まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
今回のネタは、ほとんど神滅斬に関係ないような気も(笑
一番のネックは、ガウリイのやっぱりネタばれ(まて)と、エル様の暴露…かなぁ?
何はともあれ、続きをいくのですvv
#####################################スレイヤーズフォーエバーinNEXT
~迫りくる闇の声、切り裂け神滅斬~
「あのぉ?エル様…いったい、僕はいつまで……」
「はいはい♡文句をいわない♡」
「いや、文句も何も…これだけでもかなりの負担かかってるんですけど……」
セイルーンの神殿の中心部。
その地下にとある魔法陣の中でそんなことをいっているゼロス。
「そうよ。ゼロスさん♡たかが、姿形をフィルさんにしてるだけじゃない♡」
「…姿かえられないようになさってますけどね……」
何やら、その中心であたし達に泣きそうな表情で何やらいってきているのは。
フィルの姿に変えているゼロスの姿。
「しかし。身代わりとは。よくもまあ、そこまで同じ姿になれるものですな。それで兄上は……問題ないのですか?」
フィルの姿がみえないことをうけて、そんなことを聞いてきているクリストファー。
というか。
「あら?それは心配ないわよ♡」
真横にいるのに気づいてないし♡
くすっ♡
「父上!」
そんな会話をしている最中。
用事があるから。
といって席を外していたアルフレッドが戻ってくる。
ちなみに、アルフレッドにはゼロスをフィルの姿に変えている。
というのは当然知らせてはおらず、
目の前の魔法陣の中にいるフィルの姿をしているゼロスがフィル当人だと思いこんでいたりするけど。
それは別に説明することでもないし♡
「まあ。とりあえず。この中で相手がくるのをのんびりと待ちましょ♡」
「そうそう。そのうちに相手のほうからやってくるしね」
「まあ。ここが一番安全ではありますからね」
そんなあたしたちの会話をききつつも、魔法陣の外にてそんなことをいっているクリストファー。
コツッ……
そんな会話をしている最中。
「お暇なようですね」
足音を響かせて、部屋にと入ってくる人影が一つ。
ゆっくりと影からでてくる紅い髪。
「マゼンダ殿」
その姿をみて、この場にいる神官長が思わずつぶやいていたりするけど。
ちなみに。
いまだに、この彼。
マゼンダたちが魔族だって説明してるのに、半信半疑だったりするのよねぇ。
まあ、どうでもいいけど。
「まあ。何ともおかわいそうに。これではまるで籠の鳥」
そんなことをいいつつも、
こつこつとあたしたちのほうにと近づいてきて、そのまま、魔法陣の中にと足を踏み入れる。
マゼンダが足を踏み入れるのと同時。
ちょっとした術を彼らがかけていたりするのは、情けないことにも、クリストファーも誰も気づいていなかったりする。
「で?何ようですか?マゼンダさん」
そんなマゼンダに、ため息をつきつつも問いかけているゼロス。
そういうゼロスの声は、マゼンダには、
『で?何用かな?マゼンダ殿』
というように聞こえており、表情を崩していないフィルの容姿に映っていたりするけども。
魔族のみにはゼロスの口調がフィルの口調に聞こえるようにしてみたり♡
「ええ。ぜひともフィル殿下にわたくし共のゲームのお相手をねがいたくて。
ご一緒にどうぞ?わたくし共のゲーム盤にご招待いたしましょう」
マゼンダがそういうと共に、足元の魔法陣が赤く輝き。
それと同時にあたし達の姿もまた掻き消える。
「ああ!?大きいほうのリナ殿!?」
「これは!?いったい……」
神官長や、クリストファーが驚愕の叫びを上げているそんな同時刻。
「…あれ?」
「…何だ?」
「…え?これは……」
「…え?」
いまだに燃えた写本をながめていたアメリア達。
それぞれの体がいきなり光り輝き始めたのをうけ、
何やらそれぞれにつぶやいているアメリア・ゼルガディス・ミリーナ・ルークの四人。
彼らがそれぞれつぶやくと同時。
シュッ…ン。
彼らの姿はその場より一瞬のうちにと掻き消える。
「え!?きえちゃいましたよ?!」
そんな彼らをみて、驚きの声をだしているキラに。
「ふっ。ずいぶんこったマジックね」
などととことん勘違いしまくっているマルチナ。
「…いったい、何が?」
いきなり目の前で、アメリア達が消えたのをうけ、戸惑いの声をあげているキラ。
そんなキラにと。
「どうせエル達がまた何かやったんだとおもうぞ?」
さらっと何でもないように言っているガウリイに。
「…つ~か、離れた場所からも移動できるんだ…さすが姉ちゃんの知り合い……」
それをうけて、何やら額に手をあててうなっているリナ。
そんな最中。
「おおい!リナ殿にガウリイ殿ではないか!?」
何やら聞きなれた声が小さくリナ達の耳にととどきゆく。
それとともに。
「あ。アレ、何でしょうか?」
「…のろし…のようですねぇ」
キラが山の向う。
つまりはセイルーンのほうから立ち上る煙を目にし、指を指して疑問がり。
そんなキラに答えるようにといっているゼロス二号。
「…セイルーンに何かあったんだわ」
リナがつぶやくと同時。
再び。
「おおい!リナ殿にガウリイ殿!!」
何やら足元のほうから、聞きなれた声が小さく再び聞こえてきたりしてるけど。
実は。
アメリア達をこっちに呼ぶかわりに、リナたちのほうに送り出した人物がいるのよね。
ふふ♡
「……あれ?…叔父様…って、んきゃ!?」
その直後。
あたしたちの姿が掻き消えると同時。
一瞬、アメリア達もまた魔法陣の真上に出現するものの。
だがしかし。
そのまま、アメリア達の姿もまた掻き消える。
「な!?いったい!?…と、とにかく!誰か胸のないほうのリナ殿に連絡を!」
今一瞬魔法陣の上に現れた人物の中に、リナの姿は見えなかった。
それをうけ、そんなことをいっている神官長。
どうでもいいけど。
それ、リナが聞いたら怒るの目に見えてるでしょうねぇ♡
「…ここは?」
さっきまでたしか、私達は外にいたはずですけど……
でも、ここどこでしょうか?
