まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら

こんにちわ♪
そ~かぁ……来週が五話かぁ……よっし!頑張るぞ!!!!(こらこらこら!)
というわけで♪三話なのです♪
もし、暇があれば。アニメ、無印スレイヤーズと照らし合わせて見てくださいなv(お゛ーい!!)
それでは、いっきます!!

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スレイヤーズ・フォーエバー 第3話  ~ゼルガディスとゼルガディス~

「うう……」
なぜか、完全にいじけていたりするゼロスはほっておくとして。
「ゼロスさん!かなり似合ってましたよ!土木建築でも十分に働けます!
  というわけで!魔族なんかすっぱりやめて真人間になりましょう!」
完全にいじけているゼロスに、ににこと説得を繰り返しているアメリア。
まあ、いつもの光景だし。
のどかな街道筋。
のんびりとアトラスにと向かってゆく街道の一角で、ほのぼのとそんな会話をしているあたし達。
「まあまあ、いいじゃないのよ。でも、笑わせてもらったわ。ほんと。で、ゼロスだっけ?それでvそれ、ちょうだいvv」
――ごげっ!
リナがゼロスの目の前にと顔をだし、今だにデモンブラットをねだっていたりする。
おもいっきり、その場にこけているゼロス。
「で…できませんって!それに第一!これは、僕達の次元率の魔王様達をあらわしているものです!
  ここでは多分、ここの僕が同じものもってるはずですし!」
なぜか、あたしと同じ容姿だというので。
あわてて、そう暴露しているゼロスがいたりするけども。
「それより、そろそろお昼だし。どうする?エル?」
ふと空を見上げていうユニット。
みれば、太陽は上空にと差し掛かっていたりする。
「そ~ねぇ。とりあえず近くの食堂ででもお昼にする?当然、代金はゼロス持ち♡」
あたしの言葉に。
「あ!それいいですね!」
「そ~いや、腹へったなぁ……」
「もうそんな時間なのですわね」
賛同しているアメリア・ガウリイ・シルフィール。
「うう…」
本気で涙を流しているゼロスの肩をぽんぽんと軽く叩き、
「……お前も大変だな……」
そういうゼルの目もまた笑っていたりする。
「いいんです……いいんです……ど~せ、ど~せ……エル様には逆らえませんから……」
なぜか。【エルと呼んでいい。】といえば、様づけしているゼロスだけど。
「でも、ゼロスさん?どうして、リナさんのことを『エルさん』とお呼びするとき、様をつけるのですの?」
ふと疑問に思い、問いただしているシルフィール。
「僕はまだ滅びたくありません!」
どきっぱり!
何やらゼロスはきっぱりと言いきってるけど。
ほぉぉぉぉう……
「ふぅぅぅぅぅん♡」
「魔族なのに、そんなことをいうなんてねぇ♡」
にっこりと微笑みかけるあたし達。
「ひ…ひゃぁぁぁぁ!?」
どがざしゅ!
虚空から出現したスコップや棘月ハンマーが、
まともにゼロスに突き刺さっていったりするのは、まあ気のせいでしょうv
「……(汗)」
……よく滅びないよなぁ…本当にゼロスのやつ……
そんなことを思っているガウリイがいたりするけど。
「さ、こんな物体はほっとして。食事にしましょv」
「それもそ~ですね」
「そうね。魔族にも人権なんてないんだから」
あたしの言葉にうなづきつつ。
なぜか、倒れ付しているゼロスはほっといて。
街道筋にある、近くの宿屋の一階にある食堂にと進んでゆくあたし達一行。
しばらく、なぜか倒れているゼロスに、カラスとかが群がっていたりもするけども。
まあ関係ないし♡

