まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
こんにちわ♪
長くなりそ~なので。二つに分けた、今回の話ですv(お゛い゛)
んではでは♪無印11話のパロディですv
それでは、どーぞ(かなりまてぃ!)
#####################################スレイヤーズ・フォーエバー 第11話 ~旅の道連れ~
数時間後。
「どうやら、ここのようじゃな……」
とりあえず呪文で、フィルとランディの怪我は治している。
ガウリイは、竜破斬の直撃受けているというのに怪我はなし。
「うう……」
今だにガウリイに見られたことを気にしていじけているリナ。
「リナ、いいじゃないか。見られて減るもんでもないし。それにオレしか見てないし♡」
そんなリナににこやかにいっているガウリイだし。
「重大問題じゃぁぁぁぁぁっ!!!」
そんなガウリイに突っかかっていっているリナ。
「ええ。ここが、噂の遺跡のある洞窟ですね」
フィルの言葉に続くように、そんな二人を無視して話しているフィルとランディ。
そして。
今だにガウリイに食って掛かっているリナに対して。
「よいか?お主は、派手な呪文は極力さけるように」
フィルが振り向きざまにリナにいう。
「さっきのことを根にもってるぅ……」
フィルの言葉をうけ、ガウリイに食って掛かるのはとりあえずやめ、リナがぶつぶつというが。
「ともかく。悪事を働く魔物とはいえ。精神誠意、真心を伝えれば分かってくれるはずじゃ」
そういって、そのまま目の前にとある洞窟の中にと入ってゆく。
「う~ん……竜破斬使って洞窟ごと壊したほうがてっとりばやいのに……」
そんなフィルの言葉をききつつも、ぶつぶつつぶやき。
とりあえずまだ気が晴れていないゆえに、ガウリイを懐から取り出したスリッパで思いっきり叩くリナ。
そしてそのままフィルに続いて洞窟の中にと入ってゆく。
にこにこしながらリナに叩かれているガウリイもガウリイだけど。
まあ別に痛くもかゆくもないしねぇ。
あの程度じゃ♡
周囲には殺伐とした風景が広がり、周りは岩だらけ。
いかにも何か悪いことをしている存在達のアジトがありますよ。
といわんばかりの、お約束な風景が広がっているが。
「ああ!リナまってくれぇ!」
リナに叩かれてもニコニコしつつリナを追いかけていっているガウリイ。
やっぱ、リナ、かわいいv
そんなことを思っているけど。
あたしとしばらく三年ほど一緒にいたせいか。
なぜか、かなり積極的になっているのが面白いけどね♡
「う~ん。いかにも何か出そうって感じよね……」
リナが、短剣の先に明りの呪文をともし、洞窟の中を進んでゆく。
ピチャン……
天井から滴る水滴。
「なあ、リナ。さっそくでたぞ?」
洞窟に踏み入ってしばらくし、のほほんとそんなことをリナにといっているガウリイ。
「何?…って、オークか。こんなのちょろいちょろい♡」
ガウリイの言葉をうけ、目の前のほうへと視線を向けると、そこにいるのはオークの群れ。
ブタに近い種族だと思ったら、容姿が想像しやすいけど。
じゃあ、一つここは小技で♡
リナがそう思って前にと出ようとすると。
「まて!リナ殿!ここは儂にまかせろ!魔物とて話せばわかる!」
いってずいっと前にでるフィル。
そして。
「我らは急がねばならん。
どうしても邪魔をするというのであれば、後ろに控えている凶暴な魔道士がだまってはいまい」
などとオークたちにむかって言っているフィル。
「こら!誰が凶暴な魔道士じゃい!」
そんなフィルの台詞に突っ込んでおいてから。
ふと。
「…ねえ?フィルさんって…オークの言葉。話せるの?説得って?」
話せるとしたらさすがだけど、だけどどうみても人間の言葉だし…
そんなことを思いつつも、リナがランディにと視線をむけて問いかける。
「いいえ。まったく」
リナの言葉に即座に答えているランディ。
そんなランディの言葉に、思わずその場にこけそうになっているリナ。
リナ達がそんなやり取りをしている最中にも、
「さあ、どうする?さあさあさあっ!」
ずいっ!
