まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
さってと。この辺りから、というか。もともとまったく異なってますが。
ようやく、魔族、復活です。
ですが、気の毒・・・・というか、まあ、あいつには同情などはしなくていいでしょう(うん。
この調子だと10話以内で完結、できそうです♪何はともあれ、いっきますv
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エル様漫遊記-プレミアム- ~話し合い?~
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?」
面白いまでに、ゼロスが何やら頭を抱えて叫んでるし。
ふわふわと、空中に浮かびつつ。
海の一点を見据えたままゆっくりと、盛り上がってゆく海中から、出現してくるひとつの影。
それと共に、弧を描くようにして、ちょっとした高さの波が、アカッシの町にと向かってくる。
その先に、長い首が見え隠れてしていたりするけどけも。
とりあえず、そんなゼロスはほっとくとして。
「うどわ!?」
何やら叫んでいるゼルガディス。
「おわっ!?」
こちらもまた叫んでいるガウリイ。
押し寄せる、ちょっとした高さの波を具間みて。
「それじゃ、高台に避難するわよ♪」
そんななぜか叫び声をあげている二人に向かい軽くウィンク。
『って、そういうもんだいじゃあないだろうがぁ!?』
なんかそんなことを叫んでいるガウリイとゼルガディス。
「ほらほら、のんびりしてたら、高波に飲まれるわよv」
すでに、目前にまで、波は迫ってきていたりする。
それを目にし、顔を見合わせ。
「「むねなしぃぃぃぃぃ!?」」
何てこったいいいい!?
などといいつつ、叫びつつ、そのまま、走り出している二人の姿。
一方では。
空に暗雲というか、ちょっとした薄暗さ、
とはいえ、この程度のモノを暗雲、という人間の心理はいかほどか…とも思うけど。
音に気づいて外をみて、そして、このアカッシの町の人々が目にしたものは。
町に向かって押し寄せてくる、ちょっとした高波の姿。
「「うどわぁぁぁぁあ?!」」
「「きゃぁぁぁぁぁぁ!?」」
「「にげろぉぉぉ!?」」
「「津波だぁぁぁぁ!?」」
そんな面白いまでの叫びと、悲鳴。
人々の混乱しまくった声が、町の中にとあふれかえり、湿った風が町の中を駆け抜ける。
それは、嵐の前の静けさ。
と、人間はよく表現していたりするけども。
ぐんぐんと町にと迫る波。
それらはやがて。
町全体を飲み込むかのように、ゆっくりと、頭上より町の建物を飲み込んでゆく。
といっても、本当の津波、とかではないので。
別にこれに巻き込まれても命を落とす、とかいうような根性のない人間たちなどいないけど。
動物などは、その本能の勘から、すでに、安全地帯に逃げてるし。
まあ、家の中で飼われていた、猫や犬。
そのほかの動物やつながれていた動物などは、自力で逃げられないがゆえに。
そのまま見殺しにする、というのも何なので、
一瞬のうちに、町全体のそういった生命には結界を施している、何とも心やさしいあたしv
まあ、この町自体があまり人口もいない町なので。
そんなに多くはないんだけど。
ちょっと、海面が盛り上がった程度で起こった高波だし。
ザザザァァン…
静かに、それでいて確実に、町全体を高波が覆ってゆく。
時間的にはそれほど停滞する波の高さではないし。
つまりは時間がてば、いともあっさりとこの海水……のくし。
町全体を多い尽くした海面からやがて、ぷっかりと、小さな影が躍り出る。
それらは、ゆっくりと海上にと浮かびつつ。
今、そこに出現したそれにとすべての視線が注がれる。
「ふひゃ~ははは」
などと笑ってるブラシオ。
「みなのもの!完全に守護神様は復活した!われらのもはや敵となるものはない!
守護神さまを止めるなど、何人たりとてできはしない!」
などと高らかにいっている知恵蛸。
その声に、そこに出現している蛸達すべてが、
それぞれに手を上空にと掲げていたりするけども。
それと同時に。
ゆっくりと、それらに視線を向けている魔族、ブラシオ。
どうでもいいけど、こいつ、魔族のくせに。
わざわざ、その肉体を自力で具現化させたのではなく、
いまだにかつて手にいれたそれを使っているのよね…
魔族なら、魔族らしく、自力でその肉体をつりくりなさいよね!
