まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
こんにちわv
今回はvスペシャル2巻の『リナ抹殺指令』となっておりますv
ドラマCDと小説と。ごっちゃになっておりますからねv
どちらかといえば・・小説より・かな?
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エル様漫遊記・番外編 ~リナ抹殺指令~
「でもまさか、魔王召喚なんて・・ねぇ?」
湖をみつつつぶやいているアメリア。
「というか、エルフは何を考えているんだ・・。」
はぁ。
溜息ついているゼル。
「まあまあ、済んだことだし。とりあえず、折角全員揃ったんだし。のんびりといきましょvのんびりと♡」
あたしの言葉に。
「それもそーですね。」
「・・・何かリナと関っていると・・。問答無用で何かが起こるな・・。」
そう溜息ついているゼル。
とりあえず、レザ二アムの一件が終わり。
このあたしの心優しい心遣いによって、今回の一件は無事にことなきを済んでいる。
レザニアムの首飾り。
とまあ、この世界では伝説と化している、とある品物。
それに関りちょっとした事件と出くわしたあたし達。
それを滞りなく解決し。
今、あたし達は、ラルティーグ王国に来ていたりする。
「とりあえず、折角ですから。皆さんでお食事でもなさいませんか?」
今回の一件で合流したシルフィール。
「それもそうですね。」
「だな。」
「そーいや、腹へったなぁ。」
シルフィールの言葉に同意しているアメリア達。
「じゃ、近くの村にでもいって。食事でもしましょ♡」
あたしの言葉に。
『賛成(です)!』
アメリア、ゼルガディス、シルフィール、ガウリイの台詞が完全にと一致してゆく。
「うーん、いい天気ですぅ。」
ぽかぽかと日差しが暖かくあたし達を包み込む。
「この前までの戦いが嘘のようですわ。」
シルフィールも日差しに包まれてぽかぽかと気分よく浸っていたりする。
テーブルに並べられた食事を平らげて、食後のデザートを食べているあたし達一行。
ちなみに。
ゼロスといえば、今回の報告などでちょっと戻っていたりする。
「もし・・旅の御方・・旅の魔道士の一行とお見受けしましたが・・・。おぬしたち、腕に自身がおありですかな?」
そんなあたし達が座っている席に近づいてくる一人の男性。
「・・は?」
思わず、口にケーキをほおばりつつ、聞き返しているアメリア。
「そりゃ、ないといえば嘘になるわな。」
のほほんといっているガウリイ。
「というか、リナ以外に強い魔道士なんているのか?」
「わたくし、いないような気がします・・。」
何やらそんなことをつぶやくゼルに、しみじみといっているシルフィール。
「あのねぇ。ま、別にいいけど。でも、面白い人間もいたわよねぇ♡
リナ=インバースの名前を語って、この辺りを荒らしまわっているなんてv」
―――ぷぴっ!
あたしの言葉に、なぜかものの見事に噴出しているゼル、アメリア、シルフィール、のこの三人。
「ほう、さすがに腕に覚える魔道士さま達とお見受けました。
すでにご存知でしたか。そうです。あなた方も聞いたことがあると思われますが。」
そういって、言葉を濁せて怯えた表情をしつつ。
「紅蓮の炎の髪は天を衝き。黒き雷。血を好み、生あるものを打ち滅ぼして、大地を昏き荒野と化さん。
破壊のもうしご、混沌の使者。地獄の魔道士、その名前をリナ=インバース・・・・・」
どぐわがしゃぁぁぁぁん!
その台詞に。
まともに、椅子から転げ落ちているアメリア達。
「な・・・何処のどいつだ!?そんな無謀なことを言っているのは!?」
顔を真っ青にして叫んでいるゼルに。
「まあ、混沌・・というのはあたっているにもあらずとおもうが・・。」
あら。
鋭いv
最近、ガウリイ、何となくうすうす感づいてきているのよねぇ。
あたしのこと♡
本当、この人間って面白いわよね♡
「・・・え・・えっと・・。『盗賊殺し』とか『ドラゴンもまたいで通る』とかという噂はありますが・・・それは・・・また・・・・(汗)」
なぜか、額に一筋汗を流しているシルフィール。
「他にも、そのリナ=インパースの横には。
凄腕の剣士や、巫女の姿をしているかつてはセイルーンの巫女だったという人物がいるそうだが。」
そう続ける村長の言葉に。
「なぁぁんですってぇぇぇぇ!!!!?」
思いっきり叫んでいるアメリア。
「と・・ともかく、それは、別人です!
わたくし達は、リナ=インバースさんのことをよく知ってますけど。リナさんは、そんなことをする人じゃありません!」
彼の依頼は至極単純なもの。
最近、この辺りをあらしている、とある魔道士を追い払って欲しい。
そういうもの。
というか・・。
その人・・・何を考えているんですか!?よりによって、リナさんの名前を語るなんて!?
