まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
ネオを打ち込みするにあたって。
エトワールさんも一応セレスティア関係を調べようと、pS2ソフトさがしたけどみつからず・・
ど…どこにかたづけたんだぁ!?私!?
パソコン用のほうのディスクはあるのに…(エトワールはご存知、先駆けてパソコン用が発売されました
PS2版のほうはオマケ保存がきいていたのに…あうあうあう。
捨ててはないから必ずどこかにはあるはずだが…ほんと、どこにしまったんだろう??
もしくは人に貸したっきりになってる可能性も(それだと忘れてるだろうから戻ってこないかも?
見つからないと今はベスト版でもでてるから(しかもイベント追加で)そちらを買うかなぁ…
ちなみに、当然もってるネオさんのほうは愛蔵版のほうの箱入りいろいろグッズアリのやつです(笑
ともあれこれも50こえたのでいい加減さくさくっっとすすめましょう。
しかし、打ち込みしている最中、保護黒猫のミヤがマウスのコードをかじる~や~め~て~(涙←実話…
#####################################銀花の園 ~~
これはいつの記憶だろう?
記憶にない夢。
漠然とした夢は今までもあったような気がしなくもない。
だけどもこの夢はとても鮮明。
「ジェイドさん!」
「ジェイド!!」
瞳に映るのは心配そうな彼等の姿。
なぜ皆、泣きそうな、それでいて泣き笑いのような表情をしているの?
それがなぜだかわからない。
「ようやくお目覚めですか。目覚めの紅茶はいかがですか?ジェイド?」
ジェイドが意識を失い倒れてはや三日。
その間、常にレインが傍で経過をみつつ、それ以外も交代制で傍にとついていた。
アンジェリークも傍で看病したい、と申し出たものの、彼女が体調を崩しでもしたらそれこそ大変。
それゆえにどうにか言い含めて夜は自分の部屋に戻るように説得し日々をすごしていた。
その間にあったタナトスに関する依頼は無償でディオン達銀樹騎士団員三人が引き受けてくれ、
当面の被害は避けられている状況が続いている。
もっとも、彼等の力では完全に撃退はできないものの、だけども一時的な安息はもたらせられる。
もう二度と目を覚まさないのではないか、という不安と戦いながらも、それでも信じて祈りつつ。
ジェイドにとっておそらくは重要な意味をもつであろう歌をずっと歌いつづけていた。
『ジェイド。もう迷子になったらだめだよ』
ふと、いるはずのない友達の声がしたような気がしてはっと起き上がる。
そんな自分の周りに心配そうに集まっている大切な仲間たちの姿が見て取れる。
「…みんな?…俺は…いったい…?」
とてもながい、長い夢をみていた。
あの事故のときから、そして今にいたるまで。
そして事故より以前、遥かなる過去のことを。
今自分が置かれている状況がいまいちよくわからない。
これも夢なのか、はたまた現実なのかすらも。
「よかった。ジェイドさん、どこか体でおかしいな、と思うところとかありませんか?」
「目が覚めて何よりだ。お前は三日も意識を失っていたのだぞ」
心配そうに、ジェイドを覗き込みながら問いかけているアンジェリークに、
ほっとした表情をうかべてジェイドにこれまたいっているヒュウガ。
ふと周囲に視線を走らせればどこかでみたことがあるような機械が周囲に置かれている。
「…三日?…そうだ、俺は確か……」
あのとき受けたダメージのためか活動が停止したまでは覚えている。
そしてアンジェリークが知るはずのない歌を歌っていた夢を見ていたような気がする。
「いいか。ジェイド。これだけはよく頭にたたきこんでおけ。
俺は主に頭を使うのが専門なんだ。できることはするが完全ではない、というのを忘れるな!」
彼はどうも無理をする節がある。
だからこそびしっと指をつきつけながら言い放つレイン。
ゆっくりと体を起こすと体にいくつかのコードらしきものがつながれているのが見て取れる。
おそらく自分を目覚めさせるために徹底的にいろいろと調べていたのであろう、というのが判る。
「確かに。今後具合が悪くなったらすぐにいってくださいね。何せあなたを運ぶのは一苦労ですから」
紅茶を用意しながらも髪をかきあげながらいっているニクス。
だがその言葉には嫌味はない。
その言葉から自分がおそらく何なのか知ってしまった、ということが把握できる。
「三日も……皆、ありがとう。だけど、俺は……」
「おっと。ジェイド。まさかここから出て行く。なんていうなよ?お前のことだ。
自分のことが知られた以上でていかなくちゃ、とかおもってるだろうしな」
伊達にずっと一つ屋根の下で暮らしていたわけではない。
彼が他人に迷惑をかけたくないゆえに姿を消そうと考えるのはすぐさまに推測できる。
「アーティファクトだろうが、何だろうが。ジェイド。お前はお前だ。私たちの仲間のジェイド。違うか?」
「ジェイドさん。ヒュウガさんの言うとおりです。ジェイドさんはジェイドさんです。
機械であるとか何であるとかそんなのは関係ありません。だってそうでしょう?私たちは仲間なんですから。
ですから今までどおりにここで、皆とともに人々の笑顔を助けていきましょう?ね?」
「ええ。それにジェイドがでていったらこの屋敷の修繕を誰がしてくれるんですか?」
「たのむっ!お前がでていったらまたこいつが俺に全部おしつけるのめにみえてるしっ!