顔を突きつけて、人間の言葉で【説得】しているフィルの姿。
『ぶひっ!?(汗)』
いきなり。
訳のわからない言葉で何やら目の前の人間のような生き物が叫び、ずいっとせまってくる。
はっきりいってオークたちにとっては、脅し以外のなにものでもない。
身の危険を感じ取り、だらだらとそれぞれ汗を流しつつ、
『ぷぴぃぃぃい!』
同時に叫び、その場からわらわらと蜘蛛の子を散らすようにと逃げてゆくオーガたち。
そんなオーガたちをみつつ、
「だっははっ!みたかっ!
精神誠意話せば、たとえ種族が違えども分かってくれるのじゃ!がっははは!」
腰に手をあてたからかにそんなことをいいつつも笑っているフィル。
「…いや。説得というか……今のど~みても脅迫……」
そんなフィルにと思わず小さくつぶやいているリナ。
そしてまた。
「まあ、フィルさんだからなぁ」
と、それで済ませているガウリイ。
「…もしかしなくても。あんたの知っているフィルさんもこんななの?」
頭痛がしてくるのを何とかこらえつつも、ガウリイに確認を込めて聞いているリナ。
「おうっ!」
そんなリナにきっぱりと断言しているガウリイ。
「……セイルーン…終わったわね……」
ガウリイの言葉をうけ、天井をみつつもそんなことをつぶやいているリナ。
でも一応、国民には人気あるからねぇ。
フィルは♡
そんなリナとガウリイの会話に気づくことなく、
「それみたことかっ!だっはっはっ!ほら先へと進むぞ!」
がはがはと笑いつつ、そのまま先を進んでゆくフィルの姿。
そんなフィルに対して呆気にとられつつも、ともあれそのまま先へと足を勧めてゆく。
「おお!今度はトロルか!?」
「振動弾っ!」
目の前にと現れたトロルを一撃の元に粉砕するリナ。
それに続き、
「おお!今度はオーガ!」
「破砕鞭!」
びしばしっ!
リナの拳から伸びる光の鞭がオーガたちをびしばしと打ち砕く。
「おほほ!女王様とお呼び!」
光の鞭を操りながら、リナが調子にのってその場の乗りでギャグを飛ばしていたりするけど。
リナがそんなことをいいながら、オーガたちを倒していっていると、
「何と!?お主、どこかの王族であったのか!?」
ギャグが通じずに本気で驚いているフィル。
ごげっ!
その言葉に思わずこけそうになりつつも。
「あ…あのねぇっ!その場限りのギャグでしょうがぁ!」
叫びつつもとりあえず訂正をしているリナだし。
「おい、リナ。今度はミノタウルスだぜ?」
そんなリナにのんびりとガウリイがいいつつ、
ザンっ!
リナやフィルたちの目にも止まらない速さで、それをみじん切りにとしていたりするが。
「う~ん。なかなかの腕じゃな」
そんなガウリイをみて、しみじみ感心していっているフィル。
「ああっ!バンパイアが!」
ガウリイの腕に感心しているそんな中、続けざまに蝙蝠姿のバンパイアが出現してくる。
そんな蝙蝠にとむかい別の呪文を唱え、
「塵化滅。」
パシュ!
