まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

とりあえず、一巻の、悪役ファイトは、またにして♪
とゆーか、エル様に剣ふっかける盗賊(笑)。というわけで(何が!?)白竜の山にしよーかなぁ・・・。
とも思ったけど、とりあえず、リトルプリンセスでいくのです♪
それでは♪注意です!!この、リナ=インバースは・・・・。金色の王ですぅぅぅぅぅ!!!
では♪

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       エル様漫遊記・番外編 第26話 ~リトルプリンセス偏~


ずしゃぁぁぁぁぁん!!
テーブルが派手な音をたてて、上の料理ごとぶっとんでゆく。
あああ!!
あたしのせっかくの食事がぁぁ!!
うららかな午後のひととき。
あたしは、カフェテラスで食事をたのしんでいる。

「あたた・・。」
声が壊れたテーブルの中から聞こえてくる。
はぁ・・。
ま、面白そうだから、からかっちゃえ♪
年は、十ニ歳。
とある人間の中にしては、大富豪の部類にはいる、とあるお嬢。
でも、今は、とある領主の娘の影武者さん♡
金髪の小柄な少女。
名前は、実は、エミリア。
容姿もレイミアと似ていれば、名前も結構にているのよね♪
この子♡
あたしがそんなことを思っていると。
ふと。
横にいるあたしに気づいて。
「ああ!!助けてください!!おねーさま!!」
いきなり、あたしの腰にしがみつく。 
安直すぎるパターンよねぇ・・もうちょっと、ひねりとかあっても・・・。
「その娘、渡してもらおうか。」
やっぱり。
この刺客たちも、彼女を本物と思ってるし♡
本物が、こんな格好して、ふらふらしてたら、狙ってください♡っていってるようなものよね♡
まあ、彼女の性格なら、やるけど♪
どこにでもいる子悪党。
数名の男達が、あたしにしがみついている少女をみていう。
「あらあら、やっぱり・・・。」
だから、悪役するんなら、やっぱり、ひねりは大切よね♡
うん♡
「何がやっぱりなんだ?」
なぜか、あたしの言葉に突っ込んでくるし。
「あら、別に、何でもないわよ。ただ、もうちょっと、ひねりとかあってもって思ってね♡」
あたしの言葉に首をかしげるその男性。 
まあ、ここは、とりあえずっと♪
どごめすっ!!
あたしは、とりあえず、手元に棘つきハンマーを出現させて、あたしの腰にしがみついている少女に突き刺しておく。
ま、死なない程度だけど♪
死んでも、あたしがもどせばいいだけのことだし♪
「あのねぇ!いきなり、人のテーブルをひっくり返して、助けてください。はないでしょう?
   物事には、やっていいことと悪いことがあるの♡」
ぐりぐりぐり。
なぜか、あたしがハンマーをねじりこむと。
「んぴぁぁゃゃ!」 
なぜか紅いものをながして、動かなくなってるし、この子は。
ま、死んではいないけどね♡
「うーん、人の体って、もろいわねぇ・・。」
などといいながら、とりあえず、こともあろうにあたしの食事の邪魔をした制裁は加えておく。
まったく。
せっかくの人間としての楽しみがちょこっと勿体ないじゃないのよ
なぜか、そんなあたしをしばし呆然と眺めている追っ手。
「・・・こーいう場合、助けてやるっていうのがセオリーと思うんだが・・・」
呆然といってるし。
「あら♪人の食事の邪魔して、どうしてそんな必要があるのよ♪当然、それなりのお仕置きは必要でしょ♪」
あたしの即答に。
「・・・・・。」
なぜかしばし無言になってる男達。
あらあら、理解がないわねぇ。
しかも、なぜか、冷や汗ながしていたりするし。
ま、どうでもいいけど♪
「・・・この場合、そうこられるとこっちも話の進めようが・・。
   とりあえず、その娘をこちらに手渡してもらえさえすればいいのだが・・・」
「きゃううきゃあみびゃぁぁ!」
なぜか、悲鳴を上げているエミリア。
まあ、そこはそれとして・・っと♪
「ファイアーボール!!」
どっがぁぁぁぁんん!!
いきなり、男達の足元に、呪文を放つあたし。
ふふふ♪
油断してたせいか、かなり驚いてるし♪
う~ん、この狼狽ぶりが何とも♡
ついでに♪
「ミストレス!」
ぶわっ!
あたりを濃い霧が立ちこめる。
さぁぁぁてと♪
「ほら♪いくわよvv」
「・・・はい?!」
ゆらり。
「んきゃぁぁぁぁあ!!!!!?」
あたしは、霧にまぎれてその場からエミリアをつれて掻き消えてゆく。
そして一瞬後。
「な・・何!?今の!?」
いきなり、景色がまったく違う、森の中にとなっているのに驚いてるし。
「あら、ただ、瞬間移動しただけだってば♪」
「・・・・だけって・・・・」
なぜか、背中から多少の紅いものが流れているエミリアがそんなことを冷や汗ながしつつつぶやいているけども。
町の側にある森の中。
あたし達は、そこに一瞬で移動しているのだけど。
ふふふふ♪
あのテラスの弁償は、あの男達が、店主から散々絞られて、払ってるようだし♪
ついでに、あたしの食事代も♡
いいことvvいいことvv
なぜか、自分で、リカバディをかけて、傷を直しているエミリア。
根性ある女の子よね♡
そんな会話をしつつも。
とりあえず。
「とにかく、ここから進みましょ♡」
あたしの言葉に、なぜか無言でうなづいている彼女だし。
・・・なぜかいまだに混乱しているようだけど、まったくこの程度で・・・ねぇ♡
歩きつつ会話をしていると。
なぜか絡んでくるごろつきたち。
そんなごろつきたちをわざと人目につくように、とりあえず些細なまでにと吹き飛ばしておく。
目立つようにしていたら、後後、これを目安にやってくるし・・・ね♡

