まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

んっふっふっ。
今回でようやく、一巻分、(多分)ある程度の無修正分。
スレイヤーズ本編小説、もしリナ=インバースがエルさまだったら?
をお送りしますのですv
それではvいってみましょうv

(・・・・読んでいる人・・・・いないんだろうけどなぁ・・・・笑)

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      エル様漫遊記  ~スレイヤーズ~


がばっ。
飛び起きたようにときょろきょろとあたりを見渡す。
「…な゛!?わ…私は…いったい!?」
などといいつつ、思いっきり動揺しまくっている目の前にいるレゾ。
ちなみに、その瞳はしっかりと開き、その澄んだ瞳の中に空の青さを映し出す。
「あら、気がついた?レゾ?」
そんなレゾにむかって、にっこりと微笑みかけるあたし。

あたしの見た目、『重破斬ギガスレイブ』という術。
それをうけ、崩れてゆくSこと魔王、シャブラニグドゥ。
そんな姿をみつつも。
「…何だ!?何がどうなってるんだ!?」
いまだにわめいているゼルガディス。
「…とゆ~か、この気配って…」
人でない気配がしてるのは気のせいかなぁ?
などと思っているガウリイ。
「…どうやらあの娘一人で魔王に立ち向かっているようですな。」
などといいつつ、どすんと、その肩に背負った斧を。
そのまま地面にと突き立てているロディマス。
ゆっくりとあたしの周りの闇が風にと掻き消え。
彼らの目からも、今起こっていることが目に見えるようにとなってゆく。
闇が薄れ、そして彼らが目にしたものは。
ゆっくりと、形だけではあるけど崩れてゆく魔王の姿。

「…わ、私は確か体をのっとられたはずでは…」
呆然と、自分の手足をみつつ。
目が見えていることよりもそちらがどうやら信じられないらしく。
しばらく自分の手をまじまじとみつめているレゾ。
そんなレゾの肩の上には、一羽の鳥の姿が。
その色は赤一色。
赤、といっても鮮やかなる赤色ではなく、すこしくすみのかかった赤色。
呆然としつつ、自分の手をみつめつつつぶやくレゾに対し。
『-そのとおりだ。その通りだったのだが…まさか…』
いいつつ、レゾの肩にととまっているそれが口を開く。
「…え?今何と?」
一瞬のうちに、今自分が置かれている立場というものが、レゾの脳裏にと刻み込まれる。
あたしはレゾの中にSのやつを封印したまま。
その意識、つまりはレゾの意識とSの意識を同調させ、
なおかつ、そのSの意識のみを鳥の姿にと物質的にと具現化させて固定させていたりする。
といっても、レゾから離れることもできない具現化なんだけど。
ちなみに、一メートルでも離れたら、即、混沌の矢が叩き込まれるおまけつき♡
それと当然のことながらお仕置きフルコース♪
ちなみに、精神世界面アストラル・サイドよりは隔離しているので、
他のやつらから見れば滅んだように見えていたりするけども。
脳裏に押し寄せる情報の数。
それに翻弄されつつ、ようやく自分が今、おかれている立場を理解しているこのレゾ。
「あたしはちゃんと教えたわよねぇ?二人とも♡ってことでわかってるわよね?」
あたしのそのとっても優しい声に、なぜか鳥の姿となったSは怯えているし。
「お……お許しを……」
消え入りそうな小さな声をだしてるS。
ま、お仕置きはこれから当然無視するとして。
「レゾ♪あんたは、これから、世界中を回って好いと思われる行いしなさいな♡
  当然、死ぬなんてことはできないから♡
  この星が終わっても、まだ生き続けながら、とりあえず、そうねぇ。
  この四界の世界が消滅してあたしの元に戻ってくるまで♪」
あたしのその言葉に首を傾げつつも…どうも、まだ。
このあたりに隣接する世界のこと、詳しく理解してないレゾだし。
まあ、それは別にいいとして。
そんなあたしの言葉に素直にうなづくレゾ。
このレゾ、今までの自分を悔いて善行を行おう。
などと心の奥底で思っていたりしたからねぇ。
当然、Sは封印してるままだから♪
その正の感情をSに受けてもらうのよね♪
喜びなどの正の感情を。
魔族の糧となるのは負の感情。
あたしがそう創り出しているから。
「当然、その程度で力を失ったりしたら…んふふふ♡分かっているわよねぇ♡S♪」
あ…姿が透けかけてる……
「あんた……部下のくせに……なさけないわよ。」
あたしの言葉に目を丸くしているレゾ。
Sと意識を同調しているのに、あたしのことを完全に理解できてないようだけど。
ま、別にいっか。
なぜかいまだに震えまくっている鳥のSと、首をかしげているレゾをそのままに。
かるく周りを見渡し。
「まあ、いいわvvじゃ、この闇をのけましょ♪」
パチン♪
あたしはかるく指を鳴らす。
と。
同時に、ゴルンノヴァの結界も解けさせる。
先ほどまで少しばかり残っていた闇が、完全にそれを合図にと掻き消え。
今まで身動きがとれなかったガウリイたちもまた。
周りの違和感、というか結界がとかれたことに、それと同時に気づいてゆく。
まあ、一番それにはじめに気づいたのはガウリイだけど。