そんなことを思いつつも、きょろきょろと周囲を見渡していっているアメリア。
そしてまた、
「……というか。リナさん!?」
「……まぁた、かってに移動させたな!?てめぇは!?」
あたりを見渡しあたしの姿を認め、何やら驚きの声をあげてくるミリーナに。
なぜかつっかかってきているルーク。
そんな二人とは対照的に、しばらく自分の置かれた状況を確認しようと、
周囲を見渡していたアメリアとゼルガディスが、目の前にいるマゼンダにと気づき、
「ああ!?マゼンダ!?」
「なるほど。やっと正体を現したわけだ。胡散臭い宮廷魔道士」
などとそれぞれ交互にいっているアメリアとゼルガディス。
そんなゼルガディスの意見を否定するわけでもなく、ただにっと笑っているマゼンダ。
私はこの子たちは呼び寄せてないけど。
たぶん、カンヅェルが何かしたんでしょう。
それで思い込んで納得してたりするし。
カンヅェルはカンヅェルでマゼンダが呼び寄せた。
と思い込んでいるようだけど。
実は、どっちもその考えはハズレなのよね。
くすっ♡
「なるほど。そうとわかれば、その胸にみちた悪。我が正義の鉄槌をもって打ち砕いてみせるわ!」
今の状況が気にはなるものの。
だがしかし、相手のほうから出向いてきたのならば話は別。
そんなことを思いつつ、ぴっとマゼンダにむけて指を突きつけて言い放つアメリア。
「ふふふ。正体ですって。まさかこんな正体を…期待してたんじゃないでしょうねぇ」
そんなアメリアの台詞に、にっと笑い、わざわざご丁寧に姿をかえているマゼンダ。
何やらひょろっとした体型に、口も鼻もない姿形になってるけど。
まったく、何考えてるのかしらねぇ……
せめてもうすこし考えてから実体化しなさいよね。
一応、人と同じ姿かたちをとれる程度の実力はあるんだから。
こいつらは……
「やはり魔族か」
そんなマゼンダの姿の変容にため息まじりにつぶやいているゼルガディス。
「あら。だから幾度もいってたじゃない♡」
そんなゼルガディスにとひとまずつっこみをいれておく。
「それはそれ。これです。それはそうと。
もう一人の小さいほうのリナさんと、ガウリイさんの姿がみえませんけど?」
それであっさりとすまし。
きょろきょろと周囲を見渡してリナとガウリイの姿がみえないことに気づいて、
あたしとユニットに問いかけてきているミリーナ。
「ああ。あの二人なら、まだキラさんのところよ♡」
そんなミリーナににこやかに答えているユニット。
そんなあたし達の会話に首をかしげつつ、
「ともかく。どちらがリナ=インバースかわからない以上。とりあえず、あなたのほうもお相手さしあげるわ。
お仲間であるあなたたちにもね。さあ、ゲームを始めましょうか」
などと、勝利を確信し、なおかつ食事ができる、と思い込んでそんなことをいってくる。
「……マゼンダさぁん……」
そんなマゼンダにと何やらゼロスが不安そうな声をだしてるけど。
そんなゼロスの声はとりあえず、マゼンダたちには聞こえないようにしておいて…っと♪
ちなみに、いまだにゼロスの姿はフィルのまま♡
さってと。
お遊びタイム、開始しますか…ね♪
マゼンダの開始の声とともに、背後に出現する些細な数のレッサーデーモンたち。
…どうせならせめて純魔族、と呼ばれてるヤツラくらいそろえなさいよね……
それとともに。
バシュ!
マゼンダから、手始めの魔力の塊がこちらに向かって投げられてくる。
「ふふふ。どれだけ頑張れるかしら?」
マゼンダが放った術を防御結界を張ってこらえているアメリアとルーク。
そしてまた。
一人、何やらこめかみに手をあててうなっているフィルの姿をしているゼロス。
マゼンダから放たれた術の効果がなくなったのと同時。
すばやく呪文を唱え、
「崩霊裂!!」
バシュ!!
自分達に同時にむかってきていたレッサーデーモンたちに術を叩き込んでいるアメリア。
「きりがありませんわ。…私の術もまだ回復してませんし……」
「てめえら!俺のミリーナに触れようとするやつはようしゃしねぇ!」
戸惑いの声をあげつつも、簡単にルークに短剣に術をかけてもらい、
体術と、剣のみで、レッサーデーモンたちをさばいているミリーナに。
そんなミリーナを守るかのように、というかよってくる輩を蹴散らすかのごとくに、
レッサーデーモンなどをたたっきっていっているルーク。
そんなそれぞれの行動をみつつも、
「それよりもここから脱出だ」
全員を見渡して何やらいってくるゼルガディス。
「ええ?でもどうやってここから脱出するんですか?