海面上で何やらそんなことをいっている蛸達を、
いまだに混乱しつつも高台などから見下ろしているここ、アカッシの人々。
そして、目の前に見える、見たこともない生物。
いまだにそれが、この町に伝わる伝説の魔族だ。
と気づいているものはあまりいなかったりするけど。
『…あれが、魔族?』
などとそれをみて思わずつぶやいているゼルガディスに。
『何かでっかい水中トカゲみたいだな。』
などといっているガウリイ。
そんなガウリイの言葉に、うんうんうなづいていたりするゼルだし。
ま、あたらずとも遠からずよね♪
「ご苦労だった。知恵蛸よ。人間どもの不安と混乱のエネルギー、美味だったぞ。」
「守護神様。さあ!今こそ人間どもに破滅と混乱をおあたえください!」
そんなブラシオの言葉に。
顔を輝かせて。
そんなことをいっているこの知恵蛸。
というか、相手が魔族だってこと、こいつ、完全に失念してるし。
上位のものならば、きちんと約束は守るけど。
部下Sの教育というか、配下のしつけがなってないせいで、下の方はやりたい放題。
自分勝手に行動していたりするからねぇ。
この世界におかずとも、たいていの部下たちの所なんかは。
「よしよし、それではまず、憎しみを溜め込んだお前たち、蛸を食べることにしよう。
憎しみがこもった蛸の味はまた格別だからなぁ。」
そんなことをいいつつ、長首を少しばかり海面に下げつつ、そんなこといってるし。
このブラシオは。
「「な゛!?」」
今さならがらに、利用されていたことがわかり、驚愕している蛸達だけど。
『…何てやつだ…』
そんな会話をきいてそんなことをつぶやいているゼルガディス。
ちなみに、この会話。
空気が澄んでいるがために全員にと聞こえていたりする。
というのもあたしがわざと全員に聞こえるようにしてるんだしv
そのほうが面白いし♪
「安心しろ。人間どもには必ず滅びを与えてやる。
お前たちを食べることにより、このオレはパワーアップできるんだ。
まあ、オレにとっちゃあ、復習なんかどうでもいいことなんだが。
まあ、復活させてくれた礼、とでもいうの?ひゃはははは。」
などと笑ってるし、ブラシオは。
魔族の中にも礼儀あり、というかきちんとした礼節は必要だというのに。
こいつは…
「信じてたのに…こうなったら!私の魔力で仲間を守る!」
そんなこといってるけど知恵蛸と呼ばれているそれは。
というか、あんたの力は、このブラシオから預かっているものだから、
相手に対して傷つけることなんてできないんだけど♪
一言で説明すれば、自分の力で自分を傷つける。
なぜか、あまりやろうとする魔族とか
ときたま自ら自殺するものもいたりするけど。
それはそれ。
「仲間、守るだと?ひゃ~ははは。笑わせるな。
貴様なんかオレさまの力がないと、ただの蛸だろうが。
仲間を守る?だと?ひや~ははははは。」
面白いまでに、笑ってるブラシオ。
というか、その先にある尻尾をばたばたとふりつつ、
それによって海面が波打っていたりするけども。
というか、こっちのこと完全に無視してるし。
そもそも。
いまだに海水の中にと沈んでいるアカッシの町の上に浮いているゼロスに気づいてもいない。
というのが、何とも情けないし。
こいつは……
「くっ。お願いします。守護神さま!」
涙を浮かべ訴えかけても、だから、相手は魔族だってば。
あれでも、一応は。
裏切られた、という負の感情は、さらに相手に力をつけるだけ。
それに気づいてないし。
こいつらは。
「うるせえな。所詮、おまえらはくいものなんだよ。」
ザァァ…
そう言い放ち、その長い首を海面にと滑らせ、
そこにいる蛸達を口にと吸い込んでゆく魔族ブラシオ。
「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」
蛸達の悲鳴が辺りにと響き渡る。
といっても。
ブラシオ…あんた、消化器官まできちんと物質化してないでしょうが…
かつて、その肉体をかりそめにと使うことにしたときに、
何か面倒だからって、内部はガランドウにしてるし…
魔族だったら、というより、それをやるんだったら。
根本的なところから、完全に完璧主義を目指さないと!
