まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

こんにちわ♪
またまたエル様漫遊記番外編なのです♪
それでは♪
今回は、スペシャル一巻の『ロバーズ・キラー』のパロにしてみました(笑)
というわけで。ではでは♪いくのです♪

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  エル様漫遊記・番外編・第二十一話     ~ロバーズ・キラー編~


「炎の槍(フレアランス)!!」
あたしのベットに無謀にも襲い掛かる数名の黒い人間達。
そんな彼らが、ベットが膨らんでいるからと、あたしがいると勘違いして数本の黒い刀を振り下ろしているけども。
そんな彼らに、あたしの放った些細ともいえる呪文一発。
なんてやさしいあたし♡
こんな些細な呪文で簡便してあげてるなんて♡
・・あとで、ちょっと、彼らの精神に細工でもして、夢でさんざん遊ばせてもらいましょっと♪
しかし行動が遅いわねぇ・・。
夜襲をかけるのなら、完全に気配を殺して、大技一発で決めなきゃ♡
なぜか痙攣しながら黒こげになっている男達は無視するとして。
とりあえず、あたしは廊下に出てみる。
あたしに依頼をしてきたエレナが黒ずくめの男と剣を交あわせてるみたいだけど。
部屋を視てみるとエレナは面白くもベットに腰掛けたままで、二人の暗殺者を相手にしてるし♪
暗殺者。
まったく、こんなやつらを雇うより、もっと破滅への序曲でも撒き散らしなさいよね!!
仮にも悪人組織やってるのなら!!
「はい♪これあげる♪」
廊下にいた暗殺者に、あたしは主室に袋をなげてその暗殺者に投げ渡す。
「・・・・え?」
思わずなぜか間の抜けた声を出し暗殺者がそれを受け止める。
瞬間、それをもった暗殺者が床にめり込んでいるけど・・・
まったく・・・・
たかが、十トン以上の重さを手にしただけで、その程度になるなんて!!!
あたし、泣いちゃう♡
さ~てと♪
面白いから、部屋の中にでも入って見物してましょ♪
エレナの部屋に入ると。
「リナさん!?」
目を見開きながら、一気に二人の暗殺者を伸しているエレナ。
なんか始めのときは、あたしのこと、『ちゃん』づけで呼んでたんだけど・・・。
あたしがちょっと、突っかかってきた暗殺者に対して暴れたら、『さん』づけに呼び方・・変えてるのよねぇ・・。
このエレナ・・・。
別に混沌の矢を放ったくらい、ど~てことないでしよ~に・・・・。
「とりあえず、この宿から出ますか♡」
あたしの楽しそうな声に、
「・・リナさん?もしかして、楽しんでます?(汗)」
「もちろん♪」
・・・・・・。
なぜかあたしの言葉に沈黙しているエレナ。
廊下に数名の暗殺者がいたりしたけど。
なんでか、気絶してるし・・・・。
ちっ・・・・
さっきの袋からちょこっと出していた混沌の瘴気に当たったようなのよねぇ・・・。
・・・なさけな・・・・
ロビーを兼ねた食堂には、数十名の暗殺者がたむろしているけど。
「んふふふふ♪虚無舞踊(カオス・ロンド)♪」
あたしの言葉に応じて、食堂の中を、虚無の踊りが荒れ狂う。
なんでか、そんな些細なことで、悲鳴を上げている暗殺者達の声。
「さ♪とっとと外に出ましょ♪」
「・・・え・・ええ・・・」
なぜかエレナは冷や汗をかいているが。
気も狂わんばかりの暗殺者達の悲鳴を完全無視して、あたしとエレナは宿屋の外にでる。