・・・・・この国が消滅してもおかしくないんですよ!?
そう心で叫び絶叫を上げているシルフィールだし。
・・・・こら。
シルフィール。
何、そんなことを心で思っているのかしらねぇ♡
「そうだぞ?悪いことはいわん。そんな噂を真に受けるんじゃない。
俺達はリナのことをよく知っているが・・。まずそんなことはしないはずだ。」
同じようにシルフィールとまったく同じことを思いつつ、いっていたりするゼル。
・・あのね。
「すると、あなた方は、リナ=インバースをご存知なのか?」
そういうその言葉に。
「ご存知も何も・・。」
言いかけるアメリア。
そんな会話をあたし達がしていると。
ガタン!
席を立ち上がる音が一つ。
「私もリナ=インバースの噂を耳にしますが。少なくとも、リナはそんなことをする人間ではありません!」
そういいつつ、カタンと席を立ち上がっているのは、銀色で色白のやや華奢な感じの女性。
あらv
「そうです!リナさんはそんなことをする人ではありません!
というか誰が一体そんな無謀なことを言っているんですかぁ!?」
そういいつつ、叫んでいるアメリアだし。
そんなアメリアをちらりとみやり、村長・・クルスに向き直り。
「おそらくその魔道士は、この村の人や自分を倒そうとしてやってくる刺客を脅すために、
リナの名前を利用しているに違いありません。」
そういいつつ拳を握り締め、一人燃え上がっている彼女。
そして。
がしっ!
立ち上がっているアメリアの手を掴み。
「お願いです!この一件、この私にも協力させてください!」
瞳をうるうるさせながら、アメリアやあたし達に言ってくる。
「分かりました!そうと決まればすぐに出発しましょう!
全員の力を一つにまとめて!この世に破滅をもたらそうとしている、その悪の根源を打ち砕くために!」
「あら、あなた、話が分かりますわね。」
「あ、私、アメリアといいます。あなたは?」
「私は名乗るほどのものではありません!ただ、リナの名前を語る悪人を放っておけないだけです!」
「そうなんですか!」そういいつつ、がしっ!
互いに腕を組んで意気投合しているアメリアとこの子。
ちなみに、名前はリイナ。
「・・・な・・・何かこのお姉ちゃん・・アメリアとキャラが似てないか?」
「・・・同感ですわ。」
つぶやくゼルの言葉に同意しているシルフィール。
「ま、とりあえず、そいつらのアジトにいきましょ♡」
あたしの言葉に。
その場一同、すぐさまに全員うなづいてゆく。
「でも、リナさんの偽者・・・考えただけで怖いですぅ・・。」
歩きつつ、そんなことをいっていたりするアメリア。
「というか、リナ?知っててよくお前放っておいたな?」
あたしをちらりと見て言ってくるゼル。
「あらvだって、面白そうじゃないv自分から関るほうが♡」
『・・・・・・(さすがリナ(さん))・・・・。』
あたしの至極当然な意見にアメリア、ゼル、シルフィールの思いが完全に一致していたりするし。
「でも、リナさん?どんどん進んでますけど。場所わかっているんですか?」
あたしがずんずん進んでいるので、あたしに聞いてきているシルフィール。
「あら、当たり前でしょ?彼女達、こっちにいるわよvこの先にある、搭が彼女達の拠点となってるのよv」
にっこり微笑むあたしに。
「そーいや、この先に搭があるなぁ。」
手をかざしてそんなことを言っているガウリイ。
ちなみに。
ここからは数キロ以上その搭は離れていたりする。
「ま・・・まあ、ガウリイ様が搭があるっていうんですから・・・」
「・・・・というか、リナ、お前・・何でいつもそう悟っているんだ?」
それぞれに違う場所でなぜか驚いているシルフィールとゼルだし。
「まあまあ、面白いやつもいるからv」
くす。
そんなあたしの言葉に。
・・・・面白いやつ?
なぜか、全員の思考が一致していたりするけども。
何はともあれ。
あたし達は、このあたしの名前を語っているという、その彼女達がいるそのアジト。
そこに向かって、足を進めてゆく。
「かつて、ここ、レテディウスの隠れ里があったのよねぇv」
ふいと。
手をかざしただけで鬱蒼と生い茂る木々が、自ら道を明けてゆく。
なぜか、それをみて、驚いているリイナだけど。
しばらく進むと、木々の間に搭が見え始めてくる。
その搭の前に、数名の人影。
「・・・で?どうやって突入する?」
その見張りの姿を認めて聞いてくるゼル。
「他人の名前を語るような輩には、正々堂々!真正面から乗り込んで制裁を下すのみ!」
ぴしっ!
