まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
こんにちわ♪
今回は、ドラマ・スライムさまからのリクエスト♪
ありがとうなのです♪スペシャル二巻。白竜の山♪
のりは、やっぱり、ドラマCD♪
ちなみに、もってない人・・。ネタバレです・・(どの話しもそうだってば・・爆!)
それでは♪
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エル様漫遊記・番外編 ~白竜の山偏~
「うー・・・寒いですぅ!」
アメリアが手をこすりつつ文句をいっている。
「この程度でぶつぶつ文句をいうな!いつもの元気はどうしたんだ?」
ゼルガディスが先を進みつつアメリアに話しかけているけども。
「そんなこといったって、寒いものは寒いんです!」
アメリアが瞳をうるうるさせて抗議しているけど。
「そっかぁ?俺はあまりかんじないけどなぁ。」
「ガウリイさんならそうでしょうよ。」
きっぱり。
言い切っているアメリア。
「でも、リナも寒がってないぞ?」
ガウリイがいって、あたしを見てくるけど。
「ああ。別に寒さとか関係ないからねぇ♪ちょっと周りの空気温度の調整すればいいだけだしvv」
本当はそんなこともしなくても大丈夫なんだけどねvv
「うー。もう我慢できません!すべての心の源よ 輝き燃える赤き炎よ!火炎球(ファイアーボール)!!」
どっがぁぁぁぁんんん!
ぱちぱちぱち。
「うー。あったかいですぅ。」
アメリアが寒さに負けてファイフーボールを放っていたりする。
「いきなり何やってるんだ?アメリア?」
すかさずガウリイが突っ込んでいるけど。
「ガウリイさん、ほら、あったかいですよ。」
「おー、確かにあったかいなぁ。アメリア、リナ、これもっとやってくれ♪」
アメリアの言葉に。
ガウリイが火にあたりながら催促していたりする。
「そうですね!じゃあ、もっと!」
「するなぁぁぁぁ!!!!お前ら、雪山でそんな呪文を使ったら、どうなると思ってるんだぁぁぁ!!」
面白いほどにゼルガディスが叫んでいたりする。
「そりゃ♪あーなるわよvv」
くすくすくす。
あたしが指を指すのと同時に。
ゴゴゴゴゴゴ・・・・
地響きが起こってくる。
「え?これってもしかして・・・・。」
アメリアの目が点になる。
「な、雪崩が・・・?」
ゴゴゴゴゴゴォォ・・・・・
ドッサァァァァ・・・・・
「んっきゃぁぁぁぁぁ!!!」
「だからいっただろうがぁぁぁあ!!」
「おわぁぁぁぁぁ~!!」
なぜか叫んでいるアメリア、ゼルガディス、ガウリイ。
「ほらほら、早く逃げないと♪生き埋めになるわよvv」
あたしの言葉に。
「ああ!リナずるいぞぉぉぉ!!浮かんでいるなんてぇぇ!」
「そうか!その手がありましたね!レビテーション!」
「どわぁ!
俺は飛べないんだぁぁぁぁ!」
ドドド゛・・・・・・。
アメリアとゼルガディスは、あたしの真似をして空に浮かび雪崩を回避しているが。
「あ、ガウリイさん、流されました。」
「ま、ガウリイだから、大丈夫だろう。」
ドドドド・・・・。
「おまえらぁぁ!白状ものぉぉ!!」
そのまま、雪崩に巻き込まれてゆくガウリイ。
あらあら♪
とりあえず、雪崩が収まるまで。
あたし達はのんびりとそれをながめてゆくことに。
一時後。
カッ!
空に向かう一筋の光。
ぼごっ!
「お・・・・お前らなぁぁ!!」
ゴルンノヴァを発動させて雪下からもそもそと出てくるガウリイ。
その手には、光の剣モードにしているゴルンノヴァ。
「やっぱり、ガウリイさん、人間じゃないです。自力で雪崩の下から出てくるなんて。」
アメリアがつくづく感心し。
「まあ、ガウリイだしな。」
ゼルガディスもうなづいていたりする。
「ほらほらvvそんな些細なことは、気にしないでvvとっとといくわよ♪」
「そーですね。」
「だな。」
「お・・お前らなぁぁぁ!」
ガウリイが何やらわめいているけども。
そのまま、先を進んでゆくあたし達。
目指すは、この山の中間にあるちょっとした祠。
ぐつぐつぐつ。
「あ、その蟹、あたしの!」
ちょうどいい具合に煮えている蟹を手にとる。
「あ、リナさん、その蟹ももうできてます!」
アメリアが別の蟹をお皿にとっている。
「うーん、やっぱり、寒いときには鍋に限るよなぁ。」
いいつつ、なぜか、アメリアとあたしに具をとられ野菜ばかりを食べていたりするガウリイ。
もぐもぐもぐ。
「・・・おい・・。」
なぜか箸を進めていないセルガディス。
「・・・・おい!」
ぐつぐつぐつ。
「あ、次おかわりねぇ!とりあえず、十人前!」
次の鍋セットの注文をしてそのまま、続きを食べているあたし達。
もぐもぐもぐ。
「ちょっとは人の話を聞け!」
箸をとめて、ゼルガディスが叫んでいるけど。
「あれ?ゼル?鍋たべないのか?熱いの苦手なのか?」
はふはふはふ。
ガウリイが、口に含みつつゼルガディスに言っている。
「じゃあ、ゼルガディスさん、私がふーふーしてあげましょうか?」
アメリアが蟹の具をとって箸をゼルガディスの口に持って言っていたりするけど。
「よせよ・・じゃ、そうじゃなくて!」
いいつつ。
ぱくり。
目の前に出された蟹を食べているゼルガディス。
「うん、うまい・・じゃなくてぇ!お前ら、自分達が何をしたのか分かっているのか!!?」
「あら、別に何でもないじゃない。」
いいつつ、次の鍋セットをつついているあたし。
「そうですよ。雪崩を起こしたのが十三回に。
森を焼き払ったのが、4回。それはリナさんが一瞬で元に戻しましたし。
湖やカルデラを凍りつかせちゃったのが、なんと、二回だけですよ!」
アメリアが指を折りつつ、数えている。
「おお!それは少ないないなぁ!」
ガウリイが感心しているが。
「湖とカルデラ湖が二個しかなかったというのもありますけどね。」
アメリアが追加説明しているけども。
「あら、いいじゃないvv研究熱心なのはいいことよvv」
アメリアが暖房呪文を使いたい。
というので、周りの呪文調整のさわりなどをとりあえず教えてみて。
それから、ついでに暖房用の呪文研究をしていたのだけど。
「そうですよ!何せ、炎系の呪文は制御が難しいですから。
暖房呪文の研究がうまくいかなかったんですから。
なかなか周りの温度を調整するというのが難しいんですから。」
「あら♪でも、アメリア、筋、いいわよvv」
「そうですか!」
「そうそう♪」
炎の呪文を暴走させすぎて森を焼き払ったり。
炎と水の呪文の組み合わせを失敗して絶対零度の空気が出現したり。
そんな些細なことしかなかったしね。
「この調子でいけば、アメリアも簡単に、気温のコントロール、できるってvv」
「リナは出来るんだからなぁ。」
「あら、当然でしょ♪」
あたし達の会話に。
「あ・・あのなぁ・・・お前ら・・。」
なぜか疲れたような声を出しているゼルガディス。
「まったく、この程度で神経すり減らして、どうするのよ♪些細なことにも入らないことじゃないのよ♪」
「あ・・・あのなぁ・・・・。些細なことにも入らないって・・・。」
なぜか疲れたようにいっているゼルガディス。
「あら♪世界が消滅することも些細なんだから♪それに比べると、比べようもないでしょ♪」
「リナさん、それ些細じゃないです・・」
「・・・リナの基準って・・・・」
なぜか、硬直してたりするアメリア、ゼルガディス。
「それはそうと、ゼル、食べないのか?なくなるぞ?」
ばくばくばく。
箸を絶えずに動かしているガウリイ。
「食べるから、俺のまで食べつくすな!」
鍋を囲みつつもそんなほのぼのとした光景が繰り広げられてゆく。
山の懐にある小さな村。
祠での用事も終わり。
なぜか、ゼルはあきれていたけど。
ちょうど、ここの雪山の中にある、小さな祠に写本が一つある。
ってあたしがいったら。
ゼルが行きたい!
