まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら

こんにちわv
・・・・そろそろこれの本編・・・・のとりかかり・・・始めるとするか。
いや・・・・読みきりと同時に・・・長編でもあるのよ・・・これ。
いってみれば、スレイヤーズの番外編と長編がセットになってるようなものかな?
・・・・・でもこれ・・・スレとゆーより・・・はっきりいってもはやオリジナル・・・(笑)
・・・・・・ま、いっか(笑)

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白銀の旅立ち    ~クリスタル~

「う~ん♪気持ちい~♡」
その胸元にあるピンクのリボンが栗色の髪に碧い瞳の十歳程度の女の子の愛らしさを引き立てている。
「そうだね♡しかもただだし♡」
そんな少女の横で浮き輪につかまってぷかぷか浮いている金色の髪に碧い瞳の男の子。
見上げる空はどこまでも澄み渡り雲ひとつなく。
「まあ、たまにはこんなのもいいよね。」
ジュゥゥ……
その言葉と同時に辺りに匂っている何とも香ばしい香り。
「あ、ゴルお兄ちゃぁん?やけた?」
浮き輪を腰にまきつけてぷかぷかと浮いているセリナが、浜辺にいるゴルンノヴァにと話しかける。
「もうちょっとだよ。う~ん。やっぱりこういったものは炭火で焼くのがおいしいよね♡」
そういいつつ、目の前に簡易的に作っているかまどにその上に網をおき、
そこに並べている海の幸。
えび、アワビ、魚、サザエ……などなど。
それらを長い金属製の菜箸でつついて火をまんべんなく通す作業にと没頭しているゴルンノヴァ。
「……ゴルお兄ちゃん……だんだん人間に感化されてきたね。」
それをみてそんなことをつぶやいている金色の髪の少年…ユーリ。
「え?そう?」
そんなことをいっているゴルンノヴァ。
まあ、腰に白い前掛けつけて、金属製の長い菜箸で鼻歌うたいつつ、
炭火焼をしているさまをみればそのとおりだと思うが。
一応これでも彼は異世界の魔族。しかも超高位の。
しかもその異世界であるその世界の魔王、闇を撒くものダークスターデュグラディグドゥ。
その直接の部下でもあるのだが。
「でもま、本当、ここだけの話、セリナちゃんって運いいよねぇ。本当にvv」
そんなことをいいつつ、生きたままのイカとたこを網の上において、焼き始めているゴルンノヴァ。
キュィィィィ!!!!
そんなイカ達の断末魔の叫びがあたりに響いていたりするが。

少し前、いつものように暇だから・・もとい、悪を懲らしめるため・・
…平たくいえば、旅の資金を稼ぐためと…趣味をかねて盗賊退治をしたセリナたち。
セリナ、ユリウス、ゴルンノヴァ。
この三人でいつものように盗賊たちを退治したのはいいものの。
その中のひとつ。
ケチな盗賊だったのか、はたまた度胸がなかった盗賊だったのか。
なぜかそこの盗賊の宝物庫の中にあった宝箱の中に入っていたのは。
……なぜか福引券のみ。
手ぶらで戻るものしゃくなのでその福引券をとりあえずもらい、
そしてその福引が行われているところにいって、福引を引いたのがつい先日のこと。
そしてその福引の特賞をものの見事に引き当てているセリナ。
そもそも、セリナはその身に宿る【白銀の世界】の神魔の王としての力の影響か。
こういったものに関しての運はとことん強い。
……まあ本人にその【王】としての自覚が皆無…ということをおいておくとしても。
そして今、彼らはセリナが引き当てたその特賞として。
ここ、自然豊かな島、しかも彼ら貸しきり。
ついでにいえばここは火山帯ということもあり温泉がわいており。
しかも海にはさんご礁などが広がり・・・観光地としてかなり有名な場所。
そこをしばらくの間、半月の間貸切状態でここで満喫することが可能なのだ。
福引の特賞は。
それゆえにここでしばらく羽をのばしているセリナたち。

「あ、セリナちゃん、ユーリ君、やけたよv」
そんな会話をしていると、どうやらいい具合にそれらが焼けたらしく。
海の中で遊んでいるセリナたちにと教えているゴルンノヴァ。
そんなゴルンノヴァの言葉をうけて。
「だって、そろそろあがろっか?ユーリ?」
横にいるユーリにと話しかけているセリナ。
「そうだね。セリナお姉ちゃんv」
同じくその言葉に同意して二人して生みの中から上がって浜辺にと戻ってゆく。