片手を腰にあてて、もう片方の手を空に伸ばして言っているアメリア。
そんなアメリアを手で制して。
「ここは、私に任せてください。」
そういって前に一歩出てくるリイナ。
「眠り(スリーピング)。」
ぱたり。
リィナが唱えた術によって、見張り全員情けないことにその場に眠りこけたりする。
「へえ、あなた、やりますわね。この術はなかなか何処でも教えてもらえませんのに。」
感心の声を上げているシルフィール。
ちなみにこの術。
赤ん坊でも、そのカオスワーズを丸暗記しただけでその仕組みも何もわかっていなくても。
それがたとえ、赤ん坊でも死人でも、簡単に発動する。
そのため。
面白いことに人間が作っている魔道士協会などではこの術は決して何処でも教えているというものでもない。
大概は、自力で習得するか、または他人が使っているのを覚える。
そんな経緯で呪文を習得しているここの人間達。
「たかがかじった程度ですわ。」
そういいつつ。
「それよりv早く先にいきましょv」
その辺りに横になっている人々をそのままに。
「ふふ、ついに悪と対峙ですね!いきましょう!」
あたしの言葉に、拳を握り締めて、言っているアメリア。
「・・とりあえず、入ってみないと、話にならないということか。」
「あのぉ、ここから、竜滅斬(ドラグスレイブ)でアジトごと、 ふっとばすというのはどうでしょうか?」
にこやかに提案しているシルフィールのその台詞に。
「おい、シルフィール、だんだんリナに感化されてきてないか?」
ぽんとシルフィールの肩に手を置いていっているゼル。
「あぁらvゼルvどういう意味かしらねぇ♡」
にっこり。
虚空から取り出し、手にした大鎌をとりあえずゼルにと突きつける。
・・・・いや、だからリナさん・・そんな品物・・一体どこから・・。
あたしが持っている鎌をみてそんなことを思っているシルフィールだけど。
とりあえず、シルフィールの意見は却下して、そのまま搭の中にと入ってゆくあたし達。
しばらく進むと。
搭の中間地点に位置している搭の中では広い部屋にとたどり着く。
「よくきたな。ガウリイ=ガブリエフ!まっていたぞ!」
部屋に入るなり、高らかに響き渡る、一つの声。
そういいつつ。
奥の部屋から出てくる一つの人影一つ。
とんがった帽子をかぶり帽子を片手で持ち上げて、にやりと笑っていたりするが。
『あああああ!?ザングルス(さん)!?』
同時に叫んでいる、ゼル、シルフィール、アメリアのこの三人。
「まっていたぞ。ガウリイ。ここで待っていればお前は必ず・・。」
必ずここに来ると踏んでいた。
そういいかけるその言葉に。
「なあ・・・リナ?ゼル?こいつ・・・誰だっけ?」
――ズシャ!
あ、面白い♡
同時に滑ってこけているあたしとリィナ以外の人間達。
「ほ・・・本気でいっているのかかかぁぁ!?ガウリイ、貴様はぁぁ!?
俺は、天才剣士にして凄腕の賞金稼ぎのザングルスだ!」
「・・・・・・なあ、本当に誰だっけ?」
ずしゃ。
あ、またこけた♡
「・・・・・・・ガウリイさん・・正義じゃないです・・・」
「・・・あれほどしつこく追いかけられてたのに・・。さすがガウリイ・・・忘れてたか・・・」
しみじみいっているアメリアにゼル。
「それはそうとvまだ夫婦で資金を稼いでいるようねvあんた達は♡」
くすくす笑いつつ言う、あたしのそんな言葉に。
「まあな。まだまだゾアナの城を再建するのには。資金が足りないからな。」
そういいつつ。
面白いことに、マントのすそに刺繍している、彼の妻の似顔絵を掴んで軽くキスをしている彼。
ザングルス。
以前ちょっとしたことで関りがあったりするのだが。
「それで?ルナにいわれて、調べていたわけ?隠れてないで出てきなさいよねvディルギアvv」
「・・・・・・・・・」
あたしの言葉に。
なぜか大量に汗をかきつつも、柱の影に隠れていた、とある獣人が現われてくるが。
「・・・・ディルギア!?」
ゼルが少し警戒していたりするけど。
「ああ、ゼル、これはスポットよvねvスポット♡」
「その呼び方はやめてくださいぃぃぃい!」
あたしの言葉に、なぜか涙をだくだくながして言ってくるそれ。
かつて、赤法師レゾに使えていた、トロルと狼のハーフの獣人。
今は、ゼフィーリアのゼフィール・シティでルナがペットとしてかっていたりするのだが。
「ルナも時間軸の訂正になぜか追われてるようだけど。それで?まさか、あたし達に向かってくるわけじゃないわよねv」
「・・・・ルナ姐さんより強いリナ様に。そんな恐ろしいこと・・。」
なぜか、ルナがあたしを恐れるので、このスポットまで、あたしのことを様付けで呼んでいたりするんだけど。
『・・・・いや、ルナ(さん)より強いって・・・』
そんな言葉に思わず冷や汗流しつつも突っ込んでいるシルフィール、ゼル、アメリアの三人。
「とりあえず、俺は、ここ、給料がいいものでな。」
軽くそんなことをいっているとんがり帽子をかぶっている男性―ザングルス。
「んっふふvとりあえず、このあたしの名前を語っている人間に手を貸しているというのは間違いないのよねぇ♡)」
「ああああ!俺は違いますよ!」
「こら!お前、裏切る気か!?」
「だって、ルナ姐さんですらかなわないんですよ!?赤の竜神の騎士ですら!」
そんな会話をしていたりする、ザングルスとスポット。
「・・・・・・え?」
赤の竜神の騎士?気のせいかしら?
