エル様漫遊記・サイラーグ偏
村をでてしばらくしてから、ある日の夜。
あたし達は、とある宿屋にとまる。
ちょっとストレス発散がてらに、近くの盗賊を苛めにでかけてゆく。
まあ、別にも目的…実はあるけどね♡
「ふっふふ♡思ったより、あるわね♡」
ぱちん♪
あたしが指をパチンと鳴らすと、そこにあったものがすべて、袋の中に吸い込まれてゆく。
すべて、吸い込んだあとそこに何もなくなっているのを確認して。
「さぁてと♡」
くるり。
あたしは、きびすを返して、宿に戻ろうとする。
と。
「……おい。こんな所で何やってる?」
戸口の方から、わずかに怒気をはらんだ声。
「あら♪ガウリイ♡こんな所で何してるの?」
戸口にいたのは、いうまでもなく金髪青年のガウリイ。
「はぁ……。何をしてるの…じゃないだろ……リナ……。……とりあえずここから出るぞ。」
ひとまずガウリイとともに盗賊の本拠をあとにして宿屋があるほうにともどってゆく。
森の中の道を並んで歩きながら、ガウリイがいう。
「…夜中に、一人でこっそりと、抜け出したりするから……一体、何かと思ったら……
……何考えてるんだ?まったく・・・。普段のお前なら、盗賊達も目もくれないかも知れないが……。
……今のお前は…っ…と。」
何やらいいかけて顔をあからめているガウリイ。
あらあら♡
まだガウリイはこの姿に慣れないみたいね♡
今あたしがなっている姿に何かかなり参っているみたいだし。
まあ、自慢じゃないけど、完全なる絶世の美女。
そう表現してもはばからない。
それがあたしだしね♡
多少の細工はしているとはいえ、
今のあたしの姿は、よく使う本来の姿(?)といっても過言ではないほど近いし♡
普段、今ここで人としてあたしが旅しているときは、小柄な華奢な少女。といった姿ではあるが。
「あら♪一応、いらない無駄な心配してたのね♡眠ってたんじゃなかったの?」
「トイレにいって、帰ってきたら、どうもお前さんの部屋から音がする。
それで、自分の部屋に戻って、窓から見てみれば。お前さんがどこかに駆けていくところだった。」
あたしの問いに、ガウリイが淡々という。
そのまま、空間移動したんじゃ面白くないからね♡
やっぱり、窓から抜け出すといった方法のほうが面白いし又ベストなのよね♡
無駄なことなようだけど、この無駄がかなり楽しいしね♡
そんな会話をしつつ。
「それはともかく…と。」
ガウリイとあたしが同時に足を止める。
「でてきたらどう?」
あたしは、闇に向かって静かな声でいう。
「あいかわらず、派手にやっているようですね。…と。おや?何か姿が違うようですが?」
声は、あたし達の後ろから。
血のように、真っ赤な赤いローブを着ている僧侶。
しかし、こいつはレゾではない。
「お久しぶりです。お二人とも、お元気そうで。
……でも、何で姿が、違っているのですか?・・ご本人ですよね?」
なぜか、あたしの姿をみていってくる偽レゾ。
「あら♡久しぶりって、あたしは、あんたには、あったことはないわよ♡レゾ本人にならあるけどvv
何だって、レゾのコピーであるあんたが、
あんなにあちらこちらに、派手な手配書をばら撒いてくれたわけ?」
そんなあたしの言葉に。
「何のことでしょう?私がレゾですよ?あ。それに、あれは、私からの招待状ですよ。
実は、私、サイラーグの神官長の元で、やっかいになっておりまして……」
にこにこと、ゆらめきながら、話しているコピーレゾ。
「つまり……サイラーグまでこいってことか?」
ガウリイがいうと。
「別にこなくてもかまいませんよ?
ただし。そうなれば、彼方たちは一生お尋ね者のまま生きる。…ただ、それだけのことですよ。」
しれっといってくるけど。
「別にんなことにはならないわよ。レゾ本人に手配を解かすから。」
あたしがいうと。
彼が実は生きているのを知らない彼は。
「―?―。ともあれ、お待ちしてしますよ。月並みですが…決着はつけたいのでね……」
いうなり、姿が掻き消える。
今までの姿は、映像によるヴィジョン。
つまりは立体映像。
がさり。
「……確かに、伝えた。」
そこに、茂みの中から一人のまたまたコピーの男性が出現する。
中肉中背。
黒いマントにフード。
いたって、ありきたりな魔道士姿。
そして、遠隔操作用に、
貼り付けられているというか埋め込まれている親指のつめ先ほどの大きさのルビー。
あたし達とコピーの会話の中継をしていたやつだったりするけども。
「あら♪すると、彼方がレゾのコピーにしたがっている、腰ぎんちゃくの一人ってわけね♡」
にっこりというと。
「ほざけ!!小娘!!あのお方は、レゾ様だ!貴様らごとき、レゾ様の手を煩わせるまでもない!!