だからぜったに出て行くとかいってくれるなよっ!」
…何だかどこか話題がそれているような気がするのは気のせいだろうか。
確かにジェイドがくるまではニクスが自分はひ弱だからといってはレインに修繕などを頼んでいたのも事実。
思わずそんなニクスとレインのやり取りに一瞬目を丸くしてくすりと笑みが漏れてしまう。
今まで彼等に嫌われるのが怖くて自分の正体をずっといえなかったというのに。
おそらく知ってしまった今でも彼等は前と変わらず接してくれているのが見て取れる。
「でも、俺は機械の体…アーティファクトで……財団にも追われている。
古代の技術で創造られた唯一の人形、ジャスパー・ドールということで」
おそらく自分が傍にいることでアンジリェークにも危険が及ぶかもしれない。
あのときのことで彼もまた自分が彼女の傍にいる、とわかったはずである。
「それなら問題ないよ。そもそも君がアーティファクトだと信じる人のほうが少ないとおもうしね」
そもそも、心があり、しかも脈もぬくもりもあり感情すらもある機械など一体誰が想像するであろう。
答えは否。
つまり第三者の目からは財団は浄化能力をもっている青年をどうにか捉えようとしている、としか映らない。
ちょうど様子をみにやってきていたベルナールがジェイドが目を覚ましたと聞いてサルーンの中にと入ってくる。
奥の部屋で銀樹騎士団長のディオンと少しばかり話しをしていた彼等たち。
「我々としてもあなたが彼女の傍にいてくれたほうが心強いです。
ヒュウガだけではおそらく悪意の手から彼女を守りきるのも難しいこともあるでしょう」
ヒュウガの実力はよく知っている。
だがしかし、財団はどのような手をつかってくるのかわからない。
そういうことがあってほしくはないが悪く考えれば依頼、と称して彼女を捉えようとする可能性すらある。
だからこそディオンの意見とすれば彼がアンジェリークの傍にいてくれたほうが安心できる。
彼ならば物理的な攻撃がたとえ彼女を襲ったとしてもその身を挺して盾となってくれるであろう。
ほかの人ではその結果、命を落とすことになりかねない事柄でも彼ならばその問題は解消できる。
そのような事態が起こらないのにこしたことはないが……
「とりあえず、財団のこともある。陽だまり邸の周囲にセンサーを張り巡らせるつもりだ。
来客者がすぐにどこから入ってもわかるような。
それにお前がいなくなったらせっかくおいしいアップルパイがたべられなくなるしな」
ジェイドがつくるアップルパイは市販されているものと比べ遥かに絶品。
アンジェリークがつくるものもおいしいのはおいしいが。
どちらも甲乙つけがたいものがある。
「まあ、そういうわけです。ジェイド。頼みますから出てゆくなんていわなでくださいね。
それでなくてもそこのベルナール氏もロシュ君もせっかく浄化能力を得たというのに仲間にはいらない、
というのですから。人手はいくらあってもたりませんし」
にこやかにジェイドに語りかけるニクスの言葉に、いまさらながらにはっとし、
「そういえば、ベルお兄さん、ベルお兄さんも浄化能力もっていたの?」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
今さら、といえば今さらの質問。
もっとも、あのときベルナールが使った力を目の当たりにしたがゆえの素朴な疑問。
「あれは絶対にお前が目覚めさせたんだとおもうぞ?」
「え?もう、レインったら冗談が好きよね。そんなわけないじゃない」
「いや。冗談じゃないとおもいますが……」
「アンジリェーク様はまだご自身の力に自覚がないのですね」
???