といったので、そこに向かっていたんだけど♪
「でも、あの写本。なんであんなのが大切に保管されているんだ?」
あきれているというか、顔色が悪いゼル。
「そうか?結構面白かったぞ?」
「・・・・ガウリイさん、その感覚・・普通じゃないです・・。」
アメリアも思い出して少し顔色が悪いけど。
「まあ、あれ、アクアが昔。魔族対抗要に、書いてた、黄金竜達のギャグ、特選集だからねぇ♪」
くすくすくす。
「・・・リナさん、しってたんなら、教えてください・・。」
「まったくだ・・。二日、あそこで目を回してたぞ・・。」
「あら♪あたしは、ちゃんと、竜族に伝わっている文書の写本だって♪いったじゃないvv」
「以前、メリルーン婆ちゃんから聞いたのよりすばらしかったぞ?」
『・・・・ガウリイ(さん)のおばあさんって・・・(汗)♪
顔色が悪いゼルとアメリア。
二人の声が重なっていたりする。
「エルフだからねぇ♪」
「そうなんですか?」
「そーよvv」
「なるほど。ガウリイの人間離れしているのは、エルフの血が入っているからか。」
なぜかうなづいているゼルガディスとアメリア。
「おーい、食べないのかぁ?じゃ、俺がぜぇんぶもらいvv」
がつがつがつ。
「ああ!ガウリイさん!ずるいですぅぅ!」
そののまま、食事争奪戦にと突入してゆく。
「あのぉ・・・もし、魔道士殿のご一行とお見受けしましたが?」
村長が声をかけてくる。
「はふ。ほれにはひがひありまへんけほ?(はい、それには違いありませんけど?)」
口にいっぱいほおばりつつアメリアが答えている。
「私はこの村の村長をしておるもの。実は、折り入ってお願いしたいことがありますのじゃが・・・。」
もぐもぐもぐ。
そのまま食事を続けているあたし達。
「リナさん!困っている人をほっておく!それすなわち正義にあらず!
ということで、ここの食事代、この村長さんに全額もってもらって。話を聞きましょう!」
「あ、それいいわねvv」
アメリアがナイスな提案をしてくるし。
「おい・・お前ら、この寒い中を駆けずり回りたいのか?」
ゼルガディスが突っ込んでいるが。
「何いっているんですか!ゼルガディスさん!正義の心があれば、寒さなんて、へっちゃらです!
それにまた、研究がはかどるってものです!ってことで、何ですか?そのお願いって言うのは?」
目をきらきらさせていうアメリア。
そんなアメリアの様子に。
なぜか多少引きつつ。
「そ・・そうですか。
じ・・実は、ここ最近、以前からこのあたりに住んでいた、白竜が村に悪さを始めまして・・・。」
そういって、村長は話し始めてゆく。
「白竜!?」
ガウリイがふと声を出す。
「どうしたんですか?ガウリイさん?」
「俺、白竜とは因縁があるんだよなぁ。子供のころ、お小遣いで買ったお菓子の数々を。
あれを追いかけて行っていて。そのまま崖におっこちて。ばら撒いた。という経験が・・。
そのせいでお菓子が食べられなくなったし・・・。」
そのときのことを思い出し、いじけているガウリイ。
「いや、というか、ガウリイ、お菓子はともかく。崖から落ちたって・・・・」
そういや、数百メートルの崖から転落してたわねぇ♪
ガウリイは過去に♪
「まあ、ガウリイはおいとくとして。」
「そうですね。村長さん、お話し、詳しく聞かせてくださいね!あ、こっちに鍋セットAメニュー、追加おねがいしまぁぁす!」
積み上げられているお皿と。
その代金を見比べて。
なぜか村長は目を丸くしているが。
代金を村長もちということで話しをつけて、その依頼をうけることにしたあたし達。
「と・・とりあえず、その白竜は村の東にある雪山に住んでおりますので。」
よろしくお願いします。
と。
なぜか泣きながら。
精算を済ませた村長がそんなことをいって、あたし達を見送りつつ。
結構依頼料もいいほうなので。
まあ、本当はあれが原因じゃないんだけどねvv
面白いからよし!
「しかし、リナ、この広い雪山で、どうやって、白竜を探すつもりだ?」
村の東にある雪山にやってきているあたし達。
「そうねぇ♪てっとりばやいので♪
ここをドラグスレイブとか、ギガスレイブで、虚無にもどすっていう手もあるけどvv」
シィィィィィン・・・・。
あたしのそんな些細な言葉に、なぜか全員静まり返ってゆく。
「あら、冗談だってvv」
なぜか汗を流しつつ、固まっているアメリア達にくすくす笑いながらあたしが言うと。
「そ・・・そうですよね・・・アハハ・・・冗談・・ですよね。」
アメリアがなぜかから笑いをし。
「リナがいうと冗談に聞こえん・・・」
ゼルガディスがつぶやき。
「いや・・今・・リナ、本気だったような・・・」
ガウリイがつぶやいていたりするが。
がさがさがさ。
「ん?何か来るぞ?」
そんな会話をしていると茂みが揺れてゆく。
「リナさん!何かきます!」
アメリアがそちらを指差す。
サクサクサクッ。
音とともに、足音が響いてくる。
「フッフッフゥン♪よぅ、オジョウチャンたち!この俺と一緒に木の皮でランディブーでもしないかぁぃ♪」
軽いのりで話しかけてくる竜。
目の前にいるのは、ちょっとした小山程度の大きさの白竜。
「・・・・これがホワイト・ドラゴンなんですかぁ?」
アメリアの目が思わず点になっているけど。
「・・・ずいぶんと軽いのりのドラゴンもいたものだ・・。」
あきれているゼルガディス。
「なんだったら、とっておきの木の根っこもあるぜぃ♪」
軽く話しかけてくるこの竜に。
「なあ、リナ、この能天気なドラゴンが、捜していたドラゴンなのか?」
ガウリイが言ってくる。
「みたいねvv」
「確かに、白いことは、白いけど。何かイメージと違うぅぅ!
