まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。



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エル様漫遊記・完全無欠版スレイヤーズ!偏  ~其の五~

ホテル・ジュエリィ・フィッシュ。
支配人を語っていた、ジュリアーノは。
半年前に、ここのホテルの支配人になったばかり。
しかも、それらは全て洗脳によるもの。
山の先の村から流れてくる温泉が途絶えたために。
このホテルの支配人と数名の人達が、国の調査隊とともに山の先にある温泉にと向かったものの。
その途中にある、とある遺跡。
エルンゴージュの遺跡。
と呼ばれている場所に、魔物が住み着いている。
というのが判明したその矢先。
ぱたりと、温泉が途絶えたので。
それが原因だ。と、魔物退治などに一緒に出かけたのであるが。
戻ってきた支配人は、なぜかうわごとのように蛙がどうした。
だのと言い続けていたりする。
もはや、ジョイロックによって、廃人同様にと成り果てた彼に書とかせた証書によって、
ジュリアーノが、このホテルの支配人となっていたのである。
それらが、本来の支配人の本音ではない。
そうわかっているものの。
そうこうしているうちに、観光客が押し寄せる時期になり。
そのまま、お客を迎えた、このホテル。


「いやあ、ありがとうございました」
にこやかに、語りかけてくるのは本来の支配人。
なぜか、ホテル全体を多い尽くしたあの光の中で正気を取り戻しているのだけど。
まあ、温泉をちょっと修正したとき、ホテルにも少しばかり光が差し込んだがために正気を取り戻し。
彼の指示のもと。
ホテルの品位を落とすようなことをしていた輩は、すべて首にとなってゆく。
そして。
「できましたら、この男を国王に突き出してほしいのですが」
じゃらり。
金貨の入った袋をナーガに手渡してくる支配人。
「お~ほっほっほっ!任せておいて!」

次の日。
とりあえず、出発することに決めたあたし達に。
ホテルの支配人が依頼をしてきたのである。
といっても。
あの、ジュリアーノを。
国王にと突き出すという依頼だけど。
観光客を騙した、というのと。
騒ぎを起こした、という罪と。
そして。
詐欺の罪で、なぜか水の入った水槽に入れられているジュリアーノ。
『お願いします!』
ホテルの従業員一同、あたし達にと頭を下げてくる。