「う~ん。ここのニョヘロンの焼肉、おいしいわぁ♡」
焼肉定食を頼み、とりあえず全員でお昼ご飯。
「あああ!ガウリイ!それ、あたしのお肉ぅ!」
「う……(汗)ぴ…ピーマンを……」
意図的にピーマンをよけていたのに気付いたリナが、ガウリイのお皿にピーマンをてんこ盛りにし、
ガウリイが硬直している間に、すかさず箸を動かしていたりする。
「おいしいですね。ゼルガディスさん」
もくもくもく。
「ああ、そうだな……。……しっかし…いい勝負だな……ガウリイとここのリナは……」
そういいつつ、リナとガウリイの食事争奪戦いをみて何やら溜息ついているゼル。
そして。
かたん。 
「あれ?ゼルガディスさん?」
ふと席を立ち上がったゼルにと問いかけるアメリア。
「……トイレだ」
「あ。そ~ですか」
ゼルが席を立ち、机から離れ席を外したすぐ後。
―ばたん!
扉が開く音がし。
みれば、全身を包帯だらけにぐるぐるまきにしている男がずんずんずんと店の中にと入ってくる。
「みつけたぞ!貴様だ!…って!?……姉妹だったのか!?」
あたしとリナの姿をみて、そんなことをほざいているけども。
「人違いよ。私、ソフィアってい~ます♡」
ぶりっこして、話をそらそうとしているリナ。
「とぼけるな!俺ははっきりと覚えている!先日、盗賊のアジトからごっそりとお宝を奪っていったやつだ!」
「・・・・・・」
ここのリナ(さん)も、同じ趣味なん(だな)(ですね)。
そう納得しつつ。
「あ。これ、もう焼けてますね」
「あ、アメリアさん。これなんかももうよろしそうですわよ」
いいつつ完全に無視し、食事の続きをしていたりする皆。
「む…無視するなぁぁ!」
そんな男の台詞に。
「何よ?人の食事の邪魔する気?じゃ、表にでなさい」
リナがいうと。
「い…いや。それは、ちょっと…遠慮したいなぁ…と」
リナの実力を測りかねているこの男性――ゾルフはすでに逃げ腰。
「ま…まあいい。ここで出会ったが百年目!決着をつけてやる!」
いいつつ。
パチン!
ゾルフが指を鳴らすと。
どぐわがしゃ!
扉を破って、進入してくるトロルたち。
「――トロル!?」
まあ並の戦士などでは、なぜか歯が立たないといわれているトロル。
再生能力が高く、ちょっとやそっとの怪我や傷は瞬時に再生されるといわれている種族。
「ふはは!どうだ!恐れ入ったか!」
勝利を確信しているゾルフに。
「人が平和にお食事さんを楽しんでいるところへの乱暴狼藉!
   すなわち、人はそれを悪といいます!このアメリアが天に代わってお仕置きいたします!」
とぅっ!
――ぺしゃ。
椅子から勢いよく飛び上がり、高さがなくてそのまま顔から床に突っ伏しているアメリアの姿。
「ふ~ん」
無視しようとするリナに向かいトロルが仕掛けてきて。
がっしゃぁぁぁん!
それをうけ、机の上の食事が盛大に床に散らばっていたりする。
「あ……あああ!私の焼肉ぅぅ!お…おにょれ!ゆるさん!」
食事がダメになったのをみて怒りに燃え。
しゅた!
軽い身のこなしでトロルたちの間をすり抜けつつ魔法をかけてゆくリナの姿。
食事時はよくないわよねぇ。
マナーがなっていないったら♪
一時後。
「よっと。只今ぁ」
「お帰り。リナ」
手を上げてあたし達に挨拶してくるリナに、とりあえず声をかける。
「ねえねえ!ガウリイ!トロルに向かって何か傷を小さくてもいいからつけて!」
リナの言葉に。
「ふむ。どんなに小さくてもいいんだな?」
いいつつ。
ごそごそと、ズボンのポケットからどんぐりを取り出して。
ビシビシビシ!
トロルに向かって、投げつける。
「ふ…ふはは!馬鹿め!トロルにそんな技が!」
言いかけるゾルフの前で。
「ぎゅ!?」
ぎゅぅぅぅん。
…バシャッ!
その傷を中心として、吸い込まれるように体を霧散させてゆくトロルたちの姿が見て取れる。
「え?リナさん?今何を?」
キョトンとするアメリアに。
「ただ、治癒リカバリィの逆転呪文をかけたのよ」
説明するリナ。
「なるほど。再生能力が高いトロルだから、逆転の性質を利用すれば簡単に倒せるのですわね」
しみじみと納得しているシルフィール。
そんな会話をしているあたし達とは裏腹に。
「いけ!あの女をやれ!」
と、トロルをげしげしと足蹴りしているゾルフ。
やがて一匹のトロルがリナにと向かってくるが。
「――リナ!」
ザン!
ガウリイの放った一撃で、あっさりと両断されてゆく。
「さんきゅ。ガウリイ」
とりあえずガウリイにお礼をいい。
「さて」
にっと笑い両手を合わせ、その手に光球を出現させるリナ。
「げ…げげぇ!?火炎球ファイアーボール!?ひ…ひけぇぇ!!!!」
リナの手のひらに生まれた光の球に驚いて、ひきあげてゆくゾルフたち。
「ふむ。…あら逃げちゃった。つまんない」
リナがそんなことをいっているけど。
「り…リナ!それ。どうするんのっ!?」
そんなリナに悲鳴を上げて言っているアメリア。
「ああ。これ?」
いって。
ひょい。
そのまま天井にと解き放ってゆく。
『うどわぁぁぁあ!!』
なぜか。
宿にいた全員が、机とかの下にもぐっていっていたりするけども。
「大丈夫って。ただの、『明かりライティング』だから」
リナがいうのと同時、白々と食堂を魔法の明りが照らし出してゆく。

