まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら

こんにちわ♪
前回、最後までいけませんでしたね・・(爆!)
というわけで、第一部!の前半部分の大詰め!
魔王との戦いでぇす(まて!)
んではでは・・
なんか・・ガウリイ・・暴走してるなぁ・・(笑)

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スレイヤーズ・フォーエバー 第9話  ~戦いの後に~

『くぅ!』
アメリア達のなぜか苦痛に満ちた唸り声。
リナの放った、重破斬ギガスレイブがSを直撃した刹那。
その余波の風と爆風が辺りにと広がってゆき。
星の外からでもその光はくっきりと分かるほどに、しばしこの場を照らしゆく。
しばしこのあたり一帯は、光の闇にと飲み込まれてゆく。

―――ま……まさ…か……
声にならない声をだし、なぜか震えているS。
ようやくこちらに気づいたがゆえに、リナの放った術を防御することすら失念してるようだけど。
なってないわねぇ。
そして震えつつも、傍観を決め込んでいるゼロスのほうにと視線を向けていたりする。
その視線の意味を悟り、
「そういうことです♡」
ぴっと指を立てて、にっこりと言い放っているゼロス。
そんな…!?そんなまさか!?
ゼロスの言葉をうけ、さらに混乱したSの精神は、S自身が押さえ込んでいたレゾの意識へと転化されてゆく。
それほどまでに怯えなくてもいいじゃない♡
―――魔王。あなたは滅ぶべきなのです……
Sに語り掛けつつも、その力を押さえ込んでいるレゾ。
あくまでもSが今つかっている肉体はレゾのもの。
それゆえに主導権は一応レゾにとある。
そんなことをSに話しかけつつ、その肉体から一部精神を抜け出したレゾの瞳は。
紅い瞳ではなく澄んだ青い色をしていたりする。
本来のレゾの瞳の色。
そもそもレゾの瞳が開かなかったのはSがその内部から干渉してたからなんだし。
その影響は別の欠片にも及んでいたりしたけども。
――そ…そういう問題じゃないだろう!?
そんなレゾの言葉にも、未だにうろたえてそんな意味不明なことをいっているS。
そしてふと、
「…な…何ぃぃ!?」
今さらながらに自らの精神が、リナの放った闇の力にと蝕まれているのに気づいていたりする。
まったく…鈍感すぎよ……
あんたはまがりなりにも一応魔王の役職についてるんでしょうがっ!!
首にしようかしら……まったく……

「はぁはぁはぁ……」
闇の黒い刃がなくなって青白い光の刃を出している烈光の剣こと、ゴルンノヴァ。
この世界でいうところの光の剣を携えて、目の前のもうもうと立ち込める粉塵をみつめるリナ。
「…な゛!?」
傷を被っているゼルガディス達を直しているアメリアたちの瞳に。
その粉塵の中よりゆっくりと姿を現すSの姿が映りこんでいたりするけど。
ちなみにその姿はレゾの姿のまま。
「……くっ!」
そんな無傷とも見えるレゾの姿を垣間見て小さくうなるリナ。
これで駄目なら……
あとは……完全版しかない!
そんなことをリナは思っているけど。
それぞれが様々な思いをめぐらせている最中。
ゆっくりとその立ち込めている煙の中から歩み出てくるレゾの姿。
「お」
ガウリイだけは、気付いているようだけど♡
リナが次なる行動を決意をしかねていると。
「ふふ……まったく。たいしたものだよ。たかが人間ごときが…この魔王シャブラニグドゥを倒す…とは…な……」
【レゾ】が口を開く。
レゾの声でなく、Sつまりは使い走りのシャブラニグドゥの声でそんなことをいってるけど。
『え?!』
溶岩でできた炎の竜達と戦闘して疲れていたアメリアたちは多少怪我などをしつつも、
そんなSの言葉になぜか一瞬異口同音でつぶやいていたりする。
そんな彼らのつぶやきを意に介することもなく。
「長いときの果てに、貴様とまた戦いたいものだが…それはかなわぬ望み。今は大人しく滅ぼされてやろう……」
当人としては威厳を含めていっているつもりらしいけど。
その声が心なしか多少震えているのはまるわかり。
しかもあたしのほうを気にしつついってるし…こいつは……
「というか。エルが怖いからじゃないのか?」
そんなSに対して、のほほんと突っ込みをいれるガウリイの言葉に。
「――それもある」
迷わずにきっぱりと言い切るS。
『お゛い゛っ!』
思わずその台詞に突っ込んでいるリナ達。
「へぇ♡あんた、Sのくせにそんなことをいうんだ♡」
にっこりと微笑み言うそんなあたしの言葉に。
なぜかだらだらと汗を流しつつ、
「な…なかなか楽しかったよ…お嬢ちゃんたち。
  そして人間よ。……この我よりもはるかに上回っているそのの剣技…見事だ……」
などとリナ達にといっていたりする。
一応、言っていることはまともなんだけど。
真っ青になりつつ、冷や汗と脂汗を同時にながしつつ、
さらには体を崩れさせつつそんなこといっても威厳も何もあったものじゃないんだけど。
「ふぅん。リナに滅ぼされるわけねぇ♡」
「まあ、覚悟は出来てるってことよね♡」
ニコニコといっているユニットとあたしの言葉に面白いまでに混乱しつつも。
ズザァ……
そのままその体を霧散させてゆくSの姿。
なぜかこの程度のことで、一応この次元でもある物質世界から滅んでいるS。

