まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

今回は、やはりというかお約束v
リナの両親の登場ですv
っていきなり元の世界にもどってます(笑
何はともあれ、いっきますv

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何やら、光に包まれたかとおもうと、気づけばどうやら…
え?
もしかして…もしかしなくても…この声って……

 ~時空の旅人~第14話~

「……夢?」
夢にしてはかなりリアルすぎるというか。
だがしかし。
ずしりとしたマントの裏の重さが気にかかる。
あたしの目の前では何やら姉ちゃん達が何やら話しつつもあたしとガウリイのほうをみてるけど。
何となく怖い予感がして恐る恐るマントをそっと翻し裏地のほうにと視線を走らせる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そこにあるものに目をとめて、思わず無言。
「なあ?リナ?これってやっぱり……」
思わず無言になっているあたしにむかってガウリイが腰にさしているとある棒を手にしていってくる。
そんなガウリイやあたしの態度にふとようやくあたし達の違和感に気づいたのか、
「…って、リナ?ガウリイさん?…それ…さっきまでもってなかったわよね?いったい…?」
戸惑いの声をだしてきている姉ちゃんの姿が。
そしてまた。
「というか。何でリナちゃん。また魔血玉デモンブラッドもってるの?」
するどく何やら突っ込みをいれてきているヴィーナス姉ちゃん。
そして、そんな姉ちゃんたちの声にようやくあたしもまた。
首や手首、そしてベルトのバックルにそれらがまだあることを確認する。
「…いや、その何といっていいのか……」
説明に困ってしまう。
あたしが言葉につまってると。
「いや、何かぴかっと光ったらよくわかんない密閉空間にでてて。
  それでもって、ヴォル何とかって神族の人とかでてきて。うちゅ~せんとかいう乗り物にのって。
  んでもってダーク何とかって魔族のたぶん魔王がでてきたとおもったら、
  また光と同時にここにいたというか……」
さらり、と何やら困ったようにといっているガウリイ。
いや、こら。
かなりまていっ!
「ガウリイ!さらっというなっ!さらっと!あたしとしてはあれは夢おちですませたいんだしっ!」
力説するあたしの台詞に。
なぜか。
ピシッ。
何やら姉ちゃん達が二人してその姿勢のままで音を立てて何やら固まってるし……
あ~……
「いやあの…ガウリイさん?リナさん?今のって…もしかして、異世界の……
   闇を撒くものダークスター様と漆黒の竜神ナイトドラゴンの世界のことでしょうか?
  それに…その、ガウリイさんがもってるそれ……
  感覚的には何か機械によって精神力を刃となす武器のように見受けられるのですけど……」
姉ちゃん達二人が固まっていると、何やらゼロスが…そ~いや、こいつもいたんだっけ?
すっかり忘れてたけど。
とにかくゼロスがガウリイが腰にさしているとある小さな棒らしきものを指差していってくる。
「何でもヴォル何とかって神族の人の船にのってたケインとかいう人たちがいうには、
  これ、サイブレードとかいってたぞ?」
「ガウリイ!?あんた熱でもあるの!?
  きちんと名前、ケインさんの名前や、しかもその武器の名前までいえてるしっ!?」
おもわず驚愕の声をあたしがあげるのは仕方ないとおもう。
絶対に。
あのガウリイが…ねえ。
世の中、不可思議なことがあるものだ。
うん。
そんなあたしの叫びは何のその、
なぜか姉ちゃんが震える声にて、
あり?
そういや、何か姉ちゃん…いつもと雰囲気が変わっているような…?
きのせいかな?
きっと気のせいだろう。
姉ちゃんと会うのも久しぶりだし。
ともあれ、だけどもどうやら先ほど…つまりはどこかの異世界に移動する直前までの、
あの死にそうなほどに怖い笑みはなくなっている。
今姉ちゃんの表情に浮んでいるのはあからさまに戸惑いの色。
どうやら女王様ことヴィーナス姉ちゃんの表情にもかなり戸惑いの色が浮んでいるみたいだけど。
そんなあたしとガウリイのやり取りを聞きながら、
「…いやあの…リナ?どういう意味かしら?ことと次第によっては、私。考えるところがあるけど?」
うぐっ!?
姉ちゃんの目…何やらかなり怖い笑みがうかんでるんですけど?
はっきりいって全身から冷や汗ものである。
だけども、何もいわないほうがさらに怖い目にあうことは請け負い。
「…いやあの。あたしもよく……何かさっきの光うけて。きづいたらどっかの建物の中で。
  何かそこが混沌空間に似たような空間ではあったんだけど……」
とりあえず、自分で判断できている限り説明する。
異世界とおもわれる場所に気づいたら移動していた。
ということ。
一人だけ、言葉が通じる人がいたこと。
その人は何でもその世界の警備兵のような役職についていた人だということ。
さらには、何でも屋というのはこの世界もにあるけど、あちらにも同じようなものがあり、
その中の一組に、異世界の竜神ヴォルフィードと名乗っている存在がいたということ。
そして……
なぜかその世界の魔王まででてきて、ひとまず神滅斬で撃退したはいいものの、
またまたそれが出向いてきた。
ということ。
そして、そんな中、再び光につつまれて…気づいたらまたこの場にいた。
ということ。
あたしが説明できるのはその程度である。
あたしだって、何が起こったのかいまいちはっきりと理解できてないし。
というか…あれからほとんどこちらでは時間がたっていないようなのがかなり気にかかるし。
というか、たってない…んだよね?
しばし、あたしの説明をきき
「…まさか……いやでも…あの御方のことだし……」
「……何かぜったいにあるような気がいたしますわ……」
何やら顔色を真っ青にしていっている姉ちゃん達。
…あの御方…って、やっぱあの金髪大魔王のことだよ…ね?(汗
そして。
「まあ、リナがこの私に嘘をついたりしたらどうなるか身をもって知ってるはずだから、
  嘘はいうはずないし……リナ。何か移動したという先でもってかえってるでしょ?
  ガウリイさんがいった、そのサイ何とかっていうのこっちにわたしなさい」
「は…はい……」
姉ちゃんの言葉をうけて、とりあえずマントの裏地にと隠しておいたサイブレードの一つを手にとり、
目の前にいる姉ちゃんにと素直に渡す。
「これはどうもICタグと精神共有システム装置が……」
「あと、感応力増幅も……」