まったく、お母さん、悲しいわ!
『―!!!!!!?』
その光景をみて、絶句している町の人々。
そして。
はたと気づき。
「ああ!と、とにかく、ブラシオさん、とめないと!」
なぜか、ようやく正気に戻り。
あわてて、ブラシオの方にと向かっていこうとしていたりするゼロス。
ゼロスがこちらに向かってくるのとまったく同時。
「リナさぁん!術を会得しました!」
などとこちらに向けて、かけてくるルーマの姿。
「さぁ。今度は人間どもをもっともっと不安と混乱に陥れてやるとするか。
げはげは。たのしいなぁ。げはっ。げはっ。」
何か下品な笑いを浮かべてるし。
そんなことをいいつつ。
その口から、ちょっとした光の玉を打ち出そうとしてるし。
あいつは。
「まったく。あんた、だぁぁれに向かってそんな口の聞き方してるのかしら?」
すっと前にと歩み出て。
いまだに無理なこと、というか。
何か馬鹿なことをほざいているブラシオに向かって言い放つあたしのそんな言葉に。
「ひゃはは。人間ふぜいが。これをあびるがいい。」
などといいつつ、それをこちらに放ってくるし。
『リナ!!!!』
叫んだのはほぼ同時。
くすっ。
パチン♪
苦笑しつつ、顔の横で軽く指を鳴らす。
と、同時に。
ブラシオが打ち出した光の玉は。
彼がそうしたわけでもないというのに、なぜか起動を変え、ルーマたちの方にと向かってゆく。
『な゛!?』
あわてて、そちらを保護するために、駆け出しているガウリイとゼルだけど。
「あ、あんたたち。
それにあたったら、不安と絶望で立ち上がる気力もなくなるわよv普通ならv
けど、そんな程度で気力なくすようなら、これは、しっかりと、
あんたたちも特訓しないといけないわねv」
ずざぁぁぁぁ!?
にこやかに彼らに言い放つあたしの言葉に。
なぜかあたしをみつつ、瞬時に顔色を変えているガウリイとゼル。
そして。
『それはいやだぁぁぁ!?』
『その言い回しだと何か危ない予感が…(汗)』
そんなことを同時につぶやき。
面白いまでに、飛んできたそれを意思の力でねじ伏せようとしている彼らだし。
まあ、どっちにしろ。
あいつ程度の力もどうにかできないと、一緒に旅をしている意味あいないしねぇ。
あたしと一緒に旅してて、あの程度は防げる耐久性、ついてるし。
ゼルたちは気づいてないけど。
ガウリイはもともと、本人が自覚しないままでどうにかできるし。
「ル…ルーマ。とにかく、皆さんに呪文を!」
「は、はい!」
そんなゼスの言葉に、あわてて呪文を唱え始めているルーマ。
そしてまた。
「だぁぁぁぁぁぁ!?ブラシオさん、あなた、何をやってるんですかぁぁあ!?」
何かそんなことを叫びつつ。
ふいっと、次なる光玉を打ち出そうとしているブラシオの横にと出現している黒い塊。
「あらv」
『ゼロス!?』
あたしの言葉とガウリイ、ゼルガディスの声が同時に重なり。
「あなた、何をしてるんですか!?というか、今すぐに、そういうのはやめてください!
世界そのもの、というか魔族全体、というかっ!!
世界そのものをあの御方のお怒りかって完全消滅させるおつもりですかぁぁあ!?」
ほぉぉぉぉぉぉぅ。
…エイv
ドバシャァァン!!!
なぜか、ゼロスがそんなことをいった直後。
ゼロスの頭上にと出現した、
ちょっとしたオリハルコンの塊が、そのまま、ゼロスを海中にと沈めていたりするけども。
あらあら、どうしたのかしらね。
ふふふふふ♪
「さってと、邪魔ものはいなくなったし。さぁぁって、ブラシオ?