「……や…やったのか?」
Sの姿が塵と化して消えてゆくのを確認しつつ、呆然といっているゼルガディス。
先ほどまで【レゾ】がいたはずの場所にはすでに何もなく、砂があたりに飛び交っていたりする。
『……ありがとう……』
Sから開放されたレゾの声が空より周囲にと響き渡る。
しばしその場にて立ち尽くし、砂と化しているSの残骸をみつつ。
「まあリナさんですからねぇ。ただものじゃないですし……絶対に」
「というか。リナにかかったら魔王はかたなしだろう。今までの経験からそれはわかってたし」
「それより。本来ならばやっぱり。魔王と対峙するなんて。こんなに大変なことなんですね……」
そんなことを口々にといっているアメリア・ゼル・シルフィールの三人。
彼らは北のSとしばし行動を共にしたりいろいろとしてるからねぇ。
特にアメリアとゼルにいたってはVやDとも面識あるし♡
ま。それはともかくとして…っと♡
「さってと♡とりあえず♡そうあっさりと滅ぼすわけないじゃないのよ♡」
にっこり。
ふっ。
にっこりあたしが微笑むと同時、精神体だけのSがその場において出現する。
というかひっぱりだしたんだけど♡
あたし達の目の前に出現したそれは。
長い黒い髪をしている紅い瞳の人物。
ゼルやアメリア。
そしてシルフィールはよく見知っている人物だけども。
だがしかし、
「「…え!?」」
その姿をみて、なぜか多少驚きの声を上げているリナとゼルガディス。
そしてまた。
「え…ええと?もしかして…もしかしなくても…レイさん…ですか?」
そんなSに対して、おずおずと聞いているアメリア。
まあ、アメリアたちはこの姿のSにあったことあるからねぇ♡
あたし達の目の前にといるのは、精神体だけあって多少姿は透けているものの、
黒い髪を長く伸ばしている魔道士のローブを着込んでいる男性の姿。
ちなみに。
北に封印されているSこと、レイ=マグナスと同じ容姿。
まあ、もともと主にあの姿をこいつはとってるし……
「というか…リナ?今確かにこいつは滅んだんじゃあ?(汗)」
たしか前のときは……
以前、Sと対峙したときのことを思い出しつつも、多少声を震わせて問いかけてくるゼル。
「一応は滅んだわよ。だけど♡このあたしに攻撃しかけたのよ?こいつは♡
  それに口のききかたもなってなかったしね♡あと他にもいろいろとあるけど。
  とりあえずはしっかりとお仕置き…もとい後悔させとかないと気がすまないじゃないのよ♡」
至極当然なあたしの意見に。
「ちょっとまってよ!これもしかしてなくても魔王?!だって魔王は今、あれで滅んだんじゃ!?」
驚愕しつつリナが聞いてくるけども。
「一応は滅んでるには違いないけど♡でも折角だし♡
  今回の一件について、全員、いろいろとこいつに何かしたいんじゃない?」
にっこりと微笑むあたしの意見に。
『・・・・・・・・・。なるほど』
あっさりと、アメリア・ゼル・リナの声が一致する。
リナはリナでこの状況は気にはなるけど、だけども。
人をゴミのように扱ったSに対してはあれだけだと気がすんでなかったようだし。
そしてまた。
まあ、リナさんですし……
リナだからなぁ。
ここまでくればあれとかかわりがあるのは間違いないと思うが……
などと思いつつも、それで納得しているアメリアとゼル。
一人よく状況が理解できず、
