まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
こんにちわ♪今まで、台詞の確認♪
といいつつ、無印をみてたら。ついつい、最後までみてしまった私です(かなりまて!)
いやぁ、やっぱり、一気にみちゃいますねvv
それでは。
一応、説明いたしますけど。
この話は、おもいっきり、
アニメの無印スレイヤーズのパロディです。
しかも、主人公は・・リナの格好をしているL様・・あはは(滝汗)
つまりは、私のかいている『L様漫遊記』のその後のエピソードとして。
・・考えてたやつだったりして・・(かなりまて!)
というわけで。無印を見てない人、今再放送されているので始めてみるよ?
という人達には、思いっきりネタバレが含まれますので♪あしからず♪
ではでは、いっきます♪第6話です♪
#####################################スレイヤーズフォーエバー 第6話 ~魔族ゾロム~
搭の中の一角。
浮かび上がるは青白い魔法陣。
その前に佇んでいるのは、紅い法衣を着込んでいる男性。
そしておもむろに、その魔法陣にと手をかざし。
「闇よ。盟約のもと、わが元にあらわれよ」
すっと目を閉じ、契約の言葉を呼びかける。
そんな彼の呼びかけに反応して、魔法陣にと闇が凝縮してゆく。
その闇はやがて人の形をなし、一人の老人の姿を形作る。
とはいえ、一応は外見上は人の姿ではあるけども、目が八つもあったりするし……
完全な人型とはいいがたい。
…まったく中途半端よねぇ……
「お呼びたて、ありがとうございます」
等といって何やら膝まづいていたりするし……
お母さん、悲しいわっ!
「よく来てくれましたね。魔族、ゾロムよ。あなたの使命は二つです。まずは、賢者の石を手に入れること。
そして、もう一つは裏切りものの抹殺。たのみましたよ」
そんなそれ…一応魔族のそれに対して淡々といいつつ、
まあ、どうやら理解不能な人たちもいますけど。
本人たち曰く、パラレルワールドから迷い込んできている。
とか言っていましたけど、彼らはまあどうとでもなりますし。
そんなことを言いつつ思っている彼――レゾの言葉に。
「分かりました。では、その裏切りものは十分に苦しませてから始末するといたしましょう」
そう言い放っている人型もどき魔族のゾロム。
そんなゾロムの言葉に、小さくレゾは苦笑し、
「人々の恐怖や絶望といった負の感情が、あなた方魔族の力の源ですからね。
まあ、あまり遊びすぎて。目的を見失わないようにしてくださいよ?」
にっこりと語りかけていたりする。
「それでは、ほどほど…ということで」
「頼みましたよ」
「お任せを」
そんな簡単なやり取りの後、精神世界面へと移動し、そのまま姿を掻き消してゆくゾロムの姿が。
ゾロムが移動していったのを確認し、そしてしばしその場にたたずみつつも、
やがて紅い法衣とマントを翻し、そのまま部屋奥へと引っ込んでゆく。
そんな光景が、塔の内部において見受けられていたりするけど。
未だに重要なことにきづいてないのよねぇ。
まったく……
一方で、
「ふっ。ずいぶんと大掛かりなお出迎えだな」
待ち構えていたディルギアにと言い放つゼルガディス。
そんなゼルガディスの挑発に。
「まあ、これくらいしないとな」
にやりと笑って何やらいっているディルギア。
そんな二人のやり取りをさえぎるかのように、
「ああっ!無視するなんて、やはりあなたは悪ですね!さあ!スポットさん!今こそ改心のときですっ!」
などとディルギアに対して言っているアメリア。
そんなアメリアの言葉に、
「俺の名前はディルギアだぁぁあ!」
面白いことに叫んでいるディルギア。
「あらあら。アメリア♡まだ、こいつはルナに拾われてないんだから。その名前は付けられてないってば」
そんなあたしの言葉に。
「ス……スポット……ぷくくっ……」
思わず思い出し、笑いをこらえているゼル。
「誰だ?そのルナってゆうのは!?って、どうして俺が人に飼われなくちゃいけないんだ!」
ディルギアといえば、などと一人わめいていたりするが。
そんなあたし達の会話をききつつも、
「……ね~ちゃんなら拾うかも……」
よく捨ていぬとかネコとかいろんなもの拾ってくるし。
などと思いつつ、しみじみいっているリナ。
「でもルナさんに拾われて犬小屋につながれてたスポットさんにはかわりないですっ!」
きっぱりはっきり言い切るアメリアに対し、
「だからっ!俺はそこいらの捨て犬じゃない!」
話題が外れていることに気付かずに、そのことに対して抗議しているディルギア。
というか…話題がずれていることに完全に気づいてないし。
そもそも、呪文を唱えているシルフィールにすら気づいてないし。
「浄化結界!!」
一人冷静に状況を判断し、ぶつぶつと呪文を唱えていたシルフィールはといえば、
すでに呪文の詠唱も終り力ある言葉を解き放つ。
カッ!