しばし、姉ちゃんとヴィーナス姉ちゃんはそれらを調べ何やら意味不明なことを話してるけど。
いやあの…ICタグとかって…何?ねえ?
聞いて逆に姉ちゃんの不機嫌をさらに悪化させるのは嫌なので聞けないが。
しばし、意味不明なことを話し込み、そして。
「あああ……。あ、あの?リナさん?一つお伺いしますけど……
  いったい、それ…いくつもってきてるんですか?」
ゼロスのやつが何やら多少ひくつきながらも聞いてくる。
「とりあえず全体が一個と。あとは個別が十数個しかないけど?」
というか、何でも頭にはめるサークレットや、もしくはコード。
それらがついている全体はかなり重いし持ち運びも面倒だし。
まあ、精神力の扱いが基本的にコレに関しては主であるがゆえに、
多少、魔道の知識をかじっているものならば確実に他の付属品がなくてもどうにかなるし。
かくいう、あたしも付属品なしでこれ扱うことが可能である。
というのは実はもう実験済み。
あとは、これの仕組みを完全に理解し、解読することによって増産することさえできれば、
もはやいうことなし。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛……」
さらっというあたしの台詞になぜかゼロスのやつはしばし頭をかかえてそのばにうづくまり、
そして。
「……あのぉ?スィーフィードさん達はそれ…どうなさる気ですか?」
なぜか恐る恐る姉ちゃんたちにと次に問いかけているゼロスの姿。
そんなゼロスの問いかけに、しばし姉ちゃんとヴィーナス姉ちゃんはしばし顔を見合わせ、
「どう。といわれても……とりあえず、このままなかったことに。というわけにはいかないし」
「そもそも。似たようなのはかつての神魔戦争以前にもあったわけだし。
  たぶん、リナがこれをもってきた。というのにはあの御方の何らかの意思があるとおもうし……」
珍しく、戸惑いの表情を浮べ交互にいっている姉ちゃんたち二人。
……あったんだ。
というか、にたようなやつって…神魔戦争以前には……
そんな二人の言葉をきき、なぜか悟りきったような表情をうかべ、
「……判りました。ひとまず僕は報告にもどります……それでは。
  とりあえず…覇王様たちには滅多なことはしないように。とは上司にいってもらいますので……」
ふいっ。
何やら意味不明なことをいいながら、そのままその場から掻き消えるゼロスだし。
つ~か。
こいつはいったい何しにやってきていたのやら。
あたしの身元調査とか云々いってたようなきもするけど。
まあ、あたしの姉ちゃんが赤の竜神騎士スィーフィードナイトである。
としった時点でたぶん、ゼロスたち…即ち魔族側としてはあまりちょっかいかけてこない、とは思うけど。
だけどそれはあくまで想像。
とりあえず。
「あ…あの?姉ちゃん?女王様?それで…あたしは…どうすれば……」
掻き消えたゼロスはひとまず無視するとして、姉ちゃんたちの意見を聞こうと恐る恐る問いかける。
……かなり怒られる、もしくは折檻…もとい、お仕置きうけるのを覚悟で。
だがしかし。
「え?あ。ああ。リナ。私はまだヴィーナスと話があるから。あんた先にもどってなさい」
「とりあえず。城にいきませんこと?」
「そうね」
それだけいって、次の瞬間。
ふいっ。
「うわっ!?」
あ。
ガウリイが珍しく驚いてる。
次の瞬間…姉ちゃん達は二人していきなりその場から掻き消えてるし……
……瞬間移動……相変わらず心臓にわるいぞ…絶対に……
何やら一言、二言いうと同時にいきなり掻き消えている姉ちゃん達。
えっと……
そよそよそよそよ……
ただただ後には静かに風が周囲をそよいでいる。
「…と、とりあえず。ガウリイ。いこっか」
「だな。しかし、さすがリナの姉ちゃんだな~」
「いわないで……」
しばし唖然としながらも、だけどもひとまず今は姉ちゃんの死ぬようなお仕置きを免れた。
という安堵感もともない、多少拍子抜けしたような感じはうけるものの、
とりあえずたわいないやり取りをガウリイと交わしひとまずあたしとガウリイはあたしの実家にと足をむける。