とりあえず。
ジュリアーノを国王に引き渡すため。
この島の首都、ミプロス・シティを目指すことにしたあたし達。


がらがらがら……
「そろそろ、お約束の時間のようよv」
クスくすくす。
ホテルを出発して、しばらくして。
がらがらと。
台車に手を触れずに引いていると。
というのも、
その辺りにいた精霊を捕まえて、その力で押しているだけのこと。
「……どうやって、動かしているのかしら?」
ナーガが、なぜか首をかしげていたりもするけど。
だって、わざわざ引く必要もないし、それに面倒だしね。
プロス・シティを見下ろせる山間の山道。
あたしたちが進む先の道筋にてあたしたちをまっている人影数名。
「あら」
ナーガが、それをみて、ぴたりと、足を止めてゆく。
「あらあら。もしかして、こいつを取り戻しにきたのかしら?」
くすくすと、笑いつついうあたしの言葉に。
「いえいえ。そんな貴女様を相手に無駄なことはしませんよ。
  しかし、我々とてプロの端くれ。このままで、済ますわけにはいきませんので」
いって、道の先に泊まっていたのは。
昨夜、ロビーにて幻影を使って集団催眠を施していた夢先案内人ラゴスと、その仲間たち。
支配人が正気にもどったことで、こいつらも首にとなっている事実があるけど。
そんなことは関係ないし。
「ふっ。我々にも、プライドというものがあります。時に、貴方たちのお生まれは?」
さらりと聞いてくるラゴスの言葉に。
「お~ほっほっほっ!セイルーンにきまってるでしょ!お~ほっほっほ!」
完全にその誘導尋問にと引っかかっているナーガ。
「ほぅ……セイルーン。」
とりあえず。
ナーガを的に絞って。
作戦を実行し始めてゆく、ラゴス一派。
いいつつ。
ナーガの瞳をみて、そのめがねを少しずらす。
目の輝きで相手を、術をしかける相手の出身地の幻影にと誘い込むのが彼のやり方。
「セイルーンといえば!その名前もとどろく、聖王都!首都ではその町全体が結界となっている!
  気の流れが理をもって流れいで!名物といえば、お家騒動!」
あらあら。
「……確かに、そうともいえるわよねぇ」
「というより、そんなものを名物に取り出さなくても、いいでしょうにねぇ?」
くすくすと笑っているあたしとユニット。
ナーガの脳裏にセイルーンの風景が広がるが。
「ふっ、それで?」
まったく効いてないし。
「くっ!毎年、行われる赤の竜神祭りでは!その、美人と名高い姉妹の王女たち!
  その麗しの姿を見ようと、それを目当てに観光客なども押し寄せて!
  さあ!セイルーン名物、赤の竜神祭り!」
いって。
音楽と。
祭りのコスプレをした人々が出てくるが。
「……だから?」
まったく、ナーガには効いていない。
というか。
ラゴスがかけたのは、あくまで一般客の視点の幻影。
ナーガに、それが通用するわけないでしょうにねぇ。
赤の竜神祭りの時にはナーガ。
正装して妹であるアメリアや父親であるフィリオネル達と共に、
公式行事に参加しているのが普通なんだから。
そんなことは露知らず。
あたし達の前で、似合わないまでも。
巫女の服装をその剛毛な足のすね毛をそのままに。
くるくると踊っている、儀式を再現しているつもりらしい男達の姿。
「ふっ。そんな見苦しい踊りを見せてどうする気かしら?!お~ほっほっほっ!
  あなたごときの幻影に引っかかるナーガ様と思って!?お~ほっほっほっ!」
腰に手をあて口に手をあて、高笑いをしているナーガ。
まあ、引っかかるには引っかかっているんだけど。
ラゴスの想像力の皆無の無さね。
この結果は。
何しろ、あくまで観光客の視点の幻影をかけているからね。
せめて、王宮の中の幻影とかかけたら。
一発で、ナーガは幻影にかかっていたでしょうけどねv
高笑いしているナーガに。
「な……なぜかからない!?」
驚きの声を上げているラゴス。
「ふっ。茶番はそれまでかしら?それじゃ、私からいくわよ!石霊呪ヴ・レイワー!」
ごがっ!
ガラガラガラ……
ナーガの言葉に従って、ラゴスたちの横の地面が盛り上がってゆく。
そして。
デン。
「あらv頭は、完成してるわねぇ」
地面から覗く、ナーガが今創り出した、石竜の顔。

「……マスター……」
それをみて。
戸惑いの声を上げている、ラゴスと共にいる男達。
「ええい!ひるむな!相手が、何であろうと!芸を尽くすのみ!時に、貴方のお生まれは?」
いいつつ。
自分達の横の地面が盛り上がり。
そこに。
竜の顔をしている物体にともそもそと乗りあがり、目の辺りで問いかけているラゴス。
「キシャァァァァ!!!」
その言葉に閉じていた目を明けて目覚める石竜。
ナーガ、只今、この呪文は研究のまっ最中。
ガラガラガラ!
空を突き刺すような、長い首。
頭の部分は、角、目玉、鱗、口。
全てにわたり、デッサンは整っているものの。
唸り声を上げて。
がらがらと、地面の中からそれは出現してゆく。
そこまでは、いいんだけど

その首が。
首筋にたどり着くまでに細くなり。
はっきりいって。
頭と、体の等身の比較が、百対一くらい誤差があるのは、どういうわけか
「う~ん。顔だけ完成してるわねぇ。まだ不完全なんでしょ?この技?」
あたしの言葉に。
「あら、そんなことないわよ。
  呼び出すつもりだった石竜とはまったくデザイン異なるもの!お~ほっほっほっ!」
笑いつつ。
その額には、一筋の汗を流しているナーガ。
そんなあたし達の視線の先で。
キシヤァァ!
起き上がろうとして当然のことながら。
体の大きさと頭の大きさがバランスが取れていないその物体。
その結果。
ばたばたばた。
小さな手足をばたつかせ。
そして。
『うわぁぁぁ!!!!』
バタァァン!
ラゴスたちの方にと倒れこんでゆくナーガが召喚した石竜。
地の精霊に干渉し、石人形を作り出す呪文なのだけど。
ナーガのこの術。
今だに完成してないのよね。
本人は、デッサンが、まだ完成してない。
と言い張ってるけど。
これで呼び出したもののことごとくに関してはv