「と・・とうとう追いついたぞ・・。」
あら、
なぜぼろぼろになって、森にやってきている先ほどの刺客達。
どうやら、かなり絞られて、全部弁償させられたようね♡
先ほど吹き飛ばしたごろつきたちを目にして。
あたしたちにと追いついてきている先ほどの男たち。
まったく・・・気配くらい、簡単につかみましょうね♡
「いいか、もう一度だけいう、その娘を我らに・・・・」
なぜかいう言葉に、恐怖が浮かんでいるのはあたしの気のせいよね♡
まっさか、あたしが瞬間移動するのをわざとこいつに見せたあの程度で恐怖するはずもないしね♪
あんな些細な程度で♡
ま、なぜか、本当は、あれであたしに対して、恐怖しているようだけど・・・。
心のせまい人間よねぇ。
「メガブランド!!」
ついでに、威力をちょっと、数億倍にしてみるあたしって、なんてお茶目♡
ちょどぉぉぉん!
一発の呪文で。
森は跡形もなく消え去っていたりするけども。
「あら、まっ♡とりあえず♪」 
ぱちん♪
あたしが指を鳴らすと同時に、何事もなかったように再生する森。
しばしなぜかそれをみて、絶句しているエミリア。
「・・・・身もふたもな・・というか・・・何・・今の・・・(汗)」
なぜか、ひいてるし。
「さって、じゃあね♪」
あたしが先を進もうとすると。
「まってください!どうか私に力を貸してください!」 
青い瞳であたしを見てくる。
「いやvv」
ここで、素直に面白そうだから、【かかわります】といってもいいけど、ただ働きっていうのも、面白くないし♪
人間やってると、何かと入用なのよねぇ。
まあ、なくなったら、その辺りの盗賊でも苛めればいいことだけど♡
「・・・・。じゃ・・じゃあ、これならどうです!」 
いって、エミリアは、懐からエメラルドを取り出す。
大きさも、人の拳よりふた周り大。
純度は、まじりっけのない一応は最高品。  
傷も少なく、研磨も人間の中の基準でいけば立派。
捨て値で取引すると、人の世界では、簡単に一千万を越える品物のその物質【エメラルド】。
「私は、レイミア。大商人、マリウスの一人娘です。」
にっこりというエミリア。
大商人、マリウス。
マリウス=リンドバーグ。
裸一環から身を起こし、今では、数百程度の交易商を率いている沿岸諸国連合の中では、有名な商人。
しかし、娘がこれじゃあね♪
あたしがしばし、無言でいると。
「あら、本気にしたんですか?うそに決まってるじゃないですか♡」
にっこり。 
「・・・メガブランド!」
思わず、あたしは、攻撃を些細なまでだが、お見舞いしておく。
まあ、嘘でもないけど、真実でもない。
マリウスの娘っていうのは、事実だし。
だけど、名前が違ってるのよね♪
  