夜明けも間近な朝である。
のんびりと沿岸沿いにまでくると、灯台の明かりが消えて。水平線が赤く染まってゆく。
港町ラウルアの夜が明けてゆく。
「見て!!」
エレナが指を指した方向は、あたし達が泊まっていた宿屋の方向。
そこが、一点だけ、夜の闇に包まれたように暗くなっているけど。
そして、なぜか気が狂っている暗殺者が辺りにあふれ出ているようだが。
「大丈夫よ♪あと六時間もすれば、あれ、引くから♪」
「・・・・・。ま、いっか。」
あたしの台詞にエレナは納得してたりするけど。
あたしが使ったあの呪文は、持続時間をこのたびは六時間にしていたりする。
だから、きっちし時間がくれば、霧散する。
・・ま、なんかあれをみて、混乱しかけている人間なんかもいるようだけど。
関係ないし

今回エレナがあたしに依頼を持ちかけてきた内容は、盗賊団『ダークウルフ』の壊滅。
まあ、あの首領がエレナの幼馴染で、初恋の相手だし。
しかも、完全に世の中なめてて、盗賊の頭になってるやつだしねぇ♡
それに、この二人って関ったら面白そうだし♪
というわけで、あたしはこの依頼を引き受けているのだけど。
この町に、ダークウルフの本拠地があるのである。
エレナは髪の色を除けば、どことなくルナに面影がにている人間ではあるが。
まあ、ルナも今回、人間に転生してるからねぇ・・・。
一応、お約束ということで、あたしは知っているけど
組織のことについて聞き込みを開始したとたん、これだしねぇ♪
「―ともかく、早くかたをつけないといけませんね。もしかして―。」
言いかけた言葉をエレナは飲み込んでいるが。
そういえば、全然関係ないけど、エレナって人間でこのあたしが今形態とってる姿に瓜二つの女性がいるのよね♪
エレナが言葉を飲み込んで、あたしに聞かれないように心で思っていることは。
― もしかして、町・・いや、世界そのものが混乱しそうな気がしますから・・・・ ―
といった内容なのだが。
あれしきで、混乱するようならまだまだよ♪

とりあえず、面白いことを思いつき町で、行動を開始することにしたあたし達。
ちょっと、あたしの姿をコルセットを外しただけなのだが。
まあ、面白いことに、たった、それだけで、周りの目が違うったら♡
「やあやあ、君たち、この町は初めてかい?」
一人の潮風と日に焼けた男性が声をかけてくる。
案の定、あたしの姿と容姿に引かれて、エレナも結構いい線いっているからね♪
「初めてよ♪だから、ちょっと困っててぇ♡」
あたしがにっこりと笑って言うと、
「じゃあ、俺が案内してやるよ。ついてきな。」
いいつつ、この男は、あたしとエレナの体を値踏みしているようだけど。
ま・・雑魚だし♪
「ありがとうファレス♪助かるわぁ♪どうしてもわからないのよねぇ♡困ってたの♪ダークウルフの根城の場所♡」
本当は知っているけどね♪
いきなり自分の名前を呼ばれたのにびっくりしてか、凍り付いているし、この男―ファレスは。
まあ、ついでに、周りの通行人や店の人々も会話がとぎれ硬直しているけど。
・・・べつにどうってこてないでしょうにねぇ♪
あ、でも、けっこういい負の感情がでていることだし・・よしとしますか♡
ファレスは顔面蒼白状態となって、じりりと後ずさり、
「し・・しらねえよ!!!俺は知らないからなぁ!!!」
 震える声を絞り出しながら、ダッシュでかけていっているけども。
あれだけのことで、周りの人間も足早に立ち去っていっているし。
・・・・根性ないわねぇ♪
こんなんだから、あ~んな盗賊に大きな顔をされてるのよ♡
「・・・誰もいなくなっちゃったわねぇ・・・。リナさん・・。」
エレナが木の葉舞う道の中心でポツリともらしている。
「いいのよ♪根性ないやつの反応なんて♡」
あたしの言葉になぜか冷や汗流しているエレナ。
まあ、これで、あちらから出向いてくるはず♪
でも、あの兄弟に出てこられてもねぇ♡



