まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
え~と。
ゲームの中ではでてこなかったルネの母親の名前(でてたっけ?)
確認するのが面倒なので(かなりまて)漫画のほうから抜粋ですv
いい副題が思いつかなかったので今回は適当~
何はともあれ、いっきますv
#####################################銀花の園 ~再開と…~
「おかえり。何か声がしてたからお茶を用意してまってたよ。
そちらの人は始めまして。だね。俺はジェイド。よろしく!」
馬車の音とともに人の話し声が聞こえてきていた。
だからあらかじめお茶を用意し待ち構えるようにしていたジェイド。
「無事にもどったか。…ん?そちらは……」
無事にアンジェリークが戻ったことに安堵しつつも一緒にいるベルナールの姿を認めて思わず目を丸くするヒュウガ。
かつてまだ聖都にいるときに彼とは出会ったことがある。
それゆえに驚きを隠しきれない。
「あれ?ヒュウガ殿もニクス氏の活動に参加してたんですか?」
聖騎士になれるほどの実力をもちながら、とある事件以後教団を出た彼。
その事件の真実もまたベルナールは年月がたってはいるものの事実をもとめて追求している。
「ああ。そういうベルナール殿、貴殿は?」
どうやら顔見知りらしい。
それゆえに、きょとんと首をかしげ。
「?ヒュウガさん?ベルお兄さんとお知り合いなんですか?」
ベルナールとヒュウガを見比べつつも問いかけるアンジェリーク。
「?……お兄さん?」
「って、この人、アンジェリークのお兄さんなの?」
アンジェリークの言葉に戸惑いの表情を浮かべるヒュウガにそしてまた驚きの表情を浮かべているジェイド。
「ああ。そういえば、アンジェリークの遠縁にあたるはずですよ。このベルナールは」
アンジェリークの身元とその後見人を調べたときにニクスはそのことを把握している。
「なるほど。納得した。しかし世間はあるいみ狭いな」
否、狭いというよりはこれもおそらくは……必然なのかもしれない。
地の力を秘めている、そうあの方はいっていた。
当人にその自覚がないにしろ。
あるべき場所に、そしてまたあるべき居場所に集うのは運命という名の必然。
ニクスの言葉に、昔聞いたことを思い出し、小さくつぶやくヒュウガであるが。
「そうなんだ。でも、お兄さんって?」
「ええ。昔小さいころによく遊んでもらってたんです。このペンダントもベルお兄さんがくれたんですよ?」
いいつつ、首から提げているロケットペンダントを手にとりジェイドにと説明する。
「まあまあ。立ち話も何ですし。ひとまずお茶をしながら話をしませんか?」
確かにニクスの言うとおり。
「じゃぁ、お言葉にあまえさせてもらうとするか」
「あ、私、ちょっと部屋にもどってきますね」
とりあえずオーブを入れている袋をなくすわけにはいかない。
陽だまり邸は広すぎて持ちあるいているままでどこにおいたか忘れてしまう可能性すらある。
それゆえに手提げ袋を置きに一度部屋にと戻ってゆくアンジェリーク。
そんな彼女の後姿を見送りつつ、
「さて。と。とあえず新顔の人もいるみたいだから。改めて自己紹介させてもらうよ。
僕の名前はベルナール。みてのとおりの新聞記者さ。この屋敷の主のニクス氏とはいろいろとお世話になっていてね」
ニクスに進められるままにとソファーに座り、全員を見渡し自己紹介をしているベルナール。
「いえいえ。こちらのほうがお世話になっていますよ。ベルナール。それで?今日は新たな情報ですか?」
いくらニクスとて把握しきれない村や町の被害に対する援助はどうにもならない。
それゆえにベルナールの情報提供はとてもありがたい。
「ああ。また雷鳴の村オラージュでタナトスの被害がおこった。それの情報だ」
顔を曇らせて淡々と語るベルナールの表情はかなり曇っている。
「オラージュ。あそこには常に銀樹騎士団が駐留しているはず、だが?」
あの村には教団にとっても大切な重要な人物がいる。
もし彼女に何かあれば彼が自身の務めをきちんと勤め上げられない可能性すらもある。
だからこそ疑問に思い問いかけるヒュウガ。
「ああ。教団は常にあの村に数名以上の銀樹騎士団を駐留させている。
だけど、今回のコレは同時期に別々の被害がおこっているんだ」
ベルナールの説明によれば、町外れにある草原と、その先にある雷鳴の峠。
そこにそれぞれタナトスが出現し、ちょうど駐留していた彼らがその退治に赴いたらしい。
そして銀樹騎士団がいなくなったその隙をつくかのように村をタナトスが襲撃した。