リナの放った呪文にいともあっさりと消滅する蝙蝠もどき。
そんなこんなで、いともあっさりと。
リナの呪文とガウリイの剣によって消滅してゆく魔物たち。
「な…なんか、身もふたもなくないか?」
「そうですね……」
リナとガウリイがいともあっさりと、みもふたもなく魔物たちを除去しているがゆえに、
フィルもランディもまったく出番がない。
それゆえにそんな会話をしているこの兄弟。
ちなみにリナはこの二人が兄弟だとは未だに気づいていないけど。
…まあ、見た目もまったく似てないからねぇ。
フィルの兄弟って♡
「おおい。リナ。ここに扉があるぞぉ?」
やがて洞窟の最深部までたどり着くと。
そこに、【ここにボスがいます。】といわんばかりの怪しい扉が設置されていたりする。
「なるほど。いかにもって感じね……」
……あからさますぎるけど。
そんなことを思いつつ、リナがその扉にと近づこうとすると。
「でもこの中。男が一人しかいないぞ?」
あっさりといっているガウリイ。
『――は?』
そんなガウリイの言葉に思わず目を点にとするほかの全員。
そして。
「ちょ…ちょっとガウリイ!?なんでそんなことが分かるのよ!?」
驚きつつもガウリイに問いかけているリナ。
そんなリナにきょとんと、さも当然のように、
「え?いや、気配がするだろ?というか普通わかるし」
しないしない。
というかわかんないってば。
手をぱたぱたと横にふりつつ、心で突っ込みをいれているリナ。
ランディもまた、普通わからないとおもうが…などと思いつつ、首を横にふっていたりする。
「う~ん……あんた、本気で人間離れしてるわねぇ~……」
そんなガウリイに対して、しみじみつぶやきつつも、とりあえず。
そのまま目の前の扉にと手をかけてゆくリナ。
ギギィィ……
鈍い音とともに、扉が内部へむけて開かれる。
ほとんど何もないがらんとした部屋の中。
その部屋の先に台座がおかれており、そこに座っている人物が一名ほど。
「……本気で一人しかいないし……」
ガウリイが先ほどいったのは嘘でなかった。
というのに驚きつつも、目を点にしてつぶやくようにいっているリナ。
「な?だからいっただろ?」
そんなリナに、にこやかに話しかけているガウリイ。
リナ達の視線の先には、部屋の奥の椅子に座っている魔道士姿の男性が一人のみ。
茶色い髪とひげを伸ばしているその男性は、リナ達の姿をみとめ。
「ふ……ふふふ……まってましたよ。フィリオネル王子」
薄くわらいつつも席を立ち、リナ達の方にと移動しつつ言い放つ。
「い…いやぁぁぁぁ!!」
そんな彼の【その言葉に】思わず叫んでいるリナ。
全員が何ごとかとリナのほうを振り向くが、
「この人を王子だなんて呼ばないでぇぇっ!」
ごげっ!
フィルを指差して涙を流して訴えているリナ。
その言葉にランディはこけていたりするが。
「お…お前なぁ…」
そんなリナに苦笑して言いいつつも、リナの頭をぽんぽんと叩いているガウリイ。
「ま…まあ、それはいいとして。何ゆえに、このような悪行をするのじゃ!?」
一方で、何ごともなかったかのようにその魔道士にと語りかけているフィル。
そんなフィルの横で起き上がりつつも、
「ふふふふ…」
薄く笑いつつ魔道士の方にと歩みを進めているランディ。
そして。
「私が頼んだからですよ」
いって魔道士の横にと立つ。
「ランディ!?お主!?」
フィルがそんなランディにと問いかけるが。
「私は第三王位継承者であるにも関らず。貴様の強烈な個性によって、目立つことがなかった」
淡々と話しているランディに。
「え!?第三王位継承者!?」
そんなランディの言葉に驚き、フィルとランディを見比べているリナ。
そんなリナの視線をうけ、
「うむ。ランディは儂の二番目の弟じゃ。」
鷹揚にうなづき肯定するフィル。
ごげっ!