「…お゛゛い……何だ?この惨状は?」
戻ってきたゼルガディスの第一声。
見れば、トロルの肉片などが店中にと散らばり、血なども飛び散っていたりする。
当然のことながら、食事をするどころではなくなっていたりするのだけど。
「ああ。ゾルフが仕掛けてきたのよ」
さらりというあたしの言葉に。
「……あいつか……」
あいつなら、やりかねない……な。
ふと、かつての仲間であった、ゾルフを思い出しているゼル。
「ど…どうしてくれるんですか!」
ふと、我にもどった宿のマスターが、あたし達にと言ってくるけど。
「どうしたもこうしたもないわよね」
「そうです!先にしかけてきたのはあちらです!」
「わたくしたちは被害者ですわ」
そういって女性三人で、そんな宿の主人に訴えかけていたりするけど。
「まあまあ。じゃあこうすれば文句はないでしょ♡」
パチン♪
にっこりいって指をならす。
刹那。
―カッ!
宿屋が光に包まれ。
その直後。
何もなかったかのように、新品同様にと変わる宿の姿。
「えええっ!?ねえねえ!エル!そのやりかたも教えて!」
どったんっ!
なぜか。
あたし達以外の客は、今のをみて気絶していたりするけど。
関係ないし♡
「い~わよ。まず、物質の再構成を確認して。次に、その残留痕跡と、原始、分子レベルに分析をして……」
リナ達でも判りやすいようにひとまず説明を開始する。
「……まあ、リナさんですしね……」
あたしが一瞬で宿を再生したのにはあまり驚いていないアメリア。
「それもそ~ですね。あ、すいません。こちらに、焼肉セットの追加をお願いします」
いいつつ。
食事の続きを始めようとしているシルフィール。
「は……はぃぃい!」
混乱しつつも、オーダーを受けているウェイトレスの姿があったりするけど。
この程度のことで混乱してどうするのよv

「……どうにか復活しましたよ……」
なぜか。
今の、人々の混乱した負の感情にてある程度回復を図っているゼロスが。
いつのまにか、ちゃっかりと、席にとついていたりもするけども。
とりあえず。
あたし達はそのまま食事の続きを開始してゆく。