じゅうじゅう。
じゅくじゅく。
殻がついたまま焼かれるそれは香ばしいにおいを辺りにと充満させ食欲をそそる。
「わぁぁぃ♡じゃ、いただきまぁす♡」
それをみて網からお皿によそおいつつ、食事を開始するセリナ。
そして。
「あ、このイカ、おいしそう♡」
「このアワビもおいしいよ?♡」
もくもくと二人して……ものすごい勢いで食べ始めるセリナとユーリ。
そんな二人の食事のスピードに追いつくようになれた手つきで、
途切れのないように材料を焼いているゴルンノヴァ。
ちなみに、その材料確保のために今回それだけのために。
少しその精神を分離させ、一人は材料確保。
一人は炭火焼。
に徹しているゴルンノヴァ。
器じたいをもたずに精神生命体である彼らだからこそ簡単にできるわざ。
常に材料を補充しつつ、それでいて、
ものすごしスピードで平らげているセリナたちの食事の品物を途切れないようにしているのは、
それは、一重に。
彼がひとつの網焼きだけではなく十数個のそれらを同時に焼いているからにほかならない。
ちょっとばかり工夫して、焼けた品物をセリナたちの目の前の網に移動させるように術がかけてある。
そのためにセリナたちの前にある網焼きには食べ物が尽きることはない。

ゴルンノヴァが必死で材料をやき、それをセリナとユーリが食べる。
そんな光景が数時間、誰もいない白い砂浜にて繰り広げられてゆく。

「う~んv食べたv食べたvこれからどうする?」
とあえずこの辺りの自然の温泉は大体入った。
というか日を決めて今日はどこ、明日はどこ。
というように堪能していこうという話に落ち着いている。
「そうだね。今日は海底探索でもしない?」
そういってにっこり笑ってくるユーリのその言葉に。
「あ、それいいねvじゃ、今日の予定はそれで決定v」
そんな会話をしつつ、そこを片付けて。
食後のデザートにケーキを食べているセリナたち。
ちなみにこのケーキをつくったのもゴルンノヴァ。
伊達に数年間といった年月をほとんどこのセリナたちと暮らしていたわけではない。
というか…必然的に身についた…といったほうが正しいのか。
何しろセリナの両親であるリナとガウリイは。
ことあるごとに……二人して寝室に閉じこもり…幾日も出てこない。
ということが…はっきりいってほぼ日常的なことであったがゆえに。
彼がほとんど家事などをこなしていた結果ではある。
「あ、じゃ、僕はペンションに戻って、それからちょっとペンションの掃除でもしてから合流するね。」
何とも家庭的になっている魔族…ゴルンノヴァ。
そういいつつ、セリナたちをとりあえず見送ってから。
そこの片付けをすべてこなし。
そして、今彼らが滞在しているペンションにと戻ってゆく。
そして、毎日の日課ではあるが、シーツを干したり、洗濯したり…と。
ほとんど家政婦のようにと働いているこのゴルンノヴァ。
セリナ曰く、『いいお嫁さんになれるよv』であるらしい……


こぽこぽ。
「うわぁぁぁvやっぱりきれい♡」
別に何か道具をつけているわけではない。
生身のまま海底に潜っているセリナとユーリ。
辺りに二人の気泡が海面にむかって上ってゆく様が見受けられ。
そのまま珊瑚の海を歩くように海底散歩を楽しんでいるこの二人。
セリナたちの目には色とりどりのさんご礁と。
それを取り囲む色とりどりの魚たち。
まるで絵にかいたような景色が目の前に繰り広げられている。
そして、彼女たちの頭上をマンタが移動し影を落とし。
そしてまた。
この辺りの名物のひとつでもある人魚の姿も少しばかり離れた場所にて見受けられ。
この辺り、こういった観光名所ではあるものの、一応人魚が出没する。
というので、あまり一般的には公開してない場所なのである。
人魚といえばきれいな女性を連想させる人間が多いが。
だが一概に人魚といってもかなりの種類はいる。
ちなみにここにいるのは、男性も女性も人間の姿のバージョンのままの人魚なのだが。
ちなみに・・・・彼らはあまり知られていないが肉食性。
その澄んだ歌声で船などをおびき寄せ船を沈めて、
その乗り組み員たちの肉を生きたまま引き裂いて食べる。
そのことは……あまり知られてないのもまた事実。
「う~ん、人魚たちもいるけど、やっぱりきれいだよね。ここ♡」
別に彼らにとって、人魚程度はどうってことはない。
まあ、セリナやユーリにとっては雑魚にも等しい存在。
だからこそ、二人には人魚はたんなる観賞生物にしか過ぎない。
人魚のほうも本能的にこの二人にはかなわない、と悟り二人にはちょっかいをかけてこない。
海の中を人魚がその長い髪をなびかせて泳ぎ回り。
その周りを色とりどりの魚が泳ぎ。
かなり絵になる光景が繰り広げられてゆく。