そんなフィルの言葉におもいっきりその場にずっこけ。
「ぜ…全然にてなぁぁぃ!!」
座り込んだまま、頭を抱えて何やら叫んでいるリナだけど。
「何いってるんだよ?リナ。雰囲気が似ているから一目でわかるだろ?」
そんなリナに、あっさり言っているガウリイ。
「あんたは特別なのっ!ちょっと!?どういうことなのよ!」
ガウリイをぎろりと睨み、立ち上がりつつもランディに問いかける。
「ふ。実はここに巣くっている魔物というのも、兄上をおびき寄せるための嘘だったんですよ。
この私がセイルーンの王位につくために。兄上にはここで死んでいただきます」
そんなリナの言葉に答えるかのように、にやりと笑っていっているランディ。
そんな弟の言葉に、
「ランディっ!何ゆえに儂のように温厚な人物を狙う!?」
説得を試みようとしているフィル。
「どこがじゃぁぁぁぁ!!!!」
そんなフィルの言葉に、思わずおもいっきり叫んで突っ込みをいれているリナ。
そして、とりあえず気をとりなおし、咳払いを一つしたのち。
「ちょっと聞くけど……あんた。王位についてどうするつもりなの?」
まさかとは思うけど……
などと頭痛がするのを何とかこらえ、それでも念のためにランディにと問いかける。
そんなリナの問いかけにきょとんとし、
「い…いやたんに、王国をのっとりたいなぁ…って……」
何も考えてなかったために説明ができないランディ。
やっぱりか……
そんなランディの言葉に予感が確信にかわりさらに酷くなる頭痛を何とかこらえ、
「ふ。いるのよねぇ。何も考えずに権力だけ欲しがるやつ」
ため息とともに完全にあきれていっているリナ。
これって、立派なお家騒動じゃないのよ……
などとリナは思っていたりするけども。
ある意味ではその通りだけどね♡
リナにおもいっきり図星をさされ、顔を真っ赤にし、
「う…うるさぁぁぃ!やれぃ!」
攻撃の合図を出しているランディ。
どうでもいいけど相手の力量…それくらいは判らないと。
上にたつものならばなおさらに♡
ランディの声と同時に。
トロルやオーガといった群れが、リナ・ガウリイ・フィルにと襲い掛かってゆく。
が。
「お、おのれ!さすがに平和主義者の儂でも、地位が欲しいがために民を苦しめるとは許してはおけぇんっ!」
いいつつ、ずいっと一歩前にと歩み出て、
「平和主義者クラァシュ!」
どご!
あっさりとそれらを素手の一撃で倒しているフィル。
「お~。さすがフィルさん」
そんなフィルをみて、ガウリイがのんびりといいつつ手をぱちぱちと叩いていたりするけど。
「……なんか、嫌な予感……」
ガウリイが動くことすらせずに、フィルに任せているのをみてとり。
思わずつぶやいているリナ。
もしかして…このおっちゃん…常識が通じないような強さなんじゃ……
などと、そんなことをふと思っているリナだけど。
あら、正解♡
そんなフィルの姿にあせりを感じ、
「うう……おのれぃ!いでよっ!わが盟友ガルンディアよ!」
面白いポーズをとり、互いの手をあわせ片足を上げ、召喚の言葉を唱えるランディたち。
どうでもいいけど、わざわざポーズつけないとできないなんて…
しかも、二人じゃないとできない。
とは情けいにもほどがあるわよねぇ~……
そん彼らの言葉をうけ、光とともにその場にとある物体が出現する。
「ブラスデーモン!?」
その姿をみてリナが多少驚きの声をあげる。
別に強いからうんぬんではなく。
こんなものまで呼び出せるんだ。
という意味合いの驚きなんだけど。
リナにとっては別に脅威でも何でもない、ただの雑魚。
なぜか一般の存在にとっては、脅威になるという亜魔族。
自力で具現化すらできない下っ端もいいところなのに。
それが出現したのをみてとり、
「おのれ!あまつさえ温厚なわしをねらい、無関係な人々を苦しめたばかりかっ!
よもや魔族の手を借りるとは!許してはおけんっ!人類みな兄弟!平和主義者アタック!」
そんなことを叫んで、そのブラスデーモンに突っ込んでいっているフィル。
どごっ!
バシュ……
フィルの一撃でいともあっさりと消滅しているそれ。
「嘘っ!!」
素手でそれを倒しているフィルに、思わず叫んでいるリナ。
やっぱり常識外だしぃ!?
