エル様漫遊記  ~バトル・オブ・セイルーン編~


元カンヅェルだった物体…といっても、カンヅェルにはかわりはないんだけど。
ただ、人間の形態を取れなくなっているだけで
「な゛!?あなたはいったい何者です!?」
厳しく追求しているアメリアの声も多少震えていたりする。
「まあ、この光に中級魔族程度が耐えられるはずがないけどね。
  まあ、もっとも下級魔族程度だったら一発で情けないことに滅ぶでしょうけど。」
あたしの説明に。
「??リナ?この光…って一体?」
首をかしげ、あたしに聞いてきているナーガ。
くすっ。
「ああ、これ?赤の竜神フレアドラゴンスィーフィードの気みたいなものよ。」
そんなあたしの説明に。
「くすっ。そろそろいいわよ。ルナ。」
「はい。」
あたしの言葉に、瞬時にちょっぴし開放していた気を引っ込めているルナの姿が。

光が当たりからのいたその後には。
ぐるりとカンヅェルを取り巻く兵士達。
一応お仕事熱心ではあるわね。
多少全員、体などが震えているのはともかくとして。
「か…カンヅェル!?そのほう…いったい!?」
面白いまでに本気で驚いているクリストファ。
そして。
「くっ!…このままでは済まさん……」
そのまま、捨て台詞を残し、精神世界、
つまり空間にと溶け消えてゆくカンヅェルの姿があたし達の目の前で行われ。
そしてそのまま姿を消してゆく。
「ど…どういうことなんだ!?アルフレッド!?」
面白いまでに狼狽し、アルフレッドに問いかけているクリストファ。
「ちっ。」
そんな父親の言葉にしたうちしているアルフレッド。
「ともかく…だ。きちんと説明してもらうぞ。クリストファ。
  今ここにいる全員が証人でもあることじゃしな。
  …アレが魔族であった、というのは明白。よいな?」
そう言い放ち。
フィルはクリストファをつれて、奥にと引っ込んでいたりする。
そんな様子をみつつも。
「…それにしても、一体何がどうなっているんだか……」
いまだに混乱しそんなことをいっているアメリア。
そして、あたしのほうをみつつ。
「あれ、先ほど魔族だっていってましたけど…そうなんですか?」
あたしにと聞いてくる。
くすっ。
「そうよ。」
「けどこのセイルーンにはよこしまな力を持つものは入れないはず。
  それに力も弱くなるはずよ!?」
何やらいっているアメリアだけど。
「あのですね。アメリア様。それは一般にはそうかもしれませんけど。
  多少力をもったものでしたら、そんなことはまったく問題にはなりませんのよ?」
そんなアメリアに説明しているルナ。
「…何かリナとかかわって…魔族がらみの事件が多いなぁ……」
何やらつぶやいているガウリイはひとまず無視。
ルナの言葉に多少絶句しつつ。
やがて、はっとなり。
「と、とにかく。今日は泊まっていってください。
  何かいろいろといっきにおこって…頭が混乱してます…
  それに今のでかなりゴタゴタしてますし。」
混乱しつつも、あたし達にといってくるアメリアの姿。
「そうだね。そのほうがいいね。」
そんなアメリアの言葉に同意しているアルフレッド。
だけど、その表情にはかなり悔しがっている表情が完全に表に出ていたり♡
心の中では、まさかバレるとは!?