ゼルガディスさんも、ミリーナさんもまだ魔力復活してないのに!」
そんなゼルガディスに思わず突っ込みをいれているアメリア。
「よっしゃ!因を律するもの、来るべきもの、去りゆくもの。
その結ばれし鎖を断ち切り我が意のままに、我が為すままに」
ゼルガディスの言葉をうけて、口早に呪文を唱え始めているルーク。
「召喚魔法?そうか。この前リナさんがやったみたいに」
そんなルークの言葉に首を一瞬かしげるものの、すぐさまに思い当たり、ぽんっと手をうっているアメリア。
「いでよ。我が盟友!」
ルークの術が完成するものの、それは形にはならずに空間干渉は恥じかれる。
「な!?空間がやぶれない!?」
いつもなら、この術で簡単に魔族の結界なども最近は破れていたのに。
そんなことを思いつつ、驚愕の声をあげているルーク。
というか。
実は、あたしがちょっぴし今のルークの業、無効化させたのよね。
ルークたちに気づかれないように♡
ふふ♡
「ほほほ。気がすんだかい?」
そんなこととは露知らず。
自分達の結界がまさっている。
と勘違いしまくり、そんなことをいってきているマゼンダ。
「だぁ!?いったいどうなってやがるんだ!?」
何やら叫ぶルークに対し、にっこりと微笑み。
「あら?つまり、マゼンダたちを倒せばいいのよ♡」
「ここなら、少々遊んでも問題ないみたいね。ね。エル?少しあそばない?」
「あ。それいいわね♡」
そんなあたしとユニットの会話をきき、さっと顔を青ざめ、
「ってまてぃっ!」
「リナさん!ミリーさんっ!それだけはっ!!」
何やらいってくるルークとミリーナ。
「ほぉう。なら遊んでもらいましょうか?」
「…あああ。わかってない。わかってないんですよ…マゼンダさんたちは……」
一人ぶつぶつつぶやくゼロスの声に、はたと気づき。
「…あれ?もしかして?」
「…というか。何だってお前がフィルさんの格好をしてるんだ?」
その口調から、フィル当人ではないことに気づききょとんとした声をだしているアメリアに、
ため息とともに、そんなフィルの姿をしているゼロスにといっているゼルガディス。
「…あの御方たちに、姿をかえられちゃったんですよ……」
「ええ?!それじゃあ、父さんは!?」
「…たしか……」
そんなアメリア達の会話はマゼンダの耳には届いてはいないけど。
ま、聞こえてたら聞こえてたで面白くないし…ね。
「…あれ?この声……」
「?何か声がしてるような?」
その声に思い当たり、きょろきょろと周りをみているリナに。
耳を済ませてか細い声をどうにか聞き取ろうとしているキラ。
「おおい。ここじゃここじゃ」
何やらリナにとっては聞きなれた声は足元から。
何でこんなところにフィルさんの声が……
そんなことをおもいつつ、ふとリナが視線を足元に向けると。
そこに何か小さい物体が。
何やら小さなモコモコしたものが動いていたりする。
「…ネズミ?」
見間違えのない、フォルムと尻尾。
大きさ的にはそれほど大きくなく、家ネズミ程度くらいであろうか。
全身が真っ黒なので茶色い地面にいれば多少目立つが。
「リナ殿!ガウリイ殿!ここじゃここじゃ!」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
声はどうみてもその物体のあたりから。
よくよく調べてみようと、それに目を凝らし……
なぜか二人して目を点にして無言になっているリナとガウリイ。
そしてまた。
「…ね!?…んきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
何やらネズミ、という言葉をきいて、
叫んで未だに抱えているままの壷の中にと引っ込んでいるマルチナ。
「リナ殿!ガウリイ殿!儂じゃて。儂!」
「「……って、フィルさん!?」」
どうみても、その声はそのネズミとおもえし物体から。
よくよく目を凝らしてリナ達がみれば、そのネズミは…胴体はともかく。
そのカオは…ごつい顔に見慣れたくない見覚えのある髭。
思わずリナとガウリイ二人同時に叫んでるけど。
そして、おもわず、ふらっとしつつも。
「……何でそんな格好に……」
頭を抱えつつも、ガウリイに支えられるような格好でつぶやいているリナ。
そこにいるのは。
大きさ的にはそれほど大きくなく。
手の平にすっぽりと入るくらいの大きさのちょっとしたネズミが一匹。
普通のネズミと違う場所といえば、その顔がフィリオネルの顔である。
ということと、そのネズミがフィルの声で話している。
ということのみ。
リナとガウリイを見上げつつ、ちょこん、と両足でたち必死に何やらいっているフィルネズミ。
「リナ。大丈夫か?」
よろけたリナを支えつつも、心配そうにいっているガウリイ。
「……どうにか。というか、何それ……」
それでなくても、どうみてもネズミ。
それ以外の何物でもない。
お尻にでているちょこんとした長い尻尾。
手足と胴体もネズミそのもの。
なのに…その顔のみがフィリオネルの顔のまま。
まあ注意してみなければ、何かすこし違和感を感じる程度のネズミでしかないのだが。
「いや。それがじゃな。魔族をおびき出すのに儂の姿をゼロス殿に借りさせるとかで。
それで、儂の姿を気づいたらもうひとりのリナ殿。
すなわちエル殿がこのようにしておってな。じゃがどうじゃ?なかなか男前だろう?」
いって、腰…とおもえし箇所にと小さな手をあてて、くりっと一回転しているフィルネズミ。
「……ノーコメント」
そんなフィルネズミにコメカミに手をあてたままでうなるように答えているリナ。
しばし、そんなリナと足元にいるフィルネズミを目を点にしてみていたものの。
「うわぁ。何ですか?これ。おもしろ~い」
いって。
ひょいっとフィルネズミを手にとっているキラ。
そして。
「これってお面ですか?それとも本物?」
いいつつも、その顔についている髭をひっぱり始めていたりする。
「こりゃ。やめんか。うん?おぬしは…確かキラ殿か?」
以前、魔法医ルナンから孫を紹介されたことがあるがゆえに。
キラのことは知っているフィル。
といっても、まだキラが一歳のころなのでキラとしては覚えてないけど。
「すご~い。このネズミさん、お話できます!本当にお話してるんですね!わたし、このネズミさんほしいですっ!」
フィルネズミの手足や髭をひっぱりながらもキャッキャといっているキラ。
「……これは何というか……そ、それより。いったいどうかなさったんですか?フィル殿下?