「お…お゛い?」
戸惑いながらも多少声を震わせて何やらいってくるゼルガディスもいたりするけど。
「…まあ。それじゃ。どうせこいつ元々が滅んでいるんだったら。
  …まあ、そのあたりに関しては深く追求しないけど。どうせあれの力の関係でしょうし。
  とりあえず、エル?こいつでエルたちからもらったこれの作動状態のテストをしてもいい?」
そんなゼルガディスを気にすることもなく、あたしにと聞いてくるリナ。
疑問には思うが。
まあ…姉ちゃんの知り合いのようだし…アレの力というか正体もしってたし……
何があっても不思議じゃないし……
などと思い、それで済ませているリナ。
様々な疑問はひとまず置いとくことにして。
それよりも魔法の威力の確認の方にと興味がいっていたりする。
そんなリナの言葉に、なぜか後ろに退きながら。
「こら!ゼロス!笑ってないでどうにかしろっ!」
などとゼロスに助けをもとているSだけど。
そんなSの言葉に。
「いやぁ♡ここは僕の世界でありませんので♡こちらの魔王様に従う理由はありません♡
  それに、無駄なことはしない主義なので♡僕は巻き込まれたくないのですので♡」
にこにこと、あっさりと答えているゼロス。
「自分の腹心の部下に助けを求めるんじゃないっ!」
どごっ!
とりあえず虚空から取り出したスコップでSの頭を突き刺しておく。
きゅう…
なぜかその場に倒れてまったく動かなくなっているSだけど。
そんな様子を垣間見つつも、
「ほらほら。ゼル二号、折角だし。彼らの仇討ちとでもいきましょうよ?」
先ほどSに消されたロディマスとゾルフのことをいいつつ、ゼルガディスにと話しかけているリナの姿。
そんなリナの言葉に、ふと。
「…というか。リナ…でなく、エルさん?そんなことが出来るんなら……あいつらを生き返らせることは……」
滅んだはずの魔王。
そう目の前のこの倒れている人物はいわれている。
ならば、そんなことが可能ならば、死んだものすらも生き返らせられるのでは。
などという奇跡だとはおもうが、もしかして…
などと思いつつあたしに確認してくるゼルガディス。
なぜか、『さん』づけで呼んでくるし。
そんなゼルガディスの言葉に。
「いや。あいつらの魂そのものは。フィブリゾのやつが捕らえていたようだが……」
ふらふらと起き上がりつつも丁寧に説明しなくてもいいことまで答えているSだけど。
ちなみになぜかだくだくと紅い涙を流していたりする。
別にそんなところまで表現する必要はないのにねぇ。
そんなSをみつつ。
「あちらでもおもいましたけど。こっちでも魔王の威厳…リナさんにかかったら台無しですね」
ため息とともに、そんなことをあきれつつ言っているシルフィール。
「まあ。リナさんですし」
「いきなり異世界の人とかもよぶしなぁ」
さらっとそんなことを言っているガウリイ。
そんな会話をききつつも。
「あら?それじゃあ何を見返りにくれるの?
  このあたしに物事をたのむ。ってことは。当然。それに伴った見返りが必要よ?」
にっこりとゼルガディスにむけて話しかけるそんなあたしの言葉に、
「リナさん!?そんな見返りだなんてっ!私達にはそんなこと一言もいったことないじゃないですかっ!
  どうしてここの世界だとそういうことをいうんですか?!そんなの正義じゃないですっ!」