てくてくてく。
「ああ!まってください!本当のことを話しますから!」
「まったく・・。あのねぇ。エミリア。」
「・・・・え?」
なぜか、名前を呼ばれて固まっているエミリア。
「このあたしに説明するんだったら、嘘はだめよvv面白そうだったから、影武者、引き受けてます♡
  勘違いしている刺客を倒すの手伝ってください♡って素直にいえば。
  あたしだって、面白そうだから、話にものるわよ?」
にっこりというあたしに。
「・・あ・・・あの?」
なぜか、とまどってるし。
「あら、貴女、マリウスの娘で、エミリアでしょう♡」
インバース商会とも、取引あるし。
「それと、その関係で、ラルティーグ公王より、タイレル・シティの領地を任されている、
   トゥーラディア公の娘であるレイミアと、瓜二つなので、影武者の依頼、うけているんでしょ?」
あたしの言葉に、なぜかしばし絶句。
「・・・な・・。」
「あら♪このあたしに、分からないことがあるとおもって?
  ま、面白そうだから、そのエメラルド十個と取引してあげる♪
  ついでに、刺客達には、気づかれないように、振舞ってあげるわよ♪ふふ♪黒幕、おびき出すんでしょ?」
あたしの言葉に。
なぜか、汗をだくだくと流して固まっているエミリア。
話を切り出すのに、影武者に渡されていたペンダント。
精緻な金細工に、角をもつ豹の略紋、図面化された盾、白い鳥。
その模様が刻まれているペンダントを無意識に握り締めているエミリア。
実はこれをみせて、誰かを雇うつもりだったのよね♪
この子♡
「・・・十個って・・でも、なんで・・あたしのこと・・・」
しどろもどろになっている彼女に。
「あら♪あたしの実家、インバース商会なんだけどvv」
びしぃぃぃ!
なぜか、その言葉に、エミリアは凍りついてるし。
う~ん、からかうのって面白いわ♡

余談ではあるけども、そういえば、かなりマリウス、セシル達に絞られてるしねぇ。
商人のノウハウをここでの形式上、あたしの両親でもある、セシル達に叩き込まれているマリウス。
その話は、娘にもしてあるようね。
まあ、あの特訓をうけて、まず大商人にならなければ、間違いなく。
セシル達のお仕置きがまっているのは、いうまでもないけどvv
ルナが両親に選んでいることもあって、結構、力あるのよね♪あの二人♪
確か、Sの腹心より少し強い程度には♪
まあ、そんな些細なことはおいといて・・っと♪

「・・・で?どうする?」
あたしの言葉に。
「・・・二十個でも、三十個でも差し上げますから・・・。何分、ご実家には、内緒でお願いしますぅぅ!!」
なぜか、涙ながらに、あたしに頼み込んでくるエミリアの姿。
「おっけー♪」

本物のレイミアは、二年間のセイルーンでの、学寮生活を終えて帰途につこうとしたその矢先。
前領主、つまり、レイミアの祖父が病に倒れ・・・まあ、あいつが写本を焼いたショックらしいけど。
どうでもいいでしょうに・・。
レイミアの父親で、時期領主である彼女の父親が政を行っているのだが。
戴冠式は、一族すべてがそろった時点で、とり行うのが、トゥーラディア家伝統の定め。
レイミアが戻るまで、領主の座は、空白となる。
そこにつけこんだ、大臣が、別の人間を跡目にするべく。
彼女の帰還を妨害し、彼女を殺すか、誘拐して、父親に身を引かせる計画を立てている節がある。
そう、魔道士教会が運営するメッセージ・センターから連絡をうけたレイミアは、すぐさま旅にたびたった。
といっても、周りの人間がそれを許すはずもなく。
ならば、目立つ影武者を一人旅にだし。
本物は、普通の旅人に扮して、送り届ける。
というか、危ないので、フィル自らが、送り届ける。
というのをどうにか、近衛の者達が説得して、それはなくなっているのだけども。
ちなみに。
フィルというのは、セイルーンの第一王位継承者の名前でなんだけど、ま、別にそこまで説明する必要もないしね♡

「まあ、とりあえず、連中は、あんたを本物と思っているんだから♪これを利用しない手はないわよねvv」
「あ・・あの?お名前は?」
「あ、そーね。いってなかったわね。あたしは、リナよ。リナ。インバース。」
あたしがいうと。
「・・リナさんですね。あ・・あの、あたしが影武者だというのは・・。」
おずおずといってくるし。
「わかってるって♪言わないわよvv」
ふと。
彼らの動きが変わる。
あら♪
「ふっふふ♪面白くなってるじゃない♡」
「・・え?」
あたしがつぶやくと、エミリアがキョトンとした声をだす。
「あ、こっちのこと♪」 
「でも、次の手は、分かりやすいわよね♪彼ら♪」
ふふふふ♪
よりによって、雇ったのが彼女だとはね♡
そういえば、この前、小銭と勘違いして、ビール瓶のふたを取ろうとして、崖から転落して川に流されたけど。
彼らが次ぎに仕掛ける方法。
それは、魔道士をやとい、あたし達を攻撃してくること♡
ふふふふ♪面白くなってきたじゃないのよ♪