シルフィールの放った精霊呪文にて、
そこらあたりに隠れて潜んでいた低級アンデットやスケルトン達はこぞって消滅してゆくが。
その様子にすらディルギアは気づくことなく、彼の関心は今の会話の内容のみ。
そしてまた、
「何だ?そのスポットというのは?」
疑問に思いつつアメリアたちにと問いかけているこちらの世界のゼルガディス。
そんなゼルガディスの質問に。
「ああ。エルの世界のディルギアさんね。
ある出来事の一件以後、リナの姉に当たるルナ=インバースさんに拾われてるの♡
そして、リナの実家の裏庭で、ちょっとした犬小屋に太い鎖で繋がれて飼われているのよ。
で、ルナさんがつけている名前がスポットっていうの♡」
にっこりとそんなゼルガディスの質問に答えているユニット。
「よく調教が行き届いてますよねぇ。あのスポットさんは」
スポットを思い出し、しみじみいっているゼロスたけど。
そんなあたし達の会話をきき、
「だ…誰が人に飼われるかぁぁぁぁっ!!嘘をいうなっ!く…くそ!やれぃ!」
顔を真っ赤にして怒鳴り、憤慨しつつディルギアが合図を送ると、
消滅しなかったものたち…即ち、トロルなどが一斉にと襲ってくる。
本気で相手の力量すら測れてないし。
そんなディルギアの様子をみながらも、にこにことしつつトロルたちをあっさりと倒しているゼロスに、
「正義の裁きを受けなさいっ!直伝!平和主義者クラッシュ!」
どごっ!
当身を食らわせて、そのまま素手で倒していっているアメリア。
「きゃぁっ!いやぁ!こないでぇっ!青魔烈弾波!!」
何やら悲鳴をあげつつも、呪文をところかまわずに放っているシルフィール。
そしてまた、軽くため息をつきながらも、
ザシュ!
剣に術をかけて戦っているゼルに。
「さて。……ディルギア、覚悟はいいか?」
詰め寄っているゼルガディス。
しばしそんな遊び…もとい、戦闘の最中。
「っ!?リナっ!」
ガウリイが気配に気付き、リナが今いる場所から彼女をすばやく抱きかかえて後退する。
「ちょっとっ!何するのよっ!」
リナが抗議の声を上げると同時。
「……ほぅ、若いの。どうやら勘だけはいいようじゃの?」
いって。
ゆらり…
と虚空が歪み、そこから出現してくる黒っぽい人型のそれ。
どうでもいいけど…そのぼろきれのような格好はやめなさいよね…
せっかく自力で具現化してる、というのに……
「……おや」
その姿をみて、ゼロスがつぶやき。
この世界のゾロムさんですか。
なるほど。
どうやらこちらのレゾさんに仕えているようですねぇ。
などと思っていたりするけども。
だがしかし、そんなゼロスのことにすらまったく気づいてないし…こいつは……
ゼロスにまったく気づくことなく、あたしとリナを交互に見渡し、
そして。
「…はて?どちらがターゲットなのかな?まあいい。両方を倒して、賢者の石を手に入れれば……」
そんなことをほざいていたりする。
ゾロムごときの実力じゃ、無理だってば♡
「何ものです!」
出現したそれに対して言い放つアメリアの台詞に。
「ええと。冥王様の配下のかなり下っ端に位置している、ゾロムさんです」
にこにことしながら、アメリアにあっさりと答えているゼロス。
そんなゼロスの説明を耳にいれ、
「?どうやら人間にも我らの上層部のお方と同じ姿をしている人間がいるようだな。
あのゼロス様と同じ姿をしている人間とは……」
そういって、ゼロスをちらりとみているけど。
だ・か・ら♡
ゼロスには変わりないのにねぇ♡
「……そ~いえば、忘れがちなんですけど。ゼロスさんって…これでも高位魔族なんですよね…」
ふと今更ながらのように言っているアメリア。
何やら、リナさんといつも一緒でそのことをときとま忘れそうになりますけど。
などと思っていたりする。
「まあ、リナの前では。ただの使いっぱしりだからな」
そんなアメリアの言いたいことを察してしみじみと、的確なことをいっているゼル。
そんなアメリアとゼルの会話を聞き、
「うぅ……どうせ、どうせ僕なんか……
