エル様漫遊記


「いっとくけど、滅んでないわよ?スィーフィードは?」
『……は??????????』
あたしの至極もっともな台詞に。
なぜか、目を点にしているゼロスとガウリイを除くこの場の全員。
「あ゛あ゛あ゛あ゛!リナ様ぁぁぁあ!?」
― ザスッ。
何かまたあたしを様づけしたゼロスは、
そのままとりあえず虚空から取り出した少し長い串にて串刺しにしつつ横にころがし。
それを気にせずに、目を点にしている彼らににこやかにと微笑みかける。
「あら?いってなかったかしら?」
あたしの言葉にぶんぶん首を縦にと振っているアメリアとゼル。
そんなあたしの言葉に。
「確かに、多少力は分断されたものの、眠りについている、と聞き及んでおりますが…」
などとそんなあたしの言葉に続けていっているヴァル。
そんなあたしやヴァルの言葉に。
「え?でも、伝説では滅んだ…って…」
マリィのつぶやきに。
「あら、結果も出さずに?そんなこと認められるわけないじゃないのよv」
にこやかにいうあたしの言葉に。
「は?結果?」
「へ?」
目を丸くしているキースとクラウス、そしてゼルと。
きょとんとしているマリィとアメリア。
「そ♡この前のあの二人、ヴォルフィードとデュグラディグドゥ。VとDがいい例でしょ?」
いや、いい例って…
などとそんなことをまったく同時に思っているアメリアとゼル。
そういえば…
などとこちらはこちらで、少し前のあの一件を思い出し。
なぜか顔色の悪いフィリアとヴァル。
まあ、この二人も彼らの自己紹介に立ち会っているのは事実だしね。
そんなあたしの言葉に。
『・・・・・・・・・・・・・・・』
面白いまでに無言になっている彼らたち。
アメリア、ゼル、そしてフィリアにヴァル。
なぜかあのとき、部下VとDたちと話したことを思い出して顔色を悪くしてるし。
まったく、あの程度のことで……
一方、無言で顔色を悪くしているアメリア・ゼルガディス・フィリア・ヴァルとは対照的に。
ただただ首をかしげつつ顔を見合しているキース・マリィ・クラウスの三人。
ガウリイは。
― ま、リナだしな。
それで済ませていたりするし。
まあ、確かにそうなんだけどね。
最近、ガウリイ、このあたりあまり動じなくなってきてるのよねぇ。
少し面白くないけど。
ま、別にいいけどね。
「何なんだ?そのヴォル何とかとデュク何とかって?」
「キースさん、ヴォルフィードとデュクラディグドゥです。」
問いかけてくるキースの言葉に訂正をいれているクラウス。
そんな彼らの質問に。
その背中にいまだに串を刺したまま。
「…え、えっとですね?あなた方が知らないことです。
  あなた方のいうところの異世界の方々のことですから。」
とりあえず詳しく聞かれでもしたら、この御方の正体が露見しかねませんし…
どうにか話題を変えなければ。
などと思いつつ、そんな説明をしていたりするゼロス。
「というか、血がでてない……」
そんなゼロスに突き刺さったままのそれをみて。
そんな些細なことをつぶやいているマリィだし。
「ま、そんなことどうでもいいじゃないvとにかくスィーフィードは滅んでないのは事実なんだし。
  それより、さっさと先にいきましょ♡」
そんなあたしの言葉に。
『……リナ(さん)どうでもいいって…』
なぜかゼルとアメリア、そしてキースとクラウス、マリィ。
この五人の声が重なっていたりする。
「ま。いいからいいから、いきましょ?それとも、このままいっきにそのまま瞬間的にいく?」
あたしの言葉に。
「いえそれは遠慮します。」
「それだけは遠慮する。」
「リナ、それはやめようよな。」
きっちりとなぜか声を重ねていっている、アメリア・ゼル・ガウリイの三人だし。
「??瞬間的?」
首をかしげているマリィに。
「…マリィさん、世の中には知らないほうが幸せ、ということもあるんですよ?」
などといいつつ、マリィにいっているゼロスだし。
そんな彼らを横目にみつつ。
そのまま、すたすたと歩き始め。
ふと手にと出現させた光の玉をそのまま進む方向にと投げておく。
― シュッ。
その光の玉が一瞬まばゆく光ると同時に。
まるで、何事もなかったかのようにと元どおりにと戻る台地。
さきほどの力でちょっとぱかしクレーターと化した地面を元に戻しておいただけ。
『う゛な゛!?』
たかがそれくらいで目を見開いて面白いまでに驚愕しているキースたち三人に。
「ま、リナさんですし。」
「だな。リナだしな。というかこのくらいで動じなくなってる自分も怖いがな…」
などとしみじみいっているアメリアとゼル。
そして。
「お~い、いくんだったらとっとといこうぜ。」
などと何事もなかったかのように、すたすたと歩いているガウリイ。
「ほらほら、何絶句してるのよ?キース?マリィ?クラウス?いくわよv」
なぜかその場に直立不動のまま目を見開いている彼らにむかって微笑みかけ。
そのまま、先を進んでゆく。