ざわ。
「・・何?鳥?」
ざわめきだった、気配にエミリアが空を見上げる。
「あら、違うわよ。お楽しみの始まりよ♪」
あたしは、目の前にいるにやけた男をみつつ、楽しそうにいう。
それが気に食わないのか、なぜか、こめかみをびくぴくとさせて、なぜか包帯を体全体にまいているけど。
そう。
あたしと初めてあったときに、悪役のリーダーやってたあの人間。
あの程度で、怪我するなんて、弱いにもほどがあるわよねvv
「そう、鳥なんかじゃないさ。助っ人を雇ったのさ。今度は、ごろつきとは違う・・お前さんと同じ魔道士さ!」
いった直後。
がさがさと横から茂みを掻き分ける音。
「おーほっほっほっほっ!!彼方たちに何の恨みもないけれど、これも世の中の弱肉強食のおきて!
  この世紀の大魔道士白蛇(サーペント)のナーガ様に、かかって果てることを誇りにおもって・・。
  ・・あら、リナじゃないの?何うずくまってるの?いきなりおなかをかかえて?」
くすくすくす♡
しっかし、ナーガを雇うとは♡
あたしは、思わず面白くて、おなかを抱えてくすくすと笑っていたりするけども。
季節は、すでに、冬に入りかけているのというのに。
いつもと同じく露出度の高い服をきて無意味に高笑いを上げている彼女。
無謀にも、あたしの生涯最大のライバルを自称して、このあたしにくっついて旅していたりする白蛇(サーペント)のナーガ。
一応、これでも、とある国の王女だったりするんだけど♡
まあ、あたしがそれを知っているのは、ナーガはし知らないけどねvv
最近などは、ちょっとしたことで捕まったりしたら、
よりによって、あたしの名前を保護者の名前としてあげていたりするナーガ。
というか、印籠みせて、正体ばらしたほうが、万事解決でしょうに♡
ちなみに、ナーガはただ今、15歳。
あたしが今、この世界では、13だし♪