青い海と並んで整備されている白い石畳。
そんな道を午後、あたしとエレナが進んでいると、やっばりあの兄弟が出てきてるし♪
とゆ~か、絶対この兄弟暗殺者には向いてないわよね♡
あたし達の目の前にいる五人の兄弟の暗殺者達。
「ダークウルフの本拠地に続く道を探しているそうだな。」
兄弟の長男であるヘルがいう。
「まあね♪知っているなら案内してくれない?」
本当は知ってるけど、その方が面白いし♪
あたしの台詞に。
「残念だな。」
次男であるグレイがいうと、
他の三人―ダイナ・カウ・ダルが一斉に腰の剣を抜いている。
・・・この兄弟って、あいつの部下の名前から名前、つけてるのよねぇ・・・・どうでもいいけど・・・。
「場所を知ってはいるのだがな。我らゾーレス五兄弟が案内してやれるのは地獄までだけだ!!
  いくぞ!!その目に焼き付けるがいい!!死の円舞(ロンド)!!」
ゾーレス兄弟は、円を描いてあたしとエレナの周りを走り始めている。
エレナは剣を抜いているが、彼らが回っているのは剣の間合いよりすこし外。
普通なら、これで、スピードが上がっているので、錯覚を起こすのであろうが・・・。
あたしには関係ないしねぇ♪
なぁんて遅いスピードなのかしらねぇ♪
どうせやるなら光の速度より早く移動しなきゃ♪
それはそ~と♪
「ぐっ!!!」
ばたっ!!!
いきなりヘルが小さくうめいて倒れ付す。
「どうした!!兄者!!しっかりしろ!!」
あわてて、残りの四人が駆け寄っているけど。
「駄目だ……事切れておる!!」
「そんな!!なぜ!!」
「心臓の発作だ―。」
ずごべしっ!!!
グレイの台詞に盛大にずっこけているエレナ。
ま、確かに、ヘルは今あたしんとこに戻ってきたけどねぇ♪
その前に、冥土に入っているけど♪
冥土は、あたしの混沌より少し前に位置しているいわば、混沌への入り口。
ま、冥土もあたしの一部だし♪
ついでに、ちょっびり、後でヘルと遊びましょっと♪
「うーむ・・。そういえば、兄者は心臓が弱かったからなぁ・・・。」
しみじみといっているダイナ。
「久しぶりの活躍で無理をしすぎたか。」
遠くをみていっているカウ。
「しかし兄者もいさかた無念だったことだろうて・・。」
ダルがしみじみといっているが。
あら♪あたしと一緒に遊べるんだからなんてラッキーと思うけど♪
「し・・心臓が弱いやつが暗殺者なんてやってるんじゃあないぃぃぃぃ!!!!」
な~んかエレナが絶叫を上げてるよ~だけど。
「よくもやってくれたな。小娘たちよ・・・・」
ゆらりと残りの四人、ダル・ダイナ・グレイ・カウ・が立ち上がり、燃える瞳でこちらを向く。
「・・・・何もやってないわよ・・・」
なんか疲れたようにエレナがため息じりにいっているが。
「生意気いうな!!兄者のかたき!!!」
いって、またまた同じ陣形でぐるぐると回ってるし・・・・。
「地撃衝雷(ダグハウト)♪」
あたしの言葉に応じて、無数の岩の錐が隆起する。
ちょっと、干渉して、錐に虚無の力を上乗せしてるけど♪
普通は、小さな地震をともなうこの術。
普通ならね♪
それじゃあ、面白くないから、同時に震度四以上の地震にしてみたけど♪
「うきゃぁぁぁぁ!!!!」
「うどわぁぁぁ!!」
たかが、一瞬の出来事で、まあ、町の人間が面白い、面白い♪
「ぴょどけぇぇぇ!!」
丁寧にも岩に突き刺さりつつ、なんでか、地面と一緒くたになって揺れて、気絶してる四人。
・・あれ?エレナまで、なんか顔色が悪いわ
・・・・偶然よ、偶然よ、偶然よ・・・いまの地震は・・・
ぶつぶつとなにか言っているようだけど。
あら、偶然じゃないってば♡ふふ♡