などと思っているようだけど。
この程度で驚いてどうするのかしら♡
リナってば♡
「うう…おのれぃ!」
一瞬、フィルが素手で一応は魔族を撃退したのをみてとり目を点にするものの、
だがこりずに次々とブラスデーモンを呼び出してゆく彼らたち。
ちなみに、これらの依代はこのあたりにたむろしていたオークなどだけど♡
そんな中。
「「お待ちなさいっ!!」」
凛とした声が二つ同時に重なって洞窟内部にと響き渡る。
「誰だ!?」
ランディと魔道士が、きょろきょろと辺りを見回すと、
ちょっと高い位置の宙にと浮かんでいる二人の女性の姿。
風の魔法のアレンジと、結界の呪文のアレンジ。
二人で協力し、空中に風の足の踏み場を作り出し、
それにのってなるべく高めに移動して言い放っている二人の姿が見てとれる。
つまりは。
魔力で作り出した風の台に、二人ともぷかぷかと浮かんで乗っているのだけども。
「何!?」
その姿をみて、面白いまでに驚いているランディたち。
そして、リナもアメリアたちにと気づき、
「アメリア!?それにエル達も!?」
などと叫ぶが。
ふとそこまで言いかけ、
「…だ…だぁぁ!何でアメリアまでもが二人もいるのよぉぉぉお!!」
思わず絶叫を上げていたりする。
一方で、その姿をみてとり、
「おお、アメリア!正義の心で分身が可能になったのじゃなっ!」
などとがはがはと笑いつつもそんなことをいっているフィル。
『んなわけあるかぁぁぁぁ!!!!』
そんなフィルの言葉に、面白いまでにリナとゼルの声が一致する。
そんなやり取りの中。
「やっほ~。やっと見つけたわよ!父さん!」
フィルに向かって手を振っている、こちらの世界の『アメリア』に。
「まさかこちらの世界でも、叔父様が悪に染まっているとは!
異世界といえども、このアメリアっ!身内とはいえ許すわけにはいきません!」
などと、ランディを見つめて言っているアメリア。
アメリアが二人いることに驚きつつも、そしてさらに。
『な゛!?』
扉から入ってきたあたし達の姿をみてさらに驚愕の声をあげているランディたち。
リナとまったく同じ容姿をしているあたし。
まあ年齢や慎重、そしてスリーサイズは異なってはいるけども。
そしてランディにとっては姪にと当たるアメリア。
当然のことながら。
リナとまったく同じ容姿のあたし。
まあ、身長と、年齢。
スリーサイズは異なっているけど。
そして、ランディにとっては、姪である、アメリア。
そのアメリアまでもが二人いたりする。
彼が知っているアメリアよりも、少し年上の雰囲気をしているアメリアと同じ容姿をしている女性。
そんなあたし達の姿を目にして、なぜか混乱して声をあげているようだけど。
そんなランディたちの戸惑いを無視し、
『とうっ!』
二人同時に空中の足場から飛び上がり。
――ぺち。
当然といえば当然ながら、天井に近い付近にいたがために、
そのまま二人して天井にとぶちあたり、垂直に落下してゆく二人のアメリア。
メシッ……
そして、何やら地面に二人がのめりこむ音がしているけども。
だがしかし、何事もなかったかのように二人同時に同じ動作で起き上がり、
「「さあ、叔父さまっ!!観念するのですっ!」」
などと同時にランディを指差して、ポーズを決めて言っているアメリアたち。
そんなアメリアたちをみて、
「だぁぁっ!正義おたくが二人になったぁっ!とゆ~か、世界が違っても同じ性格なのぉぉ!?」
などと、一人頭を抱えて叫んでいるリナ。
そんなリナ達にはお構いなしに、そしてまったく動じることなく。
「おお、アメリア。よくここがわかったの。しかし、分身したのでないのなら、どうしてお前が二人いるんじゃ?
はて?ナーガと儂の娘は、グレイシアとアメリアだけのはずじゃがの?
やはり、正義の心で分身が可能になったのではないのか?」
などと、場違いなことを言っていたりするフィル。
ぴくっ。
そんなフィルの言葉をきいて、ふとかつて一緒に旅をしていた連れを思い浮かべてぴくりとし、
「あ…あのぉ?フィルさん?その…ナーガっていうのは……」
おそるおそる問いかける。
「おお。今は亡き、儂の愛しい妻。グレイシアとアメリアの母親じゃ。」
そんなリナにと答えているフィル。
そんなフィルの言葉に思わず胸をなでおろし安心し、
よ…よかった。
そ~よね……
同じ名前なんて、よくあることだもんね……
あ…あははは……
などと、そんなことを思いつつ心で汗を流しているリナだけど。
母親の名前をミドルネームに娘につけることもよくあることなのにねv
「まあいいか。がははっ!かわいいアメリアが二人になって!こんなにうれしいことはないわい!」
しばし、二人のアメリアを交互にみつつ、そして二人の肩にぽんと手をおき、
あっさりとそれで納得しているフィル。
別にきちんと説明をした。
というわけでもないのに、それで納得してるフィルだし。
「そ…そういう問題なのでしょうか……」
そんなフィルの言葉に思わず何やら突っ込みをいれているゼロス。
「…さすがフィルさん。アメリアが二人いても全然動じないな……」
そんなフィルの対応をみて、溜息交じりにつぶやくようにいっているゼル。
ふと、リナが視線を向けた先には未だにトラウマがのこっている顔を青くしているシルフィールの姿が。
そんなシルフィールの姿をみてとり、
「…なるほど。シルフィールもこれに衝撃…うけたのね……」
「…やっぱり……うけますよね……」
しみじみと、そんなことを言いながらも分かり合っているリナとシルフィール。
しばし、いったい何が起こったのか。
何でアメリアが二人いるのか。
などと様々な事柄が当然ながらわかるはずもなく、混乱するものの。
だがしかし、混乱し唖然としつつも、はっと我にともどり、
「え…ええい!ともかく、やれぃ!」
ブラスデーモンたちにむかって、攻撃の合図を送り出す。
そんな中。
「始めまして!こちらの世界の父さん!