「し・・しりあいか?あんたら?」
なぜか呆然としている包帯だらけの男性。
「何やってんのよ。ナーガ。資金を調達するとかいって、崖から転落して、川を流れているところをそいつに助けられたの?」
あたしの言葉に、ナーガは硬直。
「ちょ・・なんで、リナ、あたしが崖から転落したの知ってるのよ!」
う~ん、ナーガをからかうと面白いわ♡
「まったく、お金なら、少しくらいなら貸してもいいわよvv」
あたしがいうと。 
ぴくり。
あら♡やっぱり面白いわよね♡。
お金の言葉に、反応しているナーガの姿がそこにあったりするけども。
「だ・・だれが!!第一、あんたは、あたしのライバルじゃないの!
   それなのに、何で・・ふっ。読めたわよ!!リナ=インバース!
   この私の実力を恐れ、金銭で懐柔する気ね!!おーほっほっほっ!そんな手にのるものですか!」 
いや、よくナーガはやってるでしょうに♡
「それに、第一、一度受けた依頼を金銭につられて投げだすなど、許されることではないわ!」
めずらしく、まともなことを言ってるナーガ。
「あら♪なかなか立派な心がけね♪」
にっこりと笑って、あたしは一歩前にでる。
ひききききっ!
なぜかまともに引きつるナーガ。
「じゃ、戦いましょうか♡」  
あたしが心底うれしそうにいうと。 
「や・・やあねぇ、リナちゃん、そんなにマジにならないで♡ね♡何にでも例外はあるんだし♡
  私もそこまで意地になるつもりはないし♡ね♡だから、それ、しまって♡プリーズ・・・・」
なぜか、あたしの手に出現している黒い球体をみて泣いているナーガ。
あら、この程度だったら、ナーガなら大丈夫なのに♪
ま、もし混沌に沈みそうになっても、面白くなくなるから、そんなことは、このあたしが許さないけどねvv
「・・あ・・あのー、すると、俺の立場は・・どうなるんでしょうか・・。」
呆然と、包帯男はつぶやいていたりするけど。
とりあえず無視。
そしてふと、あたしの横にいる人物にと目をとめ。
「あら?あなた、レイミア公女じゃない?トゥーラディア家の。」
呆然と事態についていけずに固まっていたエミリアに気づくナーガ。
よっし♪
ナーガも本人と勘違いしてるし♪面白そうじゃないのよ♪
「・・・へ?」
ナーガの言葉におもわず間の抜けた声をだしているエミリア。 
「・・あ・・あの、何で知ってるんですか?」
いぶかしげな表情で、ナーガに聞いているエミリア。
ま、この格好のナーガが、実は、セイルーンのグレイシア王女だとは、誰にもわからないでしょうしねぇ。
ナーガは一切お構いなしに、一人で納得していたりするけど。
「ふむ、すると、例の跡目争いの一件ね。
  この私に説明してくださったのと。ずいぶんと事情が違うんじゃあ、ありません?パイルさん?」
ナーガが包帯男にいっている。
そんな包帯男、すなわち、パイルが言葉に詰まるのをみて。
「おーほっほっほっ!!
  やっぱりね!!私は、彼方の言葉の中にある一抹の嘘を見破って、こうしてリナについたのよ!!」
いって、くるり、と向きを変えて、パイルに向かって高々とそんなことをいっているナーガの姿。
それを真に受けて驚愕の表情しているパイルもパイルだけど。
うーん、楽しいvv
「お願いです。この私を襲うのを支持したのは誰なんですか?」
エミリアがいかにも本物らしく、振舞っているのが何とも♡
「答えてもらいましょうか?」
あたしは言って、手に小さな黒い固まりを出現させる。
無論、先ほどナーガにお見舞いしようとした力だけどvv
「あら、リナ、それって・・」
ナーガがそれに気づいてなぜか冷や汗を流していたりする。
「ああ、大丈夫よ♪虚無の空間にはしない程度の力だから♪
  ちょっぴし、体が消滅したりするかもしれないけど♪それで死んだら、根性がないだけだし♪」
あたしの言葉に、なぜか顔色が悪いパイル。
「き・・虚無っ・・て・・(汗)」
そういや、このパイルも、一応、伝説程度は、聞きかじっているのよね。
「あの?リナさん、それと同時に、口の中に、酸芋虫(アシッドクロウラー)をつめこんだり、
   おなかを切り裂いて、砂利を敷き詰めたり、そんな些細な付属もどうでしょうか?」
にこにこというエミリア。
「あら♪それも面白そうね♪」
あたしがいうと、なぜか、すっと血の気を引かせて真っ青になってるパイル。
「それか、これで何かするっていうのも手よね♪」
といって、ナーガがシミターを取り出していたりする。
昔、人きりナイフとして流行った品物。
さらに、真っ青になっているパイル。
「お願い、話して、でないと、それとは別に、あたし達、彼方の生皮をはいで、そこに塩を刷り込んだり。
  あと、鼓膜に穴を開けたりしないといけなくなるかもしれませんから♡」
にこにこにこ。
いいつつも、すでに、いつの間にか、手には、長い針をもって、アシッドクロウラーの赤ちゃんを用意しているエミリア。
あら♪
用意周到じゃない♪
「は・・・・話すぅぅぅぅ!!」
根性のないやつ。
なぜか、エミリアがアシッドクロウラーを縛られていて動けない腰に乗せると、だくだくと涙を流しているパイル。
「だ・・大臣だ!」
うーん。
素直すぎるのも、ちょっと残念♡
「まあ!あの、優しい大臣がそんなこと・・戻ったら、一族皆殺しにしなきゃ・・・」
悲しい顔をしつつ、うつむいてぶつぶつ言っているエミリア。
「・・あんた、いくらなんでも、それは、やりすぎよ。」
苦い顔でいうナーガ。
「あら、冗談に決まってるじゃないですか♡あたしより、年上なのに、そんなことも分からないんですか?」
にっこりというエミリアに。 
どごめぎゃ!
ナーガのけりがまともに彼女の顔面を直撃していたり。
その直後。
ぎゃぁぁぁ!!
何か、悲鳴が聞こえたりしてるけど。
関係ないしvv
どうやら、芋虫が、彼の中にもぐりこんだようだけど。
ま、その程度じゃ死なないでしょうしね♪
 