「で?俺達が素直に吐くとでも思っているのか?」
縛り上げられた四人がいうが、なぜか額には冷や汗一筋。
別に岩の錐にあたって、体の一部が消滅してるくらい、かるい♪かるい♪
「どうあっても言ってもらうわ・・・。さもないと・・・・。」
エレナがなぜか汗をかきながら彼らにいう。
「さもないと何だっていうんだい?かわいいお嬢さんがたが、拷問でもしてくださるって、いうのか?
   そんなわけが、ないわなぁ!!
   何しろお前さん達は、悪い盗賊団を退治しにきた正義の味方だもんな。拷問なんてできっこないよな。」
いいつつも、なぜか目は笑っていない。
なぜか怯えの感情が出てるけど・・・・。
そして、からからと冷や汗まじりの笑いをあげているし。
「あらぁ♪正義なんて、あたしが絶対なのよ♪拷問より、遊びに付き合わないvv♪ってことで♪」
いいつつ、とりあえず、雷銀竜(アークドラゴン)甲胃蛇竜(メイルサーペント)をよびよせる。
きしゃぁぁぁ!!!!
「ってことで、楽しませてねぇ♪」
『うどわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!』
なんかエレナまで驚愕の悲鳴を上げてるみたいだけど・・・・。
「リナさぁぁん!?これ!!!なんですかぁぁ!!?」
なぜか涙をながしつつ、あたしに聞いてくるエレナ。
「何って彼らが言わないのなら、遊んで、薄情させたほうが面白いし♪」
そのほうが結構面白いしね♪
「リ・・リナだと!!まさか、きさま、あの!!リナ=インバースか!!?」
そんなエレナの台詞に、今更驚いているグレイ。
「何ぃぃ!!あの家族を盗賊団に殺されて、盗賊を目の仇にしているという、
  歳はもいかない少女の魔道士リナ=インバースか!?」
続けてカウがいい。
「何ぃぃあの血の涙もないリナ=インバースぅぅ!?」
ダイナが叫び。
「・・・・ぶっ・・・・ぶくくくくっ!!!!ルナが盗賊ごときにまけるなんて、誰がんな噂流したのかしら
思わずあたしは笑っているが。
「・・・・リナさん?ルナ・・って?」
こちらを不思議そうに見ているエレナ。
「ルナ♪ルナ=スィーフィード♪ちなみに、今は、人間やってるからルナ=インバース♪
   世間では『赤の竜神の騎士(スィーフィードナイト)』なんて呼んでるわよ♪」
『な゛・・・・・なにぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!』
『なんですってぇぇぇぇ!!!!』
面白いほどに、まあ、エレナとゾーレス兄弟の声が重なっているし♡
「あの!!恐怖のゼフィーリアか!!誰も足を踏み入れれば、もどってはこない!!」
「暗殺者の最大の敵!!!!絶対にいきたくない場所ナンバーワンの!!」
一斉にわめいているグレイ・ダイナ・ダル。
そして、なぜか、
「ゼフィーリアのリナだとぉぉぉ!!!それって、確か、どこかの山を闇に変えたとか噂で!!」
「いや!!盗賊を合成獣や魔族のご飯にしている!!と聞いているぞ!!!!」
「いや!!ロバーズキラーのドラマタだときいたぞ!?」
「いやいや!!!デモンスレイヤーとも聞いたぞ!!」
口々におびえまくっている四人。
エレナはというと。
「剣士たちの永遠の憧れ!!スィーフィードナイト様
どこか違う点で感動しているようだけど。
その間にも。
きゃあああああ・・・・。
あ・・・・なんか、つぶされてるし・・・・。
アークドラゴンのはく雷の息と、なんかメイルサーペントに噛まれて蒼白くなっている四人だが。
・・・・つまんない。
とりあえず、面白くないから、回復させては、また楽しませてもらう・・という方法をとってっと♪