いきなりアメリアさんたちが姿をけしたかとおもったら。
今度はそのような姿になっているフィル殿下が現れましたし……
何かセイルーンであったんですか?というか、まさかマゼンダさんたちが何か……」
何かがあった。
というのは明白でしょうけど…怖いですけど、聞かずにはおれませんし……
そんなことを思いつつも、フィルにと問いかけているゼロス二号。
そんな二号の問いかけをうけ、
「うむ。それがじゃな…って。キラ殿。髭をひっぱるでない!ヒゲを!」
「きゃっきゃ!このネズミさんもどきおもしろ~い♡」
キラに髭をひっぱられつつも。
フィルネズミの口から簡単にと状況説明が成されてゆく。
「何ですってぇ!?」
「…えっと。そのぉ…確認しますけど。ほんと~にマゼンダさんが。あの御方たちを連れてったんですか?」
フィルの説明を聞き終わり、思わず叫ぶリナに。
なぜか震える声でフィルネズミに問いかけている二号の姿。
「うむ。儂はあのリナ殿たちの横にいたんじゃが。
マゼンダ殿が入ってきて、何やらどこかに儂の姿をしたゼロス殿たちをつれてってな。
…それはそうと、アメリア達はどうしたんじゃ?」
ふと、この場にアメリア達の姿がないことに気づき問いかける。
そんなフィルネズミとは対照的に、
「あああ!何考えてるんですか!?マゼンダさん達はぁぁ!
この世界ごと消滅させる気ですか!?ほんとにぃぃ!?」
何やら叫びまくっている二号だし。
どういう意味かしらねぇ~♡
「……世界ごと…って」
「まあ、それはそうとして。アメリア達ならたぶん、エルにつれてかれたんだとおもうぞ?」
そんな二号の言葉をきき、じと汗をながしつつつぶやくリナに、
さらっと何でもないようにいっているガウリイ。
まあ、たしかにその通りではあるんだけど♡
「何となく急いだほうがいいのは気のせい?」
「まあ、エルとユニットちゃんが遊び始めたら誰にもとめられないからな~」
「ガウリイさぁぁん!そんなのんきにいわないでくださいぃぃ!!」
そんなほのぼのとした会話をリナ、ガウリイ、ゼロス二号がしているそんな中。
「ちょっと!このわたくしをさしおいてゼロス様と仲良くしないでよっ!」
などとまったく別のことで文句をいっているマルチナの姿が。
どこをどうみたら、『仲良く会話している。』というように見えるのかしらねぇ。
ふふ♡
「とりあえず。戻ったほうがよさそうなのは事実ね」
つぶやくリナに対し、
「あ。僕が皆さんをお送りします!というか、ものすっごぉぉく!急がないと危険だとおもいますので」
「いっても何もできないとおもうぞ~?」
「急いでいかなかったりしたほうがもっと後々こわいですっ!」
どきっぱり。
きっぱりと言い切っている二号だし。
…しっかりとあとでお灸をすえときますか♡
ゼロス二号がそう言うが否や。
「…って、んきゃぁ!?」
「……なるほど」
ぐにゃり。
リナとガウリイの周囲の空間が一瞬揺らぐ。
魔族が得意とする空間移動。
それをリナ達を巻き込んで移動している二号だし。
ガウリイはすでに慣れているので動じていないけど、
リナはあまりなれていない、というのとルナのことを思い出す。
という面から何やら叫び声をあげていたりする。
そして、そのままリナ、ガウリイ、ゼロスの姿が瞬時のうちにその場から掻き消える。
「こりゃまて!リナ殿!ガウリイ殿!ゼロス殿!この儂をおいてゆくでないっ!」
何やら一人叫んでいるフィルネズミの姿が。
「あれ~?リナさんたちもきえちゃいました。でもほんと。このネズミさんおもしろ~い。」
一人、残されたフィルネズミを手にとり、未だにいじってあそんでいるキラ。
「ああ!?ゼロス様!?ゼロス様はどこに!?おのれぇ!リナ!ゼロス様をどこにつれてったのよぉぉ!」
なぜかまったく正反対のことをいいつつも、怒りながら叫んでいるマルチナ。
ほんと、この人間って面白いわ♡
「と、ともかく!こうしてはおられん!アメリアぁぁ!」
ピョン。
「…あ、にげないでくださぃぃ!」
キラの手からどうにか飛び降り脱出し、
そのまま駆け出してゆくフィルネズミと、
「リナ!まってなさいよ!あんたの手からゼロス様を救い出してみせるわ!ゼロス様ぁぁぁぁぁ~!!」
何やらいいつつも、これまた走ってゆくマルチナ。
そして。
「……何かみなさん。忙しそうですねぇ。…それはそうと。これ、どうしましょう?」
いって、壊れた家をみながらつぶやきつつも、
「ま、いっか。おじいちゃんがもどれば直しえもらえますよね。きっと」
それですまし、
「またいつものようにお泊りしとこ…っと♡」
毎回というかたびたび、調合などに失敗して家を壊したりすることがあったがゆえに、
独自に家を再生させる方法をも編み出している魔法医ルナン。
まだ、このキラはその方法が完璧ではないがゆえに、
以前やったときは犬小屋くらいの大きさに再生されたりして、再び直したりした。
という事実があるのだけど。
それゆえに、いつも家が壊れた場合。
山の麓にある宿屋にてお世話になることにしているキラ。
ま、別にお金を取られるわけでもないし…ね♡
「…これは、ち…いや、リナ殿!?」