いつも上司の命令には逆らえませんし……しかたないじゃないですか……」
丁寧に、人魂オプションまでくっつけてうづくまり、木の根っこにのの字を書いていじけるゼロス。
「……なるほど。レゾの手先には、魔族もいるってことね」
とりあえずそんなゼロスは無視し、きっと浮いているぼろきれのようなそれをにらみつけているリナ。
それの出現をうけて、にやりと笑い、
「ふ。貴様らには勝てる要素はないぞ?」
言い放つディルギア。
レゾ様配下の魔族に勝てるものなどいるはずがない。
そんなことを思いつつ、勝利を確信しているようだけど。
だがしかし、ディルギアがそう言い放つと同時。
「……どうかな?」
がさりと、茂みを掻き分けて出現する二人の男性の姿が。
あたし達としてはよく見知っている姿なんだけど。
こっちのリナは知らないからねぇ。
まだ♡
「おお!ロディマス!ゾルフ!」
その姿をみてディルギアがさらに勝利を確信して何やら叫ぶ。
が。
つかつかつかと、そのままゼルガディスの方にと歩いてくる二人だし。
そして、
「お探ししましたぞ。ゼルガディス殿」
何やらいいつつも、ゼルガディスの前にと膝まづく。
そんな二人の様子をみて驚愕し、
「ま…まてっ!ロディマス!まさか貴様達……レゾ様を裏切る気か!?」
などといっているディルギア。
ほんと、わかってないし。
そんなディルギアの抗議に対し、そちらにちらりと視線をむけて立ち上がり、
「愚かなっ!儂が忠誠を誓ったのはゼルガディス殿のみ!
赤法師なぞというわけのわからない輩ではない!」
きっぱりはっきりとディルギアに向かって断言していたりするロディマス、と呼ばれた男性。
ちなみに、出てきた二人はアメリアは以前とある一件でであったことあるし。
この場でであったことがないのはこちらの世界のリナのみ。
シルフィールもあったことあるしねぇ。
レゾの一件以外のときに♡
まあ、それはそれとして。
そんなロディマスに続き、
「ふ。そういうことだ」
いって。
ディルギアにこれまた対峙する、未だに全身を未だに包帯で覆っているゾルフ。
だからぁ。
回復くらいしなさいよね…こいつは……自力で……
ディルギアとしては、思わぬ伏兵に驚き、さらには驚愕しながらも。
「く……くそ!こうなったら全員まとめて始末してやる!」
などとあたし達に対していってくる。
「ふ。できるものか!」
そんなディルギアにきっぱりと言い切っているロディマス。
面白いことに、こちらはこちらで完全に自分達の世界にのみ浸っているこの世界のメンバー。
あたし達はというと。
「魔族までかり出すとは!やはり悪ですね!いきます!!得意技!」
ゾロムの出現をうけ、びっと浮いているそれを指差しつつ、
すちゃ。
なれた手つきで懐からメガホンを取り出し。
「人生ってすばらしい!」
いつものごとにくはじめているアメリア。
アメリアのこの精神攻撃って下っ端にはけっこう有効なのよねぇ。
情けないことに。
まあ、竜族やエルフ族の冗談ほどじゃないにしても。
「……ぐぅ!?」
いきなりこういう攻撃がくるとはおもってなかったゾロムは、思いっきり顔をしかめていたりするけども。
「ふふ。あなた達魔族にとって、人の『生の賛歌』が効果があるというのは知っています!
さあ!今こそ魔族なんかやめて真人間になるのです!人生ってすばらしい!いきてるってすばらしい!」
思いっきり、魔力で精神世界面にも干渉を強めることが出来るメガホンで言っているアメリア。
ちなみにあたしもちょっとこれには干渉していたりするけども。
「ぐ……ぐぁ!?」
なぜか、この程度で本気にダメージ受けていたりするゾロムだし。
ああもうっ!
いくら下っ端とはいえ情けないったら!!
そんなアメリアとは裏腹に。
「大丈夫だったか?どこか怪我は?」
リナを心配しまくっているガウリイ。
怪我も何も、攻撃がくるまえにガウリイがリナを抱きかかえて避難させたでしょうにねぇ♡
ふふ♡
「だ……だぁ!人を子供扱いするなぁ!//」
すっぱぁぁぁん!