それで済ませているリイナ。
「とりあえず、とっとと最上階に行くからvこれででも遊んでてね♡」
そういいつつ。
パチンv
あたしが軽く手を鳴らすと、部屋に数百個の黒いブーメランが出現し。
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』
問答無用に、今ここににいる生き物全てに切りかかる。
なぜか、その程度で。
しばらく、その場は面白い悲鳴が響いていたりするし。
うーん。
面白いわね♡
「ぜ・・・ぜいぜい・・・・。リナさん、いきなり何をするんですかぁ!」
どうにか、ブーメランの攻撃から逃げ切り。
別の部屋にと走りこんだアメリアが、あたしに抗議の声を上げてきたりするけども。
ちなみに、スポットは直撃うけて、なぜか体を少しばかりの消滅させて、うなっていたりする。
「まあまあ、アメリア、リナなんだから。それくらい慣れないと。」
ぽんぽんと。
アメリアの肩に手を置いていっているガウリイ。
「毎回おもいますが・・リナさんって・・一体・・・・」
なぜか声を震わせているシルフィール。
「あらvあたしは、あたしよ♡」
くすり。
軽く笑って。
「それより、どうやら、ガウリイの偽者は、ザングルスだったようだけどvさぁって、アメリアの偽者がそこにいるわよv」
くすくすくす。
ちなみに。
ザングルスは、以前のあの決闘では、きちんと、決着がついていないとか何とかという理由で。
このあたしの『リナ』の名前を語っている、あの女性に自給がいいから。
という理由で、彼女の部下に雇われとして入っていたりするんだけど。
その程度のこともアメリア達は分かってないようだけど。
以前、あのザングルスとは、ちょっとしたサイラーグでの事件のときに多少関りがあったりするんだけどねv
『・・・・・え?』
あたしの言葉に続くように。
「ふふふ。きたのね。このアメリアの手にかかる、幸運な・・。」
どしっ。
何やら重い音をさせて、そう言いつつ奥の暗闇から出てくる一人の人物。
『・・・・・・・・・・・・・・・・。』
・・・・・・・・・・お゛い゛。
・・・・・・・・はうっ!
・・・・・・あ゛~・・・・・。
ゼルの目が点となり。
シルフィールなどはその姿をみて卒倒しかけ。
ガウリイも唖然としていたりするけど。
わなわなわな。
あ、アメリアが震えてる♡
「ひどいですぅぅぅぅう!!!いくらなんでもぉぉぉぉ!!ファイアーボール!!!!」
どっごぉぉぉぉぉんんんん!