「リナ!」
そう叫びつつ、あたしの方にと走ってくるガウリイとゼルガディス。
「大丈夫かっ…って、レゾ!!!」
そこにいる、というかあたしの目の前にいるレゾに気づき。
そのまま身構えているゼルガディス、ロディマス、ゾルフ、そしてガウリイ。
そんな彼らに視線を移し。
まずレゾの目に飛び込んできたのは。
自分の身内であり、そしてまた曾孫でもあるゼルガディスの姿。
自分が…合成獣にと変えてしまった、孫の姿。
面白いことに、彼自身、元に戻す方法を、知らなかったりするのもまた事実だけど。
そんな彼らの言葉に深々とそのまま頭を下げ。
「…皆さん、大変今まで申し訳ないことをいたしまして、まことに申し訳ありません。
  目を開かせるのに夢中になりすぎて。大切なことを忘れ…
  私の中にいた魔王に精神と体を乗っ取られかけていたようです。
  …よもやまさか、この私の中にあの魔王の一部が封じられていたなんて…」
深々と頭をさげつつ。
そのまま彼らにと謝っているレゾ。
そして。
「…ゼルガディス、あなたには特に申し訳ないことを…」
「黙れ!今さら、だまされるか!!」
などとそんなレゾにむかって叫んでいるゼルガディス。
「?おい、リナ?どういうことなんだ?魔王はどうしたんだ?」
いいつつ、レゾの肩にいる鳥をみつつ。
…あの鳥からあれと同じ気配感じるんだがなぁ?
はて?
などとおもいつつも、あたしにと聞いてきているガウリイ。
そんなガウリイの問いかけに。
「あら、倒したわよ。」
嘘ではないし。
完全に事実でもないけど。
そんなあたしのさらりとした返答に。
「な゛!?小娘…いや、リナとやら嘘をいっては困る。どうやって倒したというのだ?」
などといってくるゾルフ。
「言い直したはほめてあげるけど、でも、誰が嘘ついてるっていうのかしら?」
にこやかにと笑うあたしの言葉に。
なぜかそのまま、脂汗をながしつつ、その場にと立ち尽くすゾルフだけど。
「…オレも知りたいんだが?いったいあの闇の中で何があった?」
とりあえず、謝ってくるレゾに面食らいつつも。
今はともかく、気になっていることを聞くことにしているゼルガディス。
「そうそう、あと闇が消えるのと同時に。
  オレたちの上で空中に浮かんでいたままの、オレの剣も。
  何かそのままオレの手の中に落ちてきたし。」
などといっているガウリイ。
ちなみに、ゴルンノヴァのやつは、少しばかり空中にと浮かびつつ。
彼らの周りに結界を張っていたのだけど。
「あら、別に何もしてないって。ただ、そうね。
  ある呪文を使った、ということにしておきましょう。というか使ったようなものよ。」
いや、しておきましょうって…
あたしの言葉になぜかそんなことを心で突っ込みをいれているロディマス。
本当は違うけど、まあ、あたしの力だし♡
「…?呪文??竜破斬ドラグスレイブ崩霊裂ラ・ティルトも効かない魔王に、……一体、何の呪文が聞くというんだ?」
「あら♪魔王と同格。もしくは、それ以上の存在の力を使えばいいのよ♪
  魔王より、高位の…存在のね♡」
指を口に当てていうあたしの言葉に。
あ…Sが冷や汗ながしてる。
これくらいのことで。
そんなに、あたしの存在が知られるのがいやなのかしらねぇ?ふふ♡
「な゛…!?高位のもの……だと!?そんなものが人間にっ!!!
  ……って!!!いるのか!?そんな奴が!!?」
かなり驚いているゼルガディスたち。
驚愕して声を失っているロディマスとゾルフ。
まあ、高位というか、全てを創り出してるといったほうが、てっとりばやいけど。
だって、いろいろと創りだしたほうが、面白いじゃない♪
何かしないと、暇なのよねぇ。
あたしが、その存在だってのは、まだ秘密♡
教えたら、面白くないしね♡
あたしの意思はあたしの力。
あたしの力はあたしの意思。
あたしは混じることない存在にして純粋なる存在。
夜よりも暗き存在 闇よりもなお深い存在 混沌の海 全ての混沌を生みだせし存在
全ては―。
あたしの一部でもあり、また子供達でもあるのだから。
暇だし、あたしは思いつきで、この世界で人間やって遊んでいるだけだしね♡
暇だからこそ、この世界で人間やって遊んでいるだけだし、あたしは。
そんな驚愕した叫びを上げているゼルガディスたちとは打って変わり。
のほほんと。
「……?よくわからんが。とにかく、終わったんだろ?
  皆無事だったんだから、よかったじゃないか。…ところで、オレ腹が減ったんだけど?」
どごぉぉ!!!!!
ずべしゃ!!!!!