まるで、そう、タナトス同士が申し合わせたかのように。
「まさか。…聖母…いや、ライラ殿はご無事なのか?」
ベルナールの説明に多少その声にあせりを含ませといかけるヒュウガ。
もし、彼女に何かあれば万が一の可能性として聖都の結界すらも怪しくなる可能性は高い。
誇り高く光り輝く光のサクリアによる結界。
その力は邪悪な力を近づけさせない効果をもつ。
「ああ。彼女は無事だ。とはいえ村にかなりの被害がでたのも事実だ。
タナトスがこのような動きをしたことはいまだかつてない。だから新聞に載る前に情報をもってきたんだ」
まるで、申し合わせたような陽動的な襲撃。
「タナトスが知恵をつけてる…ということか。厄介だな」
言外にベルナールが言いたいことがわかり、思わず腕を組み考え込むレイン。
もしそうだとすれば、今までの概念はまったく捨て去り新しく対策を講じなければならないであろう。
「なるほど。すぐさまに援助の準備をしましょう。あとは各村へ忠告、ですね」
もしそのような行動をとるようになるのならば普通の人々には脅威以外の何ものでもない。
自身の中で自分を末端にした活動はどうにか抑えていようとも、本体からの指示はどうにもならない。
ニクスとてどうしてそこまで執拗にタナトスがオラージュの村を狙うのか理解している。
それは銀の大樹の保護者ともいえる光のサクリアを要した存在。
その存在の産みの母親がいるからこそ、彼らは執拗に狙っている、ということを。
聖なる主な存在の居場所がつかめないのならば、まずはそれを補佐する聖なる存在。
それらを一人でも掛けさせれば、いやがおうにも『女王』の力が弱まることは必死。
自分とて選ばれたのは闇のサクリアを秘める存在だったからなのだから。
聖母、と呼ばれている女性は確かに薬師としても活躍してはいるが、どうして聖母、と呼ばれているのか。
それは教団にとっては重要となる子どもの生母であるがゆえ。
その事実は一部の存在しかしらないが。
「しかし。一度オラージュの村にいって直接に調べたほうがよくないか?」
レインの言いたいことはわかる。
つまり、銀樹騎士団などの捜索では科学的に調査をなされることはない。
そのような実情になった理由が科学的な何かで引き起こされたならばそれを調べなければ問題は解決しない。
「ああ。もしいくなら僕も一緒に同行するよ。どちらにしろオラージュの村には取材にいく予定があるからね」
レインの言葉に賛同するかのようにいってくるベルナール。
「ふむ。ではレイン君にお願いしましょうか?」
「ああ。まかせとけ!」
レインとてそのようなタナトスの襲撃の仕方は聞いたことがない。
それゆえに興味をそそられる。
タナトスの襲撃パターンを知ることは、アルカディア中の人々の安全性を高めることにもなる。
「では、この一件はレイン君に任せるとしましょう」
「レイン。すまんが頼む」
おそらくアンジェークにそのことをいえば自分から出向く、と絶対に言いかねない。
それだけは何としても避けなければならない。
タナトスの行動が偶然のものなのか、必然的なものなのか見極めるまでは。
彼女の身に何かあればアルカディアの未来もまた一時閉ざされてしまうのだから。
う~ん。
「?何か音がしてるのは気のせいかしら?」
昨日はついつい遅くまでベルお兄さんと久しぶりにお会いできて話しがはずんじゃったし。
その後、ベルナールを送っていく、といってレインが一緒にでかけたのを見送った。
「…やっぱり気になるわ」
やはり気のせいではないような気がする。
何やら一階のほうからカチャカチャとした音が聞こえてくるのはおそらく気のせいではないはずである。
「音の正体を確かめにいってみましょ」
いいつつも、服をすばやく着替えて部屋から出る。
朝も早いこともあり、朝日に庭が照らされだしてゆっくりと賑わいを見せ始めている庭が目にはいる。
「ふんふんふ~ん♪」
「…あら?」
服を着替え、音がする方向、キッチンにとむかってゆく。
そこには朝も早い、というのになぜかエプロンをつけているジェイドの姿。
「?ジェイドさん?何してるんですか?」
よくよくみれば、朝も早くから何やらメレンゲらしきものをかき混ぜているようである。
それゆえに戸惑いながらキッチンにいるジェイドにと問いかけるアンジェリーク。
「やあ。おはよう。アンジェリーク。何かこの道具たちが呼んでいたようなきがしてね。
この道具たち、使われることがとてもうれしそうだし」
にこやかな笑みを浮かべてキッチンを覗いているアンジェリークにいってくるジェイド。
道具たちがうれしそう?