私、別世界からきましたアメメリアです!一緒に悪をこらしめましょうっ!」
「おお。そうなのか。さすが儂の娘!正義が何たるか理解しているなっ!」
『な…納得(すなぁぁ)(するなぁ)(しないでくださいぃ)!』
アメリアの簡単な説明に、いともあっさりと納得し、がはがはと笑いつついうフィルの言葉に。
リナ・シルフィール・ゼロスの声が一致してるけど♡
そんな彼らに視線をむけ、
「何をいう。このかわいい儂の娘が嘘をいうわけはあるまい?がっはっはっ!」
などといって二人のアメリアの肩を抱いてるフィル。
あっさりと別世界うんぬん。という言葉を信じてるし♡
「父さん!今はっ!」
「そうです!たとえ、身内といえども悪に走ったものは許せません!」
フィルの言葉に、続けていっている二人のアメリア。
そんな【親子】の姿を目にしつつ、
「…も、好きにしてくれ……」
ゼルのつぶやきが風にと溶け消える。
「…ゼル一号。今回ばかりは、あたしも同意するわ……」
リナもまた、それであっさりと納得したフィルをみて、そんなことをいってるけど。
そんな彼らの心情に気づくこともなく、
「行くぞ!アメリア!」
『はい!!』
などといって、ブラスデーモンたちにとむかってゆくフィルとアメリアたち。
フィル親子の活躍でリナ達の出番もなく、そのまますんなりとことは運んでゆく。
「見てるだけでも楽しいわね♡」
「そうね♡」
あたしとユニットは、腕をくみつつ傍観を決め込み中♡
そんなあたし達の視線の先においては、
「いきますっ!風魔咆裂弾!」
アメリアが呪文を唱え、その風にとのりこちらのアメリアとフィルが上空にと舞い上がり。
『ダブル平和主義者クラァァァシュ!!!』
どごぉ!
『アメリア』とフィルとで、残りのデーモン達を粉砕しなぎ払っていたりする。
しかも互いに素手だし。
アメリアの方は一応拳に魔力をためてるけど♡
そんなアメリアたち父娘をみつつ、
「こ…ここでも……アメリアさんの一族って、一体……」
ぜったいにエル様…何か干渉されてますよね……
そんなことを思いつつも、何やらぶつぶつとつぶやいているゼロスの姿が。
「く…くそっ!火炎球!」
「いけません!火炎球!」
ランディが火炎球を放ったのを見て取り、『アメリア』もまた、呪文を返す。
二人の放った炎がそのまま解き放たれる。
「あああっ!馬鹿っ!」
「こ…こんな所で、そんな呪文を使うやつがあるかぁあっ!」
リナとゼルがそのことに気づき、同時に叫ぶが。
時すでに遅し。
ドッガァァァァン!!!