「じゃあ、やっぱり。」
アメリアの言葉に。
「ああ。あいつら……というか。ここでの俺達の狙いは。賢者の石だ」
その日の夜。
次の村にて宿をとり、リナ達の部屋にと集まっての作戦会議。
「でもまあ、しゃれになんないわね。賢者の石で、魔王を復活させて。
  それで目を治そうとしてしている……なんて。ここでも、そ~なのかしら?」
からからと、女神像をふりつつそんなことを言っているリナ。
「そ~いや。リナさんと旅していると忘れがちになりますけど。……魔王って……普通恐怖の対象なんですよね……」
しみじみいっているアメリア。
「まあ、あんな中間管理職で。しかも、使いっぱしりにしか他ならない魔王なんか。
  あんなやつらを畏怖する必要もあまりないと思うけどね」
あたしの最もな意見に、なぜか冷や汗ながしているアメリア達。
「……うちのね~ちゃんも……魔王くらい……っていいそう……」
ふと。
ルナを思い出し、顔色を悪くしているリナの姿。
そんな会話をしていると。
こんこんこん。
扉を叩く音がする。
「誰?」
リナの問いかけに。
「……取引がしたい。あんたが、先日、盗賊達から盗んだものに関して…な」
くぐもった声が、扉の外から聞こえてくる。
「え……え!?」
その声はアメリア達もよく知っている声で。
「ふっ……ここまで同じなのか……」
内心、溜息ついて言っているゼルガディス。
「ご対面vってところねvゼルガディスさん♡」
溜息をつき、頭を抱えているゼルガディスにいっているユニット。
「あんたと話がしたい。あんたの持っているある品物をそちらの言い値で買い取ろう」
ドアの外にいる男がいう。
「怪しいわね♡」
くすくすと笑っているあたしの言葉に。
「当たり前だ。いってて自分でもかなり怪しいと思うぞ。俺も。普通ならこんなやつ、部屋の中には入れたりせんぞ?」
そんなことをいっている、ここの世界のゼルガディス。
「……ここのゼルガディスさんも素直なんですね。」
そういって、隣のゼルガディスを見ているアメリア。
「じゃあ。ご忠告に従って、部屋の中には入れないことにするわ。」
リナの言葉に。
「まあ、まってくれ。確かに俺は怪しいが。とりあえず、今はお前に危害を加えるつもりはない。」
あわてて、言いつくろっているし。
「部屋の中に入ってきたとたん、つもりがかわるってこともありえるんじゃありませんこと?」
シルフィールが扉の外に向かって問いかける。
「心配するな。というほうが無理かもしれないが。そっちには、頼もしいボディーガードもついているだろう?
  それに、人数的にもこちらが不利だからな。」
その台詞に、ガウリイがリナの方をみて、
「なあ、ボディー……ガード…って??」
「あんたのことよ」
リナに聞いているガウリイに即答しているリナ。
「いっておくけどvv変なまねしたら、攻撃呪文を叩き込むからね♡」
リナの言葉に。
「おいおい……部屋に入れるつもりか?」
あきれたようにいうガウリイ。
「大丈夫よvv頼もしいボディーガードがついてるからね♪それに、こっちは、こんなに大人数なんだし」
そういっているリナ。
確かに。
今、ここにいるのは。
あたしとユニット、そして、ゼロス。
そして、ガウリイ、アメリア、ゼルガディスにシルフィール。
そして、リナ。
あわせて計八人。
「いいわ。入ってらっしゃいな」
その言葉と同時に扉が開かれる。

見ためには十分に怪しい人物でまかり通るその格好。
白いフードとマントで全身を包み。
目の部分だけを出している格好である。
邪妖精ブロウデーモン岩人形ロックゴーレムを人間をベースに、掛け合わしている合成獣。
それと、その後ろにもう一人付き人がいたりする。
さきほどトロルたちを連れて殴り込んできたあの『ミイラ男』―ゾルフ。
ゼルガディスとゾルフはゆっくりと部屋の中に入ってくる。
「そのミイラ男の知り合いなの?あんたの手下?」
リナの挑発にも関らずに。
入ってきたとたん、口をあんぐりとあけている二人の姿。
「な…ゼ…ゼルガディス殿が…二人!!?」
交互に。
自分の横にいるゼルガディスと、あたし達と一緒にいるゼルガディスを見比べていたりする。
「…俺には…双子の兄弟はいないはず…だが?」
というか。
……まさか、レゾのやつ……俺に内緒で、何かとんでもないこと、他にしているんじゃ……
そんなことを思っているこちらの『ゼルガディス』がいたりするけど。
しばしゼルガディスをみつつ、呆然としているこちらの『ゼルガディス』
そんなゼルガディスに。
びしっ!
と、指を突きつけて。
「ここの世界のゼルガディスさん!悪いことはいいません!
  今すぐに悪から抜けて、私の知っているゼルガディスさん同様に正義の使者となってください!
  いくらお爺様の頼みとはいえ!悪に走るのは正義じゃないです!」
いきなり説得を始めていたりするアメリアがいたりするけども。
そんなアメリアをしばし唖然とみつつ。
ぎぎぃ……と、ぎこちない動作でゼルガディスの方をむく、『ゼルガディス』。
「……なあ、あんた……誰だ?」
警戒を含んだその言葉に。
「……お前もレゾと共に研究していたのなら…知ってるだろう。
  俺達は、俗にいう『平行世界』の住人だ。ちょっとしたハプニングでここの世界に飛ばされてな」
ずるずるずる……
今だにゼルガディスに説得を続けているアメリアを、自分のほうにとひっぱりつつ説明しているゼル。