ジェイドが使っているものはアンジェリークが学院からもってきた数少ない品の中の一つ。
「もし道具が本当にうれしそうにしているんなら私もうれしいです。
とても大事にしてる品なんですよ。その道具たち。でも、朝からお菓子作り、ですか?」
かつて手紙でお菓子づくりにはまっている、とかいたときに『アンジェリーク』から返事として送られてきた道具一式。
そしてまた、いくつかのレシピも同封されていたのがとても印象深かった。
まあ、朝ごはんからお菓子、というのもかなり乙ではあるだろう。
「この道具たちが何かつかって、つかってといってたからね。そうだ。アンジリェークも一緒につくらないかい?
君と一緒だときっととてももっと甘いスウィーツが作れるような気がするんだ」
そういってくるジェイドにくすっと微笑み。
「そうですね。じゃぁ、お言葉に甘えて、つくっちゃおうかしら?」
朝といえばやはりヨーグルト系やフルーツ系のデザートが体にいいだろう。
ジェイドの笑みは純粋そのもの。
朝早くからお菓子作り、というのもまた赴きがあっていいかもしれない。
そんなことをおもいつつジェイドとともにお菓子つくりをはじめるアンジェリーク。
一人で何かをつくるよりは、他の人とつくるほうが遥かに楽しい。
そしてまた、それに伴い食べてくれる人たちの笑顔がとても何ともいえない幸せな気分になる。
「なら、私はフルーツヨーグルトをつくりますね」
「あ。いいね。体にもよさそうだ。フルーツは体にいいんだよ?」
「そうですね」
しばし、朝も早い陽だまり邸のキッチンの一角にてそんな二人の会話が見受けられてゆく。
「…あら?レインは?」
朝食時にレインの姿がみえないことに気付いて、きょとん、とした声をだす。
「ああ。彼ならば朝早くからちょっと遠くにお使いにでていますよ」
真実は、昨夜から、が事実だが。
それをいえばアンジェリークが気にしそうなのであえて言葉を濁して説明するニクス。
「遠くに?どこにですか?」
「ああ。そうそう。アンジェリーク。新しい依頼がきているのですが。
これはあなたに先にお見せしようとおもってのけておいたのですよ」
「私に?」
さらっと話題を変えられたことにすら気付かずに、首をかしげてニクスから手紙を受け取る。
「…あ。学校長先生からだわ」
ついこの間までメルローズ女学院の寄宿舎に住んでいたのに、だいぶ前のことのような気がしなくもない。
それほどまでにここ数日でいろいろなことがいっきに起こっている。
「学校長?ああ、アンジェリークが通ってたっていう学園のだね」
「メルローズ女学院の学校長から?ニクス。いったい何がかかれているんだ?」
交互にいうジェイドとヒュウガ。
「さあ。私はまだみていませんし。アンジェリーク、何とかかれているのですか?」
いわれてみればたしかに一度も封がきられている様子はない。
「ええと。まってください。……何でも生徒が一時帰宅中、タナトスをみたのでその相談、だそうです」
詳しい内容はかかれていない。
だけどもその文面の文字がとても懐かしく感じるのは気のせいだろうか。
まだほんのようやく一週間たったかたたないか、といった日にちしかたっていないのに。
「なるほど。では、ヒュウガと一緒に依頼内容を詳しくききにいってくれますか?」
タナトスをみた生徒…無事だったのかしら?
アンジェリークの気がかりは別のところに移動していたりするのだが、そんな彼女の思いとはうらはらに、
にこやかに紅茶を飲みながらもヒュウガにいっているニクス。
「私はかまわないが。ニクスはいかないのか?」
彼のことだから、率先してアンジェークを預かっていることもあり挨拶をかねていく、というとおもったのだが。
「いえね。私としてもいくのはやぶさかではないのですが。どうも…囲まれてしまうのがいやなのですよ。
なぜか人々が私をみつけてはすぐに取り囲みますからね」
心底困ったように苦笑しながら説明してくるニクス。
リースの庭などにニクスが赴いた場合、人々が彼の姿に気付いてあっというまに彼をとりかこむ。
そして口口にお礼の言葉や賞賛の言葉を投げかけてくる。
ニクスからすればその言葉は自分に向けられるべきものではない。
そう自覚しているからこそなおさら心苦しくなってしまう。
下手をすれば御礼、と称して花々の苗や、挙句は咲き誇った花を贈呈しようとする人々もいる。
そんなものをもらっても、すぐにアレに生気を奪われて枯らしてしまう、というのに。
「それは、貴殿が人々に感謝されているから、ではないのか?」
ニクスが人々の為に力をつくしているからこそ感謝され、人々は彼を賞賛する。
そのために彼の姿を見つけた人々は一言でもいいからお礼を、といってよってくるのであろう。
そう推測し、淡々と述べるヒュウガであるが。
「いえ。私なんか人々に感謝されるようなことは何もできていないのですよ。
なので申し訳ありませんが、ヒュウガ、お願いしてもいいですか?
