エル様漫遊記


「あれ?ナーガさんは?」
朝食時。
そこにいるはずのナーガの姿が見えないことに気づき、問いかけてきているラーク。
「ああ、ナーガなら、今朝早くに用事があるからといってでていったわよv
  何でもお金になるアルバイトをみつけたからって。」
「…は…はぁ。そうなんですか…」
「あら、ラーク。ナーガがいたら、いたで、面白いまでに混乱するわよv」
「……はい?」
ナーガのことを知らないがゆえに首をかしげているラーク。
ま、ナーガは味方にしたら逆の意味で混乱するので面白く。
敵にまわせば、なおのこと面白い人物なのよね、あのナーガって♪
「ま、とりあえず、メシにしようぜ。」
ナーガさんがいなくても、大丈夫なんでしょうか?
そんなことを思っていたりするラークをそのままに。
そんな会話をしつつ。
そのまま、いつものように食事に専念してゆくあたしたち。


「でも、本当にナーガさん、ほうっておいて、出かけていいんですか?」
宿を後にして、表通りをあるきつつ。
そんなことをいってくるラーク。
「ああ、いいのよ。いつものことだから。」
「…い、いつもの?」
いっ、いったい、あのナーガさんって、どういう人なんでしょうか?
そんなことを思っていたりするラークだし。
「あ。あんたたち、昨日、あの変わった格好の姉ちゃんと一緒にいた人たちだよね?」
あたしたちがそんな会話をしている最中。
ふと、歩くあたしたちにと気づいて。
話しかけてくる町のとある男性が一人。
まあ、エルフと一緒に歩いている、というのは、このあたりでは珍しいがゆえに。
結構その程度で目立ったりするし。
ま、ナーガの格好だけでも目立つしねぇ。
ふふ。
ま、あたしがその気になれば。
というか、隠してる気配とか雰囲気とか。
そういったものをのければ、面白いことに周りがなったりするんだけど。
たまぁにやって遊んでいるけどねv
「あら、ナーガのこと?」
「…ま、まあ、確かに、ナーガさんの格好は変わってましたけど…」
振り向きつつもそんな男性…ルカにと話しかけているあたしとラーク。
「それで?ルカ?何か用?」
「…は?いぇ、何で、あなた、私の名前を?」
「まあ、そんなどうでもいいことは、とりあえずおいといて。」
にっこりと笑いかけて、問いかけるあたしに。
「「…いや、どうでもいいって…」」
なぜかあたしの言葉に声を重ねているラークとルカのこの二人。
「どうでもいいけど。で?ナーガが昨日、酒場で面白いやつと暴れてたことをいいたいわけ?」
くすくすくす。
「何だ?知ってたのか?いやぁ、あの大道芸人みたいな格好をした胸のでかい姉ちゃん。
  昨日、酒場で仮面をかぶった筋肉質の大男と一緒に何か暴れてたんで。
  何か怪しいような会話をしているようだったしね。
  ま…まあ、知ってるんだったらいいんだけど…」
というか、この女魔道士、どうして私の名前を知ってるんだ?
いまだに面白いまでに、動揺しつつ。
そんなことをいってくるルカ。
「あら、わかってるわよ。というか、あたしにわからないことなんてないってばv
  何だったら、ルカの家族構成でもいいましょうか?」
「………は?」
あ、面白い。
面白いまでに目を点にしているルカだし。
「ま、とりあえず、とっとと先をいきましょ。」
「お~い、リナぁ。いきなり見知らずの人にそんなことをいったら。気の毒だぞぉ。」
いまだに目を点にして、その場に突っ立っているままのルカをおいといて。
すたすたと歩き始めてゆくあたしたち。
そんなあたしの言葉に、そんなことをいってくるガウリイ。
「…い、いやあの?どうして、初対面の人とかの名前が?」
………リナさんって、いったい?
なぜかそんなことを思っているラーク。
そのまま、その場に、立ち尽くす、ルカをそのままに。
あたしたちは、表通りを進みつつ。
そのまま、この町、バークランドを後にしてゆく。