「あらあら。」
「ずいぶん大層なお出迎えねぇ。」
余裕たっぶりの、あたしとナーガの台詞。
広がる荒地には、ごつごつとした岩山が散乱し、視界の先に小さな森。
そこを抜けると、タイレル・シティ。 
とりあえず、ここで、決着つけておくのも悪くない場所。
森とあたし達の間には、まだ見くびっているのか、完全武装の人間が、たったの、五・六十人程度。
それが、十チームばかり。
パイルたちは、レグルス盤で、情報をやり取りしていたためか。
気絶しているパイルをみつけてそして、なぜか死に掛けているパイルを保護して、ここで彼らは待っていたようだけど。
「じゃ、頑張ってくださいね。」
「あら、あんたも戦うのよ♪」
にっこり。
あたしの言葉に。
「・・・・ええ!?でも、私がいたんでは、足手まといになりますぅ!私、こんなものしかもってませんし!」
どさどさどさ。
いうなり、荷物から、いろいろと、拷問道具や、果ては、暗殺用の毒物。
そして、瓶に入っている人食蜂(肉食蜂ともいう)に、空気に触れると、大爆発をする液体。
あと、ちょっとした魔法を閉じ込めてある魔法道具(マジックアイテム)の数々をその場に広げるエミリア。 
「おーほっほっほっ!一撃で片付けてあげるわ!」
ナーガがついっと前にでる。
「とりあえず、まだ、完成してなけど。」
あらあら。
「エミリア、防御、張っときなさいねvv」
「・・へ?」
完全に傍観主義のあたし。
「ふん!!覚悟するがいい!
  このすべての魔力を遮断する完全魔道甲冑に身を包んだこの我に勝てるものか!
  貴様らの魔道に恐れるものはない!」
なぜか、いう声が震えている、パイルの弟のゼイル。
「それ、偽者よvvというか、似たものでゼナファアーマーとか一部で呼ばれているものもあるけど♪
   それか、虚無の力で、甲冑を作ったら、 完全に遮断はできるでしょうけどねvv」
あたしの言葉に。
意味が分かってないゼイルはしばしその場にとどまっていたり。
しかもなぜか首を傾げていたりするし。
その鎧のうたい文句が偽者、というくらい見抜きなさいよね・・・・情けないったら・・・
その間に、ナーガは呪文を完成させていたりするけど。
「ヴ・レイワー!!」
ナーガの力ある言葉に従って、辺りの岩が、一つの形となってゆく。
「な・・何だ!?」
別に地面が揺れているだけだというのにも関らず、なぜかあわてている刺客達。
やがて、その場に、デッサンのかなり狂った竜もどきが出現する。
約二十数対出現したそれらは、一声に空にむかって咆えている。
「おーほっほっほっ!!地精(ベイモス)に干渉して、無数の岩を竜と化し、
   近くを浮遊する低級霊を憑依させて、石人形(ロック・ゴーレム)とするこの高度な技術!!
   この、白蛇のナーガ様の術、とくと味わうといいわ!!」
高笑いしているナーガ。
「・・それはいいんですけど・・・あれ、竜のつもりなんですか?」
つっこんでいるエミリア。
う゛・・。
そんな彼女の突っ込みに対して、言葉に詰まっているナーガ。
「確かに、足の関節も、逆だし、デッサンはなってないし。
    顔の形なんか、ロバに近いし♪デッサンもまだ完成してないわね♪」
あたしがいうと。
「や・・やかましいわね!人の術に文句ばっかりつけて!
  私がまだ未完成だっていったのは、完成したあれの、
  【コントロールが、一切合切まったく、出来ない。】ってただそれだけのことよ!」
「・・・え?」
ナーガの言葉に、絶句しているエミリア。
「くすくすくす♡」 
あたしはただ笑っている。 
びくびくびく。
痙攣しつつ笑をこらえて、一応、エミリアたちに聞こえるように、わざとナーガに再度確認するあたし。
なんて親切♡
「ナーガ、今、何ていったの?」
「ふっ。二度もいわせないでよ。リナ。呼び出しても、まったく、コントロールが効かないのよ!!おーほっほっほっ!」
言い切り、そして高笑いをあげているナーガ。
そんなナーガの言葉と、そしてその高笑いのそれをうけ、それらに対して固まっている刺客達。
楽しいvv
そんな中でも、ナーガが呼び出したそれは行動を開始し。
そして・・・・
「あ・・あの。暴走してますけど・・・。」 
エミリアが、竜もどきを指差す。
「・・・あら、ほんと・・・」
呆然とつぶやいているナーガ。
刺客達は、それに踏み潰されて、あるいは逃げだし。
ふと見てみれば。
すでにそこには、暴走し、暴れまくる、十数体のロックゴーレムたち、そんな彼らの姿しか見当たらない。
そんな光景をしばしみつつ、額から汗を流したのちに。
「ふっ。大丈夫よ!!あっちには、タイレルシティしかないから!」
などとそんなことをいっているナーガの姿がそこにあったりするけども。
その額から一筋の汗が流れ出ているのにあたしは当然のことながら気づいている。
・・・・楽しい♡
『ひきゃぁぁぁぁ!!』
かん高い咆哮をあげて、まっすぐに、タイレルシティに突進して行く、石竜もどき達。
「んきゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ご丁寧にも、エミリアの悲鳴がこだまし、辺りに悲鳴が響き渡ってゆく。
「ま、とりあえず町にいきましょ♡」
とりあえず町でちょこっと遊びますか♡