ドラゴンって、もっと、精悍でスマートなものじゃないんですか!?
これじゃあ、マヌケなヌイグルミじゃないですかぁ!」
アメリアがイメージとのギャップに唸っているけど。
「ドラゴンかどうかはおいとくとしても。とても悪さをするようには見えないな。」
ゼルガディスがつぶやく。
そりゃねvv
「確かに、そうだなぁ。」
ガウリイも彼をみつつ言っている。
「ちょっとまってなよぉ♪おいしそうな木の皮引っ剥がしてくるからなぁ。」
いって。
木の皮をはがしにいこうとする白竜、リオル。
「白竜さん、単刀直入に聞きますけど。」
アメリアが言いかけると。
「ちっちっちっ。俺の名前はリオルだぜ?お嬢ちゃん♪」
手をちっちっちっ。
とさせていたりするリオル。
「じゃあ、リオル、単刀直入に聞く。お前、最近、ふもとの村の近くで悪さしてないか?」
ゼルガディスが問いかける。
「さあ、リオルさん!
正義の心に今こそ目覚め、心にやましいことがあるのなら。素直に裁きをうけるのです!」
アメリアが一人、力説していたりもする。
そして。
ぴっと。
リオルを指差して。
「私たち、悪さをする白竜を退治してくれって。村人から頼まれたんです!それは、リオルさん、貴方ですか!?」
アメリアの言葉に。
「ちっちっちっ。そいつはひでえなぁ。濡れ衣もいいとこだぜ!」
かなり憤慨していたりする。
まあ、実際にやってないからね♡
「じゃあ、貴様はやってないというんだな?」
「当たり前だ。大体、悪さっていうのは、一体どんなものなんだ?赤の竜神に誓って、絶対に俺じゃあない。
第一、近くの人間なんかに手を出したりしようものなら、いつかは逆襲してくるのは分かりきっているからな。
そんな理屈、リトル・ドラゴンでも分かることだぜ。」
ゼルガディスの言葉に答えているリオル。
「それじゃあ、このあたりにはドラゴンはいないんですか?」
アメリアの問いかけに。
「このあたりは俺の縄張りだしなぁ。ドラゴンは、一匹で行動するのが普通だからな。」
「ただの竜はね♪」
「・・・きついこというなぁ。そりゃ、上の存在はチームなんかになってるけどなぁ。
俺みたいなただの市民の竜なんかは、一匹が、通常だし。」
「あ、こいつ、いじけてる。」
ガウリイが目を点にしていたり。
なぜか。
「どうせ、どうせ、僕はただの白竜だし。」
などと、雪にのの字を書いていじけているリオル。
「ともかく、リオルさん!村人達にきちんと話してください!
誤解ならば、その旨をきちんと。非があるのなら、そのまま、非を認め。罪を償うのです!」
「ちょっとまてぃ!だから俺じゃないって!・・・まてよ。この前、ブルードラゴンをみかけたなぁ。」
「ブルーっていうと・・・・。」
ばこっ。
「ブルーリーじゃない!」
スリッパで、ガウリイの頭をはたくあたし。
ガウリイは、ブルーリーの実を取り出していたりする。
「・・・ま・・まあ、とりあえず、おいといて・・・・。」
「・・・ガウリイさん、ボケなくても・・・。」
そんなガウリイを冷ややかな目でみているゼルガディスとアメリア。
「じゃあ何か?このあたりの緑の多さに目をつけた。
ブルー・ドラゴンが、こいつに濡れ衣を着せて、自分がここに住みつくつもりだ。とでもいいたいのか?」
ゼルガディスが冷静に、リオルの言いたいことを分析している。
「おお!きっとそうだろ!
何しろ、ブルードラゴンっていうのは、頭空っぽのくせに、みょーに悪知恵が働くからなぁ。」
しみじみ行っているリオル。
「ともかくvvちゃんと村人と話し合ってねvv」
「いや・・でもなぁ。」
「何いってるんですか!自分のことでしょう!」
『眠り(スリービング)!』
渋るリオルに、あたしとアメリアの眠りの呪文がリオルにかかる。
「ン~!!ングゥ~!」
猿ぐつわをされて、縄でぐるぐる巻きにされているリオルがなぜかわめいている。
「と、こいつはいってるが?」
ゼルガディスが今までの経緯を村人に説明している。
「いくら逃げないようにっていっても・・・いいんでしょうか?」
アメリアがその様子をみて何かいっている。
縛るとき、アメリアも参加していたくせに♡
「まあ、いいんじゃないのか?」
のほほんといっているガウリイ。
「一応、筋は通ってますが・・・。そのブルー・ドラゴンを誰もみたことがないっていうのは・・。」
村長の言葉に。
「でたらめにきまっているじゃないか!」
「そうだそうだ!このまま、しばき倒しちまえ!」
「こいつがやったに違いないんだ!」
ざわざわ。
口々にわめき散らしている村人達。
楽しいvv
「まあ、私も同意見であることだし・・。」
などとつぶやいている村長。
「じゃ、アンケート結果♪リオルのせいってことになったから♪
このまましばき倒されるってことになったから♪これも運命とおもって諦めてね♡」
あたしの言葉に。
「んむぐぅ!」
ちょっとまてぃ!
などと叫びつつ、抗議しているリオル。
「でもリナさん、せめてブルードラゴンがいるかどうか。らい調べてからでも。ちょっとかわいそうなきも・・。」
アメリアがぶつぶつ何かいっている。
「ああ、そのこと?」
くすくす笑うあたし。
「それなら、あそこに飛んでいるのがそうじゃないのか?何か青いのが飛んでるし。でっかいとかげが。」
ガウリイが空を指差す。
「そうそう♪今、あそこ、飛んでるしvv」
あたしの言葉に。
「ガウリイさん、あいかわらずよくあんな遠くが見えますねって・・・。」
「おい!あれは、ブルードラゴンじゃないか!」
交互にいっているアメリアとゼルガディス。
ばさばさばさ。
アォォ・・。
風にのって、羽ばたきと咆哮が村人達にも聞こえてくる。
「と、いうことは?」
村長がリオルをみつつ。
「こいつの言っていたことは・・本当?」
顔を見合わせている村人達。
「ふんぐ゛ぅ!」
そうそうそう!