何やらディオンの言葉に全員がしみじみとうなづいているのをみてとりただただ首をかしげるしかないアンジェリーク。
「さあさあ。とりあえずアンジェは部屋にもどって。ジェイド君は目を覚ましたようだし。
とりあえず服を着てもらわないとね」
「え?あ、きゃっ!わ、私、部屋にもどってますねっ!」
そういえば、ジェイドを手当てするにあたり、彼は服を一糸もまとっていない。
ベルナールの台詞にそのことに思い当たり、顔を真っ赤にしてあわてて二階にと駆け上がってゆく。
「失敗したのか。それで、またうるさくいってこられないだろうな」
不機嫌そうなその声に思わずぴくりとなる。
先刻、女性の珍しい浄化能力者の捕獲に失敗した、と報告をうけた。
人員をさくよりもデータ採取の面もあり、アレにいかせたのが間違いだったのかもしれない。
「それは問題ありません。それに探していたオリジナルのほうが発見できました。
ジェッドにそのオリジナルの戦闘データもはいっております。それを元に彼を強化してゆけば、
オリジナルにこだわる必要性もなくなるかと」
あえて捕獲にいき信じられないくらい壊れて戻ってきた、とは報告しない。
そんなことをすれば自分の腕がまた信じてもらえなくなる可能性は大。
そんな少年…エレンフリートの言葉にはまったく肯定も、否定もせず。
「先日のガーネットがもってもどった古文書の解読のほうはどうなっている?」
研究を中断させてまでわざわざ出向かせる必要性もないので別の財団員に代理でいかせていた。
古代の古文書からは信じられないような技術提供をもたらす可能性がある。
「順調にすすんでおります。あのレイン博士よりも先に解読してみせますよ」
だが、そんな彼に視線をむけることはなく、
「無駄口は必要ない。とにかく結果だ。それとアレの発表を早める。それにむけてそのように成果をだせ」
「はっ!」
いまだに開発段階で、あまたな問題を抱えている。
だが、そんなことはどうでもいい。
用は、タナトスを追い返せばいいのだから。
モノはいいよう。
別次元に飛ばし、タナトスをこの場から消し去る。
それはタナトスが出現してきたであろう別空間に押し戻す、という逆転の発想。
研究の過程でタナトスたちがどうも同じ空間からやってきているらしい、ということは、
かつてのレインの研究でいわれていたこと。
昔は彼の意見は一笑に付されていたが、だがどうやら事実らしい。
こっそりと巡礼者のふりをして教団にいかせたものが口の軽い騎士団の一人から聞き出したもの。
それはタナトスは唯の影にすぎず、それらを送り込んでいる巨大な存在がある、ということ。
もっとも、口が軽い、といってもそれは自白薬を飲ませて無理やりに聞きだしたのだが。
方法はともあれ、彼等にとっては貴重な情報。
空間を越える力。
先の星の船の一件でかつての姿を取り戻した星の船。
どうやら研究の過程でその星の船の名前は【アウローラ号】というのが判明している。
今の技術では到底おいつけないほどの精密なるつくりと仕組み。
船に利用されていた技術を模して開発中の装置にそれらを組み入れた。
あとは大々的にお披露目と称してデモンストレーションをするのみ。
結果が全て。
そう、その過程でどのようなことが起ころうとも。
「とにかくお前は研究にもどれ」
「は。失礼します」
自分をはじめに一瞥しただけでまったく視線すら合わせてくれない理事長にぎりっと歯をくいしばりつつも、
お辞儀をして部屋を後にする。
どんなに頑張っても彼は自分をなかなか認めてくれない。
財団を裏切ってででいった自身の腹違いの弟をいまだに熱望している節がある。
彼よりも自分のほうが遥かに優秀なのに。
この研究の成果で彼を、そしてアルカディアの人々に自分の名前を知らしめてみせる。
すでに自分を捨てて家を出て行った母はもういない。
実験の過程で人体実験が必要、とわかったときに真っ先に浮んだのは憎むべき両親の姿。
今の世の中、タナトスに襲われて死ぬ人々はどこにころがっていても不思議がられない。
彼等ももはや財団に売るようにして捨てた自分たちの息子がタナトスをけしかけてくる。
など夢にもおもわなかったであろう。
幼いころから両親に愛されたいがゆえに、勉強を頑張った。
それでも両親が自分のほうに意識をむけることはなく、結果自分を捨てるようにして立ち去った。
その生い立ちが彼をそこまでひねくれた性格にしているのかもしれない。
それでも、人はどんな環境でも強くいきていく力をもっている。
ただ、彼はその生き方が少しばかりボタンの掛け違いをしているかのごとくに間違っている。
と気付いてはいない。
犠牲を伴う結果では、真実の平和というか平穏は築けない、ということに彼は気付いていないのだから。