アメリアの放った炎の呪文が、まともに出てきたそいつにと直撃する。
ちなみにそれの格好はといえば。
なぜか、ふりふりの、ピンクのフリルのついている、短いスカート。
確かに、髪の色も黒で、肩の辺りまで伸ばしている・・・格好的には、確かに女の子。
だがしかし、その見た目が面白い。
その短いスカートの中からはむきむきと、筋肉質の足が見え全身が脂ぎっている。
小柄の割りに・・かなり太っていて、しかも・・・・
ワンポイントのつもりらしいけど、頭につけているこれまたピンクのリボンが面白いほどに似合っていない。
しかも。
動くたびに、たぷたぷと、その身を覆っている、脂肪の肉が音が聞こえてくるほどに。
かなり太った、油たぎった・・・年齢は、五十代後半、しかも・・男性。
そんな姿をしているアメリアの偽者がそこにはいたりする。
「うげっ!?」
ごぉぉ・・・。
名乗るまでもなく、あっさりと呪文の直撃うけて消し炭になっているそいつ。
「はぁはぁはぁ・・。」
あ、アメリア、目に涙をためているし。
「リナさん!ここはヤッパリ悪です!!一気につぶしましょう!」
目に涙をためて、力説するアメリアに。
「・・・・・気持ちは分かるがな・・・。」
どこかとおい目をして、ゼルがつぶやいていたりするが。
「・・インパクトかなりあったなぁ・・。ということは、リナの偽者は一体・・。」
そういいつつ、なぜか冷や汗を流しているガウリイ。
「?あなたもリナさんというんですか?」
あたしの方を向いてくるリイナ。
「まねv」
まあ、よくある名前だし。
それで片付けているけども。
そんな会話をしているあたし達の横では、なぜか転がっている黒い墨が一つ。
とりあえず、そのまま進み。
各部屋に区切られた、部屋を通り抜け。
やがて、あたし達は、この搭の最上階に続く、階段のある吹き抜けの部屋にとたどり着く。
がちゃん。
あたし達がその部屋に入ると扉が閉まる音。
「しまった!?閉じ込められたか!?」
その音に気付き、なぜか焦りの声を出しているゼル。
「まさか、罠ですか!?」
その声に声を荒げているリイナ。
「大丈夫ですわ。いざとなったら、ドラグスレイブで吹き飛ばして脱出したしましょう。」
なぜか未だに顔色が悪いシルフィール。
「あ、それいい手ですね。」
そんなシルフィールに同意しているアメリア。
「・・・・お゛い゛。アメリア、シルフィール。そんなこといってると・・本当にリナみたいになるぞ?」
『ええええええ!?それは、困ります!』
ゼルの突っ込みに悲鳴を上げているアメリアとシルフィールだし。
―ザク。
ピクピクピク。
「さて、とりあえず上にいきましょv」
ぱんぱんと手を叩くあたしの横で。
「おーい・・・・。リナ、やりすぎじゃないかぁ?」
二人をみつつも、脂汗を流していたりするガウリイ。
あたしの横では、なぜかその辺りの木の枝で、全身を串刺しに貫かれているアメリア達の姿があったりするけど。
「いいのよ。急所は外しているからv」
「・・・・そーいう問題なんですか?」
あたしの言葉に聞いてくるリイナ。
「そよv」
しごく当然なことを言っているその最中。
『・・・ふ・・・・ふっはっはっはっはっ!あ~はっはっはっはっ!』
お約束のように、吹き抜けの部屋の上から、まるでどこかの弱小組組織首領風の高笑いが聞こえてくる。
「何ものです!?」
がばっ!
あ、復活早いv
木の枝に貫かれて、ぴくぴくしていたアメリアはその声を聞いて、がばっと起き上がり。
背中に木の枝を突き刺したまま、辺りを見回していたりするけど。
アメリアと同じく周りを捜しているリイナ。
『何処を見ているんだい。上だよ。上。』
深いハスキーな女性の声が響いてくる。
見上げると、吹き抜けの最上階に当たるその場所から漏れ出してくる光の筋。
そこから聞こえてくる声が一つ。
『あははは。者好きな奴等だねぇ。この私をリナ=インバースと知ってのことかい?ここに乗り込んでくるとは。』
そういう声が響いてきていたりするけど。
さって。
「とりあえず、姿が見えないことには、話しにならないからねv」
にっこりとあたしはそう宣言し。
「・・ちょ!まった!リナ!」
なぜか、ガウリイが制止をかけてくるけど。
「えいv」
パチンv
ぶわっ!
次の瞬間。
あたし達は、吹き上げる風に乗り、一気に最上階までたどり着く。
なぜかそれで出血多量になって、貧血起こしかけてるシルフィールだったりするけど。
「あ・・あのなぁ!」
抗議の声を上げようとしたゼルがそのままの姿勢で固まる。
ちなみに、片手には、今までゼルの体を貫いていた木の枝をもったまま♡
「・・・・・・・・はうっ!」
シルフィールなどは目を開いてその姿をみて卒倒しているし。
アメリアもまた目を点としていたりする。
あたし達の間の前にいる、椅子に座っている女性は。
カールのかかった紅い髪。
浅黒く日焼けした肌。
彼女にとっては、鍛錬しているためか、筋肉質と成り果てているその肉体。
がっしりとした体格の女性がそこにはいた。
「・・・へえ、少しはやるようだねぇ。でも、このリナ=インバースに、その程度の呪文で勝てると思っているのかい?」
かたん。
そういいつつ立ち上がる。
『だ・・・・だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』
その言葉に、なぜか、ガウリイ、アメリア、ゼルがその場にうづくまったりしていたりするが。
「もちろん!あなたが偽者の、リナ=インバースと知っているから。 私達は必ず勝ちます!」
ずいっ。
ぴしっ!
