まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
こんにちわ♪
ふふふ♪今回で、ようやく、ノート二冊目突入だぁぁぁ!!!!(かなりまて!)
ふふふふふ(汗)
趣味で、八巻直後からノートに書いてあるからなぁ・・エル様の正体が発覚したと同時に・・
ではでは・・・・。
(しかも、その後、TV版も追加してってるし・・←だからまてってば!!)
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エル様漫遊記・サイラーグ偏
「そろそろ、フラグーン……瘴気の森に入るんじゃない?」
もったいないのに、この近くの村でガウリイは女装を解いている。
何でも、いいよる男性がうっとおしいとかで……
もてるって、いいことじゃないのよ♡ね♡
「リナ。何で、瘴気の森のことを知ってるんだ?」
ガウリイがあたしに言ってくる。
「瘴気が始終ただよっているところでしょ?」
まあ、カタートや結界拠点ほどでもないが。
「ああ。だから、刺客なんかが出てきても、気配で捕らえるのは、無理だ。
もし、襲ってくるなら、おそらくそこだろうな。」
ガウリイがあたしの言葉に、意見を返してくる。
「けど何で、兄貴もリナさんも。そんなに詳しいんですか?」
ランツがなぜか、不思議がりつつ聞いてくるけど。
「い…いや……以前この辺りに一度……来た事があってな……」
ガウリイがいう。
「あたしは、以前、ちょっと聞いたことがあるからね♪」
というか、百年前のあのとき面白いから覗いてたんだけど♡
あと、ゴルンノヴァを締め上げ…もとい命令して聞き出しているのもあるし♡
不備な部分には、当然お仕置きかねてね♡
「―……ふぅぅぅん……」
なぜか、それ以上聞いてこないランツ。
まあ、いいけど。
あたし達がフラグーンの森の中。
つまり、フラグーンの懐に入ると、面白いほどに森は静まり返っていたりする。
人の感覚でいえば、不気味に静まり返っている。
と、表現するであろうが。
「何とも……妙なところだな……」
なぜか、ぶるりと体を震わせてランツがつぶやく。
「ま、
瘴気が蔓延してても別におかしくないわよ。」
あたしが説明すると。
「……瘴気を……吸収?」
ランツがいいかけた、そのとき。
がさり。
しげみの葉がゆれる。
「何だ?」
「何かいるのか?」
ガウリイとランツがいうと。
「う…ううん……」
茂みの揺れたあたりから、まだ若い、女性の小さなうめき声が聞こえてくる。
あらあら♪
でてくるのがはやいわね♡
ふふふふふふ♪
あたしの持っている『コントロールルビー』の波動がそちらを示す。
「なぁんだ、女じゃないか。」
がさがさがさ。
無警戒に近づくランツ。
「あ!!こら!!ランツ!!」
ガウリイが、叫んだときにはすでに、ランツは茂みに分け入っていたりする。
「いってみますか♡」
あたしも、とりあえずそちらに向かってゆく。
だって…ねぇ♡
声のした場所には一人の女性が倒れている…というか倒れているフリをしている女性が一人。
やっぱりね♪
ルビーの操作主だし♪この娘♪
見た目には、歳のころは、16・7歳。
しかし、実は二十歳を超えている。
袖なしの短い上着に、ほっとパンツ。
二の腕まであるソフトグローブと、モモまでのロングソックス。
太ももの紐が、ちょっとポイントとなっていたりする。
ショートカットの茶色の神に、色鮮やかな、赤いバンダナ。
そういえば、このバンダナって、レゾからのプレゼントみたいね♡
波動がしてるし♪
あいつの♪
腰にぶら下げている大振りのナイフ。
レゾが、以前、助手に雇っていた人間なのよね♡
何でも、レゾに助けられて、で、そのままレゾの研究を手伝ってたらしいけど。
そういえば、あいつは、自分にS…
つまりは、魔王が封じられているのを知って、あまり名前を名乗らなくなってるらしいけど。
それで、死んだなんて、噂がたってるのよね♡
赤法師レゾが死んだって♡
ある意味、正解だけどね♪
だって……絶対に、死なないように仕向けてるし♪
すでに人とは違う存在になってるし♪
あいつは♪
まがりなにりも、このあたしに喧嘩ふっかけてきたんだから♪
長きの機関にわたって、それなりに償いをかねて報いることはしないとね♡
「どうする?」
ガウリイがその女性をみていう。
「決まってらぁ。助けようぜ。かわいい娘には悪いやつはいない。ってね。」
ランツが、あっさりといっている。
というか、彼女があたし達に手配をかけてる張本人なんだけど♡
「まあ、このままにしとくわけにもいかないしな。」
無意味に、賛同しているガウリイ。
この人間が、あのコピーヴルムグンを操ってた一人なんだけどね♪
もう一人は、傍観してるし♪
主に操っていたのは、こっちの人間だし……ま、今は面白いから教えないでおきましょう♡
「おい。しっかりしろ。一体、何がどうしたっていうんだ?」
ランツは、彼女を抱き起こし、声をかけながらかるく揺さぶる。
どさくさにまぎれて、胸などをかなり触っているのが、彼らしいけど。
「…ん…あ……んむ…あ…ふ……」
少し、色っぽい声を出しながら、彼女はうっすらと目をあけて、子猫のように伸びをする。
のん気な人間♡
「ん……あれ?」
まず、目の前のランツをまじまじと見つめ。
つづいて、きょときょとと辺りを見回す。
それから思い立ったように。
ぱちん!