このヴルムグンが今ここで、引導を渡してやる!!」
わかってないらしくそんなことをいってくるし。
あらあら。
わざわざあたし達をサイラーグまで呼びたがっている、
コピーレゾの意思をまったく無視した、いきなりなことを言ってるし♪
いるのよねぇ。
良かれと思って先走りして、結局他人に迷惑かけまくる存在達って♡
「やめといて方がいいんじゃない?あんたじゃ、とうてい役不足だし♡」
くすりと笑いながらいうと。
「役不足かどうかは、試してみればわかること!」
いうなり、右手を背中に回す。
次の瞬間。
「な゛!?」
あたしは飛んできたそれを、指一本で受け止める。
「?チューン・ウィップを?!」
ガウリイは一目でその武器の正体を見抜いているが。
まあ誰でもわかるけどね♡こんなの♡
名前の通り、目の荒いチェーンの先に小さな重りをつけたもの。
使うものが使えば、下手な剣よりはけっこう役立つ武器であるが。
一般的にはなぜか、かなり物騒な武器として扱われているようだが。
こんな些細な武器がねぇ♡
武器では無駄とみてとったらしく、やおら呪文を唱え始めるヴルムグンのコピー。
あら。
ファイアーボールじゃない♡
こんな森の中で♡
コピー人間の左手の手のひらに赤い光の球がうまれる。
「
「
二つの光は、くいっと互いに引き合い、あっという間に、真正面からぶつかり。
ぱきぃぃぃぃんんん・・・。
硬いものが割れるときのような、澄んだ高い音だけを残して、二つの光の球は消滅する。
「何ぃ!?」
なぜか、それをみて驚愕しているコピーヴルムグン。
別に呪文が相互干渉を起こしたというだけなのにね♡
まだ、ここの存在ってこういう相互干渉などに関する知識……情けないことにもってないのよねぇ。
精神世界の仕組みと、その応用と聖霊などの力の相互関係。
そのほかもろもろのことが、どうも本質的に理解できてないし。
あたしは、すべてしっているけど。
なぜか、ここの魔道士たちってそういうのを知ってないのよねぇ。
例えをあげるなら、呪文の組み合わせによって、元の呪文の力を遥かに上回るものとかもあるけどね♡
そういったものも、知られてないようだし。
今、あたしがやったのは、
今だに、今起ったことが理解できてない、このコピーウルムグン。
動きがとまり、呆然としている。
その隙をガウリイが見逃すはずもなく、瞬時にして相手の内懐に身を躍らせる。
そして、ヴルムグンの手にしたチェーン・ウィップを高々と宙に跳ね上げる。
「ちぃ!!」
それに伴い、ようやく気づいてあわてて跳び退くコピーヴルムグン。
そんな彼にと追いすがるガウリイ。
ヴルムグンは、右手を背中にまわして、他の武器を取り出そうとするが、
それより早く、ガウリイの蹴りが彼のみぞおちにめり込んでゆく。
「げふっ……」
それをうけると同時になぜか血を吐いて、体をくの字にまげてうめいている。
「
あたしにしては、親切にも精霊呪文を解き放つ。
別に、言わなくてもできるんだけどね♡
気分ってやっぱり大切なのよ♡
うん♡
一応、あたしが放った術は精神そのもの…つまり、魂そのもに、ダメージを与える術だし。
生物などに使えば、極度の精神疲労状態になるか。
そのまま、精神を破壊されて、消滅するかであるが。
人のもつ、キャパシティ程度ではそこまではできずに、大概しばらくの間寝込む程度の代物である。
あたしがやると、なぜか問答無用であっさりとどんな存在でも消滅するからねぇ。
かぁぁぁぁぁぁなりそれゆえに、力を抑えてはいるんだけど。
ふふふ♪
面白いからからかってやれ♪
分かってないようだし♡
なぜか、ヴルムグンは地面にへたりこんだまま。
「いくら何でも、あたし達二人を相手にするには、無謀すぎない?