なぜか喜んでいるリオル。
「そんなぁ。悪人は必ず嘘をつくっていうジンクスがぁ。一見、無害そうな人物が実は親玉だっていう正義の道がぁ!」
「・・・どんなジンクスだ・・。」
アメリアの言葉につっこんでいるゼルガディス。
「まあ、そういうことなら・・放してやらないと、ならんじゃろう。」
村長の言葉に。
「あらあら、運のいいやつねぇ♪」
ぱちん♪
あたしが指を鳴らすと同時に、リオルの縄が外れてゆく。
「ぷはぁ!助かったぁ!お前たちなぁ、いくらなんでもあの扱いはないぞ!?」
なぜか抗議してくるリオル。
「まあまあ。ただ、不意打ちで、眠りの呪文をかけて。眠っている間に縛り上げて。つれてきただけじゃないですか。」
アメリアの言葉に。
「そうそう♪あの調子だと村にあんた、降りそうになかったし♪」
「・・あのな・・・」
なぜか疲れたように言葉を発するリオル。
「とりあえず、愚痴はあとだ。早くしないと、逃げられるぞ?」
ゼルガディスが空をみつついう。
「そうです!リオルさん!罪を擦り付ける悪人は、放っておくわけにはいきません!」
アメリアがガッツポーズをとっている。
ふふふ♪
面白いからまだ黙ってましょっと♪
「じゃ、そーいうことで♪あのブルードラゴンを追うわよvv」
「だな。」
「行きましょう!!正義のために!」
いって、レイウィングで飛び上がるあたし達。
「おーい、俺は飛べないんだぞぉ!」
ガウリイが何やらいっている。
「ガウリイは、リオルの背にでもじゃ、乗りなさいなvv」
「おい、俺は馬じゃないんだぞ!」
なぜか抗議の声を上げるリオル。
「気にしなくてもいいのよ♪ブルードラゴンと戦うときに盾がわりにでもなるって♪」
「そうですね。ガウリイさんなら大丈夫でしょうし。」
あたしとアメリアの言葉に。
「あ・・あのなぁ・・。」
じと目であたし達をみてくるガウリイ。
なぜか同情の目をガウリイに向けつつ。
「・・あんたも、いろいろと大変そうだな?」
「分かってくれるか?」
「ああ、身に染みるほどな・・。」
なぜかしみじみと語り合っているリオルとガウリイ。
「じゃvv一気にスピード、上げるわよvv」
『へ??』
ギュン!
『うどわぁぁぁぁ!!!!?』
あたしが指を鳴らすと同時に。
全員のスピードが、問答無用にマッハのスピードに近くなる。
なぜかその程度で、目を回しかけていたりするアメリアとゼルガディスがいたりするけど。
「たのみましたよぉ!」
「頑張れよぉ!」
村では、飛んでいくあたしたちに村人達の励ましの声。
「現金だな。まあ、人間というのはそんなものだろうが。」
「そうですね。リオルさんの言っていたことが本当だとわかったとたんに。」
なぜか、疲れたような声を出しているアメリアとゼルガディス。
ブルードラゴンのすぐ横に回りこんでいたりするあたし達。
疲れたようなアメリアとゼルガディスの声。
「おい、なんだ、お前らは?」
ブルードラゴンがいきなり出現したあたし達に警戒の目を向けている。
「あ・・あのぉ?追いついたのは追いついたみたいですけど。どうやって、あいつをぶったおすんだ?」
リオルが小声で言ってくる。
「何言っているんですか!あいつは、リオルさん、貴方が倒すんですよ!」
力説するアメリア。
「ええええ!無理ですよぉ!っていうか、どうして僕があんなのと戦わなくちゃいけないんですか!」
なぜか驚いているリオル。
「おい。何だっていうんだよ!」
いらいらしているブルードラゴン。
「何いっているんですか!疑いがかかっているのは、リオルさんなんですから!
その本人が悪を滅する!これこそ正義の正道です!」
アメリアが説得しているが。
「無理だって!俺は、頭脳専門、
パワフルオンリーのブルードラゴンなんぞとじゃ、まともに喧嘩できるわけがないだろ!」
かなりの大声を上げているリオル。
「・・・何ぃ?」
ぴくり。
リオルの言葉に反応しているブルードラゴン。
「大丈夫です!正義の心がある限り!負けることはありません!」
「そういう問題か!」
アメリアの言葉に、言い返しているリオル。
「おい、いい加減にしろ!何だっていうんだよ!いきなり目の前に現れて!
用がないんだったら、俺はいくぞ。用もないのに、いちびるだって、ガンとばすんじゃあねぇょ!」
なぜかいらいらしているし。
「そんな言葉遣いをするなんて!やはり、あなたが真犯人ですね!」
びしっ。
指を突きつけているアメリア。
「・・・真犯人?」
意味が分からないブルードラゴンのシキト。
まあ、当然だけどねvv
「・・ずいぶん柄のわるいドラゴンだな。人間でいえば、完全なチンピラか。」
うんうんうなづいているゼルガディス。
「ほらほら、リオル、あんたも何かいいなさい♪」
「いや・・しかし・・。」
「何いっているんですか!リオルさん!始めに正義の口上を言って。
それからこちらが有利にたつ。これこそがお約束じゃあないですか!」
「あら♪始めに優位に立つのはいいことよvv
ブルードラゴンなんて、脳ミソの代わりにプリンが詰まっている。そういってたじゃない、リオルvv」
アメリアとあたしの言葉に。
「何ぃ!?」
なぜか憤り立つブルードラゴンのシキト。
「て・・てめぇ、そんなことを抜かしやがったのか・・。
頭にプリンだとぉ。面白いことをいってくれるじゃねぇか!」
「俺はそこまでいってねぇ!」
「ほう、人間の言葉が理解できるとは。ある程度年齢が高いドラゴンだな。」
違う意味で感心しているゼルガディス。
その横では言い争っているリオルとシキト。
「やかましい!お前がいった台詞だろうが!