あと、ジェイドはモンタントからの依頼なのですが小麦粉をクウリールに届けてほしい。
その依頼がありますから、そちらをお願いします。非力な私では小麦粉も大量だと運ぶにはこべませんしねぇ」
「うん。わかったよ。力なら俺にまかせて!モンタントにいけばいいんだね?」
「ええ。依頼内容はここにかかれています」
いいつつ、一通の依頼内容が書かれている手紙をジェイドに手渡す。
「そう自身を謙遜することもないとおもうが、な。だがしかし、わかった。その依頼、うけよう。
彼女の恩師である学校長殿、という方にもきちんと挨拶しておいたほうがいいであろうしな」
ヒュウガの問いににっこりと笑みをうかべ、
「そういってくださるとたすかります。アンジェリーク。それでいいですね?」
「え。あ、は、はい」
学園にいける。
ということは、ハンナとサリーに会える。
お仕事とはいえ、親友の二人に会えることがうれしくて思わずぱっと顔を輝かす。
ハンナとサリーだけではない。
きちんとお別れもいえずに学園を一時去る形になってしまったけども、時間があれば彼女たちとも話したい。
「さあ。そうときまれば。せっかくジェイドとアンジェリークがつくってくれた朝食ですし。
とっとと食べてしまいますか」
ニクスの言葉をうけ、
「そういえば、今日はあなたとジェイドがつくったのか?」
「ええ。何か朝早くに目がさめたらジェイドさんが料理をつくってたので」
ふと思い出したように問いかけているヒュウガ。
「だって、道具たちが自分たちをつかって、つかって、といってたんだよ?」
「ふっ。きっとアンジェリークが大切にしている心がジェイドにはつたわったのでしょう。
さ、何か三人でたべきれないほどにありますけど、ヨーグルトですのでさくさくっといきましょう。
レイン君には戻ってから新しくつくったほうがいいでしょうしね」
レインが向かったのはオラージュの村。
おそらく聞き込みなどを考慮しても戻るのは明日かあさって以降になるはずである。
それゆえに提案しているニクス。
「そうですね。レインにももどったらつくってあげましょ」
「それいいね。じゃぁ、今度はフルーチェなんてどう?」
「あ、それいいですね」
何やら二人して盛り上がっているアンジェリークとジェイド。
ジェイドと朝の会話で彼がお菓子をつくるのがとても好きだ、というのをアンジェリークは知った。
そしてまた、アンジェリークもあるいみお菓子を作るのは趣味の一つ、といっても過言ではない。
それゆえに話が何かものすっごくあっているこの二人。
「おやおや。ずいぶんと仲がよくなったんですね。仲間同士で仲よくなるのはいいことですよ」
そんな二人をみながらにこやかにニクスがいっていたりするが。
「たしかに。ニクスのいうとおり、だな」
縁があり、一緒に仕事をすることになったからこそ相互理解は何よりも重要。
過去に相互理解がないばかりに悲劇を経験したヒュウガは十分に身に染みて判っている。
しばしそんなほのぼのとした会話を繰り広げながらも、
一人かけてはいるが四人にて食卓を囲む彼らの姿がサルーンの一角において見受けられてゆく。
-第31話へー
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あとがきもどき:
薫:えっと、それぞれのメンバーの恋愛イベントの順番が違う!という突っ込みはなしに願います(笑
レインの解読競争は本来ならば野火の後でもありますしね。
あ、ちなみに全員の恋愛イベントは頑張って出す予定です(笑
アンジェリークには頑張ってもらいましょうv(何を!?
でも、このアンジェはそういうことに鈍いから素直な純朴さでみなさんをあるいみ翻弄しますけど(苦笑
ええと、校長の依頼は、花畑の村フルールまでの道のり、というのが本来の依頼。
ですけど、あえて恋愛イベントの女性と騎士道&昔みた夢、をいれるためにあえて首都へ(笑
ベルはさくっと正体ばらしていることからある程度ゲーム恋愛イベントは完了してるも当然だし。
あとはニクスとジェイドの恋愛イベントを織り交ぜながら話をすすめてゆく予定~♪
ディオンが出てきてからようやく野火の一件にv
やっぱりあれにかかわらす銀樹騎士のメンバーはディオンたちのほうが面白いし(こらこら
ちなみに、普通の焔と影にもやはりディオンたちはでる予定vついでに忘れてるとおもうけど、
カイ達銀樹騎士団も出す予定~(ねたばらし
ともあれ、次回はメルローズ女学院v
ではまた次回にてv
2008年5月18日(日)某日
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