そんな女性に指を突きつけて宣言しているリイナ。
その言葉に一瞬顔をこわばらせ。
「ふふん。一体何のことやらね。まあ、何にしても、あんた達には、ここで消えてもらうことになるけどね。」
そういいつつ、わざわざカオスワーズを唱え始めているそいつ。
「ファイアーボール!」
次の瞬間。
彼女の放った術が炸裂し辺りは火の海にと化して・・。
というのを想像していたようだけど。
―パシュ。
次の瞬間には。
その呪文が掻き消える。
ゆら。
そして、突如として、そこの空間が揺らぎ。
「あああああ!ようやく見つけましたよ!リナさん!
というか、どうして、いつもそう、気配を完全に遮断して、僕がこれないようにしているんですかぁぁあ!」
なぜか、本気で泣き言をいいつつ瞳にうるうると涙をためて、抗議してくる虚空から出てきた黒い物体が一つ。
「あらvすぐに気付かれたら面白くないでしょv
このあたしに付き添うんだったら、それくらい自力で探し出しなさい♡」
とても親切なあたしの言葉に。
「あうあうあう・・・」
なぜか、すそで涙をぬぐっている黒い服を着た神官風の男性。
「・・・え・・ええと。それはそうと。・・何ですか?この人達?」
いきなり、何もない場所からこの物体が出現したことから、たかがこの程度のことでポカンとしている二人の女性。
「あ、ゼロスさん、報告は終わったんですか?」
「ええ。どうにか、後はゼラス様達やルビーアイ様に。押し付けてきちゃいました。はっはっはっ♡」
にこやかに、アメリアの質問に答えているのは、言うまでもなくお役所仕事の獣神官ゼロス。
「ま・・まあ、一人増えようが、二人増えようが。このリナ=インバースにたてついたつみは償ってもらうよ?」
なぜか額に汗を一筋流して、言ってくる、リナの名前を語っている女性。
サウナ。
「・・・・・・え゛?」
その言葉に、なぜか固まっているゼロスだけど。
「ふっ。悪あがきもやめなさい。あなたが偽者であることは間違いありません!」
そういいつつ、サウナをぴしっと指差して、高々と。
「誰が何と言おうと、あなたはただの偽者です!なぜなら!本物がここにいるからです!」
あ、この人、リナ(さん)のことを知っていたんですね(だな)。
そのリイナの言葉に安心感を一瞬味わっている、アメリア、ゼル、シルフィール。
いまだにゼロスをみてちょっとぱかり気後れしているようだけど、シルフィールは♡
そのまま、あたしの方を指差して、三人が三人とも、本物がここにいると宣言すると思っていたりする。
ところが、そうじゃないのよねぇ♡
そう高々に宣言し。
ぴしっと、リイナは自分自身を指差して。
「私こそが、本物のリナ=インバースなのですから!」
・・・・・ズベシャ!
あ、面白い。
あたし以外。
ガウリイ、シルフィール、アメリア、ゼル、ゼロスが。
そのまま、前のめりにツッぶして、ぴくぴくと床に倒れこんでいるし。
リイナの言葉にまともに狼狽しつつ。
「な・・何をほざく!本物はあたしの方さ!」
サウナは狼狽しつつも呪文を唱える。
しかも、かなりどうでもいいような呪文の攻防を、繰り広げているこの二人。
「あ・・あの・・・ゼルガディスさん・・。私、耳がおかしくなったんでしょうか・・。」
現実を認めたくないアメリアが、そんなことを言っていたりするけど。
「俺も確かに聞こえたぞ。」
「・・・偽者を動揺させるための彼女の手段でしょうか・・。」
なぜかかすれる声で言っているシルフィール。
「どういうことなんですかぁ!?僕にも分かるように説明してください!
というか、どうしてリナさんの名前を語っている人間が恐ろしいことにいるんですか!」
そういいつつ、絶叫を上げているゼロス。
下手したら、この星どころか世界まで消失するじゃないですか!
などと泣き言を心で思っているゼロスだし。
あのね。
確かにそれもいい手だけど♡そんなことしたら、このあたしが楽しめないじゃないのよ♡
「あらv面白いことに簡単よvあのサウナはあたしの名前を利用して、
些細な悪事を行っていただけvついでに、あのリイナは、思い込みねv」
くすくすと。
笑いながら、いまだにぺたんと、力なく座り込んでいるアメリア達をみて説明しておくあたし。
何て親切なのかしら♡
その言葉に。
『・・・・は?』
思わずなぜか聞き返してくる。
「つ・・・つまりは。あの人間・・・リナ様の名前を語っているわけですよね?」
「サウナはねv」
そういいつつ、リイナと対峙しているサウナを目線で指し示す。
「ああああももううううう!どうして、たかが人間風情が!そんな恐れ多いことをするんですかぁぁ!」
ごぐわっ!