そこにいる小汚い人間がいった台詞であろうが!知ったこっちゃないんだよ!」
『あ゛・・』
その言葉に、アメリア、ガウリイ、ゼルガディスがあたしの方を一斉に向いてくる。
「あらvvそれ、だぁれのことをいっているのかしらねぇ♪」
にっこりというあたしの言葉に。
「お前に決まっているだろうが!」
言い切るシキト。
ほぉぉう。
いい根性してるじゃない♡
「リオル、加勢してあげるわvv」
にっこり。
微笑みつつ、シキトをみるあたし。
「あーあ、あのドラゴン。死んだな。」
リオルの背中から同情の声を上げているガウリイ。
「それか、精神障害起こすかもな。」
ぽそりというゼルガディス。
「何でですか?ゼルガディスさん?」
「リナに喧嘩を吹っかけるなんて。無謀以外の何だっていうんだ?」
「確かにそうですけど。」
「それにほら。リナの手・・・」
『あ゛・・・・』
「け・・・結界おぉ!!!」
なぜかあたしの手をみて、金切り声を上げているアメリアだけども。
「というわけで♪ギガ・スレイブ♪」
パチン♪
あたしの手のひらに出現させた黒い小さな球体が。
シキトの横の山にと移動する。
ドッガァァァァン・・・・・・。
バシュウ・・・・・・。
なぜか、それだけで、あっけなく消滅・・・つまりはなくなってたりする山がそこにあったり。
たじ・・。
なぜか、真っ青になっているリオルとシキト。
「さぁてと♪今の言葉、もう一回いう度胸あるかしらvv」
にこにこというあたしの言葉に。
「・・・な・・・なんだよ・・これ・・(汗)」
虚無と化した山があった空間をみてつぶやくシキトとリオル。
「あら♪些細なことじゃない♪ちょっと、虚無の力、混沌の力を使っただけのことだし♪」
・・・混沌って・・・・。
ふと、リオルとシキトの脳裏に【混沌の海】の単語が浮かんでいたりする。
「簡単にいうと、金色の王の力をつかっただけよvv」
―――びしっ。
なぜか、そのままリオルとシキトはその場に凍り付いていたりするし。
「ほらほら、リオル、あんたまで凍り付いてどうするのよ♪こんな些細なことで凍りつかないのvv」
くすくす笑うあたしに。
「・・・・リナ、それ無理だとおもうなぁ・・オレ・・。」
ガウリイがぽつりとつぶやいているけども。
「え・・ええ。先ほどの私の発言に、不適当なものがありましたことを。深くお詫びして謝り申し上げます。」
しばらく時間がそのまま経過したのち、声をふるわせつつ言ってくるシキト。
「それじや、そーいうことでvリオル、頑張ってねvv」
「・・何?貴方様が行動おこすんじゃあないんですか?」
「・・すっかり敬語になってるな。」
「というか、かなり怯えてますけど?」
びくびくとなぜか敬語を使って話しているシキトをみつつ、そんな会話をしているゼルガディスとアメリア。
「あら♪あくまで戦うのは、このリオルよ♪」
「・・・確実に殺されたかと思った・・・・」
あたしの言葉に。
なぜか顔を真っ青にしているシキト。
「じゃ、そういうことで、頑張りなさいvv」
「は・・はぃぃ!」
なぜか追われるように。
シキトとリオルの戦いが始まってゆくが。
一時もしないうちに。
「あ゛~。いてえよぉ。」
まったく・・・・。
「まったく。すぐに負けるんだから。
ま、どうせだったら、村でイベントとして、戦ってもらったほうが楽しいからvv次はかつのよ♪」
「だしてくださぃぃ!」
何か横の水晶から声が漏れているけど無視。
「でも、リナさん、リオルさんが負けたからって。ブルードラゴンを水晶に閉じ込める・・っていうのは。」
アメリアが小さな水晶に閉じ込められたシキトをみていっている。
「いやこの程度で澄んだんだから、こいつにとってはラッキーだろう。」
「確かに。よくこいつ、リナにあんな口調聞いて。無事だよなぁ。」
なぜかしみじみと語り合っているゼルガディスとガウリイ。
ま、まだまだ楽しませてもらうつもりだからねぇ♪
「ということで♪アメリアに治療呪文をかけてもらったら♪特訓開始よvv」
「いいんです。僕なんか。田舎に帰って、キャベツでも育てて、生活します。」
いじいじいじ。
なぜかいじけているリオル。
「・・・・ドラゴンが畑仕事をしてどうする・・。」
あきれているゼルガディス。
「リナさん!特訓ですか!いいですね!!強大な悪にかつには!まず特訓あるのみです!」
いって。
「わーいvv特訓、特訓!!」
かなり喜んでいるアメリア。
「あら、リオル、あんたも男だったら、特訓と聞くだけで、燃えてくるものがあるでしょうがvvま、例外もいるけどねvv」
未だにぴょんぴょんと飛び跳ねているアメリア。
あたしの言葉に。
「でもぉ・・。」
乗り気でないリオル。
とりあえず、そんなリオルを説得して特訓を開始することにしたあたし達。
なぜか、ズタボロになっているリオルの姿と。
水晶の中で、完全になぜかその様子をみて気を失っているシキトがいたりするけど。
「それじゃあ、まず、私から、実践的なテクニックを!」
アメリアがまず先頭にたってリオルの特訓を開始する。
「あ、それいい。何たって、野蛮なことが嫌いだから、俺は。すぐに使える実践的なことは。」
素直に特訓に参加しているリオル。
「任せてください!では、いいですか?まず、自分の中に、正義を愛する心を燃やすんです!」
「・・あ゛?」
アメリアの言葉に目を点にしているリオル。
「そして、正義の心が体中にみなぎったら。あとは思い切って、体ごと悪に立ち向かっていくんです!」
「ちょっとまてぃ!」
「はい?何かわからないことがありますか?」
きょとんとするアメリア。
「いや、あの全然分からないんですけど・・。まずその正義の心って・・何ですか?」
「えええ~!!リオルさん、正義の心がわからないんですか!?・・・やっぱり、リオルさんって・・悪?」
じと目でリオルをみているアメリア。
「いや、そうじゃなくて・・。それに、その後の【体ごと思い切りぶつかる】っていうとこ、それのどこが実践的なんですか?」
デスマス口調のリオル。
「実践的じゃあないですかぁ!じゃあ、いいですか?私が見本を見せます。
しっかり見ていたくださいね!まず正義の炎を燃やします!」
アメリアの体から、本当に炎がたぎってゆく。
「それが全身にみなぎったら、一気に、目標に向かってぶちかまします!!」
トゥ!!
「直伝!!平和主義者クラァァァァァシュ!!」
どがががぁぁぁん!