と指を一つ鳴らし。
「や……やられた!!くっそぉ~!!ゼルガディスのやつ!!」
あらあら。
面白くなってきたわね♡
あたしも、わざと知らないふりでもしときますか♡
「ゼ……ゼルガディス!?ゼルガディスを知ってるのか?」
ガウリイが思わず聞き返すと。
「知ってるも何も……ああ!!!?」
がさがさがさ。
あわてて、彼女――エリスは自分の口を押さえると、丁寧にあたし達3人の手配書を取り出して。
自分自身がかけた手配でしょうに♡
「…やっぱり!!髪型は、違っているけど、ガウリイ=ガブリエフ!!と他二名!」
丁寧に、手配書とガウリイを見比べている。
演技は、まだまだだけどなかなかみたいね♡
「……おい…リナ。何でオレばっかり……」
ガウリイが何やらいじけるけど。
「女装を解いたガウリイが悪いのよ♪」
「そうそう。せっかく兄貴、美人だったのに。」
にこにこと、あっさりとガウリイに言っているあたしとランツ。
いじけるガウリイは、とりあえず無視するとして。
「……リナ?!……って……リナ=インバース!?
で…でも……髪の色と……スタイルも……全然違うのに……平面胸じゃないのに…
…でも……もしかして……本人!?」
……あのねぇ。
そういえば、あたしは普段コルセットで胸などを小さく見せているので変な噂が飛び交ってるけど。
平面胸のリナとか……
あたしのスタイルは抜群にいいのよ♡
こいつ面白そうだし、少しからかいましょうっと♪
「ま、それはともかく♡ちょぉぉと、聞きたいんだけど♡……これ、なぁぁぁぁぁんだ♡」
彼女の前に、例のコントロールルビーを出して見せてみる。
「な…何だとは……な…何よ……!?」
かなりうろたえているエリシエル。
あらあら。
このくらいで、うろたえるようじゃ、まだまだよね♡
「おい、ゼルガディスも来ているのか?」
ガウリイがいうと、話題がそれたのにほっとして。
「き…来てる。とある町で、ゼルガディスをみつけて、この町までやってきたの。」
嘘ばっかり♡
「ゼルガディスは、サイラーグの神官長の娘さんと手を組んで、赤法師様の命を狙ったって。
でもその計画は失敗して、今町は大騒ぎよ。
二人が、この森に入っていくのをみたんで後をつけたの。」
しれっと、嘘を並べているし♡
ある程度は、事実でもね♡
「何かよう……わからんが……」
ランツがいいかけたとき。
茂みの葉がなる。
ガウリイとランツは、あわてて身をひねらせ、
ガウリイは、とりあえず簡単な変装をしていたマントをかなぐりすてて剣を抜き放っている。
今まで、二人が立っていた場所を白い槍の形をした魔力攻撃が一瞬貫いて、また戻る。
「ほぉぉう、なかなかの剣さばき……」
茂みをゆらし、それは姿を表す。
「な……何よ……これ……」
エリスは、小さな悲鳴を押し殺す。
知っているくせにね♡
「何よ。って。あんたは、しってるんでしょ?あの、コピー達を操っていた本人なんだし♪」
あっさりというと。
「な゛!?!?」
なぜか、言葉を失うエリスだし。
そんなあたしの声は聞こえていないらしく、現れたそれを凝視して。
「……まじ、しゃれにならないぜ……」
ランツがなぜか、冷や汗を流していっている。
あたし達の目の前にあらわれたそれは、かぁぁなり下っ端ながらも、一応純魔族。
しっかし……
……しつけがなってないわよねぇ……
こいつが所属しているのは、覇王側らしいけど。
ま、いっか♡
どうせS達はお仕置き決定なんだしね♡