ふと。
しばらく海底を楽しむように普通の大地を散歩するように散策していたセリナが足を止める。
「?どうしたの?セリナお姉ちゃん?」
そんなセリナを呼び止めているユーリ。
「……うん、ちょっと。」
きらりと何かが目についた。
何だろ?
その光ったそれがなぜかきになり、目に付いたそれがある場所に近づき。
その珊瑚の中にと手をつっこむ。
と。
珊瑚の中に…まるで埋もれるようにあるそれは。
七色…というよりさまざまな各種の色がきらきらと反射している水晶…クリスタルのようなもの。
そして、その中に…何やら銀色の鍵…らしきにみえる物体がその水晶の中には入っている。
だがしかし、それはセリナたちが知っている水晶の材質とはまったく異なり。
その硬度なども比較的に丈夫。
「?????」
何かこの物体……私、知ってるような気がするんだけど?……何だろ?
それをみて首をかしげているセリナ。
だがしかし、考えてもわかるはずもなく。
それからかすかに何らかの力が感じ取られる。
そのままそれを懐にしまいこむ。
「あ、セリナお姉ちゃん、あそこに山があるよ!あそこまできょうそう!」
「あ!ユーリ!ずるい!まちなさい!」
そのまま何事もなかったかのようにいかにも子供らしく。
いきなり追いかけごっこに発展している二人の姿が。
ほのぼのと海底にて見受けられてゆくのであった。


……ゴォ……
辺りはさまざまなガスや塵が……だんだんと集まり構成されつつあり。
そして、また。
ひとつの巨大な光の渦にと発展しかけているその状態。
まだ初めの状態であるがゆえに。
まずはひとつのその光の渦からここは形成されてゆく。
そして…その光の渦のその中心。
そこに…輝く白銀の淡い…小さな光。
そして…さらにその奥には、その中に……海底で遊んでいるセリナの姿が映し出されている。
ここは、セリナが…このたびの人としての命をまっとうし。
そして…その本質たる役目についたときに、君臨する世界。
ここにはまだ何もない。
ここの王たる存在がまだここにはいないのだからして。
ここには今は光と闇がある。
ここの主たるセリナとともに成長を果たしているがゆえに。
そして…また。
セリナの成長とともに……あるものも…また、ある場所をめがけて進んでゆく。
あるべぎ場所に収まるために……


「……何だろ?これ?きれいだけど?」
海底散歩をおえ。
ペンションに戻り、干されているのでふかふかの布団に入り、ベットにころがりつつそれを取り出す。
きらきらと色が変わる……その不思議な色合い。
そしてまた。
その中に見えている鍵のような何か。
「……う~ん、ま、わかんないから、いっか。」
考えてもわからないものはわからない。
ゴルお兄ちゃんにでも聞けばなにかわかるのかもしれないけど。
とりあえず、今は。
「……あふ…もう、ねよ……おやすみなさぁぁぁぃ……」
そのままそれを手にもったまま…セリナは深い眠りにといざなわれてゆく。