「…結界の中の人間って…こんなことまでできるのか?」
それをみて呆然とつぶやくキースに。
「…世の中は広いですね。」
しみじみいっているクラウス。
「これは、やはり!彼らは天が遣わせてくださった、使者に違いありません!」
そして、一人自分の世界にと浸っているマリィ。

しばし、硬直した後に。
はたと彼らが気づいたときにはあたしたちは少し先まですでに進んでいる後。
そんなあたしたちの後をあわてて追いかけている彼らだし。

そんなこんなで、あたしたちは、
この先にあるという、【闇の祝福ダーク・ブレス】の本拠地にと足を踏み入れてゆく。

「ここです。」
マリィが足をとめたのは、ちょっとした神殿の前。
といっても、周りは木々で囲まれ。
このあたりは少しみただけではわからないように、自然の迷路となっていたりする。
そんな森の中の一角に、この建物は存在する。
森の中にとある、塔が数個、つならるようにしてできているちょっとした建物。
遠くから見れば、塔の先端部分だけが、森の中から突き出ているようにと見えるのだが。
「しっかし、戦力というかここにくるまでのが何と言うか…」
などとぶつぶついっているキース。
まあ、何しろ。
あたしやアメリア、そしてゼル。
この三人の呪文と、そしてガウリイの剣。
道中、フィリアが面白いことにところかまわずレーザーブレスなどを口から吐き出し。
そんな道のりの後に。
ここ、【闇の祝福ダーク・ブレス】の本拠地たる建物にとたどりついたのは。
あたしたちがキースと旅を始めて数日後。
「ここに悪の総帥がいるんですね!この私たち正義の仲良し四人組、ブラス一名と。
   正義の仲良し竜組みと勇者ご一行のメンバーで今こそ悪の総統に正義の鉄槌を!」
などと一人その横にある木に登り。
ぴしっと空をゆびさしつつ、そんなことをいっているアメリア。
「お~い。アメリア、おいてくぞ。」
そんなアメリアをそのままに。
すたすたと入り口にとむかって歩いてゆくあたしたち。
「ああああ!おいていかないでください!」
いいつつ、そのまま、にじにじと丁寧に木を降りてきているアメリアの姿。
観客がいないために、彼女はいつもの飛び降りはやめているけど。
やがて。
あたしたちはそのまま、その建物の入り口の前にて足を止める。
周りには累々と転がる何やら少し焦げている物体。
そしてまた。
ゼロスはゼロスで、息というか意識がある信者の一人を捕まえてある質問をしていたりするし。
まあ、周りからあたしたちに対しての負の感情がすごいことv
「さあ!今こそ、悪を裁きに正義の鉄槌を!」
一人、自分の世界に一人入り込んでいるアメリアに。
「んじゃ、後よろしくねv」
にこやかに。
そんなアメリアの肩をかるくぽんとたたくあたし。
「……へ?」
あたしのその言葉の意味を捉えかね、間の抜けた声をだしているアメリア。
「おい?リナ?」
いぶかしりつつ、あたしにと聞いてくるゼルに。
「みんなでがんばってね~♡あたしお宝でも物色してるから♪」
にっこりと言い放つあたしの言葉に。
「そ、そんな、リナさん!それって正義じゃないです!」
などといってくるアメリア。
「あら、だってここ、たいした力もったやついないわよ?
  アメリアたちだけで十分、十分vそれれに、今ダークメシア・ラムダは留守だし♡」
にっこりと言い放つあたしの言葉に。
「「…へ??!」」
面白いまでに目を点にしてあたしを見てきているこの場にいる全員。
そんなあたしの言葉に。
「どうやらそうみたいですねぇ。さきほど意識があった、
  手足の一部が少し不自由になられた信者さんにお聞きしたんですけど。
  今彼は留守らしいですよ?」
そんなあたしの説明を肯定する説明をしているゼロス。
「…そうなのか?」
横にいる壁の前にてうづくまり、
がたがたと震えている信者の一人にと質問しているゼルの言葉に。
「は、はい。ダークメシア様はただいま留守にしていらっしゃいます。
  神官グルゥ殿と一緒にお出かけになられてますので…
  お願いですから、殺さないでください!お願いです!」
面白いことに、血の涙を流しつつ、
そんなことをいってきている、ここ、ダークブレスの信者であり門番をしている信者その一。
「ま、そういうこ。っというわけで。
  今後の活動ができないように資金を押収する、それでいいとおもうんだけど?」
あたしの言葉に。
「それもそうですね!資金を根こそぎたっておきましょう!」
あたしの言葉にすぐさま同意してくるアメリア。
「…アメリア、だんだんとリナに似てきてないか?」
そんなアメリアをみてぽそりとつぶやいているゼル。
「ま、まあ、確かに、一理ありますわ。資金がなくなればヤツラの行動は激減しますし。」
「…ま、せっかくここまできたんだしな。いっちょやるか。」
アメリアの言葉に同意しているマリィに。
結構乗り気のキース。
そして。
「―…ほっ。」
安堵のため息をついているゼロス。
「とりあえず、この建物の中にある品物。全部押収しておきましょv」
「賛成です!」
「…オレは書物でもあさってる…」
この建物の中にはゼルにとっては知らない知識の文献なども保管されている。
それを信者から聞き出しているゼルは別行動をとることを宣言し。