あ、ゼロスのやつ、少しキレてるし♡
『わきゃぁ!?』
一瞬はなったゼロスの瘴気に、そのまま壁にと叩きつけられているサウナとリイナ。
「な・・・何を!?」
抗議してくるサウナを前に。
「・・・それはこっちの台詞ですよ・・。それでなくても・・・・ふふ・・。」
そういいつつ、その紫の目を見開いていたりするけど。
うーん。
なぜかかなりストレス溜まっているようねぇ。
ゼロスは。
「あ、ゼロス、最後は殺さない程度にねぇ。後で役人に突き出すから♡」
あたしの言葉に。
「何度か殺して蘇生させるのでもいいですか?」
とりあえず確認の言葉を取ってくるゼロス。
「あ、それでもいいわよv」
ほのぼのとそんな会話をしているあたし達に。
「・・・リナさん、それ、正義じゃないです・・。」
「・・・・まあ、しかし、リナの名前を語った、あいつが悪いんだ。同情はしないがな。」
「確かに。二度と、そんな馬鹿なことを思いつかないように。徹底的に懲らしめる必要はあるでしょうね♡」
完全に、意見が一致している、アメリア、ゼル、シルフィール、の、この三人。
「え・・ちょ・・ちょっと!?」
目の前にいるゼロスから感じられる瘴気と、その気配に
情けないことに怯えて立ちすくんでいるサウナ。
「さぁぁて、リナ様の名前を語って・・。
悪事を働いていたそうですけど・・。その償いはきっちりと、させていただきますからね♡」
にっこりと、その紫の目を見開いて宣言しているゼロス。
その言葉と同時に。
ドスッ!
「・・・・ぐっ!」
一本の小さな錐が、サウナの体を突き抜ける。
「くすくすくす。僕・・少し怒っているんですよ?まったく・・。」
もし、エル様の機嫌が・・悪かったらと思うと・・。
こら!
何そんなことを思っているのよ!ゼロス!
こともあろうにそんなことを思って汗まで具現化させてるゼロスだし。
しばらくなぜか、サウナの悲鳴が辺りにと響き渡っていたりするけど、それはそれ。
「と・・ところで報酬はどうするんですか?。」
とりあえず。
なぜかキレているゼロスをその場に残して搭から出るあたし達。
「ああ、それは気にしないでください。元々、いわれな気汚名をそそぐためにやったことですし。
あなた方にはお世話になりましたし。
あれはやはり偽者だったのだと村人達に伝えておいて下されば。それで十分です。」
シルフィールの言葉に答えているリイナ。
「・・で?少し聞きたいが。お前、本当に本物のリナ=インバースなのか?」
じと目でそんなリイナをみていっているゼル。
その辺りが少しばかり気になっていたみたいだけど。
その言葉にくるりと向き直り、あたし達に向かってにっこりと笑い。
「―私の本当の名前は。リイナ=サンバースといいます。」
ぶっ!
その言葉に同時に噴出している、アメリア、ゼル、シルフィールにガウリイ。
この四人。
そんな彼らには一向に構うことなく続けるリイナ。
「あのリナ=インバースというのは。この名前がなまって言われたものなのです。
女伊達らに旅の冒険者などをやっているせいで。必要以上に有名になってしまったのですわ。」
・・・・この人・・完全な自意識過剰ですね・・。
・・・・決め付けるなよな・・。
その言葉に思わず心で突っ込みを入れているアメリアとゼルだけど。
なぜか疲れているらしく言葉にはしていない。
そんなゼル達の心情を知らない彼女はさらに言葉を続けてゆく。
「噂の方でも尾ひれがついて。セイルーンのお家騒動を解決したとか。この世界の魔の結界を取り除いたとか。
以前数件ばかり盗賊団を懲らしめただけなのに。いつもまにか吹聴されて数百、数千単位になっていたり。
やってもいない噂まで伝わっていたりするんですけどね。」
そういいつつ、溜息を軽くついているリイナ。
「・・・・普通、それだけ話しが食い違うと・・。変だとか思わなかったのか?この姉ちゃんは・・・」
目を点にしてつぶやくガウリイの台詞に。
「旦那に言われるとは・・というか、同感だな。」
ガウリイの言葉につぶやいているゼル。
「ガウリイ様がそんなまともなことをいうなんて。でも確かにその通りですわよね・・。」
「ガウリイさんでもたまにはまともなことを言うことがあるんですね。
あ、だからリナさんの偽者なんか出てきたんでしょうか?」
的確に表現しているシルフィールとアメリア。
「・・オマエラ・・オレのことを何だと・・。」
その言葉に多少あきれた声を出しているガウリイ。
ま、ガウリイだしv
『言葉の通り(だ)(です)(ですわ)。』
きっちりはっきり、アメリア達三人の声が重なって、さらにガウリイに追い討ちを掛けていたりするけども。