「カオスランス!!」
どぉ!!
『おおお!!』
ふっ。
ちょろい、ちょろい♡
あたしの放った、金色ががった黒いやりに貫かれて消滅してゆく石竜もどき。
町の人達から歓声があがる。
とりあえず、気絶していた刺客を縛りつけ、無理やりひこずって、町までやってきたあたし達。
そして、石竜を駆除しはじめたのだが。 
その前に。 
役人に、これ、【アレを創り出した本人ですから】といって、刺客の中にいた魔道士は突き出してある。
とりあえず、記憶訂正をしておいて、【自分が呼び出した】という様にそいつの記憶はいじってあるし。
 
町に入った石竜を片っ端から叩いているあたし達。
まあ、多少、石竜が、町並みを壊していたりもするけれど。
それでも、死者はでてないしvv
よくて、重傷程度♡
まあ、それでも、あたしのとこに戻るほどの怪我でもなし。
あとで、ナーガにも手伝わせて、リザレクションの一つでも、怪我人にかけておけば問題ない程度だしね。
   
やがて。
数時間後。
日が暮れかけるころ、石竜はすべて消え去ってたり♡
「ああぁぁぁぁぁ・・。」
なぜか、頭を抱え込んで、しゃがんでいるエミリア。
「終わったわね♪」
「ふっ。そうね。」
タイレルシティを見下ろせる小高い丘。
そこにあたし達は、佇み、町を見下ろしている。 
町が、ちょっぴしばかり、些細程度だが、三分の一ばかり、壊滅しているが。
まあ、些細な程度だし。
そのうちの一部は、ナーガの放った呪文の暴走もあったりするが。
とりあえず、町の人々は、安全な場所に誘導してあるので、被害はない。
「まあ、やっちゃったものはしかたないんだし・・・。はっ!そうよ!」
ぽん。
と手を叩くナーガ。
「いいこと、レイミア、よく聞いて、あの竜を暴走させたのは、
   彼方の命を狙う大臣の部下だってことにしちゃえばいいのよ!!」
そーいや、ナーガ達には、あの刺客の中の役人に突き出した、
一応あれでも魔道士のやつの記憶いじってるの説明してなかったわね。
ま、いっか♡
「そうですね!!それいきましょう!!」
即座に同意しているエミリア。
「ふっ。そうすると、私達は、プリンセスの護衛だけでなく、町を救った英雄よね!!
   おーほっほっほっ!!これで、報酬もがっぼりね!!」 
暴走させた当人が何を言ってるのかしら♡
本当に楽しいったら♪
「そうですね。まあ、私が本物のレイミアだったらですけどね。」
にこやかにいうエミリア。 
ぴぴくぅ。
そんな彼女の言葉に、まともに硬直しているナーガ。
「あら、ナーガさん、知らなかったんですか?
   リナさんは知ってましたよ?私がプリンセス・レイミアの影武者だって。」
にっこりとナーガに微笑みつつも、い言うエミリア。
ぱくぱくぱく。
口をばくばくさせているナーガ。
「ナーガさんは、本物を見たことがあるんですね。ね♡そっくりでしょ?私♡
   ですから、刺客達をひきつける身代わりなんですよ♡私は♡」
にっこりというエミリア。
ま、ナーガは一応、セイルーンのこれでも王女だからねぇ。
エミリアはし知らないんだけど♡
そんなエミリアの言葉に、言葉を失い、あたしの方をみるナーガ。 
「そーよ。彼女の名前は、エミリア。レイミアじゃないわvvだって、ナーガ、聞かなかったし♡」
聞かずに、かってに思い込んでいたのは、ナーガの勝手だものね♪
「ま、いくらいい案だからといって、本物を一人旅に出すと思う?ま、彼女だったらやるけど・・。
   周りが止めるのも聞かずに、一人で旅に出たところを、あわててお付きの人達が追いかけてて。
   で、エミリアに影武者の依頼がはいった♡そうよね♪」
あたしの言葉に。 
「ええ。ちょっと、ごろつき達に肉食蜂をけしかけて、遊んでたら、たまたま、本物とばったりと。
  それで、面白そうですし、影武者を引き受けたんです♡」
にっこり。
「ま、そんなわけですから、私を護衛した報酬は、出ないと思いますよ。
  まあ、これで、事実がばれたら、私もきついお咎めを受けるでしょうから。
  今の嘘には、一口乗らせていただきますけど。・・・って、あの・・ちょっと!?」
ぱっこぉぉぉぉんん!!
盛大に、ナーガのとび蹴りがエミリアを捕らえているけど。
「ま、嘘にはならないわよvvさっき、役人に突き出したあの魔道士vv
   記憶操作して、あれ、彼が呼び出したように記憶させてるしvv」
「あら!リナ、やるじゃない!!じゃあ、これで、嘘が事実になるってわけね!!」
「き・・・記憶操作って・・(汗)」
なぜか引いてるエミリア。 
「あら、簡単よ、ちょっと、いじればいいだけだしvv」
「・・そ・・そうですか・・。」
そういえば、インバース家の人々は、そんなことも簡単にできる、とか、父様から聞いたおぼえが・・。
ぶつぶつつぶやいているエミリア。
まあ、確かに、ルナには簡単にできるし。
当たり前だけど。
一応、セシルも、多少はできるしねぇ、それにマルスも。
「さてvvナーガ、怪我人治して、治療代、もらいにいくわよvv」
「はっ!!その手があったわね!!」
「・・・・あ・・あのぉ・・・」
なぜか、呆然としているエミリアはほっとくとして。 
あたしとナーガはタイレルシティに戻り。 
怪我人などの手当てをしたりして、町人達からいくらばかの感謝代をもらっておいたのだけど。
・・・後々が面白いから、町並みは、このままにしときましょvv