ボディラインがくっきりと分かる、体にフィットした真っ黒い服。
顔の左半分には顔があるが、右側には何もない。
ただ、ぬらりとした生白い肉の塊があるだけのその風貌。
「……魔族か……」
ガウリイが、いうと。
それは丁寧にも深々と手を前にだし、礼儀正しくお辞儀をしてみせてくる。
「レゾ様のしもべの一人。ヴィゼアと申します。以後、お見知りおきを。」
「あんまり、長いつきあいをしたいとはおもわんが。」
皮肉をこめていっているガウリイ。
「それは、奇遇な……」
ヴィゼアは、片方しかない唇を笑みの形に釣り上げる。
どうでもいいけど……
完全に人間の姿になれないんだったら、もうちょっと外見を考えてから実体化しなさいよね…
魔族のくせして……
この見た目だと、『完全に自分は魔族です。』と、宣伝しているようなものなのに……
「こちらも、実は長い付き合いをする気はなくてな。」
にこにこと言っているヴィゼア。
「なあなあ……。前のやつと比べてどれくらいの差だ?」
ランツが、あたしに聞いてくる。
「そうね。蟻と像くらい♪子猫と虎よりもっちょっと上って所♪
あ。でもこいつ、そんなに強くないわよ?まがりなりにも一応純魔族だけど♡」
あっさりというと。
「そ・・それは、あんたにとってだろ!?」
なぜかわめいているランツ。
あたしにとってではなくて、それが誰にでも共通する事実なのにねぇ。
「あ~。はいはい。たわごとはいってないの♡それより。あともう一人の魔族と、操り人形もくるわよ♪」
「な゛!?」
なぜか驚いている、エリスとランツ。
ガウリイは、気配ですでに、それは感知してるし♡
「ふふふ♪あんたも、自分のことを教えてないんだったら、今は操り人形くらいやめとけば?」
にっこりと微笑みながらエリスにひとまずいっておく。
実際に彼女…自分のこと教えてないからねぇ……全部には……
「……我の気配に気づくとはな……」
がさっ。
声とともに、巨大な一匹の蜘蛛の形をしたそれが出現する。
一応、その蜘蛛の肌と頭は、人の形をとっている。
はっきりいって不釣合い。
…ああもうっ!!
「あんた達!!もうちょっと考えてから実体をつくりなさいよねっ!!
いくら、物質世界での姿は仮の姿とはいえ!情けなすぎるわよっ!!
魔族なら魔族らしく!もう少しプライドと誇りをもちなさいっ!!いくら下っ端といってもっ!!」
美的センスの欠片もない。
思わずあきれつつも叫んでしまう。
まったく、本当にこいつらは何を考えてるのやら。
「…リナ。おまえどっちの味方なんだよ……」
ガウリイがあたしの言葉に何やら突っ込みをいれてくるけど、ひとまず無視。
「……?何やら、我らのことに、詳しいようだな……だが……」
それに、いくら気配を隠しているとはいえ、このあたしが分からないとはねぇ。
ま、分かったら、わかったで面白くないけど♪
完全に分からないようにあたしは気配を隠してるけど。
でも、いくら何でも情けなすぎるわよっ!!
その声とともに。
ざわり。
周りの木々がざわつく。
どうやら、レッサーデーモンを作り出したようだけど。
だけどたったの十数匹程度……
あたしのこの姿をみて、多少たりとも畏れないとは。
ま、下っ端だから、あたしの姿をしってるはずもないけどね♡
蜘蛛もどきに容姿を成している魔族が口を開く。
「そうそう、自己紹介がまだだったな……俺の中は、ゴルアス。人間風にいうとな。正式な発音は……」
いって、何やら彼にとっては大きく口を開き。
轟!