それは、物語の序曲。
この水晶がこれからどのような結果をもたらすのかは。
このときのセリナには当然知る由もない。


「セリナお姉ちゃん?何かいつもと違わない?」
朝、席についているセリナにそんなことを言っているユーリ。
「え?そう?」
「うん。」
どうやらセリナ姉は気づいてないみたい。
その反応でそんなことを思うユーリ。
「うん、確かに何か……何というのかな?力が満ちてるよ?」
朝食の用意をしつつそんなことをいっているゴルンノヴァ。
確かにいつもと違い。
セリナのその本質の力が全面に今朝は現れている。
こんなことは今までになかったこと。
そして……ふと、その力の波動がセリナのスカートのポケットからしているのに気づき。
「??セリナちゃん?そこに何かいれてる?」
そういいつつ、セリナのスカートを指差す。
「え?あ、そ~だ。これ、ゴルお兄ちゃん、何かわかる?」
そういって、昨日拾ったきれいな水晶のような珠を取り出すセリナ。
太陽の光に反射してきらきらと輝く。
「……う~ん……見たことないね…というか……これは……」
どちらかというと……キレたときのセリナの力の波動によく似ているような気もしなくもない。
そして……
「……??どこかで似たようなものをみた覚えが?」
首をかしげる。
「う~ん、ま、わかったら教えて?とりあえずこれきれいだから。私もってるから。」
女の子というだけのことはあり、セリナとてきれいなものは好きである。
それゆえに別に捨てるとかそういったことはまったく考えずに。
そのまま、それを再びポケットの中にとしまってゆく。
「あ。それより、セリナお姉ちゃん。今日は絶対にまけないからね!」
そういいつつ、ソーセージをほおばるユーリに。
「ふふん。私だってまけないもん!」
いつもの日常会話にともどるこの姉弟。
ここにきてからほぼ毎日の日課というかこの会話。
そんな姉弟の会話をほほえましくみつつ。
「はいはい、それはそうとして、二人とも、残さずに食べてね?」
『は~い!』
ゴルンノヴァのその言葉に同時に返事をしているこの二人。

おだやかに、おだやかに、一時の休息は過ぎ去り……
約半月の間セリナたちはここ、無人島にてその生活を満喫してゆくのであった。

それは一時の安らぎに満ちた時間。


                        -続く・・(のか?)-

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おまけvv

シャラン……
「……あら?」
ふとそれに気づいたのはちょうどそれが誕生したときのこと。
「あら?エル?どうやらあそこ、あれが創られたみたいね。」
同じくちょうどお茶にきていたユニットがそんなことをいってくる。
「そうね。セリナの精神が育ってきた証拠ね。いいことよね。」
おもわず笑みがこぼれる。
大概、初めて世界を任すにあたり、そのときに必ず、世界とともに、
その力のすべてを託すべく『鍵』が誕生するように各世界には設けている。
それがどうやら形となり、主のもとにたどり着いたようだけど。
「う~ん、でもまだセリナちゃん……あれ、コントロールできないんじゃ?」
そういいつつもどこか楽しそうな表情をしているユニットに。
「ま、それは誰にでもいえることだし。新人のどの王でもそれ通ることだしね。」
そういいつつ、紅茶を一口。
これからがセリナの試練の始まりといっても過言ではない。
ま、あの子だったら大丈夫でしょう。
何といっても、あのリナ=ガブリエフとガウリイ=ガブリエフの娘だしね♡
ふふ。
これから少しの時間退屈しなくてすみそうよね♡
「ま、退屈しなくていいからいいじゃない♡」
「そうねv」
そんなことをいいつつ、あたしたちはそのまま再びお茶会にと。
しっかりとま、ゴルンノヴァにもがんばってもらいましょうかねvv


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あとがきもどき:
薫:・・・・・・・・・・気づいたら十時ぃ・・・・。
  ・・・・・・・ああああ!病院にもいかないといけないし!銀行ぅぅぅ(汗)
  ・・・・・・え?最後のおまけは誰とだれか?
   ・・・・・・・・・・エルさまとスミレちゃんです・・・・はい・・・・。
   そろそろいい加減にこの白銀のメインのこの水晶にとりかかってもいいかなぁ・・・・かと。
   これを中心に長編、短編・・・・と続いてゆくのだが・・・・・。
   ・・・・・以前雄馬さんに言われた・・・異世界の旅・・・・いれるかなぁ・・・・(おいこら・・・・)
   ま、何はともあれ。
   ・・・・・とりあえずタオルケットの洗濯が終わって、干してから家を出よう・・。
   ではでは・・・・。
2003年7月14日某日


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