思わず小さいほうのリナ殿。
といいかけるが攻撃をうけるのも嫌なので言い直しているのはセイルーンの神官長。
リナ達が直後に目の前に現れたことに一瞬は驚くものの、
幾度かルナの移動を見慣れていたがゆえにさほど驚いてはないかったりする。
まあルナも、忙しいときなどは時間節約とかいって、人がいようが移動してたりするからねぇ。
ここのルナって♡
「って、ここは……」
「神殿ですよ。あの?それで?マゼンダさんたちは…って……」
ピシリ。
異空間ともいえる結界の中にあたし達を閉じ込めているというのに気づき、何やら固まり。
「……ど、どうしましょうか?」
などとつぶやくようにいっているゼロス二号。
「下手に手をだしてエルの怒りかってもいいんだったらお前が壊せばいいんじゃないか?」
「ガウリイさぁん!人事みたいにいわないでくださいっ!」
そんなゼロス二号にのほほんというガウリイに対して何やら泣き言をいっている二号だし。
そんな会話をしている最中。
ピシッ……
神殿の壁に亀裂がはいる。
「……え~と、これって…どっちの仕業?」
「……たぶん、エルたちじゃないのかな~?」
「…アメリアたち、大丈夫かしら?」
それをみてそんなことをいっているリナ達に対し、
「リナ殿!?何をのんきな!?早くどうにかしてくださいっ!」
何やらしばし唖然としていたクリストファーがそんなリナ達にいってるけど。
「方法はあるけど、もし…ねぇ……」
姉ちゃんですら恐れてたエルが万が一何かしてるとしたら、あたしの魔力じゃあ……
そんなことを思いつつつぶやいているリナ。
そんな最中。
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』
『んきゃぁぁぁぁぁぁぁ!?』
ちょっとしたサービスで部屋の中にゼルガディスたちの悲鳴を聞こえるようにしてみたり♡
「リナ殿!はやくアメリア達を助けてくださいっ!」
それをうけてクリストファーがリナに懇願してたりするし。
「父上…気持ちはわかりますが、おちついて」
父親がフィルの名前を呼んでないことにまったく気づかずに、
身内を心配するかのように振る舞い、父親にいっているアルフレッド。
「……何なんだ!?これはぁぁ!?」
何やら叫んでいるゼルガディス。
「……またか。またこれかぁ!?」
「……何かなれてきてる自分が怖いですわ……」
あたりにランダムで落ちてきているちょっとした黒い稲妻。
「何なわけ!?これは!?」
面白いまでに恐怖しつつも、狼狽しているマゼンダ。
マゼンダたちが作り出したとある空間。
ちなみに、カンヅェルがこの空間を作り出し、神殿の女神像を媒体とし自分達なりに強化しており、
ゆえに、力のない人間などの魔力ではこの結界は破れなかったりするんだけど。
さきほどルークの術が完全に聞かなかったのは、あたしが干渉しているのもあるにしろ。
黒い稲妻が大地に触れるたび、その場所が無の空間と成り果てて、
そこにはぽっかりと黒い何もない空間ができあがる。
ちなみに、稲妻はランダムに落ちてきているので当然アメリア達。
即ち、アメリア・ゼルガディス・ルーク・ミリーナ、そしてゼロス。
彼らについてもまた然り。
まあゼロスにいたっては、幾度もすでに慣れている。
というのもあるにしろ、
「あああああ……」
などといって頭をかかえてうずくまっていたりする。
幾度かこの光景は見慣れていることもあり、
何やら叫んでいるルークに、悟りきったようにつぶやいているミリーナ。
そしてまた。
「……こっちのリナさんって……」
「いや。それより問題はあっちの子のほうだとおもうぞ?どこの世界でもリナはリナなんだろうし」
ユニットはといえば、呼び出されていたレッサーデーモン達をあっさりと分離させ、
その器である小動物などを元の場所に戻しつつも、
そんな彼らに取り付いていた魔族を物質化させてそれに対してそのあたりにある小石を投げたり、
もしくは魔族をタマがわりにして投げて遊んでいたりする。
そんなユニットをみつつも、つぶやくアメリアにぽつりといっているゼルガディス。
「そんなことより!はやくにげねぇとやばいぞ!?これはっ!!」
「これ防御結界もききませんものっ!」
そんなアメリアとゼルガディスに何やら叫んでいるルークとミリーナ。
そして。
それと同時。
ピシャァン……
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』
『んきゃぁぁぁぁぁぁぁ!?』
彼らのいる真横に黒い稲妻が直撃する。
面白いからこの声をリナ達に聞かせてみて…っと♡
面白くなくなるから、この光景はカンヅェルにはまったく別の光景として視せてるし♡
さってと♡
リナがあれをしてくるまで楽しみますか♡
「ちょっと!そこのネズミ!ゼロス様はどこにいったの!?」
「セイルーンじゃ!」
「案内なさいよっ!」
ネズミが話す、というのに多少不思議がるものの。
だがしかし、今のマルチナにとってはそれはどうでもいいこと。
「今むかっておるっ!」
「ああもう!のんびりしてられないわっ!