などとそんなことを思いつつ、カンヅェルやあたし達に対して怒っていたりするけども。
「それじゃ、お言葉にあまえるとしますか♡」
「何かおいしいもんがくえるのか?」
「……ガウリイさん…今はそんな状況じゃぁ……」
そんなガウリイの言葉にあきれつつ突っ込みをいれているルナ。
「あ、そうですね。シェフにいっておきます。ひとまず…どうぞ。こちらです。」
いって、アメリアはナーガとともに、あたし達を宮殿の中にと招きいれてゆく。


その日の夜。
寝室に、あてがわれたのは、フィルの寝室から少し離れた客室。
ガウリイは隣の部屋。
ちなみに、ルナはまだフィルたちと一緒だったりする。
あれからずっとフィルたちはクリストファに質問をぶつけつつ、話し合っていたりするんだけど…
あれ、詳しいことは知らないからねぇ♡
一応、あたしとルナは同じ客室、ということにはなってはいるけど。
ルナが恐縮しまくってたりするんだけど、それはそれ。
まったく、いつになっても慣れないったら、彼女は……
このあたしというか、お母さんと一緒というのはうれしいことでしょうにね♡

外にいるとある人物が窓の隙間から差し込んだ刃でかんぬきをえぐりきりとってゆく。
こうっ。
大きく開け放たれた窓から夜の冷たい空気が部屋の中にと入ってくる。
夜空を黒く切り抜いて、それは空中にと浮んでいたり。
くすっ。
「部屋を間違えたんじゃないの?」
あたしはベットに腰掛けながら話しかける。
黒い人物…つまりは、暗殺者は、窓からあたしのいる部屋の中にとはいってくる。
そして音もなくその足を床にとつけ、あたしのほうを見てくるけど。
両目以外の部分はすべて黒い布で覆い、顔などがわからないようにしていたり。
人間の中でいうならば、気配を感じさせない…というのでしょうけど。
完全に気配消してないわねぇ。こいつ。
一応、人の世の中ではかなりの使い手、として一応こいつは有名な人物。
まったく、気配くらい完全に消しなさいよね♡
存在感から何もかも♡
「くすっ。こんな夜更けに女性の部屋に忍び込んできて、名前くらいいったらどう?」
あたしの質問に。
「ズーマ。」
淡々と答えるその人物。
「あら。ちょっとは感心したわよ。
  ちゃんと自分の名前がいえるなんて、なかなか礼儀正しい暗殺者ね。
  だけど本名を名乗らないと♡」
あたしの言葉に。
「名乗ることにしている。依頼人と…死にゆくものには…」
そういったその刹那。
風が動く。
といっても彼…ズーマが動いただけなんだげと。
あたしはちなみにまったく動いてはいなかったり♡
ズーマの攻撃はあっさりとあたしをよけてゆく。
「な゛!?」
それに面白いまでに驚いているこのズーマ。
ちなみに、本名はラドックv
ラドック=ランザードというのが名前なんだけどね。こいつは。
ズーマは裏の世界の通り名だし。
だがしかし、失敗した、とわかると次なる呪文をつむぎだす。
あらあら♡
ムダなあがきを♡
のんびりとそんな彼、ラドックの様子を眺めていると。
やがて、ズーマの呪文が完成する。
黒霧炎ダークミスト
ズーマことラドックの低い声が響く。
そのとたん。
ヴァッ!
暗闇が部屋を多い尽くしてゆく。
といっても、あまり暗くないけど。
「あらあら。へぇ。結構やるじゃない♡だけど暗闇っていうのはこんなものじゃないのよ♡」
くすくすくす。
座ったままにて、軽く指をパチン、と鳴らす。
刹那。
「な゛!!!?」
同時にズーマが暗闇にしていた部屋の中は、闇よりも暗く、夜よりも深い深遠なる闇と化す。
ちなみに、ズーマは何が起こったのか理解していない。
一瞬硬直していたりするし。
ひゅっv
そんな硬直するズーマの横を風が走る。
その風邪はズーマのかぶった面を綺麗にと剥ぎ取り、取り除く。
軽く指を動かした程度なんだけど。
服までもそうしようとおもったけど、それはそれで面白いけど。
とりあえず覆面だけにとどめておいている何とも心優しいあたし♡
「くっ!!!!?」
ここにいたり、ようやくあたしが『かなりできる』、というのに気づいてるし。
こいつは。
かなり、というかあたしに勝てる存在なんていないんだけど…
「さってと。そろそろ捕まえるために縛りましょうか♡ねえ、ラドック♡」
あたしの言葉に面白いまでに暗闇で目を丸く見開いているこのズーマ。
あたしが。
トン。
軽くベットから立ち上がると同時。
「リナ!?どうした!?」
それと同時、扉が激しくノックされる。
異変に気づいたガウリイがノックしてたりするんだけど。
まあ、結界とかは張ってないし、ただ部屋の中から鍵をかけてるだけで。
「あら♡邪魔がはいっちゃったわねぇ。つまんないの。」
パチン。
ガウリイがくる前にこの闇をのけておかないとね。
軽く指を鳴らすと、その刹那。
そこは元の明るさの部屋。
当然ズーマの術の欠片の一つも残ってはいない部屋の姿が。
「…くっ!」
ズーマが手で顔を覆い隠しひるんでいると。
バタン!!