ひょこっ。
バタ。
ゴロゴロゴロ……

起きては転び、おきては転び。
それを繰り返しているそれ。
――プチ。
「あ、何かつぶれる音がしてる」
「それより、崖から落ちるわよ?あれv」
ユニットが、彼等がつぶれたのを指摘し。
あたしはあたしで、バランスを崩してがけ下にと転がってゆく、ゴーレムを指摘する。
どうにか体性を整えようと頑張るゴーレム。
しかし。
ガラガカララ……
ゴロゴロゴロロ……
そのまま。
がけ下に見えている、ミブロス・シティの町並みに。
転がってゆく石竜ゴーレムの姿。
それだけなら、まだいいけど。
キシャァァァァ!
「……あ、また暴走してるv」
「あらあら、完全に町中を練り歩いているわねぇv」
のんびりと傍観しているあたし達の眼下にて。

「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!?」
なぜか町は大パニック。
いきなり、崖の方から。
岩の竜の姿をしたデザインの狂いまくっているゴーレムが町にと倒れてきているのである。
そのまま、町の人達や家々などを壊しつつ。
ナーガの、支配下を逃れて暴走し。
バランスが取れない、ということもあって、ぐるぐると。
同じようにと町の中をうねりつつ。
ゴーレムが通った後には、ちょっとしたくぼみの道が出あ上がってゆく。

「ねぇ、ナーガさん?ちょっとはデザイン、勉強したほうがよくない
にっこりというユニットの台詞に。
「ふ……美的感覚の違いね。」
汗をかきつつ言っているナーガ。
「それで、町の五分の四も壊滅させておくわけねぇ」
くすくすくす。
舞い上がる噴煙と悲鳴の数々。
ナーガのゴーレムは、ミプロス・シティの町並みを半分以上壊滅させ。
そして。
ガラガラァァンン……
ようやく、城にと突き当たり。
城の一角を壊してようやく止まってゆく。 

ざわざわざわ……
城に寄りかかっている、ゴーレムの周りに人だかり。
一瞬にて、家を失った人々など。
あまりのことになぜか茫然自失としながら。
ついでに、なぜか城の方も半壊しているけど。
城を壊して、ようやく止まっているゴーレム。
ナーガのゴーレムって、今だにちゃんとコントロールできないのよねv
面白いことにv
まあ、それは。
ナーガが召喚するもの。
大概なものに当てはまるけどねv


ヒククク……
「そ……そうか。しかし、あんな、大層なゴーレムを作り出すとは。なかなかの腕前で……」
説明をうけ。
こめかみをひくひくとさせているミブロス国王。
目の下に隈をつくり。
それでいて服装は、お約束のちょうちんブルマもどき。
その遠まわしないやみにまったく気付かずに。
「お~ほっほっほっ!当然ね!この、私を誰だと思っているのかしら!?
  白蛇サーペントのナーガ!ナーガなのよ!おーほっほっほっほっ!」
一人、高笑いをしているナーガ。
とりあえず。
ジュリアーノを引き渡すのと。
それと一緒に。
ついでに、どうして、町が壊滅するような原因になったのか国王に説明しているあたし達。
ナーガは反省、まったくしてないし。
国王は、小柄な男性。
王女が逆に背が高いという、でこぼこコンビ。
二人して、目の下に隈を作っているけど。
ひくく。
ナーガの高笑いにひきつりつつ。
「と……ときに、そっちの人達は?」
あたし達にと聞いてくる。
「あたしは、リナ=インバース」
「ミリアム=ユニット=ユニバースです」
交互に答えるあたしとユニット。
「なぬ!?リナ=インバース!?」
その言葉に。
王座から、びょん、と飛び降りている国王。
「なるほど。小柄じゃな。それに……」
ドン!
見えない衝撃に吹き飛ばされる国王。
「ふっ。今、何をしようとしたかしら?そんなことしたら、怒るわよv」
「も……もう怒っているじゃないかぁ!
  というか、どうして、何もまだしてないのに!何をしようとしたかわかるんじゃ!?」
目を見開いて。
壁に叩きつけられたお尻をなでつつ、叫んでいる国王の姿。
「今、国王さん。リナの胸、触ろうと思ったでしょそんなことしたら、いけないでしょ?」
にっこりと微笑んでいるユニット。
「い…いや、だから……どうして、行動に出るまえに……」
などとつぶやきつつ。
「まあまあ。そんなことは、どうでもいいのですわよ」
すくっ。
席を立ち。
あたしの手をとってくる王妃。
そして。
あたしとユニットを、自分達が座っていた王座にと誘っていきつつ。
「ぜひとも今晩はお城に泊まっていきなさい。ね?」
「そうじゃ、そうじゃ、歓迎するぞ!お~い!誰か!」 
口々にいっている国王と王妃。
「お~ほっほっほっ!誰か忘れてないこと!?」
ナーガが、完全に無視されているのでいきなり、高笑い。
「おお!そうじゃ!忘れてた!お前!」
国王がナーガを指差し。
「ふっ。そう、この私こそ、リナの……」
最大、最後のライバル。
といいかけたナーガの言葉よりも早く。
「金魚のうんちのナーガさんね。」
王妃が、センスで口を塞ぎつつ、ナーガにと語りかける。
がくっ。
その言葉に、少しこけそうになっているナーガ。
そんなナーガを横目でみつつ。
「ようこそ、お城へ。」
意味ありな視線をナーガにと向けてゆく。