あんたの力じゃあ、ガウリイにも勝てないのに♡」
それだけ、とりあえずいっておいて。
「自分の実力は、きちんと、把握しましょぅね♪まあ、それはともかく♡何?あのコピーレゾ?♡」
あたしの言葉に、ヴルムグンの細い眉が一瞬ピクリと跳ね上がる。
「どういうことだ?そのコピーレゾというのは?まさか、レゾ様を知らないわけでもないだろうに。」
分かってないし♡
「レゾなら、もう目は見えるはずよ♡それに、側にいるはずのあいつというか鳥も見えないし♡
それに、あたしにこんなまねしたら、どんな目にあうかは、十分に理解しているはずだしね♡」
あたしの言葉に、一瞬の間のうちヴルムグンは冷笑を浮かべ。
「…はん。くだらんでたらめを。もしそうなら、あのレゾ様は一体何なんだ。」
「だから。コピーが何をやっているのかって、聞いているのよ♡」
本気で、あのコピーが本物かどうかなんて疑いもってないし、こいつは♡
ちなみに、こいつを操っているのは二人いたりするのだが。
この人形は、もう一人のヴルムグンの操り人形のようだし♡
彼女ってば、自分とミドルネームが同じ人材のコピーを自分の手足に使っているのよねぇ。
別にいいけど。
「わけの分からんことをいうな。
第一、貴様らごときの未熟者にあの方の目が治せるはずがないじゃないか!」
あらあら。
まだ、実力が分かってないわねぇ♡
「ま、い~わ♡じゃ、そのコントロール・ルビー。貰うわね♡」
にっこりいって、目の前のそれの額にとついている赤い石を取り外す。
ってあっさりと取れるし……
「な゛っ……」
言葉わらぬうちに、ヴルムグンだったのもは崩れ去る。
あらあら。
いくら
「おい…リナ?何で今のおっさん消えたんだ?いや、どうも人ではないと思ったが??」
ガウリイが聞いてくる。
「傀儡という術よ。
黒魔術の呪術で、相手の身に着けていたものを使って、儀式を行い相手を意のままにあやつるの。
この場合、ルビーに呪力が封じ込められているから、
これを額に埋め込めば、遠くにいても、操れるってわけ。……って。聞いてる?ガウリイ?」
「あ……いやぁ、よくわからんかった。
……それより、リナ?お前、指なんともないのか?んなもの指で受け止めて……」
どうやら、さっきのチェーンウィップを止めたことを言っているようだけど。
「大丈夫に決まってるでしょ♪」
本当なら、あのまま何もしないでもよかったんだけどね♡
わざとあたしは指で受け止めたんだし♡
「ま、それより。宿に戻ってもう一眠りしましょ♪」
とりあえず有無をいわさずガウリイを促すと。
「あ……ああ……」
なぜか納得のいかない表情で、ガウリイはうなづいているが。
ガウリイ♪
小さなことにはこだわらないのよ♡
翌日。
あたしとガウリイは、夜があけてまもなく宿をあとにする。
昨夜、ガウリイが寝静まったあとで、ゴルンノヴァに問いただし、レゾのことをちょっと聞いてみたけど。
ほんの数日前くらいの百年ほど前、あいつってレゾと面識があったからね♡
コピーがあたし達にこい、といっていたそのサイラーグで♡
あのときレゾは、なぜかあのザナッファーの開発に関ってたのよねぇ。
別にどうでもいいけど、そんなことは。
ちゃんと知識がないまま、創るほうがいけないんだし♡
結構あの暴れっぷりが面白かったから、ちょっと覗いてたのよねぇ。
あたしあのときは。
ま、今はそんなこと関係ないか♡
まだ朝もやの立ちこめる街道を歩いてしばらく歩いていると。
「おい…リナ。昨日のあれ……本人なのか?…だったら……」
ガウリイがめずらしく難しい顔をする。
「違うわよ。あれはコピーよ。」
「コピー?」
「ほら、アトラス・シティでの騒ぎのとき。
親切にも、とりあえず説明をしておく。
「…ふむ。ああ…何かそういうふうな名前を聞いたような気もするが……何だっけ?」
こいつ、いろいろな知識はあれだけ家族から説明されているのに記憶がないのね……
ゴルンノヴァも、どうでもいい知識ばっかりこいつから喰べてるわよねぇ。
「ふぅ。魔道の術によって、人工的に作り出された人間のことよ。
人間の血液や、組織の一部を使うんだけど。
完成したのは、その組織の持ち主と同じ能力的な素質を持つのよ。
いわば、作成者が意識しない限り、完成したその人間は、外見、能力がまったく変わりがないだけで。
以前、何を考えているのか、あたしのホムンクルスを創ろうとした王国があったけど。
ま、できるはずもないけどね♡
あたしの髪からあふれ出た、ちょっとしたあたしの力だけで滅んでたし♡
基礎が弱いわよねぇ。
その程度で、滅ぶなんてね♡
「よくわからんが…。
たとえば、オレの血を元にしてそいつを作れば。オレと互角の戦士が出来上がるってわけか?」
ガウリイの言葉に首を横にふる。
まあ、あたしがやれば、簡単にそんなことくらいはできるけど。
というか、ゴーレム作成のレベルも向上すれば簡単にできるんだけどねぇ。
自らとまったく同じそのまままの分身は、作り出すことは可能だし。
なぜか、完全にそれに成功している世界はまだないけど。
あんなに簡単なのに……
「この世界の中では、そこまではまだ無理ね。基本的な能力は変わらないけどね。
基本能力のコピーはできても、性格、行動パターン、癖やしゃべり方。
まだこの世界の技術では、そういったものまでは写せないし。
今は、限度があるけど、性質をプリントすればそこそこ使えるのができるわけ。」
「つまり、早い話が。昨日の夜出逢ったくらいのしろものなば、作れる…と?」
まあ、あれは・・下級雑魚と合成されてるけどね♡
ガウリイの言葉にうなづき。
「面白いことに、あのコピーは魔族と合成されているみたいだけどね♡」
「それじゃあ、リナ。いずれにしても…あれはにせものだと…って!?魔族と合成!?」
何そこで驚くのかしらねぇ?