「まあまあ。ようこそ。ガウリイさん。といいましたわよね。噂はかねがね」
「…は…はぁ……」
さすがというか何というか……
あたしとガウリイがあたしの実家に向かってゆくと、なぜか。
家にたどり着くまえににこやかな笑みを浮かべてたっている人物が一人。
ガウリイも多少そんな人物の声に戸惑いのような声をあげてるけど。
そこにいるのは、金色の髪に紅い瞳をしている女性。
多少のクセのある髪質は一応あたしも譲り受けているが。
ちなみに、その後ろでかなりぶすっとしている男性もまた一人。
長く伸ばしているストレートの黒い髪に茶色い瞳の男性。
そんな背後にいる男性にと気づいて、
「あ…あんた!?あのときの!?」
何やら驚愕に目を見開いているガウリイだし。

「よう。天然、いきてたか。しかし……いらないおせっかいがアダになった。
  とはこのことかもしれないな……」
何やら片手を挙げながらもぶつぶついってるのはあたしの父ちゃん。
えっとぉ?
ぼごっ!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「~~~~!!!」
そんなことを言うと同時、何やらいきなり父ちゃんの頭にちょっとした岩が直撃し、
その場にうづくまってるけど。
あ…相変わらずというか…何というか……
み、みなかったことにしよう。
うん。
「た…只今。父ちゃん。母さん」
とりあえず頭を抑えてうづくまっている父ちゃんは無視するとして、目の前にいる金髪の女性。
即ち、あたしの母さんにと挨拶をする。
「おかえりなさい。リナ。まあいろいろとあったみたいですけど。
  とにかく旦那さんつれて、しかも孫までひきつれての帰還とは、さすが私の娘ね♡」
にこやかにあたしに近づきながらそんなことをいってくる母さん。
いやあの…だ…旦那さんって……
それに…えっとぉ…
「……は?」
いや、孫って……はいっ?
「あら?気づいてないの?リナ?まあまだ妊娠して間もないみたいだけど。
  とりあえず家にもどりましょうか。ほら。あなた。いつまでうなってるの?」
にこやかに笑みをくずさずにそんなことをいってくる母さんだし。
いやあのえっと……
「に…妊娠~!?」
いやまて。
そんな馬鹿な!?
だっていちおうきちんとあの日は…定期的にきて…たはず。
いや…まてよ?
あっちにいってから…そ~いや、きてなかったような…でも、あちらの日付とかわかんないし…
ああもう!?
何がなんだかわかんないっ!!
「って、何だとぉ!?天然!?てめえ、結婚前の娘をはらませたのか!?」
父ちゃんがそんな母さんの言葉に復活して何やら叫んでくるけど。
だがしかし。
「あら?あなたも人のことはいえないじゃないですか?
  気づいたら妊娠してて、とりあえず結婚してここに落ち着いたのは私達ですわよ?」
さらっと何やら爆弾発言をしている母さんの姿が。
…初耳なんですけど?
もしもし?
母さん?
父ちゃん?
「あ、あの?何でオレたちが今日もどってくるってわかったんですか?」
ガウリイが珍しくデスマス口調で問いかけてるけど。
「…ガウリイ。母さんにそれは愚問よ……」
ちなみに、母さんの占い力は姉ちゃんと同等に近いというか何というか……
姉ちゃんの占いも確実に人の生死すらをもはっきりとほぼ100%の確率で言い当てる。
母さんの占いも然り。
ともあれ。
「え…えっと?母さん?…まじ?その…」
恐る恐る問いかける。
一番気になるのはあたしが妊娠している。
と母さんがいったこと。
まあ、母さんたちの馴れ初めはともかくとして。
あまり詳しく聞いたりでもしたら逆に怒りを買いかねない。
触らぬ神にたたりなし。