そんなガウリイに対し、顔を真っ赤にしたリナのスリッパ攻撃がガウリイの顔を直撃する。
「ま……まったく……」
片手にスリッパをもったまま、そっぽを向くリナに対し、
「……顔が紅いぞ?」
突っ込んでいるゼル。
リナと同じ容姿なのにこの反応は…何か怖いものがあるが。
などと思っているようだけど。
「ほっとけぃ!」
そんなゼルに対してすかさず反論しているリナ。
「なるほど。あのリナが照れたらこういう表情をするのか」
しみじみとつぶやいているゼル。
「ふぅぅん。ゼルちゃん?どういう意味かしらねぇ?その怖いものがある。とかいったい?ん?」
あたしの言葉と、
すばこぉぉん!
そんなゼルに対してリナが拾ってきた子供の頭程度の石がゼルの頭を直撃する。
それをうけて、その場に何やら倒れているゼルがいたりするけど。
ま、関係ないし。
しみじみ納得しているゼルに対して。
そんなあたし達のやり取りは『ま。リナだし…』で済ましつつ、
「さて……と。今度はオレの出番だな」
いって、懐から針を取り出しているガウリイ。
ガウリイってば未だに捨てずに以前つかっていた針をそのまま持っていたりするのよねぇ。
だからそれを使っているようだけど。
そんなガウリイの様子にまったくきづいていないゾロムやリナ。
「ぐぅ……くぅ!」
「あら。趣味がいいとはいえないわね」
瘴気を収縮させて唸りながら、姿を変えてゆくゾロムに対し腕をくみ言い放つリナ。
「ふ……お遊びはここまでにしておこう……」
そんなリナのあからさまな挑発に対して余裕の表情をうかべ、
そのまま何やら残った力を振り絞り姿を多少かえてゆく。
当人からしてみれば、巨大化しているつもりらしいんだけど。
手を四は本ほどはやし、しかもそれをのばして一回りくらい大きく姿をしたところで、
何も変わりはないというのに……
そんなゾロムの姿をみつつ、ため息をひとつつき。
「ふぅ。やれやれ……だから考えのない下級の存在は困りますよねぇ……」
などとしみじみといっているゼロス。
たしかに。
ほんと意味がない行動だしね。
「?ゼロスさん?どういう意味ですか?」
そんなゼロスの言葉の意味がわからずに、きょとんとして聞いているシルフィール。
シルフィールもまた、様々な部下…もとい腹心たちを見慣れているので、
多少の下っ端魔族程度には以前ほど驚かなくなっていたりする。
「別に姿などを変えなくても。
そもそも普通の人間に、純粋な精神生命体である魔族に勝てるわけなんかないじゃないですか。
……まあ、特例もいますけどね」
そんなシルフィールに対して、丁寧に説明しながらも、一言付け加えているゼロス。
「でも、いいんですの?ほっといて?」
たしかにリナさんみたいな例外のかたもいますし。
それに赤の竜神の騎士様とか。
などと思いつつも、ゼロスに問いかけるそんなシルフィールに、
「僕としては、こちらの世界にはあまり干渉はしたくないですし。
まあ、エル様に向かっていくようであれば即刻排除はしますけどね♡」
にこやかにいいつつも、付け加えるようにぽつりと小声で。
「……もし、それで僕達の世界にとばっちりが回ってきたら…それこそ、大変ですし……」
そんなことをつぶやいていたりするゼロスだし。
ほほぉう。
「あら♡ゼロス。どういう意味かしら♡」
「ひぁぁ!すいませぇん!」
そ……そういえば。
この御方には、考えていることなんて全てお見通しでしたぁ!ひぇぇぇ!
何やら内心畏怖しつつも、かなり怯えているゼロスだし。
そんな会話をしているあたし達の横ではガウリイが剣の柄だけをもちゾロムに向かって言っていたりする。
「ちょ…ちょっと!?ガウリイ!?何を考えてるのよ!?」
そんなガウリイをみて、自分がどうにかするしかない。
と思い叫びつつ、
「黄昏よりも暗きもの、血の流れよりも赤きもの……」
呪文の詠唱を始めるリナ。
そういや、リナにはまだ説明してなかったわね。
ふふ♡
「ふっ。お若いの。それでどうにかできる……とでも?」
柄だけを握って向かってくるガウリイをみて笑っているゾロム。
というか、気づきなさいっ!
こっちの世界のこいつも気づいてないし……
気付きなさい!
それも一応魔族の仲間なのよっ!
Dの世界のやつだけど!
お母さん、悲しいわっ!
