、そしてまた。
破壊は再生の兆しでもある。
「これから、僕たち、がんばらないといけないんですね。」
「でも、かなり面白いよね。球体から宇宙が誕生。
そして、これからは。女王候補たちが、あの宇宙に、惑星を誕生させてゆくんだろう?
ある意味、何もないまっさらなキャンパスに、思うがままに絵を描く。
それと似てるよね。まっさらな、新たな宇宙に新たな惑星を誕生させるなんて。」
「だが、しかし、俺たちよりも、女王候補二人のほうが、大変だろう。
俺たちにできることは、二人の女王候補の手助けとなるように。
補佐をしつつ、手助けするだけだからな。」
昨日、宇宙が誕生した。
という、報告は、もう彼らには伝わっている。
そして、先刻。
女王謁見室にて、女王自ら、彼らにも話しがあったばかり。
「なんや、なんやぁ?三人も男がそろって、何を深刻な話をしてはるんやぁ?
しっかし、何ですなぁ。ここ聖地はいいところですなぁ。」
彼らが話しているのは、公園の一角。
そしてまた。
珍しい、というか、公園に、聖地にあるはずもない、露店ができた。
というので、気分転換をかねて、ここに、彼ら、今回の女王試験において、
教官として招かれた、ティムカ・セイラン、ヴィクトール。
この三人は、ここ、公園にとやってきているのである。
二人が話しているのは、露店の前にと設置されている、ちょっとしたテーブル。
「しばらくは、開店記念セールやがて。お客さんたち。何かいるもんありますかぁ?」
などといいつつ、その店を切り盛りしている、青い髪の男性が。
そんなことをいっていたりするのだが。
「でも、まさか、このようなところで、あなたにお会いするとは夢にもおもってませんでしたよ。
確か、前回お会いしたのは、宇宙総合サミットの時以来ですよね。」
そんな彼に対してにっこりと微笑みかけているのは。
まだ年若い、それでいて、どこかしっかりとした雰囲気のある、
青いショールを肩にと羽織っている、とある少年。
「しぃ!ティムカちゃん!それは、超極秘事項だといったじゃろが!」
などと、そんなティムカの口をふさいでいたりするのは。
この露店を仕切っている、とある商人。
「ま、別にあなたが誰であろうが、関係ないですけどね。
ともかく、ここ、聖地にこられてる、というので、普通でないのはわかってますし。
それに…ふふ。何だか楽しくなりそうですね♡どうやら今晩にでもいいフレーズがかけそうですよ。」
そんなことをいいつつ少しばかり笑っているのは、『稀代の天才』とも名高い芸術家でもある、セイラン。
「ま、そういうことや。で、お客さんがた、何にいたしましょか♡」
そんな彼らに対して、にっこりと微笑む商人の姿が、しばし、ここ公園の広場の一角にて見受けられてゆく。
「…陛下?少しお疲れになったのでは?」
くすっ。
心配そうにいってくるそんなロザリアの言葉に。
「大丈夫よ。ロザリア。それより、あの子たちがこれから。宇宙を発展させてゆくほうがよっぽど楽しみよ。」
「ですが…」
そう。
ロザリアにはわかっている。
いくら、守護聖のサクリアをその場に送り込んだ、宇宙空間に送り込み、惑星を誕生させてゆく。
といっても。
それは、ほんのこちらからみた一瞬の出来事。
時間率が違うのだ。
本来、惑星など、というのは、宇宙に満ちる塵などという物質が集まり。
そして、それらが形となり。
核融合反応などによって、形をなし。
そして、それは、様々な形にと変化してゆく。
だがそれは、一瞬の出来事ではない。
気の遠くなるような時間もまた、必要なのである。
そして…今。
「大丈夫だって。あちらの聖獣と、私の力。それらが今はリンクしてるだけだし。
それに…あの子たちもがんばってることだしね。」
まだ、彼女たちには、時間を操る、というのは、無意識のうちでは、可能、ではあるのだが。
だが、そこまで彼女たちの負担を大きくするわけにはいかない。
ゆえに。
「それにね?ロザリア。あの子たちがどのような選択をしても大丈夫なように。
ここ、聖地と外の時間…というか、主聖の時間率を今は同じにしてるから。