「ガウリイ。あんたが見て、わかんなかったの?わかってたでしょ?」
あたしの言葉に、ガウリイは頭をぽりぽりとかきつつ。
「いやぁ……幻だけだと、そこまでは……」
慎重にみたら、分かるでしょうに。
一応ガウリイには、ここの世界ではないけど、神族の血もはいってるんだから。
「けど、何でオレ達をサイラーグに呼びたいんだ?」
「いけばわかるじゃない♡」
みもふたもなくいうあたしの言葉に。
「お…おまえなぁ……」
なにかリナと付き合い始めてからとんでもないことにオレ、巻き込まれてないか?
などとそんなことを思っているガウリイはひとまず無視。
それは気のせいよ♡
「待っていたぞ。」
「はいはい。」
すたすたすた。
かまわずにあたしは歩いてゆく。
「まて!!人の話をきけ!!」
つっかかってくる、額にルビーつけている人間。
森の一角で、また待ち構えてるし。
「よう。あんたが、あのガウリイ=ガブリエフか?一度、手合わせしたかったんだ。」
もう一人、どこかの世界の西部時代の格好をしている男性が、ガウリイにいってくる。
「それで?何?ザングルス?」
冷静に、冷めたまなざしで彼らをみて話しかけてみる。
が。
「な゛!?名乗ってないぞ!!」
名前を言われた程度でうろたえるんじゃないっ!!
「あら♪名前なんてすぐにわかるのよ♪」
その気になったらすべてがわかるし♡
「でも面倒だし♡
ちゅどぉぉぉぉんんんんん!!!
このあたりごと、とりあえず、ヴルムゾンとザングルスを吹っ飛ばす。
「さて。塵はいなくなったし。いくわよ。ガウリイ。」
「……なあ…リナ?やりすぎじゃないか?」
「どこが?」
辺りは、完全に、あんな些細なことでクレーター化と化しているが。
そこにはマグマも何やら。穴の底にちらほらと見えてるけど。
「まあ、そういうんなら♪」
ぱちん♪
指を軽く鳴らすと同時に、何事もなかったかのようにクレーターと化してした場所が元通りに再生される。
「…げっ!?」
なぜかそれをみて固まって、汗をかいてるガウリイだけど。
「ほらほら♪いくわよ♪」
何も意に介することなくそのままあたしは進んでゆく。
元通りになった地面をみつつ。
……魔道士って、こんなことも簡単にできるのか?
ガウリイが首をかしげて考えてるけど。
普通誰でも簡単にできるってば♡
てくてくてく。
のんびりと歩いていると。
昼になるか、ならないかというその時間。
あたし達のゆくてをさえぎる完全武装の兵士達。
その数、ざっと、数十名。
「とうとう見つけたぞ!!!悪党!!」
リーダー各の男が一人、ガウリイを指差して声を高々と張り上げる。
「大罪人!ガウリイ=ガブリエフ!お前の悪事もこれまでと知るがいい!」
「…なあ、リナ。なんでオレだけいわれてるんだ?」
何やらそんなことをあたしに聞いてくるガウリイ。
「あら♪このあたしの姿で、あの手配書に結びつくとおもう?」
ちなみに、今のあたしの姿は、服装もいたってシンプルだし。
髪の色も、金色に変えているので、一般的に知られているリナ=インバースとしての姿ではないし。
「…いや。思わない……全然美人だし……」
何やらぽそりといっているし。
「くっ……覚悟!!」
いって突っ込んでくる人々。
「げぐふっ!!」
ガウリイのこぶしが男のみぞおちにめり込む。
「
一言つぶやくと同時に、何もないところでわいわいと騒ぎ出す人々。
それをみて、目が点になっているガウリイ。
「ほらほら。あいつらはさっさとほっておいて。いくわよ。ガウリイ。」
言ってすたすたと歩き出す。
「お…おい、リナ?あいつら何やってるんだ?」
ガウリイが不思議がりつつ聞いてくるので。
「幻覚みてるのよ。ま、半日もすれば、解ける術にしてあるから平気vv平気vv」
実際は、精神世界からどうでもいいやつをひっぱってきて、相手させてるんだけどね♡
まあ、わんさかと、面白いほどに来るわ、来るわ♡
昼にもなってないのに、自称正義の勇者のご一行が、すでに百チームは超えている。
「……まだ、昼にもなってないのに・・・。百チームを超えてるんじゃあ・・・。
この先、サイラーグに近づけば、一体どれだけの正義の味方と対峙しなくちゃならんのだ?」
ガウリイがぼやいてるけど。
「何いってるのよ♪全員混乱させてるんだから♡別にそれといって問題もないでしょ?