などとアメリアがくってかかってくる。
そんなアメリアににっこりと。
「あら?そうはいいますけど、アメリアさん?ここは異なる世界ですし。
  何か見返りか何かで手をうたないと。
  何もなしに二人の命を助けると、それに伴ってこの世界に何らかのゆがみが発生しますよ?
  例えば。そうですね。一夜のそれこそ一瞬のうちにどこかの国が滅びさるとか♡」
「まあ。その程度のゆがみなら些細なほうだけどねぇ」
さらりというユニットとあたしの言葉に。
「…うっ。それもかなり困ります……」
人の命と国一つ。
どちらも天秤にはかけられない。
そんなことを思いつつ、
すちゃっ!
と構えなおし、びしっとSを指差して、その矛先をSにと向け、
「とりあえず!!善良なレゾさんを蝕んで。
  しかも、ゼルガディスさんを合成獣キメラにした罪は、レイさん!
  貴方に責任があるはずです!今こそ、このアメリア=ウィル=テスラ=セイルーン!
  正義の心で!あなたを真人間にとしてみせます!」
高々と言い放っているアメリア。
そんなアメリアの言葉になぜかたじろぎ、
いや…今度こそ…って……
……我とこの娘は今回が初対面…だが……
もしかしなくても…エル様がいらっしゃるという世界のほうでは……か…考えまい…
などとそんなことを思いめぐらせていたりするSだったりするげとも。
今のSは。
リナの呪文の影響で一度滅びているがために、物質干渉力ははっきりいってない状態。
「とりあえず。一日したら、このS。完全に消滅するからね♡」
「はいっ!わっかりました!」
にっこりと説明するあたしの言葉にアメリアが元気よく返事をかえしてくる。
「っておいっ!!」
一方で、そんなあたし達にと何やらいいかけてくるゼルガディス。
「ほらほら。ゼル二号。折角の機会なんだから。参加しないと、損よ?
  ついでに、魔族対抗の術の練習でもしとけばいいじゃない♡」
そんなゼルガディスにとにこやかにいっているリナ。
そんなあたし達の様子をみつつ、
「だからっ!ちょっとまてっ!どうしてお前らはそんなにすんなりとっ!
  こんな常識では考えられないように状況を受け入れてるんだ!?」
何やらわめいてくるゼルガディスだけど。
「え?別にリナさんと一緒にいたらこんなのはよくありますよ?」
「……いやまて。それこそまて……『よく』って……」
きょんとして言い切るアメリアの言葉に、なぜか額に手をあてうなるゼルガディス。
そんなもう一人の自分をみつつも、
「リナに関しては。何があっても驚くな。これが基本だな。
  …こっちのリナは俺たちのほうのリナほどじゃない…とは思うがな。
  ……一緒ならそれこそかなり怖いが……」
ぽん、と肩に手をおきつつも言っているゼル。
「どうでもいいことはきにしないで♡とにかく♡お仕置きタイム開始といきましょ♡」
「そうですね。さあ!レイさん!じっくりと正義の心得が何たるかを教えてさしあげますっ!」
「……わたくしは。とりあえず参加せずにおきますわ」
「あ?ならシルフィールさん。ご一緒にお茶でもどうですか?」
「いただきますわ」
張り切るアメリアとは対照的に、遠慮しつつ事態しているシルフィール。
そんなシルフィールをお茶にと誘っているゼロス。
ともあれ。
なぜかしばし、Sの悲鳴にならない叫びがあたり一帯に響き渡ってゆく。