同時にガウリイが鍵を断ち切り、部屋の中にと入ってくる。
「…な゛!?何だ!?お前!?」
ガウリイが彼に気づいたその刹那。
ぱっ!
そのまま逃げるように窓から身を翻して外にと出てゆくズーマの姿が。
「まて!」
ガウリイが追いかけるけどすでに遅し。
「逃げられたか…無事か?リナ?」
窓から身を乗り出し、逃げられたことを見て取り、
振り向いてあたしにと質問してきているガウリイだし。
「まったく。もうちょっと遅くきてもよかったのよ♡
  今からあいつ縛り上げるところだったんだし♡」
あたしの言葉に。
「縛り上げる…って…あの暗殺者よっぽどできるようなやつだったのにか?」
ちらり、とズーマをみただけなのに、相手の力量を把握しているガウリイ。
この辺りの勘は結構いいからねぇ、この人間は。
「そ♡黒幕のことを聞こうとおもってね♡」
嘘ではないし。知ってるけど♡
「?クリストファさんが黒幕じゃないのか?」
首をかしげるガウリイに対し。
「んふふ♡どうかしらね♡」
にっこりと微笑みごまかしておく。
あたしやルナにはもう誰が黒幕かわかってるしね。
あたしは当然としてもルナもあの言葉を聞いて確信してるし。
誰がこの一件の黒幕…というか指図をしたか…というのはね♡
「しっかし…何だって、あの暗殺者…お前さんをねらったんだ?」
ふと、気づいたようにぽつりと何やらいっているガウリイだけど。
「あら。簡単よ。ルナにこの一件から手を引かせようとしてるのよ。
  ルナの力でカンヅェルの正体がみんなにバレちゃったことだし…ね♡」
それに、魔竜王ガーヴ程度ならルナの敵ではないし。
だからこそ、カンヅェルが躍起になっている…というのもあるんだけどねぇ。
だぁれに対して喧嘩売ってるのかしら。
んっふふふふ♡
まったく。
ルナには勝てないけど、あたしにならば勝てる、と踏んだようだけど。
あたしに勝つなんて、絶対にムダな努力、というものよね♡
そんなことにも気づかないなんて…やっぱり、これはSにすべて責任があるわよね♡
後からでも、ちょこっとお灸をすえにいきますか♡
わざわざ数人の見張りのを他の者に気づかれないようにと倒して、
あたしの部屋を襲撃してきたようだけど。
曰く、人のコトワザでいうところの、『骨折り損のくたびれもうけ』ってところね♡
「…なるほど。というか、絶対にあのルナさんよりリナのほうが実力的には上じゃないか?