木々のこずえが些細程度に、激しくゆれ、緑の木の葉が舞い落ちる。
彼曰く、強烈な衝撃波があたし達を直撃すると思ったようだが。
まったく……この下っ端は……
あたしが纏っている雰囲気で、何をすることもなくそれはあっさりと防がれている、というのに。
傍目には、あたしが結界を張っている。
と、映るであろうけど。
『な゛!?』
なぜかその程度のことをみて、二つの魔族の声が重なる。
「さってと♪さっさと、終わらせるわよ♪ってことで♡
ランツ、ガウリイ。あんた達は、レッサーデーモンね♡ちょっとはあんた達も戦わせないとね♪」
「どういうことだ?リナ?」
あたしの言葉に首をかしげているガウリイ。
「くっ!!我らをなめるな!!」
ヴィゼアが向かいくる。
が。
「
〃うがぁ!!〃
なぜか、精神世界で叫びをあげて、物質世界では、叫びを上げる間もなくあっけなく消えてるし……
「ああもうっ!!情けないわよっ!最近の魔族って根性がないわっ!!」
なぜか、ランツとエリスが固まり。
「…そういう問題じゃないと思うが……」
一体このリナって…などと心で思っているガウリイ。
「…やはり、とんでもない人だな。さすがはリナ=インバース……」
ランツが、大量に脂汗を流しながら何やらつぶやいている。
エリスは、今ので、あたしの実力をかなり甘く見ていたのに今頃きづいてるし♡
んっふふふ♡
誰に喧嘩売ったかは、十分にわからせてあげないとね♡
でも……その前に……っと♪
「よくも!!」
今度は、未だに分かってないゴルアスがあたしに向かってくる。
「はい♪
身もふたもなく言ったその言葉で、いともあっさりとまたまた消え去ってゆく。
「弱すぎるわよ!!あんた達!!くぅぅぅ!!!!あたし悲しいわっ!!」
そんなあたしの素直な言葉に。
『お゛い゛……』
なんでか引いてるガウリイ達。
「……呪文の詠唱…なし……で?」
エリスが、なぜかぼうぜんとつぶやいている。
「さてっと♪こっちはすんだから。そっちは、頑張ってねぇ♡」
のんびりと、何やら呆然としているガウリイ達に話しかける。
「しっかし……兄貴も苦労するよなぁ……」
「ま~な……。だが、あの姿みてると・・怒る気もなくなるんだよなぁ……。なぜか。」
「あ、それ分かります!変装している(?)時のほうが、むちゃくちゃに美人ですもんね!」
なぜそこを力説するのかしら、ランツ♡
ランツと、ガウリイは、そんな会話をしながら十数匹のデーモンの相手をし始めてゆく。
と。
ゴウン!!
レッサーデーモンの一匹が、瞬時に光と化し、そしてそのまま消え去ってゆく。
そして、
がさり。
音がして、茂みから、一人の人影が躍り出て。
それに、続く、もう一つの影。
くすっ。
「あら♪お久しぶり♪遅かったわね♪ゼル♪」
そちらをむいて話しかけるあたしに。
「――!?――って!?その声……!?ひ…ひょっとして……お前……リナか!?」
なぜか、驚いているゼルガディス。
「何いってんのよ。ちょっと服を変えて髪の色を変えているだけじゃない♡」
「い……いや。……しかし……その……サイズが……」
なにやら、もごもごといっているゼルガディス。
「そんなことより!ゼルガディス!!こっちを手伝ってくれ!!」
ガウリイが叫んでるけど。
別に、ガウリイの腕があったら助っ人はいらないでしょうにね♡
そんな会話の最中、もう一人の人物もこちらにとやってくる。
「お久しぶりです♡ガウリイ様♡」
ゼルガディスと同時に現れた、黒く長いストレートの髪の女性がガウリイに話しかけている。
「って。あれ?シルフィール!?」
ガウリイが、その女性をみて少し驚き、それを邪推してみているランツ。
「へぇ♡兄貴もやりますね。」
ガウリイと、シルフィールを見比べてそんなことをいってるけど。
「いやぁ。以前、とある事件でしりあって。彼女……料理が上手なんだぜ!」
ごけっ!