空から白々とあけ始め、朝日が周囲を照らし出す。
それと同時になぜかかなり弱体していたSの精神体は、そのまま掻き消えるようにと消滅する。
「おわったわね……」
Sが消えてゆく様をみつつ、ぽつりと言っているリナ。
まあ、これ以後は。
あっちでしっかりとお灸を据えとくとして…♡
ここの次元にあるたいしの宮殿で、しっかりと性根を叩きなおしますか♪
「正義は必ず勝つのですっ!」
結局一晩中。
Sにと正義の心得や、生の賛歌を聞かせていたアメリアが朝日を指差し、
ボーズを決めて高らかに言い放つ。
そんなアメリアを眺めつつ、
「……なぁ?あんた…よくこんな連中に付き合っていられるな……」
結局最後までSのお仕置きに加わることがなかったゼルガディスが、
盛大なため息をつきながら疲れたようにゼルにと話しかけていたりする。
そんなもう一人の自分の言葉に。
「ふっ。お前もすぐに分かるさ……」
空を見上げつついっているゼル。
どうやらここの世界の時間率も同じのようだから。
このもう一人の自分も自分と同じ歴史を歩むのであろう。
そうゼルは思いつつも。
あえて、口には出さず。
「……どうやら、こっちのリナは普通の人間らしいけど…な……」
アレを普通というのかどうかは判らないが。
少なくとも、あの金色の王とかかわりがかるであろう、俺たちの世界の『リナ』とは違って……
などと思いつつも付け加えていたりする。
そんな二人の『ゼルガディス』達の視線の先では。
「でも、ガウリイ。剣技で魔王に勝つなんて。あんた本当に人間?うちのね~ちゃんじゃあるまいし。」
Sがガウリイの腕を褒めていたことに関してガウリイにといっているリナ。
そんなリナににこやかに、
「オレはリナに害を及ぼそうとしているヤツラ相手なら容赦しないぞ?」
さらりと思いっきり告白に近いことをいっているガウリイのその台詞も。
「あ。エル!ユニットちゃんっ!これありがと~!!」
まったく無視してあたしとユニットの方にと走ってくるリナの姿が。
ごけっ!
そんなリナの行動に、リナをなでようとしていたガウリイはそのまま前のめりにとこけそうになってるし。
ま、道のりは長いけど頑張りなさいな♡
ガウリイ♪
このあたしを楽しませるためにも♡
残されたそんなガウリイに対し、
「…もしかして。ガウリイ様ってロリコンだったんですか?」
さらりとガウリイの横から面白いことを言っているシルフィール。
「何言ってるんだ?シルフィール。リナと俺の年齢さは、たったの八歳しかないんだぞ?」
そんなシルフィールににっこりとさらっと答えるガウリイに対し、
「…それだけあれば十分だとおもうが。というか、あのリナと同じ容姿だぞ?あいつは……」
あきれた口調でガウリイにといい、
しかし…こいつがここまで何かに執着するのもめずらしいが……
などと思い、あたしの方にむかってきているリナを見ていたりするゼル。
そしてまた。
「でも。ここのリナさんって面白いですね。
  ガウリイさんが思いっきり告白していても気づいてないですし。
  というか、ガウリイさん、たしか告白しましたよね?でも忘れてるみたいですし…
  おおかた、私達のほうのリナさんが何かしたんでしょうけど」
にこやかにそんなことをいっているアメリア。
そんなアメリアの言葉にうんうんうなづいているゼルとシルフィール。
あら♡
正解♪
わきあいあいと話している、あたしが遊んでいる世界の住人達。
そしてふと。
「…そういえば。それよりこちの世界のゼルガディスさん。どうします?」
何やらぶつぶついいつつうずくまっているゼルガディスの姿に気づき、
シルフィールが指差しつつ言っていたりするけども。
どうしてこう常識ハズレ、しかも理不尽な現象が起こりまくっている。
というのにあの異世界からきたというヤツラは平気なんだ?
などと色々と思考をぐるぐるさせて、何やらぶつぶつと地面に話しかけていたりする。
あら。
別にそんなに悩むようなことは起こってないわよ♪
ふふ♡
しばしこの場にてそんな和やかな光景が繰り広げられてゆく。