そんなゾロムの言葉をききつつも、にやりと笑い。
「ふっ。こうするのさ。『光よっ!』」
ヴヴゥゥゥン……
ガウリイの声とともに、剣の柄から光の刃が出現する。
こっちの世界のやつとはいえ、ガウリイ、あれ使い慣れてるからねぇ。
「な゛…ひ……光の剣!?」
「……な゛!?」
ガウリイが手にした剣の柄より光の刃が出現したのをうけ、
同時に驚愕の声を上げているリナとゼルガディス。
「まあ、相手がガウリイじゃあな」
「というか、かなりリナさん達にしごかれてるようですしねぇ」
そんなガウリイをみつつも、それで済ましているゼルとアメリア。
「やっぱりガウリイ様にはあれがお似合いですわ」
どこか違うことをいってしみじみといっているシルフィール。
「……な゛!?」
光の剣?!
今の今まで気づいていなかったゾロムはといえば、それをみて驚愕の声をあげるが。
時すでにおそし。
というか、ガウリイの今の腕にこいつごときがかなうはずもないけど。
「でゃぁぁぁっ!」
ざしゅっ!
「ぎ……ぎゃぁぁぁぁあ!!」
ガウリイの掛け声とともに、あっさりと一撃で分断され断末魔の悲鳴を上げて消滅しているゾロム。
くすっ。
だ・け・ど♡
あっさりと消滅させるのも面白くないしね。
ふふ♡
「……な゛!?…なぜ貴様がここに!?」
今、確かに儂はあの男がもっていた光の剣にて倒されたはず…だが?
そんなことを思いつつ、目の前にいるあたしに驚いているゾロム。
アメリアたちには気づかれないように、表向きは目をつむっているだけのようにしているけど。
「まあ知らないとはいえ♡このあたしに攻撃を仕掛けようとしたことは紛れもない事実だからv
それなりのお仕置きはうけてもらうわね♡」
混沌に沈みゆく前に捕えて言い放つ。
「……な゛!?」
あたしの言葉をうけ、なぜか恐怖で彩られつつも、
「あ……あなたは…!?まさかっ!?」
【あたし】にようやく気づいて、そのまま恐怖のあまり自我すらまでも完全消滅させていっているゾロム。
ほんと、情けないったら…
で・も♡
簡単には消滅なんかさせないから。
ふふ♡
「エル。終わったの?」
目を閉じているあたしに言ってくるユニット。
「まね。ちょっと、声をかけただけで。その、本質の構造から何から何まで。消失したけどね」
そんなあたしの言葉に。
「…いくら下級魔族とはいえ…情けないわね……」
「…そね。くぅぅ!悲しいわ!だからそのまま再生させてじっくりとお灸はすえといたけど」
そんなどうってことのない会話をしているあたしとユニット。
「ひ…光の剣……あの、【ザナッファーをも一撃で倒した。】という…あの伝説の……」
ガウリイが手にしている光の刃をみて、目を丸くしていっているリナ。
「…やっぱり。使い慣れているだけはあるな。こいつは」
刃を収めつつも、そんなことをつぶやいているガウリイ。
どうやら以前までもっていたあいつと比べているようだけど。
そりゃ、どっちも同じ存在だしね♡
しばし、呆然とそんなガウリイを眺めつつ、だがしかし。
「ガウリイっ!その剣売って!!」
きっぱりはっきりと言い切っているリナ。
どごめしゃ!
その言葉に思わず、対峙していたゼルガディスとディルギアたちと。
そして。
アメリア、シルフィール、ゼルがこけていたりする。
ものの見事に同じような反応だし。
「あ……あのなぁ……」
「ねえ!売って売って!銅貨十枚で売って!う~ん!あたしってばふとっぱらぁ」
疲れたような声を出すガウリイに、いってねだっているリナ。
「駄目だ。これはお前を守るために必要なものだからな。これから後のためにも」
そんなリナの様子に苦笑しつつも、きっぱりはっきりいっているガウリイ。
「は?」
そんなガウリイの言葉の意味がわからずに、間の抜けた声を出しているリナ。
「それに。これは預かりものだし。そのうちに元の世界に戻すようになると思うし。
それまではこの剣で、ずっとリナを守ってやるからな」
「……はい?」
そんなリナにとにこやかに言っているガウリイの言葉の意味はまったくしていないリナだけど。
ま、ガウリイの告白というか周りの冷やかし云々はあたし面白くなくなるから削除してるし♡
リナの記憶から♡
ふふ♡
と。
『えええええぇっ!?あのガウリイさんが覚えてた!?あのダークスターの一件を!?』
「なに!?あのガウリイがそんなことまで覚えてるだと!?これは天変地異が起こるか!?」
アメリアとゼロス、そしてゼルの三人が、そんなガウリイの言葉に反応して叫んでいたりする。
「あ・・あのなぁ!おまえら、オレを何だと思ってるんだぁ!」
そんな彼らの言葉に対して、思わず文句をいうガウリイの言葉に、きっぱりと。
『くらげです』
アメリア、ゼロス、シルフィールの声が重なってるけど。
「し……シルフィールまで……」
シルフィールまでがきっぱりと言い切ったのをうけて、多少何やらいじけるガウリイはひとまず無視。
だがしかし、そんな彼らの会話をきき。
「…ちょっとまていっ!何よ!その闇を撒くものっていうのは!
