エル様漫遊記
「ここが、塔…ですか?」
思わずそれを見上げて目を見開いているアメリア。
「そういえば、アメリアは塔にくるのは初めてだったわよね。
あ、大丈夫よ。中にいるのは、ちょっとしたガーディアンとかいう。
魔法とか物理攻撃が効かないヤツラがうようよしてるだけだから♡」
あたしのそんな説明に。
なぜか。
「リナさぁん!それってかなり重大なことじゃないですか!?
魔法も物理攻撃も効かないようなやつをどうやってやっつけるんですか!?
はっ。わかりました、正義の心をもってして、説得するんですね!」
などときらきらと瞳を輝かせているアメリアに対し。
「いや、アメリア、悪いが、その手は絶対に使えないぞ。
あれはどっちかというと、何というか無機質的な感じだし。」
などといっているゼル。
「まあ、半分正解で半分不正解、といったところね♡とりあえず、塔の中に入りましょ。」
「どうやらこの塔の中にはアリシアさんはいっしゃらないようですしねぇ。」
「まね。あ、でも、この塔から。ガーディアンは最新作がいるわよ♡」
あたしの言葉に。
「…少し聞くが、そのガーディアンの特徴は?」
なぜか声も固く聞いてきているゼルガディス。
「だから、簡単なことだってば、通常攻撃はちなみに、ほとんど負荷v
ついでに魔法攻撃とかも負荷vということで、精神世界面からの攻撃が一番有効ねv
何しろ、そいつ、どちらかといえば、魔族の性質に持っとも近いし。」
何しろ、精神生命体を無から作り出して、それをその力だけをもってして。
具現化させてるやつだからねぇ。
ほかのヤツラの何かしらの制限を加えるために媒体に使っている、というヤツラと違って。
「何しろ、あれ。
ベルナレスが塔の封印を守るためにようやく完成させた、人工精神生命体で。
それがその力のみで具現化してるやつだし♡」
さらりと説明するあたしの言葉に。
『………はぃ?』
なぜか一時の間を置いて。
同時にあたしを見てきている、ゼルガディス・アメリア、そしてシルフィール、この三人。
「ちなみに、根性があれば、誰でもできるわよ♡精神生命体の作り方♡
あ何なら、アメリア、ゼル、シルフィール。あんたたちになら作り方教えてもいいわよ♡」
にこやかに話しかけるあたしの言葉に。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!それだけはやめてくださいぃぃぃぃぃぃい!」
何か本気で涙を流しながらというか、
この涙、こいつの力というか本体でもある、力そのものが流れ出してるし。
なぜか黒い涙を流しつつも何やらいっているゼロスだし。
「根性ないわねぇ…」
あたしのそんなもっともなつぶやきに。
「い、いや……根性、という問題じゃあないとおもうぞ?」
何やらのほほんといっているガウリイに。
「…ゼ、ゼルガディスさん…リナさんって…やっぱり……」
「いうな、アメリア、真実だったら怖い……」
まさか、赤の竜神の騎士の妹、というだけでなく、
金色の魔王とも、間違いなく何らかのかかわりがあるかも……などということは。
などとそんな当たり前のことをこのアメリアとゼルの二人は思ってるし。
だ・か・らぁ♡
それ、あたし本人だってば。
ふふ♪
「とりあえず、とっとと塔の中に入りましょ。
まあ、説明うけるより、見るが安しっ…てね。ふふ。」
とりあえず、先の塔と同じくアミュレットを使い、塔にとかけられている封印を解き放ち。
そのまま、塔の中にと進んでゆくあたしたち。
「っ!でたぞ!?」
何やら身構えているガウリイに。
「…こ、これがガーディアン、とかいうやつなんですか!?」
何やら叫んでいるアメリア。
「まあ、何というか、本当に下級魔族が無理やりに実体化したような…」
それをみて、口を片手で押さえつつもそんなことをいっているシルフィール。
「というか!?リナさん!?これ、本当に人間がつくったんですか!?」
何やら叫んでいるアメリアだし。
「あら、人間よvだって、ベルナレスの中のSのやつは目覚めてなかったし♡
まあ、この程度の奴をやっつけられなかったら、後々困るでしょうしねぇ。
というわけで、あんたたち、自力でがんばってね♡あ、ゼロス。手助けは無用ね♡」
あたしの言葉に。
「は…はぁ…ま、まあがんばってください。
どうやらこれら、あんまり力なさそうなのですので。
しいていえば、セイグラムさん程度ですかねぇ。これらの力は。あはははは♡」
などと丁寧にこれらの力を例をもって教えているゼロスだし。
「ま、そういうこと。それじゃ、がんばってねぇ♡」
あたしの言葉と同時に。
ざっ!!!