おもわずこけてるランツ。
「そ……そ~いう覚え方・・ですか?」
ガウリイの言葉に、汗をながしていたりするが。
「?他にどんな覚え方があるっていうんだ?」
本気で分かってないガウリイ。
それを聞いて、頭を抱えているランツ。
すでに、デーモンは駆逐されている。
「―…おやおや。まさかもうお二人を倒してしまわれたんですか?」
シルフィールが木々の中から出てきて、ガウリイとランツが漫才をやっているそんな最中、
何やら背後から声がし。
ふと見れば、そこには赤い血の色の服をまとっている一人の男性。
いうまでもなく、例のレゾのコピーの姿があったりするのだけど。
「レゾ!!」
シルフィールが、彼に向けて殺気を振りまき声をあげる。
「ミス・シルフィール、貴女も軽率なことをする……
サイラーグで静かに巫女を続けていれば、追われることもなかったというのに……」
しゃらん。
左に持った錫仗を右手に持ち替えながら、優しい声で言っているコピー。
枝の先についている、鈴なりになっている金具が、しゃらん。と静かに音を立てる。
「しらじらしいことを!!!薬で父を廃人同様にしておきながら!!」
そんな彼をにらみつけているシルフール。
「さて……私には何のことだか?」
彼女の激しい問い詰めに、涼しい顔で応えている。
「はいはい♡まあ、それはともかくとして♡
それじゃあ、そろそろ説明してもらいましょうか♡エリシエル=ヴルムグン♡」
あたしは、横にいるエリスに、にっこりわざと話しかける。
この状況で言ってみるのが面白そうだしね♡
「何ぃ!?」
「どういうことだ!?リナ!?」
ガウリイとランツがあたしをみつめ、そして、コピーとシルフィールもあたしの方を向いている。
「あら♪どうもこうもなにも♡このコントロール・ルビーね♡これを操っていたのがこのエリスなのよ♪
魔力パターンを見ただけで、そんなのは誰でもわかることだし♡
でもって。そっちの、コピーのレゾの方は操られているふりをしているだけ♪
そいつは自我をもう持ってるからね♪」
『な゛!?』
なぜか、当たり前のことを言っただけなのに全員の驚愕の声が重なり。
ふっ。
あたしの言葉に、小さく嘲笑し。
「ふっ。一目で、そこまで見抜いてしまうとはね……
……さすがですよ。でも、私がコピーとわかっても。私を倒せなければ、意味はありませんよ?」
全然動じずに言い返してくるコピー。
「ま。あたしは今はあんたを相手にするきはないわ。また今度ね♡」
それだけいって、ひとまず人目があるので、別にいわなくてもできるんだけど……
一応、この世界の精霊呪文たる力ある言葉を唱えてみる。
のりは何事も大切だしね♡
「
あたしの言葉に応じて、
あたし達は、一瞬のうちにコピーの前から姿を消してゆく。
「な゛!?」
彼が驚愕の声を出したときには、あたし達はすでにまったく違う場所にと移動していたりする。
あそこで、空間移動♡っていう方法もあったんだけど。
とりあえずこっちのほうが面白いし…ね♡
「……どこいくんだ?リナ?」
ガウリイが空を飛びながら聞いてくる。
「ふふふふ♪心当たりがあるのよ♪」
それだけいって、全員をつれて移動する。
あたしにとっては、造作もないことだしね♡
とりあえず、あたしが皆を連れてやってきたのは、ちょっとした面白い場所だったり♡
「へぇ~。」
ゼルガディスが感嘆の声を上げる。
あたし達が今いるのは、ちょっとしたホールのような場所。
「それはそうと、リナ。お前さん、何だってそんな格好をしているんだ?
髪の色はともかくとして……何でスタイルまで……」
あたしの姿をじろじろとみて、ゼルガディスが聞いてくる。
「あら♪あたしは、普段はコルセット等でスタイルを抑えているだけよ♪」
「……だけって……お前……」
それにも限度があるだろ?
どうみても関連つかないが……
そんなことを思いつつもつぶやいて、何やら心で突っ込んでいるゼルガディス。
「でも……あ、あの。リナ=インバースさんですよね。始めまして。
私、シルフィール=ネルス=ラーダと申します。」
シルフィールが、あたしの方にきつつ、ぺこりと頭をさげ、そして、ふとあたしをじっとみつめ。
「……分かりました。やはり、貴女は邪悪ではありませんね……
……いや……それより……むしろ…その……何といっていいのか……」
などと言って言葉を詰まらせる。
あらあら。
ちょっとまずいかしら?
巫女としての能力でなんとなく、あたしが普通でないのに気づいているようだし♡
まあ、今はこの姿だからねぇ♡
分かる存在には、分かるでしょうけど♪
ちょっぴり、あたし気配も開放してるし♪
ほんとぉぉに、少しだけね♡
なぜか、あたしが髪の色を変えただけで、そのあたし特有の気配を感じる存在は感じるのよねぇ。
あたしが、その気で完全に隠していれば駄目だけどね♡
しかし、シルフィールはそんなあたしの正体には気にも留めずにガウリイの方を向き。
「それはそうと。お久しぶりです。ガウリイ様。ご挨拶が遅れまして……」
「いやぁ……」
決まり悪そうに、頭をかいているガウリイ。
そりゃね。
あの事件、解決したとはいえ。
はっきりいってこのサイラーグの北側が、完全に廃墟と化したんだし。
ガウリイにとっては、解決。という観念に捕らえてないようなのよね♡
ゴルンノヴァから聞き出した情報の中に、それがあったりしたし♪
この、サイラーグで、ガウリイが手がけた事件のことは♡
あたしその一件のときには、すでにここで人間やって遊んでたしねぇ♡
あのとき、手助けしていたらしいのが、このシルフィール。
このサイラーグの巫女頭を務めているんだけどね♪。
ちなみに彼女の父親は、このサイラーグの神官長であり、サイラーグの町長でもあるけどね♪
「何でえ、何でぇ!皆。内輪でごちゃごちゃと!」
ランツが状況に耐えがたくなったらしく、いきなり声を上げている。
彼は何も知らないからねぇ♡
「こちとら、全然、分からないってのに!!知ったもの同士で、いきなり話し始めやがって!