でも、そうね♡ガウリイ、あんたも何か変装しなさいな♡そうしたら大丈夫でしょうし♡
実際、今までの百二十六チームとも、誰もあたしがリナ=インバースだって気づかなかったでしょ?」
あたしがにっこりというと。
「そりゃ…リナのその姿だったら……男としては……」
「はい♪ぐだぐだいわない♡」
ふふふふ♪
いいこと考えたっと♡
「……はぁ。しかし、その前に……」
「あら。もう人チームきたわね♡
またまた自称正義の勇者の到着。
「……来たわね♡じゃないだろうが……」
ガウリイが疲れたようにいう。
「この前は世話になったな……」
フードを目深にかぶった黒衣の魔道士がいってくる。
「よもや、このヴルムグンを忘れた。というわけでもあるまい?」
「忘れた。」
ぴくくっ。
ガウリイの即答に、こめかみをびくつかせているが。
「こんどこそ!!ガウリイ=ガブリエフ!!手合いをしてもらうぞ!!」
あらあら、もてちゃって♪
ヴルムグンの横にザングルスが現れる。
「リナ。こいつ達……だれだっけ?」
ずがしゃ!
あ、面白い♡
ヴルムグンとザングルスがこけてるし♡
「覚えろ!!」
おもわずつっこんでいるヴルムグン。
「まぁた操り人形さんがでてきたのね♡懲りないわねぇ♡
あんたを操っている張本人♡このあたしに勝てるはずもないのに♡」
あたしがいうと。
「そうでもないさ。今日は、助っ人を連れてきている。…おい、出て来い。」
「―…わかった…」
「けっ。偉そうにいいやがって……」
声とともに、二つの影が林の中から現れる。
「今のはきいたぜ。ガウリイには手をだすなよ?こいつは、俺の獲物だ。」
ガウリイに剣を向けるザングルス。
服をぱんぱんとはたきながら。
「あら♡」
「―??おい?本当にこの女性があの女なのか?何というか…色気というか…全然違うんだが……」
とまどいながら言っているのは、背中にごつい円月刀を背負った人狼。
「あっらぁ♡よく生きてたわねぇ♡口先だけの獣人さん♪」
あたしの言葉に、一瞬こけそうになっているのは以前あったことがあるディルギアだったり♡
「……お前、ひどいこというな。当たっているだけに傷ついてるぞ?こいつ……」
思わずつぶやいているもう一人の存在、半魚人のラハニム。
それに、うなづいているヴルムグン。
「やっかましぃ!!!」
わきあいあいとじゃれあっているそんな彼らの姿をみつつ。
つんつん。
ガウリイがあたしの肩をつついてくる。
「……知り合いか?あの
「何いってんの?あんたも、顔をあわせたことがあるでしょ。
ディルギアよ、ディルギア。あっさりいなくなった。」
「うぅん……。……けど、オレけだものの見分けなんてつかないもんなぁ……」
ガウリイは頭をぽりぽりとかきながらいう。
見分けはつかなくても気配で分かるくせにね♡
ガウリイにもさらに駄目押しされたディルギアはというと
あら♪
隅っこの方の向こうで落ち込んでるし♡
「俺もわからん。」
ガウリイに同意しているザングルス。
・・・・♪
あ。
さらに落ち込んでるし♪
面白いわっ♡
「……くそ……甘くみるな!!」
あ、立ち直った。
いきなり立ち直った、ディルギアが話しをふってくる。
「この俺は以前と比べ……」
「はい♪
有無をいわさずに、四人の真ん中にファイアーボールを叩き込む。
「うわっと!?」
ザングルスは、自分の一応魔法剣でもある、ハウリング・ソードでそれを防ぎ。
「ちぃ!!いきなり!」
おおきく飛びのくウルムグン。
半魚人は、麦畑の中に、身を引いている。
ディルギアは……あ♡こげてる♡
まともに直撃、受けてるし♡
「何しに出てきたんだ!!お前は!!」
香ばしい臭いと煙を漂わせながら、びくりともうごかない獣人に向かって、
思わずどなりちらしている魔道士ヴルムグン。
ま、気持ちはわからなくもないけどね♡
んなふがいない部下だったら、誰でも嫌でしょうし。
「来い!!ラニハム!!」
呼ぶ魔道士。
「……分かった。」
その声とともに、麦畑からぷかぷかと空に浮かびながら半魚人がでてくる。
「いけ、切り刻め。」
「……よし。」
空中で、ゆるっと魚人の体がくねる。
あ~面倒よね。
「
あたしの言葉に応じて、空中に生まれ出たその黒い矢は、ふいっとかき消える。
と、同時に。
「ぐっ!!!」
ラニハムとかいう半魚人が地面に倒れこむ。
「な゛!?何!?」
とまどうヴルムグンに向かって、あたしは一瞬の間に彼の目の前に立っていたりする。
さってと。
――どさ。
それと同時に、ヴルムグンが倒れ込む。
こいつのコントロール・ルビーをとっただけなんだけど。
「何だ!?今の術は!?」
なぜか驚愕してるザングルス。
「あら、別にどうってことない術だけど?」
術ともいえないし。
「くっ!!ガウリイ=ガブリエフ!!いつか、勝負するからな!」
ぷわっ!!