一応。
その目を治す研究にて。
平行世界のことなども、知識的には研究していたりするレゾ。
その辺りのことも、こちらの世界はまったく同じ。
違うといえば。
ここの世界のリナは、まだフィルにあったことがない…とか。
ガウリイがいない。
とか。
それくらいだし。
ともあれ、そんな些細なことしか違わないこの世界。

「まあ、どうしても、賢者の石が欲しい…っていうんなら。そうねぇ。金貨で…五百億」
そんな会話をしている最中に、リナがサラリと言い放つ。
ドダッバタっ!
その言葉に。
なぜか。
リナ、あたし、ユニット以外の全員が床にとずっこけてゆく。
「あ…あのなぁ!五百億って……非常識にもほどがあるぞ!!!?」
「……そ~いや……リナのやつも交渉したときの値段が……
  確か……『神像が3,000,000兆ってとこね♪』……だったな……
  それに比べたら、こっちのリナのほうが、常識があるな」
同時にいっている、互いの世界のゼルガディスとゼル。
「……そ~なんですか?」
「さ……三百兆って……(汗)」
そんなゼルの言葉に、なぜかシルフィールとアメリアが汗を流していたりもするけども。
あわあわあわと、目を丸くしてその場にこけているゾルフはまあおいとくとして。
そして。
ふと。
今のゼルの言葉が聞こえたらしく。
「……あんたのときは……そ~だったのか?」
なぜか同情の顔を浮かべていたりするゼルガディス。
「ああ。それに比べたら、今、ここの世界のリナがいった金額はかわいいものだと思うがな?」
なぜか、しみじみと同調している二人のゼルガディスの姿。
あまりの金額と驚きで、こっちのゼルガディスはなぜか思考が麻痺しているみたいだけど。
まったく。
根性がないったら♡
「とにかく!こちらのゼルガディスさん!すぐに正義の道に目覚めて!
  そして。正義の仲良し組みの一員にと目覚めてください!ゼルガディスさんならできます!」
唖然としているゼルガディスに向かって、さらに説得を続けていたりするアメリア。
「そうですわ。この小さなリナさんを敵に回したら後が怖いですわよ?」
さらりというシルフィールに。
「シルフィールぅ?どういう意味かしらぁ?ん?」
じと目で睨んでいるリナ。
「と……ところで、ゾルフ。……どっちが、あの盗賊を襲った人物なんだ?」
とりあえず、話題を変えようとするゼルガディスに。
「そうですね。胸のないほうです」
交互にあたしとリナをゾルフは見比べて、ゼルガディスに一言。
「そうか」
納得して、リナに向き直っているゼルガディス。
―ぷち。
爆裂陣メガブランドぉぉぉぉお!!!!!!」
どっがぁぁぁぁぁぁんんんんん!!!!
その言葉に、リナの呪文が炸裂する。
一瞬で半壊する宿屋の姿。
がらがらがら……
けほけほけほっ!
瓦礫の下から這い出てくる泊り客とアメリア達。
「い…いきなりはないですぅ!リナさんっ!」
抗議しているアメリアに。
「ふん。乙女の気にしていることをいうからよ!」
きっぱりと言い切っているリナ。
なぜか。
今のリナの呪文で、黒こげになっているのが数名いたりするけど。
まあ、それはおいとくとして。
「こ…交渉…決裂……だな。……明日からは……敵どうし……な」
いいつつ、よろよろと立ち去っているゼルガディス。
その途中。
力尽きて、そのまま倒れたりしていたりするのは、まあお約束。
「あのぉ?どうするんですか?これ?」
あきれたようにいうゼロスに対して。
「何いってるのよ♡さ♡直してねvゼロスちゃん♡」
にっこりというあたしの言葉に。
ずざぁ!
一気に顔色を悪くして。
「わ……わわわわわっかりましたぁぁ!」
なぜかあわてて、錫杖を振りかざし。
物質の再構成を施して。
宿屋を瞬時に再生しているゼロスの姿が、夜の闇に見受けられていたりするけど。
別にどうってことはないでしょうしね。