「お、おい?リナ?」
バークランドの町を出た、その東側にある、とある森。
その街道を進みつつ。
あたしにと、警戒しつつ、話しかけてきているガウリイ。
「あら、わかってるってばv
  ナーガも毎度のことながら、面白いことをしてくれるわよねぇ。ふふふv」
笑いつつ、話すあたしの言葉に。
「え?ナーガさん!?」
ラークが言葉を発するとほぼ同時。
炎の球ファイアー・ボール!!!!」
どごがぁぁぁぁん!!!!
あたしたちの真横をそれは通り抜けて。
真後ろで、炎が面白いまでにと広がってゆく。
「お~ほっほっほっほっ!みつけたわよ!
  家出した子供をいったいどこにつれていく、というのかしら!?お~ほっほっほっ!」
カツン。
いいつつも、斜め前の木の後ろより、出現してくるひとつの影。
ちなみに、前回、あたしにつっかかってきていたあいつは。
とりあえず、もう一回遊ぶ…もとい、楽しむために。
あの時の記憶をとりあえずのけといて。
かりそめにと復活させていたりするんだけど。
だって、そのほうが面白いしねぇ。
特にナーガがv
そして高笑いしつつも、あたしたちの道の行く手をさえぎるようにと、
道の真ん中にと躍り出てきていたりする。
「あらvナーガv」
くすくすくす。
そんなナーガにひらひらと手をふりつつ、話しかけるあたしの言葉に。
「…って、リナじゃない?ふっ。とうとう落ちるところまでおちた。というわけね!
  子供を誘拐していこうなんて!だけど、残念だったわね!
  この白蛇サーペントのナーガ様がこの依頼うけたからには、そうは問屋がおろさないわ!
  お~ほっほっほっ!」
などといいつつ、高笑い。
がさり。
そんなナーガの後ろから、出てくる、茶色い影がひとつ。
「…あれ?なあ、リナ?あいつ、滅んだんじゃなかったっけ?」
いいつつ、それを指差し問いかけてきているガウリイ。
「ああ、滅んだけど、この一件が面白そうだったから。とりあえず、仮に復活させたのよv
  ちなみに当人vあとあのときの記憶消してあるしvだから十分に楽しんで遊べるわよ♪」
くすくすくす。
くすくす笑いつつ、そんなガウリイに説明するあたし。
「…というか、滅んだやつをそうぽんぽんと復活させるなよな…
 ……ま、リナらしい、といえばそれまでなんだろうけど…」
何やらぶつぶついっているガウリイだけど。
とりあえず無視v
つ~か、やっぱ、リナの正体って、とことんの人なのかなぁ?
それか、もしくは、それに近い関係者とか??
などと思っていたりするガウリイだけど。
あら、正解v
でも、完全には、あたしからは説明しないけどねv
まだv
そのほうが楽しめるしv
「え、えっと?あの、ナーガさん?いったい??」
そんなナーガと、そして。
ナーガと一緒に現れたモスマンにと警戒しつつ、目を点にして問いかけていたりするラーク。
くすっ。
「あら、ラーク、いつものことよ♪
  このナーガはあのモスマンに口先でだまされて。というか依頼料として金貨千枚払う。
  そういわれて、前金で百枚もらったがゆえに、敵側についてるのよv
  ちなみに、ナーガがモスマンから受けた依頼は。
  『家出した、エルフの子供を売り飛ばそうとしているやつらからの奪還』
  だったりするのよねぇv嘘をついたがためにその力を多少落としてたりするのが、
  かなり情けなかったりするけどね。あのモスマンはv」
くすくすくす。
微笑みつつ、とりあえず、詳しい経緯をラークに説明しておく。
そんなあたしたちの言葉は、ちなみにモスマンの耳には聞こえてなかったりするんだけど。
かさりと草を踏み分けつつ。
「ふっ。またあったな。前回どうやって負けたのか覚えがないが。今度はそうはいかねぇぜ。」
などといいつつ、そのバトルアックスを構えているモスマンの姿が。
「で?それはそうと?ナーガ?あんた、何、魔族に雇われてたりするのよ。
  しかも、そんなはした金で。
  話しにあった、依頼の残り金を本当にこいつらが払うわけないじゃないv」
口元に手をあて、苦笑するあたしの言葉に。
「ええええ!?こいつ魔族なの!?」
ずしゃ!
あ、面白い。
ラークと、そしてモスマンがそのまま、地面に滑ってるv
「ほら、このラークと一緒に出会ったときの、あの魔族よv
  一度情けないことに、通り名だけで滅んじゃったけど。
  とりあえず、仮に復活させたのよね。ふふv
  で?ナーガ?どうするの?このままだと、フィルに何ていわれるかしらねぇv」
あたしのそんな言葉に。
「あなた、だましたわね!この白蛇サーペントのナーガ様をだますなんて!!
  ふっ。しかたないわね。前金と、後金、全部で金貨千枚。
  騙したお詫び金として、とっとと即決にはらってもらいましょうか!」
くるり。
ぴしっ。
そんなあたしの言葉に。
くるりと向きをかえて、モスマンにと言い放っているナーガだし。
「…まさか、この女、本当に気づいてなかったのか?」
あ、モスマンがあきれてるv
モスマンはただ、その目のところにちょっとした仮面をつけてるだけなのにねv
それで、あっさりと騙されているナーガだし。
結構いつもながらこれが面白いのよねv
ふふふv
「…ナ、ナーガさん、本当に気づかなかったんですか?
  どうみても、あの魔族じゃないですかぁ?」
起き上がりつつ、そんなことをつぶやいているラークに。
「…そ~いや、この姉ちゃん…こういうヤツだったような気がするなぁ。」
そんなことをいっていたりするガウリイ。
そして。
「ふっ。それにリナ!この私をのけ者にして、一人でお宝をせしめようなんて!
  そうは問屋がおろさないわよ!この場で魔族のこいつとリナを倒して、
  この私がお宝をありがたぁく頂戴してあげるわ!お~ほっほっほっほ!」
面白いまでに、いつものバターン通りにそんなことを言ってくるし、このナーガは。
「あらvナーガにできるかしらvそれじゃ、がんばってねv」
「えいv」
パチン♪
くすりと笑い、そんなナーガの言葉がいい終わるやいなや。
軽く指を鳴らすあたしの動作に従い。
ちゅどどどどどっ!!!!
あたりに降り注いでゆく、黒い槍の雨v
「うどわぁ!?リナ、いきなりこれはやめろぉぉ!?」
なんか、叫びつつ、逃げ惑っているガウリイに。
「な…何なんですかぁ!?これはいったいぃぃぃい!?」
ポシュポシュポビュv
面白いまでに、雨が当たった台地は、ものの見事に無と化してゆく。
「って、ちょっとりなぁぁあ!?」
あ、面白い。
ナーガも叫びつつ、逃げ惑ってるし。
「ふん。こんなもの…って、んなにぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」
ただの、黒い雨状態の槍じゃないか。
そんなことをおもいつつ、バトルアックスでその槍をなぎ払おうとしていたりするモスマンの姿。
ちなみに、当然、この槍、あたしの力そものも。
というか、力の一部でもある、混沌の力が含まれてるもの。
そんな情けない力加減くらいで、どうにかできる代物でもないんだけどねv
そのまま、振りかざしたバトルアックスごと。
そのまま、闇にと飲み込まれ、そのまま無と化していってたりするモスマンだし。
「…あっけないわねぇ…まったく!もうちょい根性みせなさいよね!
  まったく…前回も前回で、今回もそれなわけ!?
  まったくもって情けないったら。それでも、魔族なわけ!?」
くぅぅ。
お母さん、悲しいわ!
そんなあたしが叫ぶ中。
「うどわぁぁぁ!?リナ、頼むから、これどうにかしてくれぇぇ!?」
その本能のままに、そのまま、降り注ぐ槍の雨から逃れているガウリイに。
なぜかあたしの真横で気絶しているラーク。
そして。
「うきゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」
あv
何か叫びつつ、ナーガは走ってってるし。
当然のことながら、そのままナーガは道に迷うのは当たり前。