そして、あたし達は、タイレルシティを後にする。
ふふふふふふ♪
りあえず、エミリアの父親には、ルナをとおして娘があたしに関ったことは、伝えておいたし♡
何か、面白いことに、ルナの総お仕置きがあったようだけどね♪
さぁぁぁてと♪
また、ナーガも加わったことだし♪
ま、気の向くままに、進みますか♪


後日。
風の噂に、マリウスの娘が、どこかの神殿に行儀見習いに入ったとか。
と、まことしやかにささやかれていたりする。
ま、メリルのいる神殿だからねぇ。
どうなることか♡
ふふふふふふ♪



                          -リトルプリンセス終了ー

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  あとがき: 
    かお:ぜいぜい・・どうにか、今日中に打ち込んだぞ!
    エル:・・・・ほぅ。あたしがまったくといっていいほどに、
       活躍してないのにねぇ・・・・・・。
    かお:あああ!!
       エル様一人称じゃないですか!!!!(汗)
    エル:それと活躍してるかどうかは、話は別vv
       ってことで、続きにこのまま、何か打ち込みなさいvv
       いい加減にリレー小説の続きを書きなさい!!
    かお:・・・・・・・・・・・。
       ・・・・確かに(汗)
       努力しますのです・・・(涙)
    エル:あと、干渉の続きもしっかりとね♪
       あたしとユニットが活躍するの、・・まさか、省く・・とはいわないわよねvv
    かお:・・・ぎっくぅぅぅぅ!!!!(汗)
     姫:それと、いい加減に、あと少しの見果てぬ夢も、投稿、
       完結しなさいねvv本編ストーリは終わってても。
       あと、フィブリゾの番外編(レゾからみ)と、
       エピローグ。それと、ヴァルキュリアの花の番外編があるでしょ?(はあと)
    かお:・・・ヴァルキュリアはなぁ・・・・。
       だって、あれ・・・完全に、降魔戦争時の話だし・・・。
       ・・・投稿しないかも・・(汗)
    エル:確か、あれは、あたしの一人称で・・しかも、あたしがでてない!!
       から、別にどーでもいいわvv
    かお:しくしくしく・・・。
       ま・・とりあえず、久方ぶりの漫遊記・番外編の打ち込みでした・・(まて!)
     姫:ちなみに、この人、この番外編のリクエスト、まだまだ募集してますので♪
       希望があればどんどん言ってくださいねvv
    エル:というか、せかされないと、こいつ、何もしないからねぇ・・・。
    かお:しくしくしく・・・。
       どうせ・・どうせ・・しくしくしく・・・・。
    エル:ええい!!うっとうしい!!

    ―ざくっ!!
     エル:ふぅ(はあと)(なぜか、飛び散った紅いものをぬぐっている)
       じゃ、とりあえず、うっとうしいやつはどこかにいったので♪
     姫:それじゃ、まったね♪
  エル&姫:じゃぁね♪
     薫:・・だ・・だれか・・助けて・・・・・。
     (真っ赤な紅い海に横たわり、体が虚無に包まれて・・・・静寂・・)


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