ガラガラガラ……
当然のことながら、狭い空間でそんな術を放てば、洞窟が持つはずもなく。
炎が同時に天井に直撃し、そのままあたし達が今いる洞窟は崩れだす。
「きゃあ!?く…崩れますぅ!」
がらがらと崩れ始めた洞窟をみてとり、アメリアが何やら悲鳴をあげてるけど。
「…ふぅ」
軽くため息をつきながら、ゼロスが天井にむけて錫杖を振ると、
ピタリ。
崩れて出している洞窟の崩落が一瞬とまる。
「あら♡ゼロスにしては、気が効いてるわね♡」
そんなあたしの言葉に、
「お…恐れいります…」
なぜかいいつつも、心で汗を流しているゼロスだし。
「おお。すごいな。黒衣の神官どのは」
そんなゼロスの力に感心して声をあげているフィル。
くすっ。
「まあ、それより♡とっととここから脱出しましょ?また崩れてくる前に♡」
くすりと笑うあたしの横で、ユニットがにこやかに全員を見渡し先を促す。
「たしかにね。ということで♡」
にっこり微笑み、ゼロスにと視線を向ける。
あたしの言いたいことを察し、
「は……はひ……」
ゼロスがもう一度錫杖を一振りする。
と、
ふいっ。
ランディたち以外。
即ち。
リナとガウリイ。
ダブルアメリアとフィル父娘。
そしてシルフィールとゼルといった彼等の姿がこの場から掻き消える。
彼らが移動したのを確認し、
「ほら、行くわよ。ゼロス」
「じゃあ、重力はもどしておくわね♡」
ゼロスが今やったのは、重力を無にして落下を抑える手段。
ユニットがにこやかにいい、ゼロスのかけた術を解除し。
あたし達も続いてその場から姿を消してゆく。
『な…何ぃぃぃぃ!!!?』
なぜか。
フィル親子にぼろぼろにされつつ。
かろうじて意識があったランディたちは、それを見て悲鳴を上げていたりするけど。
ガラガラガラ……
アメリア達の放った術の影響で、洞窟は完全に崩壊してゆく。
「ふ。正義は必ず勝つのです!」
崩れてゆく洞窟をみつつ、言っている【アメリア】。
「それはそうと。アメリアが二人だとややこしいのぉ。
そっちのアメリアは幼いときと同じように。テスラと呼ぶがいいか?」
詳しい事情をきかないままに、
アメリアが二人いることをすんなりと受け入れて、アメリアにとそんなことをいっているフィル。
そんなフィルの言葉に。
「はい!お婆様から貰ったというこの名前!私気に入ってますから!」
にっこりといっているアメリア。
「おお、それは何より。してアメリア?どうしてお前がここに?」
横にいるアメリアに今さらながらに聞いているフィルだけど。
「…フィ…フィルさん……それより今。一瞬で外に出たの…不思議に思わないの?」
そんな会話をしているフィルに、思わず突っ込んで聞いているリナ。
「何じゃ、リナ殿。世の中には不思議なことはいくらでもあるんじゃよ。
正義の心が我らを導いたに違いないわいっ!がっはっはっ!」
「…も、い~です……」
全然深く考えてないフィルに、リナは思わず脱力しあきらめの言葉を発してるけど。
そんなリナとは対照的に、
「だって、父さんはズルいんだもん!お忍びの旅だなんて面白そうなこと!
私に一言もいわないで、黙って行っちゃうんだからっ!」
フィルに向かって頬を膨らまして、ふくれっつらになりながらそんなことを言っている【アメリア】。
そんな娘の言葉に、
「だからついてきたっていうのか?」
苦笑して娘の頭をくしゃりとなでているフィルだけど。
「あ…あのぉ?フィルさん?あたしはそろそろ依頼料を貰って、お暇したいんですけど……」
これ以上関ってたら、精神が持ちそ~にないし……
そんなことを内心おもいつつも、フィルにと話しかけているリナ。
「あ…ああ。それが…だな…」
そんなリナの言葉をうけ、視線をさまよわせて遠くをみつめつつ、言葉を濁し。
「実は、お金はランディに全て預けてあったからな。儂は一銭ももってないんじゃよ。がははは!」
「―――へ?」
そんなフィルの言葉に思わず目を点にしてつぶやいているリナ。
そして、
「じ…じゃあ、こっちのアメリアも、まさか……」
その可能性にと気づき、リナの声が震えていたりするけども。
「はいっ!私も父さんをあてにして、ぜぇぇんぶ使っちゃいました!」
にっこりといっている『アメリア』の言葉に。
「なぁぁぁぁんですってぇぇぇぇ!?黄昏よりも暗きもの、血の流れより紅きもの……」
あまりのことに、思わずぶつぶつと呪文詠唱を始めていたりする。
「り…リナっ!落ち着いてっ!