しばし。
あたりの黒い槍が降り注いでゆくけど。
ま、関係ないしv

一時のち。
「あ、あのなぁ!リナ!いきなり、とことんの力の術はやめろ!」
なんか、ぜいぜいと息をきらしつつ、いってくるガウリイに。
「あらvガウリイ、何度もいうけど、混沌の力よv」
「……え?」
そんなあたしたちの何ともほのぼのとした会話に。
なぜか、絶句し。
そのまま。
バタン!
なぜか気を失って倒れているラークの姿が見受けられていたりするけど。
ま、どうでもいっかv

「ま、細かいことはいいっこなし。
  あ、ガウリイ、ラークかついでね。とりあえず、グラムストックに向かうわよv」
とりあえず、なぜか気絶したラークはガウリイにかつがせ。
あたしたちは、目的地でもある、グラムストックの村にと進んでゆく。

今晩にでも、全員にとりあえず、お灸すえときましょうかねv部下たちにv
ふふふふふv

                                -続くー

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あとがきもどき:
薫:スレの世界にも、体温計なんてものはあったのね・・・
  などと、関心している、月間ドラゴン5月号をみての感想・・・
  それはそーと。マプラホのフィギュアがついてたんだけど・・・・いらないよぉ・・・・
  このままだったら、間違いなく。ハンターの初回版についてた、バブルホースと同じ運命・・・
  間違いなく、うちのハナ(犬)のおもちゃになること間違いなし・・・
  んなものつけるくらいなら、全員ブレゼントのテレカとかさぁ。サイン色紙とかやってくれ(こらこらこら!
  さって、何はともあれ。次回、グラムストックの村ですね。
  ガウリイは、リナの力にさすがに長いこと一緒にいるから耐性できてても・・・
  ラーク、がんばれv(笑
  何はともあれ、次回にいくのですvではではv
  2004年4月7&8日


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