こうしている間にも、リナがゼロス様に色目をつかって!案内なさいなっ!」
ひょい。
いってとてとてと走っているフィルネズミをひょいと抱き上げ、肩にのせ、そのままセイルーンの方向。
すなわち、のろしが上がっている方向にと走り出すマルチナの姿が。
いまだにマルチナ、このネズミがフィル当人だって気づいてないのが面白いけど…♪
そして走ってゆくことしばし。
「あああ!川が!…こうなったら!」
きょろきょろとあたりを見渡して、そして。
「ゾアメルグスター様。このマルチナに力をおかしください!」
いって、そのまま。
「まってなさいよぉ!リナぁぁ!」
だっ!
出来るはずもないのに、飛ぶつもりで崖に向かって飛んでいるマルチナ。
当然のことながら。
ひゅるるるる……
「おのれぇ!リナぁぁ!」
叫びつつも、そのまま崖下に落ちていき
バッシャァン……
そのまま崖下に流れている川に落ちてるし♡
そしてまた。
「うおお!アメリアぁぁ!」
一緒に川に落ちながらも犬かきで川を泳いで下っているフィルネズミの姿が♡
ま、がんばってね♡
二人とも♡
ふふ♡
「……う~ん。確実な方法でいくしかない…か」
壁に走る亀裂はどんどんと増えており、異空間の中では何が起こっているのかはリナには理解不能。
「確実な方法?とは?」
そんなリナにと不安そうな表情をつくりだしてといかけているアルフレッド。
「つまり。ここセイルーンは聖なる結界に覆われているのに。
さらにこの神殿はその結界の中心。あのルークとかいう奴の実力はわからないけど、
術がきかなかったことからそこそこの実力はあるのは明白だし。
おそらく、そのルークにすら敗れない結界を魔族は作り出してるはずよ。
とすれば、何か結界を強化させる何かがあるはず」
「それってあれのことか?リナ?」
そんなリナにのんびりと、壁にとはめ込まれている女神像を指し示しているガウリイ。
「なるほど!あれかっ!ひとまず、確認のため!火炎球!!」
パシッ。
リナの放った術は女神像に直撃する前にと霧散する。
「ふふふ。ほぉう。ようやく気づいたな」
それをうけてようやくカンヅェルがリナ達にと話しかけてるけど。
姿は見せずに部屋の中に響くようにと話しかけているカンヅェル。
というか、いまだにこいつ、ゼロスにすら気づいてないのよねぇ。
情けない……
「やっぱりあんたね。カンヅェル!」
そんなカンヅェルに向かってリナが高らかに言い放つ。
「だが少々おそかったな。もうすこしでゲームは終わりだ」
そんなリナの言葉を嘲笑し、そんなことを言い放っているカンヅェル。
ま、こいつ。
いまだに、あたしたちのほうで事実何がおこってるか理解してないしねぇ。
その気になってきちんと調べようとおもったら視えるようにしてるというのに♡
「どうかしら?この女神像を壊してから皆を取り戻してからでも延長戦には間に合うわよ?」
相手がどうも勘違いをしている。
というのは口調からもわかる。
それゆえに確認のためにも挑発的な言葉を投げかけているリナ。
「ふっ。無駄な強がりを。まだ魔力は完全にもどってないのだろう?」
完全に馬鹿にした口調でカンヅェルがいってるけど。
…相手がどういう状態かくらいすぐに判断つきなさいよね。
まったく……
「ふ。このリナ=インバースを甘くみないでよねっ!」
やっぱりこいつら、完全に勘違いしてる。
このあたしの魔力を封じてる…と。
そんなことを思いつつ、それをはっきりと確信し、きっぱりと勝利を確信して言い放つリナ。
「ふふふ。今のお前にいったい何ができるというのだ」
そんなリナにと小ばかにした口調で言い放っているカンヅェル。
そんなカンヅェルの言葉ににっと笑い。
「悪夢の王の一欠けよ、天空のいましめ解き放たれし、凍れる黒き虚無の刃よ。
我が力我が身となりて共に滅びの道を歩まん。神々の魂すらも打ち砕き……」
本当なら、リナに渡してるアレの影響で混沌の言語はいらないんだけどねぇ。
念のためというのと、相手の様子を伺うためにと唱えているリナだし。
「何だ!?その呪文は……」
何やらありえるはずもないのに畏怖する感覚が巻き起こるのは気のせいか?
そんなことを思いつつも、戸惑いの声をようやくだしているカンヅェル。
それと同時に、
どういうことだ!?
リナ=インバースの魔力はマゼンダが封じたはず!?
まさか…まさかこいつ、欠片の一人か!?