誰がどういう人間で、何が一体、どうなっているのか!
まずは、そいつを説明してからってのが、話の筋じゃないのか!?」
大声を張り上げるランツ。
先ほどの、
なぜか雑魚達の戦闘ともいえないやつからの恐怖を紛らわす意味合いも込めているようだが。
あの程度の相手にねぇ。
『ま、それもそうだな。』
その言葉に、ガウリイとゼルガディスが顔を見合わせる。
とりあえず、ひとまず説明タイムにと突入することに。
シルフィールが、完結に説明を始める。
ガウリイがかつて一度。
このサイラーグに来たときに、知り合ったのがシルフィールとその父親であるこの町の神官長。
そのとき、ややこしい事件を一つ片付けたということ。
今回のそれは、まったく関係がない。
ということで、その説明は一切、シルフィールはしなかったが。
ま、あたしは、ゴルンノヴァから聞いているから知っているけどね♡
そんなに、感心を引く事件でもなかったからあたしあれは覗かなかったし♪
終わりの方は、ちらっと覗いてたけど、それはそれ。
そして、コピーレゾの一件の方。
一月ばかり前。
共の魔道士、ヴルムグンを連れた『レゾ』が、このサイラーグへとやってきた。
レゾの表の顔。
流浪の聖人としての噂しか知らない神官長、つまりシルフィールの父親は、彼をこころよく迎え入れた。
シルフィールの父親であるエルクは、彼は一目で『レゾ』の器の大きさを見抜き、本物と確信したらしい。
まあ、人の目では、大きな器にみえたりもしなくもないわよねぇ。
何しろ、コピーには、二つの魔族が合成されてるんだし♡
魔力からいったら、人間以上の何ものでもないし♡
彼は町についてからややあって。
人々の人望が集まりはじめたころ、『あたし達に手配をかけたい。』と、そう神官長に話しをもちかけた。
エルクとシルフィールは、驚いたらしいけど。
内二人は、見覚えはないが。
あとの一人は、この町の救世主でもある、ガウリイ=ガブリエフ。
まあその辺りのことをあいつは、知らなかったらしいし。
それをシルフィールたちが説明すると。
レゾと、ヴルムグンは、一瞬、顔を見合わせて。
口先三寸で。
「彼は…邪悪な魔道士の魔力によって、操られているのです。……この人によってね。」
と。
こともあろうに、このあたしの似顔絵を指したとか……
「……い~根性してるじゃないのよ……あのコピー……」
少しばかり少々怒気のこもった声であたしがつぶやくと。
なぜか、その場の全員が一瞬固まる。
とにかく、レゾは、『ガウリイの救出。』という意味も含めて。
生きたまま、という条件つきでの賞金を賭けることに成功したらしいが。
……嘘も方便とは、よくいったもの。
次に、シルフィールに変わってゼルガディスが完結に説明しはじめる。
始めに、被害を迷惑をこうむったのはゼルガディス。
たまたま、サイラーグの近くまで来ていたのたが。
レゾがかつて、ここで研究していた隠れ家があるために、彼はそこを目指していたのだが。
それには触れないゼルガディス。
その目立つ風貌と、賞金額とがあいまって。
いきなり、賞金稼ぎたちの、格好の目標となったらしい。
そのうちの一人が、賞金稼ぎの振りをしていた、エリシエル=ヴルムグン。
そんなことは知らないゼルガディスは、
ほとんど駆け出し同然にみえる娘相手に、力一杯本気を出すわけにもいかなかったらしく。
結局、ここまで長々と腐れ縁のようになっているとか。
自分に懸賞をかけたのが、サイラーグにいるレゾを名乗る人物だと聞いて。
急ぎ、サイラーグへと向かった。
という説明を完結にあたし達にしてくるけど。
あたしとガウリイがあの村についたのが、その少し後のこと。
そのころ、サイラーグには、異変が起きていた。
神官長の様子がおかしくなり、げっそりとやせ細り、わけのわからないことをぶつぶつとつぶやき。
レゾの部屋を訪れては、そのたびごとに症状は悪化していった。
巫女頭をやっていたシルフィールは、レゾが何か父親に妙な薬を使っているのでは?