も…もしかしてもしかしなくても、姉ちゃんから聞かされている異世界の魔王じゃないでしょうね!」
その言葉に反応し、何やら叫んでいるリナだけど。
「そ~ですよ」
そんなリナの言葉をあっさりと肯定し、
「……というか……いったい……。リナのお姉さんって…何を教えているんですか?」
多少疑問を感じていっているアメリア。
こちらのリナにしろ、私達のほうのリナさんにしろ。
などと思っているようだけど。
「ま……まあ。知識は多いことにこしたことはないって、いろいろと仕込まれているわよ。
……そう。色々と……ね……」
最後の方は顔を真っ青にして、わなわなと震えつつ言っているリナだけど。
そんなあたしたちのやり取りをみつつも、なぜか唖然としているゼルガディスたち。
そんなあたしたちの横では、なぜか気絶しているディルギアの姿が。
ちょっとしたゾロムの余波をよけきれず、なぜかその体ごと貫かれていたりしたようだけど。
ま、別にこいつはトロルの再生能力も引き継いでいるから問題ないし。
最も、死んだら死んだで生き返らせればいいことだし…ね♡
「まあ。そんなことより。オレのモノはお前のモノでもあるから。心配しなくてもいいさ」
何やら面白いことをいいつつも、リナににこやかにいっているガウリイ。
そんなガウリイの言葉に、
「んじゃ、ガウリイは光の剣のおまけね♡」
光の剣をもっていて、さらには腕もそこそこあるようだし。
何よりも伝説の光の剣!
どうにかして手にいれたいし。
そんなことを思いつつ、にっこりとそんなガウリイにといっているリナ。
「……リナぁぁぁぁぁ……」
ガウリイの言葉の裏をまったく意図せずに、にこやかに言い切るリナに対して、
何やら情けない声をだしているガウリイがいたりするけど。
ふふ。
「……告白って……気づいてないわね♡」
「まあ、リナだからねぇ♡」
くすくすと小声で話し合っているあたしとユニット。
本当、面白くなってきてるわよね♡
一方、そんなあたしたちの様子をとある場所から水晶に映し出して視つつ、
「ほう。……ゾロムが倒されましたか。……まさか、光の剣を持っているとは…ね」
どうでもいいけど、
わざわざ水晶に映し出さなくてもレゾは目がみえないんだから、精神世界面を通じてみれば問題ないでしょうに。
というかレゾには簡単なことなのにねぇ。
水晶はただの形だけの物なんだし。
彼はただ、【水晶】という媒体を通じてこちらの様子を精神世界面より覗いているだけ。
それゆえに、視界云々はまったく関係ない。
「……ふむ。どうやら彼等の言っていることは本当のようですね。
彼等はどうやらここの世界の人間ではないようですね……」
精神世界面を通じて感じるその魔力の多少の違いから、それを見抜いているレゾ。
魔力の違い、といってもそれほどかわらないけど。
多少力の質が異なるだけで。
「まあ、いいでしょう。それなら手がある…というものです……」
覗き見た気配から、とあることを即座に見抜き、一人作戦を考えて一人ほくそえむ。
二人のゼルガディスを利用すれば…私の目も必ず……
などとおもっているようだけど。
というか。
未だに気づいてないからねぇ。
どうして自分の目がいろいろと試して開かないのか。
ということに。
彼と同じ症状の女の子がいた、というのもあって彼は意地になっているようだけど。
というか。
彼女の目が開かないのは、レゾに同調してるから開かないだけなのにね。
元々あいつはひとつだし♡
ほくそ笑みつつも、そのままその場からレゾは姿を掻き消してゆく――
「んっふふふふ!ご飯だぁぁ!」
「ご飯ですぅ!」
目をきらきらとさせているリナに、これまたうるうると瞳をさせて言っているアメリア。
敵襲も滞りなく何なく通り過ごし、次の町で昼食タイムとしているあたし達。
「んっふふ。最近、まともに食べてなかったから。さぁ…食べるぞぉ……」
運ばれてきた食事に目を輝かせながらいい。
「いっただきまぁぁす!」
そのまますかさずに、ローストビーフにかじりついているリナ。
ちなみに、それってガウリイに運ばれてきた品物なんだけど♡
「ああ!ずるいぞリナ!それはオレのだ!」
「ふん!あんたのものは、あたしのものなんでしょうが!」
「それとこれとは話が別だぁっ!」
ガッキィィィン!