横にあったちょっとした家ほどの大きな岩があっという間に粉々になってゆく。
「ざっとまあ、こんなものです!」
「できるかぁぁぁぁ!!」
絶叫を上げているリオル。
「え~!根性さえあれば、誰にでもできますよ!」
アメリアの言葉に。
「・・いや、今のは、フィルさんとアメリアくらいじゃないのか?」
つっこんでいるガウリイ。
「そんなぁ。ガウリイさんに言われるなんてぇ。」
ガウリイに言われたことで少し落ち込んでいたりするアメリアだけど。
「どいてろ。次は俺がやる。」
いって。
次にゼルガディスが出てくるし。
結構暇つぶしにはもってこいよねvv
「俺の教え方は厳しいからな。気合をいれていけよ!」
「こうなったら何でもやってやぜ!」
なかばやけにやっているリオル。
「ふ。その意気だ。」
ゼルガディスの言葉に。
「お、そうだ!どうせだったら、呪文でも教えてくれよ!こう、どかんと派手なやつ!」
リオルの言葉に。
「そういうが。お前、呪文つかったことがあるのか?」
「いや、まったくない!」
いばってきっぱりいうリオル。
「まったくの初心者か・・。それじゃ、ドラゴンを倒すほどの呪文を覚えるのは無理だな。
・・とまてよ。貴様、一応ドラゴンなんだから。ブレスくらいは使えるよな?」
ゼルの言葉に。
「そりゃ、コールド・ブレスくらいなら。でも、ブルードラゴンにはつうじないぜ?」
リオルがいう。
「じゃあ、それに初歩の呪文と組みあわせることによって。威力を増すことができるかもしれないな。」
ぶつぶついっているゼルガディス。
「お、それいってみようか!」
がぜんやる気になっているリオル。
その間。
暇なので、水晶の中のシキトをからかって遊んでいるあたしだけど。
「まず、呪文はこうだ。空と大地を渡りしものよ 優しきながれたゆとう水よ・・。」
「空と大地を渡りしものよ 優しきながれたゆとう水よ・・。」
ゼルガディスのまねをして言っているリオル。
「よし、そこで、ブレスをはきながら、」
ゼルの言葉に従って息を吸い込むリオル。
「フリーズ・アロー!」
「フリーズ・・・んぐぅ!?」
そのまま、喉を押さえて倒れこみ。
じたばたしているリオルだし。
ばたばたばた。
なせか、息ができなくてもがくリオル。
「・・・・馬鹿が、氷を喉に詰まらせやがった・・。」
ぽん。
ゼルが背中を叩くと。
ビール瓶ほどの大きさの氷が出てくるし。
「げぼげぼげぼっ!ばかやろぉ!何てものを教えるんだぁ!」
「お前が不器用すぎるんだろうが!文句があるなら勝手にしろ!」
なぜか言い合っているゼルガディスとリオル。
「じゃ、次は俺だな。ほい。」
リオルに木の枝を手渡しているガウリイ。
「え・・えと?」
それを受け取り呆然としているリオル。
あら♪
「ガウリイ、どうせだったら、実戦でやりなさいなvv」
ぱちん。
あたしが指を鳴らすと同時に、リオルがもっている木の枝が剣へと変化する。
「リナさん、今度、そのやりかた、教えてください!」
「い~わよvv」
アメリアがやりかたをねだってきてるけど。
ま、物質構造、変えたら簡単だからね♪
「・・・お゛い・・・。なんで木の枝が剣に変わるんだ?」
なぜか些細なことで汗ながしているゼルガディス。
「俺のは、ともかく体で覚えるのみ!」
「お・・おう!」
キィィィィン・・・・。
「あ・・・・思いっきり負けてます・・。」
あっさりとガウリイに打ちのめされているリオル。
「というか、ガウリイに勝てるやつって・・・。無理なんじゃあ?」
なぜか悟ったようにいっているゼルガディス。
「あら、あの程度じゃまだまだよvv」
「・・・そーいや、リナさん、ガウリイさんが言ってましたけど・・。
リナさん、ガウリイさんより剣の腕・・たつって・・。本当ですか?」
あたしの言葉に、なぜか汗をながして聞いてくるアメリア。
「あら♪どんなことでも、このあたしに勝てるわけがないじゃないv」
「・・・アメリア、深く追求するな。何せ、このリナ、魔王ですら、倒した相手だ・・。」
「それもそーですね。」
それですませているアメリア。
何か、リナさんのお姉さんのルナさんも、リナさんを怖がっているように見えましたし。
一人納得していたりするけど。
どういう意味かしら、アメリアちゃん♡
「た・・たすけて・・・・く・・。」
ばた。
「あれ?まだまだ根性がないなぁ。ほら、まだまだ!」
ガウリイが催促する中でリオルが傷まみれになって、なぜか地面に倒れ付している。
「というか、ガウリイさん、リオルさんに剣・・関係ないんじゃ?」
回復呪文をかけつつの、アメリアの指摘に。
「ん?それもそーだな。はははは。でも、俺に教えられるのってこれくらいだし。」
「なら無駄なことはしないでくれぃ!」
にこにこと笑うガウリイに、金切り声を上げているリオル。
「じゃ、次はあたしねvvとにかく、死ぬ気で逃げなさいvv必死のときの力を身に付けることねvv」
「え゛?(汗)いや・・あの・・逃げるって・・・(汗)」
なぜかおじけづいているリオル。
「あら♪あたしが今から放つ術。完全によけないとvv死ぬか消滅するわよvv
ってことで♪無五月雨(ノースィング・レイン)♪」
「うどわあぁぁあ!?何だぁこれぃ!?」
どざぁぁぁぁぁぁぁ!
この一帯に、といっても、あたし達の周りだけに無の力が含まれた雨が降り注ぐ。
「ほらほらvvあたったら、そこから無が浸透するわよvv」
「どっひぃぃぃい!!!?まてぃぃぃぃ!!」
こそこそこそ。
「リナさん・・・・。この黒い雨は一体・・・(汗)」
「とゆーか、こんな無差別範囲・・。逃げられるわけないだろーが・・。」
アメリアとゼルが二人協力して。
その場に岩のちょっとした隠れ家をつくっていたりして。
その中にガウリイもまたなぜか避難しているけど。
これ、地面には害がないようにしているからねvv
「うどひぃぃぃぃぃ!!」
なぜか。
体が雨に触れるたびに。多少なくなっているリオル。
まったく。
根性があればすべて回避できるはずよね♪
ついでに。
これ、水晶の中にいるブルードラゴンのシキトにも試したところ。
なぜか。
そのまま気絶しているんだけど。
根性がないったら・・・
数日後。
「はぁい♪あわてないで、あわてないでvv
まだまだ締め切りには十分時間がありますよ♪ただ今、一番人気は、十対一でブルードラゴン♪」
チケットを売りさばいているあたし。
「おい、お姉ちゃん、俺はホワイトドラゴンにかけるぜ!」
「はーいvvまいどどうもvv」
「えー。たこ焼きぃ。おいしい蛸焼きぃ。」
「えー、お弁当はいかがですかぁ?」
たこ焼きを売り歩いているガウリイに。
お弁当を売り歩いているガウリイ。
ゼルガディスは会場の整理。
とりあえず。
リオルの特訓も無事すんで。
ついでだからというので、村にて決闘をすることにして。
そこで、チケットなどを売りさばいているあたし達。
「えー、お弁当はいかがですかぁ。でも、この分なら、結構儲かりそうですね!」
アメリアがお弁当の補充をしつつそんなことをいい。
会場の整理が澄んだゼルガディスがたこ焼きつくっている場所でガウリイに話しかける。
「ああ、これなら、毛皮のコートくらい。買えるかもな。
そうすりゃ、これから先、暖房用の呪文しくじって、森を焼いちまったり、雪崩を起こしたり。
そんなこともなくなるな。」
「はい!ガウリイさん、もうちょっと頑張りしましょう!」
「おうともよ!えー、たこ焼きはいかがですかぁ?」
「お弁当はいかがですかぁ?」
互いに商品の補充をしてまた売りに歩き出す二人。
「・・・ガウリイのやつが覚えてたか・・。」
ジュュ・・・・ジュゥ・・。
たこ焼きをひっくり返しつつ。
ゼルがつぶやいていたりするけど。
あら♪
結構様になってるじゃないvv
がやがやがや。
すでに会場には近隣の村からも、観客が詰め掛けていたりする。
こんな娯楽、見逃す手はないわよねvv
結構暇つぶしになるしね♡
「・・・なあ・・おい・・。」
ブルードラゴンのシキトがリオルに話しかける。
「あ?」
「・・何が悲しくて、俺達ゃ、こんなとこで、戦わないといけないんだ?」
「そーはいうが。逆らう気、あるのか?」
ちらり。
なぜかあたしの方をみてくるリオル。
あのねぇ~。
その目には、なぜか恐怖の色が宿っているけど。
シキトも同じく。
まったく。
こんなかよわいあたしを捕まえてねぇ♡
恐怖の目でみるなんて、何ごとよね♡
「・・・いや、ない・・」
「ほらほら、二人とも、ぼやかない♡こんな田舎だと、娯楽っていうものもないし♡
あたしも楽しめないんだからvvこんなイベント、楽しまないと損でしょvv」
にっこりいうあたしの言葉に。
なぜか、震えているリオルとシキト。
だぁかぁらぁ。
どうして、そんなに怯えるのかしらねぇ?