剣の衝撃波を自分に向けて、その余波で、この場から立ち去ってゆくザングルス。
まあ別にいいけど。
「何だったんだ?あいつ?」
ガウリイは理解してないが。
さぁぁてと♪
「ガウリイ♪お昼ごはん、できたわよ♪」
ぼしゅ…
ひとまず倒れているラニハムをこんがりといい具合に焼いてお昼にすることに。
「お、うまそうだな。」
かくして、ラニハムは、綺麗に骨と化してゆく。
というか正確には、あたしの力を受けた時点で死んでるし♡
やっぱり、残った肉体は有効利用しないとね♪
「ふぅ。食べた、食べた。」
ガウリイが満足そうにいい。
「そういえば…オレ全然出番……なかったなぁ……」
何やらちょっと残念そうだけど。
「はい。じゃ、ガウリイ♪こっちむいて♡ガウリイも変装するのよ♪」
いって、袋から櫛を取り出す。
「お……おい!!?リナ!?」
なぜかあわてるガウリイ。
「い~から、い~から♪」
ガウリイの髪をみつあみのおだんごにしてっと♪
「あ、あと、これ着てね♡」
あたしがガウリイに服を手渡すと。
「いやだぁぁぁ!!」
「つべこべいわない♡」
「そ……それより、リナ!!
その袋の中には、一体どれだけ入っているんだよ!全然そうは見えないぞ!?」
ガウリイが何とか、あたしの意思を変えようとしているが。
「あら、これ無限に入るのよ♪」
だってこれ、原子レベルまで分解して治めることも可能だし。
何より、あたしの空間に直結してるし♡
「いeから着なさい♡」
「いやだぁぁぁあ!!!」
なぜか泣き叫ぶガウリイを、ひとまず無理やり着がえさす。
「さぁて♪仕上げ♪」
「うう……」
観念したらしく、おとなしくなっているガウリイ。
仕上げにガウリイに口紅をさし。
「よっし♪完成♪」
しゃら。
ふわり。
スカートがゆれる。
動きやすさを重視して、とりあえず、ロングタイプのスカートだが。
ところせましと、ついているふりふりのリボン。
フリルのついた、大きな襟。
靴は、ちょっと気取って、かかとの低いハイヒール。
まあ、大きな足の人もいるからね♡
そして、すねげはこいつには、はっきりいって生えてないからけっこうすべすべの肌なのよね♡
ちょっとした網目のタイツをはかしてある。
「うう……いやだぁ……」
ガウリイは、なぜか半泣き状態。
あら、似合ってるのに。
ガウリイ、女装も似合うからね♡
「ガウリイ、似合ってるわよ♪まあ、簡単な変装だけどね♪」
一見、どうみても男には見えないし。
それゆえに、傭兵などには見えるはずもない。
どこかの、お嬢さんが、旅している。
といった、風貌である。
あたしと、ガウリイが並んで歩いていると、
まあその髪の色からか、『姉妹か親戚か友達同士で、旅をしている。』としか傍目には映らない。
女装させたガウリイとともに、そのままサイラーグに向けて出発する。
と。
今度は、ガウリイに言い寄ってくる存在が、まあ多いこと多いこと♡
あたしにも、言い寄ってくるやからもいたりするが。
にっこりと微笑み、そんな彼らに食事代は全部払ってもらって、そして、急いでいるから。
と丁寧に断りつつも、進んでゆくあたしとガウリイ。
中には、ガウリイを追いかけてきて、指輪までもってくる男もいたりしたけど。
ガウリイはそれをうけて顔が真っ青になっていたりしたけど。
本当に楽しいったら♡
行く先々で、あたしとガウリイに羨望の眼差しが送られてくる。
あたしの雰囲気と、ガウリイの結構な美人ぶり。
これが結構当たってるみたいだし♡
やっぱり、女装させるのって楽しいわ♡
ちなみに。
あたしは、ときどき部下達でもこれをやって遊んでいたりするのは余談というか別の話だけど。
そんなこんなで、はや一日平均、ガウリイが言い寄られた数。
そして、プロポーズされた数。
二日もたたないのに、すでに二百を突破していたり♪
あたしには、いいよってくる存在はいなかったけどね♪
というか、そういう奴等にはそれとなく、あたし自分の気配を直に送りつけてたし♪
このあたしに言い寄るなんて、無謀もいいとこだし♡
それでなぜか、気がふれてたりしたやつもいたりしたけど。
別にあたしには関係ないし。
あたし達は丘の頂を越えて、町が見渡せる場所までやってきていたりする。
宿の主人がいったとおり、丘の少し向こう側にあるのがその町だけど。
とりあえずあたし達は町の中へと入ってゆく。
「ようよう、お嬢さん。この俺と、一杯、コーヒーでも…・・・ 」
町に入り、あたしとガウリイが町の様子をいろいろと見て回っていたとき。