「しかし、あんなに派手によくまあ壊したもんんじゃのお」
食事どき、何気なくつぶやいている国王。
「確かにね」
「お~ほっほほっほっ!人間、細かいことを気にしてたら駄目よ!」
いいつつ。
出された食事を食事作法にのっとりつつ、平らげているナーガ。
「修復するのに、億単位くらいの金貨じゃ、すみそうもないのぉ」
それとなく、ナーガにいやみを言っているものの。
「お~ほっほっほっ!当然よ!お~ほっほっほっ!」
まったく、嫌味だと気づいてないナーガ。
「とりあえず。私達を招待したのは。何か目的があるんでしょう?」
にっこりと。
優雅に食事を口に運びつつ。
グラスを傾けているユニットが、食事の席にと同席している国王たちにと話しをふってゆく。
カチャリ。
その言葉に。
視線を、横にいたメイドなどに向け。
「まあまあ、その話は。食事が済んでからでも」
そういってくる国王。
「別に聞かれて困るような内容でもないでしょうに。遺跡のことでしょ?それと、ラウディのこと」
こくこくと。
ワインを飲み干しつつあたしがいうと。
「なぬ!?すると、やはり、大賢者ラウディと名乗るあの老人をしっているのか!?」
「まあ!やはり、あの夢のお告げは真なのですね!?」
同時に叫んでいる二人の姿。
「ふっ。どういうことかしら?説明していただける?」
ナーガの質問に。
やがて。
国王と王妃は、静かに説明を開始する。

この島名物である、温泉。
それは、山間のふもとの村から流れてきているもの。
しかし、一年ほど前。 
その山間の麓に魔物が住みつき。
やがて、村との交流もとれなくなり。
温泉も、こちらに流れてくる源流がぱったりと止まり。
こちらにとあった、支流も枯れ果てて。
やはり、魔物のせい。
というので、幾度となく討伐隊を差し向けたものの。
そのことごとくが、戻ってこずに。
かろうじて戻ってきた人々も、蛙がどうだのといって気が触れていたりする。
という、些細な内容の説明が、国王と王妃の口から語られてゆく。