などと勘違いしまくった考えに到達していたりするし。
あら、残念♡
欠片を宿してるのはリナじゃないんだけどね。
くすっ♡
「魔王の中の魔王というか、すべてなる母。悪夢を統べる存在の力を借りた究極の呪文。
神々すらをも打ち砕く暗黒の剣!!」
ご丁寧にきちんと説明しているリナだし。
その横では、ぴしりとリナの言葉をきいて固まっているゼロス二号。
一方で、
「…ま…まさか!?」
馬鹿な!?そんなまさか!?
何やらリナの呪文をきいておもいっきりうろたえ、震える声を出しているカンヅェル。
しかも、
あたしの呼び名だけで多少のダメージうけてるし……情けないったら……
「そ…それは…!?」
「神滅斬!!!」
わざわざ完全版にしなくても、こいつ程度じゃあ不完全版でも十分にことたりるんだけどねぇ。
リナの術の発動をうけ、何やら狼狽しつつ逃げようとするカンヅェルだけど。
そうは問屋がおろさないし♪
「…何!?」
空間を渡れないのに気づいて驚愕の声をあげているカンヅェル。
それと同時にリナの手に暗黒の刃が出現する。
ちなみに、以前あたしたちが渡している増幅器があることもあり、
意志力によりその長さなども自由自在になっていたりするのよねぇ。
「…くっ!!」
カンヅェルのうめき声と、
ピシッ…ピシピシピシ……
パシュ!!!
一瞬、女神像にと亀裂が入り、それは闇の刃が触れた場所から瞬時に無と化し、
形から消滅してゆく。
「…い…いったい……ぎぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「あ、逃げそびれてる♡」
すでにマゼンダがつれてきた下級魔族もどきたちはすでに消滅しており、
落ちてくる雷からどうにか逃げ惑っていたマゼンダだけど。
逃げ遅れて片腕にそれの直撃をうけてたりするし。
「ああもう!それくらいよけなさいよっ!」
それをみてにっこり笑っていっているユニットに思わず叫ぶあたし。
「…無理だとおもうぞ?俺は絶対に」
そんなあたしたちになぜか突っ込みをいれてきているルークに。
「…これってどうなるんですかぁ!?」
何やら叫んでいるアメリア。
「……僕は何もみてません。何もみてません……」
何やらいいつつも、一人ぶつぶつといっているフィルの姿をしているゼロス一号。
「……ん?」
そんな最中。
アメリア達のいる空間が一瞬白く発光を帯びる。
「あ。空間が破れるわね」
「そうね。なら…っと、滅♡」
シュッ。
ユニットが回りをみてにっこりといい、あたしはあたしで小さくつぶやく。
それと同時に当たり構わずに落ちてきていた黒い雷が瞬時のうちにと掻き消える。
雷が掻き消えると同時。
空間を包み込んでいた光が輝きをまし、それはその場にいる全員を包み込む。
「…も、もどったのか?」
光が消えるとともにやがて全員、リナ達のいる場所。
すなわち神殿の中にと移動する。
どうしてカンヅェルの結界が解かれたの!?
などと驚くものの、自分が元の神殿の中にと戻っているのに気づきまわりを見渡しているマゼンダ。
「皆!」
魔法陣の上に出現したあたしたちをみて、リナが声をかけてくるけど。
「……魔族か!?貴様!?」
一方で、マゼンダの異形の姿をみて身構えている神官長たち。
「……くっ……」
先ほどかすった雷が当たった腕を押さえつつ、何やらうなりそのまま一瞬マゼンダは、
人の姿にわざわざ戻りその場から掻き消える。
「おお。よく無事で」
マゼンダが姿を変えたのに一瞬驚くものの、アメリアが怪我もなく無事な姿をみて、
声をかけつつ近寄っていっているクリストファー。
さって。
とりあえず…っと♪
「あ。何も行動しないのよ♡」
「…は、はい……」
ふわっ。
あたしがゼロスに言うのと同時。
ふわり、とフィルの姿をしているゼロスの体がふわりと浮き上がる。
「フィル殿下はいただいてゆくぞ」
声とともに、空中にカンヅェルが姿をあらわし、そのままフィルの姿のそれを絡め取る。
「…あ」
それ、父さんでなくてゼロスさんなんですけど……
アメリアがそういうよりも早く。
「カンヅェルっ!」
そんなカンヅェルにむかって叫んでいるリナ。
まあ、リナもあれがゼロスだとフィルから聞かされて知ってるからねぇ。
何しろ本物のフィルネズミみてるし♪
「この男を助けたくば我々の前から決してにげるな」
そんなリナたちの思惑や考えなどまったく気づくことすらなく、
いってそのまま、さらにゼロスだと気づかないままゼロスをつれて姿を掻き消してるけど。
というか…今さっきのリナ攻撃…すこしかすってるわねぇ。
まったく。
あのくらいよけないと♡
「…きえた?」
カンヅェルの姿が掻き消えたのをみてつぶやくアルフレッドに。
「……これはいったいどういうことだ?」
戸惑いの声をあげているクリストファー。
そしてまた。
「……あいつを人質にとるとは。あいつらいったい何をする気だ?」
「そういえばそうだな」
何やらしみじみといっているゼルガディスとルーク。
くすっ♡
「それは、あいつらの目的がフィルでなくてリナだからよ♡」
そんな彼らにととりあえず説明しておくあたし。
何て親切♡
『はぁぁ!?』
なぜかあたしの言葉に、ユニットとガウリイ。
そしてゼロス以外の全員の声が一致してるけど。
「ちょっと!?エル!?それどういうこと!?」
そんなあたしに目を丸くして問いかけてくるリナに対し、
「あら?いってなかったっけ?いったとおもうけど。