そんなこんなをしているうちに、そして夜は平穏無事にと明けてゆく。

「なるほど・・・・ここが、入り口だとは、夢にも思わないわね・・・・。」
エレナは聳え立つ岬の灯台をみつつ振り仰ぐ。
なんか、顔色が夕べから悪いようだけど・・・関係ないわよね♪
当然のことながら、最上部へ続くらせん状の階段が扉の先にはある。
そして、その途中の内部の壁に、ダークウルフの本部への入り口があるのよね♡
「―このボスとは、私が決着をつけないといけないのよ―・・・・・。」
小さくエレナはつぶやきながらぎゅっと手を握り締めていたりするけど。
・・・う~ん・・・楽しませてもらったし・・♪
たまには、純粋なるこのエレナの願いをかなえるのも面白いかもね♪

左右に光ごけが生えているので、そんなには暗くない。
こんど闇ごけというのも創ってみようかしら♡
それに触れると、混沌の瘴気がちょこっとあふれ出るよーな♪
考えてみましょっと♪
冷たく湿った空気は鉄さびの匂いなんだけど・・なんか、人間の血の匂いに似てるわねぇ♪
そういえば、この灯台って、確か、人身御供を使って建ててたわよね♡
面白そうだから、この灯台に憑依させたけど♪
その人間は♪
この灯台の地下倉庫の保管庫で、怪奇現象が続出するというので、閉鎖している地下。
そこを一部改装してトンネルを掘ってあの洞窟につないでいるのよねぇ♡
ま、工事の際に二十人以上が怪奇な死に方をしたみたいだけどね♪
そいつらも面白いから、この灯台に憑依させているけど♪
あいつら四人は、なぜか記憶喪失になるか、はては植物状態になってたから、町の機関に突き出したし♪
「―空気が動いてる?」
エレナが空気の移動に気がつく。
「ここにスイッチがあるし♪」
あたしがこけでカモフラージュされている開閉スイッチを押すとゆっくりと部屋の奥へと扉がさがる。
「どんな罠があるがわからないから、用心してね♪」
・・・・まあ、すっごく些細な罠だけど・・・。
ごう・・・・ん。
鈍い音がして、壁の一部がせり出してくる。
・・・・遅!!!
こんなゆっくりのスピードじゃあ、なんにもつぶせないでしょーに・・・。
対人用の罠なら、もっとスピードを早く設定なさいよね!!
そんなことを思いながら、
・・・・早くしちゃえ♪
ごおんごおんごおん!!
いきなり壁の突起が早くなる。
「危ないぃぃ!!!!リナさん!!!」
丁寧にも、あたしに向かってくるエレナ。
どうも罠があるのに驚いているようだけど。
・・あ♪やっぱ、このエレナって楽しい♪
ひょい、ひょいと壁の突起をよけてるし♪
ひょい♪
あたしが横にのくと。
「え・・・・と・・わたたた・・・・。」
よろけるエレナ。
ぱっくん♪
そして、それと同時に、足元がなくなり落ちそうになるエレナ。
だが、反射的に飛びのいているけども。
結構このエレナって反射神経がいいのよね♡
さすが、あの二人の血を引いているだけのことはあるのよね♪
このエレナ。実は、ガーヴとラグラディアの関係者であるんだけど♪
本人、全然知らない事実だけどね♪
たったの二千年前のことなのにねぇ♪
「さーて、どんどんいきますか♪」
進んでゆくと、今度は番犬代わりにおいているスライム百数十匹。
エレナが慶樹く白い粉を振りましている。
それにふれないようにあわてて、身をひいているスライムたち。
・・・そーいや、このスライムは、ナメクジと同じ性質に創っているのよねぇ・・・。
他にもいろいろな種類のスライム創っているけどね♡
オリハルコンと同じ性質のスライムもいるのよね♡
「まっさか、港町だから、安いからって買いだめしておいた塩が役にたつなんて・・。」
ばっばっばっ!!!
塩を撒き散らしつつ、エレナはぽつりと独り言をいっているけども。
だから、面白いからそのように設定したんだってば