セイルーンにつけば、いくらでも父さんは払ってくれますよ!ね、父さん!」
こっちのリナさんも同じような反応ですしっ!
とにかく阻止しないとっ!
そんなことを思い、リナを説得しつつフィルに話しかけているアメリア。
「だぁっ!そうはいうけどっ!セイルーンなんてかなり遠いじゃないのよぉ!」
アメリアの言葉に思わず絶叫をあげているリナだし。
そんなリナに対してにこやかに。
「なぁに、ついでがあったらでかまわんぞ?それまで、儂達もお主たちと一緒に行動させてもらうから」
さらっと言っているフィル。
「……なぬ?」
そんなフィルの言葉に思わず固まるリナに構わずに、
「はいっ!というわけで、よろしくお願いしますね!リナさん達!」
目が点となっているリナにと向かい、にっこりといっている【アメリア】。
「よ…よろしくお願いされたくなぁぁぁぃぃぃっ!」
そんな彼らの台詞にと絶叫を上げているリナだけど。
アメリアたちにはいっても無駄なんだけどね♡
「ま。話もきまったことだし♡」
「勝手にきめないでぇぇ!」
にこやかなあたしの言葉に、さらになぜか叫んでいるリナ。
「…フィルさんと一緒に旅…はぅっ……」
コテン……
そんなフィルの言葉をきいて、その場に卒倒しているシルフィール。
とりあえず、卒倒したシルフィールはゼロスに背負わせて…っと。
「とりあえず♡ここから移動しましょ♡」
そんなユニットの言葉をうけ、ひとまずあたし達は宿を取るためにと移動してゆく。
「うう……僕の出費がまたかさみます……」
その夜。
なぜか泣き言をいいつつも、オリハルコンを採掘にいっているゼロスだけど。
あら♡
言わなくてもいくなんていい子ね♡ゼロス♡
新たに、こちらの世界のアメリアとフィルを伴って。
とりあえず。
『セイルーンにいけば、例の鏡のことが何か分かるかもしれない。』
という、アメリアの意見で。
次の目的地をセイルーンにしたあたし達。
そういえば、そろそろエリスが面白いことしているから、本当♡
退屈せずにすみそうよね。
しばらく。
すぐに戻れるっていうのは内緒にしときましょ♡
-続くー
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あとがき:
次回!アメリアのもう特訓?(爆!)
あ、そうそう。
―どごめぎゃ!!
(ずるずる・・←何かをひこずる音がしばらく・・・)
姫:はいv何か全然私が活躍してませんので。
それを指摘したら、何処かにいった薫はおいといて。何か、アンケートらしいですv
期間は。この話から三話後までだそーです。
というのも。無印15話。リナの結婚狂騒曲。
あの話で。誰が、ハラス=ライズの相手役になるかvということらしいですv
エル:とりあえず。あたしになるか。はたまた、ユニットになるか。
ゼロス:しくしくしく・・・。僕になるか・・・・。
姫:基本は、ゼロスバージョンを先に考えてたけどね。この人は。
エル:その後。ユニットの話と。
あたしの話を考えたのよね・・・・。
何自分の話(?)にパロディ、作ってるのかしらねv
姫:ちなみに。アメリアは。ハーリーが、家柄(笑)顔を遠くからでも知っているから、駄目です(笑)
エル:ガウリイの話もあるけどね。
姫:でもあれ・・・。ボランと話しがダブってるからねぇ・・・(笑)
エル:まあ、意見がないようなら。ゼロスでいくそーですv
姫:意見が多いのを打ち込むつもりのようですv
エル:とまあ。
姫:とりあえず、薫の代わりに代表つとめたけど。ああ・・・でも私が活躍していなぃぃ!
エル:それをいうならあたしも・・・・。
(二人うなづき合い)
エル:それでは、皆様、また次回でv
姫:それではv
エル&姫:まったねvv
(ぎゃぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!)
しばらく悲鳴が巻き起こり・・・静寂が訪れてゆく・・・・。
※このアンケートは完了いたしました。
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