と疑いを抱き、他の神官たちに調査を依頼した。
……だが、そのときにはすでに、他の神官たちはレゾに抱きこまれていて。
彼は、闇のカリスマによって、あと魔の力をつかってだけど。
町の人達の半数以上を自分の熱狂的な信望者へと仕立て上げていた。
けっこう、まめよね♡
まあ、このあたりも、エリスの計画のうちだったらしいけど。
一応、まがりなりにも、魔族と合成されている彼には、そんことは朝飯前。
そうこうするうちに、だんだんと、半漁人・魔族などといったおかしな連中が集い始めた。
それでも、異を唱えるものなどいなかった。
完全に独立し、無力感だけを味わっていた自分の前に現れた…
…というか、やってきたのが、ゼルガディス。
ゼルガディスとシルフィールは、レゾの暗殺を計画するが。
魔族ヴィゼアに阻まれて、レゾの元へとたどり着けぬまま、サイラーグ・シティを抜け出し。
しつこく追ってくるエリスに当身を食らわせて、フラグーンの森の奥へと進んでいる途中。
聞こえた攻撃呪文の爆音に、もしやと思ってそちらに向かってみると、案の定あたし達とでくわした。
というわけらしい。
「あんたらのことだからな。
いわれのない手配なんぞをかけられて、大人しく引っ込んでいるはずもないからな。
いつかは、ここに来る。そう、踏んでいたからな。」
ゼルガディスがいい。
「……で?リナ?どういうとだ?このエリスが?どういうことだ?」
ゼルガディスがいう。
このエリスが子供のころに、ゼルガディスは二・三度ほどあってるのにね♡
まあ、あのときは、まだゼルも
エリスも、まだ、幼子だったからにしても…判らないなんて♡
「あら♪ゼルガディスは知ってるんじゃないの?
この娘。本名『エリシエル=ヴルムグン』っていってね♪
レゾの助手をかつてしていた娘らしいわよ♡」
「な゛!?あの子供か!?あのときの!?」
レゾが気まぐれからか助けた、とある壊滅した村の生き残りの少女。
ゼルガディスはそれを知っている。
レゾが引き取って、彼女を育てていたのも。
自分を
「……でも、何で、そんなことを知っているんだ?リナ?」
ガウリイが、あたしに問いかけてくる。
「どうもこうも♡さっきレゾにテレパスで確認しただけよ♪」
本当は、そんなことしないでもわかるんだけどね♡
それを説明すると、面倒だし♡
「!?どういうことだ!?あのかた……本物のレゾ様は……貴様らに!
レゾ様が貴様に倒された!そう、噂に聞いたぞ!!私は!!」
とことん勘違いしまくってわめくエリス。
まあ、あのとき。
あたしの気配にあっさりと消滅してた雑魚以下の使い魔がいたようだけど。
ちなみに、エリスは逃げられないようにとちょっとしたもので束縛している。
「……なるほど。……ってことは……やはり、あのレゾは偽者か……」
ゼルガディスがつぶやき。
「……なあ?所でここ……どこだ?」
レゾとあたし達のことを知らないランツが、今いる場所がどこか不思議に思ったらしく聞いてくる。
そういや、ランツには、
本物のレゾの中に、Sが…一応あれでもここの魔王が封印されてるって……話してないからねぇ。
別に関係ないし♡
「あ、ここは、サイラーグの中心部。
ランツの素朴な疑問に、シルフィールが応えている。
「……木の中?」
おうむ返しに尋ねるランツ。
「ええ。かつて光の剣士・・つまり、ガウリイ様の何代か前の方に当たるわけですが。
その人がこの町で、死等の末に魔獣ザナッファーを打ち破り。
そして、打ち滅ぼしたのですが。死してなお、そのむくろは、無限の瘴気を放ち続けたといいます。
そこで戦士は、竜族より手にいれた、
瘴気を吸収・浄化することによって、成長する聖木の苗を魔獣の体に植えたんです。
それが現在、大きく成長し。この町のシンボルになっているわけです。」
まあ、この世界ではかなり、有名な話ではある。
何しろ百年くらい前のこと。
すでに、ここの区域が結界に覆われていたあとのことなので、この結界内部の中に限ってのことだが。
その一件に実はレゾも関っていたのは、誰もしらないようだけどね♡
ランツは、どうやら初耳のようだけど。
「へぇ。そんなことがあったんだ。」
感心したような声を上げたのは、他ならぬガウリイ本人。
これでも、一応、その人物の末裔なのに。
まあ、あれを人といえないだろうけど。
……あいつ……
……部下Dの世界の神族だからねぇ……
ま、今は全然関係ないからそこまでは詳しくあたしも説明しないけど。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