あたしたちにと向かってくる、様々な色合いと、そしてまた、形をしているカーディアンたち。
ちなみに、今までの塔にいなかったタイブはといえば、
三角錐の上部に下部は一本の触手もどき。
しいていうならば、どこかのコブラが興奮したような感じ、ともいえるけど。
ちなみに、すばやさはちょっとした秒速数メートル程度♡
「うどわ!?くるぞ!?」
「とりあえず、やるしかないな。」
「うふふふ。いいでしょう。正義の力を見せてあげるわ!」
「…赤の竜神スィーフィードよ、われ等に汝の加護があたえられんことを…」
面白いまでに、向かってくるカーディアンに対して、様々な反応をみせている彼ら達。
ゼル・ガウリイ・アメリア、シルフィール、この四人。
さって、あたしはしばらくのんびりと見物でもしときますかね♡
一時後…
「あんたたち、時間かかりすぎよ?」
なぜか息を切らしているアメリアたちをみつつ話しかけるそんなあたしの言葉に。
「リナさんも戦ってください!」
などとなぜか涙をその瞳に潤ませていっているアメリアに。
「…本当に普通の呪文とかが通用しなかったですわね。一部の者たちを除いて…」
なぜか顔色の悪いシルフィール。
くすくすくす。
「まあ、しかたないわねぇ。しょうがないわ。
ゼロス。あんた、この塔の中のガーディアン、一掃してきなさい。」
まあ、人間には体力の限界、というものがあるからねぇ。
まだここがすんでからはミルンハイムを通ってレイナードにいって、
それから塔にいくことでもあるし。
まあそれは、通常の道をいった場合だけど。
後、ここ、レイナード王国東部の塔が終われば北部の塔だけだしね。
「は、はぁ。わかりました。」
あたしの言葉に素直にうなづき、その場から掻き消えているゼロス。
「ま、みんなも疲れてるだろうから、一気に最上階までいくわよ。」
「「……え゛!?」」
にっこりと微笑むあたしの言葉になぜか身構えているシルフィールたち。
「それじゃ、いってみましょうか♡」
言葉と同時に。
ふわり。
とりあえず全員をそのまま、移動の風にと乗せてゆく。
たまには、移動の風を使ってもいいわよね♡
ちなみに、これは、風の力を使った移動方法。
この風にのっていれば、
どんな障害物などもするりと通り抜けて移動できる、何ともいたって単純だけど便利なもの。
まあ、風の力、というか、風のその力の源となっている精神力というか精霊の力を使い、
ちょぴっと精神世界に物質的な面のみ置いているから、
様々な物質的障害は意味を持たないのよね。
「「うどわ!?」」
なぜか体が浮き上がり、天井にとぶつかりかける自分たちにと気づき。
何やら叫んでいる彼らだけど。
そのまま
するり。
あたしたちの体はそのまま天井をそのまますり抜けて、一直線にと最上階にと向かってゆく。
「ちょっと!!?リナさん、これ、何なんですか!?」
何やらわめいているアメリアに。
「…え、えっと…どうして壁とか天井とかがすり抜けられるのでしょうか?」
戸惑いの声を上げているシルフィール。
「お~。何かこの感覚、精神離脱とかいうやつをしたときの感覚ににてるなぁ。
よくリナにいきなりやられてるもんなぁ。オレ。」
などとのんびりといっているガウリイに。
「……。いや、一応レゾもこの術というか応用は研究していたが…実用にいたっては…」
何やらぶつぶつといっているゼルガディス。
「ほらほら、何かどうでもいいことはいってないで。次の天井越えたら着くわよ♡最上階♡」
障害物も何のその。
そのままあたしたちは、
先ほどいた場所から一直線に最上階にむけて、一気に最上階にと上ってゆく。
「はい。到着。」
「……何かリナさんといたら、命がいくつあっても足りないような気がいたしますわ…」
何やらつぶやいているシルフィールに。
「それは同感だな。」
そんなシルフィールの言葉にしみじみ同意しているゼル。
「あら?ゼル?シルフィール?どういう意味かしら?」
そんな二人ににっこりと微笑みかけると、なぜか二人とも固まってたりするし。