ともあれ。
あたしたちはそのまま。
ダークブレス本部の神殿。
この建物の中にある彼らの資金源をすべて押収することで話をつけ。
そのまま各自それぞれに行動にと移ってゆく。

そろそろ、彼らももどってくるころだしね。

ま、このままラムダとみあってもいいけど、それだと後が面白くないしね。
やっぱり、それはキースたちにまかせたほうが面白いし。

あたしは後であいつらのところにでもいって少しばかり遊びましょv


                                -続くー

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あとがきもどき:
薫:世の中不思議なことが満ちてますねぇ。
  どうしてためし刷りのときにはきれいに印刷されるのに。
  いざ、本番。となったらできないのでしょうか?(笑)
  しっかし、気づいたらもう残すところ、あと一週間・・・・・・・・・・・・・あぅ・・・
  時間がたつのが早いです・・・・
  まあ、などと、そんな近況(?)報告はおいといて。
  …初めての経験です・・・。打ち込みしてたら、いきなり画面が真っ黒にまりました・・・・。
  いや、いきなり。プチ。
  と音がしたかとおもうと・・・画面が真っ黒に・・・・・。
  うぎゃぁぁぁぁぁ!?まだ今の一ページ分、保存してないのにぃぃい!?(絶叫!
  そーして、強制終了すら受け付けなく、ただただ画面は黒いままま・・・・・
  い・・・・・・・イッタイ・・・・・パソに何がおこってるんだ?
  どうも調子がおかしーよぉ・・・・。
 まさか、猫ども・・・・バソの後ろによくいってるけど・・・何かしてるんじゃ・・・(涙
 そーしていつものように電源というかコンセントを引き抜いて。
 んで起動させたら・・・・今度は動かないし・・・・。
 三度目の正直で起動しましたよ・・・・・・・あうあうあう・・・・・・
 まだ、このパソコン、買ってから二年目なのよー!?(絶叫!


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