まったく。
あたし、泣いちゃう♡
「では、改めて、ルールを説明しますね。戦いの場所は。この辺り一体。
何でもあり、空を飛ぶのも、呪文を使うのも。凶器を使うのも。何でもありのルールです。」
アメリアがあたしが用意していた紙をよみつつ、司会を進行していたりする。
「それで、確認するが。本当にこいつに勝ったら、見逃してくれるんだろうな?
後で、あんたらが出てきて・・なんて、嫌だからな。俺。」
なぜか泣き言をいっているシキト。
「あら♪安心してvv勝っても、負けてもvv
このあたしにあんな言葉、いったその分は。きっちりとお仕置きはするからvv
その後は、好きにしていいわvv勝ったら、このあたりを縄張りに暮らすことも認めるしv」
『・・・・・・・・・・・・。』
なぜかあたしの言葉に無言になっているリオルとシキト。
「なあ、リナのお仕置きって・・・・」
「なんか、想像したくないですぅ。」
「右に同じく。」
ぼそぼそと話し合っているガウリイ、アメリア、ゼルガディス。
「こらそこ!どういう意味かしらねぇ?じっくりと話しあいましょうか♡」
『あ・・・あはははははは(汗)』
なぜか乾いた笑をあげている三人。
まったく。
「え・・。では、気を取り直して。青コーナー、236メガバウンド。ブルードラゴンのシキト!」
あ゛あ゛・・・目立ってる・・目立ってる・・。
マスクを目深にかぶりつつ。
なぜか恥ずかしがりながら司会をやっているゼルガディス。
ちなみに。
じゃんけんで負けたから♡
ゼルの紹介にあわせて、会場からはブーイングの嵐。
「白コーナー。177メガバウンド。ホワイト・ドラゴンのリオル!」
「おう!おらぁ、ブルードラゴンにかけてるんだ!きっちり負けてくれよ!」
会場から声が飛び交う。
結構楽しめそうよねvv
「人ごとだとおもってぇ・・。」
なぜかぶつぶつ言っているリオルに。
「なんでこんなことになったのか、分からないが!こうなりゃとことんやってやるぜ!」
そりゃそうよねvv
だって、シキトはただ通りすがっただけだしねvv
まあ、数日前からこのあたりをうろうろしていたのが悪い。
ということで♡
「それでは、始め!!ドラゴン・ファイト・レディー。」
「ゴー!!」
とたたた。
いい終わるや否や、台座から降りてくるゼルガディス。
「目立ってた・・・目立ってた・・目立ってた・・・。」
同じことを何どもつぶやいてなんでかいじけているけど。
「ゼルガディスさん、お疲れ様です。はい。」
「ああ、サンキュー。」
ぶつぶついいながら。
アメリアが差し出したお茶に口をつけていたりする。
「うぉぉりゃぁぁぁぁ!」
「おりゃぁぁぁぁ!」
一方的にやられているリオル。
「やっぱりこんな野蛮なことぉ、無理ですぅ!」
すぐに根をあげるんじゃないわよ!
・・・まったく。
「大丈夫です!正義の心がある限り!」
「そんなものはないぃい!」
アメリアの励ましに。
なぜかわめいているリオルだし。
「あら♪逃げ出したりは無理よ♪ここからは、逃げられないように、結界張ってるから♪」
にっこり。
あたしの言葉に。
『なんで人間がそんなことができるんですかぁ!』
なぜかその言葉に。
まともに驚いているリオルとシキト。
「あら♪簡単じゃないのよvv」
シィィイン・・・。
なぜか脂汗を流しているリオルとシキト。
「ま、リナさんですし。ルナさんもできるそうですし。」
それで納得しているアメリア。
「ま、リナだしなぁ。」
「リナなら何があっても、不思議じゃない。」
なぜか悟っているゼルガディス。
「ちなみに♪結界の壁に触れたら♪虚無が押し寄せるわよvv」
『・・・・・・・・。』
「ここから、なるべく離れないように戦うようにしませんか?」
「・・・賛成。」
なぜか意気投合しているリオルとシキト。
「いいなぁ、リナさん、いろいろと術が使えて・・。」
アメリアがうらやましがっている。
「頼むから、アメリア、お前はそんなことを考えるな。」
「そうそう、リナが二人になったら・・・。」
どばぎぎめごっ!
とりあえず。
ゼルガディスとガウリイは、懐から取り出した棘つきバットではたいておくとして・・と♪
「ああ!ゼルガディスさん!しっかりしてくださぃぃ!」
あわてて、そんなゼルガディスに回復呪文をかけているアメリア。
「・・・・な・・なんか、俺、勝っても無事にすまないようなきがする・・。」
なぜかその様子をみて、ぼやいているシキト。
「まあ、あのリナさんに溜口言った時点で決まってたんじゃないのか?」
「う゛・・・・確かに(汗)死にたくないよぉ・・。」
「俺だって・・・。」
しみじみと語り合っている二匹。
あ・・あのねぇ・・・。
「ほらほらvv戦いの続きしないとvv二人にドラスレ叩きこむわよvv」
あたしの何とも心優しい言葉に。
『は・・・はぃぃぃ!』
再び戦い始めるリオルとシキト。
ふふ。
ちょっとは楽しませてよねvv
「うわぁぁぁ~!」
「ほらほらほらぁ~!」
「ああ、尻尾はかむなぁぁ!」
そんなこんなで数時間後。
「へえ、結構やるな。心理作戦か。」
「へっへっへ。」
「さてっと♪じゃ、次は、あたしがこいつに、あの時のお礼、する番ね♪」
心理作戦で、見事にシキトを羽交い絞めにしてドロップアウトをしかけて、
勝利を収めたリオルが照れくさそうに笑っている。
あたしは、ちなみに。
村人達が蛸殴りにする前に、多少シキトにお仕置きしていたりするけども。
なぜか、スコップを頭に突き刺したらびくびくと痙攣して、動かなくなってるけど。
この程度で、死ぬわけないわよねvv
なぜか。
そんなシキトの様子に。
村人は。
自分達の怒りはぶつけないことにしていたりするし。
関係ないのは事実だけど。
犯人と思っているんだから、やればいいのにねvv
結構楽しいしvv
とりあえずこのイベントは、【リオルの勝ち】ということで幕を下ろす。
結構楽しかったわねvv
「いやぁ、あんたが勝つとは思わなかったぞぉ。」
酔っ払った村長がリオルに言っている。
「いやぁ、まぐれですよぉ。実力で勝ったわけじゃないってぇ。」
お酒で酔っ払っているリオル。
あの程度、純度90度のアルコールで酔っ払ってどうするのかしらねぇ。
ぱくぱくぱく。
イベントが終わり。
そのままののりでお祭り騒ぎ。
いろいろな食べ物や飲み物を食べつつ。
「リオルのやつ、すっこり村長さんと意気投合しているな。」
「酒まで飲んでるしな。」
ガウリイの言葉に。
ゼルガディスが続けてリオルをみつつ言っている。
「いいことじゃないですか!これから、リオルさんは、
村人達と仲良く共存ができるってものです!