とりあえず、遊びがてらに、ちょっと霧状の雨を洞窟に降らしただけで、
なぜか、すべて動かなくなっている盗賊や他の生き物たち。
・・・酸性の霧で、ここまでなるとは・・・・。
・・・・・情けない・・・・。
ま、死んではないんだけど。
なんか、うめき声がそこいらから響いてはいるけども…本当に情けないったら・・・・

そうこうしていると洞窟の最深部にあたしとエレナはたどり着いてゆく。
あたしとエレナの前には一枚の大きな扉。
「…この部屋ね。その前にリナさん、念を押しておくけど、彼らのボスは私が倒す。くれぐれも手出ししないで…」
エレナがあたしに言ってくる。
「わかってるって♪」
明るいあたしの声にエレナは、汗をながしつつ、扉を押し開ける。
簡単にあくし♪

「・・・・・来たか・・・・。
  やっぱりお前か・・・女がここをかぎ回っていると聞いたときに、もしや・・とは思ったんだが・・・」
長身金髪、片手に抜き身の円月刀(シミター)をもち、一人の男―ティスが声を出す。
目は静かに笑っているけど・・・。
そ~いえば、この二人って両思いだったわね♡
「―また会えたわね。ティス。昔から素直ないい子だとは思わなかったけど、
   まさか、盗賊の頭になってふんぞり返る人間だなんて思ってもみなかったわ・・。」
エレナは寂しそうにティスに向かっていう。
というかこいつは、何にも考えないでこうなっているんだけどねぇ♡
それに、長馴染みのエレナをティスがときどき苛めていたのも、エレナが好きだったからだし
このティスは
「・・・なんでこんなことを・・・・。」
瞳に涙をためつつエレナがティスに聞き返す。
「成り行きだから仕方ないだろ?アウトロー気取りで気ままに生きてきて。
   気がついたら盗賊の頭に祭り上げられちまってた。まあ、こうなったまったもんは仕方ないわな。」
ティスが頭をかきながらいうけど。
ほんと何にも考えてないのよねぇ・・。
この人間は♡
ま、面白いからいいけど♪
「真人間に戻る気はない?」
「無理だぜ・・・。―今さら・・・」
かってに話を進めているエレナとティス。
「・・・・なら、決着をつけるしか・・・ないのね・・・・」
「・・・・そうなるな。」
いってエレナとティスは床を蹴り、二つの剣が火花を散らす。