負担的には代わりないわよ?」
くすっ。
心配するロザリアに対しにっこりと微笑む。
そう。
一瞬のうちに、宇宙が誕生し、そしてまた、惑星が誕生するなどはありえない。
…まあ、そういった『力』を使えば別なのだが。
そういった『力』は、女王、そして、女王の加護の下、守護聖なども持ち合わせている。
それは『創造』という力。
「ですが、あまり無理はなさらないでくださいね?陛下?」
そういってくるロザリアに対し。
「だから、大丈夫だって♡
それより、そんなに心配するんだったら、私が神殿から抜け出るのを了解してほしいなぁ♡」
にっこり笑みを浮かべつつ、さりげに催促する、そんなリモージュのその言葉に。
「陛下!!!!!それとこれとは話が違います!!!」
女王執務室に、補佐官であるロザリアの声がこだましてゆく。
「私たちが…育成した、新たな宇宙の初代女王…」
先刻、言われた女王の言葉が頭をよぎる。
『新たな宇宙は文字通り、あなた方の手によって育成、成長してゆくのですよ。』
そんなことが、自分に本当にできるのであろうか。
不安が頭をよぎる。
「でも、何かすごいよね!ちょべりばっ!て感じだし。
アンジェ、がんばろうね。あ、いっとくけど、この私のライバルなんだから。
ぽやぽやなんてはしないでよね?
新しい宇宙に惑星を誕生させる、それは、力のバランスとかも大切なんだし。」
さすが、王立研究院きっての天才児。
として名高いことだけのことはあり。
すでに、新宇宙に対しての、自分自身での調査などはすんでいる。
まあ、自分で様々なブログラムなどを作り出せる技能と能力の持ち主でもあるがゆえに。
そのようなことは、このレイチェルには簡単きわまりないのだが。
「でも?レイチェル?惑星を誕生させてゆく。……といっても、どうすればいいの?
確か惑星とかって。宇宙の塵とかそういった物質などが結びついて、
核融合反応とかによって、時間をかけて誕生するんじゃぁ?」
宇宙科学の時間に、そのようには習っている。
そんなコレットの言葉に。
「あのねぇ!アンジェ、あなたって…とろそうに見えてるけど…本当にとろいのね。」
ぐさっ。
まともに直接いわれ、思わず心が痛むコレット。
「いい?そもそもは、今は陛下と、そして、あの子たち…
…ルーティスや、そしてあなたの、アルフォンシア。
あの子たち聖獣の力によって、ここ聖地とあの新宇宙の時間率は違うのよ?
つまり、簡単に説明するとしたら、私たちがまず守護聖さまたちに頼んで、力をあの空間に送り込む。
すると、そのしばらく後に惑星が誕生する。
確かに、私たちの感覚でいえば、そのように感じるかもしれないけど。
でも、実際は、あちらの宇宙では、それなりの時間は流れてるのよ?……って、意味わかってる?」
「…な、何となく…。じ、じゃあ、つまり、私たちが頑張ることによって。
陛下や、そして、アルフォンシアの負担が減らせる…ということ?」
そんなコレットの素朴な疑問に。
「まあ、負担、どうの、というのは当てはまらないかもしれないけど。
ともかく、新たな宇宙は不安定、そして、あの世界の未来は私たちの手にかかってるのよ。
あ、そうだ?アンジェ?あなた、【宇宙の安定度】ってわかってる?」
「……え?」
初めてきく言葉に思わず首をかしげるそんなコレットに。
「ああもう!いいこと!?
この天才レイチェル様がそのあたりのことをこれからじっくりと教えてあげるから!
しっかりと覚えなさい!まったく、この私とまがりなりにも女王を競うんだから!
それなりの知識をもってもらってなくては困るのよ!」
「あ、うん。それじゃ、レイチェル、よろしくご指導お願いね♡」
「だからぁ!…まあいいわ。とにかく、みっちりとしごくからね!」
二人の女王候補。
アンジェリーク=コレットと、レイチェル=ハート。
二人が滞在している女王候補寮のコレットの部屋にて。
そんな二人の会話が、しばし見受けられてゆく。
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