ガウリイの台詞に。
ゼルガディスたちはずっこけて、レゾはこけて滑っている。
あ…面白いvv
「お……お前…なぁ……」
「いやはや……」
「な…なんてやつ……」
「こ…これは……」
「・・・・・・・・・・・・。」
あきれているゼルガディス。
ロディマスは冷や汗流し、ゾルフは口をあんぐりとあけて。
レゾはただ、ぼうぜんとしている。
Sは、無言だが。
今のあの台詞だけで、何か精神的ダメージ受けてるSだし。
まったく…根性だしなさい!!!!
「一理あるわね。ま、こんな所で話すのもなんだから♡町でもいきましょう♪」
『え゛?って……どわぁぁぁぁ!!!!!??』
パチ♪
親指と人差し指をこすらせたあたしの行動と共に。
全員が、空間のゆがみに吸い込まれ。
近くの町へと移動してゆく。

……まったく。
この程度で、いちいち驚かないでよね♡


なんか疲れている全員は無視するとして。
あたしは食堂で、ボケかますガウリイに魔道の説明を少々しておく。
「さ。ご飯vvご飯vv」
何か、全員…というか、ガウリイを除いて、あたしに対して怯えているようだけど。
別に関係ないし♡
とりあえず、大方(というか全然)事実を変えて、一応、事の成り行きを説明しておくことに。
なんか聞きたがっているからね♡
ゼルガディスがレゾの肩の鳥について、何か聞いてたりしたけど。
レゾはただ口をつぐんでひたすらに自分のS以外の状況を説明しているのみ。
というか、今までのお詫びと。
そしてこれからの目的というか自分自身の、償いに関してのことを話していたりするし。
そんな会話をしつつ。
あたしたちはそのまま。
近くの町の食堂にて。
しばし、食事タイムを勧めてゆく。


かくして、数日の後。
あたしとガウリイ・ゼルガディスは、アトラス・シティの前までやってきていたりする。
レゾは、律儀にも。
「今までの償いも兼ねて、世界中を回って巡礼してきます。」
といって、旅に出ていき。
ゾルフは、
「もう一度、魔道の仕込みと成り立ちを見直して、勉強する。」
といって、ゼルガディスから離れる許可をとり。
ロディマスは、
「今まで、やってきたことへの少しでも償いに。」
と、どこかののくにの騎士になることを決意しているが。
…別にいいけど。
ゼフィーリアにいっても。
でも、ロディマスなら、どっちかといえば、エルメキアに仕官したほうが、いいかもね♡
ゼフィーリアは、全員があたしの干渉している土地だけあって、面白いからねぇ♡
ま、ロディマスのうろたえようも今後の楽しみとして視ることにして♪
そんなこんなで、今、あたし達三人になっているのである。