ま、腕は互角なんだけど、やっぱりまだこの二人ってためらいがあるのよね。
剣の腕が鈍くなってるし・。
エレナの動きが鈍り、どうやら体力的の問題のようだけど。
そして、足がもつれて、エレナの剣をティスが弾き飛ばす。
エレナは足を滑らせて床に這っているが、ティスは円月刀(シミター)を高々と振り上げる。
が。
案の定、そのまま硬直して動かなくなり、ようやく自分の気持ちに気がついたようだし。
エレナもだけどこのティスも、二人して鈍いわね
「はいはい♪それまで♪」
あたしのかるい台詞に。
ほっと息をおろしているティス。
エレナは首をかしげているけど。
「ティスあんたもなりゆきで盗賊の親分やってるけど、別にやりたいわけじゃないでしょ♪」
「・・・・まあな・・。こんなことやってるとろくな死に方せんだろうし・・・・」
いいつつ苦笑しているティス。
エレナは呆然としていたりする。
「ならやめちゃいなさい♪盗賊の親分なんて♪」
あたしの軽い言葉に。
「軽くいうな。『これでやめます。』なんていって、世間や部下達が納得するわけもない。」
ま、普通ならね♪
「大丈夫よ♪身代わり立てるし♪それに♡(はあと)」
『え?』
二人が同時に声を出すのと、あたしが呪文を唱えるのが同時。
「烈閃槍(エルメキアランス)♪」
「うぐわっ!!!」
ティスにまともにエルメキアランスが直撃し、壁に叩きつけられて動かなくなる。
まあ、器用な人間♪
あんな威力の低い呪文でこのリアクション♡
「き・・・きゃぁぁぁぁ!!!ティスぅぅ!!!リナさん!!!!私のティスになにするんですかぁぁ!!」
エレナはなにげに強調してるし
「死んでないわよ♪それにエレナも自分の気持ちに気づいたんでしょ♪」
あたしの言葉にみるまに真っ赤になっているエレナ。
・・・・楽しい
「そうねぇ♪あとは・・・・♪」
ばちん♪
あたしが指を鳴らすと同時に。
ティスそっくりの人間が姿を現す。
いきなり違う場所に連れてこられて、うろうろとしているよーだが。
・・ま、本当はこいつ、人間じゃ・・ないけど♡
「こいつ、身代わりにするから♪」
ひたりと、今現れたそいつを指差すあたし。
「どこだ!!!ってゆうか!!!!人間!!!!何をした!!!我に!!」
・・・・やっぱ、傲慢だし・・・。
「何って、盗賊の親分の身代わりに裁きうけるの♪
  リュートも、バザードと同じ傲慢すぎるし♪とりあえず、人間にしてるから♪あんたの肉体
こいつは、火竜王に使えている黄金竜の長老補佐であるリュート。
・・・こいつもバザードと同じくらい傲慢なのよねぇ・・・。
言われてもまだ、自分の肉体が変化していることに気づいてすらないし。
「まあ、こんなやつなんて、どーなってもいい存在だから。
   エレナは、盗賊に捕まったティスを助けにきた。とでも言っておけばいいし♪
   ティスが衰弱してるのは、ボスであるこいつが食事を与えなかったから♪
   ティスが一ヶ月して気がついたら口裏あわせときなさいな♡」
「何を!!」
つっかかってくるリュートをとりあえず、大鎌で突き刺しておいて。
エレナにあたしがいうと。
わけがわからずにきょとんとしているエレナの姿。
「でも・・・・。いくらティスにそっくり・・といっても・・いいの?その人・・?」
大鎌で貫かれているそれに対して、変に気を回しているエレナ。
「大丈夫よ♪いらないことは言えないようにしとくし♪
  それに、こいつって、ちょっと、態度が、問題ありありだったから、お灸が必要なやつだし♪」
ぐりぐりと鎌を深く突き刺しながら。
「それに、疑う人間がいたらこういえばいいし♪
  『あのリナ=インバースが盗賊の親玉に情けをかけるとおもうか?』って♪」
だってエレナとティスが結婚してその子供が面白いし♪
そのほうがあたしも楽しめるしねぇ♪
「・・・・リナさん?それはそうと、今、その鎌・・どこから出しました?」
エレナがあたしがリュートに突き刺している鎌をみながら聞いてくるが。
「あら♪あたしの一部を実体化してるだけよ♪これ♪強いて言うなら混沌から♪」
「・・・・・・?」
「・・・・・な・・・・なにぃぃぃぃ!!!!??」
エレナは首をかしげ、リュートは黒い霧に蝕まれつつ、叫んでいるが。
「五月蝿い♪えい♪」
どすめぎゃ!!!!!!
どくどくどく・・・・。
なぜか赤いもの流しながら、動かなくなるリュート。