「???では、私はこれで。また会うこともあるでしょう。」
そういって、キビスを返して夕日に向かって去ってゆくリイナ。
まったく自分の思い込みだというのに気付くこともなく。
「・・あの人・・これからも。リナさんの噂を自分のことと信じて生きていくんでしょうか?」
そんなリイナの後姿を眺めて呆然とつぶやくシルフィール。
「・・・・誰かあいつに本当のことを教えてやらないのか?」
つぶやくゼルの言葉に。
「あらv彼女には言っても無駄よv彼女、リイナは、一度思い込んだら、それ、まず覆さないからね♡」
くすくすというあたしの言葉に。
『・・・・だから、どうしていつも、リナ(さん)は。そんなことまで分かる(んですか)(んだ)?』
なぜか。
アメリア、ゼル、シルフィールの声が。
完全に一致していたりするけど。
「あら、誰でもわかるって♡」
あたしの至極もっともな意見になぜか無言になっている彼ら達。
搭から響いてくる悲鳴が辺りに心地よく響いてゆくのをサウンドに。
リイナはそのまま何事もなくその場から立ち去ってゆく。
しばらく後。
なぜか、精神崩壊を起こしたサウナの姿が。
役人に引き渡されたそこで見受けられていたりもするけど・・・ま、関係ないしね♡
依頼料を村から貰い。
あたし達は再び、目的も決まってないけど歩き始める。
さって。
次はどの一件に首を突っ込みましょうかねv
しばらく。
サウナの行動によって、この辺りに広まっていた噂が。
とある神官の手によってそれが嘘だと訂正される姿が。
この辺りでは見受けられていたりするけど。
変なところでこのゼロスはマメよねぇ♡
深くリイナのことを気にしないことにしたらしく、そのことに触れないまま無言でそのことに一切触れてこないアメリア達。
ま、今回は少しおとなしく解決したから少し遊び足りなかったかしら?
ま、いっか♡
さて、次は何をしましょうかね♡
ふふふふふvvv
-リナ抹殺指令終了ー
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あとがきもどき:
エル:・・・ザングルス達・・意味がないんじゃ?出てきたのは?
姫:というか、どうしてドラマCDののりでいかないの?
薫:・・・・本編とあれはかち合わないからです(まて!)
それに・・。シルフィール・・・・ガウリイと一緒にいてもいい。
といわれたからって・・。
リナ・いえ、エル様にあんなことしでかしたら・・。命・・・ないんじゃ?(汗)
エル:あらvそんなことはないわよv多少数千年くらいお仕置きするでしょうけどv
薫:・・・・人はそんなに生きられません・・。
エル:あらv肉体がなくなっても魂があるしv
あ、でも、肉体と魂に与えるお仕置きがいいのよねvその間は生かしておくということでv
薫:・・・・・え・・・えっと・・。深く考えないことにします・・・。
姫:ま、何はともあれ。今回のこれは。殆どといって、小説のままでしたv
エル:まあ、こいつは。もともと小説の設定で。漫遊記も、この番外編も。
考えてた口だからねぇ。この抹殺指令だけで。
まずドラマに、小説のままに。後は、今回打ち込んだこれ。
などと、いくつかの一つの話しでバージョン考えてるし。
薫:・・あはははは(汗)ま、それは、本編でもいえることですので(まてこら!)
エル:・・だったら、書き殴りにも。あたしの本編・・投稿なさいよね・・。
薫:・・・ぎくっ!(滝汗)ま・・・まあ、とりあえず。
後、この2巻で打ち込んでないのは・・。
ザ・チャイルドとリトルプリンセス2ですね。
(何気に話題転換する薫)
三巻と四巻なんて・・一つも打ち込んでないのが判明(汗)
・・・・復讐の刃・・打ち込んだつもりだったのに・。
・・・・ノートに書いただけだったんですね(お゛い゛!)
まあ、何はともあれ。おいおいと行くのです。あ、ちなみに。
姫:これ、未だにリクエスト受け付けているからねv
薫:あ゛あ゛!私の台詞をぉ!
前回貰った、例の書物の話しと。チャイルドの話しは。
次にでもチャイルドはやるとして・・。
書物・・・。 ・・・・ナーガバージョン、
もしくはアメリア達バージョンでいくか・・。
(こらこらこらこらこら!)
姫:何か、未だに悩んでいる薫はおいといてv
エル:それでは、またどこかでお会いしましょうv
エル&姫:それでは、まったねv
(薫、未だに悩んでいる・・・・)
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