「やっと見えてきたわねvv」
あたしがいうと。
「ああ。そうだな。」
ガウリイもいう。
「…ところで、結局、賢者の石はどうなったんだ?」
ゼルガディスが聞いてくる。
「ああ。あれ?
  あれは、その日のうちに、別のアイテムに精製して変わっているに決まってるじゃない♡」
「な゛…!?あ…あの賢者の石を…せ…精製…だと!?……で?何創ったんだ?」
汗を流しつつきいてくるゼルガディス。
「これvv」
いいつつ、それがはめられている手をゼルガディスの前にと差し出すあたし。
「………指輪?」
あたしが差し出した手を視て、目が点になっていたりするゼルガディス。
一瞬面白いまでにいろんなことがゼルガディスの脳裏をかけめぐっていたりするのも。
これもまた結構それに伴い沸き起こっている感情がまた面白かったり。
目を点にしつつつぶやくゼルガディスの言葉に。
「そvv」
にこやかに、にっこりと肯定の言葉を返す。
「……俺達って……。」
疲れたように台詞を吐き出すゼルガディス。
というか実際に疲れていたりするんだけど。
こんなに小さく指輪というか原型すらもとどめていないものに躍起になってたのか…オレは…
などとそんな意味合いのため息ついてるし。
原型が問題、じゃないんだけどね。
その物質の質によるのに。
面白いから、でもこれはこのままで、勘違いさせたままにしておきますかv
ゼルガディスの身体を元に戻すことなんて簡単なことなのだが。
いかんせん。
本人がやっぱり自分で方法を探してみる。
というので、まだそのまま。
まあ、人間に出来る方法っていったら、物質を再変換させて、
構造するか、キメラのまま、外見を元に戻すか。
合成されているロックゴーレムとブロウデーモンを完全に切り離して、元の姿に戻るか。
魔力と防御力を今合成されているやつらから抽出して、人にもどっても、使える様にするとか。
技術ではそんな程度だけどね♡
今の人間の技術では♪
「…で?あんた達はこれからどうするんだ?」
「とりあえず、アトラス・シティにいくわ♪」
「…そうか。」
「じゃ、オレもそうだな。」
「っ…て?ちょっと、ガウリイ、あんたは、アトラス・シティまでって言ってたじゃないのよ?」
あたしの面白がる言葉にガウリイは気づかないようで。
「…そうだっけ?でも、お前さん、何かほっとけないよ。
  …それに、剣の手合わせ…してもらいたいし。」
にっこりというガウリイ。
あ゛~。
そういえば、そんなことをこいつは思ってたわねぇ……。
なんて無理なことを♡
「まあ、そんな心配は別にしなくてもいいけど。
  それより、そのゴルンノヴァもとい、光の剣…ちょうだいvv」
「…な゛!?まだお前、そんなことを!?」
ガウリイが剣を抱きかかえる。
―ぴくん。
ゴルンノヴァの精神が震える。
なんか怖がらなくてもいいのに、畏れているし……
そんなに怖がらなくてもいいじゃないのよ♡
「…と、とにかく!!譲る気はない!!」
「ふっ。漫才はそれくらいにしておいたらいいだろう。俺はこの辺りで失礼する。」
ゼルガディスがくるりと背をむける。
「ゼルぅ。一緒に行かないのか?」
ガウリイの問いかけに。
「ああいう大きな町は俺みたいなものには、何かとヤバいんだ。いろいろあってね。」
「あっそ。じゃあ、(とりあえず)お別れね♪」
「……もう少し、情緒があってもいいようだが……。
  ま、とにかくそういうことだ。縁があったらまた会おう。」
手をひらひらとふりつつ、別方向に進んでゆくゼルガディス。
ふふ。
この運命の輪のままだと、面白いことになるじゃないvv
まあ、そういう風に設定したみたのもあたしなんだけどね♡
「じゃあな。ゼルディズガ。」
「……ゼルガディスだ!!!!!!」
最後までボケとばしているガウリイ。
ゼルガディスは今のガウリイの台詞で、思いっきりこけてたけど。
去ってゆく、ゼルガディスを見送るあたしとガウリイ。

「さて。じゃあ、町に向かいましょうか♪」
「おう!!」
あたしとガウリイは元気よく町へと向かって出発する。
別に断る理由もないし、ガウリイと一緒だと、その方が面白いしvv
ゴルンノヴァもからかって遊べるし♡
ふふふ♪
今、面白いことが、アトラスで起こっているのよねぇ♪
引っ掻き回して、楽しみましょ♪


                                   -続くー


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あとがき:
薫:ふふふふふv最後はほとんどアップしているまま。
  というか、あちらが訂正をほとんどしてなかった。
  というのが事実なんだが(こらまてまて)
  ようやくこれで大学ノート24ページ分、完結ですv
  次は二巻分だなぁ。
  でもこれもほとんどアップしてあるもののままどおり…かな?確か。
  何はともあれ。
  どうにか11月中に、一巻分を終わらせたぞ…っと。
  っ・・・・て、うぎゃぁぁ!夜中の二時すぎてるうぅぅ(こらこらこら
  ということで、それでは皆様、おやすみなさーいv
  今日はいい夢みられるかなぁ
  (スレの夢はいいんだけど・・・ダークはやめてほしい・・・・
   ではではv

2003年11月30日某日

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