あんた、誰にむかってそんな口の聞き方をしてるのかしらねぇ?んふふふふv」
にこやかに微笑みかけ。
すっと片手を顔の横にと軽く上げる。
それと同時に手の平にと出現する、ちょっとした黒い光の玉。
そんな間にも。
「…び、けしさ…れぇえ!?」
ルーマの術が、ガウリイとゼルガディスを包み込み。
二人の言葉は元の人間の言葉に戻っていたるするけど。
ま、関係ないし。
「…な、なあ?今の、あれって、どうみてもリナが何かしたんじゃないのか?」
一応、ルーマにお礼の言葉をいってから後に。
なぜか海中に沈んでゆくゼロスをみて、そんなことをつぶやいているゼル。
「…というより、だぁぁあ!リナ!その黒い塊はぁぁぁ!?
つ~か!それっ!前に説明うけた、とことんとかいうやつの気配がするぞ!?
ちょいまてぃ!?」
などと叫んでいるガウリイ。
「?」
そんな二人の言葉にも、まったくあたしのこの『力』に気づいていないブラシオ。
「んふふふふvさぁぁぁぁぁって。どう料理しようかしらねぇ♪んふふふ♪」
まあ、決めてるけどね♡
とりあえずは。
そのまま滅ぼしても面白くないし。
かといって、こいつ不器用だから、庭掃除を命じても、きちんとできないし。
なら、することは、やっぱりここは、ひとつよねv
あたしの至極当然なそんな台詞を、ただの人間のたわごとと捉え。
「ほざけ。術が完成するまえに、貴様を絶望がおそいかかる。ひゃはははは!」
などと完全に理解してないし。
こいつは…
さってと。
「あ、町の人たち、あれ、どうしたほうがいいと思います?このままあっさりと滅ぼすか。
もしくは魔力を完全にと奪い去り、町の復興と再建を一人でさせるかv
ちなみに、あっさりと滅ぼしたんじゃ、面白くないわよ♪
ここは、やっぱり、見世物にして観光名物のひとつとする、という手のほうがv」
先ほど、あれに飲み込まれた蛸達を目の当たりにしていることもあり。
町の人々があたしの質問に全員が全員。
それぞれに顔を見合してゆく。
ふふふ。
こいつの処理は町の人々の決定にて決定ね。
ま、その前に。
「あ、すぐに決められないでしょうから。それまでに、ある程度、懲らしめておきますねv」
ふっ。
その言葉と同時に。
あたしの手の中の光の玉が、瞬時に掻き消え。
次の瞬間には。
なぜか。
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?」
なぜか、辺りにブラシオの叫びがこだましてゆく。
「あらあらvこの程度で滅ぼしなんかはいないわよvまだまだねv」
くすっ。
「…リナのやつ、遊んでるな…」
「…だな…」
多少、傷つけては、回復させて。
さらにはそれ以上の精神体もろともにとちょっとばかりお灸を据えているあたしの行動に、
なぜかそんなことをつぶやきつつ、冷や汗ながしつつも顔を見合しているガウリイとゼル。
さって。
こいつには、しばらく、教育、というものが必要だもんね。
んふふふふふふふvv
-続くー
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あとがきもどき:
薫:ブラシオさん、相手がわるかった。というか。
ああいう性格の魔族でしたので、私は同情はいたしません(きっぱり
というか…エルさま…魂というか精神体が滅びないようにしておいて。
苦痛を与え続ける・・・というのは・・・さ・・・さすがですな(汗
何はともあれ、次回でとりあえず、町と蛸とのいざかい(笑)はひと段落。
で、ドラマCDに入りますv(笑
まだ打ち込みしてない、番外編のネタバレのような台詞もでてくるのは。
まあ、ナーガ(蛸魔道士)とリナとのあのやりとりで、何となくは想像はつくかと(笑
しっかし…ナーガ、本気でたべたんだろうか・・・?
馬の…(汗
何はともあれ、んではまた、次回にてvv
2004年3月20日某日
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