やはり正義は必ずかつのです!・・あ、ゼルガディスさん!それ、あたしが狙ってた果物です!」
「そうか。ならやる。」
「ありごとうございますぅぅ!」
「ゼル、顔が赤いぞ?」
「ほっとけ!」
和やかに会話しているガウリイ達。
「いやぁ、いいんですよぉ。もう気にしてしませんからぁ。」
リオルがパタパタと尻尾をふりつつ歌まで歌いだしていたりする。
「いやぁ、何しろ、事件が事件だけに。雪に関係があることばっかりだったしなぁ。
雪崩が続けて起こったり。水源である湖が凍りついたり。森が焼けて、すぐに火が収まったり。
火の時点で気づかないといけなかったんだよなぁ。」
村人の一人がリオルにお酒を勧めつつ言っている。
「あ、どうも。」
自分のもっている杯に、それを受けているリオル。
『ぶほほほほほっ!!』
その言葉を聞いて。
なぜかむせこんでいるアメリア、ガウリイ、ゼルガディス。
「どうしたんですかぁ?」
酔っ払いの口調で言ってくるリオル。
「あら、何でもないのよ♪」
あたしが言うと。
「そ・・そうそう、何でもないんだ。あははは。」
ガウリイがあわててフォーローしていたりするし。
「?ならいいですけど?」
首をかしげつつ。
村人に誘われるままに、ステージに上がってゆくリオル。
「な・・なあ、リナ、もしかして、村に迷惑かけてたのって・・。」
ひそひそといってくるガウリイ。
「・・ひょっとして、私達のせいだったんですかぁ!?」
アメリアがなぜか泣き声で言っている。
「お前らだけだろうが!俺はやってないぞ!」
「ゼルガディスさんも同罪です!」
「あのなぁ!」
「あら♪あたしは知ってたわよvv」
『ええええええええ!!!!?』
あたしの言葉に。
「り・・・リリリリリナさん!?」
わなわなと震えているアメリア。
「勘違いしてるみたいだしvv面白いから黙ってたのよねvv」
くすくすと笑うあたしに。
「す・・すると・・。あのブルードラゴンは・・。」
「・・・まったく関係のない・・・。」
なぜか無言になり、顔を見合わせているゼルガディスとアメリア。
「まあまあ、結構面白かったじゃないvvそれはそうとvv耳栓したほうがいいわよvv」
「そういうもんだいじゃありませぇん!
ああ、私は無実の竜を悪夢に陥れたのなんてぇ。そんなの正義じゃありませぇん。」
なぜかつぶやいているアメリア。
「・・・ま、まあ、理由はともかく。リナにあんな口聞いた時点で。すでに、あいつは終わっていたとおもうがなぁ。」
「・・確かに。アメリア、気にするな。あいつは自業自得だ。」
アメリアを慰めているゼルガディス。
くすくすと。
そんなアメリア達を見ているあたし。
ステージの上では。
「それではぁ!リオル、十八番の一番、いっきます!」
よっばらったリオルが出し物として、お得意いの何かをしようとしていたり。
シィィィィィン・・・・・・・・・。
「あれぃ?皆さん、どうしたんですかぁ?何で皆して寝ているんですかぁ?」
リオルの開口と同時に。
騒いでいた村人達とまともに聞いていた村人達。
そして。
そのあたりを飛んでいた鳥などがすべて地面に落ちていたりする。
あらら♡
だから、耳栓しなさいっていったのにねvv
「おっかしいなぁ?これ、竜族に伝わる演芸用の最高傑作なのになぁ?」
一人、ステージの上で首をかしげているリオル。
ぷくぷくぷく・・。
「なあ、リナ、何でアメリアやゼル。白目向いて、気絶してるんだ?」
のほほんというガウリイ。
「そりゃ♪今のリオルのギャグ、聞いたからvv」
「??結構面白かったのにか?」
「・・・ガウリイ、その感性。先祖譲りよねぇ・・。」
その場には、リオルのほかにはあたしとガウリイが佇むのみ。
なぜか。
村人達が目を覚ますのに一日以上経過していたりするけど。
「し・・・死ぬかと思った・・・。」
「あらあら♪だから耳栓しなさいっていったのに♪」
とりあえず。
なぜか、ショックで。
シキトのことは。
どうでもよくなっているアメリアとゼルガディス。
「・・・・・ガウリイさん、よく無事ですよねぇ。・・・・リナさんも・・。」
顔色が悪いアメリア。
「あら♪音声カットくらい、簡単にできなきゃvv」
「今度、そのやり方も教えてくださいね!」
「いーわよvv」
いまだ、無言の村を後にして出発しているあたし達。
「・・・・ま、何もなかったことにしよう。そうしよう。」
一人、何もなかったことにしようとしているゼルガディス。
「あ、でも、残念でしたねぇ。ゼルガディスさん。
次はきっといいことが書いてある写本ですよ。」
「・・・思い出させるなぁ!」
ちなみに。
リオルがいったギャグ。
山の中間に保管されていた写本のギャグの一部なんだけどねvv
アクアがここに封印したのよねぇ・・・・。
ま、気持ちはわかるけどね♪
「ま、とりあえず、次にいきますか♪」
今回は結構楽しめたわねvv
事件の真相は、ガウリイ達は村人にも、誰にも話す気はないみたいだけど。
ま、楽しかったらよしvv
次は何して遊ぼうかしらネェ♪
本当、人間やってみるのって楽しいわvv
~白竜の山偏終了~
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####################################
あとがき:
薫:・・・3日かかりました・・(汗)
エル:あんたが、休み休みに打ち込むからでしょうがぁぁぁあ!!
姫:それに、寝坊したりして、作業してなかったりね♪
薫:しくしくしく(涙)
エル:せめて、仕事中でも、暇な時間は、小説、ノートにでも書きなさい!
薫:むちゃくちゃなぁぁあ!!(涙)
怒られるじゃないですかぁあ!!(そーいう問題か!?)
姫:でも、最近、打ち込みが遅いわよvv貴女♪
薫:・・・・う(汗)←言い返せない・・・。
エル:で、次は早くに打ち込みなさいねvv
薫:ぜ・・・善処します・・・(汗)
姫:で、しばらく、リクエストが決まっているので♪
この人はそれを打ち込む気らしいですけど♪
エル:まだまだ受け付けているからね♪
姫:そーいうことです♪
エル:それでは、また次回でね♪
姫:それでは♪
エル&姫:まったね♪
薫:・・・・二日まともに更新・・してない・・(汗)
・・・・ふっ。(起きたらすでに十一時・・まてぃ!)
では・・・・。
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