リナとガウリイのフォークとフォークがぶつかり合う。
やっぱりこの食事合戦みないと楽しくないわよねぇ。
あたしとのときはガウリイ、ここまでしてとってこようとはしないし。
「ああ!?早く食べないと私達の分までなくなっちゃいますよ?ゼルガディスさんたち!」
そんなリナとガウリイのやり取りをみて、アメリアがそんなことを言っているけど。
そんなガウリイとリナの様子を唖然としてみつつ、
「…な……なんか…やけに息があってるな…こっちのリナとガウリイは……」
そんなことを言っているゼルの姿。
くすっ。
まあ、本来のあるべき姿なんだけどねぇ。
これが。
「まあまあ。そんなことより。それよりも私達も食事にしましょ♡」
にこやかに、そんなゼルの声をさらりと流し、にっこりと微笑みながら、
ウェイトレスにスペシャルランチの注文をしているユニット。
そんなあたし達の様子をみつつ、
「しくしく…お…お金が……」
腰につけている袋を取り出して手持ちのお金を勘定しているゼロス。
まあ、といっても。
袋自体もまたゼロスの一部なんだけど。
精神世界面にとひとまずおいてある品物を、袋を通じて出し入れしていたりするのよね。
かさばるものとか得に。
まあ別にいいけど。
「大丈夫ですわ。もしお金がなくなったとしても。ゼロスさんがオリハルコンをとってくればいいだけですし」
そんなゼロスのつぶやきに、さらりと当たり前なことを言っているシルフィール。
今までもそうしていたしね♡
「そうそう。またあの格好で採掘してきなさいね♡」
シルフィールの言葉をうけて言うあたしの言葉に、
「そ…そんなぁぁぁぁ!」
なぜか、食堂の中。
ゼロスの情けない声が響き渡るが、ひとまず無視。
とりあえず。
食事をしがてら、互いに簡単な自己紹介を改めてすることにし、
それぞれに自己紹介タイムをもうけてゆく――
「あ。あたしとリナ。名前も同じ『リナ=インバース』だし。
あたしのことは、呼び名『エル』と呼んでもいいからね♡」
簡単な自己紹介の後に、とりあえずリナ達にというあたしに対し、
「そ…!?そんなことを簡単に言わないでくださいぃっ!エル様ぁぁ(涙)」
なぜかゼロスが悲鳴に近い状態で何やら言ってくるけど。
「あら。別にいいじゃないですか。ゼロスさん」
そんなゼロスににこやかにいうユニットに対し、
「僕の身が持ちません!」
きっぱり。
何やらきっぱりと言い切るゼロスだし。
「へぇぇぇ♡じゃあ特訓しましょうか♡」
楽しそうにいうユニットの視線に気付いたのか。
「……え、遠慮させていただきます…(汗)あ。僕、ちょっとオリハルコンを調達してきますね……」
いいつつ。
あわてて席を立ち。
人気のない場所にいって、空間移動しているゼロスだし。
あたしの言いつけ。
ということもあり、きちんとあの格好。
即ち、ツルハシ片手に掘るつもりらしいのが何ともよろしい。
「でも、何で『エル』さんって呼び方でもいいっていうんですか?リナさん?」
ときたまゼロスさん達がそんなように呼んでますけど。
疑問に思いつつ、あたしに問いかけてくるアメリア。
そんなアメリアの素朴な疑問に対し、
「とある世界ではね。私の名前の頭文字。『LINA』と表示するからね。その頭文字♡」
軽く水で机に文字をかき、その呼び方を教えておく。
まあ、嘘ではないし。
本当は、あたしの本名をとある世界で表した頭文字でもあるんだけどね。
エルという呼び方は♡
「なるほどな。確かに。どっちもリナだとややこしいな」
何かそれ以外の意味もあるような気もするが、だがしかし。
同じ容姿のリナ=インバースがいることは紛れもない事実。
まあ、年齢は異なるみたいだが。
もしかしてこのリナもコルセットうんぬんでスタイル押さえているのかもしれないしな。
そんなことを思いつつも、感心した声を出しているゼル。
「まあ。たしかにどっちもリナだし。ややこしいかも知れないわね。ゼル一号の言うとおり」
そんなゼルの心情は知るはずもなくも、たしかに『あたし』が二人。
というのは紛れもない事実だし。
等と思いつつ、さらっといっているリナ。
「だ……誰が一号だっ!誰が!」