あのカンヅェルってやつ、魔竜王ガーヴ配下のあれでも一応中級魔族なんだけど。
Sのやつに反旗翻す戦力に力ある存在集めてるみたいねぇ。でしょ?ゼロス♡」
にっこりいって、いまだに硬直しているままのゼロス二号にと話しかける。
「……あっさりとばらさないでくださぃぃ~…エル様ぁぁ~……」
そんなあたしの言葉に、なぜかだくだくと器用に涙を具現化させて流しつつも、そんなことをいっているゼロス二号。
そしてまた。
ぽんっ。
と手をうち。
「お~。確か、あの。エルが前、オレ達のいた世界のほうで赤ん坊にしたやつか~」
以前のことを思い出して、さらっといっているガウリイ。
『……ちょっとまてぃっ!』
『……かなりまって(ください)……』
そんなガウリイの台詞に、なぜかリナとルーク。
そしてアメリアとミリーナの声が一致する。
「…あ…あの?魔竜王…とは…まさか?」
そんなあたしたちの会話をききつつも、震える声で問いかけてきているクリストファー。
くすっ♡
「そ♡一応はこの世界の魔王やってる無能極まりないSこと、
赤眼の魔王・シャブラニグドゥの五人の腹心の一人。魔竜王ガーヴのことよ♡
今面白いことに水竜王ラグラディアの封印の影響で人の心が混じって、
でもって魔族から離反しちゃってるのよ。楽しいでしょ?」
「…しくしくしく……ゼラス様ぁ……僕にはもうどうにもできません……」
そんなあたしの話をききつつも、なぜかその場にうづくまり、
床にのの字を書きながら、ぶつぶつとつぶやいているゼロス二号。
「そんなどうでもいいことより。とりあえず♡みんなあれくらいよけられないとだめよ♡」
「無理いうなっ!!」
「そうですっ!というかあれ下手したら消滅するじゃないですかっ!って、何なんですか!?あれっ!」
「聞きたい?」
「……遠慮しておきます。」
あたしの言葉に即座に突っ込みをいれてきているゼルガディスに、
何やら抗議の声をだしてきているアメリア。
そんな二人ににっこりと微笑んでいっているユニットに、
なぜか冷や汗を流しつつも答えているアメリアだし。
「ま。とりあえず。今は。
このセイルーンに入り込んでいたあの二人の魔族さんを探し出すのが先決なんじゃないですか?」
なぜか戸惑いまくっている人々を見渡してにっこりといっているユニット。
「そ…そうであるな。とにかく!あの二人の魔族を何としても探し出すのだ!」
そんなユニットの言葉にはっと我にと戻り。
何やらそんなことをいっているクリストファー。
一方で、アルフレッドはといえば、ちっとしたうちし、
そのままその場をゆっくりと退出していたりする。
ま、アルフレッドはカンヅェルがフィルを連れてった。
と思い込んでるからねぇ。
その勘違いは訂正しないでおきましょっと。
そのほうが楽しいし…ね♡
「どうでもいいことはともかくとして。とりあえず休憩しましょ♡何かアメリア達疲れてるみたいだし♡」
「誰のせいなんですかぁ~……」
あたしの言葉にじとめであたしをみてくるアメリア。
「それもそうだな。とりあえず、移動しようぜ」
ぽんとリナの肩に手をおいて、にこやかにいっているガウリイに。
「……後でエル。詳しくおしえてよね?それとゼロス二号もっ!!」
あたしをじと目でみつつも、きっとゼロス二号をにらんでいっているリナ。
「………僕~はしがない中間管理職~……」
そんな中でなぜかいじけつつも歌を歌っている二号の姿が。
とりあえず、そんなゼロス二号をその場に残し。
あたし達はひとまず宮殿の中へと戻ることに。
さってと。
もう少し、あの二人で楽しませてもらいますか…ね♡
-続くー
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あとがきもどき:
薫:ようやく本編の11話め~。そろそろお話が二つに重なるかな?
とくに、12話目と13話目は。最強呪文の回はお約束で、
そのままリナとアメリアでいくか。もしくはリナとスミレちゃんでいくか(笑
エル様ば~じょんは残念ながらありませんv
服を変えてならあるけどね(だからまて
L:……で?
薫:・・・・・・・ぎくっ!
L:まったく。このあたしから隠れて何かできるとでも?
薫:・・・い、いえその……あ。そういえば、エル様のイラストが、
また再びアップされてましたねv公認FCのメガブラさんv
即座にすべて保存しましたのですv
L:あ~。あれねぇ。まったく。このあたしの扱いをもう少し……
許せないのはSよ!S!!
薫:(話題変換完了・・・かな?)
L:まあ、あれについては当時もそれなりの制裁くわえてるしねぇ。
ってことで、あんたはあんたで覚悟いいわね?
薫:・・・・・・・え゛!?
L:さってと♪
薫:いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
しぃぃん……
後にはなぜか静か過ぎるほどの静寂が……
L:まったく。あんなに絶叫とかあげなくてもいいのに。
今回はサービスで異空間の中につれてったので外に音はもれてないのに♪
さてさて。それでは、何だかなかなか打ち込みがすすまない薫ですが。
その件に関してはしっかりと幾度も幾度も活をいれるとして♪
それでは、まったね♪
2006年9月16日某日
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