ガウリイに再び、声をかけてくる存在一名。
「あれ?ランツ?」
ガウリイがその声に振り向き珍しく名前を間違えずにいってるけど。
「……けげっ!?その声……ひょっとして……兄貴!?」
振り向くと、一人の傭兵が立っている。
めずらしくガウリイが人の名前……覚えてたわね。
なんか、あたしといるときは天然ボケが進行してるようだけど……
本来はもっと鋭いのにねぇ。
毎晩のように、あたしがゴルンノヴァで遊んでいるせいか、
ゴルンノヴァのやつが、いつにもましてガウリイから食事をしてたりするからかしらねぇ?
ま、別に関係ないか♡
「よお!!久しぶり!」
ガウリイが手をあげて挨拶している。
「……兄貴?何です?その格好……」
あぜんとしているランツ。
「久しぶりね♪ランツ♪」
「って……その声……まさか!?」
「そのまさかだ。ランツ。信じられんだろ?あのリナなんだぜ?変装してるらしいんだが……
到底、同一人物には見えないよな!特に胸!!」
なぜか、そこを力説するガウリイ。
「俺は、とゆーか、兄貴のその格好のほうが信じられないんですが……。
……美人ですね。兄貴……女装……」
すこしばかり、顔を赤らめているランツ。
あらあら♪
「あのねぇ。説明したでしょ!普段は、何かと面倒だからコルセットでスタイルを抑えているんだって。」
とりあえず訂正をしておく。
「しかし……ランツ。ひげを伸ばしたのねぇ。似合ってないわよ。はっきりいって。」
ランツの姿は、愛嬌のある顔立ちに不相応に伸ばしたひげ。
……全然似合ってないし。
アトラス・シティで出会っている傭兵だけど、このランツは。
「五月蝿いぃ!オレだって、好きでこんな格好してるんじゃないぃぃ!!」
ガウリイが叫ぶ。
「ああ……。なるほど。あの手配書の対策ですか。」
ぽんと手をうち、ガウリイをまじまじとみて。
「兄貴、はっきりいって、女性でも十分にやってきけますよ!!!」
力説してるし。
「そうでしょ?ガウリイの女装、似合ってるわよね♪」
「そうそう!!ちなみに、リナさん……そちらは今までとまったく、全然雰囲気が違いますね……」
なぜか、あたしの方をみて汗をながしてるランツ。
まあ、リナ=インバースのときより、ちょっぴし気配を開放してるしね♡
ほんのちょっぴり程度だけど。
「そういうランツ。ひげ……どうしたんだ?」
ぶすっとして、ランツに言っているガウリイ。
「あの後、ベットで怪我してうめいている間にかってに伸びてしまって……
一度は剃ったんですけど。やっぱり何となく……」
今だに、ですます口調のランツ。
「ふぅん。でも、はっきりいって全然似合ってないわよ。」
図星をいうと。
「ほっといてください!!しかし……大変ですよね……兄貴たちも……」
「まあな。ところで、ランツ?なんで、オレ達だって分かったんだ?」
「ぐっ!」
分かったわけではない。
女性の二人づれだったから、ただ単にランツはナンパしようとした。
ただそれだけのこと。
しかしそれはどうにか、表情を押し殺し。
「ああ、声ですよ。声。聞かなきゃわかりませんよ。兄貴も、リナさんも、その姿だと……」
まじまじとガウリイとあたしを見ているランツ。
「ほらね♪分からないでしょ♪」
あたしの言葉に、しぶしぶ納得しているガウリイ。
「まあ、あの手配の額ではねぇ。確かに。いい変装ですよ。絶対にばれませんし。それなら。」
「でしょう♪」
「オレはいやだぁぁぁ!!」
まだ、抵抗があるらしいガウリイ。
無駄なあがきよね♡
「それはそうと、知ってるのか?ランツ?」
ガウリイがランツに聞く。
「辺り前ですよ。この辺りでは、どこでも、兄貴たちの噂で持ちきりなんですから。
前代未聞の賞金首!!一体、何をやらかした連中なんだ!?……ってね。
しかし、あれだけ、大騒ぎになるほどの賞金を懸けられているってことは、
なりな大物に目をつけられたんでしょうが……。……一体、何しでかしたんですか?」
ランツが聞いてくる。
「ああ。単なる相手の勘違いよ。」
しれっと応えておく。
嘘じゃないしv
「しかし……すると、その手配を懸けているやつから逃げてるわけですか?そんな格好までして?」
「……いや、サイラーグにいるそいつから、ご招待をうけてな。」
いらないことを言っているガウリイ。
ここで、関係ない人間を巻き込んでどうするんだか。
面白いけど。
「ほっ。反撃ってやつですか!!なるほど……らしいですね!