「とりあえず、オーブがある部屋にいこうぜ。」
などといいつつ、まったく気にもとめずに、すたすたと歩いていっているガウリイ。
「ここって、景色がきれいですねぇ。あ、湖が見えます!」
などと最上階から周りの景色を見渡して何やらいっているアメリア。
そりゃね。
あの湖を中心に、Sのやつはヘキサグラム作ったんだし。
見えて当たり前だってば♡
ギィ。
アメリアが景色に見とれている間に、最上階にひとつだけある部屋にと入っているゼルたち。
「ここにもやはり、封印のオーブがひとつだけ……か。」
それをみて、そんなことをいっているゼルに。
「あら?これ、何かしら?地図のようですけど?」
そこに一枚の紙が落ちているのに気づき、拾い上げているシルフィール。
「どれどれ?あら、これって、ベルナレスとアリシアの研究所の地図みたいよ♡」
ちらりとそれをのぞきこむ振りをして、にこやかに説明するあたしの台詞に。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
なぜかしばし沈黙しているあたし以外の彼らたち。
そして、
「何だと!?」
「ええ!?研究所の地図!?」
「……リナ、はじめから知ってたんじゃないのか?」
叫んでいるゼルとアメリアとは対照的に。
じと目であたしをみつついってきているガウリイ。
「あら♡いきなりそこにいったら楽しくないじゃない♡
やっぱり物事には順序、というものがあるのよ♡
というわけで、残りのひとつの塔を調べて、で、ドルトハウトに戻る道順で。
ちょうどこの隠れ研究所を調べるのにルート的には問題ないしね♡」
そんなガウリイの言葉ににっこりと微笑むあたしのその言葉に。
「やっぱりなぁ…」
などと一人納得しているガウリイに。
「リナさん、知ってるんだったら、もっと早くにいってください!」
何やらいってきているアメリア。
「まあまあ、いいじゃない♡
それより、ここはオーブと地図だけだったようだし。次いきましょ♡次に。
とりあえず、一気に街道付近まで移動するわよ♡」
『……え゛!?』
そんなアメリアたちの言葉をさらりとかわし。
そのまま、
「えい♪」
軽く指を鳴らしておく。
それと同時に。
ぐらり。
瞬時にアメリアたちの姿が掻き消えてゆく。
「って、うきゃぁぁぁ!?またですかぁぁ!?」
何かわめいているアメリアたちだけど。
「いい加減に慣れましょうね♡」
シュッ…ン。
そのままあたしたちの姿は、塔の最上階から掻き消えてゆく。
まあ、ゼロスのやつはおいていっても問題ないしね。ふふ♡
さって、残りの不完全な封印解除も後ひとつ。
移動した先は、ちょっとした森の中にとある街道。
ちょこっとナーガでもからかって、ついでにそこにいるラークもからかいますか♡
-続くー
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あとがきもどき:
薫:何か気力が復活してるのか、してないのか自分でわかんない薫です。
というか、そろそろ黄昏も活動再開しないとなぁ・・・
何しろ約四ヶ月くらい更新停滞してるしな・・・・
オアシスなんかは、ほぼ一年?・・・・・・・・・・・(汗
せっかく、デジカメかったのに。いまだに一度もつかってなし。
とりあえず説明書を把握してから、とおもってるんですけど。
携帯と同じようにつかいつつ覚えてったほうがいいのかなぁ?(まて
まあ、あちらは、完全に親(飼い主)バカ(笑)ベージ、というか。
動物写真館オンリーのわけだし(だからまて!
うちのこ(動物)たちが主人公だしね。ある意味。
ただ写真掲載だけだしね。あそこは。
まあ、のんびりといきますよ。ええ、のんびりとv
(とかいいつつ、なぜかこの本編打ち込みする気力がのんないので、
あとがきからかいてる愚か者・・・・・)
2004年5月13&14日某日
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