「まったく!あたしはまだこれから成長期なんですからね!」
いいつつ。
文句をぶつぶつ言っているリナ。
まあ、まだリナは十五だからねぇ。
もうすぐ十六になるけど♡
むくっ!
「ああ!こちらのゼルガディスさんが、分かってくれませんでした!次こそは必ず!」
いいつつ、怪我一つなく、ぱんぱんと服をはたいているアメリアに。
「……こっちのリナも似たような性格だな……」
つぶやいているゼル。
「でも、いいんですの?今から襲ってくるようなことは?」
シルフィールの言葉に。
「ああ、それなら大丈夫だ。ああいったからには。次の日からしか仕掛けてこないから」
とりあえず。
一瞬で元に再生した宿屋の一室で、そんなことを話しているゼル。
「まあ、どんなことがあっても、お前さんは、オレが必ず守ってやるよ」
いって。
ぽんぽんとリナの頭をなでているガウリイ。
それをみつつ。
―ガウリイ様……もしかして……こちらのリナさんを?
寂しそうな表情をしていたりするシルフィールだけど。
「な!?髪が乱れるでしょうがぁぁ!」
すっぱぁぁぁん!
リナが懐から取り出した、スリッパ攻撃がガウリイの顔面を捉えていたりする。
ま、リナだしねv
「とにかく……だ。あれだけは、何としても阻止しないとな……」
ゼルの言葉に。
「というか、信じられないのが常識でしょうけど。どうしてこっちのリナは、すぐに信じているんですか?」
ふと、疑問に思っているアメリア。
「ああ、ちょっと……姉ちゃんがらみ……でね……」
そう言うリナの瞳の色に恐怖がかげる。
石を投げたくらいですんなりと、ブラスデーモンなんかも滅ぼすし……うちのね~ちゃん……
以前なんか、準魔族をすりこぎだか、つまようじだかでどつき倒したこともあるし……
リナがルナのことを思いし。
身震いしていると。
「なるほど。つまり、ここのリナさんのお姉さんも。『赤の竜神の騎士スィーフィード・ナイト』なんですね。」
納得しているシルフィール。
「あああ!いわないでっ…って!?こっちのエルもなの!?」
そういって、あたしを見てくるリナ。
「まあね♡」
「でも、こっちのリナは畏れてないぞ?」
疑問がるゼルと。
「逆に、ルナさんが恐れてますよね……リナさんを」
しみじみいっているアメリア。
そりゃぁそ~でしょうよ……
しくしくしく……
なぜかそんなことを思いつつ、部屋の隅でいじけているゼロス。
「でもまあ、しゃれになんないわよね……というか、こんな賢者の石くらいで本当に魔王の復活するきっかけとなるの?」
天井にそれをかざしつついうリナ。
「まあ、Sのやつは人の心に封印されているからねぇ。きっかけにはなるでしょうね」
「??S?」
あたしの言葉に、首をかしげるリナ。
「ああ、魔王よ、魔王、赤瞳の魔王ルビーアイシャブラニグドゥ。シャブラニグドゥだから、S♪」
「あ、なるほど。確かに、そのほうがよびやすいわね」
ぽん。
と、相槌を打っているリナ。
「とりあえず、私達の依頼はいつでもいいからv今回の一件、関ったからには手助けさせてもらうわ♡」
ユニットの言葉に。
「そうね。袖刷りあうのも多少の縁ってねv」
にっこりというあたし。
「とりあえず。じゃあ、夜が明けるまえに、出発しませんこと?」
シルフィールの意見に。
「そうね。じゃあ、とりあえず…何処にいく?」
あたしが問いかけると。 
「…とりあえず、レゾの搭…に向かおう。おそらく、さっき食堂で見かけた地図。
  俺達がいた世界と殆どまったく同じだったから。搭がある場所も同じ…と思うからな」
的確なことを言っているゼルガディス。
「それもそうね。じゃあ、明日に備えて。全員ぐっすりと眠ること?はい。誰か意見のある人は?」
あたしが全員を見渡すと、誰も意見はなし。