そんなリナの言葉に、すかさず突っ込んでいるゼル。
だがしかし、そんなゼルの言葉をあっさりと無視し。
「で、そっちがゼル二号ね。はい。決定!」
きっぱりと断言しているリナ。
「あ。それ便利♡」
そんなリナに同意しているユニット。
「たしかにね♡」
続けて同意するそんなあたしの言葉に、
「「あ……あのなぁ……」」
同時に何やらつぶやきつつも、もはや言い返す気力すらなくなっている二人のゼルガディス。
そんなやり取りをみつつ、
「あ、アメリアさん。ここの世界の私達に会った時の呼び方を今から考えておきませんこと?」
つつぅ……
と、なぜか汗を流しつつアメリアに話しかけているシルフィール。
「き…奇遇ですね。私もそ~おもってたところです……」
そんなシルフィールの言葉に目を泳がせつつも言っているアメリア。
いくら何でも一号、二号と呼ばれるのはいやですし……
などと、完全に二人の思考は一致していたりする。
判りやすくていいじゃない♡
いくらなんでも。
抗議の声を出すものの、やがてふうっ、とため息ひとつつき。
「まあ抗議しても無駄だろうな……」
どうやらこのリナも俺たちのほうのリナと性格は同じというか似ているようだし。
などと思いつつ、悟ったようにあきらめの声をだすゼルに、
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
唖然としているゾルフとロディマス。
そんなことが本当にあるのか?
それにシャザード=グランディ…って。
さらにはゼルガディス殿が二人……
それに魔王って……
あたし達の説明をうけ、未だに二人して多少混乱しているようだけど。
この程度のことで混乱が続くようじゃ、まだまだね♡
「で?話は変わるが、俺に賢者の石を手渡す気はないか?」
とりあえず、あまり深く考えないことにして、リナにと問いかけるゼルガディスの言葉に。
「ないわね。復讐のためなんてナンセンスよ。それより今はともかく、魔王復活の阻止が大事よ!」
今の説明で簡単にあたしたちの世界の経緯…つまりはあたしが遊んでいる世界の経緯も話している。
それゆえに、かなり簡単にレゾの中にSが封印されていたこととかもはなしておいたんだけど。
それをうけて、ぴしっと言い放ち、だがしかし。
そのまま言い放ちつつも、ウェイトレスにメニューを片っ端から二十人前づつ頼んでいるリナの姿が、
町の食堂の中、見受けられてゆく。
さってと。
ひとまず簡単な説明はしたし。
とりあえず今日はこのまま宿をとり、全員体を休め、明日早く出発することにし。
そのまま食事が済んだあと、宿にと向かってゆくあたし達。
明日、目指すはレゾが拠点にしているとある塔。
ふふ♡
楽しくなりそう♡
-続くー
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あとがき:
薫:・・・次回!Sの復活です!
・・気付けよ・・いくらなんでも・・S・・・・・・エル様に・・・・(滝汗)
ま・・・まあ・・・いーけどさ(自業自得だし・・)
エル:まったく。いくら姿を変えているとはいえ。
どうして、あっちのSもこっちのSもこのあたしに気付かないのよ!
薫:・・・そりゃ・・。
気配かくしてらっしゃったら・・・・・・・誰にもわかりませんって・・(汗)
姫:それはそうと。
テレビ版では、このS偏・・あと、2話で終わりだけど?それで終われるの?♡
薫:・・・さ・・さぁ?(まてこら!)
まあ次の話。つまりは『フィルさん登場の巻き』が考えている中では結構好きかもv(まて!)
そこで。ダブルアメリアになるし・・・。
その後のサイラーグ偏では・・ダブルシルフィールになるし・・。
ま・・まあ、おいおいと・・・。
エル:それはそうと!あんたは、たまっている小説や、リレー!いい加減に打ち込みなさい!
薫:し・しまった!!?やぶへび!?(滝汗)
そ・・それでは!!!
(エル様達の機嫌をとりつつ・・とある小説の打ち込みに向かってゆく、薫の姿がみえて・・・幕・・・)
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