  そっちのほうがムリのような気がひしひしとオレはするんだが……」
「ま、確かにね。それはそうと、ガウリイ♡深夜に乙女の部屋に入ってこないのよ♡
  さ、部屋にもどった、もどった♡」
「…へいへい。あ、鍵どうしよ?」
「戻しとくからいいわよ。」
「わかった。」
たわいのないやり取りをしつつ、とりあえずガウリイを部屋から追い出す。
さってと、ひとまずSにお灸を据えにいきますか♡



「おはようございます。」
芝生の上のテーブルでお茶をしているナーガとアメリア。
ちなみに、あのクロフェルもいるけども。
そんな三人にと声をかける。
「ふっ。おはよう。リナ。」
そんなあたしをみて挨拶してきているナーガ。
「おはようございます。リナさん、昨日は大変でしたね。」
紅茶をぐいっと飲み干して、ぶんぶんと手を振ってきているアメリア。
ちなみに、昨日の一件は、
なぜかルナがかなりパニックになって騒いだがために城中にと知れ渡っていたりする。
ガウリイが騒いでいたのを聞きつけ、
他の兵士やいまだにクリストファを問い詰めていたフィルたちが、
部屋にとやってきたのはガウリイを部屋から追い出したその直後。
当然すでにズーマは逃げた後だけど。
一応、このアメリアもそういった事情などには詳しい、
というか押さえないといけないところは身にわきまえている。
かなり人懐っこくはあるにしろ。
「立ち話も何だし。座ったら?リナ?」
ナーガにしては珍しくまともなことをいってくるけど。
「そね。」
ナーガに進められるまま、あたしは向い側にと腰かける。
「ガウリイさんは父さんのところですか?」
「そうよ。」
アメリアの簡単な質問に答えつつ、注がれた紅茶を一口、口にと運ぶ。
「でもいったいどういうことでしょうね?」
アメリアはクロフェルが新しく注いでくれた紅茶に砂糖をがばがばと放り込みつつ、
何やらそんなことをいってたり。
「っていうのも、今朝までクリストファ叔父さんを尋問していたらしいんですけど。
  叔父さん、本当にあのカンヅェルの正体知らなかったらしいんです。
  まあ、もっとも本人がしらばっくれてるんじゃないのかって話になって、
  ルナさんがそれを確認したらしいんですけど…どうやら本当に知らなかったようで……」
くすっ。
「あら、ルナがいうんだったら間近いないわね♡」
いってあたしは紅茶をまたまた一口。
「で。あのカンヅェルと知り合ったのは、
  何でも以前外に出たときに、レッサーデーモンにたまたま襲われて。
  襲われていたのを助けてもらった…というこで。
  あ、その前にもアルフレッドも助けられたらしくて。」
アメリアがそんなことをいってくるけど。
そりゃね。
計画的に近づいてるんだし。
あいつは。
あのカンヅェル、一応は計画は立ててるのに…肝心かなめの実力がなってないわね……
このあたしはともかく、ルナにすら気づかないなんて。
ガーヴは面白いことを計画してるからねぇ。
聞かなくても、わかってるし、あたしは♡
「それに、リナさんが昨日の夜襲われたのを聞いてやたらと驚いていましたし。」
そんなアメリアの言葉に。
「まあ、リナなら他にも心当たりがあるんじゃないの?あなただもの。」
「くすっ。襲われる心当たりはないわねぇ。
  もし、そんなやからがいたら問答無用で消滅させるのももったいないから、
  しっかりとお仕置きするに決まってるじゃない♡」
あたしの言葉に。
「…リナらしいけど……。お願いだから、前みたいなことはやめてよね……」
なぜかちょっと以前、
あたしとちなみに遊びにきていたユニットと旅をしていたときのことを思い出して。
顔色を悪くしているナーガだし。
ちなみに、ユニット、というのは別の場所、というか世界のあたしと同じ存在であるけども。
「…リナさんらしいって…リナさんって……」
何やらナーガの言葉に多少驚いているアメリア。
「けど、クリストファ叔父さんが知らなかったってことは、アルフレッドも知らなかったのかしら?」
ふと気づいたようなつぶやくアメリアに。
「知りませんでしたよ。」
そんなアメリアの後ろからいきなり声をかけているアルフレッド。
その声に多少びくっとしているアメリアだし。
くすくす。
「アルフレッド。だいぶ気配を押し殺すのがうまくなったじゃない?」
そんなアルフレッドにいっているナーガに。
「いやぁ。グレイシアに比べたらまだまだ及ばないよ。」
そういって苦笑いしているアルフレッド。
この二人…そんなこと昔からやってたりするのよねぇ。
まあ、いいけど。
「それはそうと。ここの席、失礼してよろしいですか?」