とはたぶんこのことだとおもう。
「リナが妊娠してる。というのは本当よ?まあまだ一月もたってないようだけどね。
  まあ、どうせリナもガウリイさんもこのまま結婚するんでしょ?
  嬉しいわ。何しろ私の子供は二人とも女の子ですものね。息子がほしかったのよ♡
  ルナはルナで赤の竜神フレアドラゴン様の力を受け継いでるから結婚とかあまり考えてないみたいだったしねぇ」
ころころと笑いながらいってくる母さん。
いやあの、さらっということ?
ねえ?
そんなあたしの心の葛藤は何のその。
「そういえば。自己紹介がまだでしたわね。私、ルナとリナの母のセシルと申します。
  あっちはセルグといって二人の父親ですのよ。これからよろしくおねがいいたしますね。
  ガウリイさん」
にこやかにいいつつもガウリイにと手をさしのべてる母さん。
「え?あ。はい。こちらこそ…って!?」
ばっ!
ガウリイもつられて手を伸ばすが何か感じるところがあったらしくばっと身を翻す。
それと同時。
カカカッ!
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
背後にある木にといくつかのナイフがおもいっきり音をたてて突き刺さる。
「あら♡きちんとよけられましたわね。合格ですわ♡」
そんなガウリイをみてころころと笑いながらいっている母さん。
「…母さん…いつもおもうけど…初対面の人にナイフをいくつも投げるのはどうかと……」
思わずため息とともにあたしがつぶやくのは仕方ないとおもう。
絶対に。
まあ、この程度はこの地…ゼフィーリアに住んでいるものならば挨拶代わり。
と捉えられる、という変わった風習があるにしろ。
…それが変わっている、と知ったのは旅に出てからなんだけど……
「あら?リナ?これくらいはよけられないと。それにこの程度は挨拶だし♡」
そんなあたしの台詞に、にこやかにさらっと何でもないようにいってくる母さん。
「…さすが、リナのお義母さん……」
そんなやり取りをみながらガウリイがぼそっといってるけど。
…ちとまて。
何げにとっととガウリイ…あたしの母さんのことを義母さんってよんでないか?
「とりあえず。家にもどってからガウリイさんの告白というかご挨拶をうけますわね。
  ほら、あなた、いくわよ?あ、そういえばルナは?先にリナを迎えにいく。
  とかいって出向いていっていたはずだけど?」
「あ。姉ちゃんなら、ヴィーナス姉ちゃんと話があるから。って……」
「まあ。女王様ったらまた城を抜け出されてるのね。ま、窮屈なんでしょうね♡」
それですましますか…母さん……

ともあれ。
そんなたわいのないやり取りを交わしつつ。
ひとまずあたしとガウリイは、あたしの母さんたちと共にあたしの実家にと戻ることに。
……何だかな~……


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あとがきもどき:
薫:さてさて。お約束にも出てきました、リナの両親v
   ちなみに、リナの父さんとガウリイが顔なじみなのは…見てる皆さんはご存知ですよね(笑
   リナのお母さんにどうも頭があがらない。というらしいので。
   性格てきにはかなりいい性格なのでは…と。
   もしくはかなりの天然さんか(でないとあの姉妹はそだたないとおもうし……
   さてさて。次回、ガウリイの挨拶&もってもどったお宝(?)のお話ですv
   ではまた、次回にてv

2007年4月18日(水)某日

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