「い……いい加減におろせぃぃぃ!!!!~!!」
リナの悲鳴がのどかな街道にと響いてゆく。
一応、大きな魔法を使って疲れただろう。
といって。
ガウリイが、有無を言わさずにリナをおんぶして、とりあえず街道を歩いているあたし達。
「それで?こちらの世界のゼルガディスさんはどうするんですか?」
道を歩きつつアメリアが問いかける。
「俺は自分の体を元に戻す方法を探しに旅に出るさ。そっちの俺がそうしてきた…というようにな」
ゼルガディスは、
ゼルが【自分の体を元に戻す方法を探し旅をしている】というのを当人から聞いて知っている。
話を聞く限り、こっちの自分は魔力と耐久力を残したまま元に戻る方法をすでに見出し。
その元に戻るために必要な材料となる品物を探している最中らしいが。
そんなことを思いつつも淡々とアメリアの質問にこ耐えているゼルガディス。
そんな会話をしている最中。
「あ、見えてきましたわ。アトラス・シティですわ」
街道の先に見えてくる町並みをみてふと言っているシルフィール。
あたし達の行く手に見えているのはちょっとした壁にと囲まれているアトラス・シティ。
町が見えてきたのを確認し、
「それじゃあな」
いって、そのまま別のほうこうに足をむけてゆくゼルガディス。
そんな彼に、
「ええええ!?いっちゃうんですかっ?!一緒に正義をひろめましょうよっ!
  せっかく、ダブルゼルガディスさんで。正義の仲良し組みに華が咲いたというのにっ!」
「誰が正義の仲良し組みだっ!」
きっぱりはっきり断言して言い募るアメリアに、思わず突っ込みをいれているゼルガディス。
そんなもうひとりの自分をみつつ、
小さくふっと苦笑し、
「…こっちの俺もこいつのペースにはまったな……」
ぽそりとゼルがいっていたりする。
まあ。
アメリアもある意味。
アメリアの姉と同じくいっても無駄だからねぇ。
思わずアメリアにどなってしまったのに気づき、はっと我にと戻り罰がわるそうに、
「こ…こほん」
小さくその場を取り繕うように小さく咳払いをし、
「ま…まあともかく。俺みたいなやつは、ああいう大きな町は何かとやばいんだ」
「大丈夫です!正義の心さえあれば、何とでもなります!」
「そんなものはないっ!」
「えええ!?まさかゼルガディスさん…あなた悪!?」
「ち…ちがぁぁぁぁぅ!」
などと、ほのぼのと言い争っているアメリアとゼルガディス。
そんな二人のやり取りをみつつも、
ぽん。
とそんなゼルガディスの肩にとてを置き、
「……やめとけ。アメリアには何を言っても無駄だ……」
アメリアに対してムキになっているもう一人の自分にと忠告しているゼルだけど。
何も知らない第三者からみると、双子の兄弟か。
もしくはそっくりな兄弟とみることは間違いなし。
ちなみに、あたしとリナに関してもそれは同等の意味をもつけども。
そんなゼルガディスの言葉をうけ、
「そっか。じゃあまたな。こっちのゼルディガス」
何気に今だにリナをオンブしたまま、にこやかにいっているガウリイ。
そんなガウリイの言葉に。
『ゼルガディス』
全員の声が一致していたり♡
名前…また間違ってるし♡
くすっ。
「そう。残念ね。じゃあまたね」
ガウリイにおんぶされたままでリナもまた別れの挨拶をしていたりするけども。
そんなやりとりをしつつ、ひらひらと手をふりつつも別の道を進み始めてゆく。
そんなゼルガディスをしばらく見送りつつも。
そんな中。
「ともかく。いい加減におろしてぇぇ!!」
リナの叫びのみが響き渡ってゆく。
リナ♪
好意は素直にうけましょうね♡