いいながら、すでにあたしの横にと座りかけているこのアルフレッド。
「しっかし、アルフレッド。あなたも面白いわねぇ。
  このまま自分は知らないふりしてすべて父親に押し付けるつもりかしら♡
  まあ、それはそれで面白いけど♡」
そんなアルフレッドに話しかけるあたしの言葉に。
「リナ?」
「リナさん?」
首をかしげているアメリアとナーガの声がだぶる。
「…何のことですか?僕はただ、わが父が犯した罪に心を痛めているのですが……」
しれっとした表情でそんなことをいってくるけど。
くすっ。
「ま、とぼけててもいいけど♡ああ、そうそう♡知ってるかしら♡魔族ってね。
  自分より強いものや、契約を交わしたものにしか『様』なんて敬称はつけないのよ♡
  だから、そのどちらでもない限り。
  間違っても魔族が『様』なんて敬称をつけることはまずないわね♡」
にこやかにいうあたしの言葉に、面白いまでに顔面蒼白になっているアルフレッド。
くすっ。
この子からかうの結構面白いわ♡
そんなあたしの言葉に。
「あ、僕用事を思い出しましたので。それじゃあね。アメリア、グレイシア。」
そういうなり。
そそくさとその場を立ち去ってゆく。
「あら、根性ないわねぇ。」
そんな彼を見送りつつつぶやくあたしの言葉に。
「?どういうこと?リナ?」
いぶかしりつつ問いかけてきているナーガ。
あらあら。
「さて、問題です♡あのカンヅェル、クリストファとアレフレッドのことを何と呼んでいたかしら♡」
指をたて、アメリアとナーガの二人ににっこりと微笑みかける。
そんなあたしの質問に対し。
「確かクリストファ叔父様のことは、クリストファ殿、と呼んでましたけど……」
「そういえば、アレフレッドには、アルフレッド様……と様をつけてたわね。」
とナーガがふと思い出したようにいい。
そして。
そんなナーガの言葉をきき、思わずナーガの顔をみているアメリア。
くすくすくす。
「さて、ではここで問題よ♡
  魔族は契約を交わしたもの、それかまたは自分より力があるもの。
  そういった存在にしか『様』なんて呼び方は絶対にしない。
  さて、そうなると、カンヅェルに『クリストファ殿』、と呼ばれていたクリストファと。
  『アルフレッド様』、と呼ばれていたアルフレッド。
  さて、カンヅェルが契約を交わしていたのはどっちでしょう♡」
そんな二人ににっこりと、質問を投げかけておく。
「ふっ。わかったわ!様をつけていたアルフレッドね!
  …って、…え…ええぇぇぇぇぇぇぇええ!?」
「ええええええええええええ!?」
ナーガとアメリアは同時に顔を見合して、そして大声で叫んでいたりするけども。
いくら何でもここまでヒントをあげればわかるわよね♡
ナーガは詳しくいわないと間違った方向にいっちゃうしね♡
くすくすくす。
そんな彼女たちをみつつ。
あたしは残った紅茶を口にと運ぶ。
「そういえば、昨日やとった暗殺者のズーマってやつもアルフレッドが雇ったのかしらね。
  その辺りもズーマに聞けばよかったかしらね♡」
わざとらしく、聞こえるようにいうあたしの言葉に。
「「えぇぇええ!!!!!!!!?」」
面白いまでに大声を上げているナーガとアメリアのこの二人。
ちなみに、クロフェルはさっきから完全に固まっていたりする。
「い…いま、リナ、ズーマっていったわよね?」
「今リナさん、ズーマっていいませんでした!?」
ナーガとアメリアの声がハモる。
「ええ。本人がそう名乗ってたしね。」
あたしのそんな言葉に。
「あの男が…ここにいる?」
つぶやくその顔からはなぜか完全に血の気が引いていたりするアメリア。
そんなアメリアのつぶやきに。
「何じゃ?そのズーマっていうのを知っておるのか?」
背後からフィルの声が。
先ほどのアメリアたちの大声に驚いてあわててやってきているのが現状だけど。
彼、結構子供想いだからねぇ。
「と…父さん!」
「お父様!」
二人の声が重なる
彼女たちが振り向いたその先にいるのは…いうまでもなくフィルとそして他数名。


             -続くー


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あとがき:
薫:ナーガ、ちなみに、かなり以前にリナと一緒に旅してて信じられない経験してます(汗
  その辺りの詳しいことは番外編を参考に(まて)
  さて、ではではまだまだもー少し続きますv
  2005年1月23日某日


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