あたし以外の一同がガウリイの言葉に思わず沈黙。
あ♡
とまどいの負の感情が♡
面白い♡
ひくひく……
「お……おまえなぁ……」
こめかみを痙攣させながら、ゼルガディスが疲れたように声をだす。
「お前のご先祖の話しをなんで、直系のお前がしらないんだ?」
「いやぁ。そういえば子供のころ。
親からまったく、同じ話しをしょっちゅう聞かされていたような印象はあるんだがなぁ~。
……何しろ、全然聞いてなかったから。」
困った顔でいうガウリイ。
「……子供のころからそうだったのか?……お前……」
完全にあきれているゼルガディス。
ランツにいたっては、口をあんぐりとあけている。
目が点になってるシルフィール。
「と・・とにかく!」
どうにか、気を取り直した、シルフィールがはっとして話しを続ける。
「成長した木は、サイラーグの地下にびっしりと、根を張り巡らし。
やがて、ここみたいな洞窟をそこかしこに作り上げたんです。
この木は、瘴気や悪意を吸い込み、それを養分として、成長しています。
栄養となる瘴気が大きければ、それだけ早く成長します。」
「だから。ということで♪今これ、結構成長してるはずよ♡この樹♪
だって、あのコピーレゾ♪魔族が合成されてるものね♪
あんな下っ端の気配の気だけでも、結構成長するでしょうしね♪」
まあ、腹心クラスや、高位の気配が完全に全開されたら、いくらこの樹でも耐久性がもたないが。
あたしにいたっても、それは同じく♡
あたしの場合は、瘴気とか、そういった気配でなくて、混沌そのものの気配なんだけど♡
あたしがさらりというと。
「な゛!?なぜ、あのコピーに、魔族を合成していると分かる!?お前!?」
何やら、驚愕の表情で叫んでくるエリスだし。
だから、あっさりと自分から認めてどうするのよ♡
『な゛!!!!?』
そんなエリスの言葉に、ガウリイ・ランツ・シルフィール・ゼルガディス達の声が重なる。
「んなことをしているのか!?あいつに!?」
ゼルが、エリスに詰め寄ってるけど。
「……だから。あのレゾが来てから、フラグーンが急速に成長してるんですね……」
シルフィールが青い顔をしていっている。
「けど、リナ。お前よくわかるなぁ。そんなこと。」
「何いってんの?ガウリイだって分かったでしょ?あのレゾが魔族の気配もってるの。」
「ま、わかったけど……やっぱりな。」
このリナも、オレと同じく・・いやそれ以上に勘が冴えてるのか?
それとも……何か…別の……
そんなことを思い巡らしているガウリイ。
彼にしては、まともな考えよね。
なぜかその場にしばしの沈黙が訪れてるけど。
別に沈黙するようなことでもないでしょうに…ね♡
-続くー
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あとがき:
薫:はい♪ルナ、番外編♪ようやく、ルナとレゾの登場です♪
姫:・・まだ、あっち・・打ち込んでないのに?
というか・・貴女・・ジェムは?干渉は?夢は?希望は?
薫:だくだくだく・・・(滝汗)なぜでしょぅ?(汗)
頭の中にある内容を打ち込むのより、ノートにかいている、
内容を打ち込むほうが・・時間がかかるんです・・・(涙)
というわけで・・・・。これも・・・・。昨日からとりかかって・・・。
ようやく、ノートでいくと、6ページ分・・(汗)
ま、これが終わったら・・・。できるのを打ち込むのです・・・。
姫:・・・・・あのねぇ・・・・。今日、確か、あなた・・五時には、家に戻ってたのよ?♡
薫:しくしくしく・・・・。それをいわないでくださいよ・・・。しくしくしく・・・。すみれちゃん・・・・。
十時になるというところで、ようやく、後書きを打ち込んでるんですから・・・。
姫:夕飯も食べずにね・・・・。
薫:・・・・う゛(汗)それは、今から・・食べるのです・・・・。
食べないと・・明日がもちませんって・・・(涙)
では・・・ま・・そーいうことで・・・。私は、今から、夕飯です・・・。
姫:その前に♡これ、ちゃんと作業は完了させといてね♪
薫:しくしく・・わかりました・・・。では・・・・・。
リチェウスィの過去話しに・・いくかなぁ・・・ではでは・・・・。
姫:じゃ、まったね♪
薫:・・・・なのです・・・(涙)
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