ちなみに、ガウリイがリナを自分の背からおろしたのは、
宿屋についてリナを部屋のベットに寝かしつけたのち。
ある意味、いろんな意味で過保護だし♡
ガウリイは♡
別にそんなにリナもあたし達がわたしている【石】の影響で、魔力を消耗してないのにね♡

とりあえず、アトラス・シティにと着痛むあたし達はひとまず宿をとり休むことに。
昨夜は寝ずにちょっとSと遊んでいたりしたからねぇ。
アメリアなどは途中で眠くなりつつも、それでも、正義の説得を試みるために、
無理やりにおきてSを説得してたけど♡
まあ、精神が高ぶっているときの人間って眠くはならないしね♡

「ほら、疲れてるんだろ?早くねろ?な?」
くしゃりとリナの髪をなでて。
「じゃあ、後は頼むな。アメリア、シルフィール。」
いって部屋から出てゆくガウリイ。
「はい!まかせてください!」
「ガウリイ様も疲れているでしょう?今日はゆっくりと休んでくださいましね?」
アメリアとシルフィールの言葉に
ガウリイはただ、にっこりと笑って部屋を閉めて外にとでる。
「…何なのよ…あいつは……」
そんなガウリイを見送りつつも、とりあえずいろいろと力を使い試したこともあり。
多少疲れていたリナはそのまま、深い眠りの中へと誘われてゆく。
リナが寝付いたのを確認し、
リナが素直に寝るように見張っていてくれ、と頼まれたアメリアとシルフィールはといえば。
部屋にと備え付けてあるベットに互いに腰掛けつつ、
「…で?シルフィールさんはリナさんの正体…何だと思います?」
「…ルナさんや、魔王すらも恐れてますからね…」
なぜか、しみじみとそんな会話をしていたりする。
あたしはあたしに決まってるのにねぇ。
ふふ♡

とりあえず部屋割りとしては、あたしとユニットが同室。
そしてリナ、アメリア・シルフィールの三人が同室。
ガウリイ・ゼロス・ゼルガディスの三人が同室。
トリプルの部屋が二部屋にダブルの部屋が一つ。
一人部屋が全員ぶんあいていなかったがゆえにこういう部屋割りにとなっているのだけど。

ちなにみに、まったく気づかなかったということもあり。
北のSも共同責任。
ということで、リナ達に気づかれないようにとそのままとりあえず出かけてゆくあたしとユニット。
一応、こういうことはきちんとしとかないと…ね♡

結局のところあたし達は。
元の世界に戻る鍵。
つまりは例の鏡が見つかるまでこちらの世界に滞在する。
というので食事時、全員の話がまとまってゆく。
ま。
本当はすぐにでも戻れるんだけど♡
だって、こっちの世界。
これから面白いことが起こるしねv
見ているだけでなく、やっぱり渦中にいたほうが楽しいし♪


                        -続くー

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あとがき:
薫:・・・エル様一人称・・やっぱり・・・・(汗)
 漫遊記のりになっている・・(汗)
 ま・・・いっか(こらこらこら!)
 ちなみにリナは、まさか自分と同じ姿のエル・・様が。(呼び捨てするのが怖い・・)
 金色の王・・本人だとは・・欠片も思ってません・・はい(汗)
 まあ、アメリア、シルフィール、ゼルにも。・・・今だに気付かれてませんからね・・(汗)
 いいですけど・・。
 気付いているのは、ガウリイだけv
 といっても。ガウリイ。
 こっちの世界に永住することを決意してますけどねv
 ちなみに。
 ガウリイ・・・・。
 エル様おどして・・(何て無謀な・・)許可・・取り付けました・・・。
 面白いので、許可したエル様なのです(いいのか・・汗)
 エル様、笑いながら、条件として。
―この我を楽しませることv―
 という条件つきで・・。んではでは♪

次回。
登場!フィリオネル王子!!(あ゛・・・鳥肌が・・爆!)
ではでは♪

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