「事態は、一向に進展はせんじゃった。しかし、この一ヶ月くらい前からかの?
   儂や王妃の夢に、大賢者ラウディなる老人が現れて。
   魔物退治は、リナ=インバースに任せろ。といったのじゃ」
「今に、リナ=インバースという。小柄で、胸がなく、手が早くて凶悪な魔道士がミプロス島にやってくる」
どごっ!
そういった、王妃の頭に瓦礫の束が落ちてゆく。
「あら、そんなこといったら暴れますよ
「あああ!大丈夫か!?王妃!?」
だくだくと。
頭から血を流している王妃を気遣っている国王。
「まったくv」
ふっ。
ユニットが手をかざすと。
一瞬の間に、その怪我はふさがっているけど。
「……ちょっと?リナ、今、どこからあの瓦礫…出した?」
ナーガの問いかけに。
「異空間v」
「……」
なぜか無言になっているナーガ。
「わ…私がいったんじゃありませんわ……
  その、ラウディと名乗る大賢者様が、そう夢の中でおっしゃったんです。」
なぜか冷や汗ながしつつ、説明してゆく王妃の姿。
「ともかく、夢のお告げとおりに。リナ殿と、ユニット殿。貴殿たちはここに参られた。
   あと、夢のお告げで。その二人に、どうでもいい金魚のうんちが一人くっついている。
   ともあったしな。お告げのとおりじゃて」
そういって。
一口。
ホットミルクを口にする国王。
「それで?私達にその魔物を退治してほしい?と?」
ナーガの問いかけに。
「そうじゃ。そうしたら、ナーガ殿が壊滅させた、町のことはとやかくいうまい。」
「それはそれ、これはこれ。過ぎたことをいってたら。長生きできないわよ!お~ほっほっほっ!
  人に物を頼むときには、それなりの報酬。というものが必要なのよ!お~ほっほっほっ!」
「……貴殿が壊した、町の被害。軽く見積もって、二十億程度なんじゃが……」
「お~ほっほほっほっ!そんな些細なこと、気にしたら駄目よ!お~ほっほっ!」
いいつつ、ナーガの額には、一筋の汗。
「まあ、確かに。ナーガのせいで。今日、星空の下で寝ている人達、結構いるからねぇ」
「ま、とりあえず。どっちにしても私達は遺跡には行くつもりだったし。もちろん依頼料先払いよねv」
にっこりといっているユニット。
「あ、それだったら。町、直しておくから、ついでにそれも上乗せしてねv」
『……は?』
なぜか、あたしの言葉の意味を理解できずに。
二人、まの抜けた声を出している国王達。
パチンv
あたしは、食事の最中。
腕を少し高く掲げて、軽く一つ鳴らしてゆく。
カッ!
その刹那。
城の外、そして町は、一瞬、まばゆいばかりの光に包まれ。
そして。
『……えええええええええ!!!!?』
なぜか。
人々の驚愕の叫びが、町中にと響き渡ってゆく。
バダハタバタバタバタバタ!!!!
報酬の交渉をしつつ。
あたし達が、食事の続きをしていると、にわかに騒がしくなってゆく、部屋の外。
バッタァァン!
「陛下、陛下ぁぁぁ!!町が…町がぁぁ!!!!?」
「何ごとだ!騒々しいぞ!?」
扉を勢いよくあけて、入ってきた大臣に、一喝している国王。
「そ…それどころではありません!そ…そそそそそと!」
「?」
首をかしげつつ。
なぜか。
ナーガ、王妃、国王が窓の外から外を見渡す。
その刹那。
『……な゛!?』
なぜか。
短い叫びをあげて、そのまま全員が固まっているけど。
町並みは、ナーガの石竜が暴走する前。
つまり、何事もなかったかのように、きっちりと再現されている。
「あら、何、こんな程度で驚いているのよ?」
「そうそう。誰にでも簡単にできることですよ?」
こくこくこく。
飲み物をのみつつ。
グラスを傾けて、いうあたしとユニットの言葉に。
……こ……こんなこと…簡単にできるなんて……
……一体……何者!?
と。
なぜか驚愕して、あたし達をみている国王達に。
……リナもかわってるけど……スミレちゃんも……どうやらリナと似ているみたいね……
などと、一人心でつぶやいているナーガの姿。
ナーガが壊した町並みは何事もなかったかのように。
といっても。
面白いので石竜は、そのまま城にと張り付かせたままにしているけど。
元通りの姿にと完全にその形態を戻している。
その程度のことに、なぜか町の人々などの驚愕の叫びなどが。
その日の間中。
しばらく、収まることを知らずに巻き起こってゆく。

「……な゛!?」
なぜか。
それを視て目を見開いている、緑色の物体一つ。
この程度、簡単に出来なさい!
あんたも!
普通、どんな存在も簡単にできる程度のことなのよv


                         -続くー

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あとがきもどき:
映画ではv
リナちゃんが、ラゴスの幻影にハマって。村娘の姿(リナの幻影の中)にての、収穫祭りv
あれに、ルナ姉ちゃんがいないか!?と捜したの・・・。
多分、私だけではないと思う(捜した人←実話)
ふっ。
幻影の中だけでも、出してほしかった、ルナ姉ちゃんと、リナの両親。
まあ、これでは。エル様に。幻影など、通用するわけがないから。
その矛先はナーガに向かいましたけど
ラゴス程度に、王宮の中の行事がわかるわけがない!
ナーガ・・・・。あれで、作者公認、公式裏設定ではあるものの・・・。
セイルーンの第一王女だからなぁ・・・・。
ふっ・・・・。
よかったねvアメリア、ナーガv二人とも、母親に似てv
・・・・フィルに似ている女の子・・あ・・・哀れと思うし・・(汗)
(あまり、父親に瓜二つでは、娘が気の毒だしなぁ・・・←自分が父親に瓜二つな人・・涙)
フィルが女性・・あのままの容姿で・・。
・・・・・・・・・・・・・考えまい(汗)(一瞬想像して、鳥肌が・・・汗)
ではでは・・・・。ようやくやくで。
遺跡というか、ジョイロック?んではではvv

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