結局。
今日のところはこのままぐっすりと寝て。
次の日。
レゾの搭に向かって、出発することを決めたあたし達一行。
さって、あまり干渉せずに、傍観主義で楽しむといたしますかね♡


「くっ!!」
昼の最中。
襲い掛かってくる、敵の数。
「んっふふふ♪」
いいつつ。
ザシザシュ!
何もしていないのに。
虚空から出現した針に貫かれ、死んでいっていたりするオーガやトロル、バーサーカーたちの群れ。
「あなたたち!悪に組するとは何事です!今すぐに、正義のこころをもってして!
  聞き分けのない人達は、このアメリアが正義の鉄槌を下します!」
いいつつ。
どがっ!
ばごっ!
どっがぁぁぁん!
森の中。
呪文の嵐が吹き荒れる。
「やれやれ……」
にこにこにこ。
ゼロスに向かい来る存在は、見えない力にばらばらに粉砕されていたりするが。
「きゃぁ~!こないでくださいぃ!」
いいつつ。
竜破斬ドラグスレイブや、烈閃咆エルメキアフレイムを放っているシルフィール。
ザシュザシュシャパパっ!
ガウリイが駆け抜けたあとには倒れ付している刺客達の姿が見てとれる。

「リナ?大丈夫か?」
少し疲れたようなリナを気遣っているガウリイ。
「大丈夫って…うきゃ!?…な…何するのよぉぉ!!」
ひょい。
真っ赤になっているそんなリナを抱きかかえているガウリイ。
「いや、疲れているようだから。」
「だからって…おろせぃぃぃ!!」
じたばたもがくリナ。
「だって、リナ。疲れているようだし。死んだ婆ちゃんの遺言なんだ。女子供には優しくしろってな」
いって。 
抱きかかえているリナににっこりと微笑みかけていたりするガウリイだけど。
「う……し…しかたないわね!好意に甘えてあげるわよ!」
ちょうど。
あの日がくるころなので体調が思わしくないリナ。
そうこうしているうちに。
ものの数分もたたないうちに襲い掛かってきた刺客達は、ものの見事に撃退されてゆく。

「しっかし…ちょっと聞いていい?…何で、棘月バットとか。スコップが?」
リナが、あたしとユニットが手にしている品物をみつつ。
ガウリイに抱きかかえられていたのをようやく降りて問いかけてくるけど。
「やってみる?これで、叩いたりした時の音v結構いいわよv」
いいつつリナに手渡してみる。
ちなみに。
あたしはスコップを手にして、刺客達をぐさぐさと突き刺しつつ。
ユニットは、棘月バットで殴り倒していたりする。
「これの生成の方法も教えましょうかv」
ユニットの言葉に。
「ぜひ教えて!」
すべしゃ!
リナの即答に。
なぜかアメリアと、シルフィール、ゼルが地面にと突っ伏しているけど。
そんなこんなでほのぼのと。
刺客達をどつきながら、目的地にと進んでゆくあたし達。
ちょうどいいから。
というので。
リナは実験を兼ねて。
カオス・ストーンの効力の試しをしつつ。
まあそれで、ときどき森などが一瞬でなくなったりもしたけども。
それはそれ。
別に元に戻しておけばいいしねv

とりあえず何事もなく次の村にとたどり着き、あたし達は宿をとり休むことに。
さて、と今晩が楽しみねv


                   -続くー

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あとがき:
薫:んっふふふふ♪ゼルガディスv登場ですv
  次回v出現vレゾv
  ではではvvちなみに。
  エル様と同じところにいたゼルガディスを『ゼル』
  こっちの世界のゼルガディスをそのままにして、区分けしていますv

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