「…財団が?」
「ああ。とりあえずロシュの情報なので間違いはないとおもう」
財団本部に忍び込むなどロシュにとってはお手のもの。
そのようにして仕入れた情報を他紙にわたり高くうる。
それで彼は生活費などを稼いでいる。
ぱらりとテーブルの上にとおかれた数枚の写真。
ジェイドが服を着替え終えた後、アンジェリークがまだ降りてこない。
この隙に全員に話をしておくべきだと判断し、彼等のみに話すベルナール。
「妙、だな。財団にそこまでの技術がある、とは思えないが……」
「かつて噂になった浄化能力をもたない人に力をもたす、というものとはまた別のものなのか?」
写真を手にしながらうなるレインに問いかけるようにしているヒュウガ。
「あれの開発は完全に破棄されているはずだ。あの研究の全てのデータは破棄されたからな」
そう。
彼自身が全て破棄して財団を飛び出した。
「?おかしいですね。そのような噂はききませんが」
いまだにまことしやかに財団は浄化能力をもたない人間に浄化能力を与える装置を開発した。
そう噂されている。
研究が破棄されたのならばその噂は瞬く間に広まるであろうに。
「あの研究は絶対にあってはいけないものだった。副作用に問題があったからな。
アーティファクトの研究は人々の為になるもの。害を出すためのものじゃない。
だが、今のヨルゴのやり方では害を出そうが全て結果が命。という考えなのが気に入らない」
だからこそ写真をみて眉をひそめる。
映し出されているのは何やら巨大な戦車のようなもの。
もしもそんなものを街中で使えばどのような結果をもたらすのか、想像しただけで恐ろしい。
あの研究もあのまま続けて市販されていれば世の中はタナトスに憑依された人々だらけになり、
あっというまにこのアルカディア中は混乱の世界に陥っていたであろう。
ディオンの言葉に完結に答え、しばしベルナールがもってきた写真を食い入るようにと見つめる。
「とりあえず。今後の財団の動きには僕も気にかけておくよ。
君たちは今まで以上に彼女の、アンジェリークの身辺に気をつけていて。
あとあの男のことも調べてみるよ」
腕を組みながらも全員を見渡しそういうベルナールの台詞に、
「すまぬ。しかしベルナール殿。貴殿のお仕事に影響があるのでは?」
それはたしかに助かるが、彼の仕事の邪魔をしては申し訳ない。
「ヒュウガ。僕はこれでも新聞記者、だよ?真実をアルカディアの人々に伝える義務がある。
それに、この陽だまり邸にくるのも取材の一貫、として上の了解を得ているしね」
そもそもあの篤志家ニクスが主催となり活動しているオーブハンターたちのことはアルカディア中の注目を集めている。
彼の記事を載せただけで確実に飛ぶようにうれる。
それほどにニクスの知名度は高い。
ゆえに、上司も陽だまり邸の取材、といえば文句をまったくいわない。
むしろどんどんいってこい、と後押ししてくる始末。
「では、私たちも何か少しでも協力したほうがいいですかね。
今後もベルナール氏からはいろいろと情報をいただきたいですし」
新聞記者の情報網、というものは馬鹿にならない。
そしてまた情報屋のロシュ。
裏の世界も表の世界も、彼は全てを暴き出す。
情報は多いのにこしたことはない。
「ああ。だったら君たちの取材ですでに協力してもらってるよ。後で少しばかりアンケートに答えてもらうつもりだし」
オーブハンターたちの素顔。
という題でそれぞれに簡単な質問を一応用意はしてある。
だが、絶対に彼女、アンジェリークが女王の卵だ、と気付かれてはならない。
そう。
まだ自身の力に気付いていない彼女だからこそ、今周囲にそのことが知られれば、
その期待の重みで彼女は無理をしすぎて倒れ、下手をすると命を落とす可能性すらある。
それだけは何としても避けなければならないから。
ベルナールにとって彼女は何よりも守りたい存在。
そう、護れなかった妹のような同じ結果にはしたくないから――
-第55話へー
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あとがきもどき:
薫:ようやく話もひと段落v(そ~か?)ともあれ、必要なことはある程度付属として出したこともあるし。
そろそろ本格的に覚醒にむけて話がすすんでゆきますv
次回からは多少日にちが経過してからのお話しです。
次はようやく焔の砦の野火…かな?
ではでは~♪
それが済んだら依頼をかねて初めてのセレスティザムにいくのですv(まてこら
ではまた次回にてv
2008年6月4日(水)某日
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