「竜破斬(ドラグスレイブ)!!!!」
丘が完全に原型を止めなく吹っ飛んでゆく。
動かなくなったリュートをあのままに。
エレナはティスを抱きかかえながらあたしはそのままで外に出てとりあえず、呪文一発。
結構、Sの力にしては、使い勝手がいいのよねぇ♪これ♪
そんなこんなで盗賊団『ダークウルフ』の牙城は壊滅する。
「あ♪エレナ♪ティスが気がついたら、もしエレナを泣かしたら、今度は、ティスを死人の国ツアーに参加♪
   っていっといて♪しっかりと遊んであげるからって♪」
あたしの台詞に、なぜか冷や汗一筋流しつつ。
「・・・なんか、リナさんが、いうと、本当にやりかねないような・・・・」
などとつぶやいているし、このエレナは。
ま、人間相手に遊ぶのも楽しいからねぇ♪
「あ、それから♪はい♪旅立ちの門出ね♪」
言ってエレナに一つの袋を手渡す。
中には金貨がつまってるいるのだが。
「・・・・え?」
エレナの目が丸くなる。
「いいの♪いいの♪どーせ、それティスのお金だし♪リュートのお金だし♪
   たまには、母らしいこと、してもいいしねぇ♡」
「・・・・・・・?母?」
あたしの台詞に首をかしげているエレナ。
「こっちのこと♪それに人間って、一月も看病するのってお金がかかるじゃない♪
  だから、遠慮なくどうぞ♪その代わり、エレナとティスの子供を楽しみにしてるから♪」
あたしの言葉に真っ赤になりながら、
「・・・・ありがとう・・・・。リナさん・・・・・。」
エレナはふかぶかとお辞儀をしているが。
・・・まあ、別に感謝してもらわなくてもいいけど♪
だって、エレナとティスの子供って、あいつの欠片を宿すように仕向けたしね♪
さって♪
どんな反応をするかしら♪

ダークウルフ壊滅の噂は瞬く間に広まってゆく。
盗賊団におそれをなしていた街の領主(ロード)は、ここぞとばかりに残党狩りに力を入れて。
埋もれた彼らの本部を掘り起こして野党どもの『お宝』を没収し。
そして、気絶しているというか、うごかなくなっている首領を発見して拘束したとか。
ま、正気にもどってもわけのわからないことを盗賊の頭がいっているから、
誰も相手にもしないし、当然、それなりの措置がとられているようだけど♪
そこにいたって、ようやく自分の肉体が竜のものではなくなっているのに気がついたリュートは、
なぜか気が狂っているらしいけど・・・・。
ま、自業自得なのよ♪
あたしの友達でもある、古代竜の彼女にちょっかいかけようと提案した張本人だし♪リュートは♪
ま、古代竜エンシェントドラゴンの神殿の周りはまだ、特殊な結界を張っているから、
よこしまな存在は進入できないけどね
だから比較的平和なようだけど、あそこは

ま、とりあえず、
気が触れてしまっているリュートは完全にとほっとくとして。
あたしはダークウルフから持ってきた人間のいう宝の整理なんかを宿でしていたり。
ま、あそこを吹き飛ばす前に、次元式の袋に全部品物は取り込んでるから♪
さ~て、これで、何か作って遊びましょ♪
エレナ達の噂は上らないから、うまくやってるみたいだし♪

・・・次はどこにいきましょうかねぇ

                              -ロバーズキラー編終了ー


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  あとがき:
    かお:・・・・・あぅ・・・・。また、十二時過ぎたぁぁ・・・・(涙)
    エル:あんたが、休み、休み打ち込むから・・・・。
     姫:私は?今回でてないし?(はあと)
    かお:あ゛あ゛!!!ロッドをこちらに向けるのはやめてぇぇぇ!!(涙)
       次回は、歌姫の旅立ちを予定してますのでぇぇ!!(涙)
     姫:あら♪じゃあ、しばらくあたしとエルとナーガで旅する話のさわりじゃない♪
    かお:あぅ・・・・。しくしく・・。そーなのです・・・・・。
    エル:じゃあ、アメリア達が出てくる話は、その次かしらね♪
     姫:でしょうね♪
       こいつは、ナーガバージョンとアメリア達バージョン投稿してるし♪
        今までも♪
    かお:しくしく・・・・。
       つまり・・・・。今回は、三話・・・一気にいきなさい・・・・と(涙)
    エル&姫:当然♪
     姫:それはそーと、長編の続きもね♪私の活躍♪
    エル:他の小説の方もね♪
    かお:しくしく・・・。頑張りますのです・・・・・。
    エル&姫:じゃあ、打ち込み♪打ち込み♪
    かお:・・・・しくしく・・・・・。
    エル&姫:次は、スペシャル十巻の歌姫の旅立ちです♪じゃあね♪
    かお:しくしくしく・・・・。
       (黒いものにむしばまれつつ、バソに向かう・・・・)



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