なら、兄貴。俺も一緒にサイラーグまで、行きましょうか?
今のままでも、十分ですが、賞金目当てでよってくる連中の目もごまかせると思いますよ。
当然、兄貴達目当てに言い寄ってくる連中も。」
「それは、やめろぉ!!」
本気で鳥肌がたってるガウリイだし♡
「いいじゃないのよ♡ガウリイ♪同性から言い寄られるのも、一つの才能よ♡」
「いやだぁぁ!!絶対に、やめてやる!!この姿!!」
ランツにしては、面白いことを言ってきたわねぇ♡
前回の事件で、魔族が関ってるっていっただけで、いともあっさりとリタイアしたランツなのに♡
「ま、もともと俺もサイラーグにいくつもりだったし。」
「いくって……お前、帰りじゃなかったのか?」
ランツがサイラーグに行くといって、アトラスシティを出発したのは、あたし達より一週間以上前。
「……お前、何やってたんだよ?」
再び聞くガウリイに、ランツは決まり悪そうに頭をかく。
「いや……あちこち途中でいろいろとやってたから……」
「まあ、途中でナンパでもした女にうつつを抜かして。さらには全財産もぎ取られ。ってところね♪」
「な゛!!!!?なんで知ってるんですか!?」
そりゃ、今視たもの♡
あたしの図星の言葉にまともに動揺しているランツ。
「ま。どうでもいいけどね。でも本気?今回の相手、前より始末が悪いわよ♪」
あたしが、面白おかしくいうと。
ランツは、まともに、言葉をつまらせる。
正直なリアクションをするやつ♡
「な……なあに、やばくなったら、足手まといになる前に、とっとと、トンズラこかさせてもらうさ。」
とことん正直な彼でるけど。
「あっそ。ま、あたしは別にいいけどね♪」
とりあえず、サイラーグの近くまであたし達は、三人で進んでゆく。
途中、ガウリイが耐えられなくなって、女装をやめてたりするけど。
……もったいないわねぇ~……
-続くー
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あとがき:
エル:今日の、昼から打ち込みはじめてるのに・・・・。これが打ち込んだの・・何時?
薫:・・・ぎっくぅぅぅぅ!!!は・・・・はははははは(滝汗)
姫:打ち込み、さぼって、だいぶ・・遊んでたからねぇ・・・・。本読んだりして・・・・。
薫:だくだくだく・・・・。ははははは・・・・(汗)
ま、まあ、本日中に、漫遊記を二本・・いけたということで・・(汗)
エル:もう、十二時・・まわってるんだけど?
薫:・・・・・・(汗)
エル:ふっ。まあいいわ。
姫:次回で、ようやく、サイラーグよね。
エル:というか、ようやく、本編用の、大学ノート、一冊目。これで終了よね。
姫:まだまだ先は長いわねぇ・・・・。
薫:しくしくしく・・・・。ま・・まあ、おいおいと・・・・(涙)
姫:それはそうと♡今日、ジェム、いくんじゃなかったの?(にっこり)
薫:う゛!?い・・いや・・つい・・リチェウスィの方に・・・・(かなりまて!)
・・・明日は・・できれば・・いいなぁ・・・。(だからまて!)
エル:まったく・・・・進歩がないわね・・・・。
姫:・・・そうね・・・・・。
エル:ま、いいわ。明日は、みっちりと、打ち込み、させるから♡
姫:今日は、こいつ、もう寝る気らしいからねぇ・・・・。
エル:まったく・・。徹夜すればいいのに♡
薫:無理いわないでください!!明日は、早で出勤なんですよ!!!(汗)
では・・・私は・・これ・・作業して・・寝ますので・・・・。
姫:そーいえば、こいつ、始めに、ワードに打ち込んでるからねぇ・・・・。
エル:ページの編集作業ね・・。
薫:・・・はい(汗)
では・・